スミソナイト【非募】

誰が、ん。いや違う、ファンサービスの時間では無い。
君は誰の命令でここに来たんだ？まさか＿＿独断なのか？
(常人ならば関節が外れかねない一時の空の旅であったが、天の情けか男の気紛れかガラスの破片以外に傷の原因は生まれずに済み、表現し難い表情にて刃が血潮と共に引き抜かれる様を見守り。平然とした様子に益々もって並々ならぬ存在感を認め、何故殺されずに居られたのかを思案しても結論には至らず。カメラを向けられれば反射的に「キャプテンアメリカポーズ」を取り。我に返ると高い誇り故の情け無さが押し寄せ、目を三角にして視線を落とし。突かれた衝撃でふらりと上半身は揺れ、帰り道を失った迷い犬の如き面持ちにて再び視線を合わせ。マスク越しの明朗な表情に掴み切れぬ男のペースのその又向こうにある愛嬌を見た気がしてフッと軽く笑い。次に出た言葉は「名前くらい言っても良いんじゃないかレッドマスク、私は…僕はキャプテンアメリカだ。」)

あーん！もっと撮りたかった！ほーらキャップ、こっち向いて！
いや？お仕事。けど飽きたからもう良いの、報酬も割に合わねーし。俺ちゃんと戦いたいなら相手するけどさ。
(決めポーズを取る相手の姿に前後左右様々な角度から忙しなく連続でシャッターを切れば、時折合間にツーショットを撮るのも欠かさず。短い間ながらも十分な枚数は撮ったかと思われるが、ポーズを崩す相手を見ると名残惜しさを覚え嘆きの声上げ。一ファンとして戦闘中とは違う親しみを込めた愛称で彼の名を呼ぶと手に持った残りの刀は床に捨て置き、カメラを向けながら手を振って。仕事ならば途中で投げ出すのはご法度、そう理解していながらも今目前の彼を殺めてしまうのは惜しい上、改めて今回の成功報酬の金額を考えると余りにも低額で溜息混じりに愚痴零し。犬を思わせる相手の表情に危うく噴出しそうになるものの、口許を隠し目線外せば肩を震わせながら記念にとその表情を写真に収め「よーく知ってるよ。俺ちゃんはデッドプール、レッドマスクとかダッサイからやめろよな！」と親指で己を指差し名を告げては軽く咎めて。)

SNSで拡散する気なのか？最近の…Facebookとかいうツールで。ああ、ってもう止せ。
飽きたって＿生かすも殺すも君の気分次第とはな。私も無いさ、敵意が無い相手にトドメを刺すのは主義に反している。
(こうしていると最早暗殺目的で乗り込んで来た人物と標的の関係の枠から外れてしまった気さえして、素直に写真撮影会に暫くお付き合いしている自分自身に驚く事すらさておきの状態。近頃の流行に疎い割には聞き齧りの単語を出し、手を振り目線を求められれば柔和に頬崩してカメラレンズを見詰め。己のファンを名乗る人々は決して少なくは無い上にサインだの何だのと求められる事も度々ある身だが、赤マスクの男に対しては何故だか単純なファンとの間柄では無い気がして片手で制し。ギラギラした殺意が相手から消えてしまえば乱闘終了、報酬云々は聞かなかったフリを決めて眩しそうに細めた瞳を向け。なよなよしい表情を撮られると流石に気を取り直し、腕に掛けていた盾を背中へ移して。お咎めと共に語られた相手の名前を耳にすれば直ぐさま「デッドプールならデップーと呼んでも良いな、衣装は自家製なのか？」と緊張感の無い質問から如何なる人物かを拾い上げようとしていて。)

それも良いけど、そんな勿体無い事しねーよ。これは俺ちゃん限定の写真だからね！
やっさしー！…あ、そういえば黒人のー…ファルコンだっけか？アイツの翼の修理費用って高い？
(アベンジャーズのリーダーである彼と一緒に写った画像であればSNSで自慢するには十分過ぎる程の代物であるのは考えずとも理解出来るが、今手元にある写真は己しか見る事の出来ない物。最後にもう一度シャッター切り撮った写真を見れば見る程それをネットに晒すのは躊躇われ、携帯電話を大事そうに両手で挟めば満足気に笑って。彼と敵対関係では無くなった今、多少なりとも沸いて来たのは彼や彼の仲間に対して行った己の行動への自責の念。バツが悪そうな顔浮かべれば最初に交戦した黒人の名と己が折ってしまった人工の翼を思い出しつつ首を傾げ。先程までとは打って変わって他愛の無い質問に「そうそう、手作り！イカすだろ？何せあの蜘蛛男も真似ちゃうくらいだもんなー。」似せたのは己の方、そんな格好の悪い事は嘘の中に隠し相手に背を向けるとスーツを見せ付けて。)

