孤高の竜神と忌み子の生贄(非募)

孤高の竜神と忌み子の生贄(非募)

大倶利伽羅  2016-07-11 22:55:28 
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  • No.341 by 大倶利伽羅廣光/五条鶴丸国永  2016-08-23 00:51:27 

【五条鶴丸国永】

(どうやら竜神の眷属はいい奴ばかりではなく、気が利く者達でもあったようだ。二人の頭上を舞い散る桜の花びらは美しいの一言に尽きて、それを見て目を輝かせている光坊も、嬉しそうに笑みを浮かべている倶利坊も、本当に幸せそうだ。何度でも願おう、あの子達には不幸になって欲しくない。幸せになって欲しいのだ。その為にも自分は、先程思い付いた考えを確固たる物にしなければいけない。ぬか喜びをさせるわけにはいかないので二人には黙っておくことにするが、この考えが二人にとって驚きと幸福に満ちた贈り物になるといい。いや、必ずしてみせる。幸福神たる自分の全てを賭けてでも。「…ああ、そうだ!すっかり忘れていたな」とふと思い出したことにそう声を上げては、縁側に無造作に置かれた紙袋に駆け寄って「光坊の服はどんなのを買って来たんだ?見る権利くらいはあるだろう?」と楽しげにしながら袋の中身を覗き込むようにしていて)

【大倶利伽羅廣光】

(頭上から落ちていく桃色の花弁。それは桜と呼ばれるもので、眷属達が自分達を祝福しているということはすぐに分かった。『おめでとうございます!』『良かったですね主!』『とってもお似合いですよー!』と全身全霊で祝う意志を感じ取れば、目を細めて微笑みを眷属達に向ける。自分が消えてしまえば、眷属たる彼らも存在を保てなくなるだろう。それを分かっていながら、彼らは一度も口にしない。彼らなりに自分達を想ってのことなのだと理解するには充分で、道連れにしてしまって申し訳無いと思いながらも、それ以上に彼らへの感謝が上回り「…ありがとう」と、今までの気持ちを全て込めた一言を呟く。自分と光忠を取り囲むように集まった眷属達を一つ一つ撫でてやっていると、不意に国永が『すっかり忘れていた』と言っては縁側の方へと足を進めていくのが見えた。そこには光忠用の着物が入った紙袋が無造作に置かれていて、そういえばそこに置いたままだったことを思い出す。どうやら中身が気になるらしい国永に、同じように近寄っては紙袋を手に取っては「実際に見れば分かる」と告げ、踵を返して光忠の元へ戻ると「光忠、どれでもいいから一つ着てくれ」と伝えて紙袋を揺らしてみせる。それから少し間を空けては「…『俺自身の色を纏ったアンタを見てみたい』」と、記憶が曖昧だった時と同じ台詞を口にして)

  • No.342 by 長船光忠  2016-08-23 08:01:56 

(桜吹雪の中で人懐っこく寄り添う眷属くん達を撫でていれば、何やら縁側に置かれた紙袋が二人の話題に上がっている様で、そう言えば色々とあってすっかり町の呉服屋に買いに行った着物の事を忘れていたと、その存在を思い出す。どんな物を買ったか気になっている鶴さんに、伽羅ちゃんが“実際に見れば分かる”と言っていたので、ここで今取り出して一枚一枚見せるのかなと思って手伝おうと考えたが、しかしそうでは無いらしい。“一つ着てくれ”とこちらに向けて紙袋を揺らす彼をきょとんとした顔で見た後、あの時に呉服屋で言われた言葉を再び言われればパアッとした笑顔を咲かせて「うんっ、勿論!さっそく着て来るね。ちょっと待ってて欲しいな」と相手から着物の入った紙袋を受け取れば、そう言って縁側を駆けて居間から自室へと移動をする。紙袋から取り出して丁寧に一枚ずつ衣紋掛けに掛けると、黒白金赤の着流しを見ていってどれにしようかと迷う。暫く悩んでいたが、今回はこれにしようと、やや黒味を帯びた赤…蘇芳色の布地に金駒刺繍が施された着流しを手に取れば、急いで着替えていく。黒色の角帯を結ぶと全体的に乱れていないかの最終確認を姿見でしていき、全てを確認すれば満足気に笑みを零す。それから元の居間へと戻って行って、待っていてくれた二人に「お待たせ!着て来たよ」と嬉し気な声で話し掛けていく。それから草履を履いて中庭まで降りると「今回は蘇芳色と金色の着流しにしたんだ。伽羅ちゃんの服と目とお揃い」と彼の纏う色を挙げて両方にふわりと幸せそうに微笑んだ後、幸福の神様の方を見て「鶴さん、着流しの代金ありがとうございます」と改めてお礼を述べれば軽く頭を下げていき)

