主 2015-12-05 22:37:41 |
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だろうな、なら行こうか。
(溜め息の意図は流石に理解出来て、苦笑を返しながらぐっと扉を押し開き。先導する形で礼拝堂に出るとステンドグラスを見上げて「行って参ります」と目を細めて神へ挨拶をすると、相手をちょいちょいと手招きして外へ出る扉の前に立って)
(挨拶の言葉を聞くとあからさまに相手から視線をそらして小さく鼻を鳴らしては歩調を速めて。相手に手招かれるままに扉の傍に近寄って足を止めては、扉を見上げてから相手の顔を横目で伺いつつその場で腕組みをして)
俺の家はそう遠くはないからな。
(重めの扉を少し苦労しながら開き、相手共々外へ出てから手を離す。始めに上記を伝えれば変わらず先導する形のままに歩き出して。街への方向ではなく足を向けたのは村から少し逸れた方向、ぎりぎり村の一部だがほとんど村から隔離された様な場所で)
……随分と端の方に住んでいるんですね。
(相手が向かった方向を見ながら、街に住んでいるのではと疑問に思いつつついていき。一応はいま向かっている先も街であることに気が付くが、なぜもう少し街の中央の方に居を構えなかったのかと不思議に思い上記を述べて)
その方が教会から近いだろう。
(外れにあることは否定しないが、教会に勤める分には便利だろうと答えて。厳密には居を構えた方が神父となるよりも早かったのだが、詳しい話はするつもりもなくそれらしい言い分を挙げる。本当に少し、時間にして10分も歩かない内に、一軒の一人暮らしには大きすぎるほどの家というより小さな屋敷の前で立ち止まり鍵を取り出して)
貴方は仕事のことしか頭にないんですか。
(まさか教会までの距離で自宅の場所を決めたのだろうかと考えてはぎょっとして。しかしそれ以上に疑問を感じることも無く、問い詰めることはせず。屋敷に辿りつけば本当に教会から近いなと半ば呆れつつ建物を見上げて。相手が鍵を開けるのを待ち)
……こんな大きな家に御一人で?
家賃が下手な家より安かったものでな。訳有り物件か何かなのかもしれん。
(相手の反応に苦笑を返し、暫く開けていなかった所為で立て付けの悪い玄関扉をどうにか開き。玄関へ一歩足を踏み入れた途端床からたつ埃に咳込みつつ、仮に訳有りだとしてもほとんどここで過ごさぬ為関係のない話だとどこか他人事な調子で首を傾げ)
訳有り……奇怪な人死にでもあったのであれば少しは興味も惹かれるのですが。
(蝶番の軋む音で扉が開かれたことに気がつけば上の方へと向けていた視線を相手に戻しつつ相手の後を追って玄関に足を踏み入れようとして。しかし相手が咳き込むのを見ると扉の前で足を止めて口元を手で覆い。眉を顰めつつそうっと中へと入って。上記を冗談交じりに述べ)
この辺りで寿命や病気以外の死人など、早々出ないから恐らくそれはないと思うがな。
(肩を竦め、自身が既に一度人殺しには手を染めている為全くないとは言えないものの、ほとんど平和そのもののこの界隈ではそれは無かろうと否定して。舞う埃を軽く扇いで散らしながら、どっちに何の部屋があったかと迷いながらも廊下を進んで)
つまらない場所ですねぇ。
(相手の言葉を聞けばわざとらしく残念がるように肩を落としてみせて。ため息交じりに上記を述べて。しかし実際に先程自分が口にしたような事情があったとして大した暇つぶしになるとも思えないのだが。廊下を進む相手の後ろをついて行きながら屋敷の内装を見回していて)
元より面白い場所だと言った覚えは無いんだが。
(つまらなそうにする相手に、とんだ嗜好だなと軽く引いた目を向けて。一、二歩物理的にも引きつつ廊下の突き当たりにある扉を開いて大広間に立ち入る。入ってすぐ右にある灰すら無い暖炉の、脇に置かれた小箱を見つければ「あったあった」と歩み寄って)
それはそうですが……もう少しくらい物珍しいものがあっても良いでしょうに。
(腕を組んではぶつぶつと無遠慮に文句を続けて。しかし相手がこちらに向けた視線と物理的に出来た距離に眉を顰めては大広間に入った相手を追いかけるように開いた距離を詰めつつ「そんなあからさまに引くことはないでしょう」とやや責めるような声色で。その後小箱を見ては不思議そうな視線を向けて)
(/遅れましたが明けましておめでとうございます。今年もよろしくお願いいたしますね。年末、年明けということもあり、なかなか返信できず申し訳ありませんでした)
大家に聞いてみなくては実際のところは定かではないがな……おお、まだ残っていたか。
(何を期待しているのやらとは思いつつ、自分も実際何故家賃が安いのかなど知らない為曖昧にぼかして。小箱の前でしゃがみこむと鍵は特に付いていないそれを開き、中に雑然と詰められた薬の類を掻き回す。すぐに見つかった包帯を引っ張り出すと劣化も無いのを確かめて満足げに口元を緩め)
(/あけましておめでとうございます。こちらこそこの様な素敵なトピで素敵な悪魔様と話にお付き合い頂けて光栄の限りでした、今年もまたよろしくお願い致します。年の瀬が忙しいのはお互い様ですのでお気になさらず!)
