▼ 2016-07-07 20:25:24 |
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嗚呼、手分けして探した方が良いな。一時間後にまたこの場所に集合しよう。
( これ程までに図書館が広いのであれば相手と一緒に見て回るよりも、手分けして探した方が効率的かつ何かしらの手掛かりが得られるだろうと考えればここの閉館時間は夜9時だそうで、もう一度時刻を確認する様に壁掛け時計を見遣り。今の時刻は5時で元の街に帰る事も考えつつ、何処かで集合した方が良いと相手の方を向けば上記を述べていき )
( / ハンドアウトの2~4ロル後の“ロル”とは、レスの事でしょうか?理解力が無くて済みません…。)
了解、一時間後…なら六時だね。
( そう言えば時間の事を考えていなかったと思っては、釣られるようにして自身も時計を見遣り。最低でも夜の八時頃には元の街に帰りたかったので、それも考慮するとこの時間が妥当かと思えば上記を述べていき。それから「じゃあ、長谷部くん。また後でね」とひらりと手を振って右側から調べていき )
( / あっ!済みません。ロルじゃなくてレスですね!いえいえ、こちらが間違えたので申し訳ないです…。)
( こちらも手を振り返せば反対の左側を調べる為に移動していき。本棚にずっしりと敷き詰められた本の数々を一瞥しては、先ずは何か“目星”い物は無いかと見ていって )
( / そうでしたか!一応確認して良かったです。いえ、誰しも間違える事はあるのでお気になさらず! )
( 何か無いかなと図書館の棚を見て行くが、ここの列は植物系の本が置かれていないのか“目星”い物は無く、困ったなぁと思いながらも取り敢えず一冊一冊を調べていき )
( ※ハンドアウト→「人体に寄生する植物について」の論文 )
( / ありがとうございます…!そう言って貰えて助かります。それと、残業の都合でお返事が遅くなってしまって済みません… )
…ん?これは『人体に寄生する植物について』の論文の様だな。読んでみよう。
( 棚の本を一列ずつ見落とさない様一冊一冊確認しながら植物系の本が置かれていないか見ていき。ふと、一冊の本が目に留まると手に取ってそのタイトルが正に調べようとしていた内容だったのでぽつり呟き零せば、さっそく読み始めていき )
( / そうだったのですか!お疲れ様です。いえいえ、お返事を返して頂けてるだけでも嬉しいので…!全然大丈夫です、お忙しい中お返事を返して下さりありがとうございます! )
( 奇病特集、オカルト全集、植物図鑑なんて本を手に取り読むものの自身の患っているものとはどれも違う様でいて、やっぱりこのコーナーは違うのかと思えば近くにいた司書さんに聞いて、別の棚に案内して貰ってお礼を言い )
( ※→ハンドアウト。論文の要点を纏めると、”その極めて珍しい植物は人体に寄生して、何らかのきっかけで発芽するのだが、その尋常ではない力で人体を突き破って発芽するのである。恐ろしい植物ではあるが、この植物を改良すれば体内の器官を修復したり人体に良い影響だけを与え続けることも出来るのではないだろうか?興味は尽きない”と言った内容である。論文を書いた人物の顔写真も添えられている )
( / 本当にありがとうございます。お心遣い痛み入ります…!蹴り可 )
この論文は後で長船に教えるとして、他に何か__ごほ、……ッ!?
( 論文を読み終えるとパタリと本を閉じて元の位置に戻せば、他に何かヒントになり得る植物関連の書物を探そうとした瞬間、急に咳をし始めて咄嗟に口元に手を充てていき。この喉奥から吐き出す様な感覚は花を吐く咳だと感じると同時に、手から溢れ出した藤の花の花弁が地面へとひらひらと舞って落ちてゆくのを瞳に映して。ふと、カフェで咳をした時より花の量が増えている事に気付いてしまえば自然と脳裏に花吐き病が進行していると言う恐怖心を感じれば、冷や汗が一滴額から頬に伝わりつつも咳が収まる事なく時折頭も微かな熱を持っている感覚に苛まれると苦痛で顔が歪み )
( ふと、約束していた時間になりそうだった事に気が付けば開いていた本を慌てて閉じて、元の場所に戻していき。しっかりしている長谷部くんの事だからもう先程の場所に戻っているだろうと思うものの、夜の6時になる前にそこに行けば彼はおらず不思議に思い。まだ時間はあるが、もしかしたら集中し過ぎて時計を見ていないのかもしれないと考えて、どの本棚に居るのかは分からないが探そうとしていき )
( 取り敢えず今はこの場所から一刻も早く離れた方が良いと苦しい状況下にあっても、何とか思考が働けば口元に手を充てたまま咳が続く中、やや早足で歩き出していき。約束の時間など考える余裕すら無い様であまり前を向いていなかった事もあって、出口に向かう途中で誰かとぶつかってしまい。やや慌てて謝罪の言葉を述べるも、目の前の相手を見れば何処か安心した様子で居て )
_あっ、済みません。…長船か、良かった。
_いえ、こちらこそ済みま…あっ、長谷部くん。
( 名前を呼べば簡単に見つかるのだろうが、さすがに図書館で大きな声を出す訳にもいかず何処だろうときょろきょろしていれば、そのせいで誰かにぶつかってしまい謝ろうとしたものの探していた本人だったので名前を呼び。ふと、何処と無く彼の様子がおかしかったので「もう直ぐ六時になるけ_…ん?長谷部くん、どうしたんだい?顔色があまり優れないけど…」と途中で言葉を切って問い掛け )
_…それはここでは話せない。一旦外に出るぞ。
( 自身の体調がおかしい事に気付いた相手からの問い掛けに花吐き病が進行した等とさすがに公の場で言えるはずも無く、周りの視線を気にしながら今は咳が収まっているものの、いつまた花を吐く咳をするか分からない為にちらりと時計を見遣り。時刻は夜の六時を差していたのでちょうど良いと思えば、眼前の彼には色々と話す事がある為に自身の事情も含めて一旦図書館から出ようと促せば先に外へと出て行き )
!…、分かった。
( ここで話せない事となると何かしら重大な事なのだろうと察する事が出来て、相手の体調は心配だが無理に聞き出そうとはせずに素直に頷いていき。促されるまま図書館の外に出れば、なるべく人通りが少ない突き当たりの箇所に行ってそこで彼を見ては「…さてと、ここでなら話せるかな?」と改めて問い掛けていき )
先ずは『人体に寄生する植物について』の論文を見つけた。
( 外に出ると人通りが少ない突き当たりの箇所に誘導してくれたので、改めて問い掛けられれば静かに頷いていき。先に図書館での植物に関する本の情報から話そうと上記を伝えれば、「そこに書かれていた内容が…」と書いてあった論文の要点を纏めて共有していき )
( / 済みません、論文のやつ描写を省かせて共有したと言う事で宜しいでしょうか? )
!、人体に寄生する植物って…。
( 論文の題名を聞けば、今まさに自分達の体に根を張っている植物の事ではないかと驚き、色々と聞きたい事はあったが先ずは相手の話を聞くとその論文の内容を共有していって。それから少し考えて「人体を突き破って発芽、か。…お昼のニュースで花吐き病で亡くなった人が居たけど、確か口から巨大な人面花を咲かせて死んでいたんだよね?…何だか発芽の仕方がこの植物の特長と似ていないかい?」と尋ねてみて )
( / 全然大丈夫ですよ!バッチリ共有出来た事にしますね。 )
!、そうだな。この病気を何とかしなければ、何れにしろ俺達もあの様になる恐れがあると言う事か。
( 情報を共有し終えると何らかのきっかけで発芽するとの事だがそのきっかけすら掴めていないものの、人体を突き破って発芽するならば相手の言葉でお昼のニュースを思い出していき。自分達もあの悲惨な状態で死体が見つかる確率はあるかも知れない為に恐ろしいなと思いつつも、確かに発芽の仕方がこの植物と似ている事にこくりと頷いて上記を述べていき )
( / ありがとうございます、助かります! )
…うん、最悪そうなる事を想定しないとね。( 相手の言葉に同意をしては、そんな最悪な死に方はしたく無いと思いながら慎重に行こうと思い。それにしても、発芽のきっかけとやらが気になるなと思ったものの検討がつかない為に少し唸り。不意に、長谷部くんが読んだ重要な手掛かりになった論文の著者が気になって「…ところで、その論文を書いたのは誰なんだい?顔写真とかは見た?」と聞いてみて )
( / いえいえー! )
…いや、顔写真は見たんだが誰かまでは分からない。
( 自身の発言に同意をされると何としてでも早急にこの病気を治さなければと思うものの、焦りは禁物故に逸る気持ちを抑えつつも論文の著者の事を聞かれれば、内容を読むのに集中していたとは言え顔写真程度しか見ていない為に名前を思い出そうとするが生憎己にその人物の“知識”は無かったので申し訳無さそうに眉を下げて告げていき )
そっか…。
( 長谷部くんが見ても分からないのであれば、自身が見てもきっと分からないだろうと考えていき。けど、後でパソコンで論文を調べて著者の名前を出してから検索してみようと思っては、“人体に寄生する植物について”と言う論文名は覚えておこうと思い。そして先程から気になっていた事を聞こうと「…あっ、長谷部くん。話は変わるけど…さっき顔色が良くなかったけどどうしたんだい?」と尋ねてみて )
_…実は花吐き病が進行した。花を吐く量もあのカフェに居た時より増えていたし、時折頭も微かな熱を持っている感覚があったな。
( 次の話題は自身の体調についてで、一瞬あの事を言うかどうか戸惑ったものの、相手も同じ病気に患っている為に自分の様にこれからなるかも知れないと思えば、図書館での本探しをしていた時の事を簡潔にかつ詳しく話し出していき )
花吐き病が…!?…長谷部くん、君の今の体調は?気持ち悪く無い?熱は無いかい?大丈夫?
