人間 2016-05-08 23:41:44 |
通報 |
そうか、やっぱり。人喰いなんてこのご時世に時代錯誤もいいとこだなって思っていたんだよ
(まだ嘘をついているという線も捨てきれない部分もあったが、その可能性は殆ど無いだろうと判断して自分でその考えは切り捨て、柔和な笑顔を浮かべれば「そんなに怖がらなくてもいいよ。俺は君の敵じゃない」警戒をしている様子の相手へと手を差し伸べようとして)
ほんと…?
(先程まであんなに警戒していたのに、相手に敵意がないと分かると恐る恐る近付いて。身長的にか見上げる形になるが、「名前は…?」と相手に聞き)
俺は真壁宗太、ほら武器も捨てたからこれで怖くないだろう?
(名前を聞かれれば迷うことなく素直に名乗り、敵意が無いことを証明するべく所持していた猟銃を地面へと投げ落とし「ところで君は名前はあるのかい?」此方からも相手の名前を尋ね)
私は……千景、名字はないけど………
(警戒心がだいぶ薄れ、震えも止まっていて。「さっきは取り乱してごめん」と威嚇した事に申し訳無さげに言って)
謝らなくてもいいよ、急に武器を持った人間が現れたりしたら驚くのも無理はないと思うし…
(身を軽く屈ませ、相手と視線を合わせては優しい笑みを湛えたまま「千景はずっとこの森で過ごしているのかい?」多くの人型の獣は人間社会に馴染んで暮らしているが中には人の輪に加わらず生きている者もいて、彼女もその内の一人なのかと問いかけ)
あぁ……うー…ん、…前は…普通に人間と暮らしてた…
(少々言いにくそうに顔を逸らして言い。実際、自分でも森などに人とバラバラ生活している獣人は少ないのを知っていて「森にいたら人喰いと勘違いされる?」と聞き返して)
そうだなぁ…自分たちの意にそぐわなかったり自分たちのルールに当てはまらない存在っていうのは、気味悪がられるし噂に尾ひれ背びれがついてしまうのも避けられない…悲しいけど人間っていうのはそういう生き物だからね
(口振りからして恐らく人の輪から外れて過ごしているのには色々と事情があるのだろうということはわかったが、敢えてその事情についてはすぐに聞き出そうとせず、問いかけに申し訳なさげに眉を下げつつそう答えを返し)
そっか……、じゃあ…また、山から出てみる…
(相手の話を聞いて悲しそうに尻尾と耳を下げた後、考えてから上記を言って。口には出さないが山から出たところで何処に行けば良いんだろう…と考え)
本当かい?それは良かった…でも急に一人で大丈夫?行くあてはある?
(また新たに一歩を踏み出してくれそうなのは嬉しく思えたが、ここでの生活も長そうな相手が急に外へ出たとして人脈はあるのだろうかという不安が頭をよぎって心配そうに改めて声をかけて)
い、いや……無いけど…
(思っていた事を問われて驚いた様に答え。改めて悩んで「何処に行ったらいいかな?」と苦笑するように笑って問いかけ。)
だよね…良かったらなんだけど俺の家に来る?一応は一時的な保護って名目にはなるんだけど
(やはり行くあてがないようだが、それも想定内のことであるためそれほど動揺もなく、人との共存が難しい彼女のような獣人が人間社会に馴染むための支援も行っている自分ならばその権限で自分の家に住まわせることも出来ると告げた後で「あ、でも千景は女の子だから男の俺とじゃ嫌だっていうなら女性の職員を紹介することも出来るよ」相手の性別のことも配慮してそう提案をして)
いいの…?
(一応、信用できる相手な為か明るい表情になって。性別は元々、人間とあまり暮らしてないせいか気にせず…と言うよりもあまり理解できてない風に「いいけど…?」と不思議そうに答えて)
勿論、千景がそれでいいなら歓迎するよ
(怯えた表情や落ち込んだような表情ばかりを見ていたため、彼女の明るい表情を見るこが出来たことを嬉しく思い、此方も自然と笑顔になれば握手を求めるように手を差し出し)
よろしゅうな…!
(手を握って少々荒めの握手をしてニコッと微笑めんで尻尾を振れば上記を言って。「宗太は一人で暮らしてるの?」と首をかしげて言って。)
ああ、そうでなくちゃ流石に俺の一任だけじゃ家には招けないよ
(森の出口へ向けて林道を歩きながら相手の質問へとそう返答し「一人じゃ少し寂しかったし、千景みたいな可愛い同居人が来てくれて嬉しいよ」何の気無しに可愛いなんて言ってのけ)
か、可愛い…?
(生まれてから一度もそんなこと言われたこと無いため少し反応が遅れた後裏返った声で聞き返し。どうせお世辞だろう…と心の中で思いながら相手についていって)
そう、可愛い
(裏返った声で聞き返してくる相手へと改めてハッキリそう言って頷いて見せて「ところで、さっきは何をしていたんだい?随分と大きな音を立てていたみたいだけど」出会う前のことへと話しを戻して問いかけ)
あ…、果物、取ってたら落ちたの…
(少し赤くなった顔を隠す様にそっぽを向いて、相手の問いかけに少し反応が遅れて急いで上記を言って。紙袋に入れた果物を見せるように持って)
…そっか、大丈夫だった?怪我とかはない?
