主 2016-03-02 23:55:43 |
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ということは、隠している訳ではないのか……。(顕現して早々の自分にあっさり明かしたことから薄々察しはついていたが、やはり事更に隠しているのではなさそうだと把握。下手に知らずに口を滑らせてトラブルの火種になっては過去に事情があるとはいえ今の主相手、申し訳が立たないと思っていた為一旦は肩の力が抜けて。相手の質問には「ああ、俺自身が何となく神力へ既視感を覚えたところへ主が教えて下さった」と軽く首肯を返し)
おっ、やっぱり長谷部の旦那も聞いていたか。まあ、前に大将が悪い事では無いから隠す必要は無いと言っていたしな。
(生まれ変わりと公言する事でのリスクが無いとは言い切れないが、生前に大将が神をも恐れぬ人物だと周囲に評価されていた事を思い出せば、やはりその性格は変わっていないのだと自身は納得している為、そう上記を述べては頷いていき。そうして、話している間に目的の部屋の前まで来たので足を止めて「さてと、大将の話は一旦終いにして、本丸の各部屋についての説明をさせて貰うぜ。まずはこの手入れ部屋だが、此処は怪我を治す場所だ。出陣した際に怪我を負ったらこの部屋で手入れを受けてくれ」と、そう言いながら、最近大将が増築して四部屋にした手入れ部屋の障子や襖を開けて説明をしていき)
(先程まで己が居た鍛刀部屋にどこか似た雰囲気のある和室へ足を踏み入れ、つい物珍しさにきょろきょろと室内を見回して。説明を聞きながら耳に入った"怪我"というキーワードに、刀であった頃と違い戦で受ける傷はこの肉体に反映されるのかと何とは無しに右手をぐっぱーと動かして。そこで連鎖的に気付いた事実に手から目線を上げ)そうか、もう俺達はこの刀身を自分自身で振るうのか。何だか慣れんな、かつては振るわれるままに在っただけだったというのに。
確かに最初は俺っちも慣れなかったな。けど、結構人の身も良いものだぜ。その内慣れるさ。
(相手の初々しくも真面目な反応に薄っすらと笑みを零しては、道具だが意思を持ってしまった自身等の立ち位置の複雑さを把握しつつも、そう伝えていき。この様に刀に人の身を持たせた事が吉と出るか凶と出るかは、それこそ誰も知り得る事が出来ないが、今の所自身は困っている事が無い為それなりに人の身に対しては肯定的であるので、そんな事を言いながら開けた障子や襖を閉めていき)
まあ、少なくともこうして話が出来たり自分の意思で動けるというだけでもありがたいものだな。(所詮ただの刀であったかつての黒田の家では、延々と信長様に己の意思を伝えられたら、自身の意思で織田の家に留まれたら等考えても詮の無い"もしも"が頭の中にあった。当時のどうしようもないもどかしさに比べてみれば成程、人の身が手に入ったというのもそう悪いことではないのかもしれないと頷き。あちこちを閉める様子にそろそろ次の場所へ向かうのだろうと察すれば、最後にもう一度だけぐるりと室内を見回すと先立って廊下へ足を向け)
(相手の言葉の雰囲気に何処か引っ掛かりを覚えながらも、待たせては悪いと考えた為に全てを閉めれば自身も廊下へと出て行き。それから相手に付いて来る事を視線で促して、再び廊下を歩いて行くとすぐに辿り着き。「此処は刀装部屋だ。刀装作りに関しては、大将が俺達に好きにさせてくれている。長谷部の旦那も自由に刀装を作ってくれて良いぜ」と、今度は手入れ部屋から然程離れていない鍛刀部屋とも似た造りの部屋を案内していき)
刀装……やはり今は進んだ時代なのだな、俺達が振るわれていた頃とは戦道具も全く違う。(聞きなれない装備の名に、しかし知識はきちんと仕込まれていることに顕現の際一定の知識は与えられているのだろうかとそのこと込みで己が喚ばれた時代の進歩をしみじみと感じ。室内に積まれた玉鋼や冷却水などの資材を見ながら早くも己の出陣へ思いを馳せ、刀の本能として高ぶる期待に口元緩ませ)
ああ、あれから数百年も経ったからなぁ。この時代の技術には驚くことばかりだぜ。
(現代は現役時代であった戦国や安土では見掛けなかった戦道具が多く、その進んだ技術には己も感嘆して見ている為に同意するように頷いていき。そして「長谷部の旦那、次行くぜ」と、本丸の中央部分に位置する場所へと足を運ぶ為に相手へと声を掛けていき)
(/早々にこみなが様が引っ込みっぱなしで済みません…。ふと、思ったのですが本丸に居て欲しい刀剣男士などはおりますでしょうか?)
(呼び掛けられ、並ぶ資材から薬研へ視線を戻して。少し案内をされただけでも分かる程度にはこの本丸という建物は広い様で、今までよりもやや歩調を早めて相手の元に戻り、次へ向かおうという意を込めて頷いて見せ)
(/展開上そのような場面があるのは気にならないので大丈夫ですよ!ただあまり冗長になるのが気になるのであれば多少時間をスキップさせる形でも構わないかな、と思います。本丸にはやはりかつて縁があった男士にはいてほしいです)
此処は本丸の中でも一番広い大広間だ。一振りごとの個人部屋はあるが、一日三度の食事は此処で取る事になっているぜ。
(そうして目的地へと来れば、ひっそりとしている大広間を見ながら説明をしていき。普段なら皆ここに集まっているのだが、今日は長時間の遠征があったからか誰も居らず。この本丸には何の縁か、信長公の元にあった刀が揃っているので挨拶がてらに顔合わせでもしておこうと思ったのだが、大広間に居ないのならば今は断念していき。不意に伝え忘れていた事があったので視線を戻せば「ああ、あと食事の用意だが馬の世話や畑仕事等の内番と同じく此れも当番制だ。ごく偶に大将も食事を作るぜ」と付け足していき。そして、長谷部の旦那の個人部屋は、まだ大将が割り当てていないので今は案内出来ず。これで大方の案内は終わったかと思えば、一先ず相手が情報を整理していくのを待ち)
(/ありがとうございます…!お言葉に甘えて少しばかり早めさせて頂きました、次辺りに執務室に帰ります。了解です、織田組や黒田組は此方も出したいと考えておりましたので居るように致しますね。それではこれにて背後は失礼致します!)
