匿名主 2016-07-20 21:25:21 |
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笑う…?私が、ですか…?
(笑っていることを指摘されると信じられずに頬を押さえ。しかし相手の口ぶりがまるで自分が笑うのを待っていたように聞こえてしまうと頬が少し熱くなったような気がして「――あの、お皿を、片付けてきます…」混乱から空いた皿をまとめて台所に逃げていき。しかし背後から声をかけられれば無視をするわけにもいかず、顔だけ覗かせながら相手の説明に耳を傾けると昨夜部屋で感じた不安を思い出し僅かに表情を曇らせて「…、わかりました。お帰りはいつ頃でしょうか?」ほんの一瞬言葉を詰まらせるも頼みは果たさなければいけないため頷いて)
(/すみません、本体会話が抜けてしまいました…!稜さんを迎えに外へ出ていた時にさらわれる、というような形で大丈夫でしょうか?)
そうだよ、気づかなかったか?
(相手がまるで信じられないと言った様子で頬を押さえ、ほんのり赤くさせると自覚がなかったのかと上記のように問いかけて。恥ずかしがるように皿を台所に片付け、逃げていく相手に出かけるとことを言えば何故か表情を曇らせる相手に「そうだなー…6時半頃かな…」と言えば相手の昼ごはんはどうしたものかと思い。すると台所に立ち、余っていた食パンに冷蔵庫の中身を漁れば十数分後、簡単なサンドイッチを作り「これ、シュアンの昼ごはんな」と冷蔵庫の中に保存すればスーツに着替えるため自室に戻って)
(そうですね、高級マンションなだけにセキュリティも厳重でマンションの敷地外に出たところで攫われるといった感じでお願いします!)
(まだ表情を取り繕ろえていない内に相手まで台所にやって来てしまえば場所を譲るようにその背後に下がり、顔を見られないようにして。それでも目は相手の手元に引き付けられ、やがて出来上がったそのサンドイッチを自分の食事だと教えられると食事は一日一回、それも小さなパンや林檎一つなど質素なものだったため「…お昼もいただいて良いんですね」不思議な気分で呟き、今日は痛いほどお腹を空かせなくて良いかもしれないと6時半までは一周分近く距離がある時計の針を見上げて密かに安堵を覚え。真似をして冷蔵庫を開けてみたりするものの、相手の姿が見えなくなるとすぐに後を追い「稜様、…いってらっしゃいませ」着替えの邪魔にならないよう、部屋には入らないが声だけなら良いだろうとうろ覚えの挨拶を送り)
(/了解しました、展開的にモブ役の人間なども使わせていただきますがご了承ください!)
(寝巻きからスーツに着替える間、相手1人で大丈夫だろうかなどと心配しながら髪なども整えているとドア越しに相手の声が聞こえてきて。慣れさせるしかないかと頭の中で割り切れば髪のセットが終わり。部屋から出て行くと部屋の前にいる相手の頭にポンと手を置き、「行ってきます。戸締まりはしっかり頼んだぞ。あと、知らない人が来ても出ないこと。わかった?」と留守番の心得を注意すれば玄関に向かって靴を履き「じゃあ、行ってきます」ともう一度いえば玄関から出て行き)
(/いえ!お手を煩わせてすいません!ありがとうございます!次あたりから時間スキップしたいと思うのですがよろしいでしょうか?)
わかりました、お任せください。…いってらっしゃいませ。
(ポンと頭に触れる手ももう気味が悪いとは感じず、むしろ心地良いとさえ思ってしまうほどで。相手が行ってしまうとひとり台所へ戻って皿の片付けを、それが終われば箒を持ってリビングと廊下、与えられた部屋の掃除を黙々とこなしていき。何かわからないことがある度に手を止めてしまっても"大丈夫"と肯定してくれる相手はおらず、いつもなら人間が側にいない時だけは安心できるはずなのに今日は心細いような気さえして。主人も人間なのだからもっと警戒しなくてはいけないのに。悩みながらも彼が作ってくれた昼食を食べ、風呂を洗ったり窓の外を眺めたりしていればいつの間にやら夕暮れ時が近づいてきて)
(/いえ、こちらこそ展開を考えてくださってありがとうございます…!勝手ながら夕方までスキップさせていただきました!ちょうど入れ違いで誘拐されるのが良いかと思い、稜さんが帰路についた辺りでお迎えに行かせようと考えているのですがよろしいでしょうか?)
(会社に出勤すれば、いつものように仕事をこなしていれば時間がいつもより早く過ぎたような心地でいつの間にか夕暮れ時で、仕事の時間が終われば相手は大丈夫だろうかなどと心配し、車への足は早足となっており。車に乗り込めば速度をいつもより速く飛ばしていて。数十分経てば自分のマンションが見えてきて。するとマンションの入り口には相手が待っており「律儀だなぁ」と苦笑しながらつぶやいて)
(そうですねー、そのような感じで進めてください!)
