【刀剣/創作有/nl】怖い怖いも好きのうち【刀×審】

…やっぱりまだちょっとこわい…
(手を引っ込めればまだ怖いのか小さく震えて

無理はしなくていい、あんたが俺に触れられるようになるのを俺は待っている（人の身を得ても折れるまで命は続くため主が自分に触れられるのを待つのは苦ではないとそう述べ立ち上がると｢春とはいえど夕刻はまだ冷える、そろそろ本丸に戻ったらどうだ｣と問い）

うん…ごめんね、くにひろ…
(こくんと頷けば小さい声で謝り「うん、そうだね」と草履を脱ぎ本丸に戻って

気にするな（そう言うと本丸へと入っていった主を見送りもらったお守りをポケットへと入れると自身も本丸へと入っていき）

…くにひろ、ご飯…持ってきて…？
(きゅぅうっと小さく腹が鳴り自室へ入る手前で相手にお願いをして

ああ…分かった、少し待っていろ（そう頼まれると特に拒否する理由もないため頷くと厨へと向かい）

……頭撫でられるって…あったかいんだな…
(自室にちょこんと座り相手に撫でられたことを思い出せば顔を赤くし照れていて

おい、入っていいか（しばらくして食事を載せた盆を持ち部屋の前へと来ると入室の許可を求めるためにそう声を掛けて）

あ…ありがと
(相手の声が聞こえるとふすまを開けてお礼を言い

気にするな（そういい主の部屋には入らずに廊下へと置くと他にすることはないだろうかと思いつつ｢他に何かいるものはないか？あるなら準備するが…｣と問い）

だ、大丈夫
（相手と距離を取りつつふるふると首を横に振って

…そうか（距離取る相手を見ては苦笑しつつもそう言うと自室へと向かい）

……いただきます
(相手がいなくなると寂しそうに座り込み手を合わせご飯を食べ、しばらくして食べ終わると「そうだ」と何か思いついたのか押し入れを開け何かを探していて

…？迷い猫か（廊下を歩いていると僅かに猫の鳴き声がしてそちらへと行くと予想通りの子猫だったようで様子を見ているとどこか弱っているようで抱き上げると自室へと向かい）

これだ…
(押し入れの中から小さなぬいぐるみを出せば「これで…国広ともっとお話しできるかな…」とぬいぐるみを使って相手としゃべろうと考えれば相手の部屋に向かい

これでいいか（怪我をしていた所を応急手当すると何か食べさせようと部屋を出て）

…あ…
(もう少しのところで相手と鉢合わせになりオロオロとすればぬいぐるみを自分の顔の前に持ってきて「に、にゃんこですにゃ」と腹話術もどきをしていて

…え？あぁ…（ぬいぐるみで顔を隠し話し始めたのを見てはどう反応したらいいのか分からずにピタリと動きを止めて）

ぼ、僕は国広君とおともだちになりたいのにゃ
(本心を入れながらぬいぐるみを動かして相手に話し

そうか、別にいいが…俺は今から厨へ行かないといけない（友人になるのは別に構わないようで頷くと自室へと招いている子猫の餌を取りに行きたい用でそわそわとしており）

…そうかにゃ…
(しょんぼりとしながら廊下の端に寄り相手に道を譲って

一緒に来るか？せっかく写しの俺と友人になったんだ（しょんぼりとした姿を見ると何処か申し訳ない気持ちになりしゃがみこんで目線を合わせると首を傾げそう問い）

…いくにゃ
(ぱぁっとうれしそうにすればこくこくと頷き

猫の餌が欲しいんだ、猫のあんたならわかるだろう？（しばらく歩いて厨へと着くと猫の食べられそうなものを探し始め冷蔵庫などを開けてみて）

…かつお節ならこっちにゃ
(相手についていきながら厨に着くとまだぬいぐるみを使いながらかつお節のあるほうを指差し

そうか（冷蔵庫にあった牛乳を器へと注ぎ盆へと置くとかつお節を棚から取り出してそれも他の器へと入れると自室へと向かい）

…
（相手の後ろをとことことついていき子猫を見たいと思うが勝手に入っていいのかどうかと多い立ち往生していて

どうした、厠か？（困っている様子を見てはそう問い一人では行けないのだろうかと思うと｢俺がついていこうか？｣と首を傾げ）

に、にゃんこは勝手にお部屋に入っていいのか考えてるんだにゃ
（首をフルフルと横に振り相手をじっと見て

ああ…構わないが（子猫へ餌をやりながら自室への入室を許可を求める姿を見て特に嫌とも思わないためこくりと頷き）

…あ、ありがとにゃ
(ぱぁっとうれしそうにすればお礼を言い部屋に入って

怖がらなくていい、こいつは俺の友人だ（部屋へと入ってくると子猫が僅かに驚き自身の後ろへと隠れるのを見るとそう優しく声を掛けてやり）

ね、ねこさん…こんにちは
(床に座り込み手を出してみれば子猫の反応を見ていて

…（主と猫の姿を見ていると子猫から動き出し主の元へと歩いていきその様子はどこか和やかな空気が流れている気がして頬をわずかに緩め）

こわくないよ、ほら…
(かつおぶしを少量手のひらに乗せれば子猫を誘導して

懐かれたみたいだな（ちびちびとかつお節を食べ始めて擦り寄られている姿を見るとそう言って）

…かわいい
(へにゃっと笑えばかわいらしい子猫の姿を見て笑っていて

そうだな（微笑む姿はやはり年相応のもので愛らしく感じふと微笑んで）

猫さんはどうしてここに来たのかな？
(子猫に話しかけるようにすれば頭を撫でたり顎をこしょこしょしていたりして

怪我をしていたから喧嘩でもして逃げ込んだ…そう思うが（話しかけられても答えられない猫のために憶測していたことを述べてみて）

そっか…こわかったね
(相手の憶測を聞けば優しくなでて心配そうな目で見て

生きるためだ、仕方ない（野生であれば生きるための喧嘩も必須でありそれは子猫であってもすることなのだと説明しつつその姿を見ていて）

…ないほうが幸せだと思うけど…
(子猫を抱きあげればぎゅっと抱きしめて

たしかに平和が一番だな（ふわりと抱き上げられる猫を見つめつつ）

……この子、どこかの時代から来ちゃったのかな
(そういえばと言うとどこから来たのかと思い

…さあな、俺には猫の声は分からない（どこにいたのかはその猫しか分からないためそう言い）

…この子、うちの本丸で飼う
(ぎゅっと子猫を抱きしめれば相手を見てそう言い

ああ、あんたの好きにしていいだろう（こくりと頷きそう言うと傍へと寄っていき猫を撫でて）

うん、この子飼…っ！
(こくんと頷けば今まで猫のことで頭がいっぱいだったため近い距離にいる相手に驚き

…？ああ、すまない（相手の動きが固まったと思えば自身が近付いたからだろうと感じると距離を置き）

あ…え、えっと…ご、ごめんなさ…
(おろおろと慌てだし徐々に後ろに下がれば小さい声で謝って