( 相手から花吐き病が進行した事を聞けば隻眼を見開いて、オロオロとかなり動揺してはこれからそこまで進行してしまう自身の事よりも、今目の前にいる相手の体調の方が気に掛かって心配そうに質問を重ねてしまい )
!?_お、落ち着け、長船。今はそんなに気持ち悪くも熱も無い。俺は大丈夫だ。
( 自身の起こった症状を話した瞬間、見るからにかなり動揺している相手から質問を重ねて聞かれれば、僅かに目を見開くも己の心配をしてくれるのはとても有り難い事ではあるものの先ずは彼を落ち着かせる為にそう言うと、今のところ体調の方は先程よりも気分は悪く無いし熱も大分引いて増しになったので上記を伝えていって )
ほ、本当かい…?…それなら良いんだけど…。
( 大丈夫だと言われれば、本当に大丈夫なのかどうなのか分からなかったので相手の顔色を見てはそう呟いて。けれど、この場で嘘をつくような人では無い為に動揺していた心落ち着かせると、一度小さく息を吐いてはぽつりと言葉を零していき )
もうここに用は無いから帰るか。
( 本当に体調は大した事が無いので小さく頷いて見せれば、先程より落ち着いた相手にホッと息を吐いて。話し込んでいた事で外はすっかりと暗くなっており、上記を述べると「帰りもタクシーを呼ぼうと思うんだがそれで良いか?」と、行きと同じくタクシーで帰るつもりだった為にスマホを取り出し聞いてみて )
……そうだね。
( 割と動揺してしまった為か心臓の音が未だに五月蝿いと思いながらも、図書館にはもう用がないと言う言葉に同意して。しかしやはりあの論文を書いた著者が気になるので、今はスマホの電池がほぼ無い為に帰宅したらパソコンで検索とだけ覚えておき。仄暗い外と闇夜に響く烏の鳴き声を聞きつつタクシーの事を言われると「それでオーケーだよ」と頷いていって )
タクシーを図書館の前に呼んである。移動するぞ。
( 相手からの了承を得られればタクシーを呼ぶ為にさっそくスマホで電話をした後、図書館の前に呼んだので先にその場所に行こうと思っては上記を述べて移動していき。数分後、目の前にタクシーが止まったので後部座席に乗って行って )
分かった、ありがとう。
( タクシーを呼んでくれた事に感謝の言葉を返しては、相手の後に続いて図書館の前へと足を進めて行って。それからタクシーの後部座席に乗り込むと「行き先は__街でお願いします」と運転手さんに頼んでは、ゆっくりとタクシーが動いていき )
( 相手が運転手に行き先を告げた事でタクシーは発進していって。今日一日の出来事を振り返ると色んな事が立て続けに起こり、まさか自分達が花吐き病に患っていたとは思いもせず。さすがに疲れた様で疲労が表情に滲み出ては、窓から外の景色を眺めていき )
( こちらも疲労が溜まっていた為に、無言のまま窓の外に建つ様々なネオンライトに照らされた夜の街を横目に見て、頭の中を整理していき。早く解決策を見つけないとと考えて、暫くすれば元の街に帰って来た様でタクシーが止まって。行きと同じく半分のお金を青皿に置いては先に外に出て行き )
( ぼんやりと窓の外を見詰めては、暫くそのままで居て。流れる様に徐々に元の街の景色に変化していったのを合図とばかりにタクシーが止まったので、自身も青皿に半分のお金を置くと右側から外に出ては彼の傍に歩み寄って行き )
_やっと着いたか。…よし、帰ろう。
そうだね、帰ろうか。
( こくこくと頷いては足を進めて行き。一度星の見えない夜空を見上げると、再び視線を落として花吐き病の事を考えて。今日はあまり情報が集まらなかったなと思いながらも、隣を歩く相手を見れば )
…長谷部くん、君さえ良ければ明日もこの病気について調査をしないかい?
勿論だ。まだ解決策を見つけてないし、現段階では情報が少な過ぎる。
( 仄暗い夜道を足を進めながら何気無しに少し夜空を見上げた時、隣の相手に話し掛けられればそちらへと視線向けて。今日の収穫はこれと言ってあまり無かった為に、早く解決策を見つけたい自身としては明日もこの病気について調査をするつもりなので一つ頷いていき )
よし、なら決まりだね。明日は九時に駅前に集合で良いかい?行き先もそこで決めよう。
( 相手も同じ考えだった事を知る事が出来れば、明日も二人で調査をする事を決めていき。行き先については今夜色々とネットで情報を集めてから目的地を絞ろうと考えているので、明日に回していって。集合場所と時間だけはそこで良いかどうかを尋ねていき )
嗚呼、了解した。
( 明日も二人で調査をする事が決まれば、集合場所と時間に異論は無かった為に把握するとそう返事を返していき。そうして、もうすぐで自身のマンションの近所に着きそうだったので分かれ道付近で足を止めては、隣の相手を見遣ると名残惜し気にひらりと手を振って別れて行って )
…_じゃあ、俺はここで。では、また明日。
そうだね、また明日。
( 同じくひらりと手を振っては、名残惜しくも別れの挨拶を告げていき。自身の自宅が見えて来れば、今日の疲れもあって早く寝てしまいたかったが気になった事を調べないとと思い、パソコンを開いていって )
( 自宅に帰れば、今日の疲れが一気に出てくるも仕事柄気になる事は調べたい質ではあるものの、どう調べたら良いのか分からない為に取り敢えず寝る前にスマホでこの病気の関連性等を検索していき )
( 気が付けばパソコンの前に突っ伏して寝落ちしており、格好悪いと思いながらも調べたい事は調べられたので満足していて。その情報を纏めてスマホのメモに保存すると、朝の支度を整えていき。それから集合時間に遅れないよう自宅を出て行って )
( ※ ハンドアウト→裏掲示板。入院していて人面花を咲かせて死亡した例の患者は「ヒメユリ製薬」という製薬会社の関係者だったらしく、極秘で入院させた後、何人もの研究者が通い詰め花吐き病について研究していた、と言う噂がネット界隈に流れている。 )
( ふと目を覚ませばこちらもソファの上で寝落ちしており、むくりと起き上がると外出の支度を整えながら昨日調べ物をした事で新たな情報を得られた様で。彼に早く会って共有したいので壁時計を一瞥しては、集合時間の五分前に自宅を出て行き。そうして、待ち合わせ場所の駅前に着くと既に相手の姿が見えたので近付けば )
…済まない、待たせたか。
( あまり朝の支度の時間が取れなかったからか、今から相手に会う為に自身の服装が気になって若干そわそわしており。格好悪い所は無い筈と思いつつ待っていれば、少し遅れて彼が来て。謝る相手に首を横に振っては微笑み掛け )
おはよう、長谷部くん。ううん、待ってないから大丈夫だよ。
嗚呼、おはよう。
( どうやら待たせていない様なので安心すれば、柔い笑みを浮かべつつ朝の挨拶を交わして。昨日調べた情報を共有しようと思ったものの、人通りの多い駅前で話し込むのは通行の邪魔なので噴水広場に設置されているベンチに座って話そうと「長船、彼処に座って話さないか?昨日調べた情報も共有したい」と相手を見つつベンチを指差していき )
オーケー、そうしようか。
( 朝のサッパリとした陽光に照らされた噴水広場のベンチを見た後、時間帯の関係で人の行き来が多い駅のホームよりもそちらで話す方が良いと考えて直ぐに頷き。「じゃあ、行こうか長谷部くん。人混みだから僕が先導するね」と丁度駅が混雑している事を建前に、さり気なくも大胆に相手の手をそっと掴めば逸れないよう手を引きつつ噴水広場に向かい )
…!?お、おい、長船。ちょっと待て。
( 自身の提案が通れば噴水広場に移動して話し合う事になって、いざ向かおうとするもこの人混みの中を掻き分けて進むとなると必然的に相手と逸れてしまうと思った矢先、然り気無く手を掴まれて。驚いた様に僅かに目を瞬かせそのまま手を引かれつつ人混みの中に足を進めるが、幾ら混雑しているとは言え周囲の視線が気になってそう言葉を投げ掛け )
ん?_…っと、あっ。ごめん、手じゃなくて普通に口頭だけにすれば良かったね。
( ちょっと軽率、いやかなり軽率だったかと思いながらも困惑気味の声が聞こえてくればパッと直ぐに手を離して。如何にも寝起きだからか頭が寝ぼけているのか、単に死に至る病に罹っているから無駄な度胸がつき始めているのか、否。兎にも角にも「…本当にごめんよ。寝惚けていたのかも」と謝りつついて )
そんなに謝らなくとも平気だ。
( 何とか人混みの中を通り抜けた所で手を離され、後少し先の噴水広場まで歩きつつ優し気な声色を述べていき。噴水広場に着くと幸い誰も居ない様子なので、ベンチに腰を下ろすと相手の方を見て「…それより大丈夫か?」と気になった事を聞いてみて )
ん?僕は大丈夫だよ。花吐き病も進行しなかったしさ。本当にきっと、ただ寝惚けてたんだよ。はは、格好悪いね。
( ベンチに腰を下ろして心配気に問い掛けられれば、自身はそんなに大事では無いと思っている為に単純に寝惚けただけだと考えていて苦笑を一つし。「それよりも、長谷部くんの方は平気だったかい?熱は下がった?」と昨日微かに奇病のせいで熱がある事を聞いていたので、じっと見ては尋ねて )
そうか、それなら良いんだが…。
( 何かあったのかと思いつつもどうやらそれが己の杞憂だった様で、花吐き病の進行も無しと聞けば何処か安堵し上記の言葉を呟いて。「ん?嗚呼、昨日よりは大分熱も下がったし辛くはないな」と昨夜の事を思い出し肯定する様にこくりと頷いて、自身の体調を伝えていって )
そっか、熱が下がったのなら良かった。
( 何だか心配を掛けさせてしまったとやや眉尻を下げたものの、相手から彼の体調がマシになった事を聞けば嬉しくなって和かに笑み。ふと、だいぶ話を逸らしてしまったと思っては鞄からファイルを取り出して「あっ、長谷部くん。昨日帰った後、色々と情報を仕入れたんだけど何方から先に話そうか?」と意見を聞いていき )
そうだな。では先に俺から話そう。
( 有り難い事に目的の本題に入る為に、話を切り替えてくれたと同時に鞄からファイルを取り出したのを見れば、何か重要な情報でも仕入れたのだろうかと思いつつもそう言って。「俺はこの病気の関連性があるか調べたら、一つの裏掲示板を見つけたんだ。どうやら入院中に人面花を咲かせて死亡した患者は“ヒメユリ製薬”という製薬会社の関係者のようだ」と一息置いた後に「極秘で入院させた後、何人もの研究者が通い詰め花吐き病の研究をしていた、と言う噂がネット界隈に流れているみたいだな」と彼をじっと見つつ情報を共有していって )
ふむふむ、なら『ヒメユリ製薬』の人が初めて花吐き病に罹ったって事なんだね。しかも、患者を使って研究か…。如何にもキナ臭いな。
( 彼が話してくれた情報を一つ一つ頭の中で整理をしていき、火の無い所に煙は立たないと言わんばかりの怪しさ満点の情報に、顎下に手を遣ってはやや視線を鋭くさせて考え込んで。それから「オーケー、今日調べる事はヒメユリ製薬に関する事で決まりだね」と開いたスマホのメモに保存していき。「それで、僕の方だけど…長谷部くんが昨日見つけてくれた論文の著者を調べてみたんだ。これが偶然なのかは分からないけど、著者は『ヒメユリ製薬』の研究員だったよ。しかもその大手製薬会社は、ハルユリ植物園にも出資していたらしいんだ。…無関係とは言い切れないよね?」とファイルに入れた出資について書かれた印刷物を見せつつ同意を投げ掛けていき )
!、やはりそうか。患者を使って研究を行い、然も論文を書いた者がその研究員なら噂は本当だった様だな。
( 真面目な表情で彼の話してくれた情報は昨日自身が見つけた論文を書いた件の事で、ピクッと片眉が跳ね上がるとその著者が『ヒメユリ製薬』の研究員という事実に頭の中で整理をする為に両腕を組むとやや視線を鋭くし、今さっき伝えた己の発言と掛け合わせてみれば色々と繋がってきて。それから、目前に出資について書かれた印刷物が差し出されてそちらに視線を移すと受け取れば、一通り目を通しつつ「嗚呼。これは『ヒメユリ製薬』を徹底的に調べる必要があるな」と同意する様にこくりと頷いていき。ふと、そう言えば昨日の今日なので花吐き病の事で何か動きが見れるのではとニュースの存在を思い出し「なぁ、今日も花吐き病のニュースが流れていると思う。見てみるか」と印刷物から相手に視線を向けてはそれを返した後、スマホを取り出していき )
そうだね、えっと…この論文って古いから、前から研究者は論文の人体に寄生する植物を研究していて、それから患者を使って研究したって事かな?それとも偶然研究者の一人が罹ってしまったのか…。…あれ?じゃあ、人体に寄生する植物=花吐き病?うーん…?