  • No.343 by 大倶利伽羅廣光/五条鶴丸国永  2016-08-23 22:22:17 

【大倶利伽羅廣光】

(袋を手に駆けていく後ろ姿を見送っていると、いつの間にか隣に来ていた国永がニヤニヤとした笑みを浮かべながら『倶利坊、どこでそんな口説き方を覚えて来たんだ?』と聞いてきた。口説くも何も、思っていることをそのまま口にしているだけだ。光忠は黒が一番似合う、それは分かってる。だが、どんな色にも染まらない黒を、無理やりにでも自分自身の色に塗り潰してしまいたかった。この美しい黒色は俺のモノだと目に見える形で示したかった。ただそれだけだ。それをそのまま国永に伝えると、ニヤニヤとした笑いを引っ込めて真顔になり『…君、よくもまあ今まで耐えられたな。俺が知る限り、君と同じような感情を持つ人間達は大概暴走をしていたが』と言っているのを聞いては「…光忠の負担にだけはなりたくなかった」と呟きを返す。すると国永がおもむろに頭に手を伸ばしぐしゃぐしゃと出鱈目に撫でながら『まったく、君は本当に優しい神様だな!』と何故か嬉しそうな声色で言われ「やめろ」と短く制止の言葉を言って軽く手を払いのける。それでもこちらを見る国永の表情はまさしく嬉しさ全開といった様子で、何となく見ていられずに視線を逸らした先には、丁度着替え終わったらしい光忠の姿があった。いつもの黒色ではなく、蘇芳色と金色を纏う姿でも変わらずに綺麗だと思う。『伽羅ちゃんの服と目とお揃い』だと言って微笑む姿を目にしてしまえば、熱い感情が再び湧き上がるのを感じた。今すぐに抱きしめたいという欲を抑えつつ、一度目を閉じて理性を働かせる。その間に国永と声無き声による言葉の応酬をしながら、目を開いてしっかりと相手を見据え「光忠、似合っている。綺麗だ」と思ったことを下手に飾らず率直に伝えて)

【五条鶴丸国永】

(恋情や愛情は時に全てを狂わせて壊していくことを知っている。だが、倶利坊に限ってはそうならないだろうと確信出来る。どの神よりも慈悲深く優しい竜神の愛が、何かを狂わせることも壊すこともあるはずが無いのだ。その愛がもたらすのは無限の幸福と少しの切なさだけ。人間と恋に落ちようが、消滅する運命になろうが、竜神たる倶利坊の本質は何一つ変わっていないことを確信出来て嬉しくなっていると、『お待たせ!』という待望の声と共に光坊が戻ってきた。倶利坊はどうか知らないが、自分は黒一色の光坊しか見たことが無かった為にとても新鮮な気分になる。「こりゃ驚いた!ただでさえ別嬪さんだったのが、さらに磨きがかかっちまったな!」と楽しそうに笑みを浮かべては決して大袈裟ではない言葉を口にしていると、服の代金の件でお礼を告げられ「いやいや、気にするな。君達が喜ぶのならこの程度は朝飯前だ!」と明るく告げていると、急に目を閉じて黙りこんでしまった倶利坊へ一瞬視線を向け、声無き声で話しかける。「(別に手を出しても構わないんじゃないか?)」『(馬鹿なことを言うな)』「(俺のことなら気にするな!)」『(そういう問題じゃない)』「(むしろ、光坊の方がそれを望んでいたりしてな?)」『(………それ、は)』「(お、ちょっと期待したか!?)」『(うるさい黙れ)』と、しばらく声無き声の応酬を繰り返しては、倶利坊が瞼を開け金色の双眸で光坊を見据え、シンプルだが一番気持ちが伝わりやすい褒め言葉を口にするのを聞いては、余計な口を挟まずに光坊の様子を見ており)

  • No.344 by 長船光忠  2016-08-23 23:15:12 

(別嬪さんの単語には、さすがに言葉負けしそうと思いながらもそう評価された事は素直に嬉しく、また初めの頃から随分とお世話になっている鶴さんから代金の事を明るく言われれば、下げた頭が上がらないほどだと思いつつも感謝の気持ちを込めた笑みを返す。そうして、ちらりと伽羅ちゃんの様子を伺おうとして視線を向けると、何やら目を閉じていたので恐らく考え事をしているらしい。まさかその内部では鶴さんとの声無き言葉の応酬がされているとは知らずに、ここは大人しく待とうと自身は静かに見守っていく。すると、相変わらず宝石の様に綺麗な金色の双眸がゆっくりと開かれ、そして率直だからこそ真実味のある褒め言葉を貰えれば、伽羅ちゃんから褒められた…!と、人一倍瞳をキラキラと嬉しそうに輝かせては「ありがとう!伽羅ちゃんにもそう言って貰えて嬉しいよ」と心の底から嬉しそうな声で告げた後にもう一度口を開いて「…君の色が似合うって言って貰えて、本当に嬉しい」と、今度は感慨深く胸の内に生じる暖かな感情で目を細めては自然と相手の手を取ると、この両手で握って体温と共に伝えていく。先程の様に嬉しさのあまり彼を抱き締めたいとも思ったのだが、さすがに人前では非常識かなと考えてそちらの行動は留めていき、相手の体温を確かめる様に柔く手を握るばかりでいる。一通り握っていれば、ふと「あっ、他の色の着流しはまた今度に着るね。全部良い色だからどれを着るか迷ってしまうけど」と彼の色は全て好きな為に、今の時点ですら一つに決めるのが大変そうだと感じつつも笑みを浮かべて告げていき)

