冷酷無比で残虐非道な事で若くして世界に名を轟かせていた悪の魔導師の少年が居た。
彼は有り余る魔力で悪の限りを尽くしていたが、それを止められる者は居なかった。__最近までは。
彼の噂を知った聖女の生まれ変わりとうたわれる善の魔導師の少女は、少年の暴走を止めるべく彼の前に立ちはだかる。
最初は穏やかに解決しようと説得を試みた少女だったが、少年は全く聞く耳を持たず、少女はついに実力行使を行わざるを得なくなってしまう。
2人の実力は互角。戦いは長引いたが少年はプライドの為、少女は世界の為どちらも一歩も引く事はしなかった。
しかし戦いは意外な形で幕を降ろす事となる。
戦いのさなか、彼を常に自分の手の届く所に置いておけば事前に悪事を止められるのではないかと考えた少女は、少年の隙を突いて自身と彼を魔力の鎖で繋ぐ事に成功する。
魔力の鎖は術者以外には決して切る事が出来ず、術者から半径3m以上離れられないという呪いのような代物。
術者が死/ねば効力は消えるが、あの手この手を使っても少年は少女を殺/す事に失敗。
かくして悪の魔導師と善の魔導師の奇妙な同居生活が始まったのだった。
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