……それを取りに来たんですか。
(家を買う時に気になって尋ねたりはしなかったのだろうかと内心呆れつつ、しゃがみこんだ相手の背後に立ち、片手を壁につきつつ後ろから箱の中身を覗き込んで。相手が包帯を取りだすのを見れば納得したように上記を述べて)
それじゃあ、そら。
(相手の言葉に無言で頷き、くるりと身を翻して相手の正面に向き直り。べりべりと乾いた色々なものが剥がれるのに僅かに表情を歪めつつ、今巻いている包帯を綺麗に外して適当に付近に放り投げ。右手で今発掘した新しい包帯を差し出し、傷のある左腕を突き出しと両手を出した状態で上記を述べて)
あぁ、巻けということですね。
(差しだされた包帯を反射的に受け取り、そのまま自分の手元と差しだされた相手の腕を交互に見やっては微妙に嫌そうな表情を浮かべ。仕方なく渡された包帯を伸ばしては、慣れない作業にやや戸惑いつつも相手の腕に包帯を巻き始め。「私にこんなことを任せるとは……また傷が開くようなことをされるとは思わないんですか」と手元を見たままため息交じりに)
いや、ああ……え?
(大人しく包帯を受け取った相手に呆けた表情で暫し固まり。腕に包帯を巻かれ出して初めてフリーズが解けて、そわそわと落ち付かなさげながらも腕を相手に委ねて。溜め息交じりの相手の問いには何とも言えぬ微妙な表情で応じ、腕は動かさない様にしつつ視線を逸らして)
冗談、というか……てっきりお前が拒否するものだと思っていたから……。
まさか本当にやるとは思わなかったし今かなりビビっているぞ、一応な。
おや……従順なのが落ち着かないようでしたら、今からでも喜んで反抗いたしますが?
(眉を顰めつつ相手の腕に包帯を巻く作業をしていたものの、戸惑った様子の相手を見ては満足そうに薄く笑みを浮かべて。首を傾げ爽やかな笑顔を顔に張り付けつつ上記を述べては、巻いた包帯を少し強めに引っ張ってみて)
いや、生憎俺はそういう趣味は無いから普通にやってくれ。
(強く引かれた包帯にびくりと体を震わせて、ふるふると首を横に振り。何をしたでもないのに既に体力が削られた様子でぐたりと脱力すると、「面倒だろう、いちいち警戒をするのは」と口を開き、少し会話を戻して先程の質問に馬鹿正直に答え)
こうなった都合上共に過ごす時間がほとんどだというのに、毎度警戒したり、お前も隙を狙うのは疲れるだろう。だから気を張るのは最低限にしている。普段はもう面倒だから警戒するのはやめた。
それはそれは……残念です。
(大して思ってもいないことを口にしクスクスと機嫌よく笑っては、引っ張っていた力を緩めてまた包帯を巻き始め。相手が質問に対する答えを相手が述べるのに静かに耳を傾けては、顔はやや伏せ気味にしたまま視線だけを相手に向けて)
……そうですか。私にとっては好都合なのですが……貴方のそういうところは時々心配になりますよ、柄にもなく。
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