(相手は何も言わなかったが、"主人"である以上出迎えに行ったほうが良いのだろうか。そう考えると恐る恐るドアを開け、俯いていたせいであまり覚えていないものの昨日来た道を辿るとエレベーターに苦戦しつつ何とか玄関を出て。目の前を走っていく車のどれに主人が乗っているのかわからず、忙しなく視線を泳がせているとふいにドアの開く音が聞こえ、思わず顔を綻ばせて振り向けば「――おかえりな、さい……」背後にいたのは主人ではなく数人の男。彼らが持つ手枷を見た途端さあっと血の気が引き、咄嗟に逃げ出そうとするが体も翼も乱暴に押さえ付けられ「嫌っ…やだ、離して、離してください…!稜さっ――…」必死に叫んでも腹部を思い切り殴られると声も出せなくなってしまい、力の抜けた体は容易く車に押し込まれて)
(/わかりました!ではそろそろ始めさせていただきますね!)
!?
(マンションの入り口で出迎えてくれている相手を見かけた瞬間、大型の車から数人の男が出て来れば相手を押さえつけて誘拐しようとしているところを見てしまい。さらには腹を殴り、抵抗出来なくさせて車に押し込まれるとその車は足早に発車してしまい「クソッ…!!」と舌打ちをしながら急いでその車を追いかけて)
(了解しました!少しロルぎ短くなってしまってごめんなさい!)
っ…降ろしてください、私にはご主人様が…っ
(揺れる車内で珍しい、高く売れるなどという男達の声が聞こえ、やはり人さらいだと絶望すれば痛みに咳き込みながらも訴えて。しかし何か言うと傍らの男が苛立って叩いたり怒鳴ったりするため怯えて声も出せなくなり『生意気なガキだな。奴隷は大人しく人間に遊ばれてりゃ良いんだよ!』浴びせられる暴言と暴力に抵抗できないほど震え上がっている内に車は人身売買場へと入っていき、ドアが開いても竦んだまま固まっていると手荒く頭を掴まれて引きずり出され、そのまま中へと連れて行かれて)
(/大丈夫です、主様がやりやすい長さで結構ですので…!)
シュアン…!シュアン…!
(相手をさらった車を追跡している間、彼女のことが心配で仕方なく、相手の名前を呼び、無事であることを願いながら車を運転していて。すると誘拐犯の乗っている車が入っていったのは昨日とは違う、地下の人身売買場で、自分もそこに乗り込めば頭を掴まれて強引に中へと連れて行かれる相手を見つけ「シュアン!」と車から降りながら叫び急いで追いかけると「まちやがれ!」と今にも殴りかからんばかりの勢いで)
(ありがとうございます!それでは本体はドロンしますね)
(連れて行かれる先からは場所は違っても今までと同じ、下卑た笑い声や鋭い鞭の音が響いてきて目の前が暗くなるほどの恐怖が沸き上がり。やはり奴隷はこうして扱われるしかないのだろうか。もう二度と、頭を撫でてもらえることはないのだろうか。諦めて目を閉じても瞼の裏に浮かぶのは相手の顔で、縋るように心の中で何度も相手の名を呼んでいれば突然自分を呼ぶ声が響き「――…稜、様…?」いるはずのない姿、もう会えないと思っていた姿を呆然と見つめてはくしゃりと泣きそうに顔を歪めて「稜様っ…!」全身の痛みも忘れ、男達が相手を睨んでいる隙に振り払おうと翼を広げて必死にもがき、懸命に腕を伸ばして)
シュアーンッ!!
