＊　I'll take this. ［非募集］

あそこのケーキの殆どあの人が、か。……ん？携帯…。
（見るからに嬉々とした様子だった彼女の様子、次いで確かここのケーキを初めて食べたのは何かの撮影の際に差し入れされた時だっただろうか、と箱を少し持ち上げて側面に記された店名を見つめつつ記憶を辿り。特にこの後は何の予定も入ってはいない為、ゆるりとした足取りで帰路を行き。財布とレシートをポケットの中に仕舞いこみ、そこでふと本来ならばそこにあるはずの携帯の存在が無いことに気がつくとその場にて足を止め、別のポケットの中も探し始めて。――それと同時。タイミングが良いというのか悪いというのか、携帯にはマネージャーを勤めている人物からの電話が掛かってきていて）


（/ありがとうございます！そういう風に言って頂けると気が楽になります！
　 もちろんです^^では何事もなければPLの方はそろそろ退散させて頂きますね～。）

(最初は走っていて気付かなかったが画面にマネージャーという文字が現れ電話だと気付くと携帯の持ち主である相手へ内心謝罪すると走りながら「申し訳御座いません。この携帯の持ち主ではありませんが、怪しい者ではないです。お店に忘れていってしまったみたいでして、現在彼を追い掛けております。」通話を開始させるも人通りが多いので中々相手を見つけられず苦戦していたが後ろ姿を捉えるとゆっくりと近付いて肩を軽く叩いてから再び通話を再開すると相手に携帯を手渡して)
あの、この携帯の持ち主に届けられたので代わりますね。……すみません。マネージャーさんからお電話みたいなので、どうぞ。



(/かしこまりました！では此方もそろそろ下がりますね？何かありましたら直ぐにお呼びくださいませ！)

（見つからないなと思っている最中、肩を叩かれる感覚に肩越しに振り返ると先程も見た相手の姿がそこにあり。携帯の行方に思考が持っていかれている為、現状を上手く掴み切れていないながらも携帯を受け取ると「すみません。」と一言相手への言葉を零して、少し身体の向きを逸らしつつ携帯を耳に当て。電話の用件を一通り聞き終える頃には何となく状況判断が追いつき、改めて相手の方へと向き直って）
態々すみません、届けて頂きありがとうございます。お店に忘れてしまっていたんですね。

ところで、その。今の電話で何か聞きましたか？打ち合わせとか、撮影、とか……。
（己が有名人であるとは思っていないとはいえ、事務所からは日頃の行動に注意するよう言われているわけで。自分としても“日常生活”と“仕事”とを切り離しておきたいわけで。念の為の確認を取り）

(無事に持ち主へ返せて安心し、彼が通話を開始すると内容は聴こえないのだが気をつかって通話内容が聞こえない程度に後退をして。暫くして通話を終えたのか彼が此方まで近付いてきて改まって向き直ると己は軽く会釈して「持ち主に無事届けられて安心しましたので大丈夫ですよ。お気遣いなく！」と笑顔で伝えると打ち合わせや撮影など、という彼の質問には軽く首傾げ苦笑して)
えっと、走っているのに夢中でしたので通話内容は全く聴こえませんでした。なので安心して下さいね？あと、お店には内緒で私がケーキを一つおまけしましたので、このことは他言無用でお願いします。……最後に。これからも貴方様の御来店を心よりお待ちしておりますので、どうか御贔屓に！