艦娘 2016-03-03 06:24:07 |
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あやなみ型の、うしおだな。あい分かった。
(聞き慣れぬ言葉を平易な抑揚で繰り返し、きっとこちらで言う“三条”や“粟田口”などといった特定の集まりを指す言葉なのだろう、と頭の片隅で予測を立ててみる。10人も仲間がいるとなればそれなりの大所帯だが、辺りに一緒に来たらしい人影は見えなかった。今日はその“提督”とやらと二人で来たようだ。お兄さん、と呼ばれたことに若干気を良くしながら頷くと、次いで質問に答えるべくまた口を開き。)
うむ。こちらに来てからそう日は経っていないのだが、熱烈な歓迎を受けてな。それから、何かと気にかけてくれている。有難いことだ。
(此方の問い掛けに臆する事もなく相変わらず穏やかな声色で肯定する堂々とした態度の相手に素直に尊敬の念抱き。このまま相手の側にいれば提督に会えるのでは無いかと淡い期待込めながら立ち上がると、意を決したように側に数歩だけ歩み寄って)
あ、あの。ご迷惑じゃなければ…此処で提督の事を待っていても良い、でしょうか。…す、すみません。
構わんぞ。謝らなくともいいさ、潮は礼儀の正しいおなごだな。
(極端に遠慮がちな言葉選びからはまだこちらに対する恐れが窺えるが、少しずつ距離を詰めてくれているあたり警戒心が薄れていくのが分かる。何も起こす気がないのを理解してもらえればと、親しみを込めて教えてもらったばかりの相手の名を呼ぶと、その控えめな姿勢を称えてにこりと笑い。)
お兄さんの名は三日月宗近という。今でいう平安時代に生まれた、同じ名前を持つ太刀の付喪神だ。
(ここで共に時間を過ごすなら自分の名前も教えておいた方が良かろうと、先程呼びかけに使われた呼称を借りて名を明かして。その名の由来を口にすることなく告げるように、狩衣の胸の部分に描かれた三日月の文様をそっと指でなぞりながら。)
そ、そんな事、無いですっ!私なんか、全然駄目で…
(礼儀正しいと褒められれば矢張り嬉しいのか、紺色のスカート端控え目に掴み俯き乍頰緩ませ。それでも素直になれないのか否定的な言葉紡いで。)
三日月宗近さん…え、えっと…お兄さんは、神様なんですか?どうして、神様が此処に…?
(何事もなかったかの様にさらりと付喪神だと告げる相手に吃驚し瞳見開き。教えられた名前口にして何処か人間離れした美しさを感じる彼をジッと見つめながら率直な疑問投げかけて)
ははは、三日月と呼んでくれ。――…歴史を変えようとする者達がいる。何かを為す者を抹殺しようと、あるいは志半ばで命を落とす者を生きながらえさせようと、過去に兵を送り込んだ。それらから歴史を守る為に、今の主によって現世に呼ばれたのが俺達、刀剣男士だ。
(煌びやかな己が名前をそっと呟いたものの、結局呼びかけには使わなかった様に苦笑し、主や仲間も用いる呼称を提示すれば相手に合わせて少し目線下げ笑いかけて。しかし振られた問いに答えようと考えをまとめ始めると、庭の向こうに視線を投げてすっと目を細める。滔々と歴史修正主義者達と自軍について語り、言葉を結べば理解できたかと尋ねるように相手を覗き込んで。)
三日月さん。…お月様の名前なんですね。わ、私の友達にも月の名前の子が沢山います。なんだか、不思議です。
う、えっと…三日月さん達は、歴史を守る為に戦っているって事ですか?ま、間違ってたらすみません。
(告げられた呼名復唱しながら、彼と同じ名を持つ仲間脳裏に浮かべ、大きさも性別も違う二人を比較し首傾げて。此方の問いに暫し考えを纏めながら自身の役割を語り出されれば、戦場とは無縁そうな華やかな彼が戦っているという事に驚き瞳見開き乍その話静かに耳傾け。覗き込む相手に自身が理解した事辿々しく告げると、不安顔一杯に浮かべて)
ほう。風流で良いな、雅を貴ぶ俺の仲間も気に入るだろう。満月や新月といったところか?
