世界は恋とSweets&Kiss ( 非募 )

世界は恋とSweets&Kiss ( 非募 )

藤村伊織  2016-05-07 12:59:57 
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新堂カイト × 藤村伊織

>510 様 限定

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  • No.7 by 新堂カイト  2016-05-07 23:33:49 


(/了解です!取り敢えず稽古が終わって休憩~みたいな流れで、姿が見えない伊織を呼びにいく所から始めてみました。ロルの長さ等は状況に応じて変えてくださって構いませんので、やりやすいようにどうぞ!)



─ はァ?何で俺が。…わかったよ、呼んでくりゃいいんだろ。(本日の稽古は一先ず終了。汗をかいた為まずは顔を洗いに洗面所へ。その後少し遅れて事務所へと立ち寄るが、先に休憩中のいつもの面子の輪の中に彼の姿だけがない。不思議に思っていると、“まだレッスンルームに残っている筈だから呼んで来て欲しい”と蒼星に頼まれ。人数分の珈琲を淹れている彼に面倒臭そうに返すも、観念したように溜め息吐けば渋々といった調子で来た道を引き返していき)

  • No.8 by 藤村伊織  2016-05-07 23:55:31 



全然駄目だ、こんなんじゃ•••
(全体での稽古を終えてそれぞれが休憩をしに練習室から居なくなるも自分にはまだまだやらなければいけない課題が残っている為休んでいる暇など無く鏡の前で振り付けの確認を続け。元々歌舞伎をやっていたせいか踊り方にも少々癖がありなかなか皆と同じように出来ないなと大きく溜息を吐くももう一度気合いを入れ直して踊りの練習を再開し)

(/先レスありがとうございます!ロルの長さも了解致しました!此方も長くなったり短かったりとムラがあると思いますのでよろしくお願いします。)

  • No.9 by 新堂カイト  2016-05-08 16:05:46 


(辿り着いたレッスンルームの中を覗けば鏡の前で一人振り付けの確認をしている彼。ピンと伸びた背筋もしやなかに動く指先も美しく繊細で、歌舞伎役者としての経験が良く生かされており。凛としたその表情や動きに思わず見入ってしまっていた自分にはっとすると、決まり悪そうに眉を潜め、不意に背後から声をかけ)
─ おい、いつまでやってんだよ。休憩だ、お前もさっさと来い。


(/では背後は一旦失礼しておきますので、何かありましたら何でも仰ってくださいね!改めて宜しくお願い致します!)

  • No.10 by 藤村伊織  2016-05-08 19:15:49 



•••何だ、呼びに来るなんて珍しいな。俺の事はいいから、さっさと休んで来い。
(すっかり練習に集中していればふと背後から聞こえてきた声にビクリと肩を震わせて鏡越しに姿を確認すると普段は絶対に呼びに来ないような相手だった為珍しい事もあるものだなと思いつつふいっと視線を外し。タオルを首にかけてとりあえず一息付くかと壁に凭れるも少し休んだらまたすぐに練習を再開したい為わざわざ事務所の方まで戻るつもりは無くどうせ蒼星辺りに言われたんだろうなとは予想がついていたがそれでも従う気は無いのか相手そっちのけで台本のチェックをしていて)

  • No.11 by 新堂カイト  2016-05-08 22:53:11 


休憩っつったら休憩なんだよ。この俺がわざわざ呼びに来てやったんだ、モタモタすんじゃねぇ。(鏡越しに合った視線はすぐ逸らされてしまい、代わりに己を追い返すような言葉が返されて。素っ気ないこの態度にはもう慣れたものの、昨日もろくに休憩を取らず一人遅くまで練習に励んでいたのを知っている。素直に従わないどころか、目の前の自分そっちのけで台本と向き合う相手に何故だか妙に苛ついて。不機嫌そうに眉間に皺を刻めば相手の前まで足を進め、その手の中の台本をやや乱暴に引ったくって上からな言葉を浴びせ)

  • No.12 by 藤村伊織  2016-05-09 19:34:01 



っ•••、相変わらず上から目線だな。呼びに来てくれなんて頼んだ覚えは無い。
(自分の手元にあった筈の台本が一瞬にして消え去ると思わず驚いて目を見開き、自分の視界には台本と引き換えに不機嫌な様子を隠すつもりの無い相手の険しい表情があって。誰かに頼まれたとはいえいつもなら一回断れば案外あっさり引き下がるのに今日はそうもいかず、何とも相手らしい言葉が返ってくれば馬鹿馬鹿しいとでも言うようにふんっと短く鼻で笑い鋭い目付きで睨み付けると再び相手の手から台本を奪い返し溜息を吐きながら練習室の扉まで足を進め背後にいるであろう相手の方は振り返らずに呟き)
•••お前がしつこいから行ってやるだけだ。少し経ったらまた練習に戻る。

  • No.13 by 新堂カイト  2016-05-09 23:27:55 


はァ?お前が素直に言う事聞いてりゃすぐ済んだ話だろーが。…たく、相変わらず可愛げねぇな。(わざわざ己の休憩時間を削ってまで相手を呼びに来たのは、昨日もその前もまともな休憩も取らず遅くまで稽古に打ち込む相手が少し気になったから。相手のこんな態度は予想の範疇ではあるが、此方の心配をよそに“しつこい”等と返されてしまえば性格上黙っていられず。台本を奪い返し去っていく相手の背に不満を投げ付けると、小さく舌打ちして後に続き。彼とは元々馬が合わないのか此方が必要以上に彼の機嫌を損ねさせてしまっているのか、いつもこんな感じのやりとりになってしまう。前を歩く彼の後ろ姿を仏頂面のまま見詰めつつ、皆が待つ事務所へと続く通路を歩いていき)

  • No.14 by 藤村伊織  2016-05-10 18:54:15 



•••言う事を聞いて欲しいなら言い方を考えるべきなんじゃないのか?
(まるで自分の方が我儘で子供みたいな言い方をされるとムッとして相手の言葉の選び方に対して指摘をして更には可愛げが無いとまで言われると表情もどんどん不機嫌なものになっていきズカズカと歩いている途中で相手に聞こえるか聞こえないかぐらいの声量で"可愛なくて結構だ、"とポツリと呟き。事務所に着けば相手の言う通り自分以外のメンバーは皆揃っており昴は目が合った途端此方に駆け寄って来て自分の体調を心配してくれて何だか気恥ずかしい反面申し訳無くも思い置いてあったコーヒーを一口飲み相変わらず延々と話しかけてくる昴に付き合ってやる事にして)

  • No.15 by 新堂カイト  2016-05-11 07:35:20 


俺は俺だ。俺のやり方を曲げる気なんざ更々─…、(ふんと鼻を鳴らしながら己の生き様への誇りを主張するような言葉を返すも、言い切る前に彼の元へ昴が駆け寄ってきて。昴と向き合う彼には既に己の言葉は届いておらず、プライドの高さも相俟ってやたら惨めな気分へと追いやられる事に苛立ちを隠せず。己の分の珈琲を持ってやって来た蒼星に呼び掛けられても視線は親しげに話す二人に向けたまま。反応がない己に二度、三度と呼び掛けてくる蒼星が今は煩わしく感じ「っ…うるせぇな、なんだよ」そちらへ振り向く際につい強めの口調を向けてしまい。少し驚いた表情をする蒼星にハッとし「…わりィ」と短く謝罪すれば、気まずそうに珈琲を受け取りカップを口元に運ぶ。─…なに苛立ってんだよ。自分自身に問い、内心自嘲しながら再び二人の様子を窺う事にして)

  • No.16 by 藤村伊織  2016-05-12 06:48:01 



•••本当にお前はよく喋る。口は休憩知らずだな。
(相手が何かを言い終える前に自分と会話をする対象が昴に変わったもののこんな事は日常茶飯事、特に気にする事も無くただひたすら自分に向けて放たれる言葉を大人しく耳に入れていて。暫くしても相手の口から言葉が途絶える事が無く流石に呆れたのか小さく溜息を零しながら昴に一言短く告げ、ごめんと照れ臭そうに笑う相手がやはりどうしても憎めないのかほんの少しだけ口元緩めコーヒーを飲みながらまた台本のチェックを再開し。ふと顔を上げた瞬間に少し離れた所に座っていた相手と目が合ったものの不機嫌さは直っていなさそうな、むしろ先程より余計険しい顔付きをしていた為すぐに視線を逸らす。何で昴の時みたいに相手と接する事が出来ないのだろうと内心もどかしさを感じつつも自分から折れるのはプライドが許さない為気にしないようにしようと台本に集中し)

  • No.17 by 新堂カイト  2016-05-13 18:31:04 


あ?気のせいだろ。くだらねぇ事言ってる暇あんなら俺に甘いモンでも買って来い。(二人の様子を窺っていれば、不意に相手と視線がかち合うがそれも束の間、直ぐ様逸らされてしまう。先程まで昴には柔らかな表情を向けていたのを思うと何となくモヤモヤとした感情が胸に翳りを落とし、自然と短い溜め息が溢れ。そこへニヤニヤと意味深な笑みを浮かべながらやって来た陽向が不意に視界に割り込むよう顔を覗き込んで来て。“ねぇ、さっきからいおりんばっか見てない~?”等と指摘され。その鋭さに一瞬ギクリとするも平常心を装いながら珈琲を飲み干せば、陽向の頭をわしゃわしゃと撫で話題を逸らすような指示をし)


(/素敵な伊織をありがとうございます!既にわくわくが止まりません…!
この後二人を絡ませたいのですが、何かきっかけはないものでしょうか!笑
例えば買い出し行ったり一緒に帰宅したり、何でもいいのですが…。今の関係上、カイトからガンガン話しかけに行くのも不自然かなと動けずにいるのですが、構わないのであれば多少不自然でもちょっかい出しに行きます。笑
その内オムライスなど夕食等も作ったり、何処か出掛けたりもしたいですね!ゆくゆくはどちらかの部屋にも行く事になりそうですが。←)



  • No.18 by 藤村伊織  2016-05-13 21:46:55 



なっ•••、何で俺なんだ、しかもよりにもよってアイツと•••!
(あれからも相手の視線を感じる瞬間は何度かあったもののあえて目が合わないように台本に集中している素振りを見せ。かと思いきや途端に相手の声が耳に入りちらりと目線を上げれば陽向の頭を乱暴に撫でながらも二人じゃれ合っている姿を見つけ一瞬胸がチクリとする感覚に襲われ怪訝そうに首を傾げて。疲れているのだろうかと大きく背伸びをしていた所で蒼星に声を掛けられる。この後雑誌の記者が取材の下見に来る為自分の代わりに夕食の買い出しに行って欲しいという依頼。しかも一体どういう気を利かせてかカイトと一緒に行ってくれという意味不明な発言に眉間に皺を寄せながらいかにも不満そうな表情浮かべ。何だかんだで重い腰を上げれば相手の目の前に立ちブツブツ呟き始め)
おい。買い出し、行くぞ。


(/こちらこそカイトが既にかっこよくてうはうはしております!きっかけ、という事だったので一足お先に声かけてみちゃいました!空気が読める蒼星くんの気遣い故にという感じで...笑
お出かけも後々出来たらしたいですね!!お互い不器用ながらちょっとずつ距離が縮まっていったらいいなあと思います^^)

  • No.19 by 新堂カイト  2016-05-16 01:23:46 


買い出し?何で俺まで……。…なんだよカブキ。お前、俺に付いて来て欲しいのか?(陽向とじゃれあっていると、不意に目の前にやって来た相手に声を掛けられ。此方は蒼星から何も聞かされていない為、相手の発言にわけがわからず眉を潜め。しかし買い出しのお供にと相手が選んだのは他の誰でもなく自分。認めたくはないものの優越感の他に純粋に嬉しさを感じてしまう自分がいるのも確かで。彼の本意ではなく蒼星から頼まれた為渋々だという事も知らず、先程までのもやもやした感情が面白い程に薄れていって。つい緩んでしまいそうになる頬を何とか誤魔化し、満更でも無さそうな表情を浮かべつつ勘違いな台詞を返し)
仕方ねえ。お前がそこまで言うなら付き合ってやってもいいぜ。



(/声掛けありがとうございます!これで少しの間は二人でゆっくり絡めますね!笑
何やらカイトが勘違い野郎になってますが…ドーンと突き落として下さっても構いません。笑
あ、伊織の誕生日という事で、カイトから何処かにメッセージを残しておきましたので受け取ってくださいませ…!ではまた引っ込んでおきます!)

  • No.20 by 藤村伊織  2016-05-16 19:56:21 



言っておくが、勘違いするなよ。蒼星に頼まれたからお前と行くだけだ。断ると小姑みたいにブツブツうるさいからなアイツは•••。
(特に喧嘩をした訳でもないのに一体蒼星はどういうつもりで自分達を選んだのかよく分かっていないまま一緒に行く事になってしまい、先程少し言い合いをしたばかりのせいか多少の気まずさは残っていたものの幸いな事に相手が見事なまでの勘違いぶりを発揮していた為いつものように言い返す事が出来て。このポジティブな発想は何処からやってくるんだろうと不思議になりつつもとりあえず今は早く買い出しに行ってさっさと帰って来るしかないかと半ば諦めながらまた相手よりも先に歩き出し)

  • No.21 by 新堂カイト  2016-05-17 15:30:21 


‥たくお前もひねくれてんな。メガネのせいにしなくても素直に俺と行きたいって言えば俺だって─…、…おい待てよカブキ!(勘違いするなと弁解して来るが、彼の性格上照れ隠しに違いない。蒼星に頼まれたという事実はスルーし、未だ己の都合の良いように解釈してはにやにや笑みが隠しきれない表情で口にし。ところがそんな自分はそっちのけで相手は一人歩き出してしまう。主導権は常に己のものという譲れないポリシーを持つ身としては、思い通りにならない事が面白くなく眉間に皺を寄せ。既に先を行く相手を呼び止めれば直ぐ様その背を追いかけ、振り向かせようとぐっと腕を掴み。「俺より先に行くんじゃねぇ。お前は黙って俺に付いてくりゃいい」不満混じりの真っ直ぐな眼差しを向けながらぴしゃりと横柄な物言いをして。言いたい事を言い幾らか気が済んだのか、ふんと鼻を鳴らせば掴んでいた腕を解放し、当然のように相手より少し前を歩き出し)

  • No.22 by 藤村伊織  2016-05-18 01:31:55 



ッ•••!•••本当に勝手だな。
(事実を言っただけだというのにどうしても此方の意思で相手を連れて来たという事にしたいらしく全く聞き入れる様子の無い相手に呆れ果て溜息を零し。スタスタと歩みを進めていれば突然腕を掴まれ思わずバランスを崩しそうになり驚いて目を見開き相手を恨めしそうにキッと睨み付け。直後に浴びせられた言葉に言い返す暇すら与えられないままさっさと相手が歩き出してしまうと仕方なく後ろをついて歩き、何故だかさっきから相手に掴まれた部分がまだ若干熱を持っている事に不思議そうに首を傾げこの位置なら目が合う事も無いしと遠慮がちに目線を上げ相手の背中を眺めて。スーパーに着けば蒼星から預かったメモ紙を広げ書いてある材料を淡々とカゴに入れていき)
こんなもんか•••。これぐらいなら一人でも十分だったのに、蒼星のヤツ•••


  • No.23 by 新堂カイト  2016-05-18 22:16:07 


で、何買うんだよ?(背中越しに相手の気配を感じながらスーパーへの道程を歩み。何だかんだで己に付いてくる相手、この感覚は不思議と悪い気はしない。…いつもこんな風に俺に従順なら。そんな願望混じりの事を思い浮かべる中スーパーに到着。直ぐに一人で淡々と買い物を進める相手に近付けば、相手が手にしているメモを一緒に覗き込んで。そこへ書かれている内容は二人で買い出しという割には少ない量で。どうやら夕食に使う材料らしいが、内容からして自分好みのメニューではないのは確か。「はァ?何だこれ。夕食にしちゃシケてんな」眉を寄せながら無遠慮に文句を吐き捨てると、我儘な提案をしながら相手に同意を求めるように視線を向け)
やめだ、やめ。今日はカレーかハンバーグにしようぜ。


  • No.24 by 藤村伊織  2016-05-19 19:15:33 



確かに少し物足りないが•••俺達の独断で勝手に変える訳にはいかないだろ。
(さて会計を済ませようと思っていた矢先に相手から言い放たれた言葉。改めて自分が手にしているカゴの中身を見返してみるといかにも栄養面中心に考えたと言わんばかりの少し地味な食材が連なっており珍しく相手の言う事が理解出来る。カレーだのハンバーグだのと名前を聞けば一気に空腹感に襲われ、つい相手が言うままに頷いてしまいそうになったもののやはり真面目な性格故にこういう事はしっかりと許可を取るべきだと思ったのかすぐさま携帯を取り出し蒼星に電話をかけ。「ああ、すまない。文句なら後でもう一人の方に言ってくれ。じゃあな。」とあくまで自分の意見ではない事を強調させながら通話を切るとカゴに入っている食材を戻してカレーの材料を選びに再び歩き出し。ちらりと相手の方を見れば、ほんの僅かながら表情を緩め)
お前のワガママを聞いてやったんだ、•••感謝するんだな。

  • No.25 by 新堂カイト  2016-05-20 07:10:43 


我儘って…俺だけじゃねぇだろ。お前だって物足りないとか言ったじゃねーか。(蒼星に電話をする様子を隣で見守っていたが、通話を終えると先ずは自分一人のせいにされた事への抗議を。ふと此方に向けられる彼の表情は普段より柔らかく見え、僅かに胸が高鳴りを覚えるも、認めたくはないのか気のせいだと己に言い聞かせ視線を外して。カゴの中身を戻して再び歩き出す相手、どうやら彼の中でメニューが決まったらしい。食の好みが異なる二人、我儘を聞いてやるとは言っていたが何に決めたのだろうと問い掛け)
おい、結局何にすんだよ?カレーか?ハンバーグか?和食は却下な。


  • No.26 by 藤村伊織  2016-05-20 18:29:24 



和食は勿論捨て難いが•••皆の意見を聞かずにメニューを変えたからな、無難にカレー辺りなら文句も無いだろ。
(何やらギャンギャン文句を言っている相手はひとまず置いておき、相変わらず自分のペースで食材選びに励んで。とにかく少しでも鮮度の良い野菜を使いたいのかジャガイモやらニンジンやらと睨めっこを繰り返す。自分の中で納得のいく野菜を選び終え一息吐けば漸く相手の声が耳に入ったのかふと目線を相手に投げて言葉を返し。今度こそ会計を済ませると荷物はそこまで多くないものの折角二人で来た訳だしとぼんやり考えながら買った物をレジ袋二つ分に綺麗に分けて半ば強引に相手の胸元に袋を一つ押し付け)
ほら、野菜の鮮度が落ちる前に帰るぞ。

  • No.27 by 新堂カイト  2016-05-22 16:26:42 


野菜の鮮度なんかそう簡単に落ちねぇだろ。…そういや前にメガネと来た時も鮮度や値段がどうとかでちんたらやってたけど、お前も負けてねぇな。(会計を済ませた相手に突きつけられた袋を受け取るものの、そう長くもない帰路の中で鮮度の心配をする相手を軽く鼻で笑い。そういえば先程も丁寧に野菜選びをしていた相手。自分からしたらどれも同じに見えるが、彼なりの拘りがあるらしい。野菜を吟味する真剣な横顔を盗み見、思わず顔を綻ばせてしまっていた事は伏せ、以前蒼星の買い出しに付き合った際の事を思い出しながら相手をからかうような言葉を向け。店を出て共に帰路につくも、何故だかこのまま真っ直ぐ帰宅するのが何となく惜しい気に駆られ。それは最低限の買い物しかしていないからか、それとも一緒に居るのがこいつだからか。ふと浮かんだ疑問に隣の相手を一瞥するも、まさか、と嘲笑と共に流されて。もやもやとした物足りなさを嗜好品を入手していないせいだとやや強引に結び付けては、再度相手に視線を向けた後目先のコンビニを顎で指し)
なぁ、ちょっとそこのコンビニ寄ってくぞ。

  • No.28 by 藤村伊織  2016-05-23 19:25:24 



どうせならお前だって少しでも旨い夕飯が食べたいだろ。その為に野菜の鮮度は必要不可欠で•••、まあいい。お前に言った所で分からないだろうな。
(此方としては良かれと思っていつも良い食材を選んでいる訳だが嘲笑うかのような相手の反応にむっとしては目線を合わせないままブツブツ呟き。結局の所食事や栄養面に関して話が合うのは元々蒼星ぐらいだったし、性格も意見もかけ離れている相手に納得してもらおうとしたところで理解してもらえないのは目に見えている。途中で説得を諦めると散々食材の話をしたにも関わらず寄り道をしようとしている相手につくづく溜息が溢れ。まあコンビニならそんなに長居する事も無いし少しぐらい良いかと店内に入り。何だかこの風景も新鮮だなと改めて思えば真剣な顔付きでデザートを選んでいる相手に今度はこっちが笑ってしまい)
•••お前も大概俺と変わらないじゃないか、

  • No.29 by 新堂カイト  2016-05-23 23:31:43 


あ?お前と一緒にすんな、ばーか。俺はお前みたいに細かい事は気にしねぇんだよ。欲しいモノは全て手に入れる、それだけだ。(店内に入り真っ直ぐ向かった先はデザートコーナー。定番から凝ったものまで様々なデザートに加え新商品も入荷し興味をそそるものばかり。棚に並ぶそれらに目を奪われていると、相手が隣で呆れたように笑う。今度は此方がむっとする番で、眉を寄せながら言い返しては気になった商品は少しも悩む事なく次から次へとカゴに入れていき。こんなもんかとレジに向かう途中でふと視界に入ったのは、相手がコソコソと買い食いしているスナック菓子。にやり、と笑みを浮かべそれを手にして振り返れば、からかうような口調と視線を向けて)
おいカブキ、お前よくコレ買ってるよな。そろそろストックねぇだろ。買ってやろうか。

  • No.30 by 藤村伊織  2016-05-25 05:48:43 



•••!別に、必要無い。第一、お前に買ってもらうくらいなら自分で買った方がマシだ。いいから早く会計を済ませろ。
(見た目にそぐわず甘い物が好きな相手が買い物している様子を終始伺っていればカゴに入れられていくデザートは一つではなくメンバーの数よりも多いのではないかというくらいの量でとうとう呆れ過ぎて言葉が出なくなり額に手を当てながら大きく息を吐き。やっと終わったかと思えば自分の好きなスナック菓子について何やら不敵な笑みを浮かべながら問いかけてくる相手。一瞬迷いが生まれたのか瞳が揺らぐもこのまま言葉に甘えて相手に買ってもらおうものなら今後借りがどうだとか後々この話題を持ち出されそうな気がして必死に頭の中で振り払うとコホンと咳払い一つ零しそっぽを向きながら言い放ち。とりあえずこの場にいると相手の思うツボだと判断したのかふらっと相手から離れ自分は先にコンビニの外で待っている事にして)


(/私事ですが今日から3日間旅行に行きますので少し返信遅れるかもです...すみません(泣) )

  • No.31 by 新堂カイト  2016-05-25 20:51:58 


…ったく、ほんと素直じゃねぇな。(からかわれるのがどうにも不愉快なのか、案の定突っぱねた様子で店の外へ出て言ってしまう相手。しかし彼の瞳が誘惑に揺らいだのを見逃さず。逃げるように去る後ろ姿を見届けながら、相手に対し何度思ってきたかわからない台詞を一人溢し。素直じゃない、可愛いげがない、そう思うのに、いつも澄ました顔した彼が時折見せる人間らしさが楽しくてついつい弄りたくなってしまう。外で己を待つ相手の横顔を見てふっと小さく笑みを溢すと、手にしていたスナック菓子をそのままカゴに入れ。やがて会計を済ませ相手の元に向かえば、スナック菓子が入ったレジ袋を押し付け)
─ ほら、お前の分。さっきのやつの他に期間限定のもあったからついでに買った。好きなんだろ?


(/ご報告有難うございます!お気になさらずお気をつけて楽しんできてくださいね!お返事は落ち着いてからで大丈夫ですので…!)

  • No.32 by 藤村伊織  2016-05-27 19:42:53 



な•••、俺は要らないと言った筈だ•••!
(少しして相手がコンビニから出て来ると唐突にレジ袋を押し付けられ思わず眉間に皺を寄せる。自分が勝手に寄り道したくせに荷物まで持たせるのかと抵抗しようとした直後の相手の言葉。一瞬きょとんとして押し付けられた袋の中身を覗いてみると、そこにはさっき苦し紛れに要らないと言った大好物のスナック菓子、に加えてまだ実は手をつけられていなかった期間限定の新作。ついその新作を一つ手に取って興味深そうに眺めているも今更ながら定番の強がりな返事を零し。言葉では否定しているもののスナック菓子の入ったレジ袋を手離す気は無く、更には相手も何か思惑があって買ってきた訳でも無さそうで。またいつものように相手よりも先に歩き出せばボソリと小さな声で呟き)
•••今回は、感謝、する。今回だけな。

(/お優しいお言葉有難うございます!そしてお待たせ致しましたー!!)

  • No.33 by 新堂カイト  2016-05-30 17:18:47 


どんなもんか後で俺にも味見させろよ。(またも天の邪鬼ととれる言葉を向けてくる彼だったが、興味深そうに新作を見つめる様子には素直さが滲んでおり憎む事が出来ず。どちらかといえばスイーツ等の甘味が好みだが、大人買いする程彼がハマるスナック菓子、それも新作に全く興味がないわけでもなく、それとなく伝えておき。面と向かって礼を伝えられる事はなかったが、彼なりの感謝の気持ちはあるようで。顔を合わせない理由に照れ隠しもあるのかもしれないと解釈すると、自分の前を歩く彼がどんな表情でいるか知りたくなる。「─…なぁ、カブキ」振り向かせたくて呼び掛けたとほぼ同時、向こうから手を振りながら此方に走ってくる昴の姿が視界に入る。騒がしい昴には元々イラッとする事があったが、最近は何故かより苛立つようになった気がする。 _どうせまたカブキにひっついて二人で馴れ合う気だろ。 そう思うと無意識に洩れる小さな舌打ち。案の定、真っ先に相手に声をかける昴にすかさず苛立ちを含んだ声をかけ)
おい、わざわざ何しに来た。



(/お帰りなさい!お待ちしておりました^^
此方が遅れてしまい申し訳ありません;)

  • No.34 by 藤村伊織  2016-05-30 19:43:57 



昴?何で此処に•••。
(味見をさせろという相手の言葉に、普段なら断固拒否している所だが今回はいつもと状況は異なり、むしろこちら側が拒否する権限もあまり無い為素直に返答しようとした所で目の前からよく知っている人物が向かってくるのが視界に映り一体何事かと首を傾げ。相手に言葉を返す暇すら与えられず「伊織!なかなか帰って来ないから様子見に来たんだよ。カイトさんもいるから大丈夫だとは思ったんだけど•••」とつらつら話し始める昴にすっかりペースは持って行かれてしまい溜息を零すと続いて後ろから不機嫌そうに声をかける相手。「あ、いや•••荷物が多いのかな、とか色々気になって•••」前から気になってはいたもののどうも相手は昴に対して当たりが強いような気がする。相手はこういう性格だし気のせいだとは思うが何だか少し微妙なこの空気を少しでも払拭するかのように咳払い一つ落とし自分はさっさと事務所に向かい歩き始め)
こんな所で立ち話なんかしてたら余計帰りが遅くなるぞ。


(/ありがとうございますー!!全然お気になさらないでください!!)

