書生くん。 2016-02-11 05:43:01 |
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嗚呼、もう ! 何であの人あんなに話長いんだろう。お掛けで帰るの遅くなっちゃったよ ッ
( ある晴れた日の夕方、普段ならば直ぐに帰らせてくれる教師が今日に限ってグダグダと心底どうでもいい話を続けてくれたせいで、帰る時間がすっかり遅くなってしまったと誰にいうでもない文句を垂れ流しながら帰路へと付いており。早く帰らねば自分をわざわざ泊めてくれている彼のための晩御飯を作ることはおろか、その他諸々の家事だって開始が遅れてしまう。あの教師、嫌いになりそう ! なんてたったそれだけの出来事にぷんぷんと腹を立てつつ、人通りの少なくなった道を駆けていると綺麗な川が視界に入り込み。この川を善く彼が流れてるんだよなァ、何てそれはどうなのかと事情を知らない人たちからすれば突っ込みどころ満載の出来事を脳内で反芻し。は、と我に帰れば早く帰らねば彼が死ぬやも知れない ! 何て言う新たな不安分子を思い出すと先程よりも、幾ばくか走る早さを速め。それから数分後、やっとの思いで、自分の住んでいるその家に辿り着いては、いつも以上に騒がしい動きで、扉を開け、真っ先に出てくるのは ゙ ただいま ゙ という単語ではなく 、 )
生きてる !?
( / こんな感じで大丈夫でしょうか .. 駄文で申し訳無いですッ )
…はっ!これは一旦死んで見れば脳内が整理されるのでは!
( 机に向かって数時間、窓の光は柔らかな橙色に染まり影の下りた手元に少々の冷えが訪れ。然し掌を擦り合せる事も無く唯漠然と視線を落とす先には真っ白な原稿用紙。編集者より催促された長編小説の結末は幾度思考を巡らせど満足するものでは無く、眉根を寄せつつ愛用の万年筆を握っていた迄で。散らかった頭で答えを出すには困難を極めており唸りに似た声を出して数秒、不意にぽん、と手を合わせ上記の言葉をまるで名案とばかりに口にしたが早く押入れを向かい扉を開け放ち。中には布団やら角の潰れたダンボールやらが無造作に置かれており。慣れた手付きで手前のダンボールを開けば取り出した物は錆びれた七輪と薄いビニールに包まれた何本かの炭で。まるで宝物を見つけた幼子の様に口元を綻ばせれば、次いで埃を被っている七輪を見遣り思案顔。「最期ならば出来るだけ綺麗に死にたい…」と呟いたが否や埃を落とす為七輪を担げば台所へ向かい。冷たい廊下に一歩脚を進めた瞬間、玄関口から聞こえた扉を開く音と聞き慣れた若々しい声音にぴくりと肩を揺らせばひょこりと玄関口へ続く廊下より姿を現して。問いに手元の七輪と似付かわしく無い朗かな物言いで下記の言葉を溢して )
はい、未だ。今から先週失敗した練炭自.殺に再挑戦するので、余り時間は残っていませんけど
(/主様の文才が有り余っており、此方こそこんな稚拙な文章で良かったか不安に感じる程ですので大丈夫ですよ!( ぐっ )
駄文なんてとんでもないですよっ( 頭ぶんぶん、/ )
そんな事、しなくて善いから !
( 家に帰ってきて早々、生死の確認をしなきゃならない、なんて言うのも可笑しな話であるが、最早これは日常的なやり取りと言っても過言ではない故、今更その事を気にしたとて無意味な事にしかならないであろう。今はそんな事よりも只々、相手が生きていてくれたというその事実に安堵を覚え。しかし、それも束の間、 未だという言葉の後に告げられた先週失敗した練炭での自.害をまたもやり直すという旨の言葉に、慌てた様子で上記を半ば、怒鳴り付けるようにして告げ。それから直ぐに靴を脱いで玄関先に上がると、ばたばたとひどく忙しない様子で相手のいる台所まで早足で駆け寄り。 手元の七輪に目が行けば 嗚呼、もう。 今度は何が理由なんだよ ! と口にはせずともそんなことを思えば、引ったくるようにその手元の七輪を奪い取って。それを一先ず、相手から遠ざけるように自分の手中に抱えると、何処か呆れたような、それでいて怒っているような表情で相手を見詰め。 )
七輪使うの禁止 !
