……オレとリクがあの旅を終えて、一緒に帰ったあとの世界のはなし。きっと、どこにも存在しない………幸せでしか終わらない夢のような、…夢かもしれない幸せしかない世界。
あのあと…オレとリクとカイリはしばらく語り合って、昔みたいに遊んで、ふざけあいをしたあと……数年ぶりの我が家にかえって、母さんたちに怒られて……リクがうちに泊まりにきたんだ。いっしょに遊んで、いっしょにゲームして、いっしょに寝て………翌朝だった。
「ソラー!!リクくーん!んはやく起きなさい、学校よ。久しぶりの登校なんだからしっかりなさい!」
「母さん……?…ふぁああ、……ねむい。……リク……おきよ、リク。」
「ん、……ああ……」
「……なあリク、寝惚けてる?」
「……ぼけ、てない。」
「抱きついといてよくゆーよ、……ほら。母さんに怒られるから」
「もー!はやくおりてきちゃいなさい!ロクサスはさきに起きてるのよ!」
「はーい!…………………………え?」
「…………は…!?」
・・・・・・・・
「かっ母さん、」
「!!…ロクサス……」
「……、……お早う。ソラ、リク。」
「お、おは……!?いや、な、なななんでここにいるの、お前っ、たしかオレのなかにっ」
「………ソラ、ごめん。オレもよくわかんないんだ。ただ気が付いたら…ここに居て………」
「なに言ってるのよソラ、……ロクサスはあなたの双子の弟でしょ?」
「はぁあっ!?」
「はっ!?」
「……てことに……、なってるみたいなんだけど。……しかもさ。……リク、驚かないで聞いてくれ」
「……なんだ」
「……アクセルがお前の家に、住んでるっぽいんだ。遠くから越してきた帰国子女の学生のルームシェアをお前の家が引き受けたって形で。」
「!!!????」
「ほらほら、三人ともご飯食べちゃいなさい」
「……り、……り、リク………お、おれ」
「………あ、ああ………まあ、………ああ……」
「や………やだ………」
「は?」
「やだやだやだやだやだやだやだやだやだやだやだやだやだやだやだ絶対やだぁ!オレでさえリクと同棲なんかしたことないのにリクはオレのお嫁さんなのに絶対やだーー!!!ころす!アクセルころしてくるっ!」
「いやいやいやいやいやいや待て!待て!しまえ!親御さんの前でキーブレードはやめろ!やめ……ドライヴするな!あの二人いないのに何故使える!」
「やーだー!!!」
これは、存在しなかった世界。
††レス禁††