トーマ . 2016-02-24 19:25:30 |
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青葉は夜が好きだ。
高校生の時には夏休みになると昼夜逆転して、昼間に寝て、夜に起きていた。夜になると自転車に乗って荒川や利根川の土手を走って空想を巡らせていた。
大学生になると休みが長く、それに拍車をかけた。
学生生活を楽しく送っている人達が羨ましかった。同じようにしたかったけど、彼らに近付くと自分が傷付くだけだった。だから遠ざかることにした。
人と出会わない夜が外に出るには最適だった。そして快適だった。
それでも、嫌なことの記憶が沸き上がることがあった。
せっかくの時間なのに。
月と星を見て、神話の世界に無理矢理に自分の思考をねじ込んだ。
月と星は自分の味方だった。そう信じた。
今も夜空が安心を与えてくれる。
自己暗示を長く続けた賜物だよ。
トーマ.さんは夜が嫌い。青葉とは真逆だね。
夜が、怖いんです。昔は確かに夜に対して、否定的な感情を抱くことは有りませんでした。でも、少しずつ歳を重ねていくごとに、降り積もる劣等感や自己嫌悪も作用して、何時か夜の黒に自分が、飲み込まれるんじゃないかと、暗闇に落ちることになるんじゃないかと思ってしまうんです。そんなことは有り得ないのに。‥夜に明るいことを考えられないのも、多分そういった事が理由なんだと思います。自己暗示、ですか‥。それが僕にも出来たら良かったのに。
そうか。
夜は、トーマ.さんには、青葉と違う表情をするんだね。
きっと青葉はトーマ.さんより年上だろうね。
胎内から先に青葉は出た。
思考を支配した、コンプレックスや自己嫌悪は今は顔を出さなくなってきた。
現れた時は苦しむけど、その時間は少なくなってきた。年々ね。
信じるのは簡単にはいかないだろうけど、胎内を出て解放される時が来るよ。
今は胎内が守ってくれる。それでいいと思う。
でも、その内に出ていくことを決心するよ。
その時を待とう。
多分、そうなんだと思います。今は夜になると息苦しさが増しますし。
‥ん-、そうなんですかね。僕も結構な年だと思うので、それは判らないですが、青葉さんは、僕なんかよりも、先を行ってるのは確かです。
自分を認めてあげられない自分に嫌気がさします。時間、減らせるようになりたいです。
解放される時が来る、ですか。それなら良いな、と思います。少しでも現世で、解放されれば、これからのことも不安になることは無いのにな、と‥。
そう、ですかね。その時を、待ちたいと思います。
僕の人生は僕のものでは無くなってしまった。こんな僕を、誰が赦してくれるだろう。きっと、もう誰も赦してはくれないし、必要ともしてくれない。正してもくれない。ただただ、一人ぼっちで、終わりを噛み締めて生きるしかない。我儘も弱音も言ってられない。甘えちゃいけない。
有り難う御座います。これでまた、不自由なく過ごせそうな気がします。
言葉だけ、何て言わないでください。凄く嬉しいですから。
未来のために全部を捧げる。夢も希望も、心も愛も、友情も、血縁も、全てを捧げて祈る。僕に未来は有りますか。祈りを続けていれば、きっと傷付いた形になるでしょうけれど、必ずや。その言葉を信じていた。残ったものは自分の、ガラクタ同然の体と、あってもなくても変わりはしない命だけ。捧げるものは無くなった。それでも祈れと責め立てられる。どうするべきなのかと、悩んでいるうちに、お前は駄目だと、僕なんかよりも多く祈りを捧げていた人に、未来を奪われる。
僕に残ったものは何だろうと、その時になって考える。何もない。消えてしまいたくなる。
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