孤高の竜神と忌み子の生贄(非募)

孤高の竜神と忌み子の生贄(非募)

大倶利伽羅  2016-07-11 22:55:28 
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  • No.381 by 大倶利伽羅廣光  2016-08-30 21:32:50 

(光忠の背中を見送ってから、教えられた箇所にある部屋へ向かう。普段は居間か中庭の二箇所くらいしか使わない為か、珍しい行動を取っているように見えたのだろう。眷属達が次々と集まってきては『あれ?主どこに行くんですか?』『こっち何かありましたっけ?』『みんな!この先にあるのって光忠さんが使ってる部屋だよ!』『『『ああー!なるほどー!』』』と好き勝手に喋っていく。相変わらず眷属達はいつでも騒がしいな、と苦笑をこぼしていると、目的の部屋に辿り着いた。記憶の中の内装とあまり変わっていないのは、光忠が単に物が無い方が好みなのか、自分に遠慮して下手に触ろうとしなかったからなのか。どちらも有り得そうだな、と思いながら部屋に足を踏み入れた時にふと視界に映ったのは、竜の形をしたお面。確か夜市に行った時にお面屋で光忠が買った物だったはず。まだ最近のことのはずなのに酷く懐かしい出来事のように思えて、置かれているそれを手に取り間近で眺める。いつかの日に見たことのある人間の祭りの屋台と比べて、妖怪達の取り扱う屋台の商品はどれもこだわりを持って作られている。それはお面も例外ではなく、だとするならばこれも竜の姿に限りなく近いのだろう。自分で自分の容姿というのはよく分からない為に、断定することは出来ないのだが。あの時お面屋の店主に言われた言葉をふと思い出し、あの時から光忠は自分のことを好きでいてくれたのだろうかと考える。「…求められていた…いや、求めていたのは、俺の方か」と呟き、竜の顔をなぞるように指先でお面に触れていく。自分が求めていたものはすでに手に入れた…否、まだ足りない。もっと強く、もっと深くと望むこの心は、きっと自分が死ぬその時まで満たされることは無い。俺は永遠に光忠だけを求め続けるのだろうから。『あ、光忠さんこっちに来てますよ、主!』と眷属の一つが告げたのを聞いては、竜のお面を手にしたまま部屋の外へと視線を移して)

  • No.382 by 長船光忠  2016-08-30 22:08:10 

(縁側を歩きつつ中庭を一瞥すると、蛍の様に飛び交っている眷属くん達が見えて幻想的だなぁと思っていれば、微かな夜風に髪が靡き、湯上りで温まっている体を冷まさない内に再び歩みを再開させる。自室の近くに戻ると、何だか相手が待っていてくれているこの状況に今更ながら緊張して、ゆっくりと襖に手を掛けて開けると「お待たせ、伽羅ちゃん」となるべく普段通りの調子で話し掛けたものの、不意に彼が手に持っていたあの竜のお面が視界に映って「あっ、それは夜市の時のお面だね」と値引きしてくれた妖怪のお面屋さんを思い出しては、再度口を開いて「…実はさ、そのお面って夢に出て来た竜…つまりは君に似ていたから買ったんだ。やっぱり伽羅ちゃんに関する物って、どうしても欲しくなっちゃうんだよね」とまだ数日しか経っていないのに何処か懐かしみながらそう伝えていく。今思えば夜市の時から無意識下で、相手の事が好きだったんだなぁと改めて想うと小さく笑みを零して自室へと入って行く。それから、話したいのも山々だったが一旦押入れの方に向かってそこの扉を開けると、中から敷布団を取り出す。彼も寝るのだろうかと思っては、一応二枚分のそれを持てば手際良く部屋の真ん中辺りに敷いていく。枕と掛け布団も置いていくと、行灯の柔い光はそのままに寝る支度を進め終えれば、再び相手の近くに戻って「さてと、準備は終わったよ」といつでもお休み出来る事を告げるとそこに腰を下ろしていき)

  • No.383 by 大倶利伽羅廣光  2016-08-30 23:49:09 

(視線を向けていた襖が静かに開き、待ち望んでいた光忠の姿を目にしては自然に表情を柔らかくして。自分が手にしている物に気付いたようで、懐かしんでいるような声色で竜のお面を買った理由を告げられ、再びお面へと目を向ける。二人分の敷布団を用意していく光忠に自分は必要無いことを告げようとしたが、一人だけ布団で寝るのは申し訳ないと思ってしまうかもしれない。余計な口出しはしないでおこうと考え直し、準備は終わったと告げて腰を下ろした光忠に続くように自分もその場に座る。いつの間にか周りにいたはずの眷属達はいなくなっており、開いたままの襖越しに見える中庭の方でいつものように漂っているのが見えた。今、この場にいるのは自分と光忠の二人だけ。今ならば聞けるだろうと、開いたままだった襖を手を伸ばして閉じ、そのまま相手の方へ向き直って「光忠」と名前を呼ぶ。片手で黒い手袋に覆われた光忠の手を握り、もう片方の手で右目を隠している前髪に指先だけ触れてから「俺は、アンタの全部が欲しいと言った。その代わり、残っている時間を全てアンタの為に使うとも言った。だから、知りたい。アンタがずっと隠しているものを確かめたい」と、正直に自分の考えていたことを伝えては「…全部、俺のモノなんだろう?」と優しく微笑みかけて)

