匿名 2016-03-29 16:38:19 ID:5333e83cf |
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っは - 、 寒 .. ( 出勤途中なのか、早朝の駅前を足早に黒いコートを着込んで駆けていて。珍しく煙草はふかしておらず、煙に酷似した白い息を色が無いようにも思える灰色の冬空に吐いてみたり、首元の藍色のマフラーをぐい、と上げて。ふと、いつも通るアクセサリーショップの前を普段と変わらず通り過ぎようとすれば、ショーウインドウに飾られた首から上の黒いマネキンの耳元で輝く小さなオパールのピアスに目を留め、思わず立ち止まって.. 綺麗だな 、 ( まだ出勤時間までは余裕がある、呟いてみればよく見ようと近づいて。綺麗に磨かれたガラス窓の向こう側、金色で縁取られた半透明の宝石の中で、光に透かされて虹色が瞬いている。オパールってこんなに綺麗な宝石なのか、なんて考えれば、顎に指を添えて思案する素振り。確か 、 ピアス穴を空けている人物なら知っている限り己の他にもう一人いた筈。思い浮かんだその人の顔を振り払うように軽く首を振っては、浅い息を吐いて ) .. 俺の キャラじゃね - よな ( 誰に言うでも無い独り言を小さく溢して、その場から立ち去ろうとするも、視線は未だショーウインドウに囚われたままで ) ..っあ - 、 畜生 ( 恨めしげに吐き捨てては乱暴に襟足を癖で掻こうとするも、指先は首元のマフラーを突いて、更に深い溜め息。伏せていた瞳を上げれば、店のアンティーク調の金塗装のドアノブに手を掛け、店の中に入っていき
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