  • No.345 by 大倶利伽羅廣光/五条鶴丸国永  2016-08-24 18:30:21 

【大倶利伽羅廣光】

(気の利いた言葉も、綺麗に飾られた言葉も、自分には扱うことが出来ない。それでも、短く単純な褒め言葉一つで喜ぶ光忠が愛おしくて仕方がない。こういった言葉の方が好きなのか、それとも自分の言葉だからこそ喜んでいるのかと少しだけ考えた所で、光忠の両手が自分の片手を包み込み、そのまま握られた。そこから伝わる心地良い体温と、同じように暖かな声色で告げられたのは『自分と同じ色が似合うと言われて嬉しい』という事で、そこでようやく自分の言葉だからこそ光忠は喜んでいるのだと正しく理解すると「アンタは、俺を喜ばせるのが上手いな」と言って薄く笑みを浮かべる。『他の色の着流しはまた今度に着る』という旨を伝えられれば「ああ、分かった」と頷きながら了承し、握られた手とは逆の手で光忠の肩を掴み、軽く引っ張って耳元に口を寄せ「…楽しみにしてる」と意図的に甘い声色で囁き、何も無かったかのように顔を離す。『倶利坊!そこは口付けをする所だろう!?』と国永からの謎の抗議を受ければ「アンタのいない所で幾らでもするから安心しろ」と挑発的な笑みを浮かべて言い返して)

【五条鶴丸国永】

(自分がいるにも関わらず甘ったるい空気を二人が放っているのは、自分のことを信頼しているからなのか、それとも空気と同等だと思っているのか。前者だと嬉しいが後者だと虚しくなるな、と内心で苦笑を浮かべていると、光坊と話していた倶利坊が不意に光坊の肩を掴んで引き寄せた。これはまさか口付け、もっとシンプルにするならキスをするつもりか!?とかなり期待しながら見ていたが、予想に反して倶利坊は光坊に何かを囁いた後にすぐ顔を離してしまった。思わずがっかりしてしまいながらすぐさま倶利坊に向けて抗議の声を上げれば、見たことも無いような笑みを浮かべて挑発的に言い放たれた言葉に絶句する。この竜神は一体何処でそんな殺し文句を覚えて来るのだろうか。「君、最高に格好良いな…」と思わず呟いてしまってから、とりあえず話題を切り替えるかのように笑みを浮かべて「君達の惚気話なら幾らでも聞きたい所だが、ちょっと話したいことがあるんだ。聞いてくれるか、二人共?」と問いかけて)

  • No.346 by 長船光忠  2016-08-24 19:15:33 

(今まで黒しか着た事が無かったので他の色はまだ何だか慣れないが、相手の色と思えば気分も上がるものでウキウキとした気持ちで明日の服の事を考えていく。そんな事をしていると、ふと少しだけ引っ張られた為にどうしたんだろうと思ったがそれは直ぐに分かり、擽ったいと感じる間も無く耳元で普段よりも甘い声色で囁かれれば、不意打ちだった事もあって思わず固まる。その後、状況と言葉を理解すればジワジワと頬に熱が溜まるのを察して、自然体で顔を話す相手を見ては、身が持たない…!と格好良い事をさらりとしてくる彼に心中で悶えていく。けれど、本心はやはり喜んでいて、顔は真っ赤になるものだから相変わらず自分は分かりやすいと思いながらも、口元に手の甲を充てて照れている表情を隠そうとする。ただ耳まで真っ赤なのだから、それは意味の無い事に等しいが。鶴さんの方に口付け云々と話している声も聞こえれば「…絶対に、喜ばせ上手は伽羅ちゃんの方だよ」とまた熱くなる頬を隠しつつポツリと呟く。男してはああも格好良くなりたいものだけど、どうにもそうなれる気がしないと真剣に考えていると鶴さんが何やら話があるそうなので一つ頷いては「…っと、話し込んじゃってて済みません。はい、お聞きしますよ。伽羅ちゃんも聞くよね?」と二人は仲が良いので、たぶん聞かない訳が無いと思ってはそう尋ねてみて)

  • No.347 by 大倶利伽羅廣光/五条鶴丸国永  2016-08-24 22:58:34 

【五条鶴丸国永】

(話を聞くと言ってくれた光坊に促され、倶利坊も頷きを返してくれたのを見てから「実はな、貞宗の所に俺の眷属を送っておいたんだ。早くて明日、遅くても明後日、貞宗がここに来る手筈だ。到着次第奴らの本拠地…例の外の国の神がいる教会へ殴りこみたい。倶利坊が世話になった礼をしっかり返さないとな」と自分の中で立てていたこれからの行動を告げてから「だが、光坊の話を聞いた限りどうも宣教師とやらが気になって仕方無いんだ。都に着いたら、先に宣教師に関する情報を集めておきたい」と伝える。光坊の話を聞いて気になったという話は本当だが、宣教師についての情報を集める理由は別にある。それは宣教師が外の国の神によって操られている可能性を探る為であり、倶利坊の消滅を阻止する為の考えを実現させる為でもある。「勿論、光坊も連れて行くんだろう?だがそうすると宣教師と顔を合わせてる光坊が危険に晒される。そこでだ!倶利坊、君には姿を変えて光坊の傍にいてやって欲しい!君のことは竜の姿しか見られていないから問題は無いはずだ、どの姿がいいかは君なら理解出来るだろう?」とまさに名案だと言わんばかりに明るい口調で告げて)