後生大事にされるのも気恥ずかしいな、たがだか写真位でと言いたい所だが君が満足ならそれで良い。彼の事なら心配しなくて大丈夫だ、我らが億万長者のスタークが黙っていても負担してくれる。
(超人と云えども根本は只の人間、持ち上げられれば気分も良くなり当初の厳つい気持ちは大分解れ。本人を目の前にしてまるでアイドルと握手したうら若き女性のような相手を見ている内に、段々と己の方が居た堪れなさを感じ下唇を丸め。何を思ったか胸元に入れていた携帯の端末を取り出せば満足気な笑み浮かべる瞬間でシャッターを押し。撤退して今は怪我の治療中であろう仲間の名前を出されると、羽振りの良い鉄の男の存在を示唆してゆっくり首を振り。” 蜘蛛男” のキーワードで浮かぶは未だ十代のお喋り坊やであり、社長が少年との関わりを持っている事を思い出すと、デップーとの繋がりへ至るルートが既に用意されていた事に先ず驚き。向けられた背中を興味津々に眺め、片手伸ばし遠慮がちに「見事だな、君は器用だ。その…少し触ってみても構わないか？背中側を。」と御本人の意向を伺い。)

たかが写真でも俺にとっては大事なんだよ。…あっ！今撮ったな、30ドル！
マジで？億万長者とか羨ましすぎ、俺ちゃんも社長目指そうかな。
(遠い未来、己の知る人物達は何れこの世を去ってしまう。そんな時思い出が形として最も身近で己の手元に残るのは写真であり、笑み崩さぬまま携帯電話を握る手にぎゅっと力入れ。己の物とはまた別のシャッター音に目を丸くし。相手の手に持たれたそれと顔を交互に凝視すれば誰のシャッター音であったかは容易に特定でき、ふとした瞬間に見せた表情を撮られた羞恥心からか照れ隠しに冗談で中途半端な金額請求し。大丈夫、との言葉聞けばバツが悪そうな顔とは一変陽気な顔に戻り。己も中々の高所得者だと自信があったが仕事柄収入は不安定で、収入の安定した社長と云うのは魅力的に映り腕組めば真面目に頭悩ませ。背中に痛い程向けられる視線に気付けば嬉しげな声色で「良いよ。背中だけじゃなくて全部触っちゃう？」触りやすいようにと背負った刀やウエストポーチ等の装備を外して床に置きながら首を傾げて。)

君は……、本人を目の前にしても写真が良いのか？思い出にはなっても話し相手にはならない。
肖像権、これで帳消しだデップー。
派手好きには社長も良いかもしれない、ただ僕の衣装をダサいと言う社長にはなっては欲しくないな。
(このご時世は最早写真は高価な物では無く、安易で手軽な記録手段として活用されている認識であったのだが。マスク下の笑みに寂しさを感じ取れたらしく、蛍火を見詰めるに近しい眼差しを向け暫し口を閉ざして。彼の抱える”デッドプール誕生の秘密”を知ったのでは無いのだけれども、初キスの相手であった女性の死をついこの間目の当たりにした身として、自然と相手にも自身にも向けられたような台詞を口にし。半端な額を耳にすれば少々皮肉な笑みを口元に浮かべ、元より支払える金銭は持たないのは兎も角として確かに今の一枚を携帯端末のメモリーに記録して胸元に戻し。口にした言葉を実現しかねない勢いを持つ男が悩む反面、戦う実業家に以前言われた嫌味が蘇り、当事者が留守にしている今になって文句半分を零してやり。筋骨隆々の男らしい魅力に溢れたボディラインを強調したスーツに触れる、中々無い機会に一抹の興奮が齎され感嘆の声を上げ。「君さえ気分を害さないならば…難しい事は分からないが動きやすく熱もこもらない、毒々しい色合いが魅力的だ。」だなんて性格からして考えつかない程に感心しては上腕を撫で。)