( 何だか色々な情報が一遍に出た為に整理しようとしたがこんがらがってしまい、眉間の中心を人差し指で押して考えるものの整理はつかず。不意にニュースの事を言われれば「あっ、そうだったね。見ないと」と同じく自分もスマホで検索をしていき )
( ※ ハンドアウト→二日目のニュース。花吐き病は実は急速に被害を拡大しており、死者も何人か出ているようだ。貴方達は自身がいつその仲間入りをしてしまうのだろうかと、着実に迫る恐怖に不安を覚える。)
昨日よりも確実に被害が拡大してるな。…考えたくも無いが、俺達もいつその仲間入りをしてしまうのだろうかと思うと恐怖しか無いな。
( ニュース記事を閲覧してその内容を目を動かし読んでみれば、確実に花吐き病は周りに悪い影響を与えていて自身みたいな病気が進行した者も少なからず居ると考えると、いつ自分達が同じ様になるかは最早時間の問題で恐怖と不安が入り交じった表情を見せ )
うん…、こんなにも広まるのが速いなら進行率も高いんだろうし恐ろしいよね。
( もし最悪の結果が来れば、あのニュースの患者の様に内側から花が咲き死ぬのだろうかと考えると流石にゾッとして、やや表情も薄暗いものになり。けれど花吐き病が進行している彼の方が不安なんだと思えば、直ぐに表情を正しては「長谷部くん、必ず治る方法を見つけようね。僕は最後まで諦めないよ」と意志の強さを隻眼に灯して力強く述べていき )
ふっ、俺も端から諦める気など毛頭無い。絶対に治る方法を見つけて俺達の日常を取り戻すぞ。
( 端末から視線を相手に移すとその意思の強さを隻眼に灯した表情と、力強い声音で述べられれば先程までの着実に迫る恐怖と不安が募っていたものの彼のお陰でそんな感情は少し消えて。うっすらと笑みを零すと一刻も早くこの動乱を収めて、普段の何気無い平和な日常を取り戻す為に冷静な声色で告げていき )
オーケー、勿論だよ。
( 彼がいつもの調子に戻ったのを見ては安堵と同時に笑みを浮かべ。ファイルをしまった後、公園のベンチから立ち上がれば一度彼の方を見て「じゃあ、ヒメユリ製薬会社を調べる為にも『この論文を書いた研究者』と『最初に花吐き病で亡くなった研究者』が研究していた『ヒメユリ製薬研究所』に行ってみようか」とホームページを見る限り本社と研究所は分断されていたので、自分達が欲しい情報は恐らく本社には無いだろうと考えてそう提案していき )
嗚呼、分かった。
( こちらも彼を見上げて一つ頷くと公園のベンチから立ち上がり、ふと行き先も決まったのだが昨日は結局裏掲示板で得たヒメユリ製薬会社の研究者の噂話しか調べておらず肝心の『ヒメユリ製薬研究所』の住所は知らない為にやや眉を下げつつ「…済まない。生憎その研究所の住所は知らないんだがお前は分かるか?…出来れば案内して貰えると有り難い」と申し訳無さげに尋ねてみて )
大丈夫だよ、長谷部くん。ホームページの別リンクに書かれているから分かるよ。
( 申し訳無さそうにする彼へと首を横に振っては、ささっとスマホを操作して「…えっと、あそこの電車に乗ってA駅で緑色の電車に乗り換えてからF駅で降りて、駅の近くのバスで『緑ヶ丘公園前』と言うバス停で降りれば着けるそうだよ」と道順を説明していき )
済まない、助かる。
( 確りと道順を頭の中に叩き込むと丁寧な説明なので直ぐに覚える事が出来、微かに口許を緩めて感謝の言葉を述べ。よしと、先ずは待ち合わせ場所に利用した駅前に行こうと「では、彼処の電車に乗るぞ」と駅へ身体を向けて歩き出して行き )
いえいえ、どういたしまして。
( むしろこんな事態になってから助けられているのはこちらの方だと思いながら、言葉と共に笑みを返し。駅に向けて歩き出した彼の後を追うように「オーケー、“ナビゲート”は任せてくれ」と言いつつ横に並んで歩いて行き )
( / 今晩は、研究所へと行くまでの過程は飛ばしてしまっても大丈夫ですよ )
_お前の言った道順からすると此処が『ヒメユリ製薬研究所』だな。
( 頭の中に叩き込んだ道順と相手の“ナビゲート”を頼りに何とか目的地の『ヒメユリ製薬研究所』へと着いて。彼に確認するのも含めてぽつりと呟けば、外観を見渡す様に何か“目星”い情報は無いかと見ていき )
( / 了解しましたー。研究所へと着いた所からロルを回させて頂きますね )
そうだね、ここが『ヒメユリ製薬研究所』だね。
( 表に出ている看板を見ては、自分達が探していた建物…本社ではなく支部の小さな研究所で間違いは無かったので頷いていき。同じく“目星い”ものは無いかと、きょろきょろと周りを見回すも、逆に人影すら見当たらずに「無人、なのかな…?」と首を傾げ )
( / ありがとうございますー )
( ※ ハンドアウト→研究所の中はすっからかんになっており、受付の人すらおらず中に入るのは容易そうである )
だな。まあ、探索をする上で邪魔されずに済むのは助かるが。
( “目星”いもので得た結果、研究所の中はと言うと人影が無い上に受付の人すら居ない事に若干違和感を覚え。一応周囲に警戒を怠らぬよう彼の方を見て「何が起こるか分からない以上、警戒しつつ中に入るぞ」と言い終えれば研究所の正面口から奥へと進んでいって )
それもそっか、ちょっと不気味だけど…。
( ぽつりと呟いては研究所の中へと進んで行って。中は相変わらずの無人で、床にはガラス片などが散らばっており踏まないように気を付けようとしつつ、研究室だったり資料室が無いかどうかを見つけて行こうとし )
ここは資料室じゃないか。
( 同じく足元に注意を払いつつ仄暗い室内ゆえ慎重に廊下を歩きながら先に左側から探るつもりで其処を曲がれば、進むに連れて資料室と書かれた場所を見つけて足を止め。人の気配は感じないが入室する前に“聞き耳”を立ててみて )
あっ、本当だ。資料室だね。
( ピタリと足を止めて部屋の名前を確認すると、一応人がいたらマズイので小声で頷いていって。聞き耳を立てている相手の邪魔をしないように自身は大人しくしていて )
( ※ ハンドアウト→資料室の中からは何も聞こえない )
この中からは何も聞こえない。人は居ないようだ、俺が先に入る。
( 扉から耳と身体を離せば相手の方へと視線を移して資料室の中に人の気配はしないのでそう判断し、何かあった時の為にも自身が彼を守れるよう上記の言葉を紡いで。ドアに手を掛けゆっくりと開ければ先導しつつ中へと入って行き )
オーケー、でも気を付けてね。
( 何も聞こえないとは言え、何かが潜んでいる可能性もあるので上記を述べて。それに、緊急事態が起きた時は直ぐに相手の手を引っ張って後ろに退げて逃す意識は持ちつつ、続いて資料室の中に入って行き。棚には研究ファイルがぎっちりと詰まっていて「…図書館並みに資料があるね」とぽそっと呟き )
ふむ、ここも図書館同様に手分けして探す方が効率は良さそうか。
( 視線の先にある棚には詰め込まれた研究ファイルの数々を見ては、考える様な声色で呟いて。隣に立っている彼を一瞥しつつ「俺は左側を調べるからお前は右側を頼めるか」とそう提案していき )
分かった、僕は右側だね。
( その指示を受けるとこくりと頷いて直ぐに右側の棚へと移動をしていき、一つ一つのファイル名を見て調べるがこれは日が暮れてしまいそうだと、何とか効率的に行こうとして流し読みをしていって )
( この空間に二人で居るなら単独行動をしたとしても大丈夫だろうと頭の片隅に置いておき、自身も左側の棚へと移動し同様に一つ一つのファイル名を見て調べながら、“目星”いものが無いかと見落としなく探していって )
( ファイルを開いて中身を確かめていれば、突然の嘔吐感に見舞われ「_ッ、」と何とか耐えようとするものの不可能だった為に、相手に余計な心配を掛けたく無いがゆえ気付かれる前に慌てて扉を開けて外へと出れば、扉を閉めてそこで思いっきりゴホゴホと咳き込んでいって。咳と共にひらひらと溢れる菊の花弁を忌々しく見た後、花吐き病の進行に多少の不安と恐怖はあったが少し熱っぽい頭を横に振り、気持ちを切り替えて今度はこっそりと資料室の中へと戻って行こうとし )
( ※ ハンドアウト→『研究ファイル。改良植物M2−51_通称“人面花”について』人の脊髄に根を張り成長する危険植物の改良に成功。本来ならば寄生した植物は発芽と同時に人体を突き破り破壊するが、このM2−51は体内で発芽し徐々に宿主となった人間を養分にする事が可能。また寄生させる際、呪文を植物に宿す事が可能であり、これを利用すれば植物の成長を急速に促す事も出来る為、発芽時期をある程度コントロールする事も出来る。)
( とある一冊のタイトルを見て手に取りペラペラと頁を捲りつつ内容を読めば「これは…」と人面花について記載されていたので反対側を調べている相手に情報を共有する為に、その研究ファイルを持ったまま彼の姿を探して。ちょうど入り口付近に相手が居たので、…?とやや首を傾げるも気にした様子は無くそのまま歩み寄れば「…少し良いか。人面花について記載された研究ファイルを見つけた」と手中にあるそれを見せて )
( はぁ…と息を吐きつつ静かに扉を閉めれば、中断していた散策を続けようとしたところで彼に話し掛けられれば少々驚き動揺し掛けたものの、直ぐさま体裁を取り繕っては「!…え、それ本当かい?凄い手掛かりになりそうだね」と言いつつ相手からファイルを受け取ると「…ふむ、養分か」と情報を共有していき )
…、…顔色が悪いが大丈夫か?