【大倶利伽羅廣光】

(殴り込みという物騒な単語を国永の口から聞くことになるとは思わなかった。普段は明るく温厚であり、争いごとはどちらかというと避けようとするのが国永なのだが、僅かに伝わる殺気混じりの神気により国永が相当怒っていることが理解出来てしまう。滅多な事では踏み抜けない国永の地雷を例の神とそれに連なる者達が踏んだことを悟れば、無事では済まないのだろうな…と若干の哀れみを含んだ言葉を内心で呟いて。しかし、殴り込みの前に宣教師に関して情報収集したいこと、光忠を同行させる上で自分にして欲しいことを伝えられれば、成る程、と理解を示すように頷く。あの時、あの宣教師は急に心変わりでもしたかのように村を出て行った。それは村の子供達が発言をした時であり、明らかに動揺しているような気配も感じた。…難しく考えずに率直に言うのならば『あの宣教師は子供に弱い可能性がある』ということだ。それならば自分が取るべき姿は一つ。年齢は薬研くらいが丁度良いかと考えては、何の前触れも無くその場でパチンと指を弾いて音を鳴らす。一瞬の閃光の後に変身は完了し、薬研と同じくらいの背丈と外見に変わった自身の姿を確かめるようにその場で一回転をしてから「光忠、どうだ。子供に見えるか?」と首を僅かに傾げつつ念の為に聞いてみて)

  • No.348 by 長船光忠  2016-08-25 07:40:06 

(鶴さんの話を聞くに、言葉は悪いけどどうやらお礼参りに行くらしい。貞ちゃんにも応援要請をしたとなると、それは相当怒っていると言う事なのだろうと予想を立てる。確かにあんな風に伽羅ちゃんを陥れようとした事は許せないが。しかしながら宣教師について疑問があるらしく、実際に話していた自身もあの手の平を返した様な心変わりは気になっていた。何故急に諦めたのだろう?タイミング的には、子供達が来て村の人達が動揺し始めた辺りだ。彼は頭を押さえていて何処か苦しそうだったなと考えていると、“どの姿が良いか”と伽羅ちゃんに言う鶴さんの言葉を聞いては、まさかと思っていれば次の瞬間薬研くんぐらいの子供の姿になった彼の幼い顔を見て「か、可愛い…!」と小さめの声だったが思わずポツリと呟く。そしてハッとした後、さすがにこれは失礼だったと思いつつ言い直す様に「あっ、ご、ごめんね!ちゃんと子供に見えるから大丈夫だよ」と背丈が低くなったので目線を下に遣ってはそう伝えていく。それから、ふとあの宣教師が信仰する手掛かりを自分は持っていた事を思い出すと「それと伽羅ちゃん、これ宣教師の人が落とした物なんだけど…何かの手掛かりになりそうだし君が持っていてくれるかい?因みに、鶴さんの力で害の無い物になってるよ」と光で出来た薄い膜に包まれた黒い羽根を取り出すと、神様の気配など自身は感じる事が出来ない為に何か反応があっても分からないので相手へと差し出していき)

  • No.349 by 大倶利伽羅廣光/五条鶴丸国永  2016-08-25 15:38:50 

【大倶利伽羅廣光】

(自分ではよく分からないが、光忠にはちゃんと子供に見えているらしい。それならこの姿で大丈夫かと頷いていると、宣教師が落としたという黒い羽根を差し出される。薄い光の膜を纏ったそれは確かに国永の術で無害になっているようで、しかしその羽根から感じる邪悪な気配は消し切れておらず僅かに眉を潜めるも、光忠の言う通り自分が持っていた方が良いのかもしれないと思い「分かった」と短く返事をして羽根を受け取り、懐にしまっておく。…先程、光忠が『可愛い』と呟いていたのをしっかり聞いていたのだが、別に気分を害されてはいない。むしろ愛しい相手からの言葉ならどんなものだろうと嬉しく思う。ただ、少し気になることが出来たのでそれを光忠に問うべく視線を上へ向けながら「…こっちの方がアンタの好みか?」と自分の子供の姿を指しながらそんなことを聞いてみて)

【五条鶴丸国永】

(子供の姿をした倶利坊を見るのは久し振りだと思いながら、さっき『可愛い』と呟いた光坊に内心で全力同意する。神は姿を自由自在に変えられるが、外見年齢に関してだけは多少制限がかかる。例えば神の中でも古参の部類に入る自分だと赤子の姿から老人の姿まで好きな年齢に変身出来るが、神としてはまだまだ若い倶利坊はいつもの青年の姿以上の年齢には変身出来ない。神といえど、自身の生きた年数だけは誤魔化しが効かないということだ。それでも倶利坊は神の中でも強い力を持つ方だし、自分が教えた術も大体使いこなせる優秀な奴だ、そんな制限はあってないようなものである。…もっとも、今は酷く弱体化してしまっているのが現状なのだが。それはさておき、倶利坊の容姿の件はこれでいいとして、後は光坊の方も少し手を加えなければならないと考えていると、唐突に『こちらの方が好みか』と光坊に聞き始めた倶利坊に盛大にむせる。それではまるで光坊に妙な性癖があるみたいではないか!「(君、その聞き方はあらぬ誤解をされるぞ!)」と声なき声で咎めつつ、ごほんと咳払いをしては「あー、光坊、ちょっといいか?念の為に君にも容姿を変える術を施しておきたい。君は人間だからな、負担を考えると髪と眼の色を変えるぐらいしか出来ないが…何か希望があればその色に変えてやるぞ?」と問いかけて)

