貴方と本の出逢い

『おジャ魔女どれみ』や『プリキュア』シリーズも小説なってる。
平成ライダーや戦隊同様に人気がうかがえる。
『おジャ魔女どれみ』の小説買って読んだけど脳内再生がすぐできる。
だけどどれみちゃんは小学校を卒業してからも小学校時代の担任の関先生に心配されたり小竹くんとゆっくりスローモーションだけど関係をゆっくりゆっくり進めてゆく。
メインのなかでは自称“世界一ふこうな少女”とアニメでぼやきなげいてもいたけど小説のなかでは少しずつ大人になっている。だけど馬子にも衣装を孫にも衣装と間違えるのはちょっと心配(笑)。
あいちゃん葉月ちゃんおんぷちゃんももちゃんたちもそれぞれ悩みながら大人になってゆく。
ちゃんとテレビシリーズの続編のオリジナルビデオアニメの方にも物語のなかに触れられてました。こういう配慮はノベライズには多く見られる。
映像で書かれたことはちゃんと小説でも補完しフォローする。
『おジャ魔女どれみ』は日常的アニメでもあり非日常でもありふつうに泣けて感動できる作品。
小説のあとがきインタビューはそれぞれ声優さんたちの出演の経緯や過去の思い出、作品の思いなど語られてるのもよかった。

タッチ もうひとつのラストシーンは松平孝太郎（演、林家こぶ平（現、正蔵）が大人になって彼が監督になったところから物語が始まる。

そしてかつての上杉兄弟、浅倉南との過去から物語を振り返る。
文章を読むとまんまアニメや原作を読んでるみたい。だけど孝太郎くん視点なので和也や達也とはちがう形なのが新鮮。

まだ読みはじめなので感想や内容はまた後日。

タッチ もうひとつのラストシーンは原作のよさを生かしながら淡く回想している感じ。
孝太郎くんの視点でかつての物語が語られ双子の兄弟でいることの大切さや切なさが伝わる。
読みやすかった。

長谷川博巳さんドラマ『夏目漱石の妻』で夏目漱石を熱演してた。
『坊っちゃん』のあとがきによると漱石自身は赤シャツに近いところもあったらしいしドラマではやや気むずかしい人物になってた。
尾野真千子さん演じる漱石の奥さん、はじめはコミカルだったけどだんだん作家さんの奥さんらしく陰日向に支えたりちょっとぶちキレたり苦労が多く書かれてる。
けどこういう複雑で悩み多き人生が『こころ』などを生んだんでしょう。

夏目漱石の『坊っちゃん』を久しぶりに読むと四国松山の雰囲気ある。
跳ねっ返りな坊っちゃん、やんちゃな学生たち、山嵐はよき同僚、時に坊っちゃんをおさえてくれる。
赤シャツが画策する。
だけどドラマ『漱石の妻』を見た限り長谷川博巳さん演じた夏目漱石は気むずかしい人物だった印象。
それでも作品が売れないことなどで葛藤や悩みもあったよう。奥さんや家庭とうまくいかないことで人並みな悩みがあったのはうかがえる。
でもそういう悩みがあったから『こころ』など名作が生まれたと思う。
『坊っちゃん』や『こころ』にしてもどこか女性を通した一面がある。

福井晴敏さん・竹内清人さんの『キャプテンハーロック』、『世にも奇妙な物語』小説の特別編、以前購入した『サマーウォーズ』シリーズつながりで細田守さんの『おおかみこどもの雨と雪』『バケモノの子』を購入。

『キャプテンハーロック』はオリジナル要素を大事にしながらやや新たな解釈や物語のアプローチをしている雰囲気。
『世にも奇妙な物語』小説の特別編は近年のノベライズかな。
ある意味、私がテレビドラマや映画モノのノベライズを読む原点。
細田守監督作品はささやかなマイブームな感じ。中古書店にあるのを見たら細田守監督作品はみなさん興味を持たれてみるみたい。

福井晴敏の『キャプテンハーロック』を読んだけど未来の地球はそうとう酷い目に遭ってる。
だけど“花”の象徴に集約されるのは原作やアニメに近いテーマ。
またハーロックを＊＊ない男というのはひとつの闇や陰、だけどまたそこに希望を見いだすのも松本零士作品の“男”でしょうか。
未来の地球が戦争や環境汚染などで壊滅的状況にならないとは現実も限らない。
遠い未来のことかもしれないけどそこに絶望を背負いながらも未来を皆や多くの人々に希望を持たせるかもしれないのがハーロックという“男”。
そんな雰囲気を抱かせる一冊。

読めてないと前半につぶやいておきながら実際はあんがい読めている。
ざっと１５冊程度は読んでる。もう少し多いかも。
興味ある本は抵抗感はありながらもどこかで興味は惹かれるから手にするんでしょうね。
本との出逢いはひととの出逢いに等しいのかもしれない。

