. 2016-06-15 01:24:56 |
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【 オリジナル、ml、和風、悲恋 】
( 募集 ):右目が潰れたあやかし
( 提供 ):人間
■規則
・本サイト、ネットルール厳守
・>1、>2必読(長文申し訳ございません)
・ロル30~。質重視 / 終始、小説ロル使用可能
・レス頻度ゆっくり
・二週間無言の場合リセット
・初心者様冷遇
・相性重視 / 場合によっては選定式
・入室時、参加希望者様はpf、サンプルロル(シチュ不問)要提出
・ご質問等お気軽にどうぞ.
■物語を進める上での注意
( 輪廻転生について ):人間は全て覚えている。あやかしは覚えていない。段々と思い出す。
( あやかしについて ):何らかの理由で転生後毎回右目が潰れる。”焔に弱い”という設定は輪廻転生に入る前の設定なので、現在焔は無害でも未だに有害でもどちらでも可。種族は基本自由だが、大きすぎる、小さすぎる、触れられない、ヒトの姿を大きく外れている等、絡みにくいものは不可。見た目年齢20以上。現在は男性向け遊廓の売り物にされている。
( 人間について ):現在字書き。遊廓に売り出されているあやかしを見付け即買い取る。金蔓が何処ぞにあるらしく金に困る事は無いらしい。
■募集開始
何か不明な点など御座いましたらお気軽にどうぞ。募集期間は本日22:00迄と致します。参加希望者様がいらっしゃらなかったり、相性があまり良くなかった場合には再募集とします。
ここ迄読んで下さり本当にありがとうございました。こちらのpfはお相手様が決まり次第提出致します。もしこちらのロルが見たいなどご要望がございましたら書かせて頂きますので何なりとお申し付け下さい。
では、募集開始と致します。良縁を願って。
(/参加希望なのですがいくつか質問よろしいでしょうか。時代背景的にはいつごろかなど設定はありますか?あやかしの性格は根を優しくしていれば転生前と少々違っていてもよろしいでしょうか。またあやかしについてですが八咫烏がヒトの形を保ったような設定とか有りですか?多くの質問申し訳ありません)
>5
参加希望とご質問ありがとうございます。この度は主の稚拙な文章及び書き漏らしでご迷惑をお掛けしてしまいました事を謝罪致します。
さて、ご質問に答えさせて頂きます。
【 時代背景は 】:江戸辺りをイメージして頂ければ。かっちりとは決めていませんがその辺りです。
【 あやかしの性格 】:大丈夫です。他のあやかしと違い、素直に謝れる事が出来るのであれば多少違っていても問題ありません。
【 あやかしの設定 】:大丈夫です。規則にも記載致しましたが、絡みにくいものでなければどのあやかしを象ったものでも問題ありません。
答えが足りない場合にはまたお申し付け下さい。
>、
募集続行。明日22:00迄。
名前:羽黒(ハグロ)
容姿:髪色は黒く背中の中ほどまで伸びた髪は店に出るときはまるで女のように櫛で纏め上げられており、その他の時は赤い結紐でかるく結われている。潰れてしまった右目は包帯を巻いて隠している。目はどちらかと言えば切れ長であるがキツイ感じはそれほどしない。色は暗い赤色。体型は少々細いが最低限の筋肉は持ち合わせている。服装は胸元のあいた黒い着物。
性格/備考:八咫烏がヒトの形を保ったような存在。容姿年齢は22歳ほど。もともと背中には黒い翼が生えていたがそれを切られ親に遊郭に売られてしまった。遊郭では身体の関係を持つというよりも何かの腹いせとして暴力を振るわれる方が多い。そのなかで右目を客に潰されてしまった。現在焔を嫌うことはないが何か思うことがあるようで進んで見ようとはしない。毎日店先の柵格子の中で煙管を吸いながらぼーっとする毎日を送っていた。別に親や人間を恨むようなことはないが自分から関わりを持とうとはしない。しかし実のところは人間とあやかし、2つの種族が争うこと無く暮らせればという希望も心の奥底にもっている。
一人称/俺
二人称/アンタ
サンプルロル
…青空か