  • No.35 by 新堂カイト  2016-05-31 07:45:41 


カブキがちんたら選んでるから遅くなっただけだ。俺がいれば心配ないと思うならわざわざ来んな、バカ。(不機嫌そうな面持ちのまま能天気な昴の頭を小突き、モヤモヤした感情のまま八つ当たり。先を急ぐよう相手に促され止まっていた足を再び動かすが、いつものように距離が近い二人を背後から眺めるような形になってしまい。馴れ馴れしく相手に話し掛ける昴を監視するように視線を定めている己にふと気付きはっとして。_‥別にこいつらがどうしようと、どうだっていいじゃねぇか。どうかしてる、と自嘲し一度は視線を外したものの、耳に届く二人の声がどうしても気になり再び視線が戻ってしまう。と、その時、袋の中身が気になったらしい昴が彼の手元を覗き込む事で二人の距離が一気に縮まり。「─ッ、…おい!」気付けば背後から昴の首根っこを掴み、グイと此方に引いてしまっていて。わけがわからず驚いたように此方を見る昴。隣の彼も恐らく昴と同じ思いだろう。しかしそれは咄嗟に二人の邪魔をしてしまった己にも言える事。動揺から若干視線を泳がせ少し乱暴に昴から手を離せば、ぶっきらぼうではあるが取り繕うように昴に言葉をかけ)
俺とカブキは買い出し当番だったからな。お前は帰ったらメガネと夕食の準備だ。

  • No.36 by 藤村伊織  2016-05-31 14:30:00 



ちんたら選んでたのは誰かさんもだろ。寄り道までしておいて•••。
(元々自分と相手もそこまで心穏やかに会話をする方では無いもののそんな自分にすら分かるくらい二人の空気は険悪で。二人の、というよりは主に相手が昴を威嚇しているような気もするが。普段他の人間にそこまで興味を持つ事は無いものの、一体この二人にはどういう確執があるのだろうかと僅かながら気になってしまい。昴が袋の中身を覗こうとした瞬間に後ろから聞こえてきた荒めの声と一気に引き離される昴に驚いて目を見開く。何故相手はこんなにも昴を邪険にするのだろう。敢えてこういう突っ撥ねた態度を取っているだけでひょっとして相手は昴が気になっているのか•••?と考え過ぎた結果全くお門違いな答えにありつき何故かチクリと胸が痛む感覚を覚え。もしそうなら自分と昴がこうして近い距離にいる事が気に食わないのも確かに理解出来る、好きな子に意地悪したくなる、というのはまさにこの事か。何だかそう考えたら今度は此方が苛々してしまいじゃれ合っている二人をよそに自分はさっさと歩みを進め)
付き合ってられないな、勝手にやってろ。

  • No.37 by 新堂カイト  2016-06-01 21:44:59 


だーから勝手に行くんじゃねぇよ、カブキ。(負けじと対抗してくる昴をからかっていると、呆れ果てたのか一人先に向かう相手。背後から声を投げた後、相手を追う昴に続いて自分のペースで歩き始め。最近小生意気な口をきくようになって来た昴に腹が立つのは言うまでもないが、なかなか自分の思い通りにならない相手にもまた違った意味で苛々させられる。その感情が示すものが未だはっきりしないものの、可愛いげがない彼が妙に気になるのは確かで。何となく釈然としない気持ちのまま帰宅すると、取材の下見が長引いているのか響也や蒼星が忙しそうに対応しており。普段ならば既に夕食準備に取り掛かっていてもいい時間。いつものように蒼星に頼っていたらいつ夕食にありつけるかわからない。それならいっそ手透きの者で先に準備を進めていてはどうだろうか。空腹感を覚えて来た事もあり、普段なら面倒でしかない考えが浮かぶ。買って来たデザートを冷蔵庫にしまいながら相手に意見を求めてみて)
なぁ、夕食どうすんだよ。この調子、ジュニアもメガネもアテにならねぇぞ。


  • No.38 by 藤村伊織  2016-06-02 19:38:48 


ああ•••仕方ない、俺達でやるしかないみたいだな。
(普段は夕食の準備をする人物は大体決まっており、勿論自分も全くやらない訳では無いがいつも指揮をとっている響也や蒼星の手が離せないとなると、相手が問いかけてきたように自分達で全て何とかするしかないかと渋々頷いて。とは言え昴や陽向に任せるとあまり安心は出来ないし、仁は今席を外していてさっきから姿が見えないし、やはり主要の準備は自分と相手でやるしか無く小さく溜息を零し。まあ最終的にメニューをカレーにしておいて正解だったかもしれない。過去に作った事は何度かあるし決して難しい料理でもない為何とかなるだろうと早速台所に立つと腕まくりをしてふと相手に視線を配り)
ー余計なお喋りは無しだ。さっさと作るぞ。

  • No.39 by 新堂カイト  2016-06-04 17:27:56 


マジかよ…まさか飯の準備までする事になるとはな。(夕食までは少しのんびりと過ごしたかった事もあり、溜め息と共に不平を述べ。しかし空腹なのに加え、相手と二人で夕食準備というシチュエーションは不思議と嫌ではなく、渋々といった感じながらも同じように腕捲りし相手の隣に立てば、手を綺麗に洗いながら頭の中で役割分担について考え。和食好きな相手の事、米の研ぎ方や炊き方にも拘りがありそうだと思い、とやかく言われる前に炊飯の仕事を押し付け)
取り敢えずライスはカブキ、お前に任せた。研ぎ方がどうだとか、口煩く言われちゃたまんねーからな。

  • No.40 by 藤村伊織  2016-06-07 18:34:27 


•••お前に言われなくてもそうするつもりだ。
(そういえば相手と二人で夕飯を作るというのは今まで無かったなと思うと何だかこの景色が新鮮で相手に気付かれない程度に口元緩めるもすぐにハッとして気を引き締め炊飯に徹して。相手も料理はそれなりに上手い為野菜を切ったり肉を炒めたり等は任せても平気だろうと思い特に気に留める事無く作業を進め。出来れば自分も買い出しを終えてからまた台本のチェックやら振り付けの確認をする時間が欲しかったのだが悪い気はせず、それどころか今日はほんの数時間で相手の良い所も見る事が出来たしそれはそれで良かったかなとぼんやり考えつつチラリと横の相手を見て)

(/すみません遅くなりました•••( ; ; ))

  • No.41 by 新堂カイト  2016-06-09 23:39:11 


そっち終わったらこっちも手伝えよ。(中々慣れた手付きで黙々と作業を進めていく相手を横目で見つつ、此方も使う食材をカットしていき。元々料理が嫌いではないのもあるが、決して会話が多く行き交うわけでもないこの空間に不思議と居心地の良さを感じてしまう。そんな中相手にかけた言葉は刺々しさはなく自然な響きで。その時、捲っている袖からすらりと伸びた彼の細い腕にふと視線がいく。何となく眺めている内に無意識にそこへ向かう手。気付けば腕を掴んで軽く此方へ引き、その細い手首や指先までまじまじと見つめながら率直な気持ちを口にしていて)
相変わらず細ぇな。筋肉付いてんのかよ。


(/いえいえ!此方こそ遅れたりしますし、来て頂けるだけで嬉しいですのでっ)

  • No.42 by 藤村伊織  2016-06-10 19:17:34 


っ•••!何だ、いきなり•••。準備が遅れるだろ、
(相手が誰であれ元々口数は多い方ではない為視線を感じてはいたものの特に気にする事もなく黙々と作業をしていて。そんななか不意に掴まれ引き寄せられた腕。ーあ、またこの感じ。少し前にもこんな事があった、相手に腕を掴まれた時に感じた違和感。触れられた所が熱くなっていって。相手に、しかも同性に触られたぐらいで何をこんなに混乱しているんだろうと自分を落ち着かせようとするもなかなか上手くいかず、それどころか頬までも薄っすら赤く染めつつ顔を背け。弱々しく腕を振り払うとコホンと咳払い零しなるべく相手をこれ以上視界に入れないように鍋に具材を入れ煮込み始めて)

(/お優しいお言葉ありがとうございます...!;_;)

  • No.43 by 新堂カイト  2016-06-10 22:47:55 


あ?なに赤くなってんだよ、ちょっと触れたくらいで。…なァ、カブキ(腕を掴んだ瞬間から彼の動揺が伝わり不思議そうに見つめれば、何処と無く落ち着きがない態度にみるみる赤く染まる頬。異性に免疫がないらしいのは薄々感じていたが、まさか同性にまでとは思わず瞬きをひとつ。弱々しく己を振り払い、羞恥からか顔を合わせようとしない彼を見ていると悪戯心を擽られ自然と口角が上がる。明らかに悪巧みしていそうな笑みを浮かべながら再び距離を詰めては肩を組むようにするりと腕を巻き付け、顔を覗き込んで態とらしく声をかけ)

  • No.44 by 藤村伊織  2016-06-11 16:42:47 


おい、いい加減に•••。急に掴まれたら誰だって驚くだろ。別にお前に触られたぐらいで•••どうって事は無い。
(さっきから様子がおかしいのは自分自身が一番よく分かっていて、だけど相手にからかわれるのはやはりどうしても嫌で鋭い目で睨み付け。大体何でここまで自分に構ってくるのだろうか、最近そのおかげで調子が狂っているというのに。更に相手が距離を縮めてきて顔まで覗き込まれると、いつもは憎まれ口だの嫌味なんてものがすぐに出てくるのに言葉に詰まってしまい溜息を吐く事しか出来ず。とりあえず他の仲間に見られたら何を言われるか分からない、変な誤解は招きたくない為肩に回っている腕を剥がし軽く相手の肩を押して距離をとり)

  • No.45 by 新堂カイト  2016-06-13 23:08:39 


どうって事ない、ねぇ…。まぁ今はそういう事にしといてやるよ。(彼にしては弱々しい部分が垣間見えたのも束の間、次に向けられた視線は普段通り鋭いもの。警戒するような様子からしてもやはり嫌われている事には変わらないらしい。とはいえ此方も少しも怯む事なく相手を観察するようにじっと見据え。何か言いたげなニュアンス含む言葉を残すも、空腹感が強まるばかりの今は食事の準備最優先でいきたいところ。気持ちの切り替えは早い方なのか一旦大人しく引き下がれば、相手が煮ている野菜にそろそろルウを投入しようと何種類かある中から迷いなく甘口のものを選んで分量を取り出し)
もちろん甘口で決まりだろ。この前ヒナタが作ったのは辛くて食えたもんじゃなかったからな。

  • No.46 by 藤村伊織  2016-06-16 18:54:55 


また味付けがどうこうでお前と争っていたらいつまで経っても夕飯に辿り着けないからな•••せめて中辛のと半分ずつにしたらどうだ?
(ひとまず引き下がったらしい相手の様子にほっと胸を撫で下ろしつつ、なるべく自分としても早くこの作業を終えて相手と二人きりという気まずい空間から抜け出したい為初めは大人しくルウを選ぶ姿を眺めていたものの流石甘党なだけあって甘口を選ぶ相手に苦笑零し袋の中から他の種類のルウのパッケージを眺め。此方があまり攻撃的な態度で発言すればまたいつものように口喧嘩が始まりなかなかこの空腹を満たせないと思ったのか少し控えめに中辛のパッケージを相手に差し出し首を傾げながら尋ね)

  • No.47 by 新堂カイト  2016-06-16 22:25:55 


はァ?冗談だろカブキ。カレーは甘口で作って蜂蜜を混ぜるのが常識だろうが。(甘口で作ろうとルウを入れる直前で制止を掛ける声。自己中心的で少々ズレた“常識”も甘党の己にとっては当然の事。中辛を混ぜてはどうかという相手に正気かと言わんばかりの視線を向け。しかしあくまで提案という形らしく、その声色や表情に普段の対抗意識のようなものは見受けられず。然り気無く首を傾げるその様が普段よりもあどけなく見え、忽ち毒気を抜かれてしまう。決まり悪さに視線を泳がせた後、諦めたように溜め息つけば相手が差し出す中辛を渋々受け取って)
…わかったよ。今回だけだからな。

  • No.48 by 藤村伊織  2016-06-18 07:09:36 


ああ。お前と二人で食事を作るのもそうそう無いだろうしな。
(いつもの刺々しい態度は何処へやら、渋々ではあるが自分の提案を受け入れてくれた事に意外だなと多少驚きつつも相手がルウを入れて煮込んでいる間に自分は後片付けをして人数分の皿も用意しておき。相手は今回だけだと言ったが今日に関しても響也と蒼星の手が空いていなかったから仕方なく二人で夕食の準備をしているだけ。そう何度もこういう機会は訪れないだろうと内心思いつつ何とか無事に完成しようとしているカレーとそれを煮込んでいる相手に交互に視線を配りつつ自然と表情も和らいでおり。一足先にエプロンを外せば相手の肩にぽんと手を置きそのままメンバーを探しにキッチンを後にして)
もう米も炊けてるし•••皆を呼んでくる。

  • No.49 by 新堂カイト  2016-06-19 18:59:40 


あ、ああ…さっさと来ねぇ奴の分はねぇぞって伝えとけ。(肩を軽く叩かれるという想定外の出来事に一瞬反応が遅れるも、取り繕うように普段の調子で返し。他のメンバーを呼びに部屋を出ていく彼の後ろ姿を見届けていると、完成間近なカレーの良い香りが鼻先を擽り、我に返ったように鍋に視線を戻して。「…なんだアイツ。いつもは俺に近付きもしねぇくせに」甘口と中辛がミックスしたカレーをゆっくりとかき混ぜながら、誰も居ない空間でポツリと溢す。_正直驚いた、奴の方から触れてくるなんて。己も己で、普段なら自我を貫き通していただろう所で彼の意見に耳を傾けている。妥協のようで悔しい気もするが、そうした事でいつになく柔和な彼の表情が見られるのは何となく嬉しいのも確か。ほんの少しだけ彼との距離が縮まった気がし、思わず頬が緩んでしまいそうになるのを堪えながら、完成したカレーから一旦手を離すと用意された皿にライスを盛り付け始め)


  • No.50 by 藤村伊織  2016-06-20 18:52:40 


(ひとまず取材が長引いている二人以外のメンバーの元に向かい夕食の準備が出来た事を伝えると一番元気な返事をして駆け出していった昴に思わず溜息が溢れ。他の皆もそれぞれ自分のペースで動き出し自分は後を追うように一番後ろをついて歩き。食卓へ向かうともう既に取材が終わったらしい響也と蒼星が席に着いており自分は再び相手のいるキッチンへと戻ればもう全員分の盛り付けが終わろうとしているところで、自分は盛り付けられた皿を皆の元に運んでいき。「それにしても珍しいな、カイトと伊織が二人で夕食作りなんて」と微笑ましいといった様子で仁がポツリと言葉を零すもあくまでもやりたくてやった訳ではないという事を理解して欲しくて顔を顰める。まあ結果としては以前より相手に対しての意識が変わったような気もするけど。そんな事もちろん相手に言える筈も無い為さっさと食べてしまおうと手を合わせ食べ始め。小さな揉め事はあったものの味付けも問題無く程良い辛さが自分には丁度良くて小さく頷き相手目掛けて声をかけ)
やっぱりルウをブレンドして正解だったな。俺の言う通りだったろ?

  • No.51 by 新堂カイト  2016-06-21 21:36:43 


…まぁな。ま、ほぼ俺が作ったんだから美味くて当然だろ。(人数分のカレーを盛り終え席に着けば、皆と共に手を合わせ早速スプーンで掬い先ずは一口。選択肢に甘口しか無かった自分としては味の方に多少不安もあったが、程好い辛さが良いアクセントとなり、これはこれで中々いけるし食も進む。新発見に小さな感動を覚えていると相手から同意を求める声が。思わず頷きそうになるがそう簡単に素直になれる筈もなく、慢心の笑みを浮かべながら得意気に返し。しかしこのカレーが美味しく感じられる理由はルウをブレンドしたからだけでなく、少なからず彼の米の炊き方もあるのだろう。此処は素直に誉めてやろうかと口を開いた瞬間、隣の席の陽向から横やりが。「でもカイトくんが人の意見聞いて協力して作るなんて珍しいじゃん。この前ボクが作ってた時はダメ出しばっかしてたクセに。おまけに蜂蜜まで入れようとするし、ほんっとあり得ないんだけど」等と不服そうに頬を膨らませつつもからかい混じりの視線を向けて来て。それは受け取り方によっては彼が特別だというようにも聞こえるニュアンスで、思わずドキリとし目の前の彼を一瞥し。万一彼にそう取られてしまっては癪であり気恥ずかしい事この上ない。目の前のグラスを手にすれば水を喉に流し込み、誤魔化すように突っぱね)
俺は優しいから今回は仕方なく譲ってやっただけだ。いい加減腹も減ってたしな。次こそは絶対甘口で蜂蜜入れるからな。

  • No.52 by 藤村伊織  2016-06-24 09:49:49 


そう何回もお前と二人で食事を作る気は無いんだが•••。次は勝手にしてくれ。俺は手伝わない。
(ほぼ自分が作ったと豪語する相手を見て流石に呆れ果てたのかはあとわざとらしく大きな溜息を吐きそのまま陽向の言葉に耳を傾け。確かにいつもなら自分の意見は意地でも押し通す相手だが今回は案外あっさり受け入れてくれたしそもそも普段から言い争いが絶えない自分なんかとよく一緒に作る気になったものだなと内心感心していて。そうとなると自分の方も本来なら絶対に相手と二人で何か作業をするなんてご免だし今まではそういう機会はなるべく避けてきたというのに何故今回に限ってすんなり協力なんかしていたんだろう。そしてさっきから何だか表情に落ち着きが無さそうな相手を見て此方も違和感を覚え。無意識に相手と同じタイミングでグラスの水を飲み干しなるべく相手を視界に入れないように俯きながらブツブツといつものように憎まれ口を叩き早く食べ終えて個人練習でもしようとペースを早めて)

  • No.53 by 新堂カイト  2016-06-25 13:10:52 


ダメだ、お前にはまた手伝ってもらう。今後俺が夕食の準備を担当する時、俺の助っ人はお前に決めた。拒否権は無しだ、認めねぇ。(勝手にしろ、もう手伝わない、そんな彼の言葉が何故かチクリと胸に刺さる。僅かに感じた痛みは、拒絶されたような気にさせられたからだろうか。煙たがられている事は以前から感じていたが、今日一日で少しは縮まったよう気がした彼との距離。それは思い過ごしだったのかもしれないと思うと、悔しさと惨めさでかっと血がのぼり。手にしていたグラスをテーブルに叩きつけるかのように置けば、真っ直ぐに相手を見据えながら有無を言わさぬような強めの口調で言い放ち。_理不尽な事を言っているのは自分でも理解している。しかし彼が自分を受け入れようとしない事がどうしても許せない。つい熱が入る様子にどうしたんだと驚く者、相変わらずの横暴さにやれやれと呆れる者、両者の視線を浴びる中、陽向だけがニヤニヤしていて。その反応がやけに不快で、眉間に皺を刻みながら「あ?何だよ」と問えば「つまりカイトくんはいおりんと一緒がいい、そういう事?」と悪戯な笑みを浮かべながら返され。思いがけない言葉に言葉を失い、問題の彼にちらりと目を向ければバチリと視線がぶつかって。その瞬間、陽向の言葉の意味を理解し、急速に顔に熱が集中して反射的に視線を逸らしてしまい)
な…ッ、…んなわけねぇだろうが!お前や体力バカみたいに無駄口叩かねぇ分、カブキとやるのが一番効率いいと思っただけだ。ヒナタのクセにふざけた事言ってんじゃねぇ!(わけもわからない羞恥心を抱え一気に捲し立てると、思いきり陽向の頭を小突いてガタリと荒っぽく席を立ち。急速に上がる熱で恐らく赤く染まっているだろう顔を見られたくなくて、小さく舌打ちすると空になった食器を持ちそそくさとその場を去り)

  • No.54 by 藤村伊織  2016-06-26 06:57:23 


ー•••、何なんだ一体•••。
(個人的には何気無く放った一言に過ぎず、むしろいつもと同じ調子の発言。勝手にしろと言ったのも特別相手が嫌いだからとかそういう訳ではないというのに、何が気に障ったのか急に荒々しい態度でつらつらと言い放つ相手に驚き俯いていた顔を上げ。何故そんなに自分に手伝わせようとするのか。只でさえ普段からウマが合わない自分なんかに。そこで飛び込んできた陽向の言葉、自分と一緒がいい?あの相手がまさかーそう思う反面、他にも料理の得意なメンバーがいる中わざわざ自分を選んでくれた事による優越感に似た感情。素直に嬉しいと思ってしまった自分がいて、勿論皆の前で表情に出すようなことはしないものの、あえて何も気にしていないといった様子で自分も食べ終えた食器を片付ければ「大丈夫だ。俺が何とかする。」と此方を見ている皆に言い残し相手が居るであろう練習室まで向かうと案の定室内に姿を捉え、未だ苛々が治まってなさそうな様子の相手にやれやれといったように溜息を吐きながら壁に凭れそのまま声をかけるもやはりどうしても優しい言葉なんて言える訳もなく)
•••オイ。皆が心配してるぞ。何がそんなに気に入らないんだ?お前は俺が嫌いなんだろ?放っておいてくれればいいのに助っ人だの何だの•••訳が分からない。

  • No.55 by 新堂カイト  2016-06-29 22:26:06 


─…何が一緒がいい、だ。ガキじゃあるまいし、んなわけねぇだろうが。そんなわけが……、(とにかくその場から逃れたくて向かった先はレッスンルーム。とはいえこんな気分では稽古に打ち込める筈もなく、前髪を乱暴に掻き上げながらやもやした感情を吐き捨てるように独り言を洩らし。先程陽向に指摘された事を否定したくてもしきれない上、二人きりの時間が終わってしまう事に名残惜しさを感じたのも事実。己を拒絶しようとする彼に無性に腹が立ったのは、恐らく彼に受け入れて欲しいから。他人に認めて欲しいと思う事は誰しもあるが、己のこの感情が純粋なそれとは少し異なる事に気付き始めていて。認めて堪るか、何かの間違いだ、そう思う程に胸の奥でざわつく感情に落ち着かなくなってくる。_何でこの俺がアイツの事で悩まなきゃならない。焦りや困惑が溜め息となって零れたその時、背後からかかる声にピクリと肩を跳ねさせ。振り返らずともわかる声の主。顔の赤みこそおさまったものの、依然もやもやした感情は健在で。自分の中ではっきりさせたいという思いからゆっくり振り返れば、視界にしっかりと相手を捕らえ口を開き)
…ああ、そうだな。お前と居ると無性に苛々する。苛々して…落ち着かねぇ。


  • No.56 by 藤村伊織  2016-07-01 20:29:50 


ッ•••、そうだな。生憎俺もお前と居ると息が詰まりそうだ。
(苛々する、落ち着かない。相手から放たれた言葉に眉間の皺がぐっと深くなり。そこまで嫌悪感を抱いているなら尚更先程の料理の件で自分を選んだ相手が理解出来ずじっと見つめてくる視線に耐え切れずふいっと顔を背け。ーさっき一瞬でも喜んでしまった自分が馬鹿みたいだ。大体何でこんなヤツに。腕を掴まれた時の感覚といい、自分を選んでくれた時といい。そして面と向かって苛々すると言われた今この瞬間。全てにおいて自分の感情に違和感があって。触れられては頬を染め、相手の言葉で喜んだり、ショックを受けたり。これじゃ相手の思うツボだし、まるで相手に好意があるみたいじゃないか。そんな事はある筈が無い、あってはいけないと何度も何度も自分に言い聞かせながらあくまで平常心を保ちつついつも通りの返事をポツリ。ただどうしても顔を上げて相手を視界に入れる事が出来ない。こんな自分はどうかしてる、追いかけてくるんじゃなかったと酷く後悔しながらこのまま二人きりでいると余計な事を口走ってしまいそうで部屋から出ようと歩き出し)
邪魔して悪かったな。皆には俺から上手く話しておく。

  • No.57 by 新堂カイト  2016-07-03 07:08:39 


─…待てよカブキ、…おい…!(視線の先の相手が顔を背ける。こんな事何度もあった筈、なのにチクリと胸に指す痛みに眉をひそめ。己が吐いた言葉で傷付けてしまったのかどれだけ視線を送ろうとも此方を見ようとせず、やがて言葉を残して去ろうとする相手。このまま逃したくない衝動に駈られ、咄嗟に距離を詰めれば、腕を掴んで引き寄せ腕の中に収めてしまって。そんな自分の行動に戸惑う中、初めて間近で伝わる彼の感触や匂い、体温にドクンと鼓動が跳ねる。その一方で胸が締め付けられるようなこの感覚─‥、切なさに似た愛しさを自分は知っており。彼に抱いていたもやもやとした感情が何なのか、今はっきりと自覚する事が出来て。_あぁそうか、俺はコイツが…。認めたくなかったそれを認めざるを得ず、無意識に抱く力が強まり。けれど気持ちを自覚した所で彼が己を受け入れる筈がなく、寧ろ今まで以上に拒絶されるだろう。真面目な彼を悩ませてしまうのも目に見えているし、チームワークも重要である稽古に支障を来す事がないとは言い切れない。この感情は出来る限り隠し通すべきだ、そう直感すると腕の力を緩め、その場を凌ぐため苦し紛れの言い訳をしながらゆっくり離れ)
……悪い、一瞬目眩した。

