❀ 2015-12-16 17:54:27 |
![]() |
通報 |
確かにそうだけど……私は助けられてばっかりでっ…助けてあげられないっ…
(震えながらそう言えば今までもたくさんの仲間を戦場で亡くしたことを思い出して)
何を言う、俺は助けてもらった(自信のなかった自分に優しく語りかけてくれたことはいつまでも忘れない、その頃のことを思い出しながら)
充分に皆の力になっているではないか。主がいるから俺達はいる(審神者である主がいなければ今の自分たちはいない、これ以上何も求めることは無いとそう言い)
三日月には分からないよっ……最初から、力を持ってる三日月や皆にはっ…私の気持ちなんて────!!
(起き上がっては感情をぶつけるように上記を言えば言葉の途中で口を閉じて「……ごめんなさい、言いすぎたわ……ちょっと、一人にして」ともう一度布団に入っては相手に背を向けて)
……違うっ…あんなこと言いたかったわけじゃないっ…
(相手が部屋から出ていけば布団の中で膝を抱えては涙を流しながら上記を言って「ごめんなさぃっ…」と繰り返して)
主なら先程目を覚ました、今は一人にして欲しいとのことだ(部屋を出ると他の仲間から主のことについて聞かれにこりと微笑みつつそう言い「馬の世話でもするか。すまぬが着替えの手伝いを頼む」と告げれば自室へ向かい)
三日月っ…みんな、ごめんなさいっ…
(涙をふいてむくりと起き上がってはいつの間にか外が明るくなっているのが見えて「もう、お昼時なんだ……」ポツリ呟いてはゆっくりと襖を開けて)
私が審神者にならなければ、皆が戦場で死ななくても済んだ……私がいなければみんなに迷惑かけずにすんだ……
(縁側に出ては赤く腫れた目元で光を失った瞳でどこを見るとなくぼうと外を眺めながら上記をポツリ、ポツリと呟いて)
いなければ…よかった……私の代わりなんていくらでもいる……
(道場に入れば護身用にと置いてある刀を見つけてはその刀を手に取ってじっと見つめて)
…私が、私さえ……いなければっ……誰も、死なずに帰ってきた……私が、いたからっ……私は、いらない──
(刀を鞘からゆっくりと取り出しながら上記をポツリ呟いては刀の切っ先を自分の喉元に当てて)
!?(道場へと入っていけば刀を自身の喉元に当てるのが見え駆け寄っていき喉元から逸らそうと傷つく事も厭うことなく刀身を握り「馬鹿な真似をするな!」と怒鳴って)
っ──!!?やめてっ…!!
(相手の声にやっと我に返ったと思えば相手から刀を奪われてそれを取り返すかのように刃を握って「邪魔しないでぇっ!」と叫び)
邪魔だと…!?(止めようとしておいてそう言われるとは思っていなかったのかグッと刀に力を込めれば「どこが邪魔だ、答えて見せろ。俺は主を守っているだけだ!」と続け)
邪魔しないでぇ…私が、私さえいなければっ…皆に迷惑だって…かからないっ!三日月だって、本当は、私が邪魔だって…思ってるでしょ!?
(目を固く閉じてまだ刀を取り返そうと同じく刃を握る手に力を込めれば切れたのか刀と自分の手の間から血が滴り落ちる中で叫び)
っ…ああ、邪魔だ!その主の心を乱している後悔の念さえなければ主が苦しむことは無い!(主の手から血が流れるのを見ればこのままでは指を落としかねないと感じ取り刀を掴んでいた力を緩めると抱きしめるように包み込み片手で主の手から刀を離そうとゆっくりと手を重ね)
ぃやっ──!!