(柵格子から見える世界はとても広く感じ、己にも翼があればこの空を飛んでどこか好きな所へ行けたのかもしれないなんてここに来てから幾度も考えたそれを今日もまた思い描いて。煙管を片手にふう、と白い煙を吐き出し目を伏せる、さて今日も誰かに手をあげられるのだろうかと少々憂鬱になり)
(/先ほど質問させていただいたものです)
名前:鬼糸(きいと)
容姿:艶を持ち他の色を移さないほど色の強い黒色の髪は襟足に毛先が掛かる短髪で、全体的の影絵は丸みを帯びる。蜘蛛の眼球を連想させるほど生々しく気味の悪い紫色の飾りを頭部に纏い、紐状の細い飾りが幾重と頭部に絡みつく様は蜘蛛の足が後頭部から前頭部に掛けて絡みついているようにも見えてしまう。熟れた果実か、今にも滴りそうなほど強い赤色の紅を目元と唇に乗せ、嫌にも妖艶な雰囲気を纏う。節目がちの瞳には睫毛が重なり、髪色同様の深い黒色の冷たさをねっとり孕む絡んで来るような特有の目つきを持つ。右目にはぽっかりと空洞が空いているものの、そんな気味の悪い物をわざわざ晒す必要もなく、使い古される赤紫の布を髪飾りの延長として顔の半分を覆い隠すよう重ねている。蜘蛛同様に細く長い手足が特徴の一つだが、何よりもスラリと凛と空に向かう姿勢の良さも目を惹く。背丈は178cm程か、黒色を基本とした着物の上に数々の紫色をした幾重の布を羽織るが体を覆い隠すのに少々苦労を強いる。布を巻き隠してはいるが腹部には幾つかの紫色の球体が、ぽっこりと何かを孕んでいるように突起として残る。まるで蜘蛛の目のようなそれは痛みを伴う為切断することが出来ないでいる。
性格/備考:土蜘蛛と呼ばれる妖怪の一種だが、輪廻転生と生まれた先は極極有触れた父様と母様の元。生まれながらに腹部に残る幾つもの紫色の球体にこの子の行く末に頭を抱え悩んだ両親は当初見世物小屋へと送った、その後はいくつかの場所を巡り今の遊郭へ辿り着いた経緯を持つ。見世物小屋の演者時代に見た目の恐怖を煽る為、他の演者に片目を抉られ今の空洞に至るが別段恨んでいるだとかの感情は持っていない。何処までも馬鹿正直で嘘がつけない阿呆者、ただ自分の信念だけは折りたくないと頑固な考えに苦労をする。諦めが良く自分の身に余る幸せはいらないと謙虚さを卑屈と取り違えてしまう程、自分の事はと考える時間が無く代わりに偽善的と捉えてしまうまでに人の事ばかりを思い考える。話を聞くこともする事も好きであり、人当たりが良く温厚だが自分の事ですらわからないのに人の事を髄まで知ることは難しいと観察をして尚深入りすることに恐怖を抱く。あと一歩と言うように一人に固執してしまえば最後、自分では引き戻れなくなる自覚が有り、時折獲物を狙う蜘蛛の様な鋭い執着心に溺れてしまいそうになる感情が生まれる。見た目は20代半ばから後半にかけて程であり、見た目同様に落ち着きと冷静さを強く感じさせる。
サンプルロル:(夜を売りとばして夜を買い散らかす、幾つもの時間を繰り返しても根っこは変わりやしないと咥える煙管から黙々と煙が天井に伸びていく様を見届けて。隣にいる坊ちゃんは新しい顔だ、焼き尽くされてしまいそうな程に熱を持ちあっちもこっちも品定めをする旦那に尻尾を振って媚びている。いつの日からか、ずっと前からか、燃える熱も滾る炎もそれを連想させる瞳も酸素が薄い箱に閉じ込められたかのような息苦しさを攻撃的に与えてくる、それは精神的な物だとわかっているが怯えなど無いと演技をして強く生きる仮面を被らなければこの場所で明日を拝めやしない、幾人もが自分の前を見ては愛想の無さに通り過ぎる、肩に掛かる布を今一度羽織り直して今日も咲き乱れる他無いと腹を括り悦を浮かせた微笑を「――身も心も夜に染まる男はいかが?若い坊ちゃんには刺激が強いかもしれないよ、劇薬と知って手を伸ばすんだ。眠らない夜にはこんな男がよく似合う」咥える煙管を舌先で舐めり、唾液艶めくそれを地に置いては何処から来る自信か諦めかこの場では浮くほどに凛と正しい姿勢で客を見返して)
(/情景が浮かぶほどに魅力あふれる確りとした設定に心動き、選定式と言う事でしたので是非参加をしたいと思いました。もしイメージしていた世界観のお子様ではないという場合は勿論息子を取り下げますので選定の一人に加えて頂ければありがたく思います。)