間違ってなどいないさ。その通りだ。人の代わりに時を越え、過去の戦場に赴く。歴史を変えんとする異形の者を切り伏せて、またここへ戻って来る。その繰り返しだ。
(相手が戦友の一人を思い浮かべている間、期せずしてこちらもふと脳裏に浮かんだ打刀の顔を想像してやんわりと頷き。そして三日月に並ぶ月の形というと、とついて出た名前は鎮守府にはいないものの秋月型の二人の名。己の顎先に軽く指で触れながら相手に尋ねかけて。自身の説明に対し確認する相手の心配そうな顔へ柔らかな笑みを向ければ、今日出陣していった第一部隊も行うであろう一連の流れを説き。)
ええっと…、はい。三日月ちゃん、後は暦の呼び方で、睦月ちゃんとか。秋月ちゃんの妹さんに新月ちゃんがいたと思います。
でも、…歴史を変えたいと三日月さん達は思わないんですか?私は…もう誰も失いたくないんです。だから、私は…怖いけど戦っているんです。これは間違いなんでしょうか。
(相手の紡いだ二隻の艦の名前聞けば自身との繋がりは其処まで無かったが同じ駆逐艦仲間にその様な名を持つ艦娘が居た様な気がすると曖昧な記憶口にして。一方は船、しかも戦うための艦ともう一方は刀。互いに違う存在であるにも関わらず同じ月の名を持つ事に月がどれだけ愛されているのか改めて理解し、その名に違わない美しい相手まじまじと見つめ。柔らかな笑みと共に語られた彼等の使命を聞けば、自身の行為は相手にとって間違いなのだと言われている気がして、声震わせながら真意を確かめようと問いかけ)
睦月、如月…確かに暦もそうだ。新月、それに秋月か。人間は相当に月と縁のあるものが好きらしい。そちらの三日月も、やはり潮と同じ年頃のおなごなのか?
……過去があってこそ、今がある。俺達の戦場は、今という時間を作り上げた土台だ。悲しくとも苦しくとも、その上に我らがある。それを崩してしまっては、愛おしい今も夢と消えてしまう。だから歴史を変えてはならない。だが潮は違う。今ではなく未来を変える為に戦っている。そうだろう?
(相手方には月の満ち欠けの他に暦月の名を持つ仲間もいると聞けば、なるほどそれでも名前の後ろに月が付くと頷き。相手と同じ意見に辿り着いてしみじみ上記口にした後、その名称の持ち主達も少女の姿をしているのかと疑問を抱き、ちらり相手の様子伺って。自身の言葉に少なからず衝撃を受けたらしい相手の発言に黙って耳を貸し、また彼女達も重い使命を背負わされているのだと改めて実感する。心のうちを明かしてくれた相手に応えたいという思いが唇を閉ざさせ、やがて数秒の沈黙ののちぽつりと呟いた後、普段ののんびりとした口調は鳴りを潜め真剣な眼差しで上記を告げて。その終わり、同意を求めると共にほんの少し頬を緩め。)
(/お返事遅くなってしまいすみません…。)
三日月ちゃんですか?は、はい。私と同じくらいだと思います。とっても優しくて…大切な仲間です。あ、あと初月も新月も三日月と同じ意味なんですよね。三日月は本体にみんなから愛されてますね。
(相手からの問いかけに、彼と同じ名を持つ駆逐艦脳裏に浮かべ、同じ部隊に配属される事は無かったが凛としていて優しげの中に自分とは違い確かな強さを秘めている彼女は自分が守りたいものの一つだと愛しげに呟き。秋月型の二艦は三日月という名前では無いが其の異名であるという事を過去に初月ちゃんの方から教わった、と思い出し改めて月の中でも彼の名は満月に告ぐ人気だと褒める様な言葉かけて。ふと自身の不安取り除く様に真剣且つ優しげな彼から紡がれた言葉は、此方を否定する様な責め立てる言葉では無く、全てを理解し自身の為すべき事を示している様で。過去のためで無く、未来の為に戦っていると言う言葉に漸く俯きがちの顔を上げ胸を張ると満面の笑顔を見せて)
っ、はい!私はみんなと一緒に歩める未来を守る為に、此れからも頑張ります!…えっと、三日月さん。元気付けてくれて、ありがとうございます。
(/此方も遅くなりすみません。お互い自分が手が空いた時にやり取りしていきましょう。無理はさせたくありませんので)
…潮の本丸にも数多の仲間がいるようだが、その多くは娘の姿なのか。