(抱きしめられると抵抗しようと相手の肩を叩くが力が入っていないせいか弱々しいものになってしまい。刀を掴んでいる手に相手の手が触れると小さく震えて「…邪魔なら……消してっ、私の……心にある……気持ちを、消してっ……」と小さな声で何かに懇願するような声で言えば肩を叩いていた手で相手の服を掴み)
俺は消せない、その邪魔な気持ちを消せるのは主だ。彼らは刀として主を守れたことを誇りに思っているだろう。それなのに主がそのままでは散っていった彼らの偉業を侮辱しているのと等しい(自分が消せたらもっと早くに消していた、後悔の念を抱きながらも生きる姿は何処かいたたまれない気持ちになるばかり。消すのも忘れるのもその心を持っている本人次第、静かにそう述べて)
消したら……本当に、この悪夢から覚めるの?もう二度と、苦しまずに済むのっ?怖いっ……消したら、みんなの事まで忘れちゃいそうだよっ……記憶から消えちゃうかもしれない…
(ポツリポツリと涙を流しながら刀から手をゆっくり放しては血まみれの手で相手の服を掴んで顔を埋めながら時より嗚咽をもらして上記を言って。「消したら…もう、思い出せなくなるかもしれないんだよ……?」と付け足して)
忘れたくなければ覚えていたらいい。それは主の自由だ、悪夢から覚めたいならこの俺が覚ましてやる(自分はこれから主がどうしていくのかは決めない、ただ主が苦しむ時は主を守る刀として助けてやると述べ)
忘れたくないっ覚えていたい………
(ぐっと目を閉じては上記を呟いては、相手から刀を取って鞘に戻して「ありがとう…三日月」と優しい声で相手に柔らかい笑顔を向けて言ってはプツンと糸が切れたように意識を失いその場に倒れ込み)
……ん…三日月?
(ふと意識が戻って目を開けるとぼやける視界にはどこかに運ばれてるのかと思い視線を動かすと見慣れた横顔が見えて名前を呼び)
おお、目が覚めたか(主の部屋へと運ぶと同時に声を掛けられ微笑みそう言うと「少し痛むが我慢だぞ?」と横にしながら述べ止血をするためガーゼの代わりにと自身のつけていた手ぬぐいを取り細く折り畳み傷口へと当てて)
っ…!
(返答する間もなく傷口に鈍い痛みが走れば少し顔をゆがめて「平気よっ……もぅ、大丈夫だから…放っておいて」と相手の手を制して)
そう言って無理をするだろう。待っていろ(そう言うとその手を止めずに緩まないようにしっかりと結べば「ほれ、できたぞ。ちと不格好だが許せ」と満足げに微笑み)
……ありがとう。
(相手に手当てされた部分をみてはそう呟いて「…夢を見たんだ。決別するための夢……だから、少し気分が晴れた気がする…ありがとう」と小さく微笑んで)
礼には及ばぬよ、主がすることを俺は少し教えただけだ(そう言い微笑むと立ち上がり「主はまだ休んでいろ、俺は馬を小屋へ戻してくる」と述べ)
……ありがとう
(相手の言葉に甘えて布団に横になっては少し目を瞑って体を休めようとしたが疲れていたのか眠気に襲われてしまいそのまま眠りについて)
あいすまぬな、置いてけぼりにしてしまったか(馬小屋へと行くと遅いと言わんばかりに嘶く馬を宥めつつ背をなでてやりそう言い苦笑して)
……ん、三日月……
(どんな夢を見ているのか相手の名前を呼んではゆっくりと相手の方へと寝返りをうってそのままぴっとりとくっつく状態になり)
……ん
(しばらく寝ているとふと目が覚めれば、目の前に相手の寝顔があって小さな悲鳴が漏れて。「っ?!」状況が分かっていないのか、自分は道場にいたはずなのにと記憶が混乱してオロオロして)
っ…?!な、なんでここにいるのっ…?
