黒猫 悠華 2016-07-27 20:46:22 |
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うーん
そこがよくわかんないんだよねぇ
なんでだろ
つかTwitterフォローしてるんだったら聞けるもんじゃないの?(Twitterの機能知らない)
知りません
「···っ···はぁ···」
終わった。そう思った。思ってしまった。
もうこれでユウキに会うことはない、はず、というすこしの安堵とともに、もう一生、俺はここにいることしかないのかという失望。その他もろもろ感じながらの終わった、という感想だった。
でも、全て、覆された。
「···るあー」
もう聞くことがないと、聞きたくないと思っていた声が俺だけの空間に響く。
「···呪い、ねぇ」
「ふふ、すごいでしょ。これでずっと、るあーと一緒。死ぬときも、もう痛み、感じないし。私は、るあーと一緒にいられ」
「じょーだんじゃねぇよ!!!」
突然叫んだ俺に驚いたのか、ユウキは肩を少し震わす。
「勝手なこと言ってんじゃ、ねぇ。もう、人に振り回されるのは、懲り懲り、なんだよ···!!なのに、なんで」
「···るあー、また、なんで、って聞いた。答え、わかっているのに」
「な···っ···わかってねぇから聞いてるんだろ」
「わかろうとしないからだよ。分かってるのに、目を背けるからだよ!!!」
ああ、さっきと、同じ。なんだよこれ、ループか。
ユウキが俺に、一歩、また一歩と近寄る。俺の瞳をまっすぐな俺の嫌いな目で見ながら。
もうやだな。いっそ。消えれば。いいのに。なんで。自分が。やになる。どうして。ふざけんな。あー。嫌い。に。なりてぇな。なれないんだ。どうして。だろ。醜い。自分。嫌い。自分のこと。こんなに。嫌いになれるのにさ。黙って。僕は。優しくなんか。ない。優しく。ない。気づかない。君が。滑稽だ。あはは。君は。君で。手を。伸ばしても。届かなくって。届くわけ。なくて。でも。君は。僕を。待つ。待たなくて。いいのに。おいて。いけば。いいのに。理由。なんて。知りたく。ない。けれど。もう。なにも。知らない。ままで。いいのに。知らない。方が。いい。ずっと。その方が。いい。のに。あーあ。早く。どっか。行っちゃえば。いいのに。それを。止める。自分が。いて。もう。わけ。わかんないよ。
「···目ぇ、背けちゃ、わりぃのかよ」
「···背けるときだってあるけど、私はちゃんと向き合ってほしい、な」
「······お前の操り人形じゃ、ねぇんだよ」
なんかいらついた。いつものくせで、武器となるものを咄嗟に手におく。
「違う。私はそんなこと思ったことない。るあーは、人形なんかじゃないよ。でも、でもね。主さまからのミッション、クリア出来なきゃずっとここにいることになる。るあーはそれでいいの?」
「···それは、やだ」
ほんとにやだ。一人で、なにもすることもなく、ただぼーっとしてるだけ、なんて。それだったら、こいつと一緒にくだらない話をする方が、よっぽどいい。
「私といるの、嫌?」
「···元はといえば、俺がお前の父さんを依頼人にしたのが悪かったな」
俺はそういってあたまをかく。無意識だった。やったことも···いったことばも。
「そんなこと、いわないで。私は、るあーが、いなかったら」
俺だってわかってる。俺が来なかったら、やら、俺があのときこうしていればというと絶対につっかかってくるのだ。
最後の文(後ろから2、3文)の訂正
俺だって、わかってる。
あのとき、俺があの依頼を受けてなかったら?きっと、もう、殺されていた。なにも残すことなく、俺と会うこともなく。
それでよかったのか、今のこの状況を誰かが望んでいるのか。
もし、誰かが望んでいるとしたら、その誰かは、俺なのかもしれない。
あれから、何時間、何日、何ヵ月、何年経っただろうか。正確なものは分からないが、とにかくたくさんの時間をユウキと、二人きりでこの空間にいた。