本人か写真かだったら、…まぁ本人一択だけど。でも記録が無けりゃ話した事も忘れちまうだろ？
うっわ、それズルくね？ヒーローが権力振り翳すのはどうかと思うぜ。
なら俺ちゃん社長になれない！でも安心しろよ、そのダサさも含めて俺ちゃんはアンタのファンだから！
(彼の言う事も最もであり全面的に否定できるものではなく、端末の画面に表示された写真と今目の前で口を動かす相手の姿を交互に見遣っては顎を擦り悩む様な仕草を見せるも、最終的には前者の選択肢を選び。しかしそれは本人が目の前に存在してこその話。人の記憶は曖昧で時間が経つに連れ時には大事な事すらも忘れてしまうが、写真等の記録は残り続けるからと己の意見は崩さず。今回の依頼を放棄した分、冗談ながらも運良く少しでも金を取る事が出来ればと云う思惑はあった様で親指を下に向け唇尖らせると文句を垂れ。見慣れてしまった彼の衣装を今一度上から下まで見れば、確かに格好良いと言うには欠けている、特に腹部のデザインが。決して品の良いとは言えない笑い声を上げながら追い討ちとも取れる慰めの言葉を投げて。女性の様にしなやかで柔らかい手ならまだしも骨張った男の手に触れられるのは慣れたものではなく、少々対応に困りつつも「そんなベタ褒めしてくれるなんて！これ俺ちゃんの妄想じゃないよね？」と歓喜しながら相手の為すがままにされ。)

初対面でそこ迄言われるのは初めてだ、一時の気分で撮影されるのが普通だからな…そう、ミーハーな行動で。
まあ肩の力は抜いてくれ、正直僕は裕福とは言えないんだ。代わりにハンバーガーでもどうだ？
そうか＿？笑いながら言われても今一つ信憑性には欠けるな。正装を笑われて気分が良いかと問われればそうじゃ無い。
(当時キャプテンアメリカでは無くキャプテンロジャースであった頃から、等身大パネルに近しい扱いを受けるのは何度も経験済み。ファンサービスと称して写真撮影に応じるのは何も初回では無いにも関わらず、突然現れた全身赤い男の言葉は戸惑いもじんわりと込み上げる喜びをも呼び醒まし。上品とは言えぬジェスチャーは相手から年齢不詳ながら暗殺に来た人物よりもフランクで俗物的な印象を与え、軽い皮肉を口に出来る余裕も出て。ハンバーガーの下りは皮肉には非ず、英雄であれど懐具合に見合ったホスピタリティ精神を具現化しており。視線の位置が物語るは明らかに衣装に対する尊敬の念は無いと云う事実、殊更笑われてしまうと眉をひくつかせ容赦無い「ダサい」への反発心を示し。頭の中でエコーよろしく「ダサい」が繰り返される中、嬉々としている彼の要素でそれもまあ良いかと打ち消され。夢か現かの疑問に答えるべく相手の片手首を取れば「どうだ？妄想ならもっとあやふやな感触じゃないかと思うよ。」と己の二の腕に触れさせて。)

俺をそんな奴等と一緒にするなよな。写真もグッズの数も絶対誰にも負けねぇんだから。
おい、餌付け出来ると思ったら大間違いだからな！…チミチャンガじゃダメ？
あぁ悪かった悪かった。キャップが着ると超格好良く見えるから自信持てよ！
(流行に乗る者達を非難や嘲るような気は無いどころか同じヒーロー好きとして語らいたいとすら思えるが、己は流行が終わってしまえば飽きて捨てるような者とは違う。比較された事に対し不満の色を露にした声出せばポーチを漁り、手榴弾や銃弾を始めとした物騒な小物の中に紛れ込む様々なヒーローの写真や小さな縫い包み見せつけて。食べ物で解決しようとされるとは随分軽く見られたものだと顔を顰めれば、脚を肩幅に開き腰に片手を当て所謂仁王立ちをしながら力強く指差して咎めるも、身体を動かした所為か情けない音を出す己の腹。体勢や表情を崩さぬまま突き出した指をゆっくり内に折ると生意気にも己の好物をリクエストし。未だ収まらぬ笑いを喉奥で噛み殺すと一息吐き誠意の無い謝罪を告げ、ぶり返す笑いを堪えながら茶化すように本心を零し。相手の身体に手が触れると「ワオ、妄想じゃなかった！つか筋肉ありすぎだろ。」と超人血清のおかげと言えど己よりも逞しく引き締まった筋肉は同じ男でも惚れ惚れするもので二の腕は勿論の事、大胸筋や腹筋にも手を伸ばせば掌全体で感触を楽しみ。)