そう言われると照れるな。じじいながらも浮ついた気持ちになってしまう。
(改めて見ると目の前の少女の容姿は年端もいかない。失礼にならぬようごく自然に相手の身体に目を通しながら考える。人の齢で言えば十代の半ばには届かないだろう。例え自分と同じ人ならざるものであり、実年齢は見た目に全く関係ないとしても、未来を守る為に戦っている存在がこんな華奢な体の持ち主なのは心苦しい。そんな思いが口を開くまでを躊躇わせ、困ったような寂しげな顔で問いを投げかけて。続いて大袈裟に破顔するとおどけて後ろ手に頭掻いた後、ちょこまかと襟元や帯に手を伸ばす小芝居など。)
いや、気にするな。俺が不用意に潮の元気を奪ってしまった。その意気だぞ。俺も潮達が歩んできた道を守ろう、頑張って。
(軽く左右に首振り非礼を詫びれば、うんと力強く頷き相手の頼もしい表情に賛辞を送る。彼女が戦ってきた過去と戦い続ける今を自分も守ると伝えると、頑張ります、と告げた相手の言葉を借りていたずらっぽく笑い。)
(/お気になさらないで下さい。お気遣い感謝します。少し身の回りが慌ただしくお返事のペースが落ちていますが、必ずお返しするので暫しお待ち頂ければと思います。)
えっと…はい。確かにみんな女の子ですけど、お姉さんも沢山居ます。陸奥さんとかは、大人のお姉さんで…大きくて強いんですよ!びっくせぶんです!
…三日月さんも照れるんですね。
(相手の問いに、自身のような小さい者に未来を任せるのは矢張り不安なのだろうかと、手を強く握り締め。確かに自身は頼りない存在かもしれないが、同じ駆逐艦でも強い子は山の様に居るし、他の艦種ならもっと大きいし頼り甲斐だってある。如何にか安心させようと自身も良く共にした戦艦の名を紡ぎ、必死に手で大きさ伝えようと動き回り、相手にアピールして。ふと、不安そうな相手が何故か照れた様にそわそわして居る様見れば、吃驚して動き止め、まじまじとその様子観察して。)
三日月さん達が過去、私達が未来を守って…今があるんですね。なんだか、その…今を一生懸命に生きていこうと思いました。
(賛辞の言葉聞けば、僅かながら恥ずかしさ込み上げ顔赤らめるも、素直に嬉しいのか口元緩め、えへへ、と笑いながら相手を見上げて)
(/気付くのが遅くなりすみませんでした。此方も今の時期は少し忙しくて。お互い無理せず空いた時間に返していただければと思います。ゆっくりですが楽しくやって行きましょう。)
…びっくせぶんの、むつさんか。なるほど、大きくて強い船を元にしたお姉さんなのか?
はっはっは、じじいとて心が華やぐ時はある。特に潮のような愛らしいおなごに褒められたなら一層な。
(胸の内に影の差していた己を勇気づけるように一段と明るい口調で語る少女の姿を見ていれば、きっと自分が思うよりずっと彼女達の覚悟は固いものなのだと納得し、こちらも素直に驚いた顔作って相槌を打ち。平易な発音で紡いだ名前は仲間の一人を思い起こさせたが、大人のお姉さんというなら似ても似つかないのだろうとくすりと笑った後、本人が大きくて強いのならと思考を巡らせ問い掛けて。そして自身のパフォーマンスに容易く引っ掛かり驚嘆した相手の様に喜ぶと、満足気に一言返したのちつんつんと相手をつつくように片手の人差し指を動かし。)
良い心がけだな。――…一生懸命というのは、ただ全力を尽くして走り回ることを指す訳ではない。こうして春の情景を心から楽しむ今も、潮は懸命に、力強く生きていると俺は思う。
(可愛らしい笑顔につられて笑みを深めた後、風に吹かれて木の葉を揺らした桜の大樹を見上げながらしみじみと上記を口にして。)
(/大丈夫ですよ!こちらも再び遅くなりました。主様も繁忙期ですか、お疲れ様です。ご理解頂けて大変助かります。相変わらず返信ペースは亀の歩みのようですが、末永くお付き合いしていきたいと思っています。何度もすみませんすみませんと繰り返していても鬱陶しいと思いますので、本体はまた一旦失礼致しますね。)
はい。ええと、戦艦です!大きくて強くて、かっこいいです。
…潮は、か、かわいくなんか無いですっ。でもでも…そんなっ、照れちゃいます!