( ファイルを受け取って情報を共有していく様子をじっと見詰め、心なしか相手の顔色があまり優れない様に見えた為に気分でも悪いのだろうかと、思いつつ問い掛けてみて )
…えっと、大丈夫だよ。
( ファイルをパラパラとめくっていれば問われた事にきょとんとしたものの、直ぐにいつも通りな感じで上記を述べていって。ただ「…そんなに顔色が悪そうに見えたかい?」ともしもそうだったら格好悪いなぁと思いつつ尋ねていき )
いや、俺の思い過ごしならそれで良いんだ。
( 大丈夫だと言うがあまり心配するのも返ってどうかと思い直すと、何故だか不安が残る心を押さえ込み。単純にそうであって欲しいと言う感情から尋ねられた言葉を否定するかの様に首を横に振って「…但し気分が悪いなら直ぐに言えよ」と彼に何かあってからでは遅いゆえ強く念押ししていき )
そうだね、気分が悪くなったらちゃんと言うよ。
( 念押しをされると誤魔化した事に罪悪感を覚えるものの、自身の事よりも相手を心配させない事の方が大事だったので嘘を取り繕っていき。しかし、矛盾はしているがじっと彼を見ては「…長谷部くんもきちんと言ってね?怖がらせるつもりは無いけど、君の方が花吐き病が進行しているんだしさ」と伝えていって )
嗚呼、それで良い。約束だからな。
( まさか誤魔化された事や嘘を取り繕われた等と、自身は知る由も無く相手を信用しているため一つ頷いていき。今度は逆に彼に心配されると今まで忘れかけていたが、急に現実に引き戻されては「…分かっている、その時は必ずお前に言う。_よし、じゃあ探索を再開するぞ。この部屋は用済みだ、出るか」と隻眼を見つめてはっきりと口にすれば、ここで長話する時間も惜しいゆえ入り口から出て行こうとし )
オーケー。….さてと、次は何処に行こうか?
( 約束の事も探索を再開する事も引っ括めて頷くと、資料室を出て行く相手の後を追って行き。太陽の光が届かないため相変わらず薄暗く不気味な廊下で、次に行く場所を尋ねたが、不意に壁際の角に張り出された案内図に気付くと近付いて「…あっ、ちょっと待って、研究室があるよ。此処に行ってみようか」とその場所を指差しては提案していき )
ん?…研究室か。噂話によると患者を利用して研究を行った場所だな。其処に行こう。
( 薄暗いせいで視界が悪く不気味な廊下を慎重に足を進めて行けば、不意に声を掛けられるとそちらへ向いて相手に近付いていき。壁際の案内図を見て公園でお互いに情報交換をした内容を思い出すと、自分達が欲しい手掛かりは其処に置いてあると踏んで賛成の意を伝え。その場所の行き方を把握しては早速向かって行き )
うん、ならこっちだね。
( 地図に書いてある道順を覚えればその通りに廊下を進んで行き、すると暫くして研究室と書かれた扉が見えてきた為に先ずは開ける前に“聞き耳”を立てていって。「…何も聞こえないなぁ」と呟いては慎重に扉を開けて中へと入って行って )
何やら色々と道具が置いてあるな。
( 扉を開ける前に“聞き耳”を立てる相手の背後で大人しく待ち、ここも何も聞こえず用心に越した事は無いのでその後を追って研究室の中へと入って行き。きょろりと周囲を一瞥しては、研究室だけあって実験器具や研究用品が揃っていて )
そうだね、…此処にも研究資料とかあれば良いんだけど。
( 散乱した机の上や床を見つつも何か“目星い”物が此処にも無いかと探していき、しかしごちゃごちゃとしているせいか上手く何かを見つける事が出来ず苦戦をしていて )
しかし、こんなに物が散らかっていたら調べにくいな。…何で放置しているんだか。
( 資料室とは違って散乱した机上や床を眺めると、先ずは足元に無造作に落ちたであろう資料らしき紙へ“目星い”物が無いかとしゃがみ込んで手に取って見つつも疑問を零していて )
確かに何で放置されているんだろうね。…あっ、何だろうこれ。
( そんな疑問を口に出しては引き続き辺りを探っていて、ふと何かのスケッチを発見したので手に取り見てみるが、それは巨大な芋虫に無数の顔がついている大変気持ちの悪い姿で、思わず眉を顰め。右端には小さく改良チャコタと書いてあったが何の事だろうと首を捻り )
( ※ハンドアウト(長谷部のみ)→ 研究レポート『改良チャコタについて』改良に成功したチャコタは、植物の遺伝子を取り入れており、人体に寄生し養分を吸い尽くした後の人面花を食わせることによって成長することが確認されています。これにより顔の部位のストック、餌の確保も安定することでしょう。ただし問題の弱点は克服されておらず、どこかに隔離しておく必要があります)
……。…そっちは何か分かったか?
( 一枚の研究レポートを無言でざっと目を通せば不意に立ち上がり、他の箇所を探っていた相手へ視線動かすと何やらスケッチらしき物を見ている姿が映って。だが、表情まで汲み取る事が出来ずに、一言声を掛ければ傍へと歩み寄って行き )
うーん、何か改良チャコタ?って言う変な生物が描かれたスケッチを見つけたよ。
( 此方へと歩み寄って来た相手に苦笑気味に妙な絵が描いてあるスケッチを見せていき、それから彼を見ては「長谷部くんは何か見つけたかい?」と尋ねてみて )
改良チャコタの絵?
( 相手の口から出た妙な名前を聞けば一瞬反応を見せて、そのスケッチに視線を落とし気持ちの悪い生物の絵を目にすると同じく眉を顰め。逆に問われると「嗚呼、改良チャコタについて書かれたレポートなら見つけたぞ」と説明書きされたそれを手渡していき )
レポートかい?ありがとう。
( どうやら聞き覚えがあるらしく相手から紙の束を貰うと、自身も其処に目を落としていって。全てを読み終えた後「えーと…人面花を改良チャコタに食べさせると成長する。顔の部位のストック、餌の確保、問題の弱点とかがよく分からないけど詳しく書いてあるね」とスケッチと掛け合わせて見ていき )
確かに問題の弱点は気になるな。…これは隔離しておく必要があるらしいが、この何処かに改良チャコタがいるとか?
( 改めて気になる部分を読み上げられた内容に考えるように顎に指を充てつつ、この生物には何等かの弱点があるそうだ。しかし、今のところその弱点が不明故にさっぱり分からないので余計に気になるものの、隔離と言う単語でこの研究所の何処かにいるのではと飽くまで憶測に過ぎないがそう言葉にしてみて )
え?それだったら此処から離れた方が_。
( スケッチを見る限りこの世の生物とは思えず、もし存在しているのなら会ってはいけないのではと考えていたので上記を述べては移動を促そうとしたところで、不意にガラスケースに入った物とファイルが目に留まり「…?長谷部くん、まだあそこに何かあるよ」と教えていって )
( / 了解しましたー。いえいえ、返事の事はお気になさらずに。最近は気温の寒暖差が激しいですしね。しっかりご自愛下さいませ。)
_…今度は何だろうか。
( 彼の視線を辿るように目で追えばこの中を探索したのだが、まだ何か情報が落ちていると思ってガラスケースへと近付き。その中に入った物をまじまじと観察していって )
( / 昨日より大分熱が下がったので、お返事を返しますね。ご心配をお掛けして申し訳ないです…! )
ファイルと薬…かな?えーと、何々…。
( 外から見るにその様な物に見えたのでそう呟いていき、研究所には電気が通っていなかったので試しに開こうとしてみれば予想通り電子ロックは掛かっておらず開いて、相手にも見える様にファイルの内容を読みながら試作薬はそのままガラスケースに置いていて )
( ※ハンドアウト→ 研究所ファイル『新研究所案』
まもなく公開されるハルユリ植物園内に新研究所を設立すると乙女様の決定があった。なお、植物園は公開後ほどなくして大量感染と共に閉鎖される予定であり、その後は研究材料の栽培とチャコタの監視施設として使用される。 一般に公開されるM2−51の"特効薬"は極秘であるため新研究所内で研究、製造する事とする。
ガラスケースの薬『試作薬』
花吐き病の進行度を1下げる事が出来る。もし進行度が1であった場合は、次の進行度チェックを一度免除出来ます。持ち出し可能。薬は一つのみ。)
( / いえいえ、熱が下がったのなら何よりです!それと無理だけはなさらないで下さいね。)
新研究所…?ここ以外にもあったのか。ハルユリ植物園に行けばこの病気を治す方法があるな。
( ガラスケースの中身は相手の言った通りの物だった様で、こちらにもファイルを見え易くかつその内容を読んでくれた為に聞いていき。如何やらここ以外にも研究所は存在しており、全ての解決法は最初に訪れたあのハルユリ植物園だと思っていて )
( / はい、ありがとうございます!まだ本調子じゃないですが、身体を暖かくして過ごしますね。)
そうだね、このハルユリ植物園の中にある新研究所に行けば治す方法が分かるね。
( 何とかこの奇妙な病を治す手立てが見えて来れば、思わず嬉しげな表情を見せては微笑み。今直ぐにでも新研究所の場所に言ってしまいたかったが、ファイルから視線を相手に移すと「…でもその前に、長谷部くん。あの薬…試作薬は君が飲むと良いよ。君の方が花吐き病が進んでいるしね」とガラスケースの薬を手に取っては彼に差し出していき )
( / ええ、是非温まって下さい!早く治ると良いですね。ではでは、これにて背後は失礼致しますね。また何かあればお呼び下さい!)
確かに俺の方が花吐き病は進んでいるが、…本当は長船もなんじゃないのか?
