ココロの住人 2016-01-20 03:09:44 |
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そ?だってさ、篠宮にしか効かない、僕だけの特別な技みたいでしょ?
(自分と相手との間にだけ成立する特別なものだと無邪気な笑みを向けるも、考え込む相手に「ちょっと、篠宮が惑わされてくれないと、得意技じゃなくなるじゃんか。」と拗ねた風に唇を尖らせて。手や額から伝わる相手の体温が普段より高めに感じ、自分も体中体温が上がっているのを自覚しては「…ふふ、キスって意外と体力使うよね…。」と小さく笑って。「いくら我儘でも、流石にできない事は願ったりしないよ。」相手の気持ちは十分伝わっておりクスクスと笑い「なれるよ、僕らなら。きっと。」と穏やかに目を細めて。「僕より先にそんなふうに思った人が居たら、そこにまたヤキモチ焼くところだったよ。」と口をへの字にして。学生時代の服を着てみようかといった発言に目をキラキラ輝かせては「見たい!制服の篠宮!僕、まだ見たことない!見せて!」と見たことのない相手の姿が見られる機会だと興味津々で食い付き。「はーい、お願いしまーす!」と機嫌良く椅子に腰掛けて。「いろんな人に出会ってきたけど、篠宮にいろんな初めての感情を教えてもらったよ。僕ってこんなにヤキモチ焼きな奴だったんだって初めて知ったしね。」視線を交わらせれば見つめふふっと笑い、「僕だって同じだよ。…この感情は愛よりもっと深い特別なものなのかもしれないね。」形に出来ず目にも見えない、言葉でも言い表せないが確かに感じるこの気持ちはもう他の誰かでは感じられないものだと確信して。)
− − − − −
大丈夫だよ。
毎日、お疲れさま。
今日は僕達の一年記念日だよ。
この日を迎えられて本当に嬉しい。
誰かと迎えるのは初めてだから。
君に出逢えてよかった。
この幸せな気持ち、大切にするよ。
いつも、ありがとう。
束紗
んー...そうなるのかな?まぁいいか...クスッ
(技という言葉の表し方に何だか引っかかるようなものを感じながらもそれが彼の一部でもあるような気がして「フフッ、でも偶には束紗君が惑わされる方でも...楽しいと思うんだけどな?」拗ねる相手の髪に弄るように触れてはそっと指を離して。「そうだね、ちょっとの飲み物でも持ってくるよ...束紗君はここでゆっくりしてて」少しやり過ぎたなと自分でも反省し立ち上がりそう伝えれば離れ際に首元へキスして。「うん、ありがとう。」相手が自分の伝えたかった事を察してくれた事に気付き何だか暖かい気持ちで胸が満たされて。「フフッ何だか忙しそうだね...でも過去の自分にヤキモチ焼かれるのもいいね」ヤキモチを焼く姿が愛おしくついそんな風にも思っては笑って。「嗚呼、まだはいるか解らないけど...今度持ってくるよ」予想以上の反応に少し照れくさく思いながらも自分の事に興味を持ってくれる事自体が嬉しくそんな恥ずかしい気持ちも直ぐに忘れて。「じゃあ、まずはシャワーかけるね」相手の頭を片手で支えもう片方の手で顔に掛からないよう気を付けながら髪の毛を濡らしていき。「嗚呼、確かに。俺も束紗君に会うまで、ヤキモチ焼かれるのがこんなに嬉しいものだと気付かなかったな...」視線が交わればドキドキと相手に聞こえてるんじゃないかと思える程鼓動が激しく高鳴り、こんな事で...と自分でも飽きれ乍も彼が好きなんだなと改めて実感して「同じ...?そうか、気持ちが通じあうってこういう事なんだな。」
…割と惑わされてるよ、…好き過ぎてさ。
