「ねぇ、知ってる?」
──噂はすぐに人の耳に入る。
「学校の“怪談噺”ってやつ。ほら、夜中の零時になると……」
──そして、人から人へと移るにつれてそれは“深く”なる。
「出るらしいよ、女の霊が」
▶昔、この土地にはそれは素晴らしい宮殿が建っておりました。宮殿に住むのは、都の殿でした。殿には、一人娘がおりその娘はたいそう大事に育てられ、皆から愛される存在でした。しかし、娘が20を迎えたある晩、娘が愛していた町の商人の息子が流行病で亡くなってしまいました。2人の仲は国中の者が知っており、もちろん殿も娘の幸せ
を願っておりました。しかし、愛する人を亡くした娘は倒れ、毎日苦しみました。そして、娘は見る見る元気が無くなり、やがて最期の夜を迎えたました。娘は、殿にこう言いました。
『あの人の分まで、生きたかった』
その言葉を最後に、娘は眠る様に逝かれたという。だが、死せる魂は愛する彼の元へたどり着くことができず、もっと生きていたかったという想いに引っ張られ、その土地から出ることはできませんでした。
やがて、数百年の年月が流れ話は物語へ、物語は伝説へ、伝説は過去へ、過去は歴史へ変わり始めた頃、この土地には学校が建ち、地元では有名な高校になり、数多の生徒が入り旅立って行くのでした。
そして、この高校に転校してきたとある生徒は特別な力を持っているのでした。
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