  • No.384 by 長船光忠  2016-08-31 00:31:39 

(そう言えば、今から寝に入ると言うのに掛け布団の上に正座をしていては寝るに寝れないかと思い、少しだけ上のを捲って布団の中に入る用意をしていると、不意にいつの間にか眷属くん達が部屋から居なくなっている事に気が付き、気を遣って二人っきりにしてくれたのかなぁと考えれば、中庭にいる彼等に向けて小さく笑みを浮かべる。それにしても、やっぱり改まって二人っきりになると意識し過ぎて緊張すると思いながらも、就寝するだけなのだからなるべく固くならない様にしようと考えて、相手にそろそろ寝る事を伝えようとした所で、襖がそっと閉じられた事に気付く。どうしたんだろうと思っては口を開こうとした刹那、名前を呼ばれて右手と右の前髪に触れられれば条件反射で僅かに目を見開き、ほんの少し後ろへと身を引き掛ける。だが彼の“確かめたい”と言う本心を真っ直ぐに伝えられると、一瞬言葉に詰まり「…そう、だけど…。でも君には…」と良い部分だけを渡したくて、あんな傷跡を見せるかどうかを躊躇っていく。優しい彼なら受け止めてくれるはずと分かってはいるのだが、矢張り幻滅されたくないと言う不安も捨て切れない。けど、それでも相手に優しく微笑み掛けられればぎゅっと片手を握り返して、彼は残っている時間を全て自分にくれるのだから前に言った通り自分も相手に全てをあげたいと、胸内でようやく覚悟を決めれば「…伽羅ちゃん」と名前を読んだ後「…君だけに、教えるね」と人前で晒した事など無い為に震えそうになる声を抑えつつ言うと、一旦手を解いて左手でするりと右手の黒手袋を外せばその手で右の前髪を退かして、隠していた右目と右手を露わにする。その部分には火事で出来てしまった古い火傷痕がこびり付いており、鏡を見ずとも赤く爛れているだろうと予測出来る。醜い部分で、人には知られたくない箇所。苦笑を浮かべながらも「…昔の火事で出来た火傷の痕が酷くて、隠していたんだ…」と相手がどんな顔をしているのか怖くてその顔は見れず、伏し目がちに恐る恐るそう伝えていき)

  • No.385 by 大倶利伽羅廣光  2016-08-31 21:55:02 

(我ながらずるい聞き方だと思う、自分の命を引き合いに出せば必ず了承してくれると分かっていたから。それでも、謝るということは決してしないつもりだ。この言葉は全て自分の本心であり、謝ればそれらを否定することになる。それだけは絶対にしない。光忠の全てが知りたい、全てが欲しい、全てを愛したいと願うこの本心だけは、何があろうとも決して否定しない。そのまま静かに相手の返答を待っていると、不意に名前を呼ばれ、続けて『君だけに教える』と告げられては小さく頷いてみせる。繋がれていた手が一度解かれ、今まで手袋と前髪によって隠されていたものが晒された。その下にあったのは、赤黒く変色して皮膚が爛れてしまった右手と、同じく赤黒く変色し瞼が閉じられたままの右目。黒い髪に白い肌、そこに新たに加わった赤色。まさしく焼き焦がされたという表現が正しいであろうそれらをしばらく無言のまま眺めては、恐らく自分の言葉を待っているだろう光忠を見やる。この傷跡を晒すことにどれだけの勇気を使ったのだろう、出来ることならば一生隠したままにしておきたかったに違いない。それを無理矢理暴いてしまったのは自分だ。だが、光忠にかけるべき言葉は謝罪では無い。「光忠」と伏せられた目を真っ直ぐに見つめながら名前を呼び、晒されたままの右手に触れる。手のひらに伝わったのはざらりとした感触で、それがより一層光忠の心の傷を表しているかのようだ。「…『両親が死んで自分だけが生き残った』とアンタは言っていた。一緒に死ぬことが出来ていれば…いや、両親の代わりに自分が死んでいればと、アンタは考えたかもしれない」と、完全な推測だが光忠の性格を考えれば充分に有り得そうなことを口にしては、右手の傷ごと優しく握りしめる。そして片方の手で右目の傷にも触れながら「それでもこの傷は、アンタが生きている証。炎に焼かれようと朽ちることなく残り続けた命の証明だ。俺は、それを綺麗だと思う」と、決して慰めでも励ましでもない、心の底からの気持ちを言葉にして伝える。「綺麗だ、光忠。この傷も、黒い髪も、アンタ自身の心も全て」と告げ、少し身を乗り出して顔を近付け、爛れて開かない瞼に触れるだけの口付けを落とす。唇に感じた乾いた感触すら愛おしく思いながら顔を離し「…俺だけに教えると言ったな。なら、この傷も俺のモノだ。他の奴に渡すことも、見せることも許さない。触れていいのは…愛していいのは、俺だけだ」と僅かに優越感を滲ませた笑みを浮かべてみせて)

