都々 2016-06-18 21:21:15 |
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▽ 黄昏夕日町3丁目
いつからそこにいたのだろう、気付いた時には古びた家の前に立っていた。どうしてこの場所にいるのか、そもそも自分は何者なのか、何一つ覚えていない。そんな中、ふと右手に感じた違和感。手を開けばくしゃくしゃになった紙が現れる。長い間握り締めていたらしいそれはどうやら絵葉書のようで、海辺の街だと思われる絵が描かれていた。裏には男性の名前、これが己の名なのか他人のものなのかは分からないが、今の自分にとって確かなものはこの絵葉書だけだということははっきりしていた。
絵葉書に視線を落としていると何処からか聞こえてくる声。「 貴方も帰る場所をなくしたの? 」己に向けられているのであろうその声が、何故だかひどく懐かしいものに思えた。
居場所をなくした変わり者たちが身を寄せ合い緩く切なくのんびりと生きる、がコンセプト。上記主観の青年は目の前の家の主人に拾われて、個性豊かな住人たちと生活することに。出会いと別れの中で新しい思い出を作りながら、なくした『自分』を一から育てていく。
住人たちの設定はまだ重要な部分だけをぼんやりと考えているくらいなので割愛。じっくり練ってからまた後々書くかもしれない。これは也というよりは小説向きの設定かも。
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