(やはり記憶が少し途切れているのか混乱しているので整理しようとしたが相手の手が腰に回されてその思考は停止して顔が赤くなり)
へっ…!?そ、そう?ありがとっ…
(相手が目を覚ませばびっくりして変な声が出てはとっさに上記を言って「ぁ、あのね…私、起きようと思うんだけどっ…」とこの状況では下手に動けないので相手に伝えて)
んー…さあなぁ、しかしまぁかなり寝ていたんじゃないか?(先程目を閉じる前に見た青い空はもう夕焼けに染まっていて。どの位寝ていたから判断できず首を傾げつつそう言い)
そうね、もう夕方だし…夕飯の食材買いに行ってくるね。
(外を見れば確かに空はオレンジ色をしており呟いては立ち上がって「今日は何がいい?」と質問して)
んー、そうだなぁ。特に食べたいというものはないし主の好きなものにでもしようか。(顎に手を起きつつ首を傾げるとそう言い「しかし主よ、俺もついて行った方がいいのではないか?」と問い)
分かったわ、じゃぁ鍋にしようかな。
(少し考えては上記を言って「大丈夫よ、1人でも。三日月は休んでて。私だって、こっちの時代にきて……何でもないわ」と言葉を切らしては「行ってくるね」と籠を背負って部屋を出て)
…?あいわかった、それでは留守番は任せてくれ(言葉を切らせたのを聞いては首を傾げるもこくりと頷いてはゆるりと微笑み手を振り)
わぁ、綺麗なお花!
(ふと立ち止まった店に色鮮やかな花が並んでいるのを見て目を輝かせながら上記を呟いて「私の住む時代には、無いお花もあるなぁ…」とポツリと呟いてはじっと見つめていたがふと空を見上げてはもう紫色に染まりつつあって「ぁ、もう帰らなきゃ」とあわてて本丸へと足を早めて)
…こっちの時代にきてしばらく経つけど、まだ敵は増える。というより、増える一方な気がする…
(帰り道を歩きながらそのようなことを言っているとどの時代にでも居るのだろうかふと立ち止まっては、またあるき出すと確かに自分とは違う足音が同じように止まっては歩き出して「…!?付けられてる?」と小声で言えば少し恐怖にかられて足がはやくなり)
やっぱり、付けられてるっ…
(なるべく悟られないように進む速さを一定にしようとするが全身を支配する恐怖から思わず早くなってしまう。「…やめて、こないでっ…」と小さく呟くが背後から聞こえる足音は少しずつ早くなると同時に増えて行く)
やめてっ…誰か、助けてっ…
(増える足音に恐怖1色に染まれば早足から駆け足へと変わって荷物を抱えて走り出して「どうしようっ…どうしよう…」とここには隠れる場所も相手を撒くための細道もないため余計怖くなっ目尻に涙を浮かべ)
このような時間にか弱い女子が一人でいるからつけられる。しかしまぁ…選ぶ女を間違えたな(門の前で待つのも退屈だったので歩いて迎えに行くことにし歩いていると何やら走っている主の姿を見つけその後をつける数人の姿も入れば早足で主の元へと行きついてくる者達を冷ややかな目で睨みつけそう静かに述べて)
三日月っ…
(走っていると前方にこちらに向かって歩いてくる相手を見つけてすぐに駆け寄って「三日月っ…はやく、行こう……」とこちらがぞくりとするような目で男を見ている相手に言っては相手の手を握って)
…ああ、そうだな。お主ら、この女子に二度と近付くなよ。次があればこの俺が地獄を見せてやろう(主の声ににこりと微笑むとその笑みのままそう相手に述べると背を向けて「主、怪我はないか?どれ、その荷物は俺が持とう」と手を伸ばし)
……ぅん、平気よ。ありがとう
(相手に苦笑いをして答えるがその手元はまだ恐怖から震えていて。相手が手を差し出してくれば「ごめんね、ありがとう」と荷物を手渡して)
気にするな、しかしやはり見に来てよかった。主は愛らしいのだから一人は気をつけなければいけぬぞ?(荷物を受け取りにこりと微笑めば空いた片方の手で頭をくしゃりと撫でつつそう言い)
…ありがとうっ……
(安心したのか深く息をついて相手の少し後ろを歩いて「…ごめんなさい、迷惑かけて…」と言えばその場で立ち止まって俯き)