『お遍路ガールズ』を読むと若い世代向けの本という感じ。
学生時代の親友が消息不明やブラック企業に勤めてしまったり苦労が冒頭書かれている。
徳島でちょっとカップルに皮肉めいたり権威的な年配者にキレたりありそうな光景が物語を動かしている。
だけど人物みななにか影や秘密を秘めている。
ヒロインはブラック企業を辞めて無職になったことを心に抱えながらなぜお遍路に来たのか自問自答し悩む。勤めてたブラック企業に啖呵は切るけどケータイをポイ投げ（ポイ捨てではなく（苦笑））したことを後悔する一面もある。

作者の又井健太さんの本は中古書店にちょくちょくならんでいるみたいだからそれなりに読まれているみたいです。

小説『相棒』シーズン５（上）だけ購入。
シーズン６に死体画像診断の物語があるから先ですね。
『相棒』シリーズは一話あたりが短編ですから比較的シリーズごとを思い浮かべて読みやすい。
レギュラー、ゲスト、脚本家などが多彩。
基本、刑事ドラマではあるけど人物はひとりひとり奥深いし伊丹刑事などは時々スポットライトを浴びる（苦笑）。
警察官僚の裏側の画策なども実態かどうか別にしても特命係を左右する。
『踊る大捜査線』が踏み込んでないところを『相棒』はえぐる。
『桜宮サーガ』シリーズにも通じるところは端々にあるかもしれない。
医療も警察も闇はあるけど闇は消せないかもしれない。

小説『相棒』はシーズン４が抜けてたのに５を買ってしまったorz。
ここ数年は『桜宮サーガ』シリーズをはじめあれやこれや読んでるからあたまがこんがらがってる（苦笑）。
読めてない時は後々読むようにしてるけど空白ができて忘れる。
だけど『相棒』シリーズは内容が濃い。ちらっと見てたり再放送あるおかげで小説の内容と共にいちおう思い出せる。
シーズン５だと「スウィートホーム」「犯人はスズキ」「名探偵登場」の回は思い出せた。
「名探偵登場」の回は高橋克実さんが冴えない探偵だけどアイデアを右京さんに託す、実は右京からのさりげない物言いから彼の方からアイデアを出すという絶妙な間合いで解決し実行する。
冴えない探偵の矢木明（高橋克実さん）は三枚目だけど魅力ある人物。
初期シリーズは岸部一徳さんの小野田公顕氏も出番はけっして多くないながら右京さんにさりげなく手を貸したり釘を刺す。あやしいのも小野田の魅力のひとつ。

『相棒』シリーズも中古書店に出回っているの見たらかなり読まれている方いるみたい。
長期シリーズでもあるしまた右京さんや各相棒ごとのエピソードが豊富。
コミカルに書いてる回もあるけど本質は犯罪。そこにある人間模様や過去の出来事など踏まえている。
右京さんの推理、たまに右京さんも推理に確信が持てない時はやや憶測や想像を交えて容疑者に確認を取る。
この辺はサスペンスの構成か脚本家の演出でしょうけど右京さんも必ずしも完璧ではない。
亀山さんはよくも悪くも事件に関わる体質。伊丹刑事と仲は悪いけど心のどこかではつながっている妙な信頼感をエピローグ部分で感じさせる。
米沢鑑識官はたびたび右京を呼んだり向こうから来たりで絶妙に会話を放り込む。
『相棒』シリーズも『桜宮サーガ』シリーズに似て人物がデフォルメ強調されてそこにシリアスとコミカルを物語の内にいれテーマを描く。
事件に関わる人たちも気の毒な一面がどこかある。たまに憎めないなと思うところもある。

『相棒』シーズン５で亀山刑事と美和子さんが一緒になってるんだ。
シーズン４が抜けているから物語の流れがちょっとわからないけど。
『犯人はスズキ』や『センミツ』の回などさらりと深い描写ありますね。
『犯人はスズキ』だと嘘を言い右京や亀山を惑わしてた町の住人たちがいつの間にか架空のスズキなる人物を信じてたニュアンスなどは『世にも奇妙な物語』に通じるとこが一部ある。
『センミツ』でもこちらも嘘がうまい別荘荒らしのお話。捜査一課のトリオ刑事のひとり三浦にスポットあてながら伊丹刑事は事情がわからないまま特命から裏付けを頼まれる始末。
『相棒』シリーズは基本的に冒頭に起こるおもての事件と物語が進むなかで真相となる事件が明らかになるパターンで進むことが多い。
そこに何を放り込むかで物語の中身や魅力が異なる。

アニメージュ文庫『天空の城ラピュタ』の小説、プロローグ、本編、エピローグあるけど全体はたいして長くないけど短な表現にパズー、シータ、ドーラ一家、ムスカたちの背景が丁寧に語られている。
映像でもわからなくはないけど映像とはちがう人物像が少し浮き出てくる。
ムスカについていえばシータはなぜ彼が古いラピュタの言葉を知っていたか？と疑問を持つことで深く掘り下げられている。

