魔法図書館

街の中にひっそりと佇み、その存在は「求める者」にのみ認識されるという、ここは魔法図書館。

重い木の扉を開くと、カウンターから一人の男性が声をかけてくる。


こんにちは。
本をお探しですか？
それとも…


黒髪の男性は、銀縁眼鏡の下の目に優しげな微笑みをたたえて、あなたの要件を伺った。

恋の魔法をお探しなのですか？
それなら、これはどうでしょうか。

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薔薇の魔法

金曜日の晴れた夜、満ちる月の時期に行います。
お風呂に入って体と心を清めてから行いましょう。
お部屋を掃除しておくと、更に良いです。


薔薇の花びらを2枚とグラス1杯の水を用意します。
花びらを一枚、胸の辺りで握り、祈ります。あなたの気持ちがこの花びらに移ってゆくのを感じて。

心を司る水の元素の依り代となれ。汝は我なり。


握っていた花びらをグラスの水に浮かべます。
もう一枚も同じように握って祈ります。愛する人の顔を思い浮かべて。

心を司る水の元素の依り代となれ。汝は〜(あなたの愛する人の名前)なり。


握っていた花びらを、先程の花びらに重ねるように浮かべます。
グラスを手に持ち、月の光を浴びせましょう。
月を見上げながら唱えます。

心を司る二つの水、合わさりてそれは愛へと変わる。
月の女神よ、我と〜(愛する人の名前)の心の器へ、優しき愛を満たしたまえ。


愛する人の事を思いながら、グラスの水を全て飲みましょう。花びらだけ残って空になったグラスを、再び月にかざし、幸せそうに微笑みましょう。


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この魔法は、あなたの好きな人へのアプローチが、より効果を増すようにする為の魔法です。
告白の前などに試してみては如何でしょうか？

グラスに残った花びらは、捨てて構いません。
愛のエネルギーはあなたと、愛する人の心に移っていますので。

図書館の扉を開くと、カウンターには相変わらずあの男性が佇み、あなたに優しく笑いかけてくる。

こんにちは。
今日はどのようなご用件でしょうか？


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精霊の力を借りる魔法


精霊という存在を知っていますか？
司る元素をその身に纏い、自然の中を自由に飛び、駆け、泳ぐ不可視の存在。
彼らは自由だけれど、彼らの存在を信じる者や、その姿を見る事の出来る者に力を貸したがるのです。

もしあなたが炎の精霊の力を借りたいなら、精霊がどんな姿をしているのかをイメージしてみて。
そうしたら絵や、詳しい説明を紙に書いて、大事に持っていて。もしかしたら、紋章や印が思い浮かぶかもしれない。それも紙に記しておきましょう。

どんな姿で、どんな力を持っていて、どんな時に力を貸してくれるのか…強く強くその存在をイメージし続ければ、きっと精霊はあなたに力を貸してくれます。
ある時、暖かな存在が寄り添ってくれているのを感じるはずです。姿を見ることもあるかもしれません。

ただ、イタズラ好きな精霊や、恐ろしい性格の精霊を呼び出してしまって、あなたや周りの人に危害を加え始めてどうしようも無くなった時、その存在を書き留めた紙を破り捨てましょう。同時にあなたと精霊を繋ぐ縁も切れます。

でも忘れないで。精霊たちはいつでもあなたを愛していているのだから、あなたも愛を持って精霊を呼び出さなくてはいけないということ。
そして、気に入らなければ縁を切ればいいや〜と、軽い気持ちで行う人の元には精霊は訪れないということを。

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私は６人の精霊を使役しています。……使役と言っても、実際は友人や家族といった関係ですね。
でも、あなたが精霊ばかりに気をやることは、精霊たちも本意ではありません。実際の友人や家族も大事にして欲しいと思っている筈ですよ。その為の手助けなら、彼等は喜んでやってくれますから。