【WT】Hello, new world!

ん、待ってるぞ。…おれも準備しないとな。

(相手を待っている間に自分の荷物から課題を引っ張りだしそれを机に広げると今日の課題は何だったかとメモ書きを見つめると数学と書かれており、範囲の部分を広げると相手が来るのを待ち)

入るぞ。

（相手の部屋の前に辿り着けば数回ノックして声をかけてから扉を開き。相手はすでに机に向かい数学の問題集を広げていたので自分も隣に座り範囲の部分を広げるとノートを広げてすらすらと問題を解いていき）

……む、何でそんなに早く解けるんだ？

(自分も問題を解こうとするも問題と睨めっこを続けるだけで手に持ったペンは全く進まず、相手はどうだろうかと課題を見ると問題なく解いているようで小さく問いかけて)

ん…？だってここ、授業でやったじゃないか。
此処にこの公式を使って、これを代入するんだよ。

（ふと顔を上げると全く先ほどからペンが進んでいない相手に気づいてきょとりとすると公式のページを指し示し問題を示しながら丁寧に説明していって）

……ふむ

(相手の方に体を寄せ、説明を聞くと目が輝き。相手の分かりやすい説明にすらすらとペンを進めていくと、最後には綺麗な式と答えが出来上がっており)

…おお…！出来たぞ、流石はオサムだな。

良かった。

（相手が無事解答にたどり着いたのでホッとして。自分の説明で伝わらなかったらどうしようかと思っていたので安堵の息を吐きつつ全ての課題を終えるとノートを閉じ）

うん、終わった。空閑に教えたおかげでぼくの理解も深まったよ。

……よし

(相手に教えてもらったことを生かし問題を進めていくとあっという間に問題が終わってしまいふ、と息をつき。ペンを置くとノートを閉じてにっと笑い)

おれも終わったぞ。オサムが教えてくれたおかげだな。

それはぼくのおかげじゃなくておまえの実力だよ。

（結局自分が教えたのは最初だけであとは相手が自力で解いていたのだから礼を言われるようなことではないと肩を竦めて言ってみせ。ただ、課題が終わったからといってこのまま部屋に帰るのもなんとなく寂しく感じ相手に尋ね）

…空閑、もう少し此処いても良いか？

…おう、いいぞ。

(相手の突然の申し出に目を丸くするも小さく微笑むとこくりと頷いて。課題も終わってしまったし今度こそ用事がなくなったと息をつくと、どうせこの身体なら眠る必要はないのだからと思いつい本音が漏れてしまい)

…どうせなら朝まで居てくれて構わないんだけどな。

…え。

（もう少し相手と話したら部屋に戻ろうと思っていれば付け加えられた一言に大きく瞳を見開き。それから少し嬉しそうに笑うと一度大きく頷いて）

本当か？それならそうさせてもらおうかな。

オサムが居てくれたら、夜も暇じゃなくなる。

(てっきり断られると思っていたので相手の思わぬ返答に僅かに瞳が輝き。本当のことを言ってしまうと相手と居られる口実を作りたかっただけなのだが、そのことは口に出さず心の中で留めておき)

そうか、空閑はトリオン体で生活してるから睡眠が要らないのか…。
それなら、ぼくもちょっと夜更かしして付き合うよ。
…なんだかお泊り学習みたいで楽しいな。

(相手が瞳を輝かせたのを見ればこちらも安堵し微笑を零し。よくよく考えれば相手はトリオン体で生活しているためいつも眠っていないのだろうと考え、一人で部屋で過ごす長い夜はさぞつまらないだろうと予想でき。二人で夜更かしをするというとどこかへ宿泊学習へ行った日の夜を思い出し、何だかワクワクすると同時に明日の朝まで相手と二人きりでいられるという事実に心が躍り)

でも、眠くなったら寝てもいいぞ。

(あの黒いラッドの出現により彼の話の真偽を見抜くため時々本部に出向くことはあるもののそれも毎日ではないためやはり夜はどうしても暇になってしまい。お泊まりという言葉に反応すると今までそんなことはしなかったなと感じればそっと目を細めて微笑み)

オサム達となら、きっと何しても楽しいんだろうな。

なるべく起きてるよ。

（さすがに自分はトリオン体では無いため眠気もくるだろうがそれでも出来るだけ長くは相手に付き合おうと心に決め。それから相手が発した言葉に相手もそう思ってくれているなら嬉しいと微笑みを返し）

そうだな。ぼくらも空閑と一緒にいると何をしても楽しいよ。

それなら良かった。オサム達と沢山話もしたいしな。

(この世界に来てからは友人や好敵手、そしてこうして想いを寄せる相手も出来たわけで毎日がとても楽しく思え。上記を述べるとにっと笑ってみせて。ふと相手の瞳を眼鏡越しに見つめると、こんなことを呟いて)

…オサムって、綺麗な目してるよな。

…え？

（相手がこの世界に来てどうやらしっかりと楽しめているらしいことに一先ず安堵して。相手が楽しいと思えているのなら良かったと思っていれば何やら相手が自分の瞳を凝視していることに気づき。一体何事かと瞳を瞬かせていれば不意に掛けられた言葉に思わず目を丸くして、それから慌てて視線逸らし）

な、何言ってるんだよ。空閑の赤い目の方が全然綺麗だろ。

またまた、ご謙遜を。

(相手の反応にけらりと笑うとそう上記を述べ茶化してみせて。自分の目の方が綺麗だと言われると小さく首を傾げてみせて何故なのか分からないと眉を寄せて考えこみどこか不満そうに言葉をこぼし)

…おれより、オサムの方の目の方が綺麗なんだけどな。

謙遜とかじゃなく…、……も、もう目の話は止めよう。

（相手の普段通りの茶化し方を見て一安心するもののその後本気で考え込んでしまった相手を見ると何だか本気で口説かれているように誤解しかねないと相手を止めさせ。自分の思いは一方的なもので、そんな期待をしてはいけないと自分に言い聞かせながら）

……オサム

(今日はよく相手に話を切られてしまうと感じれば目を伏せて、相手を呼ぶ声色はどこか真剣になり。こうでもしなければ相手は真面目に受け取ってくれないと分かるとこれだけは理解してもらおうと相手の瞳を射抜いたまま告げ)

…おれは、オサムの目が好きだぞ。

……っ！

（早く別の話題を切り出そうとあれやこれやと考えていると相手に名を呼ばれたのでそちらに視線を遣った瞬間その射抜くような眼差しにどきりとして視線を外せなくなり。じっと相手と見つめ合ったまま掛けられた言葉に今度こそ視線も外せず顔に登っていった熱を隠すように両手で覆い）

……あ、…ありがとう…。