  • No.58 by 藤村伊織  2016-07-03 16:55:59 


•••っ、!
(相手の声がしたと思えば途端に視界が揺れ一瞬何が起きたのか理解出来ず目を大きく見開いて。後から感じる体温に漸く抱き締められているんだと実感すれば一気に鼓動が速くなりどうする事も出来ずにそのまま立ち尽くしてしまい。ー早く、早く突き放せ。頭ではそう思っているのにどうしても出来ないのは相手の心臓の音が嫌というほど伝わってくるから。男に抱き締められているくらいで何をこんなに緊張しているのか、そもそも何で相手は自分なんかを腕の中に収めているのか。色々と混乱する思考の中相手が離れると力が抜けたように座り込み壁に深く凭れ嘘くさい言い訳もぼんやり聞き流しては未だバクバク跳ねている鼓動を落ち着かせるように大きく息を吐きくしゃりと前髪を掴んで辛そうに眉を潜め。ずっと感じていた相手への違和感が確信に変わった瞬間。言ってしまえば全てが壊れてしまうだろうか、そう思うと怖くてたまらずどうせなら泣き出してしまいたいくらい胸が締め付けられ俯いて)
•••ふざけるな、冗談じゃない•••••お前のせいで無茶苦茶だ、お前のせいで、俺は•••••

  • No.59 by 新堂カイト  2016-07-06 18:20:02 


…っ…そんなに嫌、なのかよ…。(解放した途端、力が抜けたように座り込む相手。“ お前のせいで、” そう繰り返す彼の表情はとても苦し気でいて今にも泣き出しそうに見えて。色恋沙汰に疎いだろう事は感じていたが、ほんの僅かな時間抱き締めるというだけでこの状態。触れる事さえ許したくないような相手に抱きつかれた事が余程堪えたらしい。ズキリと傷んだ胸はやがて持続的な重い痛みに変わる。彼にそこまで嫌われている上、これ程辛そうな表情をさせてしまうなんて。ショックの余り呆然と立ち尽くし、相手を見下ろしたまま喉奥から絞り出すようにポツリと溢し。壊れてしまいそうな彼を優しく抱き締めたい衝動と、これ以上苦しめてはいけないと制止する理性がせめぎ合い、苦悩に顔を歪め。俯く相手の前に腰を下ろすと、迷いで宙をさまよっていた手をそっと相手の肩に落とし、どうにか誤魔化しきろうと試みて)
…悪かった。マジでふらついただけで他意はねぇ。さっきのは無かった事にしていいから…気にすんな。

  • No.60 by 藤村伊織  2016-07-06 21:22:09 


•••、無かった事に•••?お前、本気で言ってるのか•••?
(相手の消え入りそうな呟きが聞こえる。ー違う、そうじゃない。そう言いたいのにすっかり思考は停止していて上手く言葉が出てこない。きっと相手は嫌われていると思っている、確かに初めは何もかも相性が合わない相手を自然と苦手な人物だと意識していたが今はー。このどうしようもない気持ちをそのまま相手にぶつけられたらどんなに楽なんだろう。そう思いながらもどんどん気は重くなっていくばかりで相手の手が肩に触れる事すらぼんやり受け流せば途端に降ってきた言葉。無かった事にしていい、相手にしては弱気なその発言に苛立ちとショックが沸々と込み上げてきてはもう今更抑える事も出来ず縋るように相手の腕を掴み、相手が相手なだけにこういう時は一体どうしたらいいかわからず視線は相変わらず下に向けたまま掠れた声で呟き始め腕を掴んでいる力も自然と強くなり)
お前は無かった事に出来ても、俺は出来ない•••。俺がおかしいんだよな。お前に抱き締められたぐらいでこんな•••情けない。

  • No.61 by 新堂カイト  2016-07-09 11:02:58 


…な…に言ってんだ、お前…。事故だっつってんだから、そう思って忘れりゃいい話だろうが。(抱き締められた事が余程堪えたのか、無かった事になど出来ない、相手がそう消え入りそうな声で呟く。しかしそれに反して縋るように腕を掴まれている気がするのは自分の思い過ごしだろうか。此方に救いを求めるかのように強まる力に心臓が大きく跳ね、心が揺らぐ。_こいつ…俺が嫌いなわけじゃねぇのか? 相手を苦しませない為に言い聞かせているというのに、膨らみかける僅かな期待。理性に抗い己の気持ちを思うがままぶつけたくなる狂暴な衝動が込み上げ、ドクンドクンと鼓動が速まり、妙に息苦しくなる。発する言葉とは裏腹に、肩に触れていた手が俯く相手の頬へと伸び。半ば無理矢理顔を上げさせ視線を絡ませれば自然と二人の距離が縮まる。「…カブキ、お前─…、」真意を探ろうと瞳を細め、目の前の相手をじっと見据えながら口にした時、部屋に近付く足音にピクリと指先を震わせ)


  • No.62 by 藤村伊織  2016-07-09 19:14:42 



•••本当に最悪だ••••、こんな筈じゃ•••
(大分遠回しではあったが何時もの自分にしては随分と感情を表に出してしまったんじゃないかと自覚し、後から込み上げてくる気まずさと羞恥でどんどん体温が上がっていくのが分かる。相手へ抱いている感情がどういうものかというのは悔しいけどもう自分で認識している、だけど相手は?さっきも言われたように、もし本当に事故だとして特に何も意図が無かったとしたらこんな惨めな姿を晒して自分はこれからどうしていけばいいんだろう。もやもやと湧き上がるものを頭で整理しようとしているとやや強引に顔を上げさせられ嫌でも視線がばっちり絡み合い。こっちは不安で堪らないというのに、これ以上どうしろと言うんだ。至近距離にも関わらずそれでもなお視線を微妙に相手から外しボソリと呟きを落とす。もうこのまま言ってしまえば楽になれるだろうか。いっそのことどうにでもなってしまえと半ば開き直ると「ー多分俺は•••、」そう口を開いた瞬間聞こえてくる足音。なかなか戻って来ない事で心配させてしまったのだろうか、誰かは分からないがとにかくこのまま扉が開かれたらーそう思うと恐怖にも似た感情が湧き上がり咄嗟に立ち上がっては相手と距離をとり)

  • No.63 by 新堂カイト  2016-07-11 21:05:56 


─…わかった、今行く。(近付く足音に警戒したらしい相手が慌てて己と距離を取る。何か言い掛けた相手を追及しようと口を開くも、近付いてきた足音は案の定このレッスンルームの前で止まり。やがて扉が開かれ、顔を覗かせたのは蒼星で。今度の公演や先程の取材の件で打ち合わせをしたいから事務所に集まって欲しいとの事。普段と大差無い調子で了解と返すも、この場の張り詰めた空気を感じ取ったのか、蒼星が若干不思議そうに自分と相手を交互に見る。しかしその事に特に触れるわけでもなく、“待ってる”と笑みを浮かべて戻っていき。再び彼と二人きりになった空間。先程までの緊張が解けたように息を吐き出すと、何処かぎこちなく相手に視線を向け。相手が先程何を言いかけたのか気になって仕方がないが、続きを促した所で素直に話す可能性は薄い。それでも性格上黙っていられず、彼が部屋を出て行ってしまう前に問い詰め)
…なぁ、さっき何か言いかけたろ。何言おうとした?



  • No.64 by 藤村伊織  2016-07-12 20:58:31 



別に•••大した事じゃない。
(蒼星の言葉により漸く冷静さを取り戻す。あのまま誰も来なかったら自分は相手に何を言うつもりだったのかー。丁度いいタイミングで蒼星が来てくれた事に安堵の息を零し、さっさと部屋を出ようとしたところで耳に飛び込む相手の問いかけ。まさか相手がそのままうやむやにするようなタイプではないということは分かっていたものの、我に返った今、改めて聞かれても続きを答える気にはなれず扉の前で立ち尽くせば首を横に振って言い放ち。ーとにかく二人きりの空間から離れなければ、これ以上相手の事を考えていたらいつか言葉の続きを伝えてしまいそうで。不安と恐怖で押し潰されそうな感覚。こんなに辛いならやっぱりこのまま忘れるべきなのか、そう思い再びドアノブに手をかけ相手より先に部屋を出ようとするも、一瞬背後にいる相手を振り返り弱々しく口元緩めると「やっぱり、無かった事にした方が良いかもしれないな」と小さく呟いてそのまま相手を置いて一足先に事務所に向かい)

  • No.65 by 新堂カイト  2016-07-15 00:21:53 


……っ、……どうすりゃ良かったんだよ…。(立ち去る間際、相手が残した一言が胸に突き刺さる。“ 無かった事に ”、確かに自分はそう言ったが、相手を苦しませない為に選んだ言葉であって、勿論本意ではない。本音を言えば先程の一件で自分を意識して欲しいし、秘めた想いも感情も剥き出しにしてぶつけたい。あれ程近くにいても、感情のまま抱き締める事はもう許されない。一人取り残された部屋で脱力したように壁に背を預ければ、若干苛立ちを含んだ声音でやりきれなさを吐き出し。その後、遅れて事務所に戻るも、モヤモヤした感情に支配されたまま。思うは相手の事ばかりで、打ち合わせの内容がすんなり頭に入って来やしない。上の空といった調子でただ一点をぼんやりと見つめている内にミーティングは終了し)



(/いつも魅力的で可愛い伊織を有難うございます…!! 苦悩する伊織の繊細さがとても素敵で、ついにやにやしてしまいます。笑
告白するチャンスはあったのですが、もう少しこのままの方が面白いかなと、見送らせて頂きました。勝手な判断で申し訳ないです。orz そのうちカイトの自制心がなくなり暴走するかと思いますが、宜しくお願いします(笑)
取り敢えずこの辺で一区切りし、場面を変えた方がやりやすいのかなと思い、打ち合わせが終了した所で止めましたので、続きは会議終了後からでも日時を変えて別の場面からでも結構ですので、お好きな場面から始めて頂けたらと思います!)

  • No.66 by 藤村伊織  2016-07-16 15:51:06 


(あれから数日、流石にメンバーの前では平静を装っているものの気まずさが無くなった訳ではなく、なるべく二人きりにならないように心がける日が続いている。準備していた公演も無事に終了し、新しい演目に向けてまたスタートを切ることになり心機一転の為にも休日が設けられた。またこれから打ち合わせやらレッスンやらで忙しい日が続くにも関わらず、休日だというのに自分は事務所に出向き早速次の台本を熱心に読み込んでいて。というのも一人で家に居てもやる事が無いし何かに集中していないと相手の事ばかりが頭に浮かんできてしまう為余計な事を考えないようにと台本にマーカーを引いたり自分なりのメモを書き込んでいるとたまたま倉庫の整理に来ていた蒼星に「折角のオフなんだから、程々にね?」と声をかけられるも入れてくれたコーヒーを飲みながら再び黙々と作業を進め)


(/ いえいえ!こちらこそ葛藤しているカイトが切なくてつい涙が出そうになります..笑
二人にはもう少し苦しんでもらいましょう← とりあえず休日の方が色々と行動も起こしやすいかなと思い場面を変えてみました!)

  • No.67 by 新堂カイト  2016-07-19 06:22:31 


…天気いいな。本当に雨降んのかこれ。(無事終了した公演後の休日。たまにはゆっくり寝ていたい気分でもあったが、次の公演もある為、自主的にボイトレに通い、その帰り道。午後から雨予報らしいが、嘘みたいな快晴。ぼんやりと空を眺めつつ独り言を溢すと、不意に相手の顔が浮かぶ。_あれからというもの、彼と二人きりになる事がそう無くなった。話しかければ皆の前では普通に返してくるが、不意に近付こうとすると然り気無く距離を取るような行動が目に付いて。公演間近だった事もあり必要以上の接触は控えていたが、これからも避けられ続けるのは堪えられそうにない。あの日の出来事が彼の中で消化出来ずにいるのなら、せめて普段通り接するしかない。気付いてしまった想いをぶつけられないのはもどかしくて辛いものの、想い人に避けられ続けるのも堪え難い。練習熱心な彼の事だから今日も自主的に稽古に出て来ているに違いない。会えば感情が抑え難くなるのが解っていながら、会いたさ故に足はカンパニーの方に向いてしまう。近付くにつれて速まる鼓動。彼が居るかどうかわからないのに。そんな女々しい自分が滑稽で思わず鼻で笑いながら、事務所前で立ち止まりドアノブに手をかけ。扉を開けて中を覗けば予想通り台本と向き合う相手の姿。嬉しさが込み上げると同時期待通り過ぎて可笑しくて、ついふっと笑みを溢しながら声をかけ)
─ …よぉ。お前一人か?



(/休日という事でどんな展開にしていこうか悩みますね。楽しみです。笑
何かに使えるかな~と、午後から雨とか変なフラグ用意してみましたが(笑)、お気になさらずお好きなように動いてくださって構いませんので!では引き続き宜しくお願いします!)


  • No.68 by 藤村伊織  2016-07-20 22:26:37 



•••、ああ。蒼星も居るが倉庫の片付けをしているらしい。
(すっかり台本に見入っており周りの音もろくに耳に入らないぐらい集中していた為勿論扉が開いた事などには気付く筈も無かったがその後に聞こえてきた声には過剰に反応してしまいびくりと肩を震わせ。ーこの声。振り返らずとも声の主は分かりきっている。相手が休日に訪れるなんて一体どういう風の吹き回しだろうか。なんて内心思いながら至って自分は台本に集中しているんだという雰囲気を醸し出す為にも、声をかけられているにも関わらず顔を上げるどころか目線すら相手に向けないままぽそぽそと呟き。折角相手の事を考えないようにしようとしているのに本人が此処に居るのでは全く意味がない。相手がこのまま自主練でもするというなら自分はさっさと家に帰ろうかと椅子から立ち上がり飲み終わったコーヒーを片付けると鞄を持ち扉に向かい)

  • No.69 by 新堂カイト  2016-07-22 22:54:27 


…何だよ、もう帰んのか?(声を掛けても目が合うどころか此方を見ようともしない。此方の声掛けに確かに反応した癖に。蒼星の件には適当に相槌を打ちながら相手の動向を見つめていると、今しがたまで台本と向かい合っていた割に急に帰り支度を始め。避けられている事は承知の上だが余りにあからさま。顔を合わせる事さえ嫌なのか。こっちは会いたさ故に足を運んだというのに、これでは面白くない。瞳を細めれば眉間には自然と皺が刻まれ、まるで拗ねた子供のように不満の色を含んだ声を発してしまう。_このまま逃して堪るか。そう思うや否や部屋を出ようとする相手を先回り、入口を塞ぐようにして立ちはだかれば、引き止める為思い付きで浮かんだ事をふてぶてしい口調で口にし)
ちょっと待て。─…そうだ、メシ。昼飯まだだろ。付き合えよ。

  • No.70 by 藤村伊織  2016-07-24 20:04:14 



何で俺が•••ー、
(自分の行動は当然見破られていて一瞬のうちに扉を塞がれるとそこでやっと相手を視界に捉える。不満そうな、不機嫌そうな顔。しかも明らかにぎこちない昼食の提案。相変わらず上から目線なその態度にふっと小さく笑いが零れるも、"行く訳が無いだろう、蒼星でも誘ったらどうだ?" 口から出る筈だった相手への答えがすんなりと出て来ない。思わず言葉に詰まり俯く。このまま相手を避け続けたところで何も変わらない事も分かっているし、そうしたいなんて思ってもいない。本当は昼食だって•••ー。そこまで考えると相手を軽く押し退け扉を開きスタスタと歩いて行く。数歩進んでぴたりと足を止めれば少し振り向き何故か此方までふてぶてしい表情を浮かべると一つ言葉を落とし)
•••和食なら、行ってやってもいい。

  • No.71 by 新堂カイト  2016-07-26 10:09:50 


和食かよ、あんま気分じゃねぇな。…待てよ、そういや最近新しく和洋ダイニングが出来たろ。ここからそう遠くねぇし決まりだな。行くぜ。(己を押し退け部屋を出ていく相手を視線で追う。万一拒否されたなら多少強引にでも連れ出すつもりていたが、どういうわけか意外にも乗って来た。相手のリクエストはやはり和食。こんな時相手に合わせる事も大事なのだろうが、生憎そういった協調性を持ち合わせていない上、妥協は自分の中で許せないため、顔をしかめて気分が乗らない事を無遠慮告げ。その時、ふと最近オープンした店の存在を思い出し。食の好みも異なる二人でもあそこなら互いに食べたいものが見つかるはず。そうと決まればと、相変わらず相手の返事を待たずに決めつけさっさと歩き出し)


  • No.72 by 藤村伊織  2016-07-28 08:19:19 



相変わらず勝手だな••••、
(自分の都合で昼食に誘ってきたくせに此方の意見にはまるで聞く耳を持たず、終いには一人でさっさと歩き出す始末。呆れ果て大きな溜息を吐くも、何だかんだ拒否出来ず大人しく相手の後ろをついて歩いている自分に対して苛立ちが募る。こんな意志の弱い人間じゃなかった筈なのに。とりあえず和食もあるならそれ以上文句を言う必要も残念ながら無くなってしまった為一定の距離を保ったまま歩き進め。暫くして目当ての店に着けば案内された席に座り早速メニューを開くと思っていたよりも種類が豊富でなかなか惹かれるものが多い為無言のまま見入っており)

  • No.73 by 新堂カイト  2016-07-28 22:54:52 


へぇ…結構色々揃ってんな。オムライスにハンバーグ…こっちのスパゲティーも美味そうだな。…よし、今日はこのハンバーグランチにするか。(以前買い出しに行った時も感じたが、普段反抗的な相手が自分の後を大人しく付いてくる、そんな小さな事が嬉しく、やはり気分が良い。何処と無く上機嫌のまま席に着けば此方は此方で早速メニューを開き、あれこれと迷いながらもデザート付きのハンバーグランチセットに決定し。さて気に入るものはあったかと目の前の相手の方に視線をやれば、何やら真剣にメニューと睨めっこしており。余程真剣に悩んでいるらしく、此方の視線にも全く気づかない様子で。自分の気持ちを自覚してからは、相手のそんな所さえ可愛く思えてしまう。つい頬が緩んでしまうのを堪えながら、相手が見ているページに指をかけ此方からも見えるようにすれば、自分もそこに視線を落としながら少々急かして)
どんだけ悩むんだよ。決まらねぇなら俺が選んでやるよ。

  • No.74 by 藤村伊織  2016-07-30 19:44:30 



いや、お前には任せられない。コレにする。
(どれも魅力的な為延々悩んでいると向かい側の相手にメニューを覗き込まれ急かすような言葉を浴びればむっと表情を顰めあっさりと相手の提案も拒否し。漸く決まったのか自分はトンカツの定食を選び早速店員を呼んで注文を終えると水を一口流し込み。あれ以来こうして二人きりになったのは初めてに等しく、只でさえ自ら話を振るタイプでもない為料理が運ばれてくる間のこの時間が苦痛で仕方ない。初めて来る店ということで辺りを見回したりメニューを見返したりどうにか適当に時間を潰すもそれにも限界がありどうしても目の前の相手が気になってしまう。堪忍したように息を吐くと渋々沈黙を破り)
こうやって二人で食事をする日なんて来ないと思っていたが•••意外だな。俺なんかを誘うなんて。

  • No.75 by 新堂カイト  2016-07-31 06:52:10 


そういうお前こそよく着いて来たな。あんだけ避けてた癖によ。どういう風の吹き回しだ?(オーダーを済ませれば、先ずは店の雰囲気を確認するように辺りを見回してから視線を相手に戻し。此方を見ないようにしているのか中々合わない視線。何となく落ち着かないように見えるのは、苦手な自分といるからなのだろうが。そんな彼をこうして観察しているのも面白く思えて来て、水が入ったグラスを口元に運びながらじっと見つめていると、相手の方から沈黙が破られ。確かに端から見てもこの組み合わせは意外なはず。実際彼と二人きりで食事なんて初めてで。誤魔化さなければならない質問からは逃れつつ、あれから彼に避けられていた事を意地悪く添えて問いながら椅子に深く凭れ)


  • No.76 by 藤村伊織  2016-08-02 13:57:15 



•••何だ、お前なんかと食事はしたくないと突き放せば良かったのか?
(避けてた、と言われるとチクリと胸が痛む。その件に関しては確かにその通りな為否定は出来ず視線を下に落とすもこのまま相手のペースに乗せられるのも堪らない為やや反論気味に言葉を返し小さく息をついて。今までの自分の性格なら今回の誘いを払い退ける事なんて簡単に出来ただろうに。それが出来ずに今この場に相手と二人でいるのは自分でも妙だと思う。ただあのまま気まずい状況が続くというのも自分なりには引っかかっていた、だから付いて来たという事をひとまず伝え)
避けていたのは俺の方だが、やっぱりこのままじゃ駄目だと思ったから来たんだ。練習にも影響するし、俺自身このままが嫌だったから。

  • No.77 by 新堂カイト  2016-08-04 00:11:17 


突き放したきゃそうしろよ。それでも俺は俺のやりたいようにやらせてもらう。(避けられっぱなしが堪えられないのは此方も同じ。例え今回誘いを断られても強引に連れ出していただろう。やはり感情を圧し殺すのは自分には向いていないのだと思い知る。彼への気持ちを自覚してからは、この想いや欲望を思いのままぶつけたい、そんな衝動に駆られるばかりで。そんな己を制止しているのは、稽古に打ち込みたいだろう彼への己なりの配慮であり。まるで相手に選択権はないと言いたげに自分本意な言葉を向ければ、やがて運ばれて来た料理を前に早速ナイフとフォークを手にし。食うぞ、とばかりに相手の目の前の料理を顎指ししては此方の心境も伝え)
…まぁこのままじゃ駄目だってのは同感だ。何かとやりにくくて仕方ねぇしな。

  • No.78 by 藤村伊織  2016-08-04 06:59:05 



•••お前らしいな、
(相手の言葉を聞けば結局の所自分が誘いを断ったとしても結果は同じだったんだろうなと小さく鼻で笑い。強引で、自分の思い通りにならないと気が済まない相手の性格は十分に理解している、だからきっと無意識に心の中で無理矢理連れ出してくれる事を期待していたのかもしれない。普段は表情にすら出さないものの、こんな風に思っていると相手が知ったらもうこんな機会が訪れる事は無いんだろうと一人黙々と考えている間に料理が来て相手に食べるよう促され、自分は箸を手に取り手を合わせ食べ始める。相手も同じように思ってくれていた事に少し安心するも、避けていた事で誤解されているかもしれない事が一つある為相手が料理に集中しているのをいい事にポツリと独り言のように言葉を落として自分もどんどん食べ進めていき)
••••別に、お前の事が嫌いな訳じゃない。避けたりして、•••悪かった。

  • No.79 by 新堂カイト  2016-08-04 22:43:02 


っ…べ、別にお前に避けられてる事を気にしてたわけじゃねぇからな。俺はただ、このままじゃやりにくいと思ってただけで…(好物の一つであるハンバーグを味わいながら促されるまま食べ始める相手を盗み見て。姿勢が良い相手。綺麗な箸使いや品のある食べ方に密かに見惚れていたところ声を掛けられドキリとし。避けていた事を素直に謝罪してくる彼。己に反抗的な彼が時折見せるこの素直さに弱い上、“嫌いな訳じゃない” そう直接彼の口から聞けた事で嬉しさが込み上げ、頬が緩みそうになり。照れ臭さもあって視線を逸らすと、普段の勢いを失った口調でもごもごと独り言のように話し。しかしそんな自分に堪えきれず再び相手に視線を戻せば、照れ隠しからぶっきらぼうに言い放ち、誤魔化すように料理を口に運んで)
…とにかく、もう避けるんじゃねぇよ、馬鹿。

  • No.80 by 藤村伊織  2016-08-05 10:23:58 



ああ、分かってる。
(いつもの攻撃的で棘のある言い方ではなく、どこか拍子抜けしたように口ごもる相手。どう考えても気にしていたと言っているようにしか聞こえない発言に思わず笑みが零れここは相手の言う通りにしておいてやろうと小さく頷き肯定して。このまま何となく距離があるまま時間が過ぎていくのかと思っていた為少し穏やかになった空気に安心し。ひとまず一件落着といったところか、初めは気まずかったこの状況も気付けば心地の良いものに変わっており表情も柔らかくなって、続いた相手の言葉にも短く返事をすれば食事も終わり水を飲み干して一息つく。ふと窓の外に目をやると店内に入る前とは変わって雲がどんよりしているのに気付き憂鬱そうに頰杖をついて)
ひと雨来そうだな•••降る前に帰った方が良さそうだ。

  • No.81 by 新堂カイト  2016-08-05 21:58:17 


マジかよ、あんだけ晴れてたのに。…仕方ねぇ、今のうちにさっさと出るか。(流石に会話が弾むという事はなかったが、少しの会話を交えながら食事をする内に場の空気も穏やかなものへと変わっていき。相手の柔らかい表情を見られるようになっただけでも、やはり連れ出して正解だったと思い。そんな中、憂鬱そうな相手の言葉につられて窓の外に視線を向ければ、昼前はあれほど綺麗に広がっていた空の青が灰色に変わっており。今にも雨が降りだしそうな空を見てハズレだろうと思っていた天気予報を思い出し、眉を寄せながら呟けば残りの水を飲み干し席を立ち。会計を済ませ店の外に出ると、遠くで雷鳴が。雨が降りだすのも時間の問題だろう。彼と時間を共有するのもここまでかと思うと名残惜しく感じられ。しかし余り悠長にもしていられなそうな為、隣の相手を一瞥しては声をかけ)
なぁ、確かお前んちもこっちだよな?急がねぇとマズいかもな。

  • No.82 by 藤村伊織  2016-08-06 15:19:49 



ああ、そういえば方向が同じだったな。少し急ぐか•••、っ!
(相手はどう思っているのか知らないが折角今までのギスギスした空気が払拭されたというのにもう解散するのかとなると何だか勿体無いなと密かに思いつつも続いて店を出て。いつか練習終わりにたまたま一緒に帰る事になった時に家の方向が同じだという事が分かった為今日も途中まで並んで歩いていたものの天気が待ってくれるなんて事は無くまずはポツリと小振りの雨が降り始め。雷の音も聞こえるがまあこのぐらいの雨なら普通に家に帰れるだろうと思っていた矢先、小雨は一瞬で大雨に変わり周りの人達も慌てて走って家路を急いでいる。方向は同じだが今居る場所からは相手の家の方が距離はあり自分の家は少し走ればそう遠くはない。このままずぶ濡れで考えている場合でも無い為仕方ないといったように息をついて相手に目をやり)
風邪を引いたら練習どころじゃなくなる。とにかくこのまま俺の家まで走るぞ、

