T 2016-01-02 01:43:41 |
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…違、うんです。…嫌じゃ、なくて…!
(何といえば良いのだろう、この感情はなんと呼ぶべきなのだろうか。人と触れ合う事に慣れていない、で済ますには余りにも不思議な感情。彼女が己を置いて何処かに行ってしまう。何故か其れが嫌で、もう幾度目か__彼女の服を引っ張っては'置いて行かないで'と零して、じっと見上げ)
大丈夫だよ…ロクを置いてどこにもいかないから…ただ、少しだけ外の様子を見てくるだけだからちょっと待ってて(服を引っ張る彼女を見下ろしては小さく微笑み手を頭に乗せて撫でたあと彼女の手を握りゆっくりと離して扉へと向かう)
そっ、か…。その、…我が儘言って御免なさい。
(彼女の言葉で我に返った。一体己は何を恐れていたのだろうか、と言う戒めにも似た感情と恥が入り混じった気持ちの儘、曖昧な笑みを浮かべて見せては相手を見て緩く笑い。扉へ向かう後ろ姿と揺れる髪の毛が儚く、消えてしまいそうだと考えるも刹那、自分を一度リセットするように大きく息を吸って。そして吐いて。既に月が上がった時間帯、刺す様な気温に少し身を震わせて、己を抱きしめるように小さくなっては暖を取り)
別に謝らなくていいよ…それじゃ少し待ってて(微笑む彼女を見てはこれなら、大丈夫だろうと決めてゆっくりと外へと出て行く。外に出ると、暗闇が広がる森の中で冷たい風が吹き、さっきまで彼女といた暖かい小屋の中とは全くの別の世界を思わせた。静かに辺りを警戒すると、臭いを嗅ぎつけたか何体かの獣が周りを徘徊しているとこだった。少し面倒だが…仕方ないと呟き鋭い視線を獣がいる森へとつきたて勢いよく飛び込んでいった)
……。何してるんだろう、私。
(思えば酷く自分勝手な事ばかり。一方的に怯え、気を遣わせ、挙句夜まで共に過ごしてもらっている。何れも此れも己の我が儘の所為である。そう考えれば、申し訳ないと言う感情に支配されて。もう相手に一方的に望むことはやめよう__そう決めて、瞼を閉じる。思い描くは己の大切な家族。母はきっと心配していない。戻ったら祖母の所に泊まっていたと言い訳すればいい。きっと大丈夫。己に言い聞かせる様に頭で反芻し、ぽつり、ぽつりと唇から'大丈夫'と零して。不意に外を見詰めては'まだかな、'と待ち遠しいそうに呟き)
まったく…はやく、戻らないとまたあの子が心配してしまうな…けど、少しやりすぎたかもしれない(森の奥で、獣達の悲痛の叫び声が轟く中何匹も連続で倒れていくその真ん中には返り血を浴びて白い肌も赤く染まってしまった姿があった。これだけ倒せれば朝まで何も心配ないだろうと確信し、すぐに戻ろうとするが流石にこのままではまずいので血を洗いに近くの川にいき血を洗い流す。小屋に着いた時は少しびしょ濡れであり、服にはまだ血が洗い落とされてないところもいくつかある。さてどうやって説明しようかと考えながら小屋へと入っていく)
(かちゃり、小屋の扉が開く音で覚醒した。如何やら船を漕いでいたらしく、気付けば時が過ぎていた__と雖も、時計のないこの場ではどれ程過ぎたかなど分かるわけも無く。唯一分かるのは、帰ってきた彼女からする蒸せ返る血の匂いと垂れる水の音。ぱっと開いた瞳は暗さに慣れず、刹那焦点が合わなかったものの、直ぐに彼女の存在に気付いた。光が彼女の背中を刺して、酷く神聖な物がその場に居るように思ってしまうほど。慌てて立ち上がって、彼女の元へ駆け寄る。抱き付いてしまいそうな中、腕を掴めば、冷たさに身体が震える。しっとりと濡れた服では風邪を引いてしまう。そう考えては慌てて自分のカーディガンを脱いで、相手に掛けて。其処で漸く口を開いて)
何があったんですか…!
ただいま・・いや、ちょっとね?奴ら(獣)を追い払ってきたのさ、一応川で洗ったけどまだ、汚い血がついてたり、濡れてたりするからからあまり近寄らない方がいいよ?(小屋に入ると心配するように駆け寄ってきた彼女をこのまま抱きしめたいという思考が一瞬でるもすぐにその思考をやめて彼女がカーディガンをかけてくれるもこのままだとせっかくの綺麗なカーディガンがぬれたり血で汚れてしまうと思いすぐに取って彼女に返すようにして)
っ…、サーシャさんが風邪引いちゃいますから…!
(彼女の口から溢れた言葉は衝撃の言葉で。其れはつまり自分を守る為に動いてくれたということ。少なからずの危険があったにも関わらず、こうして行動を取ってくれる相手に何も出来ない己が不甲斐なく。眉を顰めては、返そうとしているカーディガンを押し返して、其の儘彼女の身体を暖める様に抱き締め。香るは鉄と彼女の香り。ぽろり、溢れる涙も其の儘に強く抱き締めて)
私は、これくらいで参るような華奢な体じゃないよ・・でも、ありがとう・・(風邪を引くという言葉に少し苦笑いして答えるも、抱き付いてきた相手に少し驚きつつもすぐに冷静に取り戻しここは大人しくしておこうと思いそのまま彼女を受け止めてゆっくりと一緒に腰を下ろし、自分は風邪を引かなくても相手が風邪を引いたら元も子もないと思い少しでも温まるように己の尻尾で彼女を包むように巻いて)
風邪は悪化させると死に至る場合も有るんですよ!…引かないに越したことはありません。
(ヤワでは無いと言われれば、彼女は人間では無いのだから、で納得出来てしまう言葉だ。然し、其れでもやはり可能性は潰しておくに越したことは無い。己の所為で彼女の身体に何かがあったとしても責任を取れるほど大人では無いのだ。背中に感じる彼女の尻尾の感覚に眉尻を下げる。彼女を温めるつもりが、終いには温められて居る。何とも不甲斐ない気持ちになっては小さく謝罪の言葉を零して)
そうだね…もっと、自分の身体に気をつけるようにするよ。(今まで生きてきた中でこんなに自分に対して心配してくれる子は今まであった事もなかったため目を少し見開き驚くが心から暖かくなるこれがどんな気持ちなのか、わからなかったが嫌な気分ではないので浸るのいいものであると思う。謝罪をする彼女に謝らなくてもいいという言葉を伝える代わりに優しく頭を撫でて)
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