黒いコート、赤リボン。【非】

(/遅くなりすいません！来ました！)

　

（／こちらこそ遅くなりすみません！！ よろしくお願いいたします！ さて、早速ですが始めたいと思います。何か質問等はございますでしょうか？）

(/いえいえ。質問ですか……特にないです！[あっ、時々BJについて質問をするかもしれません。])

　

（/かしこまりました！ それでは何かあればその都度相談しましょう！ 今回は大人ピノコで、というコンセプトですが何らかの理由で骨格パーツを替えなければならず、その替えの骨格パーツが大人サイズのものしかなかったため大人ピノコになったという経緯でよろしいでしょうか…。何か案があれば教えていただければと思います！ ロルは大人ピノコになって目覚めたところくらいから始めようかと考えてます！）

(/お願いします！ふむふむ……此方はソレで大丈夫ですよ。案は………ないです！考えが出ませんでした！okですよ！)


　

（/かしこまりました！それでは早速ロル回していきますね。今しばらくお待ちください）

……んん…せんせ…
（手術後、随分と長い間眠っていたがその眠りもようやく覚めてきたようで。白い患者様の入院ベッドの中でもぞもぞと寝返りをうちながら夢うつつに想い人の名前を呼び。やがてゆっくりと目をあけたが今自分が見ているものが夢なのか現実なのか判断できない表情で、焦点の合わない目は天井辺りをぼんやりと見つめており妙に重たい自分の身体に違和感を覚えて自分の手のひらを見て）
なっ、なにこれぇっ…！？
（それが今までの自分の手と全く違いすらりとした大人の女性の手であったため絶句して驚き、思わず「アッチョンブリケ……」と小さく声を漏らして。）

（/何かございましたらお気軽におっしゃってくださいね〜）

………？
(朝起きるといつも通りする事をしてしまい服を着替えて、リビング(？)に行くと自分の助手であり可愛く小さな想い人である相手がまだ起きていないことに気付き、寝坊か？と思いつつコーヒーを入れてボー、としていると相手の声が聞こえて何事かと急いで部屋に行き)
どうした！？ピノコ！！
(扉を開ければ目の前には見知らぬ女性が相手のベッドの上で自分の手を見つめている様に出くわして)

(/はい！もしかしたら変な所があるかも知れませんがよろしくお願いします！)


　

先生……！
（扉を勢いよく開けたのは慌てて駆けつけてきた様子のBJだった。ピノコは驚きのあまり事態が飲み込めずしばらく呆然としていたが、段々と頭がはっきりとしてきたようで布団をはいでBJのもとに駆け寄ると首に飛びつき）
先生！ ついにピノコをレディにしてくれたのね！ ピノコ嬉しいわ！
（驚きと喜びで涙目になりながらもかつてのピノコのように喜びを表現していたが、まだ体が万全でないようで体がふらついていて）

ぅわぁ！？
(駆けつけたはいいものの見知らぬ女性が呆然としている様を見てしまいどうしようか、と思っていると布団をはいで此方に駆け寄ってきて首元に飛び付いてきた女性を見ればカッ、と顔を赤くして)
…はぁ？っていうかピノコォ！？
(色々と分からない状況に戸惑っていると相手が自身の事をピノコと読んだのを聞いて驚き。いきなり体を傾かせた相手を間一髪のところでキャッチして抱きおこし)


　

きゃっ！ ……！
（抱きとめられると彼の顔が思いのほか近く、頬を染めて相手を見つめながらぱちぱちと瞬きをして。今までキスだってしたことあるけれど（ただしあの吸い付きみたいなヤツをキスと呼ぶならば、だが）自身の身長が違うせいか何もかもが違って見える。相手に支えてもらいながらなんとか自力で立つと、小さかった頃よりずっと近くにある彼の顔を見つめて）
うん、ピノコなのよさ？ ほら、髪の色も。
（濃いミルクティーのような色の自身の髪の毛をくるくると手でもてあそび、不思議そうにして）
ピノコ、てっきり先生がピノコをレディにしてくれたのかと思ったのよさ。でも、レディになれたからそんなことどうだっていいや！
（無邪気に微笑み）

大丈夫か……？
(受け止めた相手が自分の腕の中で顔を赤くしてぱちぱち、と大きな瞳を数回瞬きさせているのが目に入り一応上記のように声を掛けておき。自分に支えられながらも自立した相手に見つめられているのに気付けば？を浮かべて相手を見て)
…確かに、この髪色はピノコと同じだが……。
(相手の主張をどうも信じられず、顎に手を置き考えるような姿勢をとり、相手に顔を近付けてよく見てみる)
……そっ、そうか。
(此処は一つ信じてみるか、と思いつつ)


　

うん、分かったんならいいの！
（相手は不服そうではあるが一応納得した様子を見て満足気に微笑んで。ふと、何かを思い立ったようで「先生、ちょっと待っててね。そこで待っててくれなきゃいやよ！」と言い残して別の部屋へ移り。数分後、しばらくしてから先生のいる部屋まで戻ってくると）
ね、見て！ どうかしら。
（どうやら別室で手術着から空色のシンプルなワンピースに着替えて来たらしく、両手でふんわりと広げるような仕草をして。いつの間にやら頭にはいつもの赤いリボンが結ってある）
いつか身体を大きくしてもらったときの為にって、こっそり買っておいたの。ぴったりだったのよさ。
（嬉しそうにその場でくるくると回って）