(相手を助けたい一心で消えていった方向へ走っていくと着いたのは人身売買場の裏口か、今まさにそこで相手が売り払われようとしている時に相手の名前を叫び。どうやらこちらに気づいた相手が翼などの体全体を使ってもがき足掻いてこちらに手を伸ばしてくるとその手を掴み、今度は隣にいる誘拐犯にその勢いのまま拳を喰らわせて。それによって相手の片方の拘束が解かれ、相手を引っ張ってこちらの背中に隠せば「俺の家族を返してもらおうか」と相手のことを奴隷などではなく、家族といえばまた右の拳を握りしめて)
(相手の背に庇われながら"家族"という言葉を聞けば、痛いほど胸が熱くなり恐怖とは違う涙が滲んで。しかし泣いている暇などなく、殴り飛ばされた一人は倒れたままだがそれでも多勢に無勢。おまけに相手には足手まといの奴隷がついているとなれば男達も引く気はないらしく『聞いたか?奴隷が家族だと!』『てめえこそ俺達の商品を返しやがれ』各々が悪態を吐きながらこちらに迫ってくるのに気づいては青ざめて相手の服を掴み「――逃げてください、あなたまで捕まったりしたら…!」あれほど逃げ出したいと思っていたのに、相手まで捕まって奴隷にされたらと想像すれば自分が奴隷に戻されるよりもずっと恐ろしく、かすれた声で懸命に訴え)
(相手を取り戻したのはいいがここは人身売買場。自分の味方など相手以外にはおらずぞろぞろと黒づくめの男達がやってくればこちらの服を掴み、青ざめてかすれた声で訴えてくると「大丈夫。任せな」と安心させるように微笑みながらいつものように相手の頭をポンポンと叩いて。小学校時代は空手。中学校時代は合気道。高校時代は柔道。大学時代はボクシングと、元社長の父親から「強く育てるため」と格闘技を習わされており。「ふーっ…」と一息つくと男達をその技術で1人ずつのしていき)
(怯える自分を温かい手で撫でながら向けてくれたのはいつもと変わらない優しい笑顔。恐怖や不安をなくしてくれる"大丈夫"の一言を聞けば涙が零れるのも構わずゆっくり頷いて、相手を信じて手を離し。それでもやはり相手や人間達が腕を振り上げ、鈍い嫌な音が聞こえる度に目を瞑ってしまうがその都度勇気を振り絞って薄目を開き、背後から不意を突こうとする者には翼をかざして邪魔をしたりと無意識の内に相手を守ろうとして。どれくらい経ったのか、やがて辺りが静かになれば全て終わったのだろうかとおぼつかない足取りで相手の側に向かい「――稜様…稜様っ、お怪我はありませんか…!?」負傷は、痛い思いはしていないだろうかと恐々と顔を見上げ)
ふぐっ…!
(一人一人、確実に倒していくと何度か反撃を受けたり、後ろから不意を突かれたりなど何回か殴打を食らったが、怯まず、変わらずに、殴り合いを続けて。相手からの援護もありなんとか終わりが見えて来れば最後の1人を倒すことができて。「ふーっ…」と戦闘を始めた時と同じように一息つくと、しゃがみこんで。するとこちらに向かってくる相手に「あぁ、大丈夫」ともはや口癖になっている相手への安心させる言葉。もちろん微笑みも一緒にすれば「よし、早くここを出よう。まだ他にもいるかもしれないしな」と相手の手を引き、自分の車へ乗り込んで)
…良かった。…本当に良かった…
(殴られたのか赤くなっている箇所はあるものの、顔を見る限り酷い怪我はしていないようで。自分が助かったことに対してか、相手が無事だったことに対してかわからない呟きをふっと落とせば体中の力も抜け、手を引かれるまま車に乗り込むとようやく心の底から安堵が広がり。途端に忘れていた震えも戻ってきてしまうと一度強く唇を噛み「――…もう、稜様には会えないんじゃないかって…思ってました。また奴隷にされて、何処かへ売られるんだ、って…」やがてぽつりと口を開けば、助けてくれた礼を述べようとしたはずなのに抑えていた感情が次々と溢れてしまい。今までずっと我慢してきた涙まではらはら零れ出すと「私、怖くて…なのに、稜様は助けに来てくれたから、嬉しくて…っ」堪え切れずに相手の体にしがみつき、声が詰まってしまうと泣きながらぎゅうっと力をこめて)
…
(相手を車の助手席に押し込めば、自分は運転席へと乗り込んで。シートベルトをしようとした途端、ぽつりと口を開き、相手の感情がそのまま伝えられるとこちらの体にしがみ付いてくる相手に対して驚きながらも、丁度そこにある相手の頭に黙ったまま手を置いて。これほどまでに相手の豊かな感情は見たことがなく、しばらくその様子を眺めていれば泣きながらさらに力を込められると「助けに来るのは当たり前だろ?」と言えば「シュアンが無事でよかった。もう2度と怖い思いをさせないからな」とこれ以上相手を危険な目に晒させはしないと誓うように耳元で囁けば車を発車させて。)
…っ、はい…!
(囁きにこくりと頷けば一層涙が溢れ出てしまうものの、車が動き出すと運転の邪魔にならないようそっと体を離し。しかし窓の外には当然ながら人間が歩いているため、不安から右手で服の端だけは掴んだままもう片方の手で濡れた目元を拭っていると少しは気持ちが落ち着いてきて。取り乱してしまった後ろめたさからしばらくは口を閉ざしていたが、相手の事を考える内に自然と話したいことが出来てしまって「…どうして、そんなに優しくしてくれるんですか…?」その横顔に昨日、買い取られた時からずっと気になっていた疑問を尋ね「奴隷の、…奴隷だった私のことを…家族だなんて」"家族"というずっと頭から離れない一言を繰り返し)
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