風人 2016-04-04 04:41:02 |
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雨ニモマケズ 風ニモマケズ
宮沢賢治の言葉。
この人の好きな作品『注文の多い料理店』。
『銀河鉄道の夜』これは読んでないけどむかしアニメ映画が切なかった。
『風の又三郎』なども寓話的かつ純朴。
夏目漱石や太宰治ほどに都会的な作風という雰囲気はしない。
田舎で素朴で純朴だけど何か伝わるモノがある。
『注文の多い料理店』の猟師ふたりがいたい目に遭うのはなにかしら当時の文明人や現代人を風刺した揶揄もあったと思う。
『銀河鉄道の夜』はカムパネルラとジョバンニが星の旅をしながら最後に現実にかなしい別れがあるというのがつらくかなしい。
むずかしい本(ジャンルや内容によるが)はなかなか読めないけどジャンルの選り分けはむかしより少なくなってきた。
歳のせいもあると思うけど。
『お遍路ガールズ』などちょっとずつ偏りをなくしてくれてる感じ。
それと年明けに大量に本を購入したことがきっかけ。
ちょっと手に取って置いといてから読める頃に読むとまたちがう。
作家によって女性観がちがうのはわかる。
また男性と女性が書く女性がまたちがう。恋愛観は作品やジャンルによって異なる。
ベッタリな繋がりあれば離れていても心で繋がりふたりもいる。
恋愛に形があるとは明確にはいえない感じかな。
フィクションであっても現実に通じるモノがある。
男性と女性の書くヒロイン像、女心は異なると思う。
海堂尊先生の『ジーン・ワルツ』『マドンナ・ヴェルデ』は内容もだけど雰囲気がとても男性作家が書いてるとは思えないくらいに内容が繊細かつデリケート。
書き手の恋愛観もあると思うしそこに多少ながら憧憬も入るでしょう。
恋愛成就、失恋や別れにせよ書き方は千差万別。
又吉直樹氏の『火花』の物語中にあるとある女性の場面にせよそこにもなにかしら又吉さんの思いはある……はず。
先人たちの知恵泉 邪馬台国編
本ではなくテレビ番組ですが、邪馬台国は誰かがつくった妄想?空想?
実は邪馬台国は存在してなかったという説。
ミステリーなら真犯人は存在してないみたいなオチ(苦笑)。
作家の石田衣良さんがきれいにまとめてた。
邪馬台国に限らず謎やミステリー本は多くある。
タイタニック号、ノストラダムス、ダ・ヴィンチなど。
歴史はひとつのロマン。
作家さんがひとつのシリーズを確立してるのもフィクションのなかでの歴史の構築。
あえて謎をぼかす作家さんもいる。
先週の『一回まわって知らない話』でしたっけ。
船越栄一郎さんと山村紅葉さんがゲストでしたが、サスペンスは警察でない人物が勝手に捜査する。
むかし赤川次郎作品などそこそこ読んだけどそんなパターンが多々ある。
『三毛猫ホームズ』シリーズなど。
海堂尊作品はちゃんと警察側に加納警視正と玉村警部補をかまえているけど白鳥さんと田口先生が一部捜査を担うことになる。
『玉村警部補の災難』に収録されている物語には現代のミステリーに警鐘を鳴らしているメタフィクション的なくだりがあった。
だけど二時間ドラマの減少はサスペンスドラマの減少にそのまま比例する。
だからというわけでもないが私は海堂尊作品を読むようになった。
年末のTBSのサスペンス、又吉直樹さんと樹木希林さんがストーリーテラーを務める番組は好き。
今年も放送してくれるでしょうか。
代書屋ツバキ文具店
今週が最終回みたいだけどようやくダビングしている。
代書屋という職業があるんですね。
その人の代わりになってその人の気持ちになって手紙を書いて出すという職業。
由緒ある職業らしいです。古くはお殿様など高貴な身分の方たちから依頼されて気持ちになって書かれてたよう。
代書屋ツバキ文具店
代書することで読む人が気持ちがよくなればそうならない人もいる。
人とのコミュニケーションがむかしも現代もむずかしいのは変わらないのかもしれない。
ADVANCE OF Ζ ティターンズの旗の下に
こちらも久しぶりに読み直しているけど戦時中の記録を調べるのは至難の業。
上官は戦争中に亡くなっており主人公のかつての同僚たちは当初は消息不明。
弁護士は記憶と記録の誤差をなくなさなくてはならないのもある。
ADVANCE OF Ζ ティターンズの旗の下に
戦争がいかに軍人にも心の傷を残すかということ。
戦時中は時代を進めることに前向きで死さえ恐れない気持ちになり得たものがあれば失うものもある。
パイロット、整備兵にも等しく心に傷を残す。
ティターンズの旗の下に
カール・マツバラは自らは公式に亡くなったことを偽装しながら弁護士のもとにあらわれるのは至難かつ勇気がいること。
もっとも戦時中のエリアルドも本気でなくとも「味方を撃つ」発言は軍人としては由々しき問題。
戦時中のティターンズへの評価が羨望と妬みの両方があるにしてもエリアルドの発言も見方によればティターンズの増長と受け取られかねないし危うい行動。
さいわい彼の上官が合流後に修正し皆に示してることで若干のわだかまりは消えてると思われる。