  • No.350 by 長船光忠  2016-08-25 17:27:41 

(何だか面倒事を押し付けてしまったみたいで申し訳ないと思いながらも、快く受け取ってくれた相手に感謝して、羽根が懐へと仕舞われていくのをしっかりと確認する。そうして、おもむろに先程こちらが『可愛い』と思わず言ってしまった事で、好みについて聞かれれば鶴さんが噎せるのと同時に自分も目を瞬かせるが、率直に非常に悩むと思う。どちらも大好きな伽羅ちゃんである事には変わり無いので両方とも好きなのだが、しかしやはりきちんと言うとしたら色々と一緒にいても差し支えの無い年齢かつ初めて会った時の姿が自身には強く焼き付いている為「えっと…僕は伽羅ちゃんが伽羅ちゃんであれば、どんな君でも好きなんだけど…強いて言うならいつもの姿が一番好きだな」と、鶴さんがいる手前で言ったのでやや恥ずかしいと感じつつもそう伝えていく。熱くなりそうな顔をまた冷やしながらいれば自身の顔は宣教師の人に既に割れている為に、それで容姿を変える術を掛けてくれると言った鶴さんを見ると「そうですね…なら、今と正反対の色にして頂けるとよりバレにくくて良いかなと思います。ですから、黒髪は白は…いや、金髪で。金眼は銀眼にして頂ければ有難いです」と白髪は幸福の象徴ゆえそれはさすがに畏れ多いと考えたのでその色だけは除いて、自分の主旨を告げていき)

  • No.351 by 大倶利伽羅廣光/五条鶴丸国永  2016-08-25 22:14:05 

【五条鶴丸国永】

(黒の反対は白。不幸の反対は幸福。所詮は人間達が決めた曖昧な価値観ではあるが、幸福神たる自分が白い容姿をしていては説得力も無いだろう。気にする必要は無いなどと安い励ましを告げることはせず、笑みを浮かべながら「了解した!それじゃあ試しに一度術をかけてみるぞ、気に入らなければ別の色にしても構わんからな」と告げてから光坊に手をかざす。そこから白い光が溢れ、それが光坊をあっという間に包み込んでからすぐに霧散する。そうして現れたのは金色の髪に銀色の瞳を持った青年の姿で、ひゅう、と口笛を吹かせては「なかなか似合ってるじゃないか!元が良いと何色でも合うもんだ」と上機嫌に褒め称えて。しかし、光坊にとっては自分の評価よりも愛する竜神の評価の方が重要だろうと分かっている為、はてさて肝心の倶利坊はどんな言葉をかけるのだろうと興味深そうに視線を向けて)

【大倶利伽羅廣光】

(何故か国永に咎められたことを疑問に思いながらも、光忠からの返事は満足するものだったので特に気にすることなく「そうか」と返事をする。光忠が望むのならばこの姿のまま過ごすことも構わなかったのだが、自分の年齢に見合っているのはやはりいつものあの姿であり、それが一番好みだと言われれば嬉しくなるもので。そうしている内に国永からの要望を聞いた光忠が希望の配色を答えると、国永がそれに了承してから術を施す。次の瞬間に視界に入ったのは、黒から金、金から銀へと見事に変貌した光忠の姿で、国永が上機嫌に褒める言葉には同意出来るが、どうにも気に入らない。これは敵の目を欺く為であると分かっている、それに決して似合わないと思っているわけではなくむしろ逆の意見なのだが…やっぱり気に入らない。しかしそれを堂々と口に出せるわけもなく無言のまま眉を潜めつつ光忠に視線を向けていると、不意に国永から『(君が一番魅力的だと思う光坊の容姿を不特定多数の人間達に見られる心配が無い、と考えてみてはどうだ?)』とまるで心の中を見透かされたかのような言葉を声なき声で伝えられれば、それもそうか、と素直に妥協して「…それで良いんじゃないか」と頭ごなしに褒めるようなことは言わずに無難な言葉を口にして)

  • No.352 by 長船光忠  2016-08-25 22:47:58 

(「はい、宜しくお願いします」と鶴さんに頼めば、瞬く間に光に包み込まれたので反射的に目を瞑って、数秒経った後にゆっくりと瞳を開けると確認する様に指先で前髪を一房摘んで、黒髪が金髪になっている事を確かめる。目の方も確認したいが、しかしこちらはさすがに鏡が無いと無理だなと思いながらも、やはり髪色が変わったのは落ち着かなく何だか心がソワソワとする。変じゃないかなと周りの反応が気になるも、鶴さんから肯定的な言葉が貰えればホッと安堵の息を零して「…良かった。ありがとうございます」と元が良いのかは自分自身ではよく分からないが、そう笑みを浮かべてお礼を告げる。不意に伽羅ちゃんはどう思っているのだろうと、我ながら女々しいと考えつつも視線をそちらに遣れば何やら思う事があるのか眉を顰めていて、これは如何しようかと考える。そう言えば前から黒髪の事を褒められていたので、やっぱり今のよりかはあちらの方が良いのかなと思いながらも、変装なので明日か明後日のみの少しの時間だけと己に言い聞かせつつも、“良いんじゃないか”と言ってくれる相手を見ては「伽羅ちゃんは黒髪の方が好きかな?…なんてね」とあれ程好ましく無かった黒髪が恋しくなっているのだから、彼が関われば何でも変わってしまうのだと自身の心境の変化を感じながらも小さく微笑んで、そう何気無しに問い掛けてみて)