  • No.386 by 長船光忠  2016-08-31 23:24:45 

(少しの沈黙が続き、部屋の壁掛け時計の音だけが耳に届く。晒した火傷の痕が空気に触れて、その慣れない感覚に早く隠したくなるものの全てを見せると覚悟を決めたのだから、ジッと耐えては相手の言葉を待つ。そうして名前を呼ばれれば、緊張気味にそっと視線を上げたが、その後に爛れた右手に触れられるとビクリと肩を震わせる。そこは汚いから触れては駄目だと制止しようとしたところで、こちらの本心を見透かされた様な言葉を言われれば一瞬息を詰まらせる。そんな事は何度も考えた、何十回も考えた、こんな自分なんかより両親の方が生き残っていた方が良かったんだと、代わりに自分が死ぬべきだったんだと。けどそう考えた所であの過去は変わらない、この傷だって痕だって消えはしない。鬱屈とした気持ちでその様な事を考えていれば、不意に右目に触られると矢張り少し肩が強張ってしまう。しかし、生きている証と、命の証明だと言ってくれた相手に微かに目を見開いて、そうして綺麗だと何度も伝えられれば目としての機能を果たせない其処に口付けを落とされたと同時に、ぽろぽろと涙が落ちる。それは悲しいからではなく安堵したからで。辛いからではなく嬉しいからで。「…伽羅、ちゃん」と掠れる声を振り絞って名前を呼び、もう一度口を開いて「…伽羅ちゃん。僕、君にそう言って貰えて、ホッとして、嬉しくて、涙が止まらないや」と過去も傷も受け入れてくれた為に泣きながら笑みを浮かべていく。それからこの傷に関して、彼にしか見せないと決めていた為にこくりと頷いた後、相手からの愛情を感じつつも「…けど、僕なんかがこんなに幸せで良いのかなぁ。君が愛してくれる分、僕は愛情を返せているのかなぁ…」と小さく呟けばじっと彼を見つめて。だが、そっと右目に触れられていた手を取るとその甲に口付けを贈っては「…でも、ありがとう。君のお陰で、僕は自分の事も少し好きになれそうだよ…」と柔い笑みと共に感謝の気持ちを伝えていって)

  • No.387 by 大倶利伽羅廣光  2016-09-01 21:37:39 

(金色の隻眼からこぼれ落ちていく涙は、悲しみからではないとすぐに分かった。それは光忠が『嬉しくて涙が止まらない』と言いながら笑顔を浮かべたからで、涙を流しながら笑むその姿は何より美しいと思う。今まで光忠が受けた忌み子としての仕打ち、両親と死別したという過去が、いつしか光忠自身の意志や心を縛り、自分は価値が無いと思い込むようになってしまったのだろう。だが、それは違う。この世に価値の無い命など存在しないし、自分にとっては光忠こそが最も価値のある存在だ。それに、贔屓目無しにしても光忠は素晴らしい人間だとも思う。それは国永が、貞が、薬研が…様々な者達が証明してくれている。「アンタはもう少し自分の魅力に気付くべきだ」と、もっと自分自身を好きになってもいいのだと暗に告げながら、『愛情を返せているか』という呟きに対しては「アンタ自身が疑問に思うなら、納得出来るまで俺を愛してくれ」と言ってから、光忠に口付けをされた手の甲をなぞるように指を滑らせて「俺は、これだけじゃ足りない。アンタからの愛がもっと欲しい。幾らでも、いつまででも。たとえアンタが納得しようとも、俺はそれ以上を求めるかもな」と蠱惑的に微笑んでみせる。それだけ自分は光忠を愛しており、どこまでも貪欲になれるのだから。そんなやり取りをしている内に夜が深くなってきたようで、襖越しに入る月の光が僅かに弱まっている。明日には貞が到着するかもしれない、そろそろ光忠は寝た方が良いだろう。光忠の前髪に触れて再び右目が隠れるように直し、晒された右手も黒手袋でしっかりと覆い尽くす。幾ら自分が綺麗だと思っていても、これらの傷を晒し続けるのは光忠にとっては苦であろうと考えた上の行動だ。「…光忠、そろそろ寝た方が良い。付きあわせて悪かった」と、隠されている箇所について知りたいという自分の我儘を聞き入れてくれたことに対してそう言っては、横になるよう促して)

  • No.388 by 長船光忠  2016-09-01 22:41:34 

(蠱惑的に微笑む相手に、そんな表情は初めて見たので妙に意識をしてしまい自身の鼓動が早くなるのを感じつつも、“もっと欲しい”と言う彼に、ならもう少し踏み込んでも良いのだろうかとそっとその様なことを想いながらいると、不意に火傷痕を隠す様に右の前髪と黒手袋を元と同じく正されたので少し首を傾げたが、優しい相手の事だから気遣ってくれたのだろうと考えていく。それから、こちらの睡眠時間なども気遣ってくれている言葉を聞けば「…ううん、悪くなんてないよ。君とお話し出来て良かった」と隠し事を言えた事とそれを受け入れてくれた事は、自身にとっては凄く嬉しかったことだったのでふるふると首を横に振っては柔い笑みを浮かべていく。欲を言えばもうちょっとだけお話をしていたかったが、けれど寝不足で明日に支障が出てしまったらそれこそ相手や他のみんなに迷惑を掛けてしまうので「じゃあ、お言葉に甘えて寝るね」と促されるままに布団の中へと入れば横になっていき、掛け布団の合間から横の彼を見ては寝る時まで側に居てくれる事がやはり嬉しくて仕方無く、おもむろに相手の片手を優しく握っては「伽羅ちゃん、ありがとう。…おやすみなさい」と表情を綻ばせながら就寝の挨拶をすると、名残惜しくも手を離しては静かに瞳を閉じていき)