>8
参加希望とお褒めの言葉ありがとうございます。当方には勿体無いお言葉で大変恐縮です。本日22:00に募集を締め切りますのでどうぞお待ちください。
>、
本日22:00に募集を締め切るのですが、当方の事情によりこの時間に浮上出来なくなってしまいました。大変申し訳御座いません。時間には来られませんが、22:00に締め切りは変わりませんので宜しくお願い致します。
>、
大変お待たせ致しました。選定の結果をお伝え致します。今回は、>8の匿名さん様及びその息子様鬼糸様にお相手をお願い申し上げたいと思います。>7参加希望様、参加希望ありがとうございました。又ご縁が有ること、或いは参加希望様により良い縁が有ることを心より祈っております。
さて、匿名さん様、これから改めて宜しくお願い申し上げます。イメージなど相違はございませんでしたので、ご心配頂かなくても問題ありません。細やかな心遣い本当にありがとうございます。
早速当方の息子のpfを投下致したいのですが、明日に急用が出来てしまったので、投下は明日の夕方頃になると思われます。当方の我が儘と私情で大変申し訳ございません。出来る限り早く投下出来るよう心掛けますので、宜しければ今少しお待ちくださいませ。
(/選んで頂き本当に嬉しいです。また、素敵な世界観に浮いてしまわない息子だったようで安心しております。もちろん、急いでおりませんので主様の御手隙の際に投下して頂ければと思います。それでは息子様の登場を楽しみに、お待ちしております。)
早良 伊トセ( サワラ イトセ )/180センチ/27歳
適度に適当、風の吹く侭気の赴く侭、等といった言葉が驚く程に似合う男である。基本的には楽しいかそうでないかで行動を決める。然し己の仕事である小説を書く事に対してはなかなかストイックな姿勢を見せ、三徹四徹も構わず睡眠時間を惜しまない。そのせいでやや癖の付いた鉄錆色の前髪に隠れがちな両目の下には薄い隈が存在するもののそこまで気にしていないようだ。鉄錆色の髪に真っ黒の洋帽子を合わせ、無地紺色の着流しを緩く身に付ける。割りと抑えめな色彩なのはそこまで。白地に真っ赤の彼岸花と橙の線模様が描かれた羽織は、見る者の目を強引に引き付ける力が有るのではないかと疑う程の派手さである。二枚刃の高下駄_と呼ぶには少しばかり刃が低いかも知れないが_は、一歩歩みを進める度にカランコロンと乾いた音を立てる。瞳は髪色と似た鉄錆色で、一般人よりも僅かばかり黒目が小さい三白眼。口許には常に緩んだ笑みを湛えているが、その瞳は万物を容赦なく射抜くかの如く冷たく鋭い。故に、初対面の人から彼を見ると只の人当たりの良い男性に写るのだろうが、少しでも本性を知っている者から彼を見るとその印象に辿り着く事は先ず無いという。然し、稀に_極々稀に、寂しげな色を孕んだ表情を瞳に浮かべる事がある。勿論右目の潰れたあやかしの事を考えたり、想ったりした瞬間である。適当で、人当たりが良いようで実は他人と己との間にくっきりとした境界線を引いてしまうようなやや捻くれた性格になってしまったのは、恐らく例のあやかしとの出会いや別れを何度も繰り返し、言葉では表しきれない様な哀しみと痛みに身を切られ続けた事による、無意識の自己防衛といったところだろう。そのような汚く小賢しい行為に手を染めていく内に一般世間から白い目を向けられている、所謂裏社会とも軽い交流をもつ事になり、異常に広い情報網や金蔓もそこから出ていると思われる。