( この病気を治す手立てが見つかり漸く希望が持てれば、相手と一緒だったから諦めずに居たのだとこちらも微かに笑みを零して。同じく今直ぐにでも新研究所に行きたいと思う気持ちを落ち着かせると、突然試作薬を差し出されるも先に花吐き病が進んでいる事は否定しないが自身が知らないだけで彼も進行しているのではと一つの疑問を投げ掛け )
( / 分かりました、それではこちらも引っ込みます! )
…僕は大丈夫だよ。長谷部くんの言う通り進んではいるけど、君とは一日遅れで症状が悪化しているから。
( 図星を突く様な疑問が提示されれば誤魔化してしまおうかと考えたものの、そうするよりも素直に言った方が説得力があるかと考えては眉を下げて述べながらも安心感を与えるよう微笑んでいき。「だから、君に使って欲しい」と改めて芯の通った声で伝えていって )
……分かった。有り難く使わせて貰う。
( やはり図星を突いた様で、一日遅れで悪化していても黙秘を続けるつもりなのだろうが薄々勘づいていたものの、芯の通った声で言われると眉を下げて笑めば素直に薬を受け取り )
うん、そうしてくれ。
( 薬を素直に受け取ってくれた相手に微笑み掛けては一先ずひと段落ついたかと思っていて、念の為にファイルなどを鞄に入れると他に特に用は無いので「じゃあ長谷部くん、外に出よ__」と提案しようとした瞬間、突然プルルルルと電話の音が鳴り響き、如何やら誰かが電話を掛けて来て研究所の固定電話が鳴っている様でいて )
!_マズいな、誰かが電話を掛けて来たみたいだ。万が一ここで出なかったら、様子を見に来るかもしれない。
( 外に出てから飲もうとポケットに仕舞えば出る準備は整った為に相手が何かを言い掛けた瞬間、突如研究所の固定電話の方から音が鳴ったので吃驚した様に肩を揺らし。電話が鳴ったと言う事は研究員に用事があるのだろう、しかし万が一電話に出なかったら此処に誰かしら来る可能性があり。それに出るか出ないかで悩んでいて )
と、取り敢えず出てみたらどうかな?少しでも情報は欲しいし…。
( 自身も出るか出ないかは迷ったものの、研究所に電話を掛けてくると言う事は研究に関わっている人物の可能性があり、躊躇いはあるが上記を提案していき )
…まあ、迷っていても仕方ないしな。
( 彼の提案にこくりと頷いて何時までも迷っている暇は無いし、それに電話に出れば情報を得る事も出来るため意を決して受話器を取ると耳に当て「…もしもし」と気付かれぬよう研究員に扮して電話越しに話し掛けていき )
( 耳を研ぎ澄ませては受話器越しの音を拾おうとしていき、長谷部くんがもしもしと尋ねれば向こう側からは『もしもし。わたくし、百合乙女と申します。貴方、お名前は?』と何処か聞き覚えのある名前の淑やかな女性の声が聞こえて来て、此方の名前を伺っている様でいて )
俺は長谷部国重と言います。勝手にお電話に出てしまって済みません。
( 受話器越しに聞こえたのは淑やかな女性の声でしかも研究ファイルに載っていた名前と一致する事に気付くと、ここは普通に名乗れば謝罪の言葉を告げていって )
( 『あら、お気になさらずに。…それにしても、聞き慣れない名前ね。貴方は研究所の人間ではないでしょう?』と上品ながらもくすくすとした不気味な笑みが聞こえて来て。ふと、相手の名前があのハルユリ植物園を建てた社長としてオープニングイベントでスピーチをしていた際に名乗っていた名前だと気付いて、こっそりとその文字をスマホに打っては長谷部くんの肩を叩いて画面を見せていき )
…ええ、仰る通り研究所の者ではありません。
( 上品なのに不気味さを感じる笑いに、ゾッとするものの肯定する様に上記を述べて。不意に己の肩を叩いた相手の方にん?とした顔を向けてスマホの画面の文字を読んでいき、ぼんやりとだがその時の事を思い出し「百合乙女さんは、ハルユリ植物園を建てた社長ですよね?」と敢えて知っている情報を尋ねてみて )
( 情報がきちんと伝わったのか社長である事を聞いている長谷部くんを見つつも、電話越しの彼女は妖艶さを持つ何処かねっとりとした声色で『ふふ、そうよ。ご存知の通りわたくしは大手企業オトメグループの社長で、あの植物園を建てたわ』と言いつつ一拍置いては『…それにしても、どうやらわたくしの無能な部下達は全ていなくなってしまったようですね。ですが、幸運な事に貴方のような勇敢な方がいらっしゃって、わたくしとてもうれしく思います』と意味深な事を言って来て )
…それはどう言う意味です?
( 矢張り如何やら大手企業の社長と言うのは間違い無く、直接では無いにしろまさかこうして話せる機会が出来るなど予想外で。だが、裏を返せば相手から何か情報を聞き出す事も叶うはずだと思いながら、何やら意味深発言をされた為に怪訝な声で問い掛けていき )
( その様な問い掛けにも飄々とした様子で『そのままの意味ですわ。荒れた研究所に入り込むなど勇敢以外の何者でもないですもの』と言うや否、笑みを浮かべているのが連想される声色で『…さて、そんな勇敢な貴方に一つ提案があります。新研究所に赴き“特効薬”を取って来ては下さりませんか?特効薬さえ取って来て頂ければ、私達の方で直ぐに量産し事態は治るとお約束致します……それに、貴方にもそれ相応の“お礼”をお約束しますわ。どうかしら?』と言った内容で、何方にしろ特効薬を手に入れないと死ぬ為に胡散臭いが従った方が良いのかな?と自身は考えて、其れをスマホに打って長谷部くんへと見せていき )
……分かりました、その提案は飲みましょう。ですが、約束は絶対に守って下さいね?
( 明らかにどうにも胡散臭いと自身も思っているものの、その反面特効薬を取って来いと言うからにはそれで奇妙は治るのだろうと微かな希望に賭けてみる。ふと、決意も固まったところで長船のスマホ画面の文章を読むと元々新研究所には赴く予定なので、ここは従うのが賢明な判断だと確信した上で電話の相手に向かって真剣さが伝わるよう上記の言葉を紡いでいって )
( 『ええ、勿論ですわ。約束しましょう。…それで、他に何か聞きたい事はありませんか?』と長谷部くんの言葉に笑みを交えながらも肯定の言葉を示していて。それから、相手から質問の場を設けられれば、研究所の人間が何処に行ったのとか社長の目的とかを聞きたかったが、長谷部くんは何を質問するのだろうと見ていき )
_…色々と聞きたい事はありますが、先ず一つ目。貴女の目的は何ですか?…いえ、疑っているとかでは無く部外者の俺に特効薬を頼んだ事が気になったので。
( その時は来た様で相手から質問の場を設けられれば、聞きたい事など正直色々とあるが中でも二つほどあり先ず一つ目は彼女の目的。本来なら部下に持って来させる予定だろうがその者達の気配すら研究所には無いため、偶然…と言うべきか偶々その場に居た己が電話に出た事で条件付きの約束を交わし。普通は部外者の他人にこの様な約束事はしない為に何か裏があるのではと少々勘繰り過ぎながらも、警戒されぬよう声色を和らげて問い掛けていき )
( 『わたくしの目的は、大量感染後、薬を売ることで会社の利益をあげる事ですわ。本来ならもう薬は大量生産させている予定だったのですが…新研究所に置きっ放しですの。部下は無能で誰一人も使えないからこそ部外者の貴方に頼んでいるのです』と電話越しの彼女は本気とも嘘とも取れない調子で話していき、随分と部下に対して辛辣な事を言うものだと思っていて )
成る程、…随分と部下に手厳しいですね。──では最後に、研究所の人間が何処に行ったのか貴女はご存知ですか?
( こちらの質問に躊躇いもなくぺらぺらと話していく様子は本気とも嘘とも取れない判断のしにくい調子で、先程から自分の部下に対して辛辣な事を口走るのが気になり思わずぽつりと本音が出てしまい。幾つも質問をしては時間が無くなるので最後に、相手の部下が姿を消した事は知っているのか尋ねてみて )
( 『ええ、知っていますわ。何せわたくしが研究所職員に新研究所へとチャコタの沈静化に向かわせたのですもの。…けれど、新研究所からの連絡が少し前に途絶えてしまいましてね、恐らくチャコタによるものだと思われますけど。まあ、帰ってきていないということは全滅したのでしょう』と平然として言うものだから一瞬聞き流しそうになったものの、つまり今は新研究所ではチャコタが居て危ないのではないかと言う事と、部下にその様な事を強いた相手の人格を疑っていて )
──!?、……。
( 平然とした物言いで問題発言を耳にすればあまりにも、衝撃な事実に目を見張るだけで声が出ない。新研究所に居るチャコタが危険な事くらい社長である彼女は理解していてあの様な命を下したとすれば、その後の事は容易に想像が出来。恐らく自分達も下手したら部下の様に全滅する可能性は十二分にあり、眉根を寄せて色々と言ってやりたいと思ったもののグッと言葉を飲み込んでは「…それでは、今から新研究所に向かおうと思いますので電話を切らせて頂きますね。お話をお聞かせ頂きありがとうございました」と最後まで丁寧な敬語使いを心掛けては受話器を置いて電話を切り )
……長谷部くん、大丈夫だったかい?
( 女社長との電話が切られたタイミングでそっと声を掛けると、内容が内容だったので心情諸々心配気に思って声を掛けていき )
───あ、嗚呼、何とか…。
( はぁ…と溜め息を一つ零しては横から声を掛けられ視線を動かし、電話を切る前の内容が脳内に繰り返し再生されると胸糞悪くなったがそう短く返事を返していき。現在の時刻を確認する様にスマホを取り出し見ればちょうど昼になろうとする時間だったので「…もう昼か。丁度良い、適当に昼食を済ませるとしよう」と端末を仕舞いつつ呟いていって )
え、あっ…もうそんな時間か。
( 何とかとの言葉を聞けば安心するものの、ふと時間の事を言われれば自身の腕時計を見て今がお昼だという事を知っていき。この辺りの事は良く知らないが外に出たら何かお店があるだろうと考えて「そうだね、なら研究所から出ようか」と言って足を進めていき )
外に出て来たが…近くに飲食店はあるだろうか。
( そそくさと研究所から出て来れば先程まで気味の悪い場所に居たからか外の空気を吸い込むと少し落ち着き、それにしてもこの辺りの事は自身も良く知らないのできょろきょろと辺りを見回し店が無いか探していて )
ええと、カフェとイタリアンと中華屋があるらしいよ。
( 研究所の外に出るとスマホでマップを開いては近くの飲食店を検索していき、するとヒットしたのが三件だったのでそれらを口に出せば「長谷部くんはどのお店が良いかな?」と問い掛けていって )
俺は何処でも、長船の好きな所で頼む。
( この近辺はやけに人通りが少ない気がする等とどうでも良い事を思いながら相手の方に向き直ると、近くの飲食店を探していてくれた様でどの店を聞かれるも軽く食せるのなら何処でも平気なので彼に任せようとし )
なら、イタリアンに行こうか。結構レビューも良いらしいよ。
( カフェも良いと思ったのだが、それは昨日長谷部くんが行っていたので同じ系統では飽きてしまうだろうと考慮して、見た目も味も良さそうなイタリアンに決めていき。今後憂鬱な事が控えているからか、今だけでも明るく努めようと「僕が案内するね。付いて来てくれ」と笑みを浮かべては手招きして歩いて行き )
…イタリアンか。偶には良いかもな。
( あまり外食はしない派なので、それも料理が苦手で普段はコンビニ弁当と言った食生活の偏りがあるも本人は全く気にした様子は無い。そのせいか、ぽつりと呟けば小さく笑みを零して「嗚呼、分かった」と手招きされた方向へと歩き始めて行って )