  • No.83 by 新堂カイト  2016-08-08 03:38:55 


シャレにならねぇだろ…っ…!(急げばどうにかなる程度の小降りが、にわかにどしゃ降りに変われば、誰にともなく言葉を発しながらとにかく走り。自宅までまだ距離がある為、雨が弱まるまで何処かで雨宿りでもすべきかと考えた矢先の相手からの思いがけぬ言葉。驚きで小さく目を見開き相手を見やるも、相手は前を見てひたすら走り続けていて。普通に考えれば緊急事態故のごく自然な流れなのだろうが、相手との別れを惜しんでいた自分としては願ってもない事で。次第に近くなる雷鳴。激しくなる雨音。そんな中不謹慎にもにやけてしまいそうになる。_ガキかよ、 そう自身に突っ込みながら走ること数分、無事相手の自宅へと辿り着き。一先ず屋根がある場所に来た事で安堵の息を漏らすと、走ってきた事で若干乱れた呼吸を整え。濡れて崩れた髪を鬱陶しそうにかき上げながらぼやき)
あぁクソ、あり得ねェ…、

  • No.84 by 藤村伊織  2016-08-09 15:55:49 



一時的なものだといいが•••ほら、これで拭け。
(こんなに走ったのはいつぶりだろうか。日頃から基礎的なトレーニングは行っている為体力はそこそこ自信があるものの雨の影響もありいつもより疲労感が増したのか肩で息をして。とりあえず室内に入りタオルを取り出せば相手の頭に乗るように投げてやり自分も髪の水気をとっていき。いつも完璧にセットしている相手の髪型が大いに崩れて普段攻撃的な相手とはまるで別人のようで何だか調子が狂う。水も滴る、なんてよく言うがそういう事か•••なんて一人で考えながらじっと相手を眺めてしまっていた事に気付き慌てて目線を外し。気を紛らわすようにカーテンを捲り外を覗くも未だ大きな音を立てて降り続く雨。はあと溜息をつけば体を冷やすと後々の体調にも影響する為キッチンに向かい温かい飲み物でも入れようとして)
お茶とコーヒーしか無いが、どっちにする。

  • No.85 by 新堂カイト  2016-08-11 02:54:16 


あぁ…サンキュ。(頭上へぱさりと降ってきたタオルを受け取ると、一言礼を述べて髪の水分を取り始め。仄かに相手の匂いがするタオルに胸が小さな音を立て、一瞬動作を緩めるも何事も無かったように再び拭き始め。相手に倣って窓の外を見れば強い音を立てて降り続く雨。傘を借りれば帰れなくはないが、少しの時間でも相手と一緒に居たいと思ってしまう己にとって今の状況は幸運そのもので。こんな邪な気持ちでいる事を知られれば忽ち追い出されるだろう。溜め息をつく相手にちらりと視線を送れば、随分濡れてしまっており。雨に打たれ冷えたせいで心なしか白い肌が際立って見える。相手が普段から鍛えている事は理解しているものの万一風邪でも引いたらと気にかかり、キッチンへ向かおうとする際に声をかけ)
俺は珈琲だな。…って、そんな事よりカブキ、お前まずは風呂でも入って来た方がいいんじゃねぇか?冷えただろ。

  • No.86 by 藤村伊織  2016-08-11 21:15:44 



•••あぁ、すまない。適当に寛いでいてくれ。
(雨のせいで服はすっかり肌に張り付いていて気持ちが悪い、走っていた時は少し暑かったが部屋に入り少し落ち着くと雨と汗で一気に体温が下がっている気がする。そう思っていた矢先の相手の言葉。これを直接相手に言ったらきっと怒られてしまうかもしれないが結構気が利くんだなと少し感心し。こんな所で強がって体調を崩したら元も子もないし、何より此処は自宅だし折角だからお言葉に甘える事にしようとコーヒーを淹れようとしていた手を一度止め頷けば先にシャワーを浴びることに。風呂場に向かい早速シャワーを浴びているも、同じ大雨の中一緒に走ってきた訳だし相手も相当冷えてきたのではないかという考えに辿り着き自分が出たら相手にも風呂に入ってもらおうと一応風呂場内の小物やらを綺麗に整頓しておき)

  • No.87 by 新堂カイト  2016-08-12 22:02:53 


…たく、どんな状況だよ。(身体を温める為に勧めたシャワーを拒否される可能性も考えにあった為、すんなり聞き入れる様子を少々意外に思いながら見届けて。一人残された部屋で止まりかけていた手を動かし水分を拭き取ると、ぐるりと室内を見回す。初めて来た相手の部屋は相手らしさが出ている空間で、掃除もしっかり行き届き綺麗に片付いており。今日会えるかもしれないという期待はあったが、まさかこうして彼の部屋で、シャワーを浴びる彼を待つ事になるとは思いもせず、ポツリと独り言を溢し。寛いでいろと言われたものの、濡れた服装のままその辺にどっかり腰を下ろすのも何だか気が引けて。一先ず濡れて肌に張り付いた上着を脱ぐ事にすれば不快感も紛れ。しんとした部屋に響くのは、外の雨の音と浴室からのシャワーの音。こういったシチュエーションには慣れてはいるが、相手が相手だけに変な緊張感があり。らしくもなくそわそわする自分が可笑しくて、少し落ち着こうと窓の外を眺め雨音に集中しようとする中、雷で光る空に眉を潜め)

  • No.88 by 藤村伊織  2016-08-13 20:34:41 



(普段から練習でもジャージを着ているし、相手も見慣れている。別にきっちりした洋服を着直す必要も無いだろうと風呂から出ると部屋着であるシンプルなTシャツとスウェットに着替え髪の水分を落としていき。タオルを首に掛けてリビングまで戻れば何処かソワソワした様子の相手を捉え。勿論相手の心情など知る由もなく先程の自分同様服が濡れていて落ち着かないんだろうななんて見当違いの考えが頭に浮かび。短く息をつけばまた一度相手の視界から消え寝室に向かい、洋服ダンスの中からジャージの上下を取り出すと何だか気恥ずかしさも相まってかぐっと胸元に押し付けるように服を渡して。以前の自分だったらこんな事絶対に有り得ないのに。無意識のうちにもう少し相手と一緒に居たいと思っているのだろうか、それすらも曖昧なもののあくまで今後の練習の為だという事にしておき)
お前も入って来い。帰る頃までには服も乾くだろ。


  • No.89 by 新堂カイト  2016-08-14 23:17:59 


あぁ…サンキュ。風呂場のもの、テキトーに借りる。(やがてシャワーを済ませ戻ってきた相手と視線が合えば、風呂上がりのその艶っぽさに今度は胸の奥が大きく震え。このまま直視していたら危険だと本能的に感じ、すっと視線を外す。そんな自分の胸元に押し付けられたのは彼のジャージ。目を丸くするも、不器用な優しさに思わずふっと小さく笑みを溢すと好意に素直に甘える事にし。受け取った着替えを持ち浴室に向かうと早速シャワーを浴び始め。先程まで彼が使用していた為浴室内は温かく、シャンプー類の良い香りに満ちており。一瞬脳裏にちらつく妄想。慌てて掻き消すよう髪をわしゃわしゃと乱暴に洗いながら、いよいよ重症かと溜め息をつく。髪を洗い終えシャワーを一旦止めれば、外の雨音が響く。相変わらず雷も鳴り止まず、それどころか近くなっているようで。さっさと済ませて出た方がいい、そう思って身体を洗い始めたその時。落雷と思われる大きな音と共に浴室の照明がふっと消え、辺りは闇に包まれ。「…おい、冗談だろ」正直暗い場所は苦手故に焦りの色が滲む。恐らくは停電で、直ぐにはどうしようもない事はわかっている。それでもこの暗闇でじっと堪える余裕もなく、浴室の扉を開くと気を紛らわす為に相手に呼び掛け)
おいカブキ…!真っ暗で何も見えねぇ、どうにかしろ!

  • No.90 by 藤村伊織  2016-08-16 15:53:42 



•••停電だな。暫くは何も使えないだろうし、一度出た方が良い。タオルは此処に置いておく、あとコレも。
(相手が風呂場に向かい、外の音と浴室の音が響く室内。ソファーに腰掛け大きく溜息を吐く。大雨が降ったあの瞬間は余計な事を考えている暇なんて無くてまず先に行動に出てしまっていたが、こうして静かな空間で一人になると急に冷静になり自分は一体何をしているんだと頭を抱え。以前相手を避けていたのも自分の気持ちに整理が付かなくなるのが怖かったからなのに。いくらハプニングとはいえこうして自分の家に相手を入れ風呂も貸すなんて。距離を置くどころか縮まっているような気がして胸の鼓動が早くなり。その瞬間大きな雷鳴と共にブツリと何かが落ちる音が。リビングはまだカーテンを開けていたからいいもののキッチンの電気が消えた事ですぐに停電だと察しどこからともなく懐中電灯を取り出せば何やら大声で叫んでいる相手の元に向かい。ただ相手はシャワーを浴びている途中だったしと考えれば同性とはいえ流石にどうしたらいいか分からずなるべく相手の方を見ないように足元に懐中電灯とバスタオルを置いてやり)

  • No.91 by 新堂カイト  2016-08-16 17:25:05 


(/突然すみません、本体のみで失礼致します…!
ノリで停電というハプニングを組ませて頂いたのですが、自分大きなミスをしていた事に気付きましたorz
停電という事で、うっかり暗闇を想像し、軽くパニクってるカイトさんにしてしまいましたが、よくよく考えてみたら午後の出来事なんですよね/汗
恐らく、ん?と不思議に思いながら此方に合わせてのロルを回して下さったんだと思います。ありがとうごさいます、申し訳ありません…!/土下座
この後どうしたら良いか相談させて頂きたいと思いまして…。当初の予定通り午後の出来事としてここから立て直していくか、先程の食事を夕食としてしまい引き続きを回していくか、お返事を頂けたら嬉しいです!ご迷惑お掛けしてしまい、申し訳ありません。)

  • No.92 by 藤村伊織  2016-08-16 18:26:25 



(/いえいえ!わざわざありがとうございます!特にそこまで不思議に思わず此方も回しておりました•••← 此方としてはどちらでも大丈夫ですが私も一度文章を回してしまっているので夕食という事にしておいた方がお返事し易いのではないかと思います!それか家に着いた頃には夕方近くなっていて悪天候という事もあって真っ暗•••みたいな感じにしちゃってもいいかなと!その他何かあればご自由に装飾してもらっても大丈夫なので!此方こそ気付けずに申し訳ないです•••よろしくお願いします!)

  • No.93 by 新堂カイト  2016-08-19 01:49:45 


言われなくてもすぐ出るっつの。…カブキ、お前、俺が出るまでそこを動くんじゃねーぞ。居なかったらはっ倒す。わかったな。(苦手な暗がりの中、緊張感を少しでも拭うように呼び掛けて間もなく、相手が脱衣所に現れ。暗がりで表情までは良く見えないものの、彼が近くにいるというだけでほっと安堵の息が零れ。慌てる己に対し相手はいつも通り冷静な態度。暗闇が苦手だなんて言えるわけもなく、悔しさと羞恥に襲われながら一言返すと、足元に置かれたバスタオルと懐中電灯を手にし。再び浴室の扉を閉めようとする際ピタリと動きを止め、相手にこの場に残るようにと上から目線で一方的に告げてから浴室に引っ込み。念押しまでして相手がどう捉えたかはわからないが、露骨に怯えた態度は見せなかったし、自分としては普段の態度を崩したつもりもない。そんな風に都合のいいように考えながら懐中電灯で浴室を照らせば、一刻も早く出るべくさっさと身体を洗ってしまい)


(/温かいフォロー有難うございます!優しさに感謝…!(涙)
まだ夕方なのか、あるいは夕食後なのかは今後の展開任せにして、取り敢えずは悪天候の為真っ暗なんだよ、という事でお願い致します。
此方こそ日時や展開などなど、その都度自由に組んで下されば合わせていきますので、お好きなようにどうぞ!ではでは引き続きよろしくお願いします!)

  • No.94 by 藤村伊織  2016-08-21 05:40:29 



素直に言えばいいものを…
(必要な物は置いたしまたリビングに戻ろうとした瞬間相手の言葉が飛び込んできて思わずきょとんと目を丸くし。発言の内容からしてどう考えても暗いのが怖いと言っているようにしか聞こえないがきっと相手は気付かれている事に気付いていないのだろう、強気な態度ではあったがもう付き合いもそんなに浅くはない為大体のパターンは掴めている。自分も人の事は言えないのかもしれないが素直じゃないなと内心で思っていた事がぽろりと独り言として零れ。ただ自分は普段使い慣れている自宅だからいいものの初めて来た相手にとってはやはり不安なのかもしれないし、こんな暗闇で何か事故が起きても困る為仕方なく相手が出てくるまで浴室から少し離れた所の壁に凭れ待ってやる事にして)

  • No.95 by 新堂カイト  2016-08-21 16:58:44 


…たく、とんだ災難だな。停電なんてふざけやがって。(渡された懐中電灯と扉の向こうにいるだろう相手の気配のお陰で、暗闇の中でも取り乱す事なく身体を洗い終え。髪の水分を軽く切りタオルを巻くと扉を開けて脱衣所へ。特に何も追及せず指示通り待っていてくれた相手に感謝の気持ちがないわけではないが、それを改めて口にするのも可笑しなものだし出来るわけもなく。かといって沈黙も気まずいので、先程受け取ったジャージに着替えながら誰に向けるわけでもなく一人ぼやいて。大きな体格差があるわけではない為、着丈等に然程問題もなく着替えが済み。彼に待っていてもらった事も彼のジャージを着ている事も何となくだが気恥ずかしい気がして、誤魔化しのつもりか懐中電灯で相手の顔を照らす悪戯をしながら告げ)
待たせたな、取り敢えず戻るか。

  • No.96 by 藤村伊織  2016-08-21 19:15:23 



っ…、全く、人騒がせなヤツだ。
(浴室から出て来るなり何やらぶつぶつ呟いている相手の言葉を耳に入れると確かにその通りだとは思ったが、それと同時にここまで相手が怖がりだった事に対して暗闇で見えないのをいいことに小さく笑みを零し。とりあえずひと段落だなと息をつくと一気に目の前が照らされ眩しさのあまりぎゅっと目を瞑り。面白がっている相手からばっと懐中電灯を奪えば仕返しとでも言わんばかりに照らし返してやり一人スタスタとリビングに戻っていき。もうそろそろ電気もつくだろうと試してみるとやはり停電は直っていてようやく室内が明るくなりほっと胸を撫で下ろして。電気はついたものの未だ降り続く雨と遠くで聞こえる雷鳴。そしてこの空間。相手とは弾む話題も無いし微妙な空気のまま過ごすのも気まずい。とりあえずソファーに腰掛け無音よりはマシだろうと適当にテレビを付けておき)

  • No.97 by 新堂カイト  2016-08-21 23:50:42 


ッ、てめっ…、…おい待てカブキ…!(奪われた懐中電灯で仕返しとばかりに顔を照らされれば、眩しげに腕で遮りながら自分からやったにも関わらず抗議し。一人廊下を歩いて行ってしまう相手。暗闇に一人置いていかれては堪らないと慌てて後を追い。どうやら停電の問題は解決したようで、明るさを取り戻した室内に安堵し。雷も遠くなったようだが、窓の外は相変わらずの雨で、室内には雨音だけが響く。元々必要以上に会話をする関係でもなかったが、相手を意識するようになってからは益々何を話していいかわからず。沈黙を破るようにTVの音声が耳に流れ込んで来るもそちらには目を向けず、髪をタオルで拭きながらソファーに座る相手の後ろ姿を見つめ。邪魔が入らない場に二人きりという中々ない機会に、抑えなければならない衝動が込み上げる。_こいつが女なら、今ここで迷いなく抱き締められるのに。そんな感情が沸き起こり、ドクンと大きく震える胸を落ち着かせようと息を吐くと、気を紛らわせる為にTVのリモコンを手にして勝手にチャンネルを変えていき。すると、偶然にも陽向が出演していた番組が再放送されており、手が止まる。「あ?ヒナタじゃねーか」突然の出来事に、抱えていた危険な感情も一瞬忘れ。考えなしに体が動き、画面に視線を向けたまま相手の隣に腰を下ろして)

  • No.98 by 藤村伊織  2016-08-22 08:06:43 



…へえ、こうして見るのは初めてだな。
(ただ何となく視界に入れていたニュース番組から急に映像が変わり、ぼんやり見続けていると相手の声とほぼ同時ぐらいで自分も陽向の姿を捉え。普段一緒に活動している仲間がこうしてテレビの中にいると何だか不思議な気分で画面から目を逸らさずにじっと眺めていて。ソファーが沈む感覚と視界に映った影できっと相手も座ったのだろうと気付き横にいる相手に視線を移し声をかける。しかしソファーもそこまでスペースがある訳ではなく案外相手が近くにいた事にどぎまぎしてしまい向けていた視線を少しずらし。風呂上がりで髪も下りているせいかいつもより少しだけ幼く見え、にも関わらず色気すら感じ自然と心臓の音が速くなり。おかしな考えを振り払うように短く首を振れば相手の方は極力見ないようにしようとテレビを食い入るように見続け)

  • No.99 by 新堂カイト  2016-08-23 23:28:09 


…こうして見るとやっぱ演技力はあるよな、ヒナタのくせに。(相手の心境など知る由もなく画面の中の陽向に意識を持っていかれ。感心する点は色々あるが、特に普段から評価している演技力に改めて驚かされ。そのまま暫く観賞していたが、不意に隣の存在が気になって。後先考えず隣に座ってしまったものの、この距離感は自制中の己にとってはキツいものがある。横目で盗み見れば、真剣にTVを見つめる端正な横顔。 男にしては綺麗な顔立ちだと思っていたが、気持ちを自覚してからというもの、つい見惚れてしまう事も屡々。_抱き寄せて唇を奪い愛を囁く事なんか造作ない。欲しいモノは必ず手に入れてきた。しかしそれが彼となると話は別。様々な観点から躊躇し、彼の気持ちを尊重する事で自分を抑え込んでしまう。感情のまま動けない窮屈さと、らしくないやり方に苛立ちさえ覚えるが、無茶な事をして彼に嫌われたくない思いもあって。最早TVの内容は頭に入らず、すぐ傍の彼への想いだけが募り。ソファーに深く凭れる際、自然に腕と腕くらいは触れるように上手く接近し、実は気になっていた事を然り気無く探り)
…そういや此処にあいつらは来たりすんのか?

  • No.100 by 藤村伊織  2016-08-24 00:37:22 



…家に?ああ…前に一回昴が来た事があったが、それぐらいだ。
(なるべく相手に意識を向けないようにしていたがかろうじて言葉は耳に入っており、確かに陽向は今は勿論、以前から演技力は優れていたんだなと目の前の画面を見て同意するように頷き。きっとこの事を話せば恥ずかしいからやめてよなんて言われてしまうのだろうがこの頃の陽向は小さいながらも参考にする事がいくつかあるなと感心していて。自分でチャンネルを変えたくせにもう飽きたのだろうか、ソファーに凭れ込む相手が気になって横目で捉えるとどうしても腕が当たってしまうほどの距離に再び緊張感が走り動揺を誤魔化すかのように咳払いを一つ。丁度良く相手から質問が飛んでくるとさりげなく腕を組み考える素振りを見せなるべく相手に触れないように努め、そういえば以前伊織の家に行きたいと言って聞かなかった昴の事を思い出しそれがどうしたんだと言わんばかりにさらりと答え)

  • No.101 by 新堂カイト  2016-08-24 22:04:42 


はっ…またアイツか。口を開けば “伊織、伊織”って、うるせーんだよな。(何となく予想はしていたものの、相手の口からあっさりとその名が出てしまえば不機嫌そうに鼻で笑いつつ顔を背け。小耳に挟んだ話によれば相手を追って入団したようなものらしいが、最近は犬のようにまとわりついているようにしか見えず。尤も歳が近い事もあって、呆れた様子を見せながら何だかんだで相手も昴には心を許しているのかもしれないが。昴が此処へ出入りしたとなれば詳細も気になるところだ。相手が招待したというよりは昴から押し掛けたのだろうが、少なくとも自分と居るよりは相手も自然体でいられるのだろう。泊まり掛けなんて事も絶対ないとは限らない。らしくもなくそんな事をごちゃごちゃと考えていると、苛立ちから自然と貧乏揺すりをしていて。独占欲が強い自覚はあったが、こんな風に女々しい嫉妬をする自分は知らない。しかし気になるものは気になるし、はっきりさせておきたい。眉間に皺が寄っているだろう顔を背けたまま、更に追及して)
…で?あの体力バカは何しに来たんだよ。

  • No.102 by 藤村伊織  2016-08-24 23:29:02 



その時丁度公演で昴との掛け合いがあったから、その練習をしただけだ。勝手に家まで引っ付いて来たから仕方なく、な。
(気のせいだとは思うが心なしか昴の名前を出した途端相手が不機嫌になったような気がする、以前にもこんな事があったような。彼は何かにつけて昴に対して当たりが強い。当の昴本人はそんな事はあまり気にしていないようだけど。陽向の出ている番組を見て何となく和らいでいた雰囲気が一瞬で冷たく張り詰めるような相手の口調、表情、仕草。何をしに来たか、なんてそんな事わざわざ聞く必要があるのだろうか。そうは思ったものの、何だか素直に話さなければいけないような空気に自然と口は動いていて。何故こんなに相手の顔色を伺っているんだ。これが付き合っている男女の会話ならまだしも自分達は付き合う付き合わないの問題以前の関係な筈なのに。それなのに心の何処かでは相手に誤解されたくないという歪んだ感情。あまり相手を刺激するべきではないと分かっているものの、どうしても確めたくて再び口を開く。如何にも自分はそこまで気にしていないというように平然を装いながら視線はテレビに向けたまま)
前から思っていたが…何故昴にそこまで突っかかるんだ?アイツと何かあったのか?

  • No.103 by 新堂カイト  2016-08-26 06:45:09 


っ、それは──…、……別に何かあったわけじゃねぇよ。暑苦しいあいつ見てるとイラつくだけだ。( “昴と何かあったのか” 、然り気無く投げられた質問にぴくりと肩を震わせ、背けていた顔をそちらに向ける。素朴な疑問だったのか、特に変化のない横顔はTVに向けられたまま。勘のいい奴ならこの辺で“もしかしたら”と気付くのではないか。しかしそういった思考に発展しやすい男女間でもない上、色恋沙汰に疎そうな彼の事、そちらから勘づくなんて事はまず有り得ないだろう。自分の事だけを考えるなら、今ここで気持ちを告げて押し倒してしまえば楽だろうが、拒絶されるのも相手を苦しめるだろう事も分かっていてそれは出来ない。いつからこんな風に他人の事など労るようになったのか。こんな甘い自分を中々受け入れられず、鳥肌が立つような感覚さえ覚える。それでもやはり愛しくて、大事にしたいという感情も存在していて。ぐるぐる回る思考、これ以上核心に触れられるような質問をされたらぽろっと本音を溢してしまいそうだ。何か誤魔化せないかと巡る思考と共に視線を泳がせた後、シャワーを浴びる前の会話を思い出し。これだ、とばかりに流れを変えるように軽く肘で小突きながら促し)
そーいやお茶入れてくれるんだろ。俺は珈琲な。

  • No.104 by 藤村伊織  2016-08-26 21:16:41 



…そうか。まあ言っている事は理解出来る。だけど憎めない、奇妙なヤツだ。
(確かに昴は熱血タイプとでもいうのだろうか、暑苦しいし煩いし、すぐくっ付いてくるし。初めは自分もそんな昴を煩わしく思っていた時もあったが今となっては多少の慣れもあるのだろう、もう拒否する気も起きず普通に相手をするくらいにはなっている。恐らくメンバーの中で一番気兼ねなく会話が出来る人物なのではないかという程に。肘で小突かれた事で漸く視線を隣の相手に移せばそういえばさっきコーヒーを入れるだの何だのという会話をしていた事を思い出しソファーから立ち上がりキッチンに向かい。途中まで準備はしていた為ポットに水を入れ沸騰するのを待ち。そこでふとある事が頭を過る。相手と仲が良いメンバーといったらやはり陽向だろうか。年下という事もあり絡みやすいのだろうが、二人がじゃれ合っている姿を見る度よく分からない感情が込み上げてくる事が何度かある。こうしてオフの日に相手と過ごすなんて勿論初めてだが陽向とは遊びに行ったりするのだろうかと単純に気になりソファーに座っている相手に聞こえるように少しだけ声量を上げて問いかけ)
お前こそ、陽向と随分仲が良いみたいだが…何処かに出掛けたりとかはするのか?

  • No.105 by 新堂カイト  2016-08-28 08:07:56 


…まぁ、悪い奴じゃねーのはわかってるよ。バカはバカなりに頑張ってはいるようだしな。(別に昴を憎んでいるわけでもないし、暑苦しいし煩いが悪い奴じゃないのもわかっている。時折衝突を繰り返す中で自分なりに仲間意識も育ってきた。相手に対し抱く感情も己と昴とでは別物、そう頭では理解しているが、相手にまとわりつく昴を見ているとどうしても苛々してしまう。それは何だかんだで相手の表情が柔らかくなるのがわかるからというのもある。今だって昴の事を語る相手の声音は何処と無く優しい響きを含んでいる。慣れもあるのだろうが、昴の多少のスキンシップは自然に受け入れるようになっている相手。それに比べて自分は近付くだけで身を固くされ、然り気無くかわされ逃げられてしまう。相手の一番になりたい、寧ろ自分の事しか考えられなくしてしまいたい。そんな歪んだ欲望はどんどん膨らむばかりで、いつ抑えが利かなくなるかわからない。ぼんやりと考え事をしているところ、不意に飛んできた質問に我に返り。話の流れで単純に聞いただけなのか、少しは自分を気にしてくれているのか。陽向との件にありのまま答えるも、僅かな期待と悪戯心が芽生え。どっかりとソファーに座ったまま最後はニヤニヤと口角上げ、緩く首を傾げながら言葉を強調し)
あ?ヒナタ?…そうだな、たまに出掛けるな。この前も衣装の参考に色々付き合わされたついでに買い物して飯食ってきた。まぁ奴のセンスは悪くねぇからな。…なんだよ、俺とヒナタが仲良くしている事が気になるのか?