( / 否、貴方様の文体、凄く好きです ッ、とても丁寧かつ惹きこまれる文体ですね .. !
貴方様がお相手で良かった ! ( 目きらり、 ) )
あっ。否、困りますって。それ無いと自害出来な__…ん?
( 怒鳴りつける様な彼の言葉に耳もくれず、台所へ舞い戻れば慌てて駆けてきたのか見慣れた姿が視界に映り。次の瞬間には相手の手中へ収まる七輪に不服そうな表情と共に名残惜しげな声音で上記の言葉。折角再挑戦しようと心構えを建てていたのに、脆くも彼の前では全てが意味を為さず。取り返そうと彼の手元へ伸ばした左手を不意にゆるりと顎下へ持っていけば、思案する様な表情を浮かべて。キョロ、と視線を彷徨わせば昨夜夕飯時に使用した魚焼き網が目に止まり。ひらりと方向転換すれば其れを手に取って背後に持って隠し、不気味な笑みを溢し )
ふふ…代用すれば何の問題も無いですね。後、駄目ですよ。これは渡せません
(/そんはお褒め頂けるなんて…!これからの糧に成ります、有難う御座います‼︎( スライディング土下座、/ )
当方も、貴方様がトピ主様で神様にも本当に感謝しきれないですっ!)
死ぬな、ってさっきから言ってるんだけど !
( どうも相手は自分の話を聞いてくれないきらいがある、 と先程から死ぬなという旨の言葉を何度か言っているのにも関わらず、ちっとも響いていない相手の様子に挫けそうになって。 自分が七輪を奪ったことにも不服そうな顔をしている相手のその顔ひっぱたいてやろうか ! 何て一瞬考え付いたが、そんなことをしてまた家を追い出されると今度こそ、自分は宿無しとなって路頭でのたれ死ぬであろう。それだけは避けたい故、その顔をひっぱたくことなく言葉でなんとか相手を説得しようと試みるも、それは明らかに失敗していて。 不意に自分から七輪を奪うこと辞めた相手のその手の行き先、疑問に思って彼の背後を ちらり、と盗み見ればそこにあったのは魚を焼くためのそれ。ぐぬぬ、と思わず唸り声上げると、地団駄踏みつつ、 )
そんなので死.ねる訳ないでしょ ! いい加減にしてよ !
( / 思ったことを言った迄です .!
ふおお、そんな、照れるのでお止めくださいましッ。 )
いいえ、死にます。寧ろ死ななくてはいけないのです。さもなくば小説の結末が…
それに本気でやろうと思えば、人間実行出来ない事など無いのですよ!俺だってそう。先週は失敗しましたが、二度と炭の分量を間違え死に切れない等の不本意な振る舞いはしません!
( 自.殺志願が過ぎた脳内では幾度も繰り返す彼の言葉は響かずに、唯真っ直ぐ死へと赴く思いが募るばかり。ひんやりとした網目の感触が伝わる指先に取られまいと更に力を込めれば得意げな表情と声音で上記を述べて。と、突如間抜けた腹の音がぐぅ、と響いて。唐突な其れに、原稿に必死過ぎて今の今迄何も口にしていなかった事に気がついて。右手をだらりと網から離せば腹部にその掌を当てぽつりと呟き )
…やはり食べてからにします。腹が減っては戦どころか自害も出来ません。ね、真太君
(/てっ照れてしまいます故おやめ下さいませ…‼︎←貴方様はお口が上手でいらっしゃる…( ぐぬぬ、 )
いえいえ、本心ですので!( ふんす、 )
稚拙な背後と息子ですが、末長く()宜しくお願い致します!)
