公衆衛生局 2016-02-06 18:48:07 |
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自分たちの身を危険にさらしてゾンビを追い払いに行く?それか、ここでいつゾンビに襲われるかもしれない状況でじっと待つ?それとも__私たちに賭けてみる?
(礼央の言葉に力強く頷いて返せば焦りが滲み怯んだ連中らの隙を狙い追い討ちを掛けるようにして迫っていく。相手にとっては自分たちは動かなくていいし、此方がゾンビとやりあっているうちに最悪の場合逃げ出すこともできるのだから悪い提案ではないはずだ。しかし此方も無駄に命を差し出すようなことはしたくないのでゾンビを追い払うことができたときにはそれなりの報酬をもらえるように最後にしっかりと条件を述べて。)
_ただし私たちに頼るならそれなりにこっちの意見も聞いてもらうわ。最低限の食料と、対等に話し合える場を保障して。
さ、ゾンビは刻一刻とここに近づいてきてるはず……さあ、どうするの?
__っ。……分かった…!お前の条件を呑んでやる!食料も話し合いの場も全て用意をしてやる!その代わりに今言った通りゾンビを追い払って来い!
(リーダー格の男は苦々しい顔をして悩んでいたようだが、莉子の説得に逆境の中にいる今、答えを先延ばしにすればするほど危機に陥ると判断した為か。力強く頷くと声を荒げて言い。)
───
……ッ、もうあいつら……近くに来てる……!うぅ……気持ち悪い……。
(飲料水の棚の裏側から聞こえて来た唸り声に、女子大生は体を震わせて小声で呟き。早く倒してと言わんばかりにこちらに縋るような視線を送って来ていて。)
───
__チッ、俺は入り口を塞いで来る!テメェらは大口を叩いたんだから、スーパー内に入って来たゾンビを一人残らず倒せよ!
(主に怪しい外国人と決め付けている方をビシッと指を差して強く指摘すれば、スーツ姿の青年はこれ以上ゾンビを入って来させるかと言うように、入り口の方へと向かって行ってしまい。)
……交渉成立か。
莉子、助かった。それと、このスーパー内ではオレからあまり離れるなよ。
(ギリギリで纏まった話し合いにそう呟けば、モップを片手に構え直していき。説得を成功させた隣にいる相手に感謝の言葉を送っては、これからゾンビを追い払う作業へと行かなければならないので、なるべく自身が彼女のことを助けられる範囲内に居て欲しい為に、そんなことを言っていき。そして、棒立ちをしているリーダー格の男と女子大生に視線を戻し。)
Mr.鈴木、Ms.春原。アンタらはそこの倉庫に避難してろ。その間にお望み通り、スーパー内のゾンビを倒してやるよ。
ううん、説得に時間がかかちゃった。ゾンビと戦う羽目になってしまってごめんね。
__わかった、なるべく礼央の近くにいる
(冷や汗がたらりと額を伝う頃ようやく相手方も状況を感じ取ったのか条件を呑んでくれて。しかしゾンビが侵入してきていることは想定外であったために礼央に謝罪する。戦闘となればいつどうなるかわからない、きつくモップを持ち直せば礼央の指示に従うように返事をし邪魔にならないように背中側に移動して後をついていき。)
(Mr.鈴木は『ふん、言われなくても身は隠す。お前達の邪魔はしない』とツンケンとした態度で、足を竦ませているMs.春原を引っ張れば、こちらの言葉通りにゾンビのいない裏口に繋がる倉庫の方へと隠れて行き。それを見届ければ、自身の背後に莉子が回ってくれたこともキチンと確認していき。小さく息を零せば視線をスーパーの奥へと遣り。)
ゾンビのことは不可抗力だ、気にするな。
……まずは、飲料水コーナーから見て回るぞ。
(責める気配すら感じない相手の懐の深さに感謝しつつ背中を追って。店内に入ると照明は明るいし、飲料水コーナーはいたって涼しい。冷たい飲み物をガブガブ飲みたい、だなんて人間の本能はこんな時にでさえ収まってはくれないみたいでゴクリと唾を飲み込み。彼の背中を守るようにして視線巡らせていればのそりのそり、極めて遅いスピードだがお菓子コーナーから此方の姿を見つけたように歩いてくるゾンビを見つけて。)
__礼央、後ろから一体こっちに向かってくる
──ああ、アレか。分かった。
オレが始末をして来るが、その間にアンタは他の棚から出て来るゾンビがいないか見張っていてくれ。