(本日も変わらず遊郭は遊郭の侭であった。至極当然の事だが此所の鼻の奥が詰まる様なムッとした雰囲気_言うなれば強力な艷色は何時迄経っても褪せる事はない。然し其の雰囲気が嫌いと云う訳ではなく、どちらかと言えば面白くて好きといった己らしい理由で、おのが仕事の小説作成の為に使う小さな小屋に移動する際には他に道が存在するにも関わらず遊郭の真ん中を通っていくのであった。_気紛れに、何時もとは違った道を通って見ようと目前の曲がり角を曲がっては驚愕し。濃い。雰囲気が、あの独特の雰囲気が濃いのである。片眉を器用にひょいと上げてからカランコロンと足音を立てながら道を進む_と、聞き覚えの有る声に心臓がひとつ脈打った。瞳を細めて見やれば_予想通り'彼'は其処に居た。途端に沸き上がる複雑な思いはもう慣れた物である。乾いた足音と共にゆっくりと檻に近づいた。「_はは、ならば俺なんかはどうだい?劇薬…否、其れ以上に危険な物を扱うのに慣れているんだ。……決めた。俺は今宵お前さんを買う。夜を買うんじゃあねえさ。"お前さん"を買う。まあ、全てはお前さんの意思次第なンだがね。此の手を取れば自由の身だ。さて、どうする?」右手を差し出しては艷っぽく濡れた髪を指先でさらりと梳いて、試す様に両の瞳を細めた。まるで其の表情は、可愛げな罠を仕掛けて、其処に仲間が引っ掛かるのを楽しみに待つような_そんな純粋な笑顔であった。)
( 大変遅くなりました。息子のpfが出来上がりましたので投下させて頂きます。よろしければご確認お願い致します。又、サンプルロルに絡む形でロルを出させて頂きました。何か問題等有りましたら遠慮なく仰って下さい。 )
(/お返事遅くなり申し訳ございません。とても素敵な息子様に、主様の連ねる文章の美しさに、どちらにも魅了されております。勿論、問題なんて御座いません!少しでも釣り合いが取れるように頑張らせて頂きます。こちら、主様のロルに変身を返す形で続けて宜しかったでしょうか。それとも新規に場面を進ませて始めますか?)
( / お気になさらず!当方もゆっくりペースですのでお互い様です。勿体ないお言葉、誠に有難うございます。そうは言って頂きましたが、未だに稚拙な文章で…。昇進出来るよう心がけていきます。はい、此方のロルに続ける形でお願い致します。 )
(夜を引き裂いてシャナラシャナナと煌びやかなる安い行燈の中現れたのは人の良い優しい笑顔の持ち主で、夜を買うのではなく自分を買うと言うその言葉の重さは自分の持つ意味合いと彼の持つ意味合いが釣り合うのだろうか?ジと逸らす事無くただ彼の姿だけを反射させるまでに真っ直ぐと見上げれば笑顔を浮かべる彼だがその言葉が冗句や嘘でない事が痛い程に伝わって、ゴクリと喉奥を鳴らして唾を飲み込めばいつもならそんな身請け話を承諾するはずが無いのに、彼を目の前にすれば今日だけは違うと何とも言い切れない胸の奥を爪の先でカリカリと猫がじゃれ付くほどの小さい力で掻き乱されるようなむず痒さが変な気にさせるのか。数秒ばかり薄らと呼吸をするために開いていた唇を接着剤でも塗りたくったようにピッタリと閉じてからその口元に笑みを浮かばせて、差し出されるその手に自身の手を、ゆぅるりとした動きで重ねては「買うと決めた旦那さんが、商品の意見を気に掛けるなんて。嗚呼、なんて可笑しな人」からから、と溢れ差すように笑い声を上げつつ重ねたその手に唐突と力を籠めれば男であることが然りと伝わるその力加減でグイと引き寄せるように引っ張って「犬猫みたいな愛らしい畜生じゃ無い、宵闇の果てまで落ちる蜘蛛を買うんなら。旦那さんの命獲られる覚悟はいかが?――その覚悟が有るならこの鬼糸、旦那さんに買われましょう」最初から最後まで瞳は彼の整う面から逸らす事無くねっとり絡むほどの視線で見つめ、面白半分に出過ぎる真似を。さぁどう出るかと思いを膨らませて反応を待ち)
(/それでは早速と絡まさせて頂きました!ロルの書き方等に不備が有ればその都度教えて頂けるとありがたいです。それでは背後は消えますが何かありましたらどうぞお声掛け下さい。)
…おっ、と……はは、見た目とは反してちいとばかし乱暴な兄ちゃんらしい。