死んだら結末も何も書けないよ ッ 。否、だからさ、何を勘違いしてるのか判らないけど、君が死ぬ必要ないんだってば !
( 何を言ってるんだ、この人は。 と自棄になりたい気持ちを強引に抑え込みながら、一つ大きな深呼吸すると肺に貯まった空気を吐き出すという名目で上記、大声で相手にぶつけ。これでは近所の方々にまた余計な心配をかけてしまう、と周囲からの反応を一瞬だけ考慮し、きゅ、と唇一文字に閉じて。というか寧ろ、死んだ後にも原稿を終わらせようという相手のその根性は褒め称えたい。褒め称えたい、がそれとこれとは話が別である。要らぬ重さの持ち主である七輪相手に投げつけたい気持ちを落ち着かせながらどうやって相手を落ち着かせよう、そんなことを考えていた矢先、突如として己の鼓膜を揺らしたのは相手の腹の音。そのことにきょとん、とした顔を浮かべていたのだが、相手が呟いたその言葉に 、 はふ、とあきれたように溜め息溢し、 )
‥ あ - はい、そう。 うん。 判ったよ、今から作るから待ってて、
( / 辞めませんよ ! ( ふふん、/ 誰 )
はいっ、どうかこれからも宜しくお願い致します!
それでは、そろそろ本体はここらで失礼します。また何かしら在りましたらお呼びくださいませ! )
ん、まあ一理ある
( 目が醒める様な声音で投げ掛けられた言葉に瞬間ぱちくり目を瞬かせれば次いで柔かな笑みを携え小ざっぱりとした上記の言葉。彼が毎度自害を止めるのは恐らく現在の住居を失いたく無いからだろうが、幾度も其れに助けられている事は事実で。衝動的な自害願望に歯止めを掛けてくれる彼に感謝の気持ちが頭を擡げ、次第にすぅ、と頭が冷えていく感覚を横目に「有難う御座います」等と礼を述べて。気恥ずかしい其れを隠す様溜息を溢した相手に提案を持ち掛けて )
今日は俺も手伝ってもいいですかね。気分転換がしたいんです、
(/畏まりました!此方に対しても何か御座いましたら、お気軽にお声掛けくださいませ…!
では此方もどろんっ)
‥ はあ。
( 何とか判ってくれた様子の相手に隠すこともせずに大きな溜め息を一つ吐き出して。何時も、こう物分かりが良ければ助かるのだけれど。何て絶対に口が裂けても言えないそんなことを考えつつ、 じと目で相手を一瞥し。唐突に相手が感謝の気持ちのそれ、言葉にしてきたことに対しては、じと目だったその瞳を大きく ぱちっ、と見開いて。その瞳をぱちぱちと幾度となく開閉させるように瞬きを繰り返すとこうも面と向かって礼を言われてしまうと散々小言を言おうとしていたその気持ちの毒気、すっかり抜かれてしまって。仕方ないなあ、なんて笑うと「 善いよ、別に 」何てちょっとだけ、上から目線で答えてみたり。それから直ぐに料理に取りかかろうと手を水で洗い流していたところに、横から飛んできたその提案。その言葉に何かを考え込むような顔を一瞬だけ見せたが、 こくこく、と何度も頷くなり、 )
うん、気分転換になるかは判らないけど、
良かった。料理何て久々ですねェ
( 了承する返答を聞けば嬉々として不穏な言葉を溢し。彼が来る前、最低限の家事は行っていたものの辛うじて日々を過ごせていた程度の度合いであり、料理が得意だとは云えず。それでも自身の息抜きと云う自己満足的な名目で手を出す限り中途な行いは出来ぬと傍迷惑な遣る気だけは溢れており。思い出した様に台所横、食器棚に付属している小さな引き出しから白い紐を取り出し手に取れば器用にたすき掛けをし。さァ此れで準備は万端、彼の元へ舞い戻れば意気揚々と声を掛け )
何を作りましょうか、
‥失礼を承知で訊くんだけどさ、二色さんって、料理出来るの ?
