ちょっとマジでやばい。誰か知恵授けてくんろ。
今日始業式。しかし宿題が終わっていなかった俺は登校したくねー、と正座待機。そんな俺を見て母上は「休ませんからな」と凄む。俺オワタ。かと思いきや名案閃き。
学校行ったフリしてサボればいんじゃね
そうと決まれば即行動。母上方が一階に居る間二階にダッシュして学校に「休みます」と連絡。
元気に「いってきまーす」と声を出しカバンの中を本とゲーム機で一杯にしながらとある場所へ向かう。
しかし俺は自転車通学なので自転車を何処かに隠さないといけない。時間も無く焦っていた俺はボロ家の壁に立て掛けてそのままサボり場所へダッシュ。
やっとの思いで着いたサボり場所で、本を読んだりゲームしたりジュース飲んだりと時間潰し。ふと時計を見ると家に帰っても良い頃だったので、俺はカバン持って自転車へと直行。
さー帰ろ帰ろ、と自転車を持ち帰る為通らないといけないボロ家の脇を通ると、俺は一気に心臓が冷えた。
ボロ家は人が住んでいた…。
慌てて走って表まで出たは良いものの、自転車は未だボロ家の壁に立て掛けてある。
家には人が居るし、どうしよやべぇよこれやべぇ。と一人であわあわしてたら後ろから足音。背後から近付くもう一人の仲間に気付いた俺は変な毒薬なんて飲まされずに一人のご老人と立ち会う。
片や鍵を手にうろうろする制服姿の不審者。
片や眼鏡を掛けて此方を凝視する白髪タンクトップ姿のお爺さん。
俺はお爺さんに見覚えがあったが、向こうは俺を覚えていないらしく(覚えていないフリ?)自転車が置いてあったんだ、と世間話的な話題を振ってくる。
俺は半笑いで受け答え。どうやらボロ家はお爺さんの家だったらしい。そういやそうだった気もする。
お爺さんは俺を押し退けて置いてあった俺の自転車を表へ持ち出そうとする。俺は便乗して自転車に鍵をさしこむと、お爺さんはさして驚いた顔も見せずそのまま自転車を移動させる。
その後はまぁ、放置自転車として警察に通報するとこやったうんたらかんたら…と会話をして、俺はお爺さんにお礼をいっぱい行って家に帰った訳だが、お爺さんから母上方へ連絡が行かないだろうかとひやひやしている。
もしバレたらヤバいよな。ちょっと知恵貸してくれ。
お爺さんから母上方へ連絡がいってたらどう言い訳すれば良い?
ついでに学校にサボってるのバレて母上方に連絡いったらどう言い訳すれば良い?
頼むぞお前ら、お前らだけが頼りだ。
いやマジでお願いします。何でもしますから…