  • No.353 by 大倶利伽羅廣光/五条鶴丸国永  2016-08-25 23:42:14 

【大倶利伽羅廣光】

(『黒髪の方が良かったか』と聞かれてしまい、そんなに分かりやすい反応をしてしまったのかと自分自身を叱咤してしまいたくなる。しかし、誤魔化しや嘘の言葉を口に出せる程、自分は話し上手でも器用でも無い。はあ、とため息を吐いてから視線を逸らして「…アンタと違って、俺は選り好みが激しいらしい」と、光忠の言葉を肯定するようにそう告げては、指を弾いて子供の姿からいつもの姿へと戻り、国永に視線を向けつつ「もういいだろう、光忠を元に戻せ」と訴える。そんな自分の様子が可笑しいのか、国永は笑い声をあげながら『はははっ!君、なかなかに束縛するタイプだったんだな!いや、これは束縛というより単なる我儘か?』と言いつつ、光忠に指を向けてパチンと音を鳴らして術を解き、光忠がいつもの容姿へと戻ったのを確認する。束縛、いや、我儘だろうか。どちらにしても、光忠の美しい黒髪が好きなのは事実であり、それ以外の色は認められそうにないこともまた事実だ。しかし、光忠が自身の黒髪をあまり好んでいなかったことを知っている為に、やはり露骨に眉を潜めてしまったのは失敗だったか、と密かに反省する。「…もう、話しておくことは無いか?」と気持ちを切り替えるように国永に問いかけて)

【五条鶴丸国永】

(倶利坊には悪いが、自身の欲に忠実な態度を示す姿は正直に言ってとても嬉しく思っているのだ。優しすぎる竜神が今まで己を優先したことは一度も無く、何かを求めようとすることもなく一人で静かに生き続けていたのを知っているから、余計にそう感じてしまう。だからこそ、光坊には感謝してもしきれない。あの子と出会ってくれたこと、あの子の傍にいてくれたこと、あの子を愛してくれたこと、その全てに。全ての人間に平等たる幸福神にあるまじき事だが、どうも自分は長船光忠という人間を贔屓目に見てしまいがちのようだ。このぐらいの不平等は許されるだろうと勝手に結論付けては『話しておくことは無いかと』問いかけてくる倶利坊に「いや、今日の所はこのぐらいで十分だな、後のことはその時になって考えるとしよう」と言ってから、その場で腕を伸ばして軽く息を吐きつつ「さて、俺はそろそろここから出るかな。やっと想いを通じ合わせた二人の邪魔をこれ以上するなんて野暮はしたくないしなぁ」と言い、背中の翼を大きく広げては「明日になったらまた来る、それまで思う存分二人の時間を楽しめよ?」と我ながらお節介すぎる言葉を告げながらニヤリと笑ってみせ、そのまま地を蹴って飛び去って行き)

  • No.354 by 長船光忠  2016-08-26 07:00:00 

(相手の言葉を聞いて、黒髪の方が好きらしい事を知れば何だかむず痒い様な嬉しい様な感覚を覚え、しかし大方人から受け入れられない黒髪を好いてくれる事は自身にとっては有難く幸せな事で、つい口元が綻びそうになる。そんな自身が現金だとは分かってはいるものの、やはり嬉しい事は嬉しいのだ。そんな事を思っているとお試しで一時的に掛けられていた術が解かれれば、自身の髪色が金髪から黒髪に戻った事を確認する。恐らく目の色も戻っているだろうと思いながらいると、明日の事について今他に話す事は無いかと問い掛けている伽羅ちゃんを見ては、後の事は明日とそう告げる鶴さんを見る。それからここから去る際の相手の言葉に、邪魔だなんてそんな…と思いつつ、むしろ幸福の神様たる相手が橋渡し役をしてくれた事で上手くいったのだから、邪魔じゃないですと言おうとした所で真っ白な翼が広げられて、最後まで助言の言葉をくれた為に口を噤み、鶴さんに感謝しつつペコリとお辞儀をしてはそのまま見送って行く。そうして、いつまでも中庭で立っているのも疲れてしまうかなと思えば「伽羅ちゃん、一旦居間に戻ろうか」と言って中庭から縁側に上がった後に「あっ、今日は君の分の夕餉も作りたいんだけどどうかな…?」と今日は自身にとっては想いを告げる事が出来ためでたい日である事は変わりないので、この後の夕餉をちょっと豪華にしようと考えていた為に彼にも食べて欲しいと思っては、そう提案していき)