ここなら誰もいないから。誰も邪魔しないから。
俺たちは、一緒にいた。
そのうちハグとかいうやつも、キスとかいうやつもしたし、果てには本能に任せたりもした。
まぁ、そんなこと、どうでもいいくらい俺たちは平和に暮らしていた。話して、笑って、泣いて、なでて、なでられて、感情ができて、喜んで、もう、何も思い出したくなくなるくらい。俺なんか、ほとんど主
ことなんか忘れていたし、下界でなにやっていたかも、今なにが起こっているのかも、そんなのどうでもよかった。
俺は、分かった。分かってしまった、という方がいいのだろうか。
これが、俺の"幸せ"、なんだなって。
ユウキは俺に幸せをくれる。なにも思い出さなくていいっていわれてるみたいで安心する。おれの思い出したくない過去も知られたくない過去も、ユウキと一緒にいると許された気分になる。悪いことだとはわかっているが。
「···ずっと、ここに、お前と、二人で、いたい」
ふと言った言葉だった。思ったこと言っただけだった。本心とはいわないのかもしれないが、本心に近い言葉だった。これがどういう感情なんか知らなくていいし、知る必要もなかった。ただ、こいつといい。それだけだった。
「···それは、だめだよ」
「···は···?」
俺はてっきり賛同してくれると思っていたのでまぬけな声が出る。
「な、んで···。お前は···ユウキは、幸せじゃ、ねぇの?」
俺がそういうとユウキはにこりと笑った。
「ううん。そんなことない。私はるあーといれて、話せて、触れられて、すごく幸せ」
「じゃあ、なんで···?」
「それじゃあ、私が、ここにいる意味がないでしょ?」
ユウキがなぜここにいるか。それは俺を主が作ったこの空間から抜け出す手伝いをするため。
俺がそれを諦めてしまったら···。ユウキは存在しなくたっていい存在になる。
「だから、それはだめだよ。るあーは、戻らなきゃ。るあーの世界で、生き」
「ふざけんなよっ!!!」
ユウキの言葉をさえぎり、俺は叫ぶ。ユウキに、届くように。
「別にここにいてもいいだろ!?あっちにいたら俺は害だ、害そのものだ!!現に人をたくさん殺してきたし、ユウキだって、殺した。もう、嫌なんだよ!!あっちにいたら、蔑まれて、捨てられて、拾われたと思えば使い捨て!!!俺だって、殺りたくて殺ってるわけじゃねぇんだ!!!じゃないと、生きていけないからやってんのに、俺に依頼したくせに、俺を頼ったくせに、終わったらゴミ箱に捨てられてさぁ!!!そんな世界に、戻りたくなんかねぇ!!!それより!俺の幻影だとしても!ここでユウキと一緒にいれたらそれでいい!!!あの主に裏切られるんなら、そのときゃそのときだ!あんな世界に戻るくらいなら、死んだ方が、ましだ!!!!!」
叫ぶ俺をユウキは優しく包み込む。あたたかい、もう忘れることなんてできないような、優しさと笑顔で俺を包み込むユウキは、まるで天使のようで、まるで悪魔よりももっと邪悪な存在のようで。でもずっとこうしていたくなる。
「···うん、そうだよね。ごめんね。こんな無責任なこといって···。···るあー」
「···んー···」
「泣いて、いいんだよ?」
「···う、るせ」
俺の頬に涙が伝う。久しぶりに流した涙。すごく、涙が、懐かしい。
それから俺は、声を押し殺して泣いた。
俺は、泣いた。
こんなに泣くなんて、想像もしてなかった。一晩泣いて、涙は枯れたと思ったのにまたあふれだす。その次の日も、次も、次も。
泣いた理由なんてわからなかった。分からなくて、よかった。
あふれだしたから涙を流した。あふれだしたから、声を出した。なにかが嫌でなにかが悔しくて、なんでかか寂しかった。その理由は俺にいらなかった。泣きたかったから泣いた。それだけ。
そんな時間が続いたある瞬間、俺は思い出す。
"私、泣けないんだよね。どうやっても。···涙腺壊れてるのかな"
"るい、せん···?"