(ゾンビはスピードが遅い分、唸り声を上げていない時はあまり物音がせず下手をしたら奇襲を受けてしまうかもしれない。現に彼女の声掛けが無ければ、お菓子コーナーから来ていたゾンビには対応が遅れていただろう。スローペースながらも獰猛な目付きと異臭を放って近付いてくるゾンビは、人の恐怖を煽るには充分な存在で。万人が萎縮してしまうのは納得出来る。モップを槍のように構えれば、ゾンビに噛み付かれない距離を保ってその足を払い。転けたところで心臓へと突き刺すが、しかしまだ動いていて手足をジタバタと動かしており。心臓が駄目なら頭かと、その脳天を突き刺せばようやく動きが止まった為に後ろの彼女へと振り返ろうとしていき。)
わかったわ
(相手がゾンビと戦っている間に他の場所を注意しながら相手とゾンビのことも気にかけて。器用に足を引っ掛けたかと思えば心臓をひと突き。それでも動きはとまらなかったようで頭にとどめを刺すのを見てはゾンビの動きを止めるには頭を狙うのがいいのかもしれないと分析しながら、もう1度辺りを見てゾンビがいないことを確認し振り返った相手に報告。)
_まずは一体倒したわね。ありがとう。頭が急所なのかしら?この辺りにはいないみたい。もしかしたら数はあまり入り込んで来ていないのかもしれないわね
ゾンビに急所なんて概念があるのか疑わしいが、確かに頭を潰したら途端に動かなくなったな。
(謎だらけだと思いつつも、足元で文字通り頭を潰されて死んでいるゾンビを一瞥していき。他にも何か__例えば光や音に過剰に反応するなどと言った、ゾンビのホラー映画によくありがちな特性をこのゾンビ達も持っているのだろうかと考えながら、彼女の‘数はあまり入り込んで来ていないのかもしれない’と言ったスーパー内のゾンビの数に対する言葉に、それだったら有難いことだと思っていき。__しかしその刹那、彼女の背後にある棚の陰からゆらりと近付く影があり。慌ててその腕を掴んでこちらへと引き寄せようと試みて。)
──っ、莉子!危ない!!
__っ、
(ゾンビのことを考えていたりその嫌な臭いから早く逃げたいのもあり周りのことは視界に入っておらず。気を抜いてしまっていた。後ろから何か物音が聞こえたと思った時にはもう既に遅くゾンビが自分に向かって腕を振り下ろそうとしていた瞬間、腕が引かれるままに体を委ねて。相手の胸元に顔をうずめるような形でそちらに移動することができたおかげで無傷で済んだ。安心する間もなくゾンビが体勢を立て直し再び自分たちに向かってこようとしているのを見れば体勢を立て直し、咄嗟にモップの持ち手の方で腹部を狙って突き出すとそれがヒットしたためゾンビがよろめいて。)
(彼女がゾンビの体勢を崩させてくれたお陰で、敵に大きな隙が出来。そのまま莉子を後ろに遣ると、ぐらりとよろめいているゾンビを思いっきり蹴り飛ばしていって、素早くモップを逆手に持ち直せばその柄で脳天を突き。だいぶ音を立ててしまった為に、更に辺りを警戒しつつ場所を飲料水コーナーから少し奥の方に移動しようと考えながら、とにかく無事だった彼女に視線を向けては安堵の息をついて。)
Nice fight 莉子。……怪我は無いか?
こ_こっち見ないで。前を見ないと危険よ
(ゾンビに反撃の隙も与えず打ち負かしたのを相手の背中からしっかり見ていて。素早い動きでゾンビを仕留めたのを確認すると安堵感に続いて先ほど相手が助けてくれた時の胸板の硬さや腕の逞しさなんかが思い出されてくる。こんなこと考えてる事態じゃないのなんてわかってる。でもどうしようもなく照れが生じてしまって、顔を赤く染めあげれば相手が此方を振り返るのを止め。意識をどこにいるかもわからないゾンビに向けさせて。なんとか赤みが引いた頃おずおずとお礼も述べ。)
…さっきはその……ありがとう。礼央のおかげで怪我もしてない
__?あ、ああ…そうだ、な?
(日本と米国のスキンシップと文化の違いの差を理解していなかった為に、何故か後ろを振り替えさせてくれない相手がまさか照れているとは露知らず。けれど、確かにいつゾンビが現れるか分からないので再び前へと視線をやっていき。しかしながら、とにもかくにも彼女がどこかを負傷した様子は無いので。前を向いている為に相手には見えない位置で自身は安堵の表情を浮かべていれば。暫くしてお礼の言葉を言われたので前を引き続き警戒している為、今度は後ろを振り向かずにヒラリと手を振っていき。)
こっちこそ、莉子の援護に助けられたから気にするな。それにアンタが無傷なら問題無い。
うん…。ありがと。__そう言えばゾンビたちはスーパーの食料目当てに此処に来たのかな?