何、気にするな。俺もあの時に無理にでもついていけば良かった(立ち止まり俯く姿を見てはそちらを向いて微笑み手を差し伸べて「さぁ、帰るぞ」と続けて)
…私は、この時代にきて本当にに良かったのかな…。私なんかが審神者として選ばれて本当に良かったのかな……審神者として選ばれた人は力を持つことが出来るけど、それをどう扱うかは、その人の素質が問われる……
(まだ俯いたままポツリと言っては自分の手元を見て「私には、この力は有り余り過ぎてるんじゃないかって、時々…考えるんだ…」と付け足しては「ごめんね、変なこと言って。こんなこと言われたって困るよね」と乾いた笑みを見せてはすぐに相手の横を通り過ぎて「帰ろうか」と相手より少し先を歩き始めて)
…俺達は主によって顕現した、その力に従うのが俺達の務め。その力をどうこうと言う権利などない、主の思うままに使うが良い
(若い娘を戦いの地へと送り込んだ政府の考えによってこうして大切な主が苦しんでいる姿はいたたまれない気持ちになり目を閉じそう述べるとこくりと頷くと「ああ、帰ろうか」と後を追って)
でもっ…私は、主従関係を作るためにこの力を使ってるわけじゃない……それだけは、分かって。
(相手より少し先を歩きながら上記を言えば振り向いて柔らかい笑顔を見せて)
そう?ありがとう。それなら、白菜を切ってほしいな。見てて、こうやって四角に切るのよ
(相手の言葉に甘えれば白菜と包丁を用意して切り方を教えるためにまずは自分で切って魅せて「こんな感じ。別に、大きさは統一しなくても大丈夫よ」と付け足して)
さすがね、手先が器用なんだわ
(相手の切り方をみてはそう言って食材を全て鍋にいれて火にかけて「あとは、煮込むまで待つだけね」と付け足してはお茶を入れ始めて)
もっと作るのは大変だと思ってた?
(相手の反応をみてはクスクスと小さく笑いながら上記を言ってお茶を差し出して「はい、できるまでどぉーぞ」と付けたし)
はは、そうだなぁ。料理とはすべてにおいて難しいと思っているぞ(料理などしたことのない自分にとってはそう感じるようで茶を受け取ると「ありがとう」と礼を述べ)
よし、できたから食べよう!
(中身をお碗によそって「はい、どうぞ」と相手に差し出して自分も食べて「味どう?」と食べながら首をかしげて)
お酒…?あるよ、少し飲んでみたら?
(と相手にお酒を差し出して「三日月が、お酒を飲むなんてなんか想像がつかないね」と少し笑顔で言って)
はは、そうか?たまに一人で飲むこともあるぞ(月見酒と称してこっそりと厨から酒を拝借したり他の仲間から渡された酒を飲む事があるためそう言うとグラスへと酒を注いで)
んー…多くは飲めぬなぁ。気が付いたら朝…という事が多い(自分の中では下戸ではないと思っているがきっと下戸なのだろう、酒に潰れすぐに寝てしまうようでそう苦笑しつつ)
まぁ、その時は私が部屋まで連れていくよ
(と相手の以外な一面を知って苦笑いしながら「だから、どうぞ飲んでいいわよ」と小さく微笑んで自分はお腹いっぱいなのか食器を片付けて)
食器とかは、私が片付けるから三日月はお酒、飲んでていいよ。
(相手が食事を終えると食器を手に取って流しへと持っていき洗い始め「私はお酒、苦手なんだよねー」と苦笑いしながら言って)
そうだよねぇ、私なんてこの前無理やり飲まされてさ、その時は大変だったなぁ
(洗い物をしながら苦笑いしてそんな出来事を思い出しては乾いた笑顔で「なにも、無理やり飲ませることないのにねぇ」と困ったような笑顔で洗い物が終われば相手の目の前に正座をして腰掛けて)
ううん、何でもない。ただ、ちょっと可愛いなぁって思ったの。
(相手に言われれば小さく首を振ったがすぐに相手に無邪気のような笑顔で相手を可愛い、と表現して)
可愛い?ははは、これは驚いた。口説かれてしまったなあ(クスクスと楽しげに笑えば飲み終わったようでグラスを流しへと持っていき)
べ、別にそんなじゃないわっ!