"いい?泣きたかったら泣いたもん勝ちだよ。涙が全部洗い流してくれるから"____________
「···嘘、つき、は···ゆ、うきじゃ、ないか···!」
叫ぶように声を出す。
涙は何も洗い流してくれやしない。俺が今まで犯した罪は、消えることなどない。消えることはないのだ。罪を償う、なんてできやしないのだ。なにやったって。どうやったって。
涙を袖で拭う。もう俺の涙をぬぐってくれる人は、大丈夫、と優しく包み込んだくれる人はいなくなった。もう、取り戻そうともしない。多分、ユウキが消えたのは自分の意思だと思うから、俺はそれを受け入れるしかないのだと、今になって気づいた。
そして、叫んだ。
「俺は今!"言い訳"を作った!聞いとけよ、今からあんた出した題答えてやるからな!」
<_____君は今、なんの"言い訳"を作ったかい?君は今、どうして手を伸ばしたんだい?君は今、どうして···そんな悲しい顔をしているんだい?>
馬鹿げた質問だと思った。なんでか涙も伝った。
それは、もう答えを知っていたから。
「ユウキがいないと俺が俺じゃなくなるから、いなくならないでほしいから、もう俺にはユウキしかいないって、思ったから!だから、ユウキが消えたらかわいそうだからとか、俺のせいで死んだのにもう逝ってしまうのはかわいそうだからとか、同情という言い訳をつくって手を伸ばした!そして、ユウキが、その、す、き、だからっ!寂しくって悲しい顔をしたっ!!!以上!!!」
一言いうごとに恥ずかしくなってうつむいていった。俺らしくないことしたなって思った。でも、これでいいと、どこかでユウキが行ってくれている気もした。
『______うん、君らしくない解答、ありがとう。人間観察楽しかったよ。じゃ、現実にもど』
「嫌だ」
『···ほぅ。主に逆らうなんて。君らしくなぁい』
楽しそうな声で上から俺と話す、上機嫌な主。この、俺の世界には顔を出さないつもりらしい。
「俺は、ここがいい。もう、戻りたく、ない」
『···ルアー、といったっけ?』
主が珍しく真面目な声を出す。断られたら死ぬ気でいた俺は手に小型のナイフをもつ。
「はあ。そうですけど」
『今から君はルルア、ね。黒猫人形ルルア。もうここを荒らさないこと義務づけるからな。余計なこと、するんじゃないよ。それともうユウキ禁止ね』
「!···コク」
俺は静かに頷く。なんか、雰囲気が違ったから。声だけでも伝わってくるこの感じ。
この主は、まともな奴だって。そう、直感的にわかった。無意味な殺戮を、この主は好まないのではないか。人間観察が好きとかなんとかいっていたが。
「···それで、俺は、ルルアは何をすればいい?」
『僕を楽しませておくれよ。僕は楽しいことが大好きだ』
「···あなたを楽しませるために、なにすればいい?」
_____________ある人とある人宛てに、手紙を書いた。
こちらへ来た二人一緒いるのは心底面白い。
こいつらが"生きる意味"という名の"言い訳"を見つけるまで俺はここに居続ける。
見つけてしまった暁には、俺の自慢の鎌で体を引き裂いて、もとの世界に戻す。
ここはなんでもないただの部屋。
今日も俺は、ここであいつを想い続ける。
俺の命、尽きるまで。だって、あいつのことを覚えているのは俺しかいないから。
《 なんでもないただの部屋 》
ルアー (黒猫人形 ルルア)
玉名 悠希
紅林 悠夜
レーナ・アリー
アイル・シュヴァー (ルアーの主)
黒猫 悠華
今までありがとうございました。
唐突にはじまり、静かに終わりました。。。
多分ないと思うけど感想とか書いてくれたら嬉しいなとか思ってみたりみなかったり···。
ただいまよりこのトピは下げ進行でいきます。
あ、ありがとうございます!すごくうれしいです!
読んでくれた方がいたとは、!
こんなこというのは失礼ですね、失礼しました。
はい、続きも別のトピに書きたいなと思っているので、よろしければそちらもお願いします!
嗚呼、なんであなたはそんなにも遠いの?
昔の写真の中じゃ、あんなにも近くにいたのに。
あなたはどうしてあんなこと言ったの?
何気ない一言だったのだろうけど、それが僕を振り向かせる。
目で追ってしまう。
すれ違ったら嬉しいと思ってしまう。
話せたらその日は最高だったと思ってしまう。
あのときに、戻って、少しだけやり直せたら。
あの場面の自分に、自分の本当を伝えるよういえたなら。
でも、そうしてしまうと、今、僕の周りにいる人たちが、消えてしまうかもしれない。
周りにいる人たちとの、楽しかった思い出が消えるかもしれない。
その覚悟は、あるんだ。
一匹狼になるんだとしても、今言えてることが全部言えなくなってしまったとしても、ここの存在を知らないままだとしても、それでも僕は、戻りたい。
そう思うよ。
もしも。あのときの、お化け屋敷に入っていたら。
もしも。あのとき、もうちょっとおちゃらけていたらどうなっていたんだろう。
もしもはいっぱいでてくる。
それが叶ったとしても少しも変わらないのかもしれない。
たとえ変わらなくっても、楽しいから、いいかなって思える時間に戻りたい。
苦しいことも、辛いことも、不思議なことも、嫌なことも、いっぱいある。
でも僕は、戻りたいと思うよ。
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