(髪に伸びて来る手をちらりと見ては、そのままさり気なく視線を逸しぼそっと呟いて。首元にキスを受け微笑めば「うん、有難う。」と大人しく待つ事にし、相手が隣から離れれば今さっきのキスを思い出して思わず積極的になった自分が恥ずかしくなり顔中赤く染めて。「だって、過去の篠宮の隣に僕は居ないんだもん。まぁ、どうしようもない事なんだけどさ〜。」と相手の手を掴んで指を弄ったりしながらむ、として。「わ〜楽しみだ〜!…あ、いっぱい写真撮っていい?」自分にとっては最大なイベントのような感覚で胸を高鳴らせる出来事であり、記念に写真をと思い立てば真剣な眼差しで問い掛けて。目を瞑り上を向けば心地良い温度のお湯が優しくかけられ「お湯ってほっとするよねぇ。」と表情を緩めて。「こんなヤキモチ焼きな僕でも、いい?」とじっと見つめたまま相手の返答を待ち。「そうみたいだね…初めての感覚だよ。」気持ちを噛み締めるように目を閉じて。)
(さり気なく耳に入ってきた言葉に微笑み「そんなの俺もだよ。」と返しながらも視線を逸らされたのをいい事にジッと視姦して。キッチンに向かいながら「久々の甘い空気に当てられたかな」と先程の自分の様を思い出し独り言を零しては苦笑いを浮かべ。「まぁ、そうだね。俺も好きな人の事は自分だけが知っていたい...ていうのかな?独占欲みたいなのはあるよ。」硬い表情のまま告げられた本音に可愛らしいなと笑を零していれば、チラチラと視界の端にうつる指先の滑る感覚が擽ったく笑って。「え!写真...!?」思わず頬が引き攣るのを感じながらも向けられる熱い眼差しに負け、「束紗君なら...」と最後には了承して。「そうだね、海外だとシャワーだけって所も多いみたいだから..そう思うと日本に生まれてよかったな。」と少しグローバルな例えになってしまい自分の発言が何故か恥ずかしくなり「あ、今度温泉とか行けたらいいね」とお風呂繋がりで切り出して。「大歓迎だよ。束紗君が1人やきもきしている姿も可愛けど...あまり抱え込まないでね。それが俺からの願いかな..ってそれだと今の時点でも何だか抱え込ませてるって事になるよな、あれ?えーとなんて言えばいいんだろう」と偉そうなことを言っておきながらそれはどうなんだろうかと言葉のボキャブラリーが無い事を露呈してしまい急速に顔に熱が集まるのを感じ「あ、の...最後のはちょっと忘れて...。つまり束紗君が好きってことで、それは君が君である以上変わらないし、君が思っている事全て打ち明けてくれたって俺はその全てを受け止める覚悟でいるってことを言いたくて。」となんとか顔の熱を落ち着かせちらりと相手の目線に自分の視線を絡ませて。「なんだろう...幸せなんて言葉じゃ表しきれないけれどそう思う。今まで好きとか愛してるとか...バカバカしいなんて考えていた時もあったけれど束紗君と出会ってからその言葉の意味を少し感じ取れた気がする。」とふと昔の自分を思い出し感傷に浸るように呟いて。)
(返ってきた言葉に嬉しいような照れ臭いような気持ちになりチラッと視線を相手の方へ向けるとこちらを見られていた事に気付きドキッとしては「な、なに?」と再び視線を逸し。自分が求められていると実感できるキスだった…なんてぼんやり思い返しては相手への愛しさが募り、早く戻って来ないかなとキッチンの方を気にかけて。「本当〜?篠宮って嫉妬とかしなさそうなんだけど…。」相手の手を弄る手を止めてはじーっと見つめて。一瞬断られるかと思いきや了承が得られ表情を明るくして「やった!僕ね、アルバム作ろうかなって思ってるんだ。」と写真を撮りたがった理由を打ち明けて。