………雨の日にいつもの路地裏に行ったら猫が六匹箱に捨てられてた。寒さに震えてて、腹も空かせてたみたいだった。だから、つい持って帰っちゃったんだ。風呂に入れてやって、餌をやって、毛布をあげて、一晩だけ母さんにも了承得てうちで保護することにした。……安心したように眠る子猫六匹。僕もその表情にほだされてかぐっすり寝た。
しかし翌日にはまあびっくりしたよね。
『なー!なーあ!ごはん!めしはー!?』
「……ん、ぅ、……?……おそ松兄さん…の声?なに、うっさい……」
『おそまつ、しずかにしないとおこられるぞ。』
「珍しく聞き分けいいじゃんクソ松……もうちょい寝かせて……うるせ…」
『ね、ねえやっぱ僕達いいのかな。初対面の人にこんなに色々……』
「……ん……え?」
『いーんじゃない。このひとねこすきみたいだし。おれもすきだし。』
「………!?な、え、俺、の声……っ!?」
慌てて目覚めて視界を確認する。その先には……、…………中型犬が立ったくらいの大きさの………僕達。が、犬や猫のキグルミを来てちょこちょこしていた…。
『おーきたー!!!ねえねえやきうすき!?やきう!やきうしよー!!やっきっう!!ぼうえ!!』
「い、いや……っは!?え、じゅ、十四、松!?」
『やきうじゃないよ、じゅうしまつにーさん。』
「ととととと、とど…っ!?な、えな、……!?」
『あ、びっくりした?』
「なに、なな、なに、何なんだよお前ら!?」
『いや、おれたちじつは猫じゃないんだよね。』
「…………は?」
『それぞれのどーぶつのまもりがみなんだ!かりすまれじぇんど!』
「………………は?」
『でもちからぶそくでさ、天界にかえれなくなっちゃったの。ほんとはもっとはっとうしんのイケメンなんだけどな』
『すっかりこどもみたいになっちったー!!』
『…みたいじゃなくてまんま幼児だよ……』
『で、しにかけていたとこをマスター…おまえにひろってもらったのさ』
『あ、でもね。すこしお世話してくれるだけでちからはなおるよ?まほーつかえるし!たまーにおとなのすがたにもなれるし。』
『そーそー、たまにまりょくもらうけど』
「……ま、ま、りょくって、まて、話が頭に入らないから……」
『うんとな、まんつーまん?つーの?ひとりにつきいっぴきでついてもらってさ、』
『『『たまにちゅーさせてくれたらいいから』』』
「…………………は?」
こうして。僕達六つ子は………なんかよくわからない生命体に脅かされる羽目になりました。
れすきん。