tokumei 2016-04-24 03:44:06 |
通報 |
……あぁ、その通りだ(頭の中は激しく混乱したまま相手の方を見ていればどこか自分の知る弟よりは柔らかく丁寧な言葉遣いに違和感と同じくらい新鮮さを覚え、ふと落ち込んだ様子に気づくと慌てて何か話をしようとしたが、自らの格好は寝る前に着ていたパジャマであり、そのパジャマを見せつけるように袖を差し出して)俺のブラザー達ならこのパジャマを着て、グッドドリームを見ていたと思うんだが、キミは知らない…か?
さぁ……知らないです…。
(首をゆるりと傾げると相手の着ているパジャマを見つめ目を細めて。そういえば主は寝るときはバスローブだったか。そんな小さな変化にも気づけないとは未熟にも程がある。と後悔するばかり。特に心当たり無い事を再確認すれば首を横に振り。本当に彼は自分とは関係のない人なんだ、と小さく溜め息をつくも、ふと何かを思い出したようにハッと目を見開けば「ッ……先ほどは、その……申し訳ありませんでした…、貴方をカラ松様とばかり思っていたので…っ」と挨拶の後のキスの事を言っているのだろうか、少し顔を赤く染めながら頭を下げて。
そうか…知らない、か(答えを聞くとやはり落ち込まずには居られずに此方も顔を俯かせていたが、ふと告げられた言葉と見えた相手の悲しげな顔に気づくと緩く頭を横に振り、気にするなと伝えながら徐々に自分も落ち着きを取り戻してきたのか疑問をぽつと尋ねて)いや、ノープログレム。俺をキミの大切な人と勘違いしただけなんだろう?その人も、…その…カラ松と言う名前なのか?
ええ……カラ松様…。…僕の恩人で、ご主人様で、それで……とても、大切な人です。姿形だけでなく…口調も、優しい所も…本当に貴方と、良く似ていらっしゃるんです…。
(普通ならば見ず知らずの相手にあんな無礼を働いたならば明らかに許してなど貰えない。本当にお優しい方だなぁ、と考えると眉を下げ微笑み。相手の問いにこくりと頷くと、自分の胸に手を当て。愛しい彼を思い浮かべているのか、話しているうちに自然と明るい表情になっており。目の前の相手をじっと見つめるとくすりと笑って。
…そうか、流石は俺と似たナイスガイだな。ここまでキミに好かれているとは(相手の話を聞いているとその表情に此方までも心が温かくなるのを感じ、それと同時に自分のよく知る弟とは随分と雰囲気が違うのだと改めて思い)俺の良く知るブラザーとキミはあまり似ていないが…。キミもとても優しくて良い子なんだろうな。
……ブラザー…。…確か貴方は……一松…と仰ってましたね…
(相手と主の唯一の違うところは兄弟が居るところだろうか。先程の相手の先程の発言には一松も、という言葉もあった。自分と同じ名前という事もあってかその人物が少々気になるようで。彼が此処にいるということは主は彼の居たところに居るのかも知れない。そうなると気になるのは彼の兄弟がどんな人物なのかで。
……、差し支えなければ…相手の事も知りたいのですが……、宜しいでしょうか。
あぁ、俺のブラザーの一松だ(相手の言葉に笑顔で答えると自分の兄弟のことを知りたがる相手の様子に少し考える仕草をしたが、すぐに前髪を掻き上げると格好付けるように目を伏せ)一松はとてもキャッツが好きな子でな、アイツ自身も少し猫っぽいところもあるんだが…素直に甘えられないから時々拳を受けることもある、でもとても優しくて良い子なんだぜ。
トピック検索 |