あっ、此処だよ。意外と近かったね。
( 数十分後、街道を歩いていれば見えて来たイタリアンの店を指差していき。テラス越しから中を見ると割と人が多くいて、しかし如何やらまだ席は空いているらしくウェイトレスがこちらに気付いて人数を訪ねて来るのに、二人と答えては席へと促されたので「席空いていて良かったね」と相手に言っては座っていき )
嗚呼、そうだな。割と人が多く居るのに席が空いているとは運が良いな。
( 二人用の席に案内されては椅子に腰を掛けて、控えめに周囲を見渡すと視線を相手に移して上記を述べ。目の前にメニュー表を置かれたので手に取って一つ一つ目を通しては、何を注文しようかと考えつつちらっと彼を見ると「お前は何を頼むんだ?」とそう尋ねてみて )
そうだね、僕はモッツアレラチーズとバジルのトマトパスタかな。
( 確かに運が良いなぁと思いながら置かれたメニューを一通り見ていき、どれも中々美味しそうだったが特に目を引いたものがあったのでそれに決めていき。次いで「長谷部くんは何にするんだい?」と尋ねてみて )
俺はペスカトーレにする。
( 彼の口にした料理を見れば、それも美味そうだと思いながら散々迷った挙げ句にそう言うと近くに居た店員を呼んで「__と、__をお願いします。他に何か注文はするか?」と注文の品を伝えれば一応聞いていき )
いや、僕は他に注文は無いよ。
( こちらを気遣って再度尋ねてくれた長谷部くんに微笑み掛けては、他に頼む物が無い事を伝えていって。「君は他に注文するかい?」と反対に問い掛けていき )
そうか。俺も特に無いな。
( 頼む物が無いのは自身もなので目の前で微笑み掛ける長船を見遣り、そう答えては「じゃあ、それだけでお願いします」と再度店員の方に向いて頼んでいって )
ここの店の料理、美味しそうだよね。楽しみだなぁ。
( 店員さんが『畏まりました』と言って頭を下げ踵を返すのを見つつ、これから起きる事を今は忘れようとして先程写真で見たイタリアンの事について話せば、料理が来るのを待ち遠しく思っていて )
確かに何れも美味そうだった。味は期待できるな。
( 店員が厨房の方へと消えて行ったのと同時に再び視線を戻して、話題は自然と写真で見たイタリアンの事だったので一度頷けば、偶には洒落た店で外食と言うのも良いなと思っていて )
そうだよね、材料も拘っているって書いてあるし期待出来るよね。
( メニューの横にイタリアから直送の材料云々と書かれていたので、料理の味は材料だけではないものの期待値は上がっていて相手の言葉に同意して。その様な会話をしていれば、数十分後にはトマトパスタとペスカトーレが運ばれて来て「うん、良い匂い。じゃあ、頂こうか長谷部くん」と相手へと笑みを向けていき )
嗚呼、そうだな。
( 目の前に料理が運ばれて来ると一気に良い薫りが漂って小さく笑みを見せれば、フォークを手に持ちそのまま器用にパスタをくるくると巻いて口に運んで。「!…美味い」とぽつりと呟けば無意識に口許が緩み )
!…本当だ、美味しいね。
( フォークでくるくるとパスタを巻いていれば、前から素直な感想と共に緩んだ相手の表情が見えて可愛いなぁと思いながら、同じくパスタを食べると確かな味に此方も頰を緩ませていって。少しうきうきとしつつ「そう言えば、長谷部くんはどんな料理が好きなんだい?こう言うパスタとかかな?」とさり気なく相手の好みを聞いていき )
そうだな…パスタも嫌いじゃないが、強いて言うなら和食料理が好きだ。
( このパスタは口に合った様でフォークでくるくると巻いていれば、然り気無く己の好みの料理を聞かれたので手を止め。少し考える素振りを見せると確かにこう言う洋食も嫌いでは無いが、矢張り一等和食を好んでいるゆえそう受け答えていき )
和食料理、か…。オーケー、ありがとう!今度参考にさせて貰うね。
( 和食と頭の中で反芻しては嬉々としてそう返答すると、今度一緒に遊びに行った時は美味しい和食レストランに連れて行こうと考えていて。その上機嫌のままパスタをくるくると巻いては口に運んでいき )
…?今度って…何の参考にするんだ?
( 嬉々としてそう返答されると上機嫌のままパスタを食べ進めていく彼を見れば、今の質問で何の参考に活かすのか分からない為にきょとんとしつつ聞いてみて )
!、あっ…いや、気にしないでくれ…!
( 考え無しに言った為にまさか其処に突っ込まれるとは思わず、動揺してはフォークを止めて若干引き攣りながらも誤魔化す様に笑みを浮かべれば「ほら、早く食べないと冷めちゃうよ」と促すと話題を逸らそうとし )
?、…そうか。──冷めてしまったら折角の料理が台無しになるしな。
( 心なしか動揺した様子に聞いてはマズかったかと内心自己解釈しながらこれ以上の詮索は止め、食事へと促されれば料理の方に視線を戻してくるくると巻いたパスタと一緒にあさりを食べ進めていき )
そうそう!冷めたら勿体無いしね。
( 自身の好意が相手に透けるのを避けるべくその言葉に同意をしては、止めていたフォークの動きを再開させていき。それから食べ進めて皿を綺麗にすれば手を合わせて「…ご馳走様でした。美味しかったね」と笑みを浮かべていって )
御馳走様でした。…嗚呼、久しぶりにこんなに美味い物を食べたな。
( こちらも料理を完食しては同じく手を合わせて食事の締めの挨拶を口にするとその言葉に同意をし、膝元に敷いたナプキンで口を拭いていって。それを左側に置いて後は会計を済ませるだけなので店を出る準備をしていき )
本当にね、満足したよ。
( これが最後の晩餐にならないと良いけど、と心中ではつい思ってしまいながらもグラスの水を飲んでナプキンで口元を拭けば、荷物と会計表を手にレジへと行き。そこで彼へと「僕に払わせて。巻き込んじゃったお詫びだよ、これくらいじゃ足りないけどさ」と伝えていっては反応を待ち )
いや、あれはお前のせいじゃない。だから……。
( レジの前で自ら進んで全額を払うと、それも巻き込んだのは自分のせいだからと言われると、そもそもあんな事になったのは彼のせいでは無いので即答で否定して。このまま何方かが折れないと店員に迷惑だろうと「…そうか、悪いな」とやや眉を下げて笑み )
……ありがとう、長谷部くん。
( この事に巻き込んだ事が自身の責任では無いと伝えようとしてくれた事と、逆にこちらの気持ちを汲み取ってくれて下がった事に対してお礼を言うと、お会計を済ませていき。「待たせたね、それじゃあ行こうか」と外へと促せばイタリアンの店を出て行って )
……よし、新研究所──ハルユリ植物園に行くぞ。準備は良いな?
( イタリアンの店から出て来れば先に腹拵えは済ませた故、後は最終の目的地であろう新研究所の場所は最初に訪れたハルユリ植物園の内部に存在する事は既に調べて把握していて。この先に何が待ち受けているのか想像すら出来ず、軽く息を吐けば気を引き締めて横の彼を真っ直ぐに見詰めると声を掛けていき )
オーケー!準備はバッチリだよ。
( 迷いや杞憂はあるものの其れは今は抑えつつ、覚悟を決めれば強く頷いていき。ハルユリ植物園の場所は既にオープンパーティで行った為に知っていたので「…さてと、駅はこっちだね。必ず生きて帰って来よう」と相手に微笑み掛ければ歩き出して行き )
嗚呼、当たり前だ。──…長船、無事に二人で生きて帰って来れたら大事な話があるんだ。
( 至極当然だと言わんばかりに口元にふっと小さく笑みを浮かべ、相手の後に続いて歩き出してはこの奇病や出来事が全て解決して二人で生還したら、ずっと言えなかった自身の好意を彼に伝えようと決意を固め )
( / 今晩は。告白の件なのですが今のところ、二人で生還する→その後の後日談?的なやつで何方かが告白と言う流れを考えているんですけど主様的には長谷部と光忠、何方が良いでしょうか? )
…大事な話かい?なら、益々二人で生還しないとだね。
( 力強く頷いては、相手の言う大事な話に検討は付かないもののきっと彼が伝えたい事なのだから、大事な事なのだろうと考えては足を進めていき。そうして、目的地へと着けば今は見るも無惨に植物園は閉鎖されていて。「…これ、何処から入れば良いのかな?」と呟き )
( / 今晩はー。そうですね、個人的には此方からと思っているのですが…光忠がご覧の有様で。ただ後日談のデート?当日では告白する気満々だと思いますので、それでも大丈夫でしょうか? )
何処かに入れる場所がある筈だ。…少し待っていてくれ、探してくる。
( 目的地に到着したは良いものの案の定植物園は閉鎖しており、ならば関係者のみが通れる入口が何処かに存在するだろうと考えては周りを歩きながら“目星い”扉が無いかと探してみて )
( / 光忠が告白すると言う事ですね!はい、大丈夫ですよー。ただ宣言した通り、後日談のデート当日ではそういう雰囲気?を作りますので先に長谷部に言わせないよう阻止しちゃって下さい! )
え!?長谷部くん、一人じゃ危ないよ…!僕も付いて行くから。
( 事前にチャコタと言う化け物がいる事を聞いている為に、今は外だが好いている相手を一人にするのは心苦しいので歩き始めた彼の後を付いては周りを警戒気味に見ていき )
( ※ハンドアウト →ハルユリ植物園の門には大きく閉鎖と書かれた看板が下がっている。ただ裏手にある非常口のゲートは開いているようだ )
( / 了解しましたー!格好良く告白したいところですね!頑張って長谷部よりも先に言えるようにしますね )
確かにここで単独行動は避けるべきだな。分かった、……おい、長船。非常口のゲートが開いているぞ。
( 現地点で彼を置いて単独行動を取る行為は些か危険かと思い直すと、一人で勝手に行動するのを止めれば、裏手まで進むと非常口のゲートを見付けて近寄って行き )
( / 格好良い告白楽しみにしています…!こちらの長谷部はいざ告白すると覚悟を決めても中々言えないと思いますので! )
…非常口のゲート?…もしかして、部下の研究員達が此処を使ったのかな?とにかく入ってみようか。
( 完全に閉鎖された施設で入って来いと言わんばかりの抜け道に、訝しんで視線細めながらもそっと近付き。中を見れば電気は落とされているようで薄暗く、しかし人影が無かったので慎重に入って行き )
( / 格好良く決めなきゃ伊達男じゃないですからね!中々言えないのが長谷部らしい…!ではでは、そう言う方向性で行きましょう! )
そう考えるのが自然だろうな。しかし、あからさまな気もするが。
( 明らかに不自然すぎる抜け道にこちらも訝しげな表情で中を覗けば、薄暗かった為にさっとスマホを取り出しライトを付けていき。先に中へと入って行った彼の後を付いて歩めば辺りを光で照らしていって )
( / そうですね!ここぞって場面で格好良く決めてくれそうです…!了解しました、ではでは背後は一旦失礼しますね。)
…確かにあからさまなのは否めないけど。
( 何かあっても自身が先に動ける様にと少なくとも安全牌である後方に相手を置きつつ先頭を進んで行って、暫くすると奥から明かりが見え大温室の様な建物が見えて来たが、それと同時に多数の人のすすり泣くような声や悲鳴のような不快な鳴き声が奥から響いて来て驚き )
!?、この声は…ッ。
( / はい!こちらの背後も一旦失礼しますね! )
!?_何だ、誰か居る…のか、?
( 周りを警戒気味に見ながらも慎重に道を進んで行けば、奥から明かりで何やら建物が見えて来たので取り敢えずスマホの電源を切ったとほぼ同時に、多数の人のすすり泣く声や悲鳴の様な不快な鳴き声に一瞬びくりと肩を揺らし )
は、長谷部くん…。たぶん、この声…っ。改良チャコタの、かも…!