ならば俺も料理を覚えねばならんな。(相手の説明を黙って聞いていく中で、馬や畑、更には食事の用意と戦の他にも案外多くある仕事に軽く目を見開きながら上記述べ。出来る仕事が多いことに嫌な気はしない為、不敵に笑ってやる気は十分。そこでふと人気のない大広間に「大広間という割に誰もいないが、これは間が悪かっただけか?それともまだここにはあまり刀は揃っていないのか」と首を傾げ)
それはどちらもだな。遠征帰りで間が悪かったこともあるが、他と比べればこの本丸にはあまり刀が揃っていない。何せ大将の審神者歴は長くないからな。
(首を傾げるのも無理は無いと考えながらも、この本丸の事情を話していき。しかし、刀一つ一つが弱いというわけではないので合戦場でも苦戦を強いられたことは少なく、それもまた奇妙なものだと思いつつ、徐ろに付け足すように「とは言っても、信長公の刀は殆ど揃ってるぜ」と述べていき)
ならば尚更精進しなくては。……今度は、きちんとお役に立ちたいし、な。(刀が大勢居るのであればともかく、まださして集まっていないのならば一層主の為に努めねばとの思いが湧き。下賜された過去からも今回こそとの気概に相手に聞こえない声量での呟きもこぼれ。信長様の元へ在った刀は揃っていると聞けば一転顔をしかめ「そんなことは聞いていない」とどうにも反りの合わない天下人の象徴とされたかの刀を思い起こし)
おっと、済まねぇな。口が滑ったか。
(見て分かるほどに機嫌を損ねた相手にそう謝りを入れれば、恐らくあまり良い感情を抱いていない刀がいるのだろうと何となく察していき。そして、その話題を切り変えるように大広間の襖を閉めていけば、そろそろキリも良いので「……さて、案内は此処で終わりだ。それじゃ、大将の元に戻るとしようか。執務室はこっちだぜ」と、相手に声を掛ければ、今まで来た道を戻って行こうと体の向きを変えて行き)
…………ああ。(案内を受けて本丸を回る間にでも、思いがけず再会することとなった主への複雑な内心が落ち着くかと思っていたのだが執務室へ戻ると聞いた途端走った微かな緊張にワンテンポ遅れた返事を寄越し。むしろ薬研と言葉を交わし情報を得る中で余計に頭の中の整理がつかなくなった心地にぐしゃりと髪を乱して溜め息を吐いて。躊躇いながらも動かないことにはしかないとどこか緩慢ながら指示に従いついていき)
大将、本丸の案内が終わったぜ。
(重そうに溜め息をついた長谷部の旦那を考慮して、少しばかり足の速度を落として一番奥の方にある執務室へと辿り着くと、襖を開けてちょうど執務机から顔を上げていた大将に話し掛けていき。「おお、御苦労じゃったな薬研。へしき__ではなく、長谷部も歩き回って疲れたろう。二人とも其処に座るが良い」と、予め畳の上には座布団が二枚敷かれており、大将の指はその場所を差していて。厚意を無下にする訳には行かないので、軽く礼をすれば己は先に其処へと座っていき)
失礼、致します。(薬研が腰を下ろしたのとほぼ同じタイミングで自身も身をかがめ。一応自分なりに主へ守るべきと考えている礼儀として謝意を口にするも、どこか語調がぎこちなくなっているのではとの自覚はあり視線はあまり上げられぬまま。とりもあえず座ってしまえばきちんと呼び方は改めてくれた主への誠意としてどうにか目を合わせて話を待ち)
長谷部、今見て来たこの本丸はどうじゃった?何か分からぬ事が有れば答えるぞ。
(二人が座ったのを確認すれば、へし切の方に視線を遣っていき。何か分からない事があっても後で困る為に此処で聞いておこうと考えては、何処か堅い表情と姿勢の相手を己は何時もの様にどっしりと構えながら問い掛けていき)
分からないこと……は、今のところはありません。薬研がきちんと案内してくれたので。(ふるふると首を横に振って返した答えは、遠慮など抜きの紛れもない本心。ここで生活する内に後々気にかかることは出てくるかもしれないが、今のところはない。と、そこまで思考が向かった辺りで思い至ったことに「本丸とはあまり関係ないのですが、」と前置きして)俺は、いつから出陣出来ますか?
出陣か? ふむ、そうじゃな…。お前が良ければ合戦場の研修なら近い内に組んでも良いぞ。
(徐ろに出て来た言葉に少々驚きながらも戦場に出たがるのは刀のサガなのか、兎にも角にも元より出陣させる気はあったので一先ずいきなり強い所に放り込むよりもまずは研修と言う形で、敵が然程強くない場所で他の刀に指導を受ける形を取らせようとしていき)
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