黒猫 悠華 2016-07-27 20:46:22 |
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しゃのキラカ譲ってくれる人の希少価値が高すぎるし、なんか知らんけどみんなろろ求めてないしなんなんもうなんなん!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!
俺の推しが俺の手からすり抜けてく
このひとはいっつも笑みを浮かべてる。花瓶を倒しても、実験の邪魔しても、部屋にずーっと居座っても、僕が何をしてもこの人は笑って許してくれる。外にいる時は大きな帽子で顔が隠れるけど、家にいる時は帽子もなくて、魔女さんは深い碧の瞳で僕を見ていてくれる。もちろんアリスのことは大好きだし、僕の一番ではあるけど、魔女さんといる時は、アリスの時に感じる程よい緊張感とかそんな難しいものはなくて、ただ目の前の人の温かさに包まれている感じがする。
ほんの少し雑談していると、魔女さんが僕のために紅茶を入れてくれていた。魔女さんのおかげで飲めるようになったそれを、冷ましながらゆっくり飲む。さっぱりしていて美味しいな、なんてわかったような素振りで思っていた僕は、紅茶を飲みながらもふと疑問に浮かんだことを口に出す。
「……そういえバ、魔女さんの名前は魔女さんじゃないでショ。本当はなんて言うノ?」
そう言いながら魔女さんの方を向くと、今まで見た事のないような表情をした彼女が杖の先をこちらに向けて立っていた。突然の出来事に動けなくなる。それと同時に、あぁこれは触れてはいけないことだったんだと理解した。それから何秒経っていたのだろうか、体がやっと動き始めたことを確認した僕はすぐさま両手を上げ、謝罪を口に出す。だけど魔女さんの顔つきは変わらなくて、そして碧い瞳は僕だけを映していた。
「……これで何度目だと思ってるの」
「え…………っ?!」
彼女が一言言い終わった頃には、彼女の杖から見たこともないような閃光がはじき出され僕を貫いた。僕の視界はぐらりとゆれ、そのままシャットダウンする。もうそれ以上は、頭が、回らなかっ
目を覚ます。いつの間にか寝ていたらしい。魔女さんが仕方ないんだからと言いながらも、紅茶のお供としてスコーンを出してくれた。僕か寝ている間にかけてくれたのであろう毛布に包まりながら、それを一口二口と食べ進めていく。
「まーじょさン」
スコーンを食べながら、キッチンの方で作業している魔女さんに話しかける。魔女さんはわざわざこっちを向いて答えてくれた。
「なに? というかあんた、最近ここに入り浸りすぎじゃないの? アリスになんて言われるか……」
「ごめんっテ、今日はもう帰るからサ」
……僕は今、魔女さんになんて言おうとしたのだろうか。もやもやとした心を抱えたままスコーンを食べ、そのまま魔女さんちを後にした。
別に他の誰かからしたら大したことないんだろうけど、僕にとってはつらいんだよな。自分で言うのもなんだけど重度のメンヘラだからね。そしてそれを口に出せない重症っていうね。メンヘラって需要ないんでしょ、嫌われないようにするためには言わないっていう選択肢しかなかったよね。もうそんなのどうでもいいけど。
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