軍人はむずかしい職業。
代書屋ツバキ文具店
原作小説は知らないけどドラマは綺麗にまとまってた。
代書屋という本人の代わりに手紙を書いて相手に出すという職業。
またヒロインの亡き祖母がいかにヒロインを思っていたかという泣ける展開。
祖母と孫という世代のちがいや手紙という相手に気持ちをいかに伝えるという文化。
全八回を通していかに文章や表現のなかで依頼人や依頼人の出来事を通して手紙にしたたためる作業。
ヒロインはドラマでは上地雄輔さん演じる男性とは結ばれないまま物語は終わった。ざっと見てたけど多部未華子さん演じるヒロインが結ばれるという雰囲気ではなかった。
ハッピーエンドな終わり方がはたして人物たちにとってしあわせな終わり方かどうかというのもある。
物語の始まりも終わらせ方も無数にある。
小説版『ゲゲゲの鬼太郎』は人間と妖怪の在り方を考えさせながらも人間と妖怪の存在が互いに近くもあり遠くにもあるという。
小説版『鬼太郎』は人間が罪を犯した間違いが人間の側にもあるきびしい現実は漫画版『鬼太郎』にも通じる。漫画版『鬼太郎』はあんがい読むと人間の側がいかに悪いことをしてその代償が命そのものだったりと内容がかなりキツかったと思う。
おそらく小説がそういう内容になってるのもむかしの『鬼太郎』らしさが忘れられているからではないでしょうか。
『三丁目の夕日』の小説などでもオムニバスではあるけどひとつひとつの内容が丁寧。若干の美化が人物たちのなかでされていてもあらためて向き合う時には現実がそこにある。
小説はフィクションではあるが人物や物語の向こう側に“現実がある”。
小説『パトレイバー THE next generation』。
冒頭とてつもなく悲惨な状況から始まる。
かつてのシリーズを経て没個性な二代目を経て現在に至る。
しかもレイバー大隊の構想が消えてしまい残ったのは埋め立て地とイングラムたちレイバー(およびキャリアや指揮車)だけという。
華やかかりし時代が過ぎ去ったという冷たい現実が現主人公たちの塩原たちの目の前にあるという。
『三丁目の夕日』の高度経済成長時代やバブル時代でさえ遠く感じる現実を突きつけるなぁ……という感じ。
『パトレイバー』自体が活躍してた90年代さえ現在の時代からいえば幻にひとしいかもしれない。
しかし押井守氏の構想なおかつそれを表現している著者山邑圭氏みごとかも……。
映画なら映像や音楽などで表現できるが小説は文章表現でそれを読者に伝えないとならない。
まさに時代からも残された埋め立て地いや特車二課第二小隊を表現しないとならない。
小隊『パトレイバー THE next generation』。
かつての主人公篠原遊馬と泉野明はおさまるところにおさまったんだ……。
とはいえこのふたりが平凡な家庭におさまるとは……。
うん、ふつうに想像できない感じ(苦笑)。
シリーズ通して遊馬と野明は友達や同僚以上恋人未満の関係にしか思えない。
まあ劇場版二作目で大人の関係を認識し自覚しあらためての“出逢い”を経たから柘植の起こした“戦争”後につまりは戦後に何かあったとしかるべきでしょう……。
おそらくあの後にも押井作品同様のごたごたがあったのは想像に難くないけど……。
野明は平成『ウルトラセブン』の平凡に一家庭を築いたアンヌになっちゃったんだ……。
う〜ん、やっぱり想像できない。
小説『パトレイバー THE next generation』で塩原の夢のなかで彼に劣化コピーと言った男はおそらく(夢のなかの)遊馬でしょう。
特車二課の埋め立て地にかつての初代の残り香そしてなにひとつ伝説さえ残せなかった二代目。
あの埋め立て地になにが残ったのか。少々考えさせられる物語作りしてる雰囲気。
かつての香貫花・クランシーを彷彿させながらもいささか真逆な感じのカーシャ。しかもアメリカではなくロシアからの出向というのも時代の流れを感じさせる。
実写映画版『パトレイバー』小説はいささか時代の流れしか感じない。
活気に満ち溢れ予算を食っていた『金食い虫』たるかつての特車二課のなれの果てしか塩原たちにはないのか?
華やかかりしレイバーが時代からも消えかかっているのか。
読むたびに『三丁目の夕日』とはただただ真逆。
日本人が遺したものを塩原たち現役特車隊員たちを通して見せられている感じ……。
う〜ん……。
小説『パトレイバー THE next generation』において初代の野明や遊馬たちは“正義の味方”としてレジェンド(伝説)になってるのが塩原たち現役隊員には羨望もあり妬ましくもありなんでしょうね。
初代隊員たちのようにお気楽にはできないしかといって二代目ほどに没個性でもなく中途半端に生きることを余儀なくされた世代。
だけど小説一巻を読んだ限りは“負の遺産”なるもの。
これて現役隊長である後藤田隊長をシゲさんは指してたみたいだけど物語を読んだ限りは特車二課そのものを指してると思う。
そもそも特車二課が存続していられる理由が不明すぎる。
なぞ。
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