(はっと自分の発言に気づいては顔を赤くして流しにグラスを持っていく相手の背中を追いかけながら上記を慌てたように言って)
まるで主が酒でも飲んでしまったようだな(振り向き主の顔を見てみるとやはり赤くしていて楽しげにそう言うと「さて、眠ってしまう前に部屋へと戻るか」と廊下に出て)
だから、違うってっ…!
(相手が廊下に出ていくのを後を追い掛けながらまだ顔を赤くして上記を言って「あれは、そういう意味で言ったんじゃないわっ!」と付け足して)
あっはっはっは、分かっている。そう必死になるな(必死に弁解する姿はどこか面白くクスクスと笑いを零しながらそろそろ眠くなってきたようで欠伸をして)
はは、すまんすまん。分かってしまったか?(そう言いながら歩いていると自室の前へと着いて「ふむ、もう着いてしまったな。それでは寝るか」と部屋へと入っていき)
当然っ!
(相手に言われれば顔を背けて上記を言って。寝る、と言った相手に「おやすみさない」と小さな笑顔を向けては自分は廊下を歩いて自分の部屋へと向かい)
ああ、おやすみ(微笑みそう言うと部屋へと入っては眠気が襲ってきて布団をひくとぼふりと寝転び「んん、酒とはすごいなあ」とつぶやくとそのまま寝てしまい)
んん…(布団をかぶって居なかった為ふるりと身体を震わせては襖の間から入り込む月明かりを見つめて「美しき月…よきかな」とつぶやいて)
綺麗だなぁ…
(月を見あげてはポツリ呟いては夜風がふいて少し肩をすぼめて「まだ、さすがに寒いなぁっ…」とカタカタふるえながら苦笑いして)
…ん……
(寒気に身震いをして少し目を開ければなにやら見覚えのある景色があって「…?」どうやら、縁側でそのまま寝てしまったらしく、だが本人はまだ寝ぼけていて横になったまま思考が回らずぼーと景色をみて)
…三日月……?
(相手の姿をみてはやはりあのまま寝てしまったのだと再確認してはゆっくりと起き上がって縁側に腰掛けた状態になれば「おはよ…よく眠れた?」と声かけた途端に小さなクシャミをして)
はは、その時は主に世話してもらうから良い(世話されるのはもとより好きなためそう言うと微笑み差し出されたものを拒否するかのように押し返して)
…そ、そう?じゃぁ、お言葉に甘えて…
(相手から自分が予想していなかった言葉が返ってきては目をパチくりさせてながら受け取って羽織って「へへ、サイズ全然合わないね」と少し照れ笑いしながら袖を持って)
…ふぁ、眠いなぁー
(着替えをすませて相手に服を返そうと廊下をわたって相手の部屋をと向かうが行き違いになったのかまだ戻っておらず「あれ?いない?」と部屋の中で待つことにして)
おや、ここに居たのか。今から着替えるのだが…手伝ってくれるのか?(着替えようと帯を取りつつ部屋へと入ると何故か主の姿があり首を傾げて)
っ…て、手伝ってもいいけどっ…変なこと考えないでよねっ!
(相手に言われればびっくりした表情をしては少し顔を赤くして着替えを手伝おうと着物を用意して)
…本当に、すまないって思ってるのっ…?
