主 2015-12-05 22:37:41 |
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チッ……え?何も申しておりませんよ?
(ばちりと視線が合い、向けられた笑みに何故か苛立ちつい舌打ちが出た。敏感に反応して肩を跳ねさせた老人ににこりと笑い掛けてみるものの、そんな自身の笑みすら「何だかそこにいる奴の白々しい笑い方と同種じゃないか?」と気になってしまい。とにかく何故今良い笑顔を向けてきた!?と結局オルキスに苛立ちは回帰して)
【老人】
あ、あのぅ、私には若い人の付き合いというのは分かりませんがね。
神父様も見習い様も、仲良くして下さいな。な?
(どこかぎこちない空気に気付いたのか祈りを中断しておろおろとして。早口で祈りを終えるとそれだけ言い残し慌てて礼拝堂を出て行き)
(舌打ちが聞こえるとどうやら嫌がらせとして上手くいったらしいと満足し、視線を逸らして。老人の反応を見ては不信感を抱かせてしまっただろうかと心配するも、老人が言い残した言葉を聞くにただ仲が悪いと捉えられただけと気がついて安心し。老人が礼拝堂を出て行ったのを確認すると、片手で口元を押さえ、笑いを堪える様に肩を震わせては視線を逸らしたまま「……あの老人もああ言っていたことですし。仲良くしましょうよ」と、心にもないことを笑い交じりに)
仲良くだと?
したいならまず答えろ、何で今笑い掛けてきた?
(出ていってしまった老人の後ろ姿にやらかした、とつい素を出し過ぎたのを後悔。が、笑いながら茶化してくる悪魔にお前が元凶だろうがと腹立たしいあの笑顔について糾弾する。楽しそうなことで何よりだが、この悪魔早速己の立場を忘れてやしないかとその場に座り込み)
お前な……死ぬまで教会に縛られたいのなら素直に申し出れば叶えてやるぞ?
目が合ったので、なんとなくですよ。
寧ろ私としては、何故笑い掛けただけで舌打ちをされなければならないのかが分からないのですがねぇ。
(にやにやと愉し気な笑みを口元に浮かべつつ相手に視線を向けて。わざとらしく首を傾げては後半部分を惚ける様に。しかし座り込んだ相手の言葉に先程まで老人に向けていたポーカーフェイスはどこへやら、引き攣る笑みを隠そうともせず。一変しつまらなさそうに眉を顰めては再び視線を逸らし)
それは御勘弁願いたいですね。大体、少しふざけただけではありませんか。
少しふざけた……ね。
だが何か知らんが滅茶苦茶いらっと来たぞお前の笑顔。何なんだ?
(大方嫌がらせをしてやろうとでも思っての笑みだったのだろうし、それが透けて見えるが為に笑顔というより思惑の方に苛立ったのだろうと自己分析も出来たが敢えてとぼけて聞き。もういい、と諦めた溜め息を吐くと外へ繋がる方の扉を指して)
外の掃除でもしてこい。
俺はここの瓦礫の片付けでもしているから、何かあったら声を掛けろよ?
人の笑顔見てイラっと来たとは、失礼な方ですね。
(鼻で笑いつつ相手を横目で見て。人の笑顔を、といっても自分は人ではないのだが、一々そんなことを言っていてはキリが無いと気にしないことにして。相手の指示を受ければ面倒に思いつつも立場上断ることもできず。「はいはい、わかりましたよ」適当な返事を返せば、外の掃除というと落ち葉でも掃けば良いのだろうかと考え)
箒はどこに置いてあるんですか?
(/今日はこの辺りで寝落ちいたします。遅くまでお付き合いいただきありがとうございました!)
出てすぐ右手に立て掛けてある。
(箒の所在を問われ、反射的に答えたものの掃除を頼んだのは落ち葉のみでは無い。それをどう伝えようか僅かに悩み、にやりと笑うと聖水の入った例の小瓶を投げて渡す。「片付けが必要なのは落ち葉のみならないのでな」と付け足して)
細々した悪魔というか障気の欠片の様な存在でも、敷地内でうろつかれると困るからな。そっちも頼んだぞ?
(/了解です、遅くまでありがとうございました。お休みなさいませ!)
……はぁ、成程。
(投げられた瓶を反射的に受け取るも、その中身に気が付けばまるで汚いものを持つときのように瓶の口の部分を指で挟み、自分の視線の高さで軽く振り。眉を顰めては小さく溜息を吐いて。「私にこれを使わせるとは……良い性格をしていますね」と相手を睨みつつ瓶を握り直し。舌打ちをしては相手に背を向けさっさと教会の外に出ていき)
自分でかぶらないよう気を付けるんだな。
(出て行く相手の背中に心配半分嫌がらせ半分の言葉を掛けてべ、と舌を出す。外に行かせたのは無論聖水が必要になることが嫌がらせへの仕返しになると踏んだのもあるが、まだ本調子に戻らない自分よりオルキスの方が露払いには向いていたからだ。中に入れば先程の様に信者の前でちょっかいを出してくるだろうしな、と今し方の醜態に頭を抱えて)
そんなみっともない真似をすると御思いですか。
(外に出て一度振り返ると吐き捨てるように言い返し、乱暴に扉を閉めて。壁に立てかけられた箒を手に取りつつ、早くも感じる同族の気配に辺りに視線を向け。同族とはいえまともな形さえ成さない靄の塊のようなものだが、面倒なことに変わりはない。手っ取り早く炎で焼き尽くしてやっても構わないものの、万が一周りに燃え広がるようなことがあれば仕事が増えるだけだと大人しく聖水に頼ることにして。箒を脇に挟み小瓶の蓋を開ければ、箒片手に教会周りの掃除を始め)
ね、ね、おにいさん!