  • No.106 by 藤村伊織  2016-08-29 11:40:13 



ッ……、別に。お前が誰と仲良くしようが俺には関係無いよな。無駄な質問だった。忘れてくれ。
(相手の問いかけによりハッと我に返る。自分は何を聞いているんだ。別に相手が誰と一緒に居たってとやかく言う必要は一切無いのに。それに相手と陽向だって自分と昴のような関係だというのも分かっているし、一緒に練習して過ごしている仲間なんだから何処かに出掛けたりするのは当然の事。だけどつい口から零れてしまった事に後になって後悔しはあと大きな溜息をつき。コーヒーとお茶の入ったカップを手に持ちソファーの前のテーブルに置けば随分スペースをとって座っている相手になるべくぶつからないようにと極力端に腰掛け。とりあえず頭を落ち着かせようと早速お茶を一口流し込みまたテーブルに戻す。あんな事を聞いてしまって一体相手はどう思っただろうか。こんなのいつもの自分じゃない、一人で勝手に動揺し色んな思考がグルグル回り、最終的にはいつかの練習室での出来事が頭を過る。このままだとまた何か訳の分からない事を口走ってしまいそうで。この微妙な空気をどうにか変えるべく次の演目の練習でもしようかと台本を取りにソファーから立ち上がり)
今回掛け合いがあっただろう、練習でもしておくか。

  • No.107 by 新堂カイト  2016-09-01 07:42:59 


いいから座ってろよ。どうせオフも今日みたいに練習ばっかしてんだろ。少しはそのカチカチな頭休めねぇと脳ミソ腐んぞ。(ソファーに戻ってきたかと思えば忙しく席を立つ相手の腕を咄嗟に掴む。練習熱心な相手がよく休日を削って練習しているらしい事は他のメンバーから聞いていたし、実際に今日もそうだった。自分と違い、普段から疲れを口にしない彼。真面目な性格上体調管理はしっかりしているだろうが、彼の事だから無理をしている事もあるだろうし、頭を悩ませたりもしているのではないか。居心地が悪そうに座っていた彼の為に漸くスペースを空けてやると、そこに座るよう顎で合図し用意された珈琲に手をつけ。彼の体調を心配しているのも確かだが、少しでも傍に置いておきたいという不純な考えもある。先程の陽向の件でわざと試すような言い方をした己に対し、彼の反応には以前のような勢いが無かった。迷いや戸惑いでもあるような、そんなニュアンス。駆け引きなど知らない彼だから、言葉にも態度にも彼の本心が垣間見えるはずで、もっと深く追い詰めたくなってしまう。しかし己のエゴをぶつけてしまっては彼に益々警戒されてしまうし、一つ間違えれば嫌われる。どうしたら自然に距離が縮まるのか、どうしたらもっと肩の力を抜いてくれるのか、そんな事を考えている内にふと思い出した事があり、声をかけると凭れていた体を起こし)
─…そうだ、お前ちょっとこのまま座ってろ。



  • No.108 by 藤村伊織  2016-09-01 19:47:05 



…俺が石頭だって言いたいのか。
(咄嗟に掴まれた腕に目を見開く。きっと少し前の自分なら腕を掴まれたぐらいで意思を変える気になどならないだろうから簡単に振り払えていたと思う。でも今は少し強引に言われてしまうと反論するどころか触れられている事に嫌悪感すら抱かず大人しくソファーに戻り腰掛けていて。相手の気遣いもあってかさっきより広くなったスペースに背中を預けると聞こえてきた言葉にむっとして眉間に皺を刻む。勿論自分の事は自分が一番よく分かっていて、響也や蒼星みたいに臨機応変が利くタイプではない事も十分知っている。だけどそれをいざ人に言われるとやはり不満なのかボソリと小さく呟くと急に何かを思い出したらしい相手を見てなんだか忙しい奴だなと思いながらも首を傾げ、とりあえずそのまま座って様子を伺い)

  • No.109 by 新堂カイト  2016-09-03 00:53:47 


わかってんじゃねーか。…仕方ねぇから頭マッサージしてやるよ。リラックスしとけ。(不満げな表情で呟く相手が何だか可愛らしく見え、ふ、と鼻で笑うと相手の背後に回り。普段から頑張り過ぎの相手を少しでも労ってやろうと思い付いたのはヘッドマッサージ。劇団にも中々上手い後輩がおり、休憩時間になどたまに世話になるが、心地よい刺激で気分もリフレッシュされる。何処が何に効くツボだとか細かい事は忘れてしまったが、何度か受けている内に身に付いた感覚を思い出しながら両手で相手の頭を挟むように触れると、力加減に気を付けながら指で解していく。 _…何つぅか変な気分だな、こんな風にこいつに触れんのは。 普段ならば他人の為にこんな事しないし、やろうとも思わない。彼に関しては奪いたいという狂暴な感情の隅に優しくしたいという甘い感情も存在し、今までにない感情や自分の変化に複雑な心境になる。指先に触れる綺麗な黒髪は柔らかく、さらりとして触り心地が良くて。考えてみたらこんな風にじっくりと相手の髪に触れた事などなかった。髪に触れている内に愛しさが込み上げ、マッサージの筈が次第に髪を弄るような動作に変わっていき。ぽつりと唇から零れる声音は自然と柔らかな響きを含んで)
…お前の髪、全然傷んでねぇのな。頭もちっせぇし……なんかムカつく。

  • No.110 by 藤村伊織  2016-09-03 20:11:38 



…ッ、ムカつくとは何だ。もうマッサージはいい、…少しは楽になった。
(突然背後に回る相手の様子を伺っていると途端に頭に手が置かれ何かと思えばどうやらマッサージをしてくれているようで。力加減も丁度良く、普段から相手の件も含め色々と考え事が多いせいかそれはとても心地が良くて一気に気が楽になる。今までは相手が誰かにこんな事をするなんて有り得ないと思っていた為驚きはそれなりにあって。と同時に相手に触れられている事でやや速まる心拍音。当の本人は後ろにいるしきっと気付かれていないであろう薄く染まる頬。ただ頭に触れられているだけなのに自分は何を考えているんだろうか。ただのマッサージの筈が段々と手付きが変わり気付けば単に髪を弄られるだけの動作になっていて。聞こえてくる声色も普段の自信満々で棘のあるものではなく、優しくてゆっくりした声。ー何だ、こんなのいつものコイツじゃない。 そう思うと共に自分の中で危機感が芽生え始めた、このままじゃ俺は益々情けなくなる。そんなの絶対に駄目だ。そんな自分の感情とは裏腹にどんどん速まる鼓動。そのまま髪に触れている手を制止するように相手の手首を掴み離させようとして)

  • No.111 by 新堂カイト  2016-09-06 22:34:18 


─…っ、たまには悪くねぇだろ?今日は世話になったし特別だ。(指先で髪の触り心地を楽しんでいたのも束の間、相手の方から止めろというように手首を掴まれ、はっとしたように動きを止め。後半は愛しさの余り、まるで愛でるような不自然な手付きになってしまっていたかもしれない。もし表情まで見られていたら気持ちがバレてしまっていた可能性もある。そう思うと今更ながら湧く危機感に慌てたように手を引っ込め、こうなった経緯を誤魔化すように言い訳をしながら、頭をぽんとやって離れ。幾ら感情を抑えていても、普段とは違う二人きりという状況に流されそうになる。相手を意識すればする程速まる動悸、突き上げる感情。 このまま一緒に居たら相手を傷付けるような事をしてしまうのも時間の問題だろう。窓の外の雨はいつの間にか弱まり、今なら帰宅出来そうだ。しかし名残惜しさが迷いを生む。プライベートで二人きりなんて機会、二度とないかもしれない。けれどこのままじゃ─…。ぐるぐると脳裏を巡る迷いを振り払うように首を横に振ると、帰るまでに乾くようにと干していた濡れた服に手をかけ)
小降りになったし今のうち帰った方が良さげだな。ジャージ…このまま借りても構わねぇか?

  • No.112 by 藤村伊織  2016-09-08 14:55:34 



…ああ。返すのはいつでも構わない。
(相手の手が離れても自分の髪を撫でていた時の優しい感覚が離れずぼんやりと上の空で。とにかくこの状態で会話を、というのも自分にはなかなか難しくとりあえずその場しのぎでお茶を飲み進める。一体彼はどういうつもりなんだろうか。考えれば考えるほど分からなくなって、息が詰まる。そんな時相手から声をかけられた事で漸く窓の外に視線を移し、確かにこの程度の雨なら傘さえあれば問題無く帰れそうだと思えば静かに頷き言葉を返し。つまり相手はこれで帰ってしまうという事。何だかモヤモヤとした感情が込み上がる、名残惜しいような、少し寂しいような。だけど自分がまさか相手に対してそんな事を思うなんて、どうかしてる。そう頭では分かっているものの、今口を開けば相手を引き止めるような事を言ってしまいそうで。そんなの自分らしくない、言える筈が無い。一人でぐるぐると色々考えたせいだろうか、少し頭痛がしてきて額に手を当てながら玄関先まで向かい)
傘、持って行け。それと、今日は……感謝する。良い気分転換になった。

  • No.113 by 新堂カイト  2016-09-10 04:18:36 


なんだよ、やけに素直じゃねぇか。まぁ…俺も気分転換にはなったな。(相手から感謝の気持ちを素直に伝えられるとは思わず、驚きで目を丸くするも直ぐにふっと不敵な笑みを溢して。照れ臭さから視線を逸らしながら遠回しに気持ちを伝え、一緒に玄関先へと。相手を独占出来る時間が終わってしまうかと思うと、妙な焦燥感に包まれ落ち着かなくなる。感情が言動に表れてしまわない内にこの場を去ろうと好意に甘えて玄関先の傘を手にするも、ふと気になるのは先程から額を押さえている彼。頭痛でもするのだろうか。雨に打たれたせいで風邪でも引かなければいいが。心配から若干眉を寄せると、念のため体調を確認し)
…おい、大丈夫かよ。頭痛でもすんのか?

  • No.114 by 藤村伊織  2016-09-10 19:46:21 



いや…平気だ。このぐらい大した事無い。お前もそんな事言って、風邪引くなよ。
(相手に勘付かれてしまうと少々ドキリとして目を見開くもまだ頭痛の段階で風邪だと判断するには早いし耐えられない程の痛みでもない。こんな所で相手に無駄な心配をかける訳にはいかないと目を伏せれば何とも無さそうな声色で呟き、そうとなれば自分と同じぐらい雨に濡れた相手も体調を崩す可能性は大いにある為釘を刺すように言葉を続け。とにかくまた大雨にならないうちに早く帰った方がいいと半ば強引に相手の背中を押し軽く挨拶を交わしてから扉を閉める。嵐が去った後の静けさとはこの事か。シンと静まり返ったリビングに戻りソファーに身を投げる。…何だか嘘みたいな時間だった。名残惜しさが大半を占めるなか、徐々に体が熱くなっていき瞼も重くなる。どうやら本当に風邪を引いたらしくソファーから動くのも億劫でぐったりと寝転びぼんやりと天井を眺めるも思い出すのは相手の事ばかり。熱に浮かされているだけだと何度も言い聞かせつつゆっくり目を閉じ)

  • No.115 by 新堂カイト  2016-09-11 00:55:10 


…ンだよ、んな急かさなくてもいいだろうが…(相手の体調が気になり様子を窺っていると、何やら半ば強引に背を押されドアを閉められてしまい。まだ一緒に居たかった己とは真逆に、さっさと帰れの如く追い出すような形で送り出す相手。何となく惨めな気持ちの中、振り返ると閉められたドアに向かって恨めしげに小さく呟く。とはいえいつまでもそこにいるわけにもいかず、小さく息を吐くと傘を差しその場を後に。雨の中ぼんやりと考えるのは言うまでもなく相手の事。今日一日の事を振り返りながら歩いていると、不意に軽い寒気に襲われくしゃみをひとつ。…あいつ、マジで大丈夫なのか? やはり気になるのは帰り際の相手の様子。歩く速度が自然に緩まり、やがてとまる。杞憂ならいい、だけど──…。 一度気になると確かめずにはいられず、水音を立てながら来た道を急ぎ足で引き返し。やがて彼の自宅まで辿り着けば、幸い鍵がかかっていなかったのをいい事にズカズカと勝手に上がり込み。「…カブキ…!」リビングのソファーでぐったりした様子で横たわる相手が視界に入ると目を見開き。慌てて近寄っては少々乱暴に額に触れ、伝わる熱に顔をしかめ)
ばっ…、お前やっぱ熱あんじゃねぇか。

  • No.116 by 藤村伊織  2016-09-11 16:49:23 



……!何で、……
(きっと相手が一緒に居た事で無意識に気を張っていたのか一人になった途端一気に具合が悪くなりベッドまで行く労力すら失われていて。雨に打たれただけでなく恐らく今まで相手の事をなるべく考えないようにと練習に打ち込み過ぎていて疲労が重なっていたというのも理由の一つにあるのだろう、頭痛も激しさを増しとにかく風邪薬を、そう思った瞬間玄関先で音がして。何かと思えばどんどん近づく人の足音。同時に聞こえる相手の声。さっき帰った筈じゃ…─そう思ったのもつかの間、勢いよく自分の額に触れる相手に此方も驚きソファーから起き上がる。具合が悪かった事がバレていたのだろうか。さっきまでは平然とした態度でいれた筈なのに。でも一度気が抜けてしまっている為そう簡単に嘘をついたところで相手が引き下がるとも思えない。混乱する頭の中まずはポツリと呟きを落とし)

  • No.117 by 新堂カイト  2016-09-12 22:55:49 


何でって…お前の様子がおかしかったから気になって戻って来たんだろうが。何が大したことない、だ。バテバテじゃねぇか。(やはり戻って来て正解だったという安堵と、さっき無理矢理でも確認しておけばという後悔が入り交じり、複雑な表情をしながら咎めるも、触れていた額から前髪をゆっくりと撫で上げる手つきだけは優しげで。調子が悪いのを我慢していたのか短時間で急速に悪化したのか、少なくとも今は様子からしても余程怠そうに見え。不意にぶつかる視線。熱のせいで潤んだ瞳を捉えた瞬間胸の奥がドクンと鳴り、指先がピクリと震え。時が止まったかのように視線を逸らせずにいたが、はっと我に返る。まずはベッドに運ぶのが最優先。ここまで高熱なら足元もふらつくだろうと、相手を支えるつもりで肩を貸し)
おい、とにかくベッド行くぞ。歩けるか?


  • No.118 by 藤村伊織  2016-09-13 19:10:00 



、本当に…平気だ…、ッ
(普段は強情で意地っ張りでプライドの高い相手。そんな相手がわざわざ自分の様子を気にして戻って来てくれるなんて一ミリも想像しておらず拍子抜けしたように目を丸くさせながら聞いていて。体調が優れないというのはもう知られている為諦めてはいるが、これ以上弱っている姿を見せるのは何だかやけに悔しい。それに自分は今熱があるからだろうか、相手に髪を撫でられた瞬間一気に体温が上がる感覚。余計に頭がくらくらして、ぼんやりした表情で相手を見つめ返す。先程も思ってはいたがこんなに優しい顔が出来るんだな、と改めて感心すればここはひとまず厚意に甘えて相手の肩を借りる事に。片腕をやや遠慮がちに相手の肩に回して立ち上がろうとするもやはりなかなか力が入らずそのままぐったりと相手に凭れるような形になってしまい)
…!すまない、やっぱりソファーでいい。

  • No.119 by 新堂カイト  2016-09-15 00:50:28 


うるせぇ、病人は病人らしく大人しく言うこと聞いてろ。…ほら、乗れ。(肩を貸して寝室まで連れていこうとするも、立ち上がることさえままならないようで。ぐったりと預けられた身を抱き上げて運ぶ事は不可能ではないが、こんな時さえ平気だと強がる彼が大人しく抱かれているとは思えない。只でさえスキンシップは苦手らしい上、先日の件で警戒している筈。万一腕の中で暴れ、体力を消耗されては困る。しかし背負う形ならマシだろうと、支えたまま体勢を変えれば、問答無用とばかりに突っぱね、半ば強引に相手を背負ってリビングを後にし。寝室だと思われる部屋を勝手に開けると、ベッドまで運んでゆっくりと下ろす。ぼんやりとしたままの相手を寝かせて布団をかけた後、額に手をあてもう一度熱を確認するが、額の熱さに真面目に呟き。氷枕等の必要な物を取りに行こうと、離れる際に声をかけて)
…熱、高ぇな。寒気はねぇか?取り敢えず冷やすモン持ってくる。

  • No.120 by 藤村伊織  2016-09-15 20:50:33 



……少し、寒い。
(相変わらず言葉は強引だが相手にとってはいつもの事だろうし、それに自分の事を心配してくれているのが伝わる為いつものような反論の言葉は大人しく飲み込んでおき。本来ならどんなにバテていようと抵抗する力ぐらいは残っていそうなものだが今回はなかなかそうもいかず、それどころか抵抗する前に気付けば相手に背負われておりあっという間にベッドに辿り着き。自分が華奢すぎるだけなのかもしれないがやはり力があるんだなと具合が悪いにも関わらず内心はそんな事をぼんやり考えていて。こんな急に熱が上がるなんて自分でも久々の出来事だった為少し戸惑いがちに相手の言葉に返答すれば寝室から離れる相手の背中をややぼやけた視界の中じっと見据え、弱っているからだろうか普段なら口にしないような発言も零れ)
…悪い。迷惑掛けて。

  • No.121 by 新堂カイト  2016-09-16 02:26:34 


…あ?こういう時他人に頼らなくていつ頼るんだよ。使えるもんは使っとけ。(部屋を出ようとする際、背中越しに掛かる声に足を止め。普段とは違う柔らかくか細い声が愛しさを募らせ胸を締め付ける。体調のせいで妙に素直でしおらしい相手。調子を乱されそうになりながらも普段通りの態度を崩さず、振り返り薄い笑みを浮かべながら返すと部屋を出て。_そもそもいつも一人で力を入れすぎだ。少しは周囲に頼ればいいものを。相手を気に掛けながらリビングに戻ると、その辺を勝手に漁って氷枕や風邪薬等、必要なものを手にし寝室へ戻っていき。「おい、生きてるか」高熱でぼんやりとしたままの相手の顔を覗き込んで一声かけた後、氷枕を後頭部の方へと差し込んで。先程寒気を訴えていたし、熱はまだ上がりきっていないのだろう。こんな時添い寝でもして温めてやればてっとり早いのだろうが、相手が相手なだけに様々な意味でそれはまずい。不謹慎な感情に支配されまいと己の前髪を掻き上げ息を吐くと、近くに腰を下ろして)
薬も持ってきたけど飲んどくか?何かしら食ってからの方がいいだろうけど、その熱じゃ食欲ねぇだろ。後で粥でも作ってやるよ。あとは…予備の毛布は何処にある?

  • No.122 by 藤村伊織  2016-09-16 18:20:00 



ああ…とりあえず飲む。毛布はクローゼットの中にしまってある筈だ。
(相手にしては優しい言葉に此方も少しだけ気が楽になり、更にはいつもの不敵なそれとは打って変わって柔らかい笑みを浮かべた表情を見ればトクンと胸が音を立て。先程相手が来る前に探していた風邪薬を持ってきてもらえばとにかく今はその効果に頼るのを待つしかなさそうで食事よりも先に薬を選び。せっせと看病してくれる相手。しかも家に上げたのは今日が初めてだというのに、必要な物を揃えてくれる辺りきっと実際は面倒見が良いんだろうなと自分の周りを動き回る姿を見ながら考える。それに自分の性格上、他人に家の中を漁られるのは耐えられない筈が、何故か相手なら、と思ってしまう。それもみんな熱のせいだ。熱が下がればこんなおかしな気持ちになる訳─なんて思っていた矢先に声を掛けられすぐ近くにあるクローゼットを指差し毛布の場所を説明して。そんなこんなしているうちにもうすっかり外は暗くなっているようで、途端に相手の方に目を向けて)
明日からまた練習だし…もう帰ってくれて構わないぞ。お前に移したら元も子もないだろ。

  • No.123 by 新堂カイト  2016-09-17 22:36:57 


歩く事すら出来ないような病人放って帰る程薄情じゃねぇよ。簡単に移るほど柔じゃねぇしな。(毛布の在処を聞けば了解とばかりに軽く頷き、立ち上がってクローゼットから取り出しながら、このまますんなり帰る気はない事を伝え。相手の言うように窓の外はいつの間にか暗くなっているが、雨の中を引き返す事にしたあの時点でそれなりの決意はしたわけで。それに─、相手の身を心配する中で、こうして近くに居られる時間が延びた嬉しさが誤魔化せないのも事実。下心を悟られない為にもっともな理由をつけて此処にとどまろうとする自分が酷く滑稽に思えるが、引き下がる気は更々ない。しかし秘めた想いといつ暴走するかわからない感情を抱えたまま必要以上に近付く事の危うさも感じており。交差する複雑な思いに苛まれる中、平常心を装いながら毛布をかけ直せば、テーブルに置いた薬と水を手にし相手の方に差し出し)
…ほら薬。どうにか起きて飲め。


  • No.124 by 藤村伊織  2016-09-19 18:02:11 



…まあ確かにお前なら風邪なんか跳ね返せそうだ。
(相手を気遣ったつもりで言った言葉はキッパリと断られてしまう。もうこうなってしまえばきっと何を言っても聞かないだろう事はある程度分かっていて半ば諦めるも一応申し訳無さはあるらしく若干眉を下げれば小さな声でボソリと呟いて。先程家で一人になった瞬間に襲ってきた物足りなさというのは自然と無くなっていて、それどころか自分の為にわざわざ雨の中戻ってきてくれたという事を嬉しいとすら感じてしまい。これ以上甘えてはいけないとわかってはいるものの、体調が悪い時ぐらいは見逃してくれるだろうか…と何度も心の中で葛藤を繰り返しているなか水と薬を差し出され何とか身体を起こしてそれを受け取れば飲み終え空になったグラスをテーブルに置き。枕を自分の背中に当たるように動かしベッドの背に寄りかかり、目の前の相手を見ようにもそう簡単に出来る事ではなくかけられた毛布をじっと見つめ)
俺はずっとお前に対して勘違いをしていたみたいだな。意地っ張りで強情で我儘なのは訂正しないが…お前は優しい。

  • No.125 by 新堂カイト  2016-09-22 21:54:26 


はぁ?俺の優しさに今頃気付いたのかよ。大体、意地っ張りで強情なのはどう考えてもお前の方だろ。…おまけに鈍いしよ。(どうにか自力で上半身を起こし薬を口に含む相手を見守っている中、不意にぽつりと溢された言葉に若干驚いたような顔を向け。視線はかち合わないものの、一点を見つめたまま紡がれた言葉は恐らく彼の素直な気持ちで。優しくしたい相手に“優しい”などと言われむず痒くなり、照れ臭さからぶっきらぼうに返し。しかしその優しさに隠された意味を彼は理解していない。_お前だから優しくしてるんだろうが…そのくらいわかれよ。声に出来ない思いを噛み締めながら視線を逸らし、鈍感さを咎めるような言葉をボソリと添えて。かと思えば直ぐに視線を戻しふっと表情を緩めれば、上体を起こしたままの相手を再び寝かせようと毛布に手をかけ横になるよう促して)
ほら、そのままじゃしんどいだろ、横になっとけ。で、少し寝ろ。

  • No.126 by 藤村伊織  2016-09-23 20:51:45 



(相手の返答には相変わらずだなと小さく息をつき、やっぱり滅多に褒めるもんじゃないななんて心の中で反省しつつ苦笑零し。ただ最後に相手が呟いた"鈍い"という言葉の意図をあまり理解出来ずに居て。体調が悪い事に気付かなかった事でも言っているのだろうかと見当違いな答えばかりが頭に浮かぶ。大体、鈍いのは相手も同じじゃないのか…なんて呟きは胸に留めておくだけにして今は大人しく相手の言うようにゆっくり身体を倒し横になり。先程の薬の効果だろうか、徐々に瞼が重くなり眠気が襲ってくる。一人だけなら何も気にせず眠りにつくのだが、相手は自分が寝ている間どうするのだろうか。ふとそんな事が気になってチラリと視線を向け。家に帰れという提案は先程蹴られてしまったし、となるともう答えは限られていて。瞼が限界を迎える前にぽそぽそと細い声で呟いてからゆっくり目を閉じ)
帰る気は無いんだろ。もう一つ布団があるから、好きに使うといい。……じゃあ俺は少しだけ寝かせてもらう。

  • No.127 by 新堂カイト  2016-09-26 22:38:39 


わかった。お前はさっさと治す事だけ考えてろ。(相手が瞳を閉じると暫しぼんやりと眺めていたが、後で粥を作ると相手に伝えたのを思い出し。静かに寝室を出るとキッチンに向かい、調理器具や食材を適当に使わせてもらう事に。さて、粥といってもどんなものにしようか。レシピに頼るべくスマホを取り出せば「風邪にオススメの粥…、と。色々あんな…。…お、コレなんかいいかもな」などと独り言を口にしつつ栄養素が高そうな卵と野菜の粥に決め、レシピとにらめっこしながら早速取り掛かり。手慣れている、とは言い難いが、味見をしながらどうにか完成させ。自分の中では中々の出来映えに満足そうな笑みを浮かべれば、出来上がった粥を寝室まで運び。相手の様子を窺うと規則的な寝息が確認できて。上気した頬からして未だ熱は下がっていないようだが、見たところ苦しそうな様子はない事に安堵し。折角眠っているのに起こしてしまうのも気が引け、粥をテーブルに置くと、相手に背を向ける形でベッドを背凭れに。ちらりと振り返り、寝顔を見つめる。元々綺麗な顔立ちをしているが、寝顔は何処かあどけなさを含んでおり、思わずふっと笑みが零れ。自然と相手の髪に伸びてしまう手に気付いた瞬間はっとし、触れずにそのまま元へ戻し。そわそわと何となく落ち着かずにいたが、静まり返った部屋に響く小さな雨音と時計の秒針のリズムに次第に眠くなり、腕組みした姿勢でベッドを背凭れにしたまま居眠りを始めて)

  • No.128 by 藤村伊織  2016-09-28 15:44:27 



……、?
(どのくらい眠っていただろうか、ふと目を覚ますとぼんやりした視界の中に眠っている相手を捉え。ベッドに凭れている為起こさないようにと慎重に身体を起こすと横のテーブルに置いてある粥に気付き、そういえばさっき作ると言っていたなと思い出せば薄く笑みを浮かべ器を手に取り食べ始めて。相手が作ってから時間が過ぎているのだろう温かさは無いものの冷めている状態でも美味しく出来ており意外だなと目を丸くし。カレーを一緒に作った時は手付きやら工程やらが少々雑だったから料理が得意という訳では無いと思う。きっと色々レシピを見ながら頑張ってくれたんだろうと察して尚更表情も和らぎ。寝て少し身体も楽になった為ベッドから出て空いた食器を運びにキッチンに向かい。時間も空いたしと再び薬を飲んでおけば寝室に戻って相手の様子を伺う。「布団があると言ったのに、何でこんな所で…」と小さく呟くと自分が使っていた布団を一枚剥がして相手に掛けてやり。そのまましゃがんで正面から相手を眺めてみる。一度シャワーを浴びている為セットされていないサラサラの髪のおかげで幼く見え、更には薄く口を開けながら寝ている姿も何だか可愛く思える。長い前髪が目にかかっているのが気になり遠慮がちに手を伸ばして相手の前髪を整えてやり)