  • No.389 by 大倶利伽羅廣光  2016-09-02 01:42:13 

(不意に片手を握られて一瞬だけ驚くも、光忠の言葉を聞いてこちらも手を握り返してから「ああ。…おやすみ、光忠」と返事をする。そのまま繋がれていた手が離され、光忠が目を閉じる。それから静かな寝息が聞こえ始めるのにさほど時間はかからなかった。…本音を言ってしまえば、もう少しの間だけ光忠の声を聞いていたかった。日が昇るまでの間を静かに過ごすことにはすでに慣れていたはずなのに、この場から話し声が消えただけで寂しく感じてしまう。寝入っている光忠へと手を伸ばし、そっと髪に指を絡ませて優しく撫でる。足りない。まだ足りない。光忠からの愛も、自分が与える愛も。強く溢れる愛しさは尽きることを知らず、今も無限に湧き上がっていくばかり。感情を持て余すとはまさにこのことだ。「…光忠」と愛しさを込めて小さく名前を呼び、一度離された手を今度はこちらから握る。足りない、何もかも足りない。自分には時間が足りなさ過ぎる。残された少ない時間ではとてもではないが全て伝え切ることなど出来ない。「…消えたくない」と、ぽつりとこぼれた独り言は、覚悟を決めた心のさらに奥底にしまいこんだ、本当の気持ち。「アンタを残して、死にたくない…叶うなら、傍にいて欲しい…最期まで、いや、最期の後も、ずっと…」と、自分以外に誰も聞くことのない独り言をただただ呟いていく。分かっている、もう自身の消滅は避けられない。どう足掻いた所で死ぬしかないのだ。だったらいっそ、愛する人も一緒に連れて逝けたらどんなに良いだろう。だが、それだけは望んではいけない。どこまでも傍にいて欲しいという暗い欲望と同じ程に、光忠には生きていて欲しいとも願っているのだから。いつの間にか強く握ってしまっていた手をそっと緩め、再び繋がりを解く。「…愛している、光忠」と暗い欲望を断ち切るかのようにありったけの愛しさを込めてそう告げては、結局することが出来なかった箇所…唇へと口付けを落とす。いつか相手が起きている時にも必ず実行しようと密かに決めながら顔を離し、そのまま視線を襖から入り込む月の光へと向け、太陽が再び姿を現すのを待って)

  • No.390 by 長船光忠  2016-09-02 07:58:27 

(緩慢な動きで隻眼を開くとやはり夢の中で、足元の彼岸花を踏まない様にしてゆっくりと周囲を見回す。すると、辺りには誰も居なかった前の時とは違って、三途の川の向こう側には龍の姿が見えた。「_伽羅ちゃん?」と声を掛けるが届いていないのか眠っているのか、その瞳は閉じられたまま。本当に眠っているだけなのかと、死んだ両親と同じ立ち位置に居る相手に不安が過るが、夢の中の事だけでは無くいつか現実でもお別れの時は来る。泣いても笑っても、どう過ごしたってそれは避けられない事実だ。本当ならもっと一緒に生きたい。生きて沢山の思い出を一緒に作りたい。死なないで欲しい、嫌だと素直に思っては、三途の川に足を入れて渡ろうとしたところで「_っ」と骨の髄まで沁みる様な冷たさに、反射的に足を引っ込める。それでも無理矢理入ろうとした刹那、後ろから腕を掴まれて驚き振り返ると『待って。渡らないで』と子供の姿の自身がいて、彼はもう一度口を開くと『竜神様が生きてるって言ったのは君でしょ。まだ生きてるよ。夢でもそこは渡っちゃ駄目だ』と目の前の川を見た後、ふるふると首を横に振る。けどあっちに居るから早く連れ戻さないとと言おうとした瞬間、ぐらりと視界が揺れてそのまま次第に暗転して…。次に目を覚ますと視界に映ったのは天井の木目で、少し視線を横にすれば寝る前と同じく伽羅ちゃんが側に居てくれたのでホッと安堵の息をつく。それから差し込む朝日の眩しさに目を細めては上半身を起こして「おはよう、伽羅ちゃん」と今日も彼が生きている事に感謝をしながら一日の始まりを告げる朝の挨拶をしていき)

  • No.391 by 大倶利伽羅廣光  2016-09-02 20:58:12 

(次第に明るくなっていく外の様子にそろそろ夜明けが来ることを悟り、立ち上がって自分の為に敷かれた布団を綺麗に片付けておく。足音を立てないよう静かに移動しては閉じていた襖をそっと開けて中庭の様子を伺ってみると、眷属達は変わらず宙を漂っており、時折聞こえる水音は鯉達が泳ぐ姿を連想させてくれる。彼らの様子を一通り確認してから再び光忠の横へ座り、黒から白へと変わっていく空を眺めていると、不意に横で聞こえた音にそちらへ視線を向ける。そこには目を覚まして起き上がったらしい光忠がいて、朝の挨拶を告げられれば「…ああ、おはよう、光忠」とこちらも挨拶を返す。前に聞かされた例の悪夢のことを思い出してはそっと顔色を伺ってみるが、見た所夢見が悪かったという様子では無さそうだ。それでも心配なので念の為に「よく眠れたか?」と問いかけてみる。以前は竜が…光忠曰くそれは自分らしいが、実際はどうなのか確かめようが無い。ともかく、その竜が光忠の悪夢を変えたと聞いた。その時と同じように自分が傍にいたのなら、今回もその竜が夢に現れたのだろうか。もしも光忠が見ていた夢が悪いものだったら、それをまた変えることが出来たのか。「…俺は、アンタの夢の中でもちゃんと傍にいたか?」と問いかけを重ねては相手の返答を待って)

(/背後失礼します!鶴丸さんで明日か明後日と言いましたが、貞ちゃん到着は今日にしますか?私は特に挟みたいイベントなどは無いので、そちらがよろしければこのまま伊達組集合して、例の神様が待ち受ける都へ突入したいです!)