(素直に前を向いてもらったおかげでそれ以上心臓が高鳴ることもなければ顔に熱が集まることもなくて。落ち着きを取り戻した頃、またさっきのように相手の男らしい部分だとか思い返して変な気を起こしてしまわないうちに話題を変更する。尋ねてみたのはゾンビが此処に来た目的である。此処には食料か人間くらいしかないはず。ならば何方が奴らのお目当てなのかと考えながらもしっかりと周囲には気を配って歩き。)
それだったら良いんだがな。…どうにもスーパーの食料と言うよりは、スーパーにいる人間を襲いに来た気がするが。
(スーパーの棚に並べられた食料よりも真っ先にこちらや莉子を襲ったことを考えると、どうにもスーパーの食料目当てではなくスーパーにいる人間を食料として襲いに来た感じがしてならなく。それだったら、餌で釣ると言うことは出来なくなると考えながら歩いていると__生鮮コーナーに辿り着き。冷房が効いた中にある肉のパックを見たがどれも手はつけられていない。試しにゾンビに向かって投げてみるかと罰当たりなことを思っていれば、ここから距離はあるものの酒の棚からゾンビが出て来たので。相手を刺激しないように無言のまま後ろの莉子の肩を叩いて教えていき。)
人間が目的…。なんだかゾッとするわね
(周りの食材たちが荒らされた様子もないので相手の言うことにも納得がいく。それにしても人間につられて来るのだとしたら恐ろしく気持ち悪いと思い眉を顰める。その時肩に相手の手が触れれば何かあったかと声は出さないが意識は周りに向けられて、酒の棚から現れたまだ自分達の存在に気づいていない様子のゾンビを見れば相手にしか聞こえないくらいの声で。)
こっちには気づいてないみたい
だが、始末はした方がいいな。……近付くしかないか。
(こちらも小声で返せば、無視したくても無視出来ないゾンビを見ては溜め息をつき。モップの柄を持ってはそろりと足を立てずに背後から近付こうとして。何とか上手い具合に近付けば、まずはその足を引っ掛けてすっ転ばしていき。倒れたゾンビはジタバタともがいたのですぐさま脳天に柄を突き刺す。そして、後ろにいるであろう彼女に話し掛け。)
莉子、そっちの様子はどうだ?
うん。こっちは大丈夫みたいよ。物音もしないし、気配もない
(いくら此方に気づいてなくてもゾンビに立ち向かうためには勇気がいり足が竦んでしまうのに、勇敢に立ち向かっていく相手の背中を尊敬の眼差しで見て。トドメを刺してから此方の状況を聞かれればさっき物陰から襲われたこともあったので何回も前後左右しっかり確認して何の気配もないことを伝える。)
そうか。__それにしては数が少ないな。
(彼女の言葉に頷けばそのような疑念を抱き、もしかしたらまだ奥の方には来ていないのかもしれないと、心中で推測を立てていき。モップの柄に付いた血をその場で払い落とすと、一度深く息を吐いていって。ゾンビの動作が遅いとは言え、やはり異形の者を相手にするのは神経を使うもので。しかしやらなければやられると言う現状で躊躇ってしまえば命の危機に瀕してしまう可能性も無きにしもあらず。そのため立ち止まることなど出来るはずもなく、着実に磨り減っていく精神を立て直しては至って涼しい顔をして、同行者へと振り返り。)
少し危ないが入り口の方に行くか。
……付いて来れるか?
うん、行く…けど、礼央。1人で背負わないで。私もいるんだから
(勇敢な相手についていくことを頷いて知らせる。涼しい顔をしているけれど既に3体ものゾンビとやり合ったのだ。だから少なからず体力も精神も平常時と同じではないと思い後ろから肩をぽんっと叩く。相手をリラックスさせるものでもあるが自分にも言い聞かせるもので。こういう時こそ協力せねばとモップを構えると警戒しながら進んでいき。)
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