すまない、気分を害したならばら謝るさ。正直に言えば嬉しいよ、コレクターだな……夢がある。
餌付けじゃなくて持て成しだ、チミチャンガ？勿論大丈夫だが店の場所を教えてくれれば助かる。
＿＿二度目は許さないからな。僕の象徴だ。自信を与える位となれば君は意外に人が良さそうだな？
(世間一般と一緒くたにしてしまった事が結果不満であったのだろう、そう思えば素直に詫びて眉を下げ。モヤシ体型であった頃は兵士として戦場に赴くのがごく当たり前としていたものの、時を経てヒーローの一部になった我が身を好んでくれる人物が居る事がくつぐったくなり、そんなギャップもあってこそ小さくはにかんで。写真やら縫いぐるみやらが次々に披露されるのを驚きながらも微笑ましく見つめ。咎めからの腹の虫に吹き出してしまい、喉を転がすようにクツクツ笑いながら注文を快諾。とはいえ戦闘服から私服に着替えねばならず、加えて侵入者の件を丸く収める為に「出口で待っていてくれ。片付けてから直ぐに向かう。」と言葉を添え。暫し眉間の皺深くしていたが、お小言はここ迄としておき眉を上げ全くの世辞では無い台詞を口にして。身体を触られるがままを続けていれば、次第に訳の分からぬ恥ずかしい気持ち＿それも同性に対して＿が沸き起こり、掌が触れる感触から生々しいスキンシップであると脳が錯覚を起こしたらしく「そろそろ良いか？汗をかいていてベタついているだろう、食事の前に手を洗ってくれ。それと君の肉体は見事だった。」等と縺れたのかいやらしいのか何方とも取れかねない言い回しが飛び出て。)

俺ちゃんは夢見る女子高生みたいなもんだからなぁ。愛が伝わったなら良いんだよ。
よっしゃ任せろ、特別にこの辺で一番美味い店教えてやるよ！
何言ってんの、俺ちゃんめちゃくちゃ良い人よ？金さえくれれば何でもしてやってんだから。
(微妙に噛み合わない言葉を返しながら縫い包みを指先で弄んでいれば耳に入ってきた謝罪に頬を緩め、それ以上咎める気も無いのか数回首を縦に振り上から物を言って。愛とは何なのか、床に散らばった小物と写真、縫い包みを無理矢理詰め込むかの様に乱雑にポーチへ入れると腰でベルトを締め。己の腹の音が相手にも聞かれてしまったと妙な気恥ずかしさを覚えたが、それよりもかの英雄と共に二人で食事が出来る喜びの方が勝ったのか直ぐに調子を取り戻し得意気な笑み浮かべ「はーい、俺ちゃん良い子に待っといてあげる！」等と告げながら刀を背負い直し、床に捨てた一本の刀を拾い上げ鞘に納めて。良い人と云うよりも都合の良い傭兵と云った方が正しいのだろうが、真意か戯言か掴めぬ事を口走り。始めはスーツを見ていた筈、何故肉体の方を褒めたのか疑問が浮かぶも「…そういうのは女に言うものだぜ。先行ってるから早く来いよ、じゃないと俺ちゃん一暴れしちゃうかも。」と相手に背を向けて片手振りながら歩き出せば部屋の扉を開け。)

デップーすまない、背後が少々詰まっていて返事が出来ていなかった ( 首ふるり )
明日頃には必ず君の所へ戻るつもりだ、ワムでも聴きながら待っていてくれるか？ ( ラジカセを渡し )

取り急ぎ連絡だけさせて貰ったが、今後とも宜しく頼むよデップー。 ( 微笑みながら敬礼 )

大丈夫大丈夫、気にしなくて良いよ！一言貰えただけでも俺ちゃん超嬉しい！( こくこく )
オッケー！キャップのオススメなら聴く聴く。( ラジカセ受け取り ) あんまり無理して体調崩すなよ。暇な時とか俺ちゃんの事が恋しくなった時に来てくれれば良いから！( ウインクぱち )

こっちこそ、俺ちゃんと背後共々今後も宜しくお願いな。( 手でハート作り )

女子高生にしては逞し過ぎないか？愛……まあ表現は自由だろうな。
カーナビは苦手なんだ、あれより君の方が余程地理に強そうだ。
＿＿ええと、ああ。まるで騎士では無くて傭兵。誰かの為というよりは己の信念の為に剣を振るう様な。
(本人が女子高生だと言ったとて、容姿とはアンバランスな発言にふつふつ笑いが込み上げ、歯並びを見せて笑顔らしい笑顔を浮かべ。中々奥が深そうでいて、それでいて裏を見せてはいないようなマスクを見つめポツリと零し。得意げであるし、アベンジャーズの拠点に乗り込める位であれば地理感は確かに違いあるまい。実の所現代の文明の利器に馴染み切れていないご老人脳では案内出来る自信も無かったが為に信頼を寄せ頷き。先程迄は我が命を狙い刃をぎらつかせた男の言葉に返答は出ず、とはいえ疑るのは良しとは言えず、極自然に浮かんだ喩えを述べては米国の名を冠る己とは別世界の何かを見出し。やや無意識なる発言であったから尚更相手の口から返された内容にピクリと小さく驚き、何とも不躾な物言いをしてしまったものだと反省をしない筈無く。決して下心では無いのだと言おうとしても彼は既に背を向けていて、残された星条旗色の超人はシマッタの仕草をした後、約束を果たすべく別方向へ歩き出し。)