  • No.392 by 長船光忠  2016-09-02 21:45:53 

(挨拶を返されるとこちらもにこりと笑みを浮かべていき、この寝巻きから和装に着替えていこうと思って立ち上がろうとしたところで、不意に夢見の事を尋ねられれば気付かれたのだろうかと思ったが、そのまま何事も無かった様に「うん、眠れたよ」と実際に寝れていた事は寝れていたのでそう答えていく。それに、あれは悪夢にしては生温く、だからと言って瑞夢にしては不穏なもので一概に夢見が悪いとは言えない。その為誤魔化す様にそう言ったのだが、“傍にいたか?”と問われれば、三途の川の向こう側に居ただなんて言える訳がなかったので「…そうだね、いたよ」と敢えて傍にとは言わず、しかし相手の言葉に同意する様な形で言っては違和感を持たせない様に微笑んでいく。それから何度も心配は掛けたくなかった為に、スッと立ち上がっては「ごめんね、ちょっと着替えて来るね」と布団は後で片付けるとして、着物を持っては洗面所に行こうとしていき)

(/そうですね、今日で大丈夫ですよ!貞ちゃんは光忠が着替えた後ぐらいに参上させますね)

  • No.393 by 大倶利伽羅廣光  2016-09-03 13:52:40 

(返答までに少し間が空いたことが気になったが、いつまでも夢のことを言及しても仕方が無い。着替えてくると言って立ち上がった光忠に「分かった」と短く告げては相手を見送って。恐らく後で片付けるつもりだったのだろう敷かれたままの布団をついでのように綺麗に畳んでは押入れに入れておき、自分は中庭の方に向かう。そこに集まっていた眷属の光達が自分に気付いたのか一斉に集まってきては口々に『おはようございます!』と告げてくるのに対して「ああ、おはよう」と返しておく。今まではこの場所で眷属達と共に夜が明けるまで過ごしていたので、こうして挨拶を交わすのは本当に久し振りのことだ。すると眷属達に紛れるようにして近付いてきた影に目を向けると、そこにいたのは白い鶴と青い鳥。それらが国永と貞の眷属だとすぐに悟り「どうした?」と問いかける。すると二羽がそれぞれ美しい鳴き声を響かせ、自分に意志を伝えてきた。「…そうか、貞はもう来ているのか。今は国永と一緒なんだな」と頷きながら理解する。それならばもうすぐにこの場所へ二人が来るのだろう、国永曰く殴り込みを仕掛けるのは今日になりそうだな、と思いながら二羽の翼をそっと撫でてやり「報告ご苦労だった」と労りの言葉をかけて)

(/分かりました!同じタイミングで鶴丸さんも登場させますね。来るなら同時がいいかと思って、勝手に二人を一緒にさせましたが大丈夫でしょうか…?)

  • No.394 by 長船光忠/太鼓鐘貞宗  2016-09-03 23:19:42 

【長船光忠】

(着物を持って自室から洗面所へと向かいつつ、和やかな雰囲気で小鳥の囀りが響く縁側を歩いて行く。ここは平和だなぁ、と改めて思いながら洗面所に着くと、先ずは眼帯と黒手袋を外して冷たい水で顔を洗う。タオルで顔を拭きつつも、ふと鏡に映った右目の火傷痕を見てはそれにそっと触れながら矢張り見ていてあまり気分の良いものではないなと思ったものの、でも昨夜彼はこんな古傷すらも受け入れてくれて、その事実が嬉しいと素直に感じつつ柔い笑みを零した後、再び眼帯と黒手袋を着けていく。それから黒色の生地に金色の模様が入った着流しを着ると角帯を締めていき、全体を確認すれば着替え終わったので寝間着を洗面所脇の籠に入れては部屋に戻ろうとした所で、不意に中庭が騒がしくなっていた為にそちらに視線を遣って青い髪の彼が見えると「あれ?貞ちゃん?」と首を傾げていき)


【太鼓鐘貞宗】

(今回の伽羅の村に関しての事は大体情報は収集出来ていて、しかし決定的な事は分からなかった為に昨日に幸福神から来た伝言は大変有り難いもので。加えて、こっちに来て欲しい事も伝えられれば所謂加勢と言うやつかと考えて、直ぐ様青い小鳥を飛ばしては了承の言葉を返していく。そうして、本日竜神の神域へと向かっていれば途中で白鶴の神と出会って、そのまま二人で到着した訳だが、ちょうどタイミング良く縁側を歩いていた黒髪の彼が見えたので「あっ、おーい!みっちゃん!」と元気良く声を掛けて近付いて行き)

(/問題無いですよ!ただ貞ちゃんには鶴のことを何て呼ばせた方が良いでしょうか?今の所、鶴ちゃんや鶴、国永などのどれかを考えているのですが…)