(自身より大きい艦種について疑問投げかけられれば、こくこく頭上下に振り頷いた後、再び手で必死に戦艦の大きさ力一杯説明しながら自分の尊敬する戦友脳裏に浮かべて。不意に異性からの可愛いの言葉に顔が火照るのを感じもじもじ身体揺らしながらも、自分をじじいなどと称する相手は他の異性よりもずっと親しみ易く、素直に口元へにゃり緩ませながら喜び露わにして)
三日月さんも、私も、今…生きているんですね。
(相手の隣で桜の大木見つめながら、その桜を照らす太陽の陽射しに眩しそうに瞳細め)
(/そうですね。お互い忙しいですが、ゆっくりまったりやって参りましょう、亀の如く。では此方も失礼します)
戦艦。それは大きいはずだ、頼もしいな。潮の仕事には、そのむつさんの護衛も含まれるのか?
はは、顔が赤いぞ。林檎のようだ。恥じらう顔もまた良い。
(刀であった頃は聞かない単語であったが、そう珍しい語句でもない、人の姿をとってから何度か耳にした経験がある。兵装や設備、排水量など詳しい知識は持ちえないものの軍艦の中では大きい部類に入ることは知っており、納得したように艦種を復唱した後うんうん頷いて。大きくて強い戦艦なら軍にとっては温存したい戦力であるのは想像に難くなく、相変わらず相手の発言そのまま真似した呼び名で某戦艦を指せば興味深そうに首を傾げ。そして褒め言葉ひとつに十の反応を寄越す照れた相手に、その顔を覗き込んでは笑い声あげて。わざとらしい感じ入った一言で追い撃ちをかけると、三日月めいて口の端を持ち上げ。)
そうだ。…生きているというのは、不思議なものだな。刀である時も意識はあったはずなのに、あの時からでなく、ここに来て初めて生を受けたと感じる。――…あの頃は、春の陽射しを心地良いなどと考えたことはなかった。光は光で、桜は桜でしかなかった。
(そっと相手に視線移し首肯したのち、縁側に吹き込んだ桜の花びらを摘み上げ、それを見つめながらしみじみを上記を口にして。物として人に管理されていた時分を思い返し自嘲気味な笑みを浮かべると、ふっと息を吐き手のひらの上を花びらを飛ばし。)
はい。駆逐艦は主に護衛や輸送任務が多いですから。陸奥さんの護衛もしっかりやり遂げました。
り、林檎ですか?私、林檎好きです。甘くて美味しいですよね。うさぎの林檎とかも可愛いし。
(陸奥だけでは無いが専ら上位艦の海上護衛や輸送作戦が多かった為、相手の素朴な質問には嬉しそうに頭大きく振り得意げに頷いて。恐らく此方を褒めようとしたのか、紡がれた真っ赤な果実の名に、素直に喜ぶというよりは花より団子、色気より食い気なのか頰に手を当て脳裏にうさぎのように剥かれた林檎思い浮かべ幸せそうに気の抜けた笑み振りまき。)
わ、私も…です。船のままでは私は陸にこうして上がれなかったので、桜がこんなに綺麗で、大地を歩くのは意外と楽しいって知りませんでした。
(地面に両足しっかり付けて数回足踏みしてみせながら、改めて海の中の浮遊感とは違いきっちりと地に足を付けて歩けた時は嬉しかったと過去に思い馳せ瞳揺らし)
敵に待ち伏せなどされていたら、戦闘もあり得るだろう。潮は、腕は立つ方か?