( 嬉々とした表情を見せてくれているところ悪いが久々に料理をするというその言葉に対して、明らかに え-‥ とでも言いたげな顔をありありと顔面に貼り付けては足元に置いておいた七輪、適当な場所に ぺいっ、と放りつつ上記を問うてみて。 どうか、人並みに出来るという返事が返ってくるように、何て然程信仰していない神へと適当な祈りを捧げた後は、さて今日は一体何を作ろうか、等と脳内を直ぐに切り替え。昨晩は魚を使った料理であったし、流石にこう連続して同じ料理を作るのも善く判らない誤解を与えた上に、相手をまた死の直ぐ其処まで追い込みかねない、と意味の判らない心配を思い描くと、一先ず相手にご所望する食べ物はあるか訊いてみようという結論に至った訳なのだが。ふらふらと食器棚に向かった相手が何やら白い紐を襷掛けにした状態で此方へ戻ってくるのが見えると、 何とも言えない表情浮かべ、 )
あ、えぇっと、 何か食べたいものとか在る ?
…人並みには。
( 普段の余裕は何処吹く風か、彼の窺う声に無意識のうち肩がぴくりと跳ね。実の処、自身の云う料理は辛うじて何か作る事の出来る範疇であり普段から料理を熟す彼と競べるのは些か心苦しいものがあり。然し、此処で正直に語れば台所からぺいっと摘み出される事は言わずもがな分かる事。…此処で気分転換と云う名目の料理が出来なければ今度こそ自身は自害せねば成らない、等他者から見れば頓珍漢な思考を巡らせれば、問い掛けにぱちり見開いた瞳を其の儘視線を左下へ遣り御茶を濁す様な解答を述べ。更に誤魔化す様、冷蔵庫の扉を開ければ丁度良く彼からの問い掛け。これから自害するつもりだったのだ、故に心残りともなるその様な思考は無く思考を巡らせれば視線に止まったのは二分割され冷蔵庫の片隅にある大根で )
んー…と、特に此れと言ったものは。…大根が有りますね。ふろふき大根何て如何ですか?
‥嗚呼、そう。
( 妙な沈黙と僅かに揺れた、というか跳ねた肩を見れば大方お察し、なそれ。しかし、そんなことをわざわざ追求し、相手を追い詰めようものならば目の前で死んでしまうだろう彼のために、周囲に発生した違和感を指摘することなく、暫しの沈黙の後の上記を喉の奥底から絞り出して。この際、流血沙汰にさえならなければ善いや、等という何処か麻痺しかけた感覚でそんなことをぼんやりと思う。思うのだけれど、流血沙汰に何てなっても彼は喜ぶんだろうか、 と相手をなんだと思っているのか聞かれても仕方無いような思考を巡らせてしまい。いけないいけない、と左右に何度も首を振れば意識を再び、目の前の現実に向け直して。冷蔵庫に体を向けているその背中を ぽけ、と見詰めていたわけだが不意に自分の問いへと答えが返されては、うーん、と少しばかり何かを考え込むような素振りを見せ。まあ、それくらいなら相手でも作れるだろうとふんで、 )
よし、 じゃあそれにしよう。 後はご飯と、もう一品くらいつけるけど、善いよね ?
ええ、勿論です。君がいて良かった、献立はいつもの様に一任しても良いでしょうか?