  • No.355 by 大倶利伽羅廣光  2016-08-26 21:47:59 

(別れ際の言葉までこちらの幸せを願うような台詞で、幸福を司る神である国永らしいと思いながら飛び去っていく白い背中を見えなくなるまで見送る。結局、国永には最初から世話になってばかりで何も恩返しが出来ていない。残された時間で恩を返しきれるかは分からないが、感謝だけは常に示し続けようと心に決める。国永の姿が見えなくなってから少しして、光忠から居間に戻ろうと促されてはそれに頷きを返して後をついて行く。縁側に上がった所で何かに気付いたように声をあげた光忠が『今日は君の分の夕餉も作りたい』と提案してきたことに一瞬きょとんとしてから、そういえば光忠の作った料理は一度しか口にしたことが無かったのを思い出す。元々食事を必要としない身体のせいで大して気にしていなかったことと、色んな出来事が立て続けに起きたせいで気が回らなかったこと、そして力の使いすぎで長時間眠って過ごしたことが災いして、今までずっと食べ損ねてしまっていたのだ。それを考えると何故だか無性に恋しくなってしまい「…俺も、光忠の作ったものが食べたい」と相手の言葉に同意する返事をしながら調理場の方を指差し「手伝う。調理器具の扱いは国永に教わってるから、アンタの邪魔にはならない。…駄目なら、ここで待っているが」と、今日は出来るだけ光忠と離れたくない為にそんな申し出をするも、自分がいたら集中して調理に専念出来ないかもしれない可能性を考え、断ってもいいと暗に告げており)

  • No.356 by 長船光忠  2016-08-26 23:00:49 

(相手の分も作る事に関して了承の言葉を貰えれば、料理を作る身としては嬉しくて仕方が無くパッと表情を輝かせていき。居間の壁掛け時計を見るに、そろそろ良い時間帯だった為さっそく下ごしらえをしようと考えていた所で、不意に調理場の方を指差し手伝うと言ってくれた彼を見れば「!。勿論っ、大歓迎だよ!駄目だなんて言う訳ないじゃないか。伽羅ちゃんと一緒に作れるなら、凄く美味しい夕餉が作れそうだよ!」と神様にこんな事をさせるのは無礼かと一瞬考えたが、しかし相手と少しでも長く居たかったのでそんな欲に負けて嬉し気にそう告げていく。それから相手の片手を取っては「なら、今から調理に取り掛かろうか」と笑顔で伝えると、彼が縁側に上がったタイミングで優しく手を引いて調理場へと向かって行く。目的地に着けばくるりと相手の方を向いて「本日の夕餉は、お赤飯と春カブのお味噌汁、金目鯛の煮付けに茶碗蒸しと、後は小松菜と油揚げの煮浸しを作る予定だよ」と特別な日なので少々豪華にして張り切って言っては、使う調理道具と材料を全て取り出していき、彼には何を担当して貰おうかと考えると「伽羅ちゃんには、まずは春カブのお味噌汁を作って欲しいかな。材料は、僕が作り置きしているダシ汁と味噌と春カブだからここに置いておくね。あと、調理道具も」と言いながら机の端にスペースを作ってそこに味噌汁の材料を置いておき、春カブを切ってダシ汁で煮て、頃合いを見て味噌を入れると言う少ない手順なので、料理の最初の入りとしては良いかなと思いそれを相手に頼んでいき、自身はお赤飯から作ろうかと考えていて)

  • No.357 by 大倶利伽羅廣光  2016-08-26 23:54:18 

(嬉しそうな顔で手伝うことを歓迎してくれた光忠に、こちらも僅かに笑みを浮かべて「そうか」と呟く。そのまま手を引かれて調理場まで連れられ、何処か張り切った様子で今回作るらしい料理名を告げられる。…覚えておいて損は無いと言われてほぼ強引に調理器具の使い方を教わってはいたのだが、まさか本当に使うことになるとは思わなかった。しかし、あくまで使い方を知っているだけであり、料理の技術そのものは素人だ。光忠の足を引っ張る真似だけはしないよう充分に気をつけなければならない。料理名を聞く限り豪華と呼べるものばかりだから、尚更そう思う。どうやら自分は味噌汁を担当するらしく、近くに置かれた材料と調理器具に視線を向ける。確か最初は、入れる材料を適度な大きさに切ってダシ汁で煮るのだったか。これまた国永に無理やり覚えさせられた料理方法を頭の中で思い出していきながら、置かれた包丁とカブの一つをそれぞれ手に取る。まな板の上にカブを乗せて指を丸めて抑えつつ、包丁を持った手をカブの葉に向ける。そのままザクッと音を立てて葉の部分を切り落とし、白い身の部分に視線を向ける。確か、大根やカブといった殆どの野菜は、葉や皮を捨てずにそのまま使うことも出来ると聞いた。葉の部分も味噌汁に入れるのか、カブの皮は剥かなくても良いのかと少し考えてから「…光忠、葉と皮は使うのか」と言葉少なに指示を仰いで)