  • No.129 by 新堂カイト  2016-09-29 22:39:36 


…ん……、カブ…キ…?(浅い眠りの中、閉じられたままの瞼の向こうに人の気配を感じ。前髪に優しく触れられる感覚にゆっくりと目を開けると、ぼんやりと相手の姿を捉え。寝ていた筈の彼が何故目の前にいるのか。覚醒していない頭では分かる筈もなく、己の前髪に伸ばされている手を反射的に捕まえ、ぼんやりした眼差しで相手を捉え。そこでいつの間にか掛けられている毛布にふと気付き、相手が掛けてくれた事を知り。更に視線を少しずらせば、テーブルの上で空になった器が確認出来て。少しは食欲が出る程度には楽になった事と彼の然り気無い優しさに触れた事の両方で嬉しさや愛しさが込み上げる。寝起きのふわふわした感覚も加わり、柔らかな笑みが自然に零れ。掴んでいた手をきゅっと握ると、今度は空き手で額に触れて熱を確認し。未だ少し熱いものの、ピーク時に比べ随分引いたようで、安堵の息を洩らしながら穏やかな声音で語りかけ)
…少しはマシになったみてぇだな。


  • No.130 by 藤村伊織  2016-09-30 20:09:04 



あ、……すまない、ゴミが付いてたから気になっただけだ。
(何もこんなタイミングで目を覚まさなくても。視線がかち合うと目を見開きこの状況を一体どう説明すべきか考えながら何度か瞬きを繰り返し。あくまで毛布をかけたついでに髪に付いていたゴミをとっただけ、苦し紛れの言い訳を零して咄嗟に手を離そうとした矢先その行動は相手によって遮られてしまい。ただ寝起きというのも関係しているのだろうか、相手の表情からは険しさは感じられず、それどころか優しく笑みまで浮かべている。自分が体調を崩しているから今日は大目に見てくれているのだろうか。そんな曲がった考えをぐるぐる彷徨わせているうちに聞こえてきた言葉、少し強く握られた手。頭が熱くなる。未だ自分を心配してくれているようなその言葉にぎゅっと胸が苦しくなる。いつもみたいに突っ撥ねてくれた方が楽なのにどうしてこんなに優しくするんだ。調子が狂って仕方ない。体力を奪われているせいで掴んでいる手を振り払う事も出来ず、こうなったらもう一度寝てしまおうと相手にボソリと言い放ち)
…お粥、美味かった。……、俺はベッドに戻る。お前も此処で寝るならちゃんと布団で寝る事。…とりあえず、手を離してくれ。

  • No.131 by 新堂カイト  2016-10-05 13:09:38 


(視線がかち合った瞬間、驚いたような表情を見せる相手。視線が絡み合う中掴まえた手を解放するよう訴えられるが、要求を飲むことなく直視し。二人きりの空間に加え間近な距離感もあってか、あの日から次第に膨らんで来た独占欲に今にも支配されそうになり。自分の思うがまま彼を手に入れたいという欲望と、彼を苦しめてはならないという戒めがこんな時でさえせめぎ合い、己を苦しめる。寝起きでぼんやりとしていた眼差しはいつしか射抜くような眼光を取り戻すも、何処か切なさも孕んでいて。_こんなにも身動きが取れなくなるのはこいつが初めてだ。何でこの俺が─…、 正常な呼吸が出来なくなりそうな程に突き上げる切なさや悔しさに、奥歯をぎり、と噛み締め。体調が芳しくない彼に優しくしたい思いの裏側で、本来持つ狂暴な感情が危うい程に膨れ上がっていて。鋭い視線で相手を縛り付けたまま、握っている手にも益々力が込められ。_もう…無理だ。本当の自分に欺く事に限界を感じ、不意に彼目掛けて伸ばされた片手、そのままグイと後頭部を引き寄せれば一気に距離が縮まる。「…お前の風邪、もらってやるよ」そう言葉を発した次の瞬間、突如噛み付くように唇を塞いでやって。その小さな隙間から強引に舌を捩じ込み、まるで理性を欠いたように一方的に口内を荒らし始め)

  • No.132 by 藤村伊織  2016-10-06 05:15:27 



…?何を言って、……ッ!?
(寝起きのせいか先程までぼんやりとしていた相手の表情が気付いたらいつものような、いつも以上に鋭いものに変わっていてぞくりと背筋が震える感覚を覚え。何故だか分からないが、これ以上相手と触れ合ったままでは危険だ─そう察知するも自分の判断よりも先に相手の腕の力が強まった事で振り払う事は更に不可能になり、ましてやその力強さ故にやや痛みが走り眉間に皺を寄せ。自分の僅かな変化にも気付き戻って来てくれて、夕食も作ってくれて。案外優しいんだな、数分前まで相手に抱いていた感情はどんどん恐怖に変わり。─怖い。さっきまでの相手とはまるで別人のようで、益々相手が何を考えているのか分からなくなる。後頭部を引き寄せられびっくりするぐらい近付く相手の顔。こんな状況だというのに、心臓がバクバク音を立てて煩わしい。次いで放たれた言葉の意味を理解する前に強引に奪われた唇。何だ?何が起きているんだ?すかさず侵入してくる舌の感触に頭がぐらりと重くなる。流石に恋愛やら何やらに疎い自分でもこのぐらいの知識はある。だけどどうして自分なんかに…。とにかく相手の胸元を必死に押し返し抵抗する事しか出来ず息苦しさを訴えるようにそのまま数回胸元を叩き)

  • No.133 by 新堂カイト  2016-10-07 23:26:59 


──…っ、……(初めて奪った唇の感触を堪能する間もなく、無理矢理捩じ込んだ舌で口内をまさぐり。そこから伝わる熱ごと奪うような勢いで掻き回し、時に吸い上げてやる。逃れようと必死に押し返してくる相手だが、抵抗される事は勿論想定内で。繋ぎ止めていた理性をはね除け踏み出してしまった以上、大人しく離してやる気など更々ない。胸を叩いて苦しさを訴えてくる相手。押さえ込むように引き寄せていた後頭部と貪っていた唇を一度は解放してやるも、直ぐ様相手の体をベッドへと器用にはり付け、再び唇を塞ぐ。けれど今度は弱っている相手でも呼吸がしやすいようにと気遣っての口づけ。先程とは真逆の緩やかな動きで、撫でるように優しく舌を滑らせていき、相手のものを掬ってはゆったりとした動作で絡め。とはいえ抵抗されればぐっと押さえ付け、己の気が済むまで長く深い口づけを続けて。漸く唇を解放する頃には此方の呼吸も乱れており、相手を見下ろしたまま呼吸を整え。恐らくわけがわからないでいるだろう相手を見つめながらそっと前髪を撫でると、不敵な笑みを浮かべて平然と口にし)
……こんだけしときゃ明日にはピンピンしてるだろ。代わりに俺がダウンしてるかもな。


  • No.134 by 藤村伊織  2016-10-09 11:46:19 



ッ……、お前、ふざけてるのか…、っ
(急にスイッチが入ったように口付けを続ける相手に頭は混乱するばかりで。─こういうのは思い合っている者同士がするものじゃないのか。風邪を貰うだ何だにしても、こんな事普通に出来る事ではない筈なのに。それに自分は相手に普通ではない感情を抱いている訳で。そんな相手からの口付け。真上から降ってくる先程よりも優しいそれに頭と体はどんどん甘く痺れていき。だけど相手はきっと大した事だとは思っていないだろう、そう思うときっかけはどうであれこういう事態に陥ってしまった事に少なくとも胸が高鳴っている自分があまりにも惨めで情けなくて。感情とは裏腹に抵抗を続けていたがやがて唇が離れて相手が平然とした口振りで言葉を放つのを聞けば一気に自分の中で何かが弾けるのが分かり気が付けば乾いた音と共に相手の頬を叩いていて。同時にぽろぽろ溢れてくる涙に自分でも驚きつつ指で拭うも止まる事なく溢れ出してきてそれを隠すように目元を手で覆い。─こんな事で泣くなんて、女じゃあるまいし。頭では冷静になろうと思うも一度切れた涙腺はそうすぐにおさまるものでもなく、ただ相手に泣き顔を見られないよう必死で隠しつつ辛そうにポツポツと呟き始め)
お前が何を考えてるのか、全く分からない……っ、何でこんな、…。俺は、あの日からずっと苦しくて仕方ないのに、…

  • No.135 by 新堂カイト  2016-10-09 20:50:17 


─…ッ!何す……、…! ……な、ん…だよ、何も泣く事ねぇだろ…(唇を解放し言葉を放った直後、不意にくらった頬への衝撃。抵抗されるのは承知の上、こうなる事も予想していなかったわけじゃない。けれど感情任せに放っただろう平手打ちは中々の威力で、ついカッと頭に血がのぼる。抗議しようと勢いに乗って横に逸らした顔を再度相手に向けた瞬間、ぎょっとしたように目を見開き。次から次へと溢れる涙に釘付けになり、言葉に詰まる。まさか泣かせてしまうとは思っていなかったようで、表情と声色に明らかな焦りの色を滲ませ。泣き顔を見られたくないのか顔を隠されてしまうが、ぽつりぽつりと心情を吐露し始めるか細い声からも精神的にも随分弱ってしまっている事が伝わる。思わず抱き締めてしまいたくなるが、何一つ大事な事を告げていないこのタイミングではまた混乱させるだけだとぐっと堪え。彼が言う “あの日” は、恐らくレッスンルームで抱き締めてしまった時だろう。事故だと誤魔化したつもりだが、やはり彼には鮮明な出来事として残ってしまったらしい。己が必死に葛藤している間彼もずっと悩んでおり、傷付けないよう最善策をとっていたつもりが、ここまで苦しめてしまっていた。罪悪感は確かにある。なのに、こんな時でさえ、他の者は見る事がないだろう彼の泣き顔がもっと見たい、そんな独占欲と高揚感にドクンと鼓動が響く。再び暴走しそうな熱を逃すように息を吐き出すと、宥めるような声色で静かに口にし)
…お前が言ってるのはレッスンルームでの事か?あれは事故だから忘れろって言ったじゃねぇか。


  • No.136 by 藤村伊織  2016-10-09 23:04:15 



……、じゃあ、今のも事故か…、?事故だから忘れろって言うのか?
(少し強く叩き過ぎてしまっただろうかと相手の反応を見ながら思ったものの、今はそんな事すら気にかけている余裕は無くなっていて、ただひたすら涙を止める事で頭はいっぱい。こんな無様な姿、これ以上見られたくないのに。今までずっと自分の中に溜め込んで抑えていた感情が爆発してしまったからには自分でさえもコントロールするのが不可能になっていて大きな溜息を零す。レッスンルームでの出来事について淡々と語る相手、やっぱりいつまでも忘れられず意識しているのは自分だけなんだと、益々気分が沈んでいく。確かにあの時はほんの数秒抱き締められただけだし、相手にとっては何て事ない行為だという事も分かっている筈なのに。自分はいつからこんなに女々しくなってしまったんだろうか。だけどあの時の事が事故だというなら、数分前の出来事は一体何なんだろうか。頭の中でどれだけ落ち着いて整理しようとしても出来なくて分からない。気付けばその疑問は直接言葉となり相手にぶつかっていて。もうこうなってしまえば自分の気持ちに気付かれてしまうのも時間の問題だろう。少しずつ感情も静まり薄ら赤くなった瞳で目の前の相手を見て)
もう止めてくれ…、ずっと、お前が頭から離れないんだ、……

  • No.137 by 新堂カイト  2016-10-11 19:43:55 


…俺が頭から離れない?それはあの時抱き締めたからか?あれが俺じゃなく、仮に体力バカだったとして……それでもお前は同じ事を言うんだろ?(やがて目元を覆っていた腕が外され、泣いた跡を残したままの相手と視線が合う。真面目で嘘が下手そうな彼の言葉は己を期待させるものでしかなく、鼓動がドクンドクンと加速していく。彼が自分を気に掛けていてくれてる事は確かだろうが、そのきっかけとなったのはあの行動。ならば相手が誰であろうと同じ道を辿る事になったのではないか。そんな風に卑屈な考えが過れば胸がざわめき落ち着かなくなる。自分だけを見てほしい、自分だから意識していると思いたい、そんな思いが彼を咎めるような口調にしてしまう。眉間に皺を寄せ何処か苦しげな表情で見下ろしていたが、最早この感情を抱えたままでいる事に堪えられず観念し。何か吹っ切れたようにも取れる溜め息を小さく吐けば、相手との距離を詰め改めて見つめ直して。「…忘れなくていい。忘れるんじゃねぇ。今までの俺も、これからの俺も、お前の中にしっかり刻み込め」真っ直ぐに捉えたまま言葉を紡ぐと、緊張からか漸く己を解放出来る喜びからか、より鼓動が騒がしくなり、細められた瞳が揺れる。しかしそこにもう迷いはなく、引き寄せられるように唇を重ねるとゆっくりと離し。至近距離のまま見つめては、秘めてきた想いを言葉に変えて)
──…お前が好きだ。

  • No.138 by 藤村伊織  2016-10-12 10:06:14 



っ……!、お前…また叩かれたいのか、…!
(相手の言葉を聞いて一度考えてみる。もし相手の言うようにあの時同じ場所に居て自分を抱き締めたのが昴だったら─。だけどそんな事を考えた所で結局答えは同じだ。あの出来事が起きる前から自分はずっと相手が…─勿論それを正直に伝える勇気はまだ無い為返事の代わりに緩く首を横に振って否定し。相手を見上げていると何処か辛そうな表情で此方を見つめていて何だか目が離せなくなる。どうしてお前がそんな顔をするんだ。そして次いだ言葉に一瞬何を言っているのか訳が分からずきょとんとしてしまい。どうせ先程の口付けも忘れろと言われるのを覚悟していたのに、相手は忘れるなと言った。実際忘れろと言われてもそんな所出来る訳が無いのだがまさか本人から直接言われるとは思ってもおらず。未だ数分前の記憶が鮮明に残った状態で再び重なる唇。抵抗したり防いだりする暇も無く奪われたそれに益々目を丸くさせ。そして最後に放たれた一言。一気に体が熱くなり折角収まった涙腺も再び緩み始める。相手の口から聞けるとは思っていなかった言葉、でもそんな簡単に信じる事が出来なくて瞳に涙を溜めたまま返答だけは強気で。だけどそんな中でも相手を信じたいという気持ちが大きく膨らみ、情けないとは分かっていながらも少し震える手でぎゅっと相手の腕を掴み)
俺は……怖い。頭の中にはずっとお前が居て、気になって。昴でも誰でもない…お前だから、だ。こんな事、一生言うつもりなんて無かったのに……

  • No.139 by 新堂カイト  2016-10-13 00:31:04 


あ?何が怖いんだよ。お前は俺を意識してる、それは他の誰でもない俺だから…って事には間違いねぇんだろ?その俺がお前を好きだって言ってんだ。お前はただ俺を受け入れりゃいいんだよ。(縋るように腕を掴んでくる手は少し震えており、真っ直ぐに向けられる濡れた瞳に “どうすればいい”と、救いを求められているようで。見つめ返しながら己の感覚で当然のように答えを述べるが、相手からしてみればそれは難しい事かもしれない。それでも伝えずにはいられなくて。相手が己に抱いている感情が未だ曖昧だとしても、気になるのは他でもない自分だからという事。それがはっきりしただけで今は十分であり、何より感情のまま想いを貫ける喜びに興奮を隠し切れずず。自らを苦しめていた葛藤から漸く解放された今、本来の己を取り戻したかのように挑発的でいて自信に満ちた笑みを浮かべながら相手の片手を取ってぐっと握ると、「…そのまま頭ん中俺でいっぱいにしてろ。今にココも奪ってやるから」と、相手の胸元を指で軽く叩き。必ず振り向かせてやる、そう宣言した事で満足したのか、瞳を細めてふっと表情を緩めれば相手の上から退き、隣へと体を横たえ。ちゃっかり隣で寝るつもりなのか、緩く抱くように腕を回しながら上から目線な物言いをし)
なぁ…寒いだろ?今日は特別に添い寝してやるよ。



  • No.140 by 藤村伊織  2016-10-13 18:57:51 



……、本当に勝手な奴だ。
(流石に相手のように直接的な言葉を告げるにはまだ勇気が足りなかったものの、とうとう自分の正直な気持ちを打ち明けてしまった事で今まで自分の中で張り詰めていた糸が一瞬にして切れ大分楽になり。そしていつも通りと言わんばかりに傲慢な発言を次々落としてくる相手に対しては呆れがちに溜息を吐くもこれでこそ自分の想い人だと何だか妙に安心し薄く口元緩め。胸元を叩きながら相手が放った言葉の意味は何となく伝わった。しかしもう相手はそこまで努力せずとも自分はとっくに心も奪われているのに。なんて当然口に出せる訳が無いフレーズを飲み込んでは不意に隣に横たわる相手を横目で確認する。─何をしているんだろうか。そう思った瞬間には軽く抱き締めるような体勢になっていてあまりに急な出来事にまた一気に体温が上がり耳を赤く染め。前からポジティブな奴だと思ってはいたがまさかここまでとは。どうにかしてこの近距離を回避したいがきっと撥ね退けた所でもうただの照れ隠しとしか思われないだろう。間違ってはいないけれど。とにかく目を合わせる事すら難しくなるべく布団に顔を埋めて小さい声でブツブツ呟き出し)
…別に、してくれなんて頼んでない……そもそも、あ、あんな事までした挙句添い寝なんて…本当に風邪が移っても知らないぞ。看病なんてしないからな…。

  • No.141 by 新堂カイト  2016-10-16 22:22:01 


あんな事って何だよ。つぅかお前…耳まで赤くなんのな。…俺に触れられて緊張してんだろ?(腕の中に収めてもいつものように抵抗を見せない相手。此方の横暴さへの観念もあるだろうが、こうして触れる事に嫌悪感はないのだと思うと、少しは受け入れて貰えたようで嬉しくなる。様々な言動から相手が照れているのが何となく伝わり、愛しさと同時に悪戯心が湧き。好きな相手ほど苛めたくなるのは悪い癖だと自覚はありつつも、今更止められるものでもなく。_こいつは体調が悪いんだ、さっさと休ませてやらねぇと。相手を気遣う思いは確かにあるのだが、感情の昂りが落ち着かない。真っ赤に染まった耳元に唇を近付け意地悪く囁けば、そのまま耳朶を唇で柔らかく挟み。抱く腕に少し力を込め、相手の温もりを感じようとして)

  • No.142 by 藤村伊織  2016-10-18 20:29:20 



ッ─!お前、調子に乗るのも良い加減に……!
(少しでも喋ると息がかかる程の近距離。未だ煩く音を立てる心臓の鼓動がバレてしまうのではないかという位で此方としては気が気でない。布団から蹴り落とす、という手段も考えたが相手はやられたら倍返しにしそうなタイプだしまた何をされるか分かったものではない。仕方なく今回は諦めてこのまま寝てしまおう、そう思った瞬間耳元で響く相手の低い声色に続いて優しく唇で挟まれる感覚にぞくりと身体が震え上がり流石に距離を離そうと肩を押し恨めしそうに相手を睨み付け。相手は気持ちを伝えてくれたが未だ自分はこの状況がよく分かっておらず、その為相手のスキンシップにも勿論対応は出来なくて大声を張り上げたものの、自分の声が頭に響き痛みを感じた事でそういえば体調が悪かったんだと思い出し。勢いよく寝返りを打ち相手に背を向ける形になればぎゅっと目を瞑り)
……、もういい、寝る。


  • No.143 by 新堂カイト  2016-10-18 22:16:09 


…悪かった。早く治せよ。(己を遠ざけようとしながら声を張り上げたかと思うと、頭にでも響いたのか一瞬痛みを表情で訴える。嬉しさのあまり、病人相手に流石に調子に乗りすぎたかもしれない。反省しつつ半分不貞腐れたような声音で、背中越しにぼそりと謝罪をし。しかし自業自得とはいえ背中を向けられてしまえば寂しいような切ないような感覚に胸が締め付けられて。軽く歯を噛み締めると、少し開いてしまった隙間を埋めるように後ろから控え目に腕を回して再び寄り添い。距離を埋めたにも関わらず、今度は相手の匂いと温もりに益々切なくなるような気がして言葉に詰まる。胸がきゅっと締まる感覚と同時に鼓動が速まり小さく息をつき。_…何だっていうんだよ。 それは相手以外には感じた事のない初めての感覚。戸惑いの中、それが愛しさ故のものだと思い知らされる。突き上げるような愛しさに抗えず、少しだけ腕に力を込めると髪に軽く口付ける要領で唇をあて。そのまま静かに温もりを感じていれば腕の中のそれが心地よく感じつきて。幸福感の中やがて緩やかに訪れる眠気に瞼を閉じると、穏やかな声音が自然と溢れ)
……あったけぇな、カブキ…。…おやすみ。

  • No.144 by 藤村伊織  2016-10-20 21:57:37 



何を今更…
(背後から聞こえる小さな謝罪と一応まだ自分の体調を気遣っているらしい言葉に若干口元緩め。この数分間での相手の強引で一方的な行動を今更咎めるつもりは無いものの、未だに頭が追いつかない自分自身に混乱していて。折角背を向けてこのまま早く朝を迎えようとしているのに気付けばまた先程のように相手の腕が回り背中に寄り添われるとまた心拍数も上がり必死に閉じていた目も開いてしまう。相手の声がしたかと思えば暫くして穏やかな寝息が聞こえてくる。此方も何だかそれに安心し気付けば眠りについていて。翌朝ふと目を覚ますと寝返りを打っていたらしく向かい合うような体勢になっており思わず目を見開く。当の相手はまだ気持ち良さそうに眠っており、ぼんやりした思考の中で目の前の相手をひたすらじっと眺め。─寝てる時は可愛いのにな。無意識に相手の頬に手が伸びておりそっと触れるか触れないか程の際どい距離で頬に口付けを落とせばまだアラームが鳴るまで少し時間があった為、今自分がしてしまった行為への恥ずかしさを掻き消すように再び目を閉じ)


  • No.145 by 新堂カイト  2016-10-23 22:58:00 


─…ん…、……?(夢と現実の狭間、何かが優しく頬に触れる感覚がする。ゆっくりと瞼を開ければ、相手の整った寝顔が視界に入り。一瞬驚くも、寝起きで鈍い思考を必死に巡らせ。そうだ、こいつ熱出して─…、昨日の件を思い出し、熱の有無を確認するように額にそっと手を当てる。熱は引いているようで、小さく安堵の息を吐きながら額の手を外し。_まだ寝ているのだろうか。今さっき確かに頬に触れられたような気がしたのに。不思議に思いながら見つめている内、寝た振りという可能性が浮上し、何かを企んだのかにやりと口角を上げて。そのままゆっくりと顔を近付けると、起きているかの確認を兼ね、静かに唇を重ねてみて)

  • No.146 by 藤村伊織  2016-10-24 18:58:57 



ッ……!…、
(自分は一体何をしているんだ、相手とこんなに長い間二人きりでいるのは恐らく初めてで。それに少し前までは気まずい空気も流れていた。それがたった昨日一日でこんなに自分の気持ちも変わるものなのか。前から相手に特別な感情を抱いてはいたが無意識に行動に移すだなんてあまりにも自分らしくなくて目を閉じながらも後悔の念に駆られ眉間には皺が寄っていて。そんな中ふと唇に触れる柔らかい感触、相手からの口付けだということは目を開かずとも分かり寝返りを打ち背中を向ければやや赤く染まった耳を隠すように布団を顔まですっぽり被り)

  • No.147 by 新堂カイト  2016-10-25 22:06:19 


なんだよ、やっぱり起きてんじゃねぇか。(案の定目覚めていたらしく、軽く唇を重ねただけで背を向けてしまう相手。布団で顔を隠す様子も赤く染まった耳も愛おしく思え、つい頬が緩んでしまう。元々寝起きが良い方ではなく、まだ半分微睡みの中という事もあり、もう少しこの心地よい温もりに縋っていたい気分で。背後から抱くように腕を回して擦り寄るも、相手の反応見たさに意地悪もしたくなる。耳元に唇を寄せれば故意に羞恥心を煽るような問いを囁いて)
…なぁ、さっき俺に何した?