( 明晰な彼の事、勘付いているだろうが一切追求しない様子に安堵しひっそりと胸を撫で下ろし。若し彼が口に出したとしても、噺家さ乍らの多弁方便で誤魔化すのだが、流石に書生の青年相手に必死に努めると云うのは格好が付かず些か気乗りしないもので。冷蔵庫の中を覗き込みつつ彼の返答を待っていれば快諾する返答に緩く口元に笑みを携え振り返り上記の言葉。彼の言葉を待つ前に冷蔵庫から二人分で事足りるだろう大根の一切れと醤油を取り出せば台に置いて )
仕方ないなあ、
( 君がいて良かった、何て言われたのは生まれてこの方、数えられるくらいしかなく。単純に相手の言葉に ぱぁあ、という効果音が似合いそうなほど、嬉しそうに瞳を輝かせては にへら、と笑いながら緩みきった表情見せて。単純というか子供っぽいというか‥ 。褒められるとすぐに調子になるのは悪い癖だ。よし、頑張ろう、と意気込むと相手の一任してもよいかという言葉に ぴん、と背中を真っ直ぐ伸ばし。相手からのその言葉にこくこく、と首が取れるのでは、とさえも思えてしまうほどの激しさで何度も頷いて。そのせいか暫しの間視界くらりと眩むも直ぐに回復すると相手が冷蔵庫から大根、それから醤油を取り出したの確認しつつ。 )
ふろふき大根は、任せても善いよね ?
(/此方迄効果音が聴こえて来そうな程晴れやかな笑みは自身には眩しく、ゆったりと瞳を細めた笑みを浮かべ。普段自身(主に生死だが)を気に掛ける、確りと芯の通った此の青年は時折幼さの残る面を垣間見せる。其れをつい愛おしく思ってしまうのは、父性からか何なのか。見当も付かない感情に漠然とした疑問を浮かべつつ、首が捥げそうな程幾度も頷く彼にからからと笑みを零ぼし。直様調子を持ち直し此方へ問い掛ける声に首肯して)
嗚呼、任せて。ふろふき大根ぐらいならば出来ますし。真太君は何を作るんです?
作るというか .. とりあえずお米の準備しつつ、お味噌汁もつくって、あと揚げ出し豆腐でもつけたそうかなって、
( ふふん、と得意気に笑っていたのも束の間、相手が空腹だった事実を思いだし。脳内にて、これから作る料理が出来るだけ早く終わるための順序を手際よく逆算しながら立てていけば、自分は何を作るのかと問われ。ちょっとばかし何かを思い出すかのように瞳を長い間閉じておればぱちん、とその瞳を開き。それからそれなりに決められそうなところまでいった料理手順を一つ一つ復習するようにこれから行おうと思っている料理手順と作ろうと思っている料理を指折り数えながら空間に響かせて。どうやら相手もふろふき大根くらいならば作れるらしい。それなら大丈夫かな、と自分よりも幾ばくもしっかりしている相手が怪我をせぬよう心のうちで祈っては。 )
ふむ、同時進行とは手慣れているだけありますね…
( 献立を聞きつつ分かりやすく反応を示した点は、三品目も作り出すと云う所。通常其れが当たり前なのだが、然程料理の経験の無い自身からすれば賞賛に値する行為で。感嘆を驚愕と共に声音に乗せて上記の言葉を零せば、指折り数えるその姿さえ手慣れて視界に映ってしまう。兎に角今は"最低でも"口に出来る程度の料理を完成させる事を念に置き、流し台の下の戸棚より包丁を取り出せば辿々しい手付きで大根の皮を剥いていって。時折、身すら抉り切ってしまう為にやや不恰好な其れに眉根を寄せて )
これくらい普通だよ 、
( 恐らくは世間一般的にも普通なその行為に分りやすく反応示し、尚且つ、感心したような態度を見せてくれる相手は、矢張りそれほど経験を摘んでないんだろうなァ、と口には出さずともそんなことを思って。怪我しなきゃ善いけど、と包丁を戸棚から取り出した相手のその行為を見届けつつ、ぼんやりと失礼なことを一つ思考として脳内にて撒き散らし。まずはご飯を炊くところまで終わらせてから、空いた時間で揚げ出し豆腐を調理しようと、手順をしっかり叩き込むとお米を今朝早くに汲んでおいた近所の綺麗な井戸水で研いでいたのだが、どうも相手の作業が気になってしかたがない。ちらりちらりと相手の方不安そうに見ておれば、眉根を寄せたその表情目に入って。その手元の大根に視線を移し。 )
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