(彼は何処か女性らしいしなやかさを感じさせる雰囲気を醸し出してはいるが矢張り男は男である。重ねられた手がまさか引っ張られるものだとは思っても居なかったらしく、些か無様に体勢を崩しては独り言をぷつと呟いた。おのが下駄の音と良く似た_からんころん、と、其の様な音に響きが良く似た小さな笑い声を漏らしてから引き寄せられた手をするりと動かし、まるで恋人同士がそうするかの様に彼の指に自分の指を絡ませて見せた。_嗚呼、まさに蜘蛛の糸だ、と、思った。「結構。そんくれぇの刺激ってもんが無きゃあ、ひとの心は笑える程に弱ぇから、簡単におっ死んじまうのさ。_其れに、俺ぁ、お前さんに何度も死なされてきた。そんで生かされてきた。…地獄だろうと何だろうと、其の痛みに比べりゃ大した事ぁねえよ。」言い終え、からり。もう一度笑っては絡ませた指を勿体振った様子でゆっくりと解き、其の引き際にぽっかり空いた彼の右目を労るかの如く、赤紫色の布の上から酷く丁寧に親指の腹で撫でた。途端、僅かに_僅かに眉を下げた弱気な表情を見せるものの隠す様に洋帽の鍔に手を掛けては「待ってな。お前さんを買う噺を付けてくる。_はは、三日後でも一月後でもない。今日噺を付けて、今日お前さんを持ち帰るんだぜ。確かに俺にゃ蜘蛛を買う覚悟が必要かも知れねえが…案外、お前さんにも字書きに買われる覚悟ってのが要るのかも知れねえな_…鬼糸。」彼の口に馴染む名をぽつりと呼び、鍔に掛けていた手を懐へ忍ばせる。次の瞬間、其処から顔を出した手には一般人が一生汗水流して働いても得られないであろう大金を掴んでいた。ニヤリと得意気に笑っては一旦檻の前から踵を返し、矢鱈と煌びやかに飾られた遊郭の門を潜った。)
( / 承知致しました。そちらからももし何か有りましたらご指摘宜しくお願い致しますね!では当方も消えさせて頂きます。宜しくお願い致します。 )
(突飛なる行動は彼に戸惑いを与えるか、将又やりすぎた言葉と先の申し出を早々と引っ込めるか、予想は幾つか浮かぶもその易い挑発に乗って来る事は予想の一つに残っておらず。するり、と目尻を細めて薄める視界の中心にその姿を捉えて絡まる指先と産む熱とヒタリ広がる優しさを訴えるか細い違和感に唇の裏側をキリリと噛み締めて。まるで自分を知っているかのような口ぶりに疑問を抱くが何よりも、離れた彼の指の腹が最初からそこに何も無かったと知っているかのような自然過ぎる手つきで自身の右目を撫でた為ゾッと背筋に震えを起こして「旦那――嗚呼、いや。時間ならこれから先と沢山あるみたいだ、」何故布の裏が空洞だと知っていたのか、それを問いかけようと口を開けばそれに被さる様に彼が大金を、そして大金を持ちながら今の会話の流れで自分は彼に名前を教えただろうか?と浮かぶ疑問に八当たり。それもこれも今は一旦置いておこうと何故か、思い出が一つ何処かへ置き忘れたかのような少しばかり寂しいと嘆く感情に浸りつつ話しかける言葉は彼の背中を見送るに留めて。確かに初対面の筈の旦那さん、事実自分は彼の名前も知らないのに。それならどうして、こんなにも胸が寂しく、彼に触れられることで頭の中がこうも彼の事で埋まりきっているのか。何かを思い出せと脳みそが湧き立っているかのようにうるさくて、今までになく自分が生きている事を主張している。脈打つ心臓は痛い程で、未だよく知らない彼の戻る姿が愛しいと思いばかりが駆け巡る、行き交う人々の動きは既に頭には印象を残さずにスと残る目を伏せて瞼を落とし落ち着きを取り戻す為、暗闇の世界に身を委ね)
_…っはは!冗談じゃねえって。俺ぁこいつを買いたいのさ。何も盗み出そうだとか抜け駆けを持ち出した訳じゃあない。ホラ、金ならある。さっさとこいつを寄越しな。
(主人に商品の買い取りを申し出れば途端吃驚し切った顔で聞き返される。本当にあの蜘蛛を買うつもりなのかと。自分の商品として売り出しているにも関わらず其の様な言葉が口を付くと言う事は、恐らく此の遊郭は正常な商売をしていないのだろう。来るは文無し帰るは強盗と言った所か_。疑って信じようとしない主人の腕を強引に引っ張り、先程の彼の居る檻の前迄辿り着いては見せ付ける様な仕草で主人の手に大金を握らせる。人間とは実に欲にまみれた生き物で、金が関わってくると其れは顕著である。其れを良く知っている己は僅かながらも瞳を輝かせた主人の変化を見過ごす事もなく、グイと顔を近付けては半ば乱暴に聞こえる荒い言葉遣いで囁いた。_ガッチリと固定された南京錠を解くための鍵を、大金を握った主人が取りに行くのを待つ間に檻の中の彼の方へと振り向きにこり笑みを向ける。「…鬼糸。今お前さんは、多分疑問に思ってる事が沢山あるだろう。だがなぁ、心配しなくても、自己嫌悪しなくても大丈夫だ。お前は必ず思い出す。此れは必ず。絶対の掟だ。」檻に指を掛け、とろりと蕩けるように両目を細める。思い出す、なんて間接的な言い回ししか出来ない事に多少不便を覚えるも仕様がない。此処で気を抜いてしまえば無意識の内に口から滑りでてしまいそうだった。_お前を愛している、というその一言が。)