  • No.148 by 藤村伊織  2016-10-27 01:51:41 



…、!…何も。少し手が当たっただけだろ、
(流石に口付けまでされてしまっては上手な寝たふりなど出来る筈もなく簡単に相手にバレてしまうも顔を其方に向けること無く布団に埋まったまま背後から抱き締められる感覚を感じとり余計に体温も上がっていき。相手に好きだと言われてから、此方は大してしっかりした返事を返していないというのに急に積極的になった相手の行動に未だ頭はついていかないままで。背中を向けたままでいるもすぐ耳元で聞こえる相手の寝起きらしい低くて掠れ気味の声にぴくりと肩を震わせれば気を紛らわすように咳払い零し苦し紛れの言い訳を一つ。このまま相手とくっついていればまた自分は流されてしまう、とにかくこの状況を打破しようともぞもぞと布団から出ようとまずは自分を抱き竦めている相手の腕を剥がし)

  • No.149 by 新堂カイト  2016-10-28 02:14:20 


…ふぅん、まぁそういう事にしといてやるよ。(自分の行動を素直に認めない相手を前ににやにやとしながらわざとらしい響きで相槌を打てば、腕の中から逃れようとする相手を割とすんなり解放してやり。寝起きは暫くだらだらとしていたいタイプなのか、起きようとする相手とは対照的に未だ布団から抜ける様子はなく。何処かぼんやりした調子で邪魔な前髪をかき上げ欠伸をひとつした瞬間、不意にズキリと走る痛みに眉を寄せる。見事に風邪を貰ったのだろうか。けれど少し頭が重い程度でそれ以上痛みが続く事はなく、特に気にもせず相手に声をかけ)
調子はどうだ?熱はもう無さげだな。

  • No.150 by 藤村伊織  2016-10-28 19:46:12 



…ああ。もう大丈夫だ。昨日は世話になったな。
(今日は昼過ぎから事務所に集まって打ち合わせをするつもりだったし体調が良くなった事に一安心すれば未だ布団から出て来る気配の無い相手を視界に入れては小さく溜息をつき。何だかんだで弱った自分を一日看病してくれた事に感謝はしている為大して文句も言えず先に洗面所に向かい顔を洗って。まだ本調子とまではいかないものの簡単な朝食を作れる程には回復しており、自分は専ら和食好きの為味噌汁を作り始め。きっと和食が好みではない相手からしたら地味なメニューなんだろうがそこは流石に譲る気は無いのかせめてもの気遣いにと相手の分の目玉焼きも焼いてやり。準備が終わると食事をテーブルに並べまだ寝室でうだうだしている相手の元に行き声を掛け)
おい、食事だ。いい加減起きろ、


  • No.151 by 新堂カイト  2016-10-28 21:33:42 


…あ…?…まだ全然余裕じゃねぇか…確か打ち合わせは午後からだったよな?もう少し寝かせろよ…(あれから再びうとうとしてしまっていたようで、呼び掛けにうっすらと瞼を開けて。未だ眠そうな声を返しながらその辺にあるだろうスマホを手繰り寄せ時刻を確認すれば、まだ寝ていたいとばかりに腕で目元を隠し。ふと、寝室に流れ込んできた朝食の微かな匂いが鼻を擽る。未だ眠気に包まれたままだが、相手が折角作ってくれた朝食、どうせなら冷めない内にと眠い目を擦り「…わかったよ、起きりゃいいんだろ」不平を述べつつゆっくりと身体を起こし。相手と共にリビングの方へ向かうと、テーブルの上に朝食が並べられており。普段食べる機会の少ないメニューに視線をやりながら思った事をそのまま述べ)
…やっぱ和食か。まぁ嫌いじゃねぇけどよ。

  • No.152 by 藤村伊織  2016-10-30 10:47:42 



一応礼のつもりだ。黙って食え。
(自分は常に生活リズムを一定にしている為早寝早起きは日課だが相手はそうではないらしく漸くリビングに来た姿を捉えたもののその表情はまだ眠さが滲み出ており思わずふっと小さく笑いを零し。相手は昨晩慣れない料理を頑張ってしてくれていたし、早い対処のおかげで体調不良を何日も引きずらずに済んだ。朝食のメニューについて何か言われるであろう事は十分承知していたがそれでも今度は自分が相手に何かしてあげたい、プライドが高いのは自分でも意識している為してもらうだけでは気が済まないというのも正直な所で。ひとまず相手も席に着き手を合わせて食べ始める。─何だか変な感じだ。食事は落ち着いて静かに食べたいのに、どうしたって目の前の相手は視界に入る。何だか落ち着かない気分だが此方から口を開く事はせずにそのまま食べ進め)

  • No.153 by 新堂カイト  2016-11-01 22:51:18 


へぇ…悪くねぇな。そういや味噌汁なんて暫く食ってなかった。(着席し相手に倣って手を合わせ、並んだ朝食を早速戴く事に。こんな風に朝早くから出来立ての朝食を口にする事などそうはない上、和食となると新鮮で。それも相手が作ったものを二人きりで食べるというのは何とも不思議な気分だ。黙々と食を進める相手。静かな空間には食器を置く小さな音のみが響く。目の前の相手を気にしながら冷めない内にと味噌汁を口にし。味付けも丁度良く身体も温まり、何だかほっとするような感覚が広がり。たまには和食もいいかもしれない。自然と表情を緩めながら素直な感想を口にすれば再び食を進め。あっという間に綺麗に平らげてしまい、軽く挨拶をした後に食器を下げ。好きな相手の手料理で空腹だけでなく心も満たされた気がし、食休みとばかりにソファーにふんぞり返るも、まだ何か物足りない。その原因に気付けばどっかりと座ったまま図々しく注文を投げ掛け)
─おいカブキ、俺の為に珈琲を入れろ。わかってるだろうが砂糖はたっぷりな。

  • No.154 by 藤村伊織  2016-11-03 22:18:45 



本当にお前って奴は…まあいい、待っていろ。
(いつも洋食ばかり食べている相手だから正直口に合うかは不安な所ではあったものの案外すんなり完食してくれると内心ほっとして自分もそのまま食べ進めていき。自分が作ったものを誰かに食べてもらえるのはやっぱり気持ち良いなと穏やかな心情のまま空になった食器等を洗う。丁度洗い物を終えた所で相手の注文が聞こえてくると穏やかだった時間は一瞬で終わりむっと眉を潜め。ふと相手の方を見るとソファーに深く凭れ掛かっており相変わらずだなとわざと深い溜息を吐いてはとりあえず自分も一息つきたかった為コーヒーを入れる準備をして。自分はお茶にするつもりでいつもの好みの量でお茶っ葉を入れる。リビングでふんぞり返っている相手に少し意地悪でもしてやろうとあえて砂糖を入れずにお湯を加え相手の元に持っていき。相手がどんな反応をするだろうかと楽しみにしながら自分は何事も無かったかのようにお茶を一口飲み)

  • No.155 by 新堂カイト  2016-11-05 08:41:32 


サンキュ。やっぱ朝は糖分とらねぇと始まらないよな……ッ、!?(盛大な溜め息が聞こえた気がしたが、何だかんだで己に従う相手を見ているのは気分がいい。相手が他の誰でもない自分の為に朝食を作り自分好みの珈琲を入れるというなかなか悪くない待遇にすっかり上機嫌で。用意されたカップに何の疑いもなく手を伸ばし早速一口飲むも、途端に口の中に広がる違和感に思わず噎せ。普段のような甘さは全く感じられず、苦手とする珈琲特有の苦味だけが後味として残り、何とも不快なもので。やられた、と気付いたのは澄ました顔してお茶を啜る相手を確認してから。「て、め…、わざとだろ、カブキ」未だ味覚として残ったままの苦味に眉を寄せ恨めしげに相手を睨み付け。先程までの優越感に似た幸福感は一瞬にして消え失せ、悔しげに奥歯を噛み締め。こうなったら自分で用意した方が早いと踏んだのか、あるいは変な意地なのか、子供じみた台詞を吐きながら不機嫌そうに砂糖を取りに立ち)
…もういい、お前には頼まねぇ!自分で入れる!


  • No.156 by 藤村伊織  2016-11-07 18:37:53 



少しは懲りたか?
(自分の予想通りの反応をするのを横目で伺っていれば相手には少し悪いと思いつつも笑いが込み上げてきて口元を手で隠しながらクスクス笑い。体調が良くなったとはいえまだ病み上がりだというのに当たり前のように注文を付けてくる相手を少し懲らしめてやりたかった為気を晴らすには十分過ぎるリアクションで。勿論相手が機嫌を損ねるのも想定内で砂糖を取りに行く様子を黙って見届け戻って来たと同時に未だ笑いを堪えた表情で問いかけ。今まで笑っていたかと思えば今度は相手の手に握られている大量のスティックシュガーを見れば怪訝そうに眉を潜め一体どれだけ入れるつもりなのだろうかと不思議に思う反面、本当見かけによらず甘党なんだなと苦笑零し)
…将来糖尿病は決定だな。いくら子供でもそんな糖分とらないぞ。

  • No.157 by 新堂カイト  2016-11-11 13:04:52 


あ?んなもんクソくらえだ。俺は俺が思うようにやる。誰にも文句は言わせねぇ。(笑われている事に気付いたのか不貞腐れたような表情で睨むも、己が握るスティックシュガーを見てあからさまに怪訝な表情をされれば何がそんなに可笑しいのかと言いたげな面持ちで。似たような事を他のメンバーにも散々言われてきたが、この拘りを変える気などなく相手の忠告をはね除け、握っていたそれらを当然のように珈琲に入れ。よくかき混ぜた後に一口すすり、口内に広がる求めていた甘味に“これだ”とばかりに満足そうな笑みを浮かべ、また一口。ふと相手を見ればその手元にあるのは安定の緑茶。自分には緑茶の良さがわからず「お前こそよくそんなジジくせぇもん好んで飲むよな。大体今どき茶柱なんかで喜ぶか?ジジィかよ」と、からかい半分無遠慮に言葉をかけ、更には以前茶柱が立ったと小さな喜びを噛み締めていた相手を密かに目撃していた事を明かし)


  • No.158 by 藤村伊織  2016-11-11 17:33:58 



なっ…何でそれを…
(相変わらず自分の趣向を変える気が無いらしい相手の発言に自然と溜息が零れ、更には何事も無かったかのように手にしていた砂糖を全て入れているのを見るとそれだけで此方が気持ち悪くなってしまいそうで。お茶を飲んでいる事に対して何やらからかい気味に言われたものの、相手よりはマシなんじゃないかと思っている為特に大きな反応は見せなかったがいつか茶柱が立った日の事を相手から持ち出されると何故知っているんだとばかりに目を開き相手のほうへ視線を向けて。あの時はすっかり自分の世界に入り込んでいた為相手に見られていた事なんて全く気付かなかった。何だか今になってあんな事で喜んでしまった自分が恥ずかしくなり今度は向けていた視線を逸らして少し相手を背けるように身体の向きを変え。「まあ、そんなお子様みたいなコーヒーを飲むぐらいならジジイで結構だ。」なんてブツブツ呟きながらまたお茶を啜り。こうして何事も無い時間を相手と二人で過ごしている事が未だに不思議で暫く座ったままぼんやりしており)

  • No.159 by 新堂カイト  2016-11-12 08:37:59 



(やはり見られている事には気付いていなかったらしく、その気まずそうな反応が愉快で。気付けば相手の事を目で追い、然り気無い仕草や表情の小さな変化も見逃さず胸を高鳴らせていた自分は、そんな何気ない日常で見る彼を恐らく本人よりも知っていた。茶柱の件が気恥ずかしいのか背を向ける相手が可愛いくて仕方なく、つい口許が緩む。例によって弄ってやりたくなりソファーを軋ませ距離を詰めれば、のし掛かるように肩に腕を回し。少々意地の悪い笑みを浮かべながら顔を覗き込み、わざとらしく問い掛けその反応を窺って)
さぁ何でだろうな。…今のお前にならわかるだろ。



  • No.160 by 藤村伊織  2016-11-12 14:59:39 



(今のお前なら、そう言われた瞬間妙な納得感が生まれた。相手は自分の事を好きだと言った、つまり日頃から自分にとっても些細な事すら相手は気にかけて見ていたという事かと理解するもそれはそれで気恥ずかしくて手で顔を覆う。とはいえ自分も何だかんだで相手を視界に入れていた事は何度もある為あまりヘタな事は言えず言葉を飲み込み。途端に相手に距離を詰められるといくら想いを打ち明けたからといってまだこの密着具合に慣れるのは時間がかかりそうで余計に相手の目が見れず。自分自身と葛藤を繰り広げた挙句どうにかして上手く躱す方法は無いか必死に模索した結果、肩に回った腕を緩く掴み相手の方に顔を向ければ予想以上に距離が近く今にも唇が触れそうな程で煩く音を立てる鼓動がバレないように平然を装い「…いい加減支度しないと、遅れる」必要な言葉だけ述べるとすぐに視線を外し腕を引き剥がし空になった湯呑みをキッチンに運ぼうとして)

  • No.161 by 新堂カイト  2016-11-13 18:11:22 


…んだよ。(近距離と意地悪な問いに少しは慌てる様を期待していた為、一見何てことない薄い反応を残して離れていく相手につまらなそうに溢し。考えてみれば己の気持ちを伝えたとはいえ、特に関係性が変わったわけではなく。爆発しそうな想いをとにかく吐き出すのが優先で、“俺のものになれ”等の強要をあの時点ではすべきでないと感じていた。取り敢えずは己の気持ちを伝え、相手もまた己を意識している事が確認出来ただけですっきりしたし、今後の事は様子を見ながら実行していけばいい。そんな事を考えながら湯呑みを洗う相手の後ろ姿をぼんやり眺めた後自分もソファーから立ち、相手の手元へこれもとばかりに空になったカップを置き。干しっぱなしだった私服はほぼ乾いたようで、それらをハンガーから外しながらここからは別行動を取る旨を伝えて)
俺は一旦帰る。着替えもしたいしな。


  • No.162 by 藤村伊織  2016-11-13 20:06:53 



(渡されたカップも洗い終えると乾いた私服を手に取りながらこの後の事を話す相手に小さく頷き、確かにまだ自宅に帰って準備をする時間ぐらいはあるなと時計を見て確認すればとりあえず自分も相手が帰ってから着替える事にして。昨日はなかなか濃い時間を過ごしたにも関わらず案外普通に会話が出来るもんだなと自分自身に感心し、相手もあれからそこまで強引に迫ってくる事も無い。そういえば風邪を貰うだなんて豪語していた割にいつもと変わらないように見える相手、実際同じベッドで寝ていた訳だし多少なりとも体に影響はしていそうな筈なのに。まあ元気に越した事は無いし相手の事だからそこまで深刻に心配もしていないが念の為にと相手に近付き、洗い物を終えたばかりでまだ冷たさの残る手を額に当て今の所熱が無いと分かれば少し安心したように口元緩め手を離し)
本当に移ってたら洒落にならないからな…一安心だ。また後でな。

  • No.163 by 新堂カイト  2016-11-15 22:34:26 


っ…、…だからそんなヤワじゃねぇって言ったろ。鍛え方が違うんだよ、鍛え方が。(外した私服に着替えていると、不意に目の前に相手の気配を感じ。額に触れてくる手は洗い物をしていたせいかひんやりとし、一瞬ピクリと反応し。熱の有無を確認し、安堵したように微笑む相手。今まで己には向けられる事がなかった柔らかなその表情に胸が高鳴り、嬉しさの傍らで何だか急に気恥ずかしくなって。僅かながら染まった頬を隠すようにそっぽを向きぶっきらぼうに返すと、さっさと着替えを済ませてしまい。借りたジャージは本来洗濯して返すものだろうが、図々しくもちゃっかりソファーに投げ掛け。貴重品をポケットに突っ込むと「…じゃあな」と短い挨拶を残し、一先ずその場を後にして)

  • No.164 by 藤村伊織  2016-11-16 17:57:42 



…何を今更恥ずかしがっているんだ、アイツは。
(相手が部屋を出て行き静かになった空間でぽつんと立ち尽くしたまま先程相手が脱ぎ捨てていったジャージをぼんやり眺め。額を触っただけでやや赤く染まっていたように見えた相手の顔を思い出し小さく笑いが溢れる。自分もさっと着替えを済ませれば必要な物を鞄に入れ、例のジャージも一度綺麗に畳んでソファーの端に一旦置いておくも微かに相手の匂いが残っていてドキッとし。余計な事は考えるなと自分に言い聞かせるように首を横に振れば自宅にも関わらずいそいそと部屋を出て。昨日の大雨が嘘のように外は晴れているが空気が冷たく巻いているマフラーに顔を埋めながら歩く。暫くして事務所に着けばもう何人かは先に来ていたが辺りを見渡してもまだ相手の姿は無く。いつもの如く真っ先に此方に向かってくる昴を適当にあしらいつつも全員揃うまで台本を読み返し)

  • No.165 by 新堂カイト  2016-11-19 21:05:25 


(相手と別れ自宅に戻ってくると、何故か少し寒気と疲労感がありベッドに突っ伏し。ベッドの上で昨日の出来事をぼんやりと思い返している内、うとうととしてしまい。─どのくらい経ったのか。ハッと目が覚め、時刻を確認しようと傍に放ってあったスマホに手を伸ばす。「…やっ…べ、」既にミーティングが始まる時間。数分前に着信履歴が何件かあり、その相手である蒼星から今新たな着信が。直ぐ様電話を受けると「悪い、すぐ行く」と短く告げ、通話を終了し。着替えようと起き上がった瞬間、頭にズキリと痛みが走し。何だか身体が怠いし寒気もする。そういえば彼の自宅で朝起きた時にも頭痛があったのを思い出す。「マジかよ…」己の行いを思い返せば移る可能性は大いにあったが、“風邪をもらってやる”なんて彼と接触する為の口実のようなもので。そんなにヤワじゃない等大口叩いた手前、見事に風邪引きました、なんて格好が付かない。何よりあのクソ真面目な彼が知れば余計な責任を感じさせてしまう。_意地でもバレねぇようにしないと…。半日なら何とかなりそうだと気合いを入れ、着替えや準備を済ませれば直ぐ様事務所へと向かって)

  • No.166 by 藤村伊織  2016-11-21 21:04:02 



ったく…何をしているんだアイツは。
(ミーティングが始まる時間になっても相手の姿だけが見えず、まさかあの後家に帰ってまた寝たんじゃないかなんて見当違いな考えが頭に浮かび小さく呟きながら眉間に皺を寄せ。やがて数回電話をかけていた蒼星から今から来るらしいという知らせを聞きほっと胸を撫で下ろす。暫くして相手が事務所に来ると特に周りも咎める事なくいつも通り迎え入れ漸くミーティングも始まり。最中もやはり遅れて来た相手の事が引っかかり話し合いの内容をメモにとりつつも然り気無く視線を相手に向ければどこかいつもと様子が違う事に気付き首を傾げ。もしかして本当に体調でも崩したのだろうか。今朝自分が確認した時は熱も無かった為大丈夫だと思っていたが相手の事だから強がって何とも無いフリをしている可能性は十分にある。 というのもあくまで自分の予想であってあまりヘタな事は言えないしなととりあえず今は黙っており)

  • No.167 by 新堂カイト  2016-11-25 02:25:34 


(遅刻しておきながら悪びれる様子もなく着席。そんな光景も珍しくないからか特に咎める者もなくミーティングが始まったものの、頭痛が邪魔して内容がしっかりと入って来ない。ちらりと相手に視線をやれば、いつもの如く熱心に話を聞きながら真面目にメモを取っているようで。変わらない様子に思わずふ、と小さく笑みを溢すと再び話に耳を傾け。時折意見を求められれば、普段通りの態度での応答を試みる。行き交う声にぼんやりと耳を傾けている中、休憩を挟む事になったらしく、周囲が急に賑やかになりハッと我に返り。珈琲でも入れようかと蒼星が席を立つが、正直珈琲という気分でもなく「いや、俺はいい」と伝えておき。不思議そうにする蒼星をよそに相手の方に視線をやると今日も昴に捕まっていて。ヘラヘラしながら相手に絡む昴を見ているとやはり苛立ち眉間に皺が寄る。とはいえ今日はそこへ割り込む気力もないし、体の不調を周囲に気付かれるのは面倒だ。静かな場所で一人で過ごすべく席から立ち上がると、冷蔵庫から取り出したミネラルウォーターを手に足早に部屋を後にし)

  • No.168 by 藤村伊織  2016-11-27 23:12:02 



(休憩時間になると早々に部屋を出て行く相手。周りは特に気にする様子は無かったが、コーヒーを準備してくれている蒼星を手伝いにキッチンへ向かった際相手の様子がいつもと違う事を気にかけており何か知らないかと問いかけられ。そういえば蒼星は相手が自分を昼食に誘った日に事務所に居た為唯一二人で居た事を知っている人物だ。少しバツが悪そうに口籠るも体調を崩し相手に看病してもらった話をすればどこか納得したように頷き「やっぱり。体調悪いって、気付かれたくないのかも。ああいう性格だしね」と何かを訴えるような表情で蒼星に見つめられ、額に手を当て大きな溜息を吐けば「…分かった。探しに行けば良いんだろ。」と自分も部屋を出て相手を探しに幾つかある部屋の扉を順番に開け確認していき。残すは資料室のみで中に入ると案の定姿を捉え、やはりあまり顔色も良くなく少し遠慮がちに相手に近付き)
…やっぱり調子悪いんだろ。家で休んでいれば良かったのに。

  • No.169 by 新堂カイト  2016-11-28 21:01:41 


…あー…クソ…、だりィ… (ここなら誰も来ないだろうと、休憩の場に選んだのは資料室。脱力するように椅子に腰掛けると、机に突っ伏し独り言を呟いて。ズキズキと痛む頭に苛立ちながら、こんな時でさえ相手の顔が浮かぶ。_どうせ今頃また体力バカに捕まってんだろうな。 自然と溢れる溜息。“こいつは俺のモノだ、馴れ馴れしくしてんじゃねぇ” 、そんな風に牽制するのは簡単だが、彼はきっとそれを望んでいない。もどかしさで胸の奥がもやもやとして気持ちが悪い。伏せていた上半身を起こし、ペットボトルのキャップを開けた時不意に扉が開き、次いで視界に映ったその姿にドクンと胸が鳴り。隠していたつもりの己の体調に気付いていたらしく、どうやら心配して探しに来てくれたらしい相手。何となく嬉しくなりながらも視線を外してミネラルウォーターを喉に流し込み、憎まれ口を叩き)
…別に大した事ねぇよ。あのバカの声が喧しいから静かな場所で休憩したかっただけだしな。

  • No.170 by 藤村伊織  2016-11-30 21:21:03 



…蒼星も心配してた。
(大した事無いと顔を背ける相手に相変わらず強がりだなと小さく溜息を零し。相手の体調が優れないのはどう考えても自分が関係している。申し訳ないという気持ちは勿論あるが罪悪感でここまで相手を探しに来たとも思われたくなくて困ったように顔を顰め。やや怠そうに呼吸をする様子を見ているときゅっと胸が締め付けられるような気分になり暫く黙り込み。今までの自分ならこういう時、厳しい事を言って突き放していただろう。だけどもうそんな事を言える余裕が無い位相手の事で頭がいっぱいで。具合が悪いなら無理はして欲しくない、本当に大した事が無いなら一緒に皆の所に戻る事も出来る。散々自分の中で答えを探した結果、言葉よりも先に体が動いていて気付けば横からぎこちない動作ながらもそっと肩を抱き寄せ朝触れた時よりも大分熱を持っている頬に手を当てていて)
朝の段階で俺が気付いていれば此処には来させなかったんだけどな…。お前も少しは弱い所を見せたらどうだ。

  • No.171 by 新堂カイト  2016-12-02 01:45:23 


─…ッ…、(相手から視線を外す中沈黙が流れる。何となく気まずくて口を開こうとした瞬間、不意に優しく肩を抱かれ小さく目を見開き。己を心配するような声、労るようにそっと頬に触れてくる手、それは彼の優しさだけでなく心なしか自分への愛情も垣間見える気がしてドクンと胸の奥が震え。 けどコイツはきっと、これが昴だとしても─…、 彼に関してのみ時折生まれる負の感情が己の心を揺さぶる。欲しいものは何でも手に入れてきた。腕ずくで自分のモノにするなんて造作ない。なのに彼にだけ出来ないのは、いつの間にか本気になってしまっているからだと思い知る。彼の言葉に素直に甘えてしまいたくなる一方で、どうしようもない切なさが痛みとなり一瞬苦しげに顔を歪め。_コイツに弱さは見せたくない、大体俺は弱くなんかねぇ、俺は新堂カイトだ。そう思う程に今の状況は酷く情けなく、恋愛経験もろくに無さそうな昴の存在に揺らぐ女々しい自分が余りにも惨めで許し難く。堪え切れずそこから逃れるよう相手を押し返し椅子から立ち上がれば、鼻で笑いつつ素っ気なく告げ、その場を後にし)
弱い所?ありもしねぇモンどうやって見せるっつぅんだよ。…そろそろ始まんだろ、戻るぞ。


  • No.172 by 藤村伊織  2016-12-04 20:25:09 



…素直じゃないな、本当に。
(今まで誰にも気を許そうとした事は無かったし、するつもりも無かった。カンパニーに入ってからその気持ちも少しは薄れ、メンバーになら多少心を開くようにはなったものの、プライドの高さ故に自分の弱い部分は絶対に見せたく無かったのに今回体調を崩した事で相手にはそんな自分を知られてしまい。お返しとまではいかないかもしれないが何か相手の役に立てたら、そう思った上での発言だったが見事に突っ撥ねられてしまうと何となく予想はしていたが小さく息をついて先に部屋を出る相手の背中をぼんやり眺め。一体相手が何を考えているのか分からない。少しは頼ってくれてもいいのに。自分に負けないぐらい高いプライドの持ち主である事は十分分かっている為そんなすぐには曲げられないかと自分の中で気持ちを整理し後を追うように皆の元へ戻り。打ち合わせが再開するも先程のように集中する事は最早不可能で相手の様子ばかり気になってしまい)

  • No.173 by 新堂カイト  2016-12-07 18:52:06 


(ミーティングに戻ったはいいものの体調は悪化するばかりで、頭がぼうっとするせいで時折の皆の声が遠くなる。そんな中心配そうに此方に視線を向けている相手と目が合い、思わず視線を逸らし。彼には見透かされているのだろうが、此方が終始気を張っているせいか、誰もが打ち合わせに集中しているせいか、幸い体調について指摘されるような事もなくミーティングが終了し。この後稽古や自主練に取り組む者と様々だったが、そんな気力が残っていない自分は適当な理由を付けて帰宅する事に。帰り際、彼が何か言いたげに此方を見ていた事に気付いたが、わざわざ声を掛けにいくのも不自然かとそのまま事務所を出て帰路に着き。その後、帰宅してすぐ倒れ込むようにベッドに横になれば、止まない頭痛に苛立ちながら痛む部分を押さえ、痛みを少しでも逃したくて長めに息を吐き。ふと、帰り際に目にした彼の心配そうな顔が浮かぶ。…声くらいかけて来るべきだったかもな。少しは弱いところを見せろと肩を抱かれた感覚がよみがえり、胸の奥がきゅっと締め付けられ。「…見せられるわけねぇだろ。俺に弱い所なんか…あるわけねえんだよ…」独り言のように呟くと、痛みに堪える内いつの間にかうとうとしてしまって)


  • No.174 by 藤村伊織  2016-12-10 19:49:40 



(結局後半のミーティングは全く頭に入らず相手の様子を気にしているばかりであっという間に時間は過ぎてしまい。いつもなら自分の満足いくまで練習を行ってから帰宅するのだが先に帰って行く相手の背中を見てしまえば流石に練習どころではなく唯一事情を理解している蒼星に声をかける。そういえば自分の家から近いという情報しか知らなかった為相手の家までの簡単な地図が書かれているメモ紙を受け取り足早に事務所を出て行き。きっとあの様子では自分の時のように食事もロクに作れないだろう、途中スーパーに寄り食材やらベタに果物なんかも買い込んでおく。─突然押しかけて迷惑じゃないだろうか。目的地に近付くにつれ何だか鼓動も速くなり部屋の前まで来たところでぼーっと立ち尽くし「やっぱり引き返すべきか…?」小さく呟くも緩く首を横に振り自分を落ち着かせる為に大きく息を吐いてから躊躇いがちにインターホンを押し大人しく返答を待ち)