( 不協和音とも取れる声に耳を塞ぎながらも、到底ただの人の声とは思えず恐らくあのスケッチに書かれていた改良チャコタ…巨大な芋虫に無数の顔が付いている姿を思い出しては、その顔か何かが発している声だろうと考えて伝えていき。また視線を落とせば、あちこちに巨大な何かが這いずり回ったような後を見つけて、尋常ではない大きさを想像してしまい若干青ざめながらも「兎に角、声のする方には近寄らない様にしよう。下手をすれば僕等も亡くなった研究員達と同じになってしまう」と相手に呼び掛けていき )
…ッ、あの気味の悪い化け物か。
( 耳障りのする不協和音に本能的に耳を塞ぎたくなるが、その行為を行えば彼の声やこの空間に潜む得体の知れない音をも遮断すると言う事になる為、自然と眉を顰めつつ改良チャコタの名前を出されればスケッチに書かれていた非常に気味の悪い姿を思い出し。心なしか彼の表情が青ざめているように見え、大丈夫だろうかと思いながら「ここで亡くなった研究員達と同じ末路になるのは御免だ。一先ず、この場から離れよう」と再び薄暗い道を進むのでライトを付け始め )
オーケー!それじゃあ、こっちに…。!?
( そう言っては、ガラス張りの大きな建物を背に別の通路へと入ろうとして歩き始めようとしたのが、途端不協和音が鳴り終わったと同時にバンッと何かが叩き付けられる様な音が背後からして驚き。恐る恐る背後を見ればガラス張りの大きな建物…いや、中には鬱蒼と様々な植物が育っているのを見るに大温室だろうと推測しては、其処の強化ガラスに何かの破片がべっとりと付いていて。そして、一瞬何か巨大なものが中の木々を通って行ったのを目撃してしまい「…ッ」と息を飲んでは「…長谷部くん、今の、見た…?」と問い掛け )
…嗚呼。一瞬だったから何かは分からなかったが、…何だ今のは。
( この先に何かあっても自分だけは冷静でいようと好いている彼の事を守れるように気持ちを切り替え、気を引き締めつつ別の通路へと入ろうとして歩き始めた相手の後に付いて行こうとした瞬間。あの不快な不協和音が鳴り終わったと同時に背後から叩き付ける音が聞こえて驚き、こちらも恐る恐る振り返れば視線の先にはガラス張りの大きな建物があり中を見るに様々な植物が育っていて、あれは大温室か?と初めてオープニングイベントに抽選して当たった時に訪れた記憶を辿りつつ、一瞬の出来事ではあるものの相手同様にそれを目撃した為に小さく頷いて )
…人にしては影が大きかったから、やっぱり改良チャコタかな?声が鳴き止んだタイミングで暴れたし…。
( 顎下に手を充ててそう考え込んでいき、もしも改良チャコタであったのならあの大温室らしき建物には近付かないのがベストなのだが、ふとあそこはきちんと鍵が閉まっているのだろうかと杞憂が脳裏を過ぎり、仮に開いていたら研究者と同じ末路を辿る可能性があるので、自分だけならともかく大切な彼にそんな危険が被るのは避けるべき事である為、意を決して大温室の扉の鍵を見に行こうと決めては「…長谷部くん、本当は此処から早く離れた方が良いんだけど、僕あそこの大温室っぽい建物の鍵が仕舞っているかどうか見てくるよ。君はここで待っていて」と告げて慎重に足を進めていき )
駄目だ、そんな危険な場所に一人で行かせるか。俺も付いて行くぞ。
( 仮に改良チャコタであったのならそんな危険が伴う場所に、自身にとって一番大切な彼を一人で行かせる筈が無い。もしも長船の身に何かあれば…とこの状況下で嫌な想像が脳裏に過り、こんな所で単独行動は避けるべき事である為一人にさせまいと大温室らしき建物の扉の鍵が閉まっているかどうかの確認ならば、余計に離れない方が良いので首を横に振ってただ此処で戻って来るのを待つ事を拒否しては、奥の方へと進んで行く彼の後ろに付いて歩みながらライトで照らしていき )
えっ…!いや、…何かごめんね。
( 相手の安全を考慮した結果の言葉が、逆に危険な場所へと道連れの様に来させてしまった事に繋がったので申し訳無さそうに眉を下げては謝罪の言葉をぽつりと零し。兎にも角にも、なるべく長谷部くんを守る様な形で先頭を歩いては、大温室の入り口へと来て。扉を見ると鍵がきちんと掛かっていたのでホッとして「良かった…。長谷部くん、鍵は閉まっているみたいだよ」と後ろを振り向き伝えていって )
( ※ シークレットダイス→??? )
そうか、なら良かった。…さっき何に対して謝ったのか知らないが、改良チャコタがいる限り単独行動はしない方が良いだろう。
( 大温室の入り口まで来れば扉の鍵がきちんと掛かっているのかを見ており、大人しく後ろで待っていて。数分も経たない内に報告を受けるともしもの事を想像していた為にこちらもホッとすれば、此処に来た目的は特効薬を持ち帰るのと奇病の治す方法を探しの為でありそれと同時に危険な生物がいる限り、下手に離れて行動するのは賢い選択では無いので忠告するかの様に告げていき )
…そうだね、分かった。今みたいに一人行動はしないと約束するよ。
( 幾ら相手の身が心配だったとは言え独自の判断で決めるのは現時点では良くない事だったなと反省しつつ、いつもの様に冷静な相手に自身もふっと微かな笑みを浮かべて調子を直していけば気を取り直し「それじゃあ、特効薬が置いてある新研究所とやらを探そうか」と伝えていき )
なら良い。勿論俺も一人行動をしないと約束する。
( 自身が冷静なお陰で無茶な行動は止めると約束をしてくれた様でより一層その気持ちが高まり、独自の判断で物事を決めるのは控えようと思いつつ頷いて。「嗚呼、時間が惜しいしな。何か案内図があれば助かるんだが…」と電気が落とされた薄暗い中で新研究所を探すとなると、マップの様な地図が欲しくなり )
…あの大温室に入っている改良チャコタの事も気になるしね、長居はしたくないよね。…案内図か、管理室って書かれた小さな別の建物があるけど一先ず其処に行ってみる?
( 案内図と言った相手の声は聞こえたが、確か前にパーティで此処に来た際にはそれは見当たらなかった様なと記憶の底にある“知識”を呼び起こして思い、逆に暗い中だが“目星”いものはないかと辺りを見回すと大温室の横に小さな別の建物を見つけたので相手に伝えていき )
管理室か、一応行ってみよう。
( 相手同様にこちらも一応暗い中で“目星”いものは無いかと辺りを見回すものの、矢張り見えづらいせいも相俟って上手く探せずにいて。すると、管理室と言う小さな別の建物を発見したそうで奇病に纏わる情報が手に入るのではと思い問いに答えていき )
オーケー、そうしようか。
( こくりと頷けば其の建物へと向かって行き、管理室は扉が開いており簡単に入る事が出来ていて。「…管理人さんは何処に行ったんだろうね?」と呟き中を確認していくと、如何やら電源盤をあげると機械は普通に動く様でいて。隣の建物の温室内の温度調整や水を散布する装置を動かすことが出来るらしく、ふと何やら操作盤の横に張り紙がされている事に気付けば其方へと近寄り )
…さあな。兎も角管理室で何か情報は手に入るだろう。
( 何故か管理室の扉は開いておりこちらとしては簡単に入る事が出来るので、僅かに疑問を抱き中の物を物色しながら相手の呟きは聞こえたが、 此処は閉鎖している為に考えても検討は付かず。今は兎に角少しでも情報があれば欲しいものの何やら機械系が多く、装置に触れ下手に動かして作動すれば厄介な事になるゆえ見るだけに留まって )
……?長谷部くん、これを見てくれ。
( ふと、貼り紙には重要そうな事が書いてあったので相手を手招いて呼び、自身は一足先に文面に目を滑らせ"注意!人面花は多量の水に非常に弱い為その周囲の機械を止めてあります"と書かれており、どうやらあの温室内の扉側の半分しか水を撒くことが出来なくなっている様でいて。「…そう言えば、改良チャコタって人面花の遺伝子を取り込んでいるんだよね?それと、あの研究ファイルによると問題の弱点は克服されてないとも書かれていた。もしかして…」と少し考え込んでいき )
……嗚呼、成る程な。改良チャコタの弱点は水と言う訳か。もしかするとあの大温室に多量の水を撒く事が出来たら…。
( 機械を見ていれば不意に相手から手招かれて呼ばれると、何か情報を掴んだのかと思えば其方へと近寄り。何やら貼り紙があり視線を向けて目を通していくとその為かやけに機械が多いなと感じ、同時に相手の言葉でハッとしては顎下に手を充てて彼の言う通り、確か改良チャコタは遺伝子を取り込んでおり問題の弱点は克服されていない。…と言う事は同様にそいつにも水を撒けば自分達の危機を防げる可能性が出て来る訳で )
うん、改良チャコタを倒せるかもしれないね。
( 続きの言葉を拾ってくれた相手に向かって強く頷いていき、運が良ければ倒せる可能性が見えて来たので場面は好転したかと思えたものの、ある事が気に掛かり「…けど、この機械って温室内の扉側の半分しか水を撒くことが出来なくなっているようなんだ。さっき見た改良チャコタらしき影は反対の温室内の奥側にいたからこのままだと水を被せられないと思う」と自身の考えを示しては相手の反応を待ち )
…そう言う事か。それなら俺達の内一人が囮役になって、改良チャコタの温室内に入ったら扉側の半分まで誘き寄せる事は出来ないか?
( あの気味の悪い生物を倒せる可能性が見えて来たので一安心したのも束の間、相手の考えを耳にすると水を撒く事が出来るのは扉側の半分らしく。やっと改良チャコタを何とか出来ると気立てが立ったものの、再び顎下に手を充てて冷静に物事を考える様に思考を巡らせ。ピンと一つ閃いたので今度は自身の考えを示しては意見を聞き )
そのアイデアは良いね。…けど、温室内に入るのは危ないと思う。だから温室の外側で改良チャコタを扉側の半分まで誘き寄せる方法で行こうよ。
( 相手の作戦に大いに賛成し掛けたものの、一点だけ気になるところを訂正していき。さすがに温室内に入るのは高リスクな為、上記を伝えては彼の返事を聞こうとして )
それもそうか。ではその方法で。
( 自身の作戦を一部訂正を含めて賛成してくれたのでこくりと頷いて。時間も無いゆえ早速作戦実行に移りたいのだが、何方が囮役を努めるか肝心な役目を決めていない為「さて、肝心の囮役だが…俺がやろうと思う」と元々そのつもりで宣言をしてみて )
えっ、長谷部くんがやるのかい…!?駄目だ…!危ない事は僕にやらせてくれ。僕が君を巻き込んでしまったんだから…!