( 風に乗り香る花は向日葵か、日の落ちた時分でも関係なしに夏を連れてやってくる。スンと鼻で吸い込んだ酸素が鼻孔を擽ると爽やかで少し寂しいこの感覚は何を指示している事か、思い出が全て夏に有るとでも言い聞かせるように彼と視線の先が交じり合い言葉を交わしたその瞬間から何かがポッカリ伽藍と欠片が足りなくなった、今迄も何かが足りないままにその日暮らしを繰り返し繰り返し生きていたのかもしれないが、気付かない事は幸である。気づかないからそれが普通だと夕暮れまで眠り夜に眼をばっちり開き行燈に照らされ煙管を燻らせて、見る阿呆と買う阿呆、そうして阿呆に買われる阿呆が一人と当たり前の日々を過ごしていたのに。降りかかる自分の名に反応すれば深く沈めていた瞼を上げて再び全てを知っていた筈の、それでいて今は何も浮かびやしない彼の姿を眼球に反射させるほどジと黙りこくって見やり。今だって彼は自分の何もかもを見透かしている、戸惑いに嗚咽を漏らし歯痒さに気が違えてしまいそうな葛藤すらそれで良いと受け止めるように思えて、同時にそれを見透かす彼の頼りない事。見ているだけで胸がキリリと痛みつけられるその表情一つ動作一つに演技の同調一つ見せられない自分もまた情けないと表情を変えないことで今にも駄々を捏ねてしまいそうな葛藤に圧迫される感情を抑え込み「――この鬼糸、生まれてこの方掟なんて物に交わり生きた事ございません。でもね、…ああ、ああ。お喋りはこの檻から出てから。」スルリ檻へ指先を絡め身を乗り出し語るのは自分の心情を少しでも整理しようとするもの、それも此処で独り言のようにつぶやくのは野暮な事と思い直し、何処かで出会ったことが有るような絵になる表情を浮かべる彼の頬へ檻に絡めていた手を移動させ「旦那さん、昔何処かで?」はらり、顔に掛かる髪を優しく払っては今一度しっかりとその面構えと向き合って、何処か親近感は有る筈なのに思い出せない歯痒さからぼんやりとした声色でそれだけを問いかけて)
(/お返事遅くなってしまい申し訳ないです><><!)
( 穴だ、と思った。彼が己の隣に居ない生活は心にぽっかりと大きく空いた穴だったのだ。不安と猜疑心とが複雑に絡み合った其の瞳の片割れをジイと見詰めては、表情に_僅かに影を落とす。_苦労。なんてそんなちんけな一言で終わらせて良いのかは分からないが兎に角身を切られる様な思いに今まで襲われ続けてきた。覚えていない彼と覚えている自分_「…そうだな。こっから出りゃあ御前さんは自由だ。なんにも御前さんを縛るモンはねえ。そン中で、飽きる迄話をしよう。」不条理な楔の存在をキリキリと感じつつ何処か囁く様な声音で告げる。微かに香る向日葵の香りが夏と共に連れてくるモノは一体何だろう。祝福だろうか。不幸であろうか。_祝福なんてビードロの様に綺麗なモノでも無いだろうし、不幸なんてモノでもないだろう。どちらに傾くことも染まることも出来ない俺を、きっと嘲笑いに来たのだ_。冷たく細い指が頬を撫でた。まるで夜風の如く心地が良い。何の抵抗もなく耳に這入ってくる彼の声音にぽろり、小さな笑みを溢す。「_嗚呼、大昔に一度。きっと昔過ぎて御前さんは忘れているんだな。人間が覚えていてあやかしが覚えていないなんて滑稽だが。…今は、良い。其の侭で、良いさ。」優しく彼の其の指を己の手で包み刹那の時間目を閉じた。そう、其の侭で良いのだ。強制的に思い出させるなんてそんな事は真っ平御免である。_そっと織りの前から離れては店の主人が持ってきた鍵を受け取って檻を解放する。無造作に鍵を投げ捨てると了解も得ない侭に檻へ入り、彼の目の前でしゃがみ込む。病的な程に細い_しかし美しいと思える首回りを撫で遣り、まるで幼子に問い掛ける様な口調で )
_…立てるか?なんなら俺がおぶってやっても良いぜ?
