-
No.1
by と く め い 2016-03-20 17:17:59
( 楯山文乃 )
でーきた。(誰もいないオレンジ色に染まった教室。テスト用紙で出来た鶴を机の上に置くと小さく頬を緩ませ、外から聞こえてくる運動部の声に耳を傾けた。__青春、何となくその言葉が似合いそう。頬杖をつきながらそんなことを思っていると急に開かれた教室のドア。思わず肩を揺らし、ドアの方を見ると其処には隣の席の男の子。首を傾げると"一緒に帰ろう"だなんて彼が言いそうにもない言葉。夕焼けのせいだろうか、彼の赤くなった顔に笑みが零れた。)