(相手の言葉に少し疑いのような視線を向けながらも帯を受け取って顔を赤くしながら「きつかったら、言ってね」といいながら帯を回して)
…ねぇ、桜見に行こうよ。もうすぐ、散っちゃうでしょ…?その前に見に行きたいんだ。
(帯を締めながら相手にそう言えば着替えがすべて終わって立ち上がった勢いで相手に後ろから抱きつき)
うん、行こう。
(相手の言葉に笑顔で答えれば相手の手を引いて外に出てはこの前町の人に教えてもらった桜が綺麗に見える場所へと向かい「ここね、あまり知られてない場所なんだって」と人気の少ない小さな畔があるところで「綺麗だねぇ」と満開の桜を見ては笑顔で言って桜の木の下まで行って「ほら、三日月も見て!」と相手のこと手招きして)
これは…本丸の桜も美しいがここの桜はまた違う美しさを持つなあ(手招きされるままにそちらへと歩み寄っていくと桜を見上げてふわりと微笑み「儚くもこうして咲き誇る桜とは侮れぬな」と続け)
綺麗だよねぇ。でも、桜ってなんか悲しくなる……
(相手の隣に並んで桜を見上げていればポツリ呟いては「……何言ってるんだようね。おかしいや」と困ったような笑顔で言っては桜並木を歩き出して)
儚く散る命だからか? (風でも吹いてしまえば美しくも儚く散っていく桜は確かに憂いなども含んでいるだろうと述べてはあとを追って)
そうなのかな。私にもよく分からない……ただ、漠然と悲しくなるんだ……
(相手の目の前を歩きながら上記を言ってふと立ち止まって振り向いて少し泣きそうな笑顔で「また、来年も見れるのかなって不安になることがあるんだ」と付け足して)
…わからないっ……でも、さっきの三日月の言葉……まるで、守った先にみんながいないみたいでっ……
(まだ肩を震わせて声も震わせながら言っては顔を埋めて)
そうか…そうだな、しかしそれは俺にも分からぬ事よ。すべては政府にしか分からぬ、俺達付喪神が必要なくなった後、刀に戻るのかどうなるのか…
(伏し目がちになりそう言うとこの先は誰にも分からない事なのでどうにも出来ない、だからといって歴史を変えるなどしてはいけないのは承知しているとの間に悩んでいる様子で苦笑し)
……そうかもしれないけどっ……もし、その時がきたらっ、私は……耐えられないっ……皆と、三日月と離れたくないっ…
(少し大きな涙の粒が頬から落ちては地面に落ちて相手の服を強く握って)
だからと言って未来を守らないのはいけないだろう…仕方ない、こうなってしまったのも運命なのだろう(少し強く抱きしめると頭を抱えるようにして)
分かってる……覚悟はしているつもりなのっ……でも、たとえどんなに覚悟をしていても、使命をやり遂げてもっ悲しい気持ちになったらっ……意味がないっ…私は、三日月と一緒にいたいっ…!
(ぐっと一瞬唇を噛みしめては目に涙をためて顔を上げて目元を赤くしながら自分の胸のうちにある思いを言っては言い終えるか終えないかのところで涙を落ちて)
……っ、私も、ずっと……いっしょにいたいよっ……
(頬に感じた暖かい感触に少し心地よさそうな表情をしては目を伏せて上記を静かに言って相手の胸元に顔を埋めて)
三日月……
(相手に頭を撫でられれば心地よいのか頬を緩ませて小さな笑みを浮かべては不意に相手の名前を呼んで相手の着物の襟をぐっと掴んで相手を引き寄せては爪先立ちをして相手の唇に口付けをして)
…あなや(突然のことに驚きが隠せない様子でポカンとしていたもののやっと理解が出来たのかそっと目を伏せて「積極的なものだなぁ、主よ」と微笑んで)
……そんなじゃ、ないわよっ……たまたまよ…
(自分がした行為がすごく恥ずかしいことに気づいて耳まで赤くしては顔を背けて上記を言って)
…別に、拗ねてないわよっ……
(相手から顔を背けてはまだ少し顔を赤くして相手の目の前を歩いているとふと立ち止まって「わぁ、すごいよ!藤の花!」というと目の前には大きな木があり藤の花が綺麗に先枝垂れていてその木の真下まで行くと相手に向かって手招きして「ほら、三日月も来て!下からだとすごいよ!」と笑顔で言って)
ほらっ!真下にくると、何だか世界が逆さまになったみたい!
(綺麗な藤の花に興奮しているのか笑顔で言っては両手を広げてくるくると藤の花を見上げながらくるくる回って「なんか、違う世界に来たみたいだね!」と動きを止めてはにかんだ笑顔で言って)
ほぅ、これはまた綺麗だな(隣へと行くと同じように見上げているとくるくると回り出すのを見ては転んでしまうのではないだろうかとハラハラしつつ見ていて)
ねー、綺麗だね!