( いえいえお気になさらず…! )
此処にいては何が事実か朧に変わる、日がな一日微分と違わなけりゃ目をつむり描いた妄想が事実に色を足すもんで(浮かべる笑みにすら表現の儘成らないもの寂しさが纏わりつく、こんな余韻を与える面を見て忘れるなんて有る事か。それでも事実、自分の生きてきた思い出の中に彼のその顔は有るような、無いような、布に隠れる数多の蜘蛛目を見ることなく自分を妖と見破るなら、悲しいが自分はこの面を記憶の奥箱の中に錠でもかけて隠している事なのだと考えを区切り正直に思い出そうとしても今の自分には記憶が遠い事を答え。金属がカチリと当たり合う音の後、いつもとは違う意味合いで扉が開くと続く申し出にからころ楽しそうな笑い声を交え、戯れに紅を彼に残すよう口元へ敬愛の口づけを「――蜘蛛に背中を預けるなんて、旦那さんは命知らずも甚だしい。大枚はたいて買ったのはこの身だけ、心に刃の一つでも隠してるかもしれないよ」口元に残る紅色を自身の親指でツウーと引き伸ばし”お揃いだねぇ”と笑いをまた一つ。自由を与えられた、これ以上の甘えは恥であると礼儀良く背筋を伸ばして凛と立ち上がり、荷物なんて何も無いがお気に入りの煙管だけを手土産と一つ手にして。彼が買ったのはその口ぶりに沿う幼子じゃない、妙ちくりんで畜生に墜ちる可愛げのない蜘蛛に他ならないと改めて送り「さぁ、旦那さんの事を一つもう一つとたくさん教えておくれ」目元を細めて笑みを浮かべるのはこれからの事を描く好奇心の為か、迎えるのが泡沫の夢とも露知らずに楽しそうな表情で隣に寄り添い)
…。…心に刃を持ってようと、それで俺を深々と突き刺そうと、 俺は何でも構わないさ。お前さんの好きなようにするが良いよ。生きるも死ぬも大歓迎だね。
( 唇に触れた柔らかな感触と、脳を真ン中からデロデロと溶かされて仕舞いそうな蠱惑的な香りに瞳を細める。お揃いだね、なんて呟くその表情を俺は_一体何と形容してやれば良いのだろう。否、笑顔で有ることには違いないのだが"笑顔"との一言で片付けて仕舞っては勿体無い様な_そんな表情だったのだ。こんな男の唇に紅等似合うものか、紅というのは御前の様な綺麗な者に似合うのさ_僅かに葉を揺らす風に持って行って仕舞われそうな程の小さな声で返した。…するり。その動作ですらも上等な色気を孕んだ立ち方にクスリと笑みを溢しては追うように自分も立ち上がる。そして手を取るよりも、腰に腕を回すよりも何よりも先に白い頬に口付けを落として_「嗚呼、教えてやる。だけど、絶対に欲張ってはいけない。腕を何本も持つ蜘蛛だからと一度に沢山何かを得ようとはするな。全部を落として仕舞うだけだからな」楽しげに花咲く片方の瞳を物憂げに見詰める。彼が己の全てを知って仕舞えば、後は世界に引き裂かれるだけだ。今度はにっこりと人当たりの良い笑みを向けると、思い出した様に付け足した。 )
嗚呼、だけどこれだけは欲張って欲しい。_俺の名前…早良伊トセ。これを覚えておく事だけは、必死に欲張っておくれよ。
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