(袋の中を一瞥し、ようやく合点がいった様子で頷けば、木から落ちたというドジも笑ったりすることはなく、相手の身体のことを第一に心配して外傷がないか見える限りで確認をしていて)
ない…と思う、
(そういえば……と自分でも確認してなかった事に気づいて腕や足を見て、多分大丈夫だろう…と判断して「怪我してない」と頷いて)
なら良かった、もしもどこか痛くなったりしたらすぐに言うんだよ?
(見たところ傷もない上に本人が大丈夫と言うならと安堵し、一応そう念押しだけしておき「それ、持とうか?」遅ればせながら相手の抱える果物の入った紙袋を指差し)
ん?や、いいよ、軽いし…
(気遣ってくれてるのかと思い実際、本当にそこまで重くないため軽く笑ってそう言い。「それより…、宗太の家は此処から遠いの?」と聞いて)
そう?ならいいんだけど
(大丈夫と言われてしまえばしつこく食い下がるのも、と考えて素直に引き下がり「家は森を抜けてすぐだよ、ほらあそこの白い建物、あのアパートの一室に住んでるんだ」木々の間からやや遠目に見える建物を指差し)
へー…あそこだったんだ……
(今まで自分が暮らしてた森の中からも少しは見えてた建物なのでそう思い。もうすぐで森を出るため狼がいたら色々と面倒なのは自分でも知ってる為、パーカーをはおい、フードを被って)
耳とか隠さないと落ち着かない?
(森の出口が近づきパーカーのフードを被った相手を見やり、あまり人に見られたくないのだろうかと考えて問いかけ)
いや…、狼って、何かと問題になってるし…?
(苦笑をこぼして服の中に尻尾も入れてしまい端から見れば完璧な人間に見える格好にして。「私も出してた方が楽だけどね…」と呟いて)
そっか…そのうち誤解も解けて大手を振って歩けるようになればいいんだけど
(それが彼女なりの配慮だとわかれば納得して頷くのと同時に、いずれは狼だからと引け目を感じずに外をであるけるようになればいいなと考えていて)
そうだね、そうなりたいな…
(想像して今と比べたのか悲しそうな顔になりその後「堂々と歩けるようなったら今までの人達見返したいな」と冗談混じりで笑いながら言って)
今までの人たち…?
(相手には人間とのなにかしらの確執がある、そのことが言葉の端から感じ取れて思わず尋ねずにはいられなくなって)
うん…、私がまだ此処にいた頃の人達…
(思い出すように少し上を向いて。此処とは山をおりた普通の都会の事で…「気にしないで」と苦笑混じりに笑って)
そっか…、それじゃあまた話したくなったら話してよ
(過去について詳しくは話したくないのだろうか、言葉を濁した相手へとしつこく食い下がることはせずそう口にするのみに留めて「…着いたよ、ほらあがって」しばらくして家の前につけばドアを開けて
うん、おじゃまします...
(軽く頷いては厚底のブーツを脱いでは家に上がり。大人しめな上記の言葉とは逆にキョロキョロと周りを見て)
興味津々だね、特に変わったものなんかはないと思うけど
(家に上がり込んで中を見回している相手を咎めたりはせず、ただ緩やかな微笑み湛えて見守り「…喉渇かない?良かったら何か飲もうか」しばらくして粗方家の中を見て歩いたであろう相手にそう語りかけ)
あ…うん、…ありがと…?
(暫くしてから相手から声をかけられハッとなって、普段あまり人…そもそも生き物と会話をしない為か何と言っていいか分からず疑問系で応えて)
いいよ、お茶は飲める?ミルクとかの方がいいかな?
(一応人と暮らしていた時期もあったとのことなので最低限の飲み物に関する知識ぐらいはあるだろうと判断してそう質問し)
お茶でいいよ、
(少し悩んでから飲めるだろう...と思ってそう応え。「何処に座ったらいい?」と首を傾げて聞いて)
あ、ごめんごめん、そこのテーブルの前にある座布団使ってよ
(相手を立たせたままであったことを思い出せば部屋の中央の小さなテーブル前の座布団を勧めて)
うん、
(座布団をテーブル近くの床に置くと、ちょこんと座って相手が戻ってくるのを待って。初めて怖がらないで普通に会話ができ、更に家にまで上がらせてもらってる相手に心の中で礼を言って。きっと口に出すことはないが)
…お待たせ、良かったらお菓子も食べて
(少ししてお盆に二人分のお茶とお菓子をのせて戻ってきて、テーブルの中央にそのまま置けば相手へと勧めて)
…お菓子、好きなんだ?
(見るからに嬉しそうにお菓子を食べる相手を見やり、その様子を微笑ましく感じて見守りながらそう質問を投げかけて)
うーん…、俺は人並みだけど千景が好きならまた買ってくるよ
(好きか嫌いか問われれば特別好きなわけでも嫌いなわけでもないと話した後で、相手が好きだというのならまた用意すると話し)
ありがと、
(また緩く笑えば菓子を食べて。少し考えてから、「あーん」と少々、冗談交じりで相手の口元まで持っていき)
いや…ありがとう、いただくよ
(突然のことに最初こそ戸惑っていたが、せっかくの相手の厚意を無碍にする、という選択肢はないため口を開けて差し出されたお菓子を食べて)
ん…、宗太だってさっきまで警戒してたよね、
(髪を撫でられれば慣れてないから少し顔赤くして。照れ隠しに上記を言って)
【すみません…!まともに返事できなくて…;木曜までちゃんとできないかもです…】
そりゃあ、まあ…もしも万が一にも本当に人喰いだったりしたら…っていう不安はあったからね
(言い訳はせず素直に事実を認めて)
(/大丈夫ですよー)
トピック検索 |