  • No.358 by 長船光忠  2016-08-27 00:44:47 

(調理に取り掛かってくれた相手を時折心配そうに見つつも、自身はお赤飯を作ろうとしていき、材料である餅米と小豆と塩とごま塩を机の隅に置いていく。初めは餅米を洗ってザルで水気を切り、次に小豆を洗えば鍋に入れて、被るくらいの水を入れると火に掛ける。沸騰してから少しの時間だけ煮てザルに上げれば、この茹で汁は使わないので捨てていく。もう一度鍋に水を加えて火に掛けたタイミングで、伽羅ちゃんから葉と皮の有無を問われれば、質素な生活をしていた為にこのまま捨てるのは勿体無いと思っては「そうだね、両方とも使うよ。葉は色合いも良いから、お味噌汁に入れると映えると思うしさ。手間が掛かるかもしれないけど宜しくね」とやっぱり肩を並べて料理をするのは良いなぁと感じれば、上記を微笑み掛けながら伝えていく。それから、再びお赤飯の調理に視線を遣って、全体的に煮立っていたので弱火にして蓋をすると、ある程度までグツグツと小豆を煮込む。小豆は指でぎゅっと摘むと潰れるぐらいが丁度良く、そこまで煮たら小豆と茹で汁の二つに分けていく。茹で汁が冷めたら炊飯器に餅米を入れ、茹で汁をおこわの目盛りに合わせて入れる。そこに塩を加えて軽く掻き混ぜて溶かし、先程煮た小豆も入れて炊飯をしていく。ここまでやれば後はお赤飯は待つだけで、伽羅ちゃんの調理の様子を見守りつつ次は何から取り掛かろうかと考えていき)

  • No.359 by 大倶利伽羅廣光  2016-08-27 01:30:48 

(やはり経験の差か、自分がカブの葉と皮について悩んでいる間に手際良く動いて一品目を終わらせた光忠の姿を横目で見る。いくら神といっても出来ないことの一つや二つはあるもので、自分の場合は料理がそれに当たるだろう。いくら知識が豊富でも経験が無ければ意味が無い、こればかりはどうしようも無いことだ。…これから光忠に料理を教わるのもいいかもしれない。そうすれば手伝いの幅も広がるし、光忠の新しい一面を知れる可能性もある。そこから話題も広がるだろう。ただでさえ自分は口下手なのだから、話せることを少しでも増やしておきたい。光忠は自分の意志を何度も汲み取ってくれているから、別にそんなことを考えずとも良いのかもしれないが…。と、考え事をしながらカブの身を切っていたのが災いしたのか、包丁の刃がカブに置かれた手に当たってしまった。痛みを感じて素早くカブから手を離せば、割と深く切ってしまったらしい指から真っ赤な血がこぼれるのが見える。切った瞬間に手を引っ込めたおかげか、包丁を除く調理器具や、材料であるカブには血が付いていないのを確認して安堵しつつ「すまない、考え事をしていた」と正直に告げて謝罪をしてから、怪我をしていない方の手をかざして治癒を施す。自分自身の怪我はこうして治すことが出来るから問題は無いが、自分の出した血で材料や調理器具を駄目にしてしまったらどうしようもない。はあ、と少し落ち込んだため息を吐いてから「…邪魔にはならないと言ったのに、このざまか…」と有言実行出来なかったことを反省するように呟いては「悪い、光忠。今回はアンタ一人で作った方が良いかもしれない」と、また失敗しないとも限らないので、これ以上邪魔をしてしまう前にやめておこうと手伝いを辞退することを申し出て)

  • No.360 by 長船光忠  2016-08-27 07:32:47 

(次はメインである金目鯛の煮付けにしようと思い立って、金目鯛の切り身と料理酒と醤油と砂糖とダシ汁を用意すると、調理器具として鍋や落とし蓋も準備していく。この料理はお赤飯と違って細かな作業は要らず、ひたすら煮れば良いので茶碗蒸しの方に直ぐに取り掛かれるかなと少し作業が大変な料理の方も思い浮かべては、鍋に水を入れていた時に、包丁で怪我をしてしまったらしい伽羅ちゃんを見て「!?」とぎょっとして作業を中断する。綺麗な包丁捌きだったので半ば安心していたのだが、どうやらざっくりと切っているらしく慌てて相手へと近寄って「いや…!謝らなくて良いんだよ!それよりも手は大丈夫かい…!?」と既に治療されていた指を確認するが、心配だった為にそう問い掛ける。神様に不思議な力があって簡単に治せるとは言え、結構包丁で指を切ると言う事は体験した事のある身としては痛いものだ。だからこそ心配気に見ていたが、その後に告げられた言葉にやや眉を下げては「…ううん、そっか。僕は全然邪魔だとは思ってなかったけど…」と手伝いを辞退する意向を示す彼に、一緒に料理を出来ていたのは楽しかったのでしゅんとした表情を見せたものの、無理矢理続けさせてまた怪我をさせてしまったらそれこそ忍びない。それ故無理に引き止めようとはしないが、しかし今日は特に相手と離れ難く「…ただ伽羅ちゃん、一つだけ我が儘を言っても良いかな?その…料理をしなくても君にはこの部屋に居て欲しいんだ。今日は特に、少しでも長く一緒に居たくて…」と本心からの言葉なので気恥ずかしさやら申し訳なささで少々声量が小さくなるが、じっと彼を見詰めた後にそうお願いをしていき)

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