新たな道を共に歩こう(非募)

それはそうですが･･･いえ、これ以上は私が恥をかくだけですね
（やはり簡単には忘れて貰えないらしいが、これ以上は何を言っても無意味な気がして苦笑いを浮かべてしまいながらそう言って。相手が食べ終わったのを見て自分も残っていた分を口に入れ、同じように手を合わせて「ごちそうさまでした」と言ってから「食器は私が洗いますので、お先に風呂へ入られてはどうですか？」と告げて）

そうだな、そうするか
（相手の提案にコクリと頷くと食器をキッチンへと持っていき、明日は休みだしゆっくり入ろうかと思いながら自身の部屋へと行き着替えを取りに行くとそのまま風呂場へと直行して）

ごゆっくりどうぞ
（リビングを出て行く背中にそう声をかけてから自分の食器をキッチンの流し場へ持っていき、数分もしない内に洗い終わると懐からスマホを取り出しある番号へと電話して「あ、乱かい？ちょっと相談したいことがあって･･･」と通話を始めて）

ふぅ…
（ゆっくりと入り出すといつの間にか一時間ほど入っていたようで、少し入りすぎたかと苦笑しつつ風呂場から出てくるとゆったりとした寝巻に着替え髪をがさつにタオルで拭いながら冷たいものを飲もうと思いながらリビングへと戻ってきて）

ふむ･･･なるほど。ありがとう乱、助かったよ
（通話を始めてから一時間後、弟から相談内容に関する的確なアドバイスを貰い、お礼を告げる。電話越しにされた『頑張ってね、いち兄！』という応援に笑って返事をしてから通話を切り、振り返ると風呂から上がったらしい相手の姿が見えて「三日月殿、如何なされましたか？」と問いかけて）

ん？あぁ、なにか冷たいものでも飲もうかと思ってな
（部屋へと戻ってくるとなにやら電話で話していたらしい相手にそう言いながら冷蔵庫の中にあったお茶を取りだし「一期、お前も用が済んだのなら風呂に入ってきてはどうだ？ゆっくりと入ってきたらいい」と告げ）

そうですね、では入らせて頂きます
（出掛ける約束をしたとはいえ明日は休みなのだし、相手の言葉通りたまにはゆっくり入ってもいいだろうと考えながらそう返事をして、着替えを取りに一旦自室へ返った後に脱衣所へと向かい）

（風呂場へと行く相手の背を見送っては明日の話は後でするのだろうかとどこか楽しみにしている事に内心で驚きながらもソファーへと座り雑誌を読み待つことにして）

（ゆっくり入ると決めたのはいいが、明日のことが気になってどうにも落ち着かず、結局短めに風呂を済ませて着替え、そのままリビングへ戻ってきて。そこで雑誌を読んでいる相手の姿を見つけて「三日月殿、明日の件をお話したいのですが、よろしいですか？」と声をかけて）

ん？ああ、良いぞ
（雑誌を読みながら自身もまだ若いというのに最近の若者のおしゃれはよく分からないようで首を傾げていたところで声を掛けられ。思っていたよりも早くに上がってきた相手を見てはにこりと微笑んで隣に座れるようにと横にずれると「まぁ立って話すのもあれだろう、ゆっくりしろ」と空いた場所をポンポンと叩き）

では、お隣失礼しますね
（まさか隣を譲られるとは思わずに少し驚きながらも、嬉しそうに笑みを浮かべて隣に座り。相手の見ていた雑誌をちらりと横目で見ながら、こういう服が好みなのだろうかと思いつつ「こちらから誘っていながら、実はまだ出掛ける場所を決めていないのです。三日月殿はどこか希望はありますか？」と問いかけて）

そうだなぁ、俺も行きたい場所と言われると何処でも良いのだが…ああ、そういえばこういう所は休日におすすめらしいぞ？
（そう言って先程読んでいた雑誌のページをパラパラとめくりながら目に留めていたお出かけスポットという見出しの出た特集を指さして「水族館に動物園、科学館と色々なものが若者には人気らしいな」と続けて）

ふむ、そうなのですか･･･
（開かれた雑誌のページを覗き込みながらそう呟き、少し考え込んでから「･･･私は水族館がいいと思います」と水族館の写真が載っている部分をじっと見つめながらそう提案して）

ふむ…ではここにするか？俺は一期と行けるならどこでも良いからな
（相手の提案にコクリと頷くと相手とならどこに行っても楽しそうなのは変わらないだろうと微笑みそう言って）

よろしいのですか？
（少し驚いた様子でそう言ってから、『自分と行けるならどこでも良い』という言葉に嬉しそうに表情を緩めて「では、水族館で決まりですね。少し遠い場所ですので、移動手段はバスか電車になりそうですな」と雑誌に書かれた水族館の場所に目を通しながら告げて）

ふむ、そうなるなぁ。それではその手段で行くとしようか
（嬉しそうにする相手を見てはとことん甘やかしたくなってしまうが実際はやり過ぎると機嫌を損ねてしまうだろうと内心で思いながら頷いて、壁に掛けられた時計を見やるとそろそろ眠らなければ明日に支障が来そうだと「一期、もう時間も遅い。俺はそろそろ眠ることにする」と微笑み立ち上がると自室へと向かい）

あ、本当ですね。明日に備えなければ
（せっかく出掛ける約束が出来たというのに、自分が寝坊しては目も当てられない。相手にだけは格好良く決めていたい、とかつて共に戦ったあの刀の口癖を内心で呟いて。リビングを出て行く相手の背中に「おやすみなさい」と声をかけてから、電気を全て消して自分も自室へと向かい）

（自室へと戻るとベッドに横になって、明日のことを考えるとますます眠れなくなってしまいまるで遠足前の子供のようだと苦笑し。しかし寝坊してしまっては一期をがっかりさせてしまうだろうと目を閉じ眠りについて）

･･･そういえば、あの方と遠くへ出掛けるのは初めて、か
（自室に戻り、弟にアドバイスして貰った服があるかどうかを確認している最中、ふとそんなことを呟いて。あの頃は本丸か戦場のどちらかだったから本当の意味で初めてなのだと気付き、途端に緊張が押し寄せるも「いや、『今』はまだ想いを伝えてもいないじゃないか」と首を横に振ってからベッドに入り、目を閉じて）

んん…
（目覚まし時計が鳴り、それを止めるともぞもぞと動き始めて。顔を洗いに行こうと部屋を出て顔を洗いに行って、自室へと戻ってくると先に着替えてしまおうとシンプルな服に着替え部屋を出て）