  • No.175 by 新堂カイト  2016-12-11 22:37:13 


(うとうととしている内に眠りに落ち、やがて夢の中でも彼に会う。眠りを妨げるリアルなインターホンの音にビクリと肩を震わせ瞼を開ければ、見慣れた自室がぼんやりと浮かんで。どのくらい眠っていたのだろう。夢の内容こそ朧気にしか思い出せないが、切なさと愛しさだけが胸に残り、何故だか妙に彼に会いたくなる。胸の辺りに何かつかえているようなもどかしい感覚に無意識に胸元を握り、短く息を逃せばまたも部屋に響く呼び出し音。_身体が怠い。来客に対し居留守を使おうかと思ったが、数回鳴った事が少し引っ掛かり、これ以上鳴らされたら堪らないと渋々重い身体を起こし。モニターで様子を確認するのも億劫な程に身体が怠く、壁を伝うようにしてそのまま玄関に向かうと、不機嫌さや怠さを露にした面持ちで扉を開け。しかし扉の向こうに立っていたのは思いがけない人物で、驚いたように目を見開き言葉を失ってしまい)
─…! …な、んでお前が……


  • No.176 by 藤村伊織  2016-12-14 17:59:00 



…家の場所は蒼星に聞いた。あれだけ大口叩いておいて、随分辛そうだな。
(なかなか扉が開かない事で寝ているのだろうかと察し、大人しく帰ろうかと思った矢先鍵の開く音と共に先程見た時よりも怠そうな相手が姿を現すと小さく息を吐いてつい何時ものように憎まれ口を叩いてしまい。自分が原因でもある事への罪悪感と、初めて見る弱った相手の姿への心配とで眉間に皺を刻むと半ば強引に玄関まで足を踏み入れる。「言っておくが、この前と立場は逆だ。今度はお前が大人しく寝ていろ。」とぶっきらぼうに言い放つと家の中に上がり込み辺りを見回しつつキッチンに辿り着き。きっと風邪の引き始めでこれから熱も上がってくるだろう、消化の良い物をと考えたのは煮込みうどん。洋食好きの相手にとっては気が進まないかもしれないが今はそんな事を気にしている場合では無い為腕まくりをしてさっさと準備に取り掛かり)

  • No.177 by 新堂カイト  2016-12-16 00:54:21 


…あのメガネ、余計な事しやがって。(勝手に上がり込みキッチンへと向かう彼を呆然と見つめていたが、直ぐにはっとしボソリと呟けば、ゆっくりとだが後を追う。此方の状態に気付いた蒼星が気を回して彼に見舞いを頼んだのか、それとも彼の独断なのか。どちらにしても彼がこうして訪ねて来てくれた事は有り難く。先程は驚きや照れ臭さから可愛げない台詞を溢してしまったが、本音を言えば嬉しい。寝ているように言われたもののベッドには戻らずリビングのソファーに凭れれば、手際よく料理を始める相手をそこからぼんやりと眺めていて。先程まで夢の中の相手に恋い焦がれ、目覚めても尚相手を想っていたせいで、何とも言えない切なさや愛しさが込み上げて。熱のせいもあってか少しばかり歪む視界に眉を寄せるとソファーに深く凭れたまま天井を見上げる体勢で目元を腕で覆い。不意に静かに投げ掛けた疑問は試すような響きで、そこに期待が含まれている事を何となく気付かれたくなくて)
……なぁ、何で来たんだよ。罪悪感なら要らねぇぞ。こうなるのも覚悟の上だったしな。

  • No.178 by 藤村伊織  2016-12-19 22:17:50 


(黙々と料理を進めている間もどうしても相手の様子が気になりさり気なく視線を配るとやはり怠そうにソファーに凭れており、だから寝ていろと言ったのにとあえて口には出さず心の中で呟き。風邪を引いた時にはネギやショウガが効くと昔ながらの考えが何故か自分には染み付いており予め買ってきたショウガを使って生姜湯も合わせて作り。暫くして料理も出来上がりソファーの前にあるテーブルまで運ぶと「出来たぞ、無理の無い程度に食べろ。これは食後の風邪薬だ。」と呼びかけながらテーブルの上に薬も置いておき。病人の世話などあまりした事が無い為以前相手が自分にしてくれた事を思い出しながら次はどうするのが正解なんだと辺りを見回しながら考えていたところ、不意に飛び込んで来た問いにきょとんとした表情で相手に視線を戻す。先程までトゲのある言い方や素振りを見せていたわりに今の質問はどこかしおらしく可愛いなとすら思えてしまい微かに口元緩め頬杖を付きながら答え)
罪悪感だけで此処まで来る程俺も暇じゃない、とまで言えば分かるか?

  • No.179 by 新堂カイト  2016-12-20 18:19:13 


…っ…知るかよ。(料理を終えて戻ってきた相手からの返事は遠回しではあるが、微かな愛情が感じられ。此方を見つめる表情も穏やかで、らしくない事を言ってしまっただろうかと急に羞恥に駆られ、咄嗟に返した言葉はぶっきらぼうながらも普段の勢いがなく。テーブルに置かれたのは出来立ての煮込みうどんと生姜湯。正直食欲は余り無いものの、相手の心遣いは素直に嬉しい。普段飲む機会のない生姜湯を不思議そうに見つめていたが、恐る恐るといった風にゆっくり口に含み。すると、まず口内に広がった生姜独特の苦味に顔をしかめ。けれど飲みやすく工夫してくれているのか、蜂蜜か砂糖らしい甘味も存在し、気合いを入れれば飲めなくはない。とはいえ、やはり一言を言わなくては気が済まない性格。「…なんだよ、このビミョーな味の飲み物は」普段なら最初の一口で突っ返すだろうが、相手の気持ちを無下に出来るわけもなく、今回は手元の生姜湯を見つめたまま葛藤しており。様子を窺うよう相手にちらりと目線をやった後、生姜湯は一先ず後回しにと考えたのか、煮込みうどんに手をつけ。「ん…?こっちは案外イケるな。」薄めの味付けは普段なら物足りないと感じる筈だが、身体が弱っているせいかその優しい味付けが美味しく感じ。思いの外あっという間に完食した上、残しておいた生姜湯もしっかりと飲み干す。温かいうどんや生姜湯の効果もあってか身体もぽかぽかとし、気分も少しだけ楽になったような気がする。ふと、しっかりと薬も用意されている事に気付くが、どうやら薬の中でも最も苦手とする粉薬のようで。あからさまに嫌そうに眉間に皺を寄せた後、今更ながら見なかった事にして)



  • No.180 by 藤村伊織  2016-12-25 18:05:24 



…おい、薬。
(ブツブツと小言を言いながらも何だかんだ完食し綺麗になった容器を見れば口元緩め。後は薬さえ飲めば自分の役割も無い為ベッドで大人しく寝てもらおうと考えていたものの、薬の存在に気付いてはいるのだがなかなか手を付けようとしない相手。疑問に思い短く零して自ら薬に手を伸ばす。とにかく気が急いていたせいか、粉状の物を買っていたようでもしかしてと察し。だからと言ってこのまま飲まずに寝かせる訳にもいかない、水の入ったコップを相手の目の前に差し出せば「子供じゃないんだから、飲めるだろ。」と目を逸らす相手に宥めるように告げる。こういう時は頑固な相手に負けてしまいがちだが、少しでも早く回復して欲しいという気持ちが大きく、ここは自分も折れる訳にはいかなくてジッと顔を見つめボソボソと小さく呟き始め)
…お前が辛そうな姿は、見てられない。

  • No.181 by 新堂カイト  2016-12-28 17:29:08 


…っ、そんな苦くてクソ不味いモン飲めるわけねぇだろ。(なかなか薬に手を付けようとしない自分に痺れを切らしたのか、早く飲むようにと促してくる相手。耳に届いた心配そうな呟きにちらりとそちらを見やれば、真剣な瞳とぶつかりドキリとし。その瞳に偽りは見えず、本気で自分を心配してくれている事が伝わる。しかし薬の苦味は特に苦手ですんなり頷く事も出来ず、視線をさまよわせた後に再び逸らして拒否してしまい。子供じゃないんだからと呆れられるだろうか。それとも怒らせてしまうだろうか、悲しませてしまうだろうか。身体は相変わらず怠いし、彼がどう受け止めるか気になって仕方ないのに、変な意地を張らずにはいられない。 _それに、此処で俺が大人しく薬を飲んだらコイツはきっと─…、浮かんだ考えは不意に切なさを呼び胸を締め付ける。けれどこのまま意地を張り続け子供みたいだと失望されたくなくて、視線を逸らしたまま恥を忍んで小さく呟き)
……ちゃんと飲んだら…俺が寝るまで帰らないって約束しろ。


  • No.182 by 藤村伊織  2016-12-28 22:09:19 



…分かった。居るから、早く飲め。
(一度は薬を飲む事を断られてしまったものの、予想通りの答えだった為苦笑零しどうするのが一番効果的なんだろうかとひたすら考えるもここまで頑なだとなかなか解決策も見当たらず黙り込んで。すると相手からボソボソと要望が聞こえてくれば思わぬ言葉にきょとんとしついふっと小さく笑う。そんな事でいいのか。そう言ったら拗ねてやっぱり飲まないと言いかねない為心の中だけに留めておき、コクリと頷いて言葉を返せばもう一度コップを相手に差し出してみる。流石の相手でも弱っている時は少し控えめなんだなと、何だか此方も調子が狂う。渋々薬を流し込む様子を見届ければ空になったコップを相手から受け取り台所に持っていくついでにくしゃりと髪を緩く撫でてやり)
洗ったら行くから、とりあえず横になっていろ。

  • No.183 by 新堂カイト  2016-12-30 22:25:01 


…クソ…最悪だ。(一足先に寝室に戻りベッドの中で前髪をかき上げながら悔しげに独り言を溢す。薬の苦味が中々消えず歯磨きやうがいを念入りにする事でどうにか落ち着いたものの、いつもの自分なら考えられない甘えた態度に心底情けなくなる。体調が悪い時人は多少気弱になるというが、余りに子供じみた要求をしてしまった羞恥に堪え難いものがあり。とはいえ自分の元から手放したくない気持ちは確かで、彼が傍にいてくれるという事への安堵と嬉しさがじわじわと込み上げて。熱い額に腕を乗せ長めに息をつくと大人しく相手を待って)

  • No.184 by 新堂カイト  2017-01-10 16:31:47 



おいカブキ、年が明けたぞ。年末年始と忙しかっただろうが、ぶっ倒れたりしてねぇだろうな。
…お前の顔見ねぇと調子が出ねーんだよ。待っててやるから、暇が出来たら真っ先に俺に会いに来い。俺から離れるのは許さねぇ。



(/明けましておめでとうございます!昨年は素敵な伊織くんを有難うございました…!(感涙)お返事を心待ちにしながら、とても楽しく過ごさせて頂きました。
伊織くん大好きなカイトはあんな事を言っておりますが、お返事を急かしているつもりではありませんので、ご自身のペースでゆっくり返して頂けたらと思います。
今後もドキドキしながらやりとりをさせて頂けたらと思いますので、こんな展開にしてみたい等、ご希望やご意見がごさいましたらいつでも何でも仰って頂けたら幸いです。今年もカイト共々どうぞ宜しくお願い致します!!)

  • No.185 by 新堂カイト  2017-02-01 07:56:11 


2月だな。元気にしてんのかカブキ。忙しくてぶっ倒れたりしてねぇだろうな。

何か来れねぇ理由があるだけで、またお前が来てくれるなら待っててやる。
が、もし俺の相手すんのしんどくなったなら、俺がこうして待ってんのはお前の重荷にしかならねぇだろうからな。一言でもいいから、もう来ねぇって言ってくれたら助かる。
お前とはまだ続けていきたいが、無理強いはしたくねぇからな。もしもの時は今までの礼だけでも言わせろ。



  • No.186 by 藤村伊織  2017-11-01 18:46:30 



…流石に来るのが遅すぎたか…?すまない。もうきっとお前は待ちくたびれて此処も見ていないかもしれないが、もし気付いたら会いに来て欲しい…いや、来てくれてもいい。お前の事が嫌になったとか面倒とか、そういう事じゃないっていうのは分かって欲しい。

(/いやああああもうほんとに申し訳ありません...!仕事の環境が今年から変わったおかげで色々とバタついておりました…もういらっしゃらないでしょうか??;; もしまだ続けて頂けるのであれば是非ともお願いしたいのですが、かなりお待たせしてしまいましたのでお任せ致します…本当にすいません(泣))

  • No.187 by 新堂カイト  2017-11-02 00:44:51 



──カブキ…?(驚きに目を見開き)てめ…今まで何処ほっつき歩いてやがった!お前はもう来ねぇとばっかり思ってたから…上がってて焦っただろうが!
…あぁ、待ってたよ。あれからずっとな。上がってもねぇのに、もしかしたらお前から何か届いてるんじゃねぇかってわざわざ覗きに来た事もあった。てっきり俺が面倒になったんだろうと思ったさ。だが、それならそれで礼くらいは言いたかった。……お前、面倒になったわけじゃねぇのかよ。(ふて腐れた調子でちらり)


(/いやはや上がっていたので吃驚しました!覚えていてくださり有難うございます…!
負担になっていたわけではないのでしたら安心しました。ご多忙の中また来ていただけて嬉しいです(涙)此方としてもまた無理なくお付き合い頂けたら…と思いますので、もしご迷惑でなければお願い致します!)


  • No.188 by 藤村伊織  2017-11-02 13:21:42 



…心配かけた。少し事情があってなかなか顔を出せなくてな。せめて一言ぐらい言ってからにすれば良かった。怒ってる…よな。悪い。(申し訳なさそうにやや眉下げた後すぐにコホンと咳払い零し)大体、お前が面倒なのは今に始まった事じゃないだろ。それも含めて、……ああ、いや何でもない。


(/ いやもうほんとにご迷惑ご心配おかけしました…!こんなに素敵なカイトくんが負担な訳ないです!むしろまたお相手して頂けるということで仕事まみれのズタボロな私からしたら癒しでしかありません…!これからはまた顔出せますのでよろしくお願いします;_; かなり間空けてしまいましたが続きからお返事という形で良いでしょうか?)

  • No.189 by 新堂カイト  2017-11-04 08:57:18 


怒ってるに決まってるだろうが。俺を待たせるなんていい度胸してんじゃねぇか。(頭ぐりぐりぐり)
…でもまあ、元気そうで安心した。戻ってきたお前の誠意に免じて許してやる。(うむ)
それも含めて、…何だよ?言ってみろ。(肩を組んでにやにや)



(/日々お仕事お疲れ様です…!環境が変わると余裕なくバタバタしますよね。いやいや癒されていたのは此方の方ですとも!私生活のご負担にならない程度にのんびりゆるゆると絡んで頂ければ嬉しいです。
続きからでも構いませんし、新たな場面からでも構いません。確かカイトが気持ちを伝え、見てろよ、絶対カブキを振り向かせてやるぜ、みたいな状態でしたよね!)


  • No.190 by 新堂カイト  2018-04-08 15:22:12 


年が明けて春になっちまったじゃねぇか。元気にやってんのかよ、カブキ。
お前はもう来ねぇかも知れねぇが、一度出戻りしたからな。いつかまた会えるんじゃねぇかと勝手に期待してるし勝手に待ってる。そんくらいはいいだろ?

  • No.191 by 藤村伊織  2019-09-16 19:56:23 



…嗚呼、もうこんなに時間が経ってしまったか。すまない、何も言わないまま急に来なくなって。きっと何を言っても言い訳になってしまいそうだから謝る事しか出来ないが…もう此処には居ない、よな。お前は今どうしてる?自分勝手だがもしまた会えたら…なんてな。時間が経ち過ぎて嫌味の言い方も忘れてしまったみたいだ。兎に角、長い間待たせてすまなかった。

  • No.192 by 新堂カイト  2019-09-17 17:29:18 


──カブキ…!?(驚きに目を見開いていたが、直ぐに眉を寄せ仏頂面に) ~~…ッたくお前は、毎度毎度半分諦めた頃に現れやがって…。(わなわな) この俺を待たせるなって言っただろうが…!今どうしてる、じゃねぇよこの馬鹿!(散々吠えた後に大きく息をつき) …まぁ、元気にしてたなら安心した。思い出して戻ってきてくれたんだろ?……ありがとな。(視線逸らし、ぼそり)






  • No.193 by 藤村伊織  2019-09-17 23:01:24 



……まさかこんなに早くお前に会えるとは思わなかった。怒るのも無理ないよな、本当に長く待たせ過ぎたと反省している。
まあ、その、何だ…お前に愛想尽かしたとか、嫌いになったとかそういう理由じゃないって事は分かってくれ…(俯き咳払い)


(/お久しぶりです…!そして本当に長い間放置してしまって申し訳ありませんでした……!一言言うべきだったのですが諸事情で海外に行っておりましてなかなか時間がとれず…当分はまた余裕がありますのでもしご迷惑でなければまたお相手して頂ければ幸いです…)

  • No.194 by 新堂カイト  2019-09-19 22:55:50 


俺も此処が上がってた時はびっくりしたぜ。冷やかしの可能性も疑ったが、もしかしたらお前が帰ってきたんじゃねぇかって期待もした。
…もう謝んな。別に責めちゃいねぇよ。ただ、お前への感情をもて余してたからな。少しくらい俺の言うこと聞いてくれんだろ?(腕を掴みじっと見つめ)


(/お帰りなさい!またお会い出来て嬉しいです!何かとお忙しかったかと思いますが、お元気そうで本当に良かったです。迷惑なんてとんでもない…!そちらの負担にならない程度にお相手いただけたら幸いです!)

  • No.195 by 藤村伊織  2019-09-23 19:45:26 



ああ、これ以上謝ると殴られそうだしな…。本来だったら誰がお前の言う事なんて、と言いたいところだが流石に今回は要求を飲んでやる…(ぼそ、)あんまり調子に乗り過ぎた要求はナシだぞ。


(/いえいえ本当にご心配とご迷惑をおかけ致しました…こちらこそまたお会い出来て嬉しいです…!!是非今後ともよろしくお願い致します!大分間が空いてしまいましたので場面とか切り替えた方がやりやすいでしょうか…?)

  • No.196 by 新堂カイト  2019-09-25 11:02:12 


──だったら抱き締めさせろ。お前が言う調子に乗りすぎてるってのがどの程度かわからねぇが…お前俺の気持ち知ってんだろ。これでも控え目な要求にしてやってる。(有無を言わせないような眼差しぶつけるも、心臓はやたら煩く)


(/そうですね…伊織に介抱される場面も美味しかったのですが、別の場面に切り替えて新たにスタートさせましょうか!今までの経緯的にはカイトが告白したものの、正式には付き合っていない曖昧な感じ…ですかね?カイト的には、はっきりした返事は聞けていないけれど、良い意味で意識はしてもらえてるだろうから、これからもっと距離を縮めてやる、的な。この辺の状況は少し変えた方がやりやすいですか?伊織の心境といいますか、こんな感じにしたい等ありましたらお聞かせください!)

  • No.197 by 藤村伊織  2019-09-25 22:17:52 



……!恥ずかしげも無くよくそんな事が言えるな…。だからと言って俺は素直に頷ける性分でもない。……今までだって強引に自分のしたいようにしてきたくせに…。つまり、いちいち聞くなと言っている。(恥ずかしさ誤魔化すように視線逸らし)


(/承知致しました…!状況的にはそのままでも全然問題無いです!伊織があれから変に意識しすぎて調子狂ったりますます陽向に対してモヤモヤしたり…すんなり両想いでお付き合い!というよりしばらくはもどかしい感じで進めた方が面白いでしょうか!カイトは振り向かせるのに必死だけどいざ伊織がちょっと頑張って行動に移してもイマイチ気付いてない、みたいなのも可愛くてアリかなと思います。笑 )

  • No.198 by 新堂カイト  2019-09-28 08:15:33 


たまには許可とらねぇとな。お前クソ真面目だしよ。強引に攻めすぎても逆効果、って事もあんだろ。それに──、(言い掛けると抱き寄せ)…お前のそんな顔も見たかったしな。(恥ずかしそうに視線逸らす相手を間近で見つめ、口角上げて)



(/ですね!両想いに辿り着くまでもう暫くこのもどかしい距離感を楽しんでいきましょう!笑
おお、そんな二人も可愛くていいですね!カイトも張り切ってはいるんですが、頑張ってる伊織にイマイチ気付かず、たまに引いてみたり…。引いたら引いたでちょっと動揺する伊織が見てみたいです…!← 伊織が他の人と仲良くしてるとすぐ妬いて拗ねたりと面倒なカイトですが宜しくお願いします。笑)

  • No.199 by 藤村伊織  2019-09-29 15:02:42 



逆効果、か。今まで散々勝手な事をしておいて、……っ!これで強引じゃないつもりか…?(久々の感覚に懐かしさ感じつつもすぐにハッとして)近い、離れろ、…!(近距離の相手の表情に僅かに顔赤らめ胸元押し返し)


(/カイトが引く…!!すごく新鮮ですね!モヤモヤムカムカザワザワする伊織が想像できます。笑 お互い無意識に駆け引きみたいなものを繰り返すの絶対楽しいですね…!拗ねてるカイト大好物ですありがとうございます← ではそろそろ場面切り替えますか…??)

  • No.200 by 新堂カイト  2019-10-03 10:43:55 



強引に散々勝手なことをしたからこそお前の気を引けたんじゃねぇか。…だろ?(押し返される力が加われば逃すまいと抱く腕に力を込め、不敵な笑みを浮かべ) …──なぁ、さっさと俺を好きになって俺のもんになれよ。(抱き締めたまま髪を撫でると耳元で囁いて)



(/めちゃくちゃ想い合ってるのになかなか上手くいかないもどかしさは楽しいですよね!笑
カイトの事だから時に抑えきれず手が出そうですが。← 嫉妬心も独占欲も強いカイトでも大丈夫ですか…?(ドキドキ)ですね!どんな場面から始めましょう?)

  • No.201 by 藤村伊織  2019-10-07 19:45:56 



ッ…!!誰がお前のものなんかに…!(相手の腕の中で自由が奪われるとせめてもの憎まれ口を叩いてキッと睨み)好きになんか……(小さな声でブツブツ呟きながら溜息吐き)


(/独占欲も嫉妬もウェルカムです…!笑 伊織にもそのうちそういう感情を沸き起こさせます!!無難にカイトが風邪から復活する所、とかですかね…?もしくは全く違う場面から始めるのもアリかと…!)


  • No.202 by 新堂カイト  2019-10-13 22:28:23 


お前がなんと言おうと、俺は絶対にお前を手に入れる。欲しいもんは手に入れないと気が済まねぇ質だからな。…お前が好きだ、カブキ──…、(その強気な態度さえ愛おしく、独占欲に強く揺さぶられ、どさくさに紛れて唇を奪おうと顔を近づけ)

(/大きな台風でしたが、大丈夫でしたでしょうか?伊織の嫉妬や独占欲…幸せすぎます…!笑
場面はどちらでもOKですが、何かやってみたいシチュなどありますか?そのうち皆で何処かに一泊するなり、キャンプをするなり、お祭りに行くなりと、何でも構わないのですが…他のメンバーに嫉妬しつつ、後でこっそり二人きりになれるようなシチュがあったら嬉しいなー…なんて考えております。笑)

  • No.203 by 藤村伊織  2019-10-19 21:00:10 



な、……調子に乗るな…!(ストレートに言葉をぶつけられるとどんな表情をしていいのか分からず眉顰め、徐々に近付く距離を少しでも阻もうと掌で相手の口元覆うも返って大胆な事をしてしまった事に気付き視線彷徨わせ)


(/ご心配ありがとうございます…!こちらは特に大きな被害も無く無事でした!其方も大丈夫でしたか…?
一泊いいですね…!合宿稽古という形でもいいですし息抜きという意味で旅行でも楽しそうです!生憎泊まる部屋が別、とかだとカイトくんのメラメラが引き出せるかなと!!笑 また昴辺りに犠牲になってもらう事になりそうですが…← )

  • No.204 by 新堂カイト  2019-10-26 13:37:27 


…っ、(拒まれる事は予想していたが、口を塞がれるとは思っていたなかったのか瞳瞬かせ──たかと思うとにやりと瞳細め、口元覆うその手に舌這わせれば悪戯に指を甘噛みしてやり)


(/少し立て込んでおりまして遅くなってしまい申し訳ありません…!被害がないようで安心しました!此方も大丈夫です、お気遣い有難うございます!
うむむ、どちらも楽しそうですがどうしましょう?今回は合宿みたいな感じにして、また自炊でもさせましょうか?笑 部屋割りは別にしておき、モヤモヤメラメラさせましょう!笑 カイトの事だから昴が居ない間に乗り込んだりして伊織を困らせそうですが。←)

  • No.205 by 藤村伊織  2019-10-30 22:50:19 



ッ……!!お前、…何、してっ……!!
(早々に手を離そうとしたのも束の間、生暖かい感触と指に伝わった甘く痺れるような感覚にびくりと肩震わせ勢い良く相手と距離をとれば煩く跳ねる鼓動抑えるかのように左胸に手を当て呼吸整え)


(/いえいえ全然大丈夫です!!ご無事だったようで良かったです…!自炊!久々にアリですね!笑 いつメンバーが入ってくるか分からない状況で乗り込んでくるとは伊織も思ってないと思うので存分に困りたいと思います!!笑)

  • No.206 by 新堂カイト  2019-11-11 08:24:04 


お前が拒むから悪戯してやっただけだろうが。(過敏な反応は恐らく己を意識しているからだと自惚れてしまい、にやにやと楽しそうに。相手と再び距離を縮めれば、小さなリップ音と共に耳許に口づけ、間近で不敵な笑み浮かべ)


(/またも遅れて申し訳ありません…!次回からは早めに返せるようになるかと思いますので!
さて…合宿は何処でさせましょうか?普段の事務所で出来るんですかね?ハイキングがてら山にでも向かわせますか?笑 張り切って登るのは昴くらいでカイトはぶつくさ文句言ってそうですが。笑 逆に海の方でもいいですし、何かありましたらご意見いただけたらと!)

  • No.207 by 新堂カイト  2024-10-18 22:45:29 


おいおい…三年どころか五年も経ってたじゃねぇか。マジで懐かしいな。お前は俺に振り回されてたって言うけどよ、あの頃の俺の方こそお前に振り回されっぱなしだったな。お前の言動に一喜一憂したり、女々しくお前を待ってたり…お前のことしか見えなくなってんじゃねーか。天才ともあろうこの俺が。まったく…聞いて呆れるぜ。…でも事実だからどうしようもねぇ。
何かの拍子で思い出してはお前に会えたりしねぇかなって来てたよ、たまにな。今回もそうだ。…が、正直驚いた。驚いたし、嬉しかったよ。お前に会えただけでもう十分だ…ってくらい嬉しかった。…ありがとな、カブキ。

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