アムロ・レイはいつも余裕のない顔をしている。
大人になってから精神的な余裕ができてもそれは変わらず、
笑顔はクール、またはニヒルなものだった。
そんなアムロが人生で一度だけ無邪気に笑った瞬間がある。
それはマチルダ中尉と撮った写真を眺めた時だ。
思わずひゃっほーいとも言っている。
その後の彼の過酷な人生を知っているものとしては、
この笑顔に救われたりもするのだ。
人は誰でも一度は幸福を味わうことが出来る。
自分は不幸だと決め付けている人も、
また幸福だったことを忘れている人も、
人生は捨てたもんじゃないってことを知って欲しい。