しあわせのかけら

ずっと、自分の境遇を恨んできた。

中途半端なしあわせが、
あたしを余計に苦しめた。

クリスマスはね、一緒に居てくれるって。

毎日何かと理由をつけて、
会いに来てくれるの。

今あたし、しあわせなの。

あたしのワガママに振り回されてくれてありがとう、ごめんね。

あたしを好いてくれるとか、
無条件で愛してくれるとか、
信じられないとかじゃなく、
わけわかんないだけ。

どれだけ想われても、
肌の上を滑って落ちるように、
染み渡らないだけ。

記念日のプレゼントも、
おはようとおやすみのメールも、
もちろん宝物みたいに大事に思ってるけど、
しあわせでいればいるほどに不幸な気がする。

ぜいたくだね。

何もかもが煩わしいのに望んでしまう。

傷付けたいわけじゃないんだけど、
そんな顔させたいわけじゃないんだけど、
自分のことよく分かんなくて、
うまく言えなくてごめん。

言えない分の涙じゃ分かってもらえないことも分かってるんだ。

何が苦痛なのかも分からなくて苦しくて、
迷惑かけちゃったね。
嫌な思いさせちゃったね。

一人で過ごすクリスマスも、
明日になれば終わるんだから気にしない。

こんな時間のチャイムに、
ちょっとだけ、
ものすごく、期待、したから、
あたしって自分のことしか考えてないんだなって分かった。
しんじゃえ。

うまく言えないのが苦しくて耐えられなくて、
どうしようもないあたしがまた傷付ける。
ばかみたい。いい加減にしないと。

ばかみたい。しんじゃえ。しんじゃえ。
あたしなんかしんじゃえ。
いなくなっちゃえ。

あたしのことなんて嫌いだよね？
あたしのことなんていらないよね？
あたしのことなんてどうでもいいよね？