(相手の心配を気づいていないのか少し小走りに気の周りをグルッと1周して相手とは木を挟んで反対側に回り込んでは見えない位置で止まって木に寄りかかって「この藤の花、三日月みたいだね」とポツリ言って)
……綺麗で見る人を魅了して、心を美しさで満たしてくれる……でも、どこか悲しくて、そこにずっ独りで……何かに怯えているような目をするの……
(足元を見ながら1人呟いては目尻から涙が落ちて「だからかな……守ってあげたいって思えるのは」と最後に付け足して)
―それは俺とて同じ、この様に弱く脆い主をひとりにすることは出来ぬ。守りたい、その気持ちばかりこの藤の花のように増え続ける(ゆるりと静かに主の方へと歩み寄って行けばそう口を開いて届きそうな藤の花へと手を差し伸べ)
……じゃぁ、この藤の花はきっと私達と似た者同士なのかもね……ありがとう、嬉しい。
(相手の言葉を聞いて優しい微笑みを浮かべては自分も手を伸ばすが相手の手首の当たりに届くか届かないくらいで)
はは、しかし藤の花には注意せよ、と昔から言われるな。それこそ俺の生まれた平安の世など女性の花とされ好まれてもいたが花言葉が些か男には重すぎたようだ
(昔の時代から藤の花を愛でていた人の生活と深く関わりあってきた花にしては花言葉が男にとっては恐ろしいと言われていたことも確かなものでそれを思い出しては苦笑し)
藤の花の花言葉……?
(背伸びするのをやめて相手の言葉が気になったのか少し考えて「どんな花言葉があるの?」と首を傾げて相手に問いかけて)
諸説あるが、『決して離れない』…今となっては素敵だろうが一夫多妻制であった頃の平安では女は自分の元へ来るのを待ち続ける。それもいつまで続くのかは分からぬ、その花を渡された男は女に恨まれぬようにと恐れ通い続ける…という話もあったからな
(妖の類や呪い、妬みなどというものが恐れられていた時代では女による怨みにより命を落とした男も多いという御伽話の様なそれは男にとって恐ろしいものでその時を生きてきた自分もそのような話は聞いていた為そう言って)
……そうなんだ。でも、私は花を送った女の人の気持ちも、分からなくもないな。本当に好きな人にどうやって想いを伝えようかって考えた時に、そうやって花を送る気持ちもなんとなく分かる気がする……
(相手の言葉に対してそう言えば小さく笑って「よく、分からないけどね」と苦笑いしてはその場に座って足元にある花を摘み始めて)
そうなのかもね…でもね、私はそれでも構わないよ。いつか、この想いが伝えられれば、私はそれでいいよ……いつか、伝われば…
(自分の思いをポツリ、ポツリと言っては「はい」となにやら出来て相手の頭に花の冠を乗せて「それ、あげる」と笑顔で言って)
いつか、か…俺ならばいつまでも待っているぞ
(そう言うと何かを頭に乗せられた気がしてふわりと触れてみるとそれは風に乗り花の香りがしてきて花冠だと分かると微笑み「お洒落はよく分からぬが、これはいいものだな。どうだ、似合うか?」と問い)
うん、とっても似合ってるよ
(相手の問いに笑顔で答えては「少し、散歩しよう」と言って近くにある森へと入っていき「もう、すっかり緑が映える季節だよね」と言いながらどんどん小さな道を歩いていき)
あ……ねぇ、あれって神社?
(道を歩いていると脇にそれる形で石階段がありその先には苔がついている鳥居があってその方向を見ながら相手に問いかけて)
ん?…そうだな、俺達と同じようなものを感じる。神社だな
(そう問われると三日月を宿すその瞳じっと神社に向けてしばらくすると僅かながらこの神社の主の気配を感じたのか頷き)
同じもの…?へぇ、付喪神って、自分たちと同じ気配を感じることできるんだぁ!