どこからきたの?ここのきょうかいにはふつうは神父さまひとりしかいないのよ?
(くいくいと燕尾服の裾を引っ張る齢は10ほどの少女。人の少ない村にいつの間にか居た見知らぬ人物に興味津々の目を向ける。教会周りで箒を持つ姿に、特別な日に来る教会の上役は皆年を重ねた者ばかりなのに唯一の神父と同じくらい若い見目の彼が教会と何の関係があるのかと、更に面白い話を期待した目で見上げ)
(/アテネと別行動中は、少しだけcc入れます。苦手でしたらお申し付け下さい)
……これは可愛らしいお嬢さん。
はじめまして。私は今日からここで神父様のお手伝いをするために、遠い街からやってきたのですよ。
(裾を引かれると少し驚いた様子で下に視線をやり。そこに少女の姿を認めると優し気な笑みを作り、念のため小瓶の蓋を閉めてからその視線の高さまで屈んでは上記を述べ。どこからきたの、という質問にはどう答えるか一瞬迷ったが、曖昧な返しに落ち着き。子供は好奇心旺盛なもの、もしかしたら話が長くなるのではと内心溜息を吐きたい気になるが、それを表情に出すことはなく)
(/大丈夫ですよ!)
とおくから?
わざわざこのきょうかいにくるなんて「ものずき」なのね!
(返ってきた答えに一層顔を明るくしながら、片言の発音で慣れない難しい言葉を懸命に使おうとする年頃らしい背伸びを見せる。服装や手元の瓶、整った風貌など物珍しい全てに落ち着きなく視線を這わせつつ、何がおかしいのかも分からないままの意味も無い笑いをくふくふと上げて内緒話をする様に口元に手を当て)
だってねえ、神父さまはやさしそうだけどほんとうは、すごーくこわいひとなんだから!
神父さまのひみつ、しりたい?しりたい?
へぇ、そうなんですか? それなら怒らせないようにしなくては。
(こわいひと、という言葉に軽く目を見開いて驚いたようなふりをして。それからクスクスと笑ってはついさっき軽く怒らせてきたばかりにも関わらず白々しい言葉を並べ。それからひみつという単語に反応し、何か弱みを握れるのではと考えるとなるべく食い付いた様子は見せないまま「神父様の秘密? それは気になりますねぇ。教えていただけますか?」と笑みを浮かべながら首を傾げ)
あのねぇ、パパがいってたのよ。
神父さまはむかし、あくまとちぎりをむすんでたいざいをおかしたのですって!
(何処となく自慢げに話し、自分で発した悪魔という名にきゃあきゃあはしゃぐ様な悲鳴を上げ。どう?すごいことをしっているでしょう?と言いたげな目でじっと青年を見上げて言葉を待つ。だが当の父の言葉を更に思い出すとはっと青くなり、「これはひみつのおはなしにしてね、パパにおこられちゃう」とぶるっと背を震わせ)
……悪魔と?
(今度こそ本当に驚いたのか、表情を無くしては呟くように少女の言葉の一部分を繰り返したきり黙ってしまって。半信半疑のまま後で神父を問い詰めてみようと心に決めたところで顔を青くした少女の言葉に我に返り。慌ててまた穏やかな笑みを浮かべて「分かっていますよ、誰にも言いません。お嬢さんも、もう誰にも言ってはいけませんよ」と、少女の頭を優しく撫でてやり)
いわないけど、おにいさんもこのことだれにもいわないでね?
(頭を撫でられて嬉しげにわらうものの、顔色をまだ青くしたままに念押しして。それからはたと繰り返された相手の言葉に「うそじゃないのよ、ほんとうにあくまがくるむらなんだから。おにいさんもきをつけないと食べられちゃうわ!」とむっとした顔ながらも親切のつもりで注意してやる。中に入ろうとしていたが、うっかり口を滑らせた後で当の神父に会うのも後ろめたく、ばいばいと青年に手を振って来た道を戻り)
分かっていますよ、ちゃんと気を付けます。
(クスクスと笑いながら相手の注意に頷いて。少女には冗談を笑っているように見えるのかもしれないが、実際には悪魔に対し悪魔に気をつけろと注意する、という妙な状況に笑っていて。手を振って去っていく少女にこちらもひらひらと手を振っては立ち上がり。さて掃除を再開しようと再び瓶を開けて箒を握って)
おい、
(ひょい、と外へ繋がる扉ではなく横着して窓から上半身のみ乗り出して声を掛ける。予想に反してそこまで機嫌が悪そうではないのに片眉を上げるが言葉には出さずに、代わりに手に持ったパンをひらひらと振る。食事用にと常備している、教会御用達の味なし質素な黒パンが手にはあり)
悪魔も物は食えるんだよな?
(声がかかると振り返り、窓から身を乗り出す相手の姿を見て。何か用だろうかとけげんな表情を浮かべては箒を片手に窓の傍まで足を進め。相手の問いかけに、何故そんなことを聞くのだろうかと疑問に思いつつも「えぇ、別に食事する必要はないのですが、一応は」と頷いて。そこで相手の手にあるパンに気づき)
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