  • No.395 by 大倶利伽羅廣光/五条鶴丸国永  2016-09-04 20:37:51 

【五条鶴丸国永】

(夜が明けたのを見計らってはさっそく倶利坊の神域へ向かおうとした所で、視界に映った青い翼に目を瞬かせたのは今から数分前のこと。青い翼の持ち主は鳥の神たる太鼓鐘貞宗であり、自分が眷属を遣わせてから全速力でこちらに来たらしい。その行動力と機動力は自分も倶利坊も叶わないなと内心で苦笑しつつ、二人で神域の中へ入った所で見つけたのは光坊の姿。黒の布地に金の装飾が施されたそれは、倶利坊と町へ出た時に買った服の一つなのだろう。そう思いながら眺めていると、二人が互いに名前を呼び合いながら距離を縮めるのを見ては、まるで兄弟のようだと密かに笑みを浮かべる。人間に対して警戒心が強く、心を許すことも滅多に無い鳥の神があそこまで無邪気な様子を見せるのは珍しいことだ。そんな二人の元へと自分も近寄りながら「光坊、おはようさん。昨日はお楽しみだったかい?」と冗談混じりにそう口にしては笑みを浮かべる。何処と無く幸せそうにも見える光坊の様子から、昨日の夜に何かがあったのだろうと予想しての発言だ。しかしそこで近くに倶利坊の姿が無いことに気付いては「倶利坊は一緒じゃないのか?」と首を傾げつつ問いかけてみて)

【大倶利伽羅廣光】

(二つの気配が神域へ入ってきたのを感じ取っては、恐らく国永と貞だろうと予想を付ける。翼を撫でられて気持ちよさそうにしていた鳥達がぴくりと反応し、鳴き声をあげながら飛んでいった方向へ自分も向かうと、そこには国永と貞、そして着替え終わったらしい光忠が勢揃いしており『倶利坊はいないのか』という国永の発言に答える為に歩み寄りながら「俺はここだ」と声を出して自分がいることを伝える。白い鶴は国永の方へ、青い鳥は貞の方へと飛んで行き、それぞれの主に擦り寄っている様子を僅かに笑みを浮かべて見つめてから、貞へ視線を向けて「貞、わざわざすまない。…それと、ありがとう」と自分の為にここまで来てくれた友人に向けて短く謝罪と感謝の言葉を述べて)

(/ありがとうございます!そうですね、呼び方は鶴でお願いしたいです!鶴丸さんから貞ちゃんの呼び方は、他の二人と統一して貞坊にしようかと考えてますが、いいでしょうか?)

  • No.396 by 長船光忠/太鼓鐘貞宗  2016-09-04 22:12:30 


【長船光忠】

(相手は神様なのだが、敬語は無しであだ名で呼ぶ様にとのお達しを貰っていたので、それで構えていては逆に失礼だろうと思って親しげに話し掛けていく。両手を握って来た貞ちゃんの手を握り返しては、ふと弟が居たらこんな感じなのだろうかと密かに微笑んでしまって。そんな事を思っていれば、鶴さんから妙な事を言われたので動揺しつつも「えっ!?い、いや何も無いですよ」と、さすがに火傷の痕に関しては言えなかったのでそう返していく。それから続け様に伽羅ちゃんの事を聞かれると、待たせっぱなしだった事を思い出して口を開こうとした瞬間、後ろからその本人の声が聞こえたので振り返りつつ遣り取りを眺めていって)


【太鼓鐘貞宗】

(相手の元へと近寄れば、何の他意も無く手を取ってはじっと表情を見た後「みっちゃんが元気そうで何よりだ」とニカッとした笑みを見せて、手を離していく。それから何やらみっちゃんに対して鶴が言った言葉に首を傾げて「んー?それってどう言う意__」と、二人の関係は全く知らなかったので問い掛けようとした時に、伽羅の声が聞こえて来たのでみっちゃんの横合いからひょいと後ろを覗いていく。遣いに向かわせた青い鳥が帰って来れば、ご苦労さんと小さく呟いて頭を撫でてやっては肩で休ませる。ふと伽羅と目が合って、加勢に来た事に対してお礼を述べられればけらりと笑って「なーに、水臭い事言ってんだよ!気にすんなって」と伝えていく。「それで、行き先は確か都だったっけ?乗り物を使わなくても道を繋げば一発で行けるか…?」と顎に手を充てて考えていき)

(/了解しました!鶴呼びですね!/・貞坊呼びで大丈夫ですよ!/・あっ、それと私信で申し訳ないのですが…今週は仕事が忙しく前より返信が遅くなってしまうと思います。一日一回は返しますが、済みません…)

  • No.397 by 大倶利伽羅廣光/五条鶴丸国永  2016-09-04 23:44:11 

【五条鶴丸国永】

(足元に擦り寄ってくる鶴の眷属に向けて「ご苦労だったな」と声を掛けながら頭を撫でた後、パチンと指を弾いてその鶴を折り鶴へと戻す。それを大事に懐にしまいこんでから、貞の考えに対して「相手は俺達と同じ神だからな、いつもの移動手段を使ったらすぐにばれる…と、言いたい所だが、恐らく俺達が都に足を踏み入れた時点で必ず勘付かれるだろう。都自体が例の神の神域になっていると考えた方が妥当だからな」と自分の考えを話していく。「だが、神域の結界には欠点がある。『入ってきた者の種族と数が分かる』だけで、他の具体的な情報は何一つ分からないことだ。例えば、倶利坊が都に入るとする。すると『神が一人入ってきた』と分かる。だがそれだけで『竜神が入ってきた』とは分からないというわけさ」と、光坊にも分かるように具体的な説明を混じえては「あちらは竜神だけを警戒しているだろう。そこに三人も神が侵入してきたらどうなるか。…あちらさんは最高に驚くだろうなぁ?」と我ながら黒い笑みを浮かべてしまいつつそう言っては、ふっふっふ、とどこぞの悪役のような笑い声を漏らす。「さらに付け加えるなら、侵入が分かるだけで位置が掴めるわけでも無い。顔がバレているのも光坊一人だけだから、探すのも容易じゃない。つまり、一度入ってしまえばこちらのものだ。存分に掻き回してやろうじゃないか!」ととびきり明るい声でそう言いながら拳を突き上げて)