(すごい、というような表情で言えば階段を少し駆け足で登って「私も近くに行けば何か感じるかな」と独り言のように言いながら階段をかけ登り)
はは、これでも神だからな。仲間の匂いがするようなものだ。主も付喪神を顕現させる程の力はある、僅かながらでも感じるだろうな
(この神社から感じるのは穏やかなものでこちらに害はないのを確認するとあとをついていき)
うん、確かに。力みたいなものを感じる。
(階段を登りきれば力を感じて上記を言っては、何かを感じて周りを見渡して「ぁ、ほらみて!あそこにも古くてボロボロになってるけど鳥居があるよ!」と視線の先には森の奥にあるそこだけ暗くなっているところに確かにボロボロになった鳥居があって「あそこも同じかな」と言うが早いか駆け出して鳥居の近くまでくれば鳥居を境界線に一瞬空気を淀んでは鳥居の先に指を伸ばそうとして)
主よ、無闇に触るものではない。神によっては人にその神域を侵されるのを嫌う神もいるからな
(一瞬だが空気が淀んだ気がすると主が手を伸ばそうとすると自身の手を前に差し出しこれ以上進まないようにとそう言い空いた左手で鯉口を切り)
……ぇっ……っ!
(相手の言葉に一瞬我に変えるが急に激しい頭痛のような全身を鋭い痛みが襲って頭を抑えて苦しそうな悲鳴を上げながらその場に蹲るように崩れ落ちて)
っ…ぁ、たまがっ……われるっ……!
(目を見開いて涙を流しながら苦しいのか声が途切れ途切れになって「ゃ、めてっ……」と何かに怯えているような声で言えば歯をグッと食いしばって)
やめっ、て……もぅ、見せないでっ……思い、だしたくっ……なぃっ……
(脳裏に残像のように膨大に流れ込んできたのは過去に、自分が犯した過ちで刀剣のみんなを失った時の映像でやがて涙が血の涙に変わり相手の服をギュッとつかみ)
…(主が今何を見て苦しんでいるかは分からずに何も出来ずにこうして逃げることしか出来ないことからの焦りからなのかぎゅっと下唇を噛み締め)
……っ、だ、めっ……やめてっ…
(苦しいのか胸元をグッと押さえつけながら呻き声をあげては相手にしがみつくように抱き着いて「……逃げ、てっ……ワタシ、からっ……に、げっ……!!」最後の言葉が言い終える前に目を見開いては相手の首を両手で掴んでその場に倒して)
っ……に、げてっ……私から、はやっ…く!!
(自分の意思とは関係なく体が動いてしまい力を集中させて意識を保とうとするがすぐにのまれてしまいそうになって相手に自分から離れるよう言えば手を一瞬離して自分で噛み付いて「……ぃ、まのうちに……はやくっ…!」と伝えて)
…いいや、離れぬ。主を守る事こそが俺の義務でもある(ゆっくりと立ち上がれば離れる主へと歩み寄って行き危険を顧みずにそのまま落ち着かせようと抱きしめ)
っ……は、なれっ……て…!!
(自分の体がまた動き出して相手の腕に捕まればグッと爪をたてて「やめ、てっ……これ、以上、傷つけ、ないっ……でっ!!」と苦痛に涙を流して)
……三日月
(相手の声がようやく耳に入るとまだ疲れきったような表情はとれないものの抱き上げられては相手の服を指先で少し掴んで体を相手に預けるようにして相手の名前を呼んで顔を見上げて)
三日月の声がね……聞こえたよ
(目尻に涙をためながら口元を綻ばせて上記を言って「だから…私も、戻ってこれた……ありがとう」と微笑めば目尻から涙が落ちて)
そうか、俺の声が…まあこうして無事だから良かったなあ(微笑む相手を見ては先程の神社はやはり近付くものでは無かったなとそこの主に粗相をしてしまったことによりこうなってしまったと思いながらも微笑んで)
でもっ…私のせいで、三日月に怪我させちゃったっ……
(自分が傷付けてしまったところを見ては、涙を流して相手の首に腕を回して抱きつき)
あれは仕方が無い、そう気に病むな(そう言うとにこりと微笑んで本丸についたため「おお、もう着いたか。さぁ、帰ろう」と門を潜り)
……ごめんなさい、ありがとう。
(本丸につくと、相手の背中に向かってもう一度言うとやっと力の源の所に来たせいか急に力が戻り体が悲鳴を上げて意識を失いその場に倒れて)
|
トピック検索 | |||