(英雄の彼と別れた後、緩くスキップをしながら長い廊下を渡り出口を目指していればふと頭を過ぎった余計な案。苦労して此処まで来たのだ、折角なら心行く迄見学して行かねば勿体無い。黄色と白色の吹き出しの賛同を得れば部屋の扉を見る度に開け、先客が居た場合には悪質とも言える悪戯を仕掛けて逃げる様にその場を去って行き。己はあくまで侵入者、此処で面倒を起こせば起こす程彼の仕事が増えると理解した上で態と引き続き悪戯を行っていれば、途中手洗い場に寄り手袋ごと水で手の汚れを落とし。漸く目的地であった出口に辿り着くと外へ出て壁に凭れ掛かり『まだか』『超楽しみ』等と主人格を無視して騒ぎ立てる人格達に適当な返事や一喝入れながら、暇潰しにと携帯端末を操作し始めて。)

キャーップ！…いや、スティーブの方が良いか？( 顎擦り )ハッピーバースデー、お前今日誕生日だろ？お祝いに俺ちゃん特製のバースデーケーキでも振舞ってやるよ。ありったけの愛を詰め込んだんだぜ、その顔面で食らいな！( ケーキ構え )…あっ、アップルパイの方が良かった？( ケーキ下ろし、首傾げ )

デップー、僕の誕生日を知っていたのか…？当日に君に会えていたら良かった、すまない背後の忙しさがまだ落ち着かないんだ。( 眉下げ )
アップルパイは食べるのが一番好きさ、顔面に当てるのはクリームたっぷりじゃないとな。( ヘルメット外し ) さあ来い、君の気持ちを全力で受け止めてみせる。 ( 目を瞑り )

チミチャンガを一緒に食べる約束を果たしたい、暫く任務に追われてしまうが…君を待たせてしまって心苦しいよ。 ( 手紙を封筒に入れ ) 僕のツムツムと手紙と、君が好きらしいハローキティのマスコットをお礼に渡しておく。有難う、70年間氷漬けで眠っていた時間を返上出来る以上に嬉しいさ。 ( 優しく相手の肩を抱き )

また来る、必ず来るからどうか待っていて欲しい。親愛なるデッドプールの元気な姿を見に戻るよ、君に幸あれ。

大好きなヒーローの誕生日くらい知ってるって！気にする事ねぇよ、ただ俺がキャップの誕生日を祝いたかっただけだからさ。( にぃ )
本当キャップってば一々格好良いんだから！( けらけら )良かった。そんじゃあ遠慮なく行かせて貰うぜ、有難く思えよ！( 相手の頬に口付けた後、顔にケーキ叩き付け )

キティちゃん！なんだよ、気が利くじゃん。これで一人で寂しい夜も気が紛れるー！ってな。( 顔明るめ )10年でも100年でもずーっと待っててやるから、約束したからにはちゃんと来いよ。待ち惚けだけは勘弁だぞ、俺ちゃんが阿呆みたいになっちゃうし。( 指ビシ )応援する事しか出来ないってのは悔しいけど、横断幕でも作って全力で応援してやるから頑張れよ。( 背中ぽんぽん )

任務が片付いたらまた来な。戻って来た時には、俺ちゃん自慢のこの魅惑のボディに抱き着かせてやっても良いぜ。

(不幸中の幸いで、社長と妖艶なる女スパイ二人が偶然別所に向かっていた事から口煩いお咎めは受けず、取り敢えずは軟着陸させ今回の件を暈し。ストライクスーツを脱げども半身とも云うべき盾を背負い、ダウンタウンの喧騒に溶け込むに相応しいカジュアルなファッションに帽子、伊達眼鏡と揃えれば真っ直ぐに出口を目指して。どうも悪戯の痕跡が残っていたらしく、憤り何かを叫んでいる人々が見えたものの、脳内で許せと念じる以外無く、次にはランチの約束に思考を巡らせ。外は曇り空から薄い光が射す程度、目を細め２秒程見つめた後相手を探しに歩き出し。携帯端末を弄る目立つ赤色に気が付くと、「デップー、お待たせ。店への道案内だけは君に任せる、その先は僕に任せてくれ。」と紳士然とした口調で注意を己に寄せるよう働きかけ。)