【大倶利伽羅廣光】

(とてもじゃないが幸福の神とは思えないほどに邪悪な表情を浮かべる国永に、呆れ半分と申し訳無さ半分のため息を吐く。普段は笑顔を浮かべていて争いごともあまり好まないはずの国永がここまで色んな意味で酷い表情を浮かべるのは、本気で怒っている何よりの証拠でもある。そしてその原因は間違い無く自分で、自分がヘマをやらかしていなければ国永がここまで怒ることも無かったはずだ。思わず喉奥から出そうになった謝罪の言葉をなんとか呑み込み、自分も話に参加するべく口を開く。「…なら、都に直接道を繋げる方針で行くんだな。任せるぞ、国永」と、この中で最も術の扱いと信仰に優れた国永に道を創るのを任せることにする。ここから都までの距離はかなり遠く、道の創造は距離が遠ければ遠い程に力を消費してしまうからだ。『おう!任せろ倶利坊!』という返事を聞いては軽く頷いて「確か、情報収集もするんだったな。昨日の話だと、俺と光忠は一緒に行動するのが決まっているようだが…国永は貞と行動するのか?」と問いかける。すると国永が少し悩む素振りを見せた後に『人数的にも二人ずつ分かれて行動した方が良さそうだしなぁ。貞坊、俺と一緒で構わないかい?』と貞に向けて聞いており)

(了解しました!遅くなるのは全然OKなのであまり気になさらないでくださいね、お疲れの時は無理に返信しなくても大丈夫ですよ!のんびり待ってます~)

  • No.398 by 太鼓鐘貞宗/長船光忠  2016-09-05 21:40:59 

【太鼓鐘貞宗】

(都自体が神の領域となっていると聞いて、確かにその可能性は否定出来ず面倒この上ないと肩を竦める。ただ仮に都全体が領域であるとしたら、どれだけ力を溜めているんだと言う話になるのだが既に人一人を操っているのだから、この国に根付いているのかと考え直す。不意に悪そうな顔をして笑む鶴を見ては、こっちもにまっと笑って「おうおう、ド派手に暴れようぜ!」とノリノリで便乗して答えていく。旧知の神の領地を好き勝手に引っ掻き回してくれたのだから、それ相応の御礼とやらは返さないといけない。さてどんな風に暴れてやろうかと考えていたところで、きょとんとしている横の相手に「あっ、みっちゃんは俺達みたいな悪い大人になっちゃ駄目だからな!」と、ポンポンと腕辺りを軽く叩いていっては真似は厳禁と言っていく。そう言えばと、おもむろにその服裾を掴んでは、都はこの国の要所で人口密度も高いので「…そういや、みっちゃんは一緒に都に行っても大丈夫なのか?」と問い掛けて“平気だよ”と言った主旨の言葉が返って来れば、じっと相手の顔色を観察した後「…そっか。まあ都は外国との貿易も盛んだし、あの村より閉鎖的じゃねえから大丈夫か。でも何かあったらちゃんと言ってくれよ?」と鶴が髪色や目の色を変えるとは言っても万が一の事はあるので、そう伝えていく。それから何やら自身が都では鶴と行動する事を聞いて、反対の意思など全く無い為に直ぐに頷くと「もっちろん!一緒で大丈夫だぜ。それで、みっちゃんの容姿を変えてから都に行くのか?」と問い掛けていって)


【長船光忠】

(大人しく神様達の遣り取りを見て、鶴さんの結界の説明は分かりやすいなぁと思っていると、やはり相当ご立腹なのか途端悪そうな顔で笑みを零す相手に小さく苦笑していく。加えて、貞ちゃんも協力的に言っていたのでこれは凄い事になりそうだと考えつつも、自分自身もあの件に関しては許せない事だと思っているので止める気は無く、ただ“悪い大人になっちゃ駄目”と言ってくれる貞ちゃんを見てはこくりと頷いていく。すると、急に服裾を掴まれたので何事かと首を傾げていれば心配そうに都に行っても大丈夫な事を聞かれた為に、確かに人が多く居る場所はあまり慣れてはいないものの伽羅ちゃんが側に居てくれるのなら大丈夫と思っては、再び貞ちゃんに視線を遣って「心配してくれてありがとう。でも僕は平気だよ」と笑みを浮かべていく。それから容姿に関して言われれば、身バレしているのは自身だけなので鶴さんを一瞥していき)


(/お優しい言葉をありがとうございます…!ちゃちゃっと多忙時期を乗り越えて来ます!/・あっ、伽羅ちゃんに渡した羽根についてですが、あれは外来の神様と惹かれ合う感じの物ですので、その神様の力が強く残っている場所に行くと反応する仕組みとなっています。それで、都の教会に辿り着く感じで、不動を出そうかなーと今の所考えています)