( 相手の宣言にぎょっとしては、そんな危ない目には遭わせられない上にそもそも自身が無関係だった相手を巻き込んでしまったので、全力で止めに入ろうとして“説得”を試みようとしていき )
いや、ここは俺に任せてくれ。例え無関係だとしても、友人を助けるのは普通だろう?
( 今から実行する作戦は危ない事だと重々承知の上で宣言をした為、無関係だろうが彼の友人ならば助け合うのは当然の事で、それに個人的に役に立ちたいと言う想いがあって食い下がり )
だからと言って、君が囮になるのを認められる訳が無いよ…!
( 最早相手を危険な目に遭わせたくない一心で食い下がって来た彼へと必死で“説得”するものの、その揺らぎない瞳に少しばかり気押され。小さく息を吐いた後「…何で、長谷部くんはそこまでしてくれるんだい?友人だったとしても…」と真剣な眼差しで相手を見ていき )
そ、それは…。
( 真剣な眼差しで瞳の奥に映る彼を見据え、珍しく言葉を濁し視線を逸らすとこの状況下で軽率に告白など出来る訳が無く。仮に言えたとしても、相手を動揺させるだけなので本当の気持ちを隠し「……俺にとってお前は、かけがえのない友人だ。…だからせめて、長船の役に立ちたい。二人で生還するなら助け合いが必要だろう?…俺を頼ってくれないか」と本音に近い言葉を確りと隻眼を見詰めて言い放ち )
……。
( 珍しく動揺の色を見せる相手に少なからずこの様な状況だからかと全く違う事を思いながらも静かに言葉を待てば、返って来た言葉とその真摯な眼差しに彼の想いが伝わって来て此方は沈黙し。少し目を伏せた後、緩慢に顔を上げては「…分かった。僕は誰よりも長谷部くんの事を信頼している、だから君が必ず無事で帰って来る事を信じて囮を任せるよ。…でもね、これだけは覚えておいて欲しい。僕もかけがえのない友人である君に頼られたいし、君の役に立ちたいって事を」と己の心情を吐露すれば眉を下げて笑んでいき、ただ本心である想いを寄せている事だけはこの場では混乱させてしまうだけなので伝えずにいて。それから気を取り直すと「…さて、じゃあ僕がこの機械を操作するよ。失敗は絶対にしないと君に誓って約束するね」と操作パネルへと視線を遣っていき )
…ありがとう、長船。嗚呼、肝に銘じておく。
( こちらの想いが伝わった様で心情を汲み取って一番重要かつ危険が伴う囮役を自身が無事で帰って来る事を信じて任せてくれるのと、相手の想いも受け取れば頼られるのが嬉しく僅かに笑むと上記を述べ。泣いても笑ってもこれが一発勝負、失敗は許されないのでこちらも顔を引き締めて小さく息を吐いた後「…宜しく頼む。お前なら出来ると信じている、俺も絶対に失敗はしない。では行って来る」とそう言っては改良チャコタが潜む温室を目指して歩き出していき )
オーケー、任せてよ。
( こくりと頷いた後、管理室から出て行く相手の背を心配気に見てしまうも彼を信じると決めたのだから自身も気合を入れ直していき、手元の操作盤へと視線を落としていき。温度調整と水を散布する操作の手順を一通り覚えれば、残るは相手からの指示の声が聞こえるのを待っていき )
( ※ ハンドアウト →大温室はガラス張りで中の鬱蒼とした木々が見えます。鍵は施錠中、よく見ると先程ガラスに叩き付けられたものは血と何かの肉片の様に見える )
( 管理室から出た後、真っ直ぐに大温室へと続く廊下を慎重にあまり足音を立てずに進んでいけば無事に着いて。大温室はガラス張りの様で中を見るからに多くの木々が生い茂っており、他に気になる点は鍵が施錠中でガラスに叩き付けられたものは血と何かの肉片の様に見えて少し気分が悪くなるものの、反対の奥側にいる改良チャコタを誘き寄せる為に敢えて足音を立てて気付かすよう外側から近付いて行き )
( ※ ハンドアウト → 音一つない無音の中、かつんと貴方の足音だけが響き渡ります。それはガラス越しとは言えチャコタの耳に入るのは容易く、中の木々が大きくざわめいた事に貴方は気付くでしょう。そちらを見ると一瞬何か巨大なものがそこを通って行ったのを目撃してしまい、あろうことか化け物に張り付いた顔と目が合ってしまいます。…顔だ、それは無数の顔だった。無数の恐怖を貼り付けた顔と無数の植物の蔓がその芋虫には張り付いていた。否、蠢いていた。その顔達はまだ動いて悲惨な叫び声を上げている。芋虫…チャコタは奥から手前まで移動し貴方に襲い掛かって来ます。しかしその巨体が貴方を押し潰すよりも先に、間にあるガラスが阻み大きな鈍い音を立てるだけで済むでしょう。障壁が無ければ、貴方自身が張り付いた肉片と同じ末路を辿っていた事は容易に想像出来てしまいます。そんな中チャコタは再び貴方に襲い掛かろうとしています、さあどうしますか? )
……ッ、死ななきゃ安い。
( わざと無音の中、足音を立てた事で奥から手前まで移動しチャコタがこちらに襲い掛かって来れば吃驚しつつも瞬時に全速力で逃げようとするが、目の前には丈夫そうなガラスがあり命が助かって。ほっと安堵する暇も無く、この障壁が無ければ今頃自身は張り付いた肉片と同じ末路を辿っていた事を容易に想像してしまい、一気に背筋が凍る思いをすると頬に汗が伝って顔は青ざめ。そんな中、再びチャコタが襲い掛かろうとするのが見て取れるとここで悠長にしておれず。彼との大事な約束がある為に上記を呟けば珍しく緊張して心臓が煩い程バクバクと言っており、チャコタを一瞥すると“こっちだ”と言わんばかりに扉の半分まで走って誘き寄せていき。何とか誘導する事に成功すれば大声で「長船、こっちは何とか扉の半分まで誘き寄せる事が出来た。後は任せたぞ!」とそう言っていって )
( 何か鈍い音が響いたのは分かり驚いて、長谷部くんは大丈夫だろうかと不安に駆られそうになるものの、ぐっと堪えて暫し待てば再び聞こえて来たのは待ち望んでいた声で。「オーケー!格好良く決めたいよね!」と相手が無事な事に安堵と嬉しさの気持ちを覚え、こちらも大きな声で返答をすると操作盤を動かして大量の水を大温室の前半部分に降らせていき )
( ※ ハンドアウト →数秒遅れて大温室には大量の水が散布され、化け物は無数の顔が溺れていく苦しみから暴れ始めます。そして、貴方の目の前で激しくガラスに体当たりをしてきます。【シークレットダイス→???】…その後、ガラスをぶち破ったチャコタは間一髪貴方の横をかすめて飛び出していきます。それからそのまま身悶えしながら、近くにあった大きな池に沈み、悲痛な叫び声を上げて溺れ死んでいく事でしょう )
──!
( こちらの声を合図に数秒遅れて大量の水が散布され、目の前の化け物が苦しみながら溺れていく様子を見ていると突然激しくガラスに体当たりしていて。間一髪ガラスをぶち破ったチャコタが自身の顔の真横を掠めて飛び出して来ては、一瞬嫌な予感がしたものの悲痛な叫び声はやがて止まったので何とか倒せたかと思い。内心ヒヤヒヤしたが死なずに済んだので、早く長船の元に戻ろうと管理室に向かって行き )
長谷部くん…!良かった、無事だったんだね!作戦は上手くいったかい?
( ガラスの割れる大きな音が聞こえた為に嫌な予感が過ぎるものの、振り払っては操作盤を元に戻して管理室から出ようとしたところで相手と鉢合わせ。無事な姿にホッとしては上記を述べ )
何とか作戦は上手くいった。ただ、障壁が無かったら確実に俺はチャコタに殺されかけて危なかったな…。
( ちょうど管理室から出た所で相手と鉢合わせすれば近くまで歩み寄り、やっと安心できる為に小さく息を吐けば二人の協力プレイで無事に化け物を倒せた事を伝えるも、あの時の死の恐怖を思い出し無意識に冷えた手が震えており )
…御免ね、怖い思いをさせてしまって。けれど、本当に有難う。君が居なかったら、僕はきっと死んでいたと思う。
( 気丈に振る舞っているものの矢張り普段は想像も出来ない様な化け物に殺され掛けると言うのは恐怖以外の何ものでもなく、微かに震えている冷たい手をそっと温める様に握っては感謝の言葉を伝えていき )
…違う、これは俺が決めた事だ。俺の方こそ有難う、お前が居てくれたから最後まで頑張れた。
( じわじわと冷たい手に僅かな温もりを感じれば視線を落とし、包み込む様に握られると心が落ち着いて少しばかり恐怖心は無くなり。緩慢に顔を上げてふるふると首を横に振り、自身も感謝の気持ちを伝えては彼と一緒だったからあの不気味な化け物に立ち向かえる事が出来たと話していき )
僕は大した事はしていないけれど…どう致しまして。長谷部くんも改めてありがとう。
( 体温を分け与える様に握り締めていれば徐々に熱が戻って来た事に安堵して、相手の言葉を聞いて緩やかに笑むと再度お礼の言葉を告げていって。それから名残惜しいものの手を離すと「…さて、新研究所を見つけないとね。一先ずここら辺を探してみるかい?」と問い掛けていき )
嗚呼、そうだな。
( 徐々に体温が戻って来た事で握り締められた手を離されると、こちらも名残惜しく思うものの表情には出さず。身の危険が心配される化け物も二人で倒せたので、少しは安心して閉鎖した室内を歩き回れるゆえその言葉に同意をする様頷いて )
( / 今晩はー。19日から風邪で寝込んで安静にしていたお陰様で、やっと体調が良くなりました!これまでの様に返事を返す事が出来ます )
オーケー、なら僕は奥の方を探して来るよ。君には手前の方を頼んでも良いかな?
( 了承の言葉を貰えればこちらも頷いて、化け物も倒して安全になった上にこちらは二人いるため効率の事を考えれば二手に別れた方が良いだろうと思い、そう提案していって )
( / 今晩は!体調が良くなって安心しました。了解です、風邪は振り返す事がありますのであまり無理はしないで下さいね! )
分かった。…何かあったら呼んでくれ、直ぐに駆け付ける。
( その提案に異論は無く一言のみ告げると、不安要素が消えたとてこの先無事に事が進むとは確信して言えないため二手に別れる際、相手の身に危険が及ぶ前に必ず自身を呼ぶよう言い付ければ手前の方を探していき )
( / ありがとうございます…!まだ少し咳が止まらないですが、風邪が振り返さないよう気を付けますね! )
了解、長谷部くんも何かあったら呼んでね。
( ひらりと手を振ってはさっそく分かれていき、先ほど自身が操作盤を動かしていた場所である管理室の辺りを探して行って )
( / 暖かくしてお大事になさって下さいね…!ではでは、こちらは失礼致します! )
( 指示に従って管理室から手前の場所を探していくも、新研究所に繋がる手掛かりは見つからず見落としと言う事もあり集中していって )
( / はい…!了解です、こちらも失礼しますねー! )
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