『相棒』シリーズ、よく読んだら一話ごとに伊丹刑事たち捜査一課トリオにも時々スポットがあたりますね。
いつも右京らに隠れがちだけどシリーズごとに人物像に奥行きが出てきてる雰囲気。
特命係と適度な距離を保つことで疎ましく思いながら手柄はしっかり取ったり時に勇み足を失敗してしまう捜査一課トリオ。
だけど若い三浦刑事は亀山薫とは先輩後輩関係だから時にさらっと伝えたり右京を伊丹とはちがい偏見が少ない。
警視庁上層部にしたら特命係は疎ましいけど小野田氏など誰かが特命係を庇護している存在もある。

エニックス文庫の小説『タイムボカン』はヤッターマン、オタスケマン、逆転イッパツマンと三編が収録されている。

ヤッターマンはおだてブタが主役、オタスケマンは過去の歴史を変えられ９０年代の日本がピンチになるなか悪玉トリオのひとりセコビッチの純愛もの、逆転イッパツマンはオリジナル同様にややシリアス調。

それぞれオリジナル作品のまんまな雰囲気で読みやすい一冊。
ただ絶版になってますので探すのは困難かも。
エニックス文庫には『科学忍者隊ガッチャマン』の小説もあったようだけどこちらはあいにく未入手。興味ある一冊。

講談社ラノベ文庫『おジャ魔女どれみ』一巻を購入。
全七巻くらいでしょうか。ラノベですから長さはたいしてないみたいだけど講談社ラノベ文庫というブランドがまだまだ若いみたい。
『どれみ』は日常と魔法という非日常がふつうに生きている世界が魅力的。むかしの魔法少女ものを放送当時の現代を映しながらどれみちゃんたち小学生がクラスメートや同級生、親や魔女たちとふれあいながら少しずつ大人になってゆく。

小説『おジャ魔女どれみ』一巻から読むとすんなり内容入る。
高校生になったどれみちゃんたちの同窓会、高校になって新しい担任との出会い、アメリカに行ったももちゃん、音信不通になったおんぷちゃん。
どれみちゃんは小竹くんとのすれちがい。
ラノベだけど普通の小説より場面の切り替えが早い。アニメを見ているみたいに声優さんの脳内 再生しながら場面をイメージできる。
だけどそこは『おジャ魔女』かならず現実の社会の壁をつくりどれみちゃんたちが時に現実的に、時に魔法を使いながら乗り越えてゆく。
どれみちゃんたちが高校生になって再び魔女見習いになった経緯がまた丁寧に書かれている。
女王さまやマジョリカ、ララたち魔女界はどれみちゃんたちのテレビシリーズで魔女界への貢献を認めながらも彼女たちが自分たちで魔法について背筋を伸ばして律してることに成長がうかがえる。
魔法にペナルティをつけることでかつて魔女ガエルになる戒めとおなじように自らを律するなんてなかなかできないこと。
どれみちゃんは一見だらしないけど根っこはいい子。小説内では高校生なので“子”ではなく“いいひと”でしょうか。

高校生の頃は直にそう思わなかったけど大人になると表現がむずかしい年齢かもしれないですね。
『どれみ』に限らず中高生を主人公やヒロインに据えた物語はあおくさいところもあるけど共感もする。

『おジャ魔女どれみ』の小説は一貫して脚本を担当された栗山緑さんが書かれている。
だけど一巻を執筆中に震災などに遭われながら書いたみたい。
自分たちが生んだキャラクターたちに支えながら書かれたみたいですね。

『どれみ』の小説のなかであいちゃんが状況によって大人だったり子ども扱いされて悩むのを愚痴にこぼす場面ある。
さりげないけど現実感ある場面のひとつ。
要所要所で小説『どれみ』は高校生をしながらかつての思い出や同級生に触れたりしながら進路調査などほんの一枚の用紙を手渡されたことで大人や社会を意識する。
１６、１７というむずかしい年頃は人生のなかで楽しい時期でもあるけど普通なことや恋愛、友情、人間関係、進路など徐々に物事や社会が見えてきて悩む。
小説『おジャ魔女どれみ』はテレビシリーズほど魔法を使うことは少ないように思うのは彼女たちが高校生という大人になりかけだからでしょう。
一年間のなかで時に失敗したり悩んだりさらっと一巻に学校裏サイトの描写があったのはリアルな現実と思うと同時に怖い現実を突きつけるんだなと思った。
だけど学校や社会にせよ目に見えない現実はつねに存在する。
そこでどうしたら前に進めるかを考えて悩み葛藤する。
相手を許せるかどうかと悩むこともある。
『どれみ』はそういう意味でも等身大の人間や日常を書いている。