  • No.399 by 大倶利伽羅廣光/五条鶴丸国永  2016-09-08 19:37:50 

【五条鶴丸国永】

(「そうだな、向こうに着いてからだと色々面倒だろうし…ここでやっておくか」と一つ頷いてから光坊の方へ向き直り「そういうわけだ、さっそく術をかけるぞ光坊!」と声をかけてから、慣れた手つきで指をパチン!と大きく鳴らす。すると昨日の時と同様に白い光が相手を包み込み、黒色の髪から金色の髪へ、金色の瞳から銀色の瞳へと変化させる。昨日も思ったことだが、色を変えただけでも人の印象というのは変わるものだ。何度か光坊と顔を合わせている自分がそう思うのだから、一度顔を見たきりの宣教師にはすぐにバレることは無いだろう。まして子供に弱い…まあこれは推測なのだが、とにかくその可能性がある以上、下手に光坊に手出しも出来ないはず。「倶利坊、君もこの場で例の姿に…」と言いつつ視線を向けてみると、そこにはまたしても不機嫌そうに眉を潜めている竜神の姿があり、思わず笑い声を漏らしてしまう。その声が聞こえたのか、不機嫌そうな視線がこちらに注がれては『…仕方ないだろう』とぼそりと呟く倶利坊に、くく、と喉を鳴らして笑い声を抑えつつ「君は本当に素直で可愛い奴だなぁ」と楽しそうに弾んだ声で告げて)

【大倶利伽羅廣光】

(…やはり、どう考えた所で今の光忠の容姿を気に入ることが出来ない。自分はこんなにも融通が利かなかったのか、と自分自身でさえも気付いていなかった新たな一面に内心で驚きつつも、『可愛い奴だなぁ』と楽しそうに言ってくる国永から視線を逸らす。さっきも言ったが仕方ない、自分はどうも黒髪の光忠が…いや、違う。光忠が持つ黒髪が好きなのだ。国永が施した術は完璧で、正反対の色になったにも関わらず今の光忠には全く違和感が無い。けど、やはり自分は、本来の光忠が一番好きなのだと今更のように自覚する。はあ、と自分に対して呆れ気味のため息を吐いてから、国永に促された通りに指を弾き、自らの姿を子供の姿へと変化させる。薬研を基準にしたからか、背丈は丁度貞と同じぐらいだ。「…奴らは貞のことを知らないから、貞を子供だと思うだろうな」と呟きながら貞を見据えると、国永がニヤリと笑みを浮かべて『その通りだ!これで二手に分かれてから宣教師に出くわしても、弱点を突くことが出来るぞ!』と言ってくる。子供に弱いというのはまだ推測でしか無いのに大丈夫なのかと思いつつも、国永と貞ならば心配いらないだろうと考え直し、光忠を見上げて「光忠、俺から離れるな」と告げて)


(/申し訳ありません、突然の風邪で寝込んでいたのでしばらく返事をすることが出来ませんでした…!今日からはもう大丈夫です!羽根の件了解しました、不動くんの登場楽しみに待ってますー!)

  • No.400 by 長船光忠/太鼓鐘貞宗  2016-09-11 18:30:13 

【長船光忠】

(相手から術を掛ける事を言われれば「はい、お願いします」とぺこりと頭を下げて頼んでいき、降り注いだ眩い光には反射的に目を閉じる。ゆっくりとこの目を開けた頃には、黒髪が金になっていたので成功した事を確認すると違和感はあるが、これも作戦な為に鶴さんに感謝の礼を一つして何も言わずにいれば、貞ちゃんが目を輝かせて『おお…!みっちゃんだけどみっちゃんに見えない!』と言っていたので小さく笑みを返すと、やはり髪色と目色だけでも印象がだいぶ変わるのだと改めて思う。ふと、伽羅ちゃんに視線を遣れば難しい顔をした彼がいて、そう言えばこの金では無く黒を好いていてくれていた事を思い出すと、何だか無性に愛おしくて仕方が無く、柔らかに目を細めてはくすりと笑みを零す。それから子供に姿を変えた伽羅ちゃんと貞ちゃんを交互に見て、確かにこれなら子供に弱いとされている宣教師の弱点を突く事が出来るなと納得し、その後子供の姿の相手に格好良い事を言われれば可愛いのに格好良いなんて狡いなぁと思いながらも「うん、君から離れないよ」と、そっと手を繋いでいき)


【太鼓鐘貞宗】

(一瞬でみっちゃんの姿が変わったのを見て、金色になれば全くの別人に感じてしまう為にこれであればもし宣教師に遭遇しても大丈夫だろうと思いつつも、相手が相手である様に見えない事を感動交じりに伝えていく。それから何だか、気難しそうな顔をした伽羅と慈愛に満ちた眼差しを向けるみっちゃんに、それを見て笑っている鶴を見れば何が何だか分からなかったが、まあ悪い事では無いのだろうと判断すると自身も自然と笑みを浮かべ、それから自分と同じぐらいの背丈になった伽羅の言葉に頷いては「ほんと好都合だな!宣教師の前ではちゃんと子供のフリをしとくぜ!」とニヤリと不敵な笑みを零していく。そうして、恐らく全ての準備が整ったので二人を微笑ましく見た後、自身は鶴の方へと足を運び「じゃあ、作戦通り都への道作りを宜しく頼むな!」と肩を叩いて鼓舞していき)


(/いえいえ…!こちらこそ遅くなってしまって済みません!なんと風邪でしたか!?主様の風邪が治られて良かったです…!しかし、せっかく病み上がりで来て下さったのに本当に遅れてしまって申し訳ないです…。もしまだいらっしゃいましたら、引き続きお相手をお願いしたいです…)

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