はは、うさぎりんごか。器用な者もいるものだ、ここでもたまに食卓に上る。俺はそう指のよく動く方ではないのでな。剥き方さえ想像がつかん。
(あらぬ方向に視線向けながら、少々眉根を寄せて想像してみる。恐らく戦いにおいて消耗するものの多い軍艦にとっては、物資は己が思う以上に貴重な存在のはず。それを運ぶ輸送網を敵軍は断ち切りたいと考えるのは自然なこと。しかしそれに伴う戦闘と、隣に座る恥ずかしがり屋で華奢な少女のイメージがどうにも結びつかず、何気ない口振りで首を傾げ。続いてこちらのいじわるを天然で退けられ、毒気が抜かれた様子でからからと笑って。料理の心得のある刀剣数名を思い描きながら、包丁で丸い林檎の表面を剥く真似をして肩を竦め。)
その体に慣れるまでは大変だったのではないか。俺は今でも勝手が掴みきれていなくてなあ、他の者に介助してもらうことも少なくないのだ。
(陸地、特に居住地に保管されていた刀と違い、海の上で働く者達を見つめてきた相手の方が人間の感覚を把握し難かったのでは、と思いを巡らせ問い掛けてみる。僅かに恥ずかしそうな笑みを浮かべ自らの首に手を添えると、少々歯切れ悪く普段の生活について言及し。)
自分じゃ強いかどうか分からないですけど、…でも、駆逐艦って言うくらいですし、敵を駆逐するのも仕事ですから、はい。
へぇー、そうなんですね。三日月にはうさぎがいるっていいます!きっと三日月さんとうさぎりんごってお似合いですよ!
(戦艦や空母とは違い小回りが利くため相手の攻撃をかわす事や、ギリギリまで近づける事もあり攻撃力は低くても他艦種よりも夜戦などでの活躍は圧倒的に大きいと理解しており、僅かに遠慮がちに相手の問いに頷いて。次いでうさぎの林檎の話に話題移れば、この様な男性の集まりの食卓でも可愛らしいものが並ぶ事に思わず笑み溢しながら、肩竦ませる相手励まそうと、相手の名前である三日月とうさぎの関連性を必死に紡いで)
え?…ま、まぁ。慣れるまでは大変でしたけど仲間が沢山いましたし、何よりいろんなものを見るのが新鮮で苦痛じゃ無かったんです。
(自身の他に何十人と居る同じ様な存在、特に同じ姉妹艦の存在が何よりも大きく、引っ込み思案で自分の容姿に自信が無かった自身を引っ張り出してくれた彼女達のおかげですんなり色々な事を身につけられたと嬉しそうに語り。)
潮が戦っているところ、ぜひ見てみたい。潮のところには“広報”という仕事を担当している者はいないのか?うちには“こんのすけ”というのがいてな、我らの実態や仕事ぶりを民間人に発信しているらしいのだ。
なるほど。今まではりんごそのものの可愛らしさにしか注目していなかったが、俺との組み合わせに意味を持たせることもできるな。次の晩飯にうさぎりんごが出たら一発ぎゃぐとして披露してみよう。
(内情はよくわからないが、インターネットとやらを通じて管狐が刀剣男士の情報を伝えているらしいことを思い出し、鎮守府にもそのような職はないのか尋ねてみる。何となく聞き流していた結果思い出せる数少ない記憶を一生懸命な口振りで説明し。そして己には想像できなかったりんごと自身の関係性に、剥き終わったエアりんごを頬に寄せて数度頷き。)
そうか。同じ人の体一年生と共に、揃って成長してきたのだな。うちでは背の高い者は鴨居に頭をぶつけ、力の強い者は道具をよく壊していたのだが、そんな粗忽者は潮のところにはいないか。
(相手と同じような背格好の娘達が少しずつ人としての生活に慣れていく様想像し頬を緩めた後、身振り手振りでこちらの仲間のドジを並べてくすくすと。)
広報ですか?それなら、青葉さんとか、大淀さん…あ、えっと広報を担当する艦娘がいるんです。とっても情報通で、いろいろ知ってて強いんです、はい。
…い、一発ギャグ…ですか?うさぎの真似でもするんですか?(相手の言う”こんのすけ”がどのようなものか分からないが、鎮守府の情報通である重巡と、通信司令部で日々仕事をこなしている軽巡思い出し、彼女達ならそのこんのすけの様に戦歴や艦隊情報を提示していたような、と言葉紡ぎ。そして相手の顔に似合わない一発ギャグという言葉に瞳丸くして、よく提督がやるオヤジギャグのようなものかと頭悩ませながら恐る恐る問いかけ)
えっと、頭をぶつけちゃう人は居なかったですけど…人の身体を得て、艤装を身に付けるとやっぱり転んだり、衝突したり、とんでもない方向に攻撃したりは、しちゃいました。恥ずかしいですよね。(船の時には感じなかった武器や装甲の重みに苦労した過去思い出し、恥ずかしそうに頰赤らめるながら指先もじもじくっ付け)
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