「うーん…僕も日本がいいな。」と一つ頷けば「温泉いいね、僕達は男同士だからお風呂も一緒に入れるよ!」にっと笑って見せ。相手が語ってくれる言葉を黙って聞いては段々涙目になりぎゅっと抱き締めて「…ありがとう。僕、誰かにそんなふうに言ってもらったの初めてだよ。」と少し涙声になりながら相手に顔を埋めて。「僕が今まで感じてきた好きって想いがすごく浅かったように思えるよ。篠宮と出会って、本当に大切な人への想いの深さを知ったよ。」呟く相手の頬に片手を添え、愛しげな眼差しで見つめて。)
なんだろうな...見蕩れてたのかも
(ドキマギとした相手の反応に口元を緩め、「好きだなって思って」この場にいるただ1人大切な彼の為だけに込めた想いを告げ、こんな簡単な言葉でも凄く重みのある物なんだなと少し震えた自分の声で気付いて。アイスコーヒーを二つのグラスへと注ぎ牛乳を少し入れ簡単なカフェオレを作り、ふと掌に当たる冷たい感触に先程まで感じていた彼の温もりを思い出し、こんなに近くにいるのに自分は貪欲だなと益々彼のことばかりが頭を巡って。「そんなことないよ、俺だって束紗君が誰か他の子と手を繋いでたらなんて想像するだけで...フフッ、そんなこと出来なくなるほど俺の事好きになってもらわないとね」じーっと見つめられればその疑わしげな視線を絡めとり、今度は自分が相手の手を掴み合わせて。「アルバムか...いいね、面白そう。そうだ、なんなら後で1枚どうかな?」普段あまり写真を撮ったりしない為彼のアイデアに驚かされたものの賛同し、「フフッそうだね...露天風呂とか一緒に行きたいな」と笑い混じりにいつの日か本当に行けるのなら何処にしようか、きっと何処であろうも彼が一緒なら楽しいだろうなと頭の中で考えて。「俺もこんなこと言ったの君が初めてだよ...ずっと変わらずに好きでいてくれた束紗君が、俺を変えてくれたんだよ。本当にありがとう。」彼の存在を確認するようにギュゥと抱き締めて「嗚呼、運命って言葉が本当なんだとしたら俺達にはそれがぴったり当てはまると思うな、なんて...少し大袈裟かな」と照れ笑いを浮かべながら彼の手にそっと自分の手を重ね。)
…っ、…
(見惚れてたなんて言われると羞恥心が掻き立てられ思わず息をつまらせるも、何度聞いても嬉しい言葉に淡く色付いた頬で「知ってる。」と返しては震えた声で話す相手の頬にキスして。たった数分、同じ家の中で離れているだけで早く顔が見たいと思ってしまう自分自身に「どんだけ好きなんだよ。」と一人静かに突っ込んで。「想像するだけで?」続きが聞きたいと身を乗り出しじっと期待の眼差しを向け、自分がもう目一杯相手を好きなことくらい分かっているだろうに、もっとなんて言う相手に「これ以上篠宮を好きになったら、僕どうなっちゃうんだろうね?」と小さく笑い。「いいよ、カメラで撮る?スマホで撮る?」記念すべき一枚目だと嬉しさを隠さず顔に出し、「温泉かぁ〜、大きなお風呂で篠宮も一緒なんて最高だね!美味しい料理食べて、綺麗な景色見てさ!」想像しただけでもう楽しくなるのは確定で表情を綻ばせて。抱き締められてはしっかりと腕を背中に回し「約束しただろ?僕は君を信じてるし、君にも僕を信じさせてみせるって。絶対、ずっと好きでいるし離れないって。」と穏やかに微笑みながら告げ、「大袈裟なんかじゃないよ。70億人いる地球上で、僕ら二人は出逢って、こうやってお互いを愛し合ってるんだよ?運命に違いないよ。」と自信に満ち溢れた瞳で見つめて。
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