記憶を失った刀（非募集）

燭台切…すまないな、引っ掛かる感じはするんだがそれがどうしてなのか分からない（そう苦笑混じりに言って）

【燭台切】
…僕と鶴丸くんは前の主が持っていたんだ。あと一人大倶利伽羅くんっていうのもいるんだよ（覚えていないと言われれば眉を下げ寂しそうにしながらもそう言って｢まぁ、今すぐって訳では無いと思うけどいつか思い出せるといいね。それまではそこの今剣お兄さんに身の回りの事してもらってね。僕たちも協力するから｣と微笑み）

まったく、はくじょうなかたなだことです。
ぼくのことだって、さんじょうのかたなとごじょうのかたなはあさからぬゆかりがあるというのにおもいだせないんですから！
(燭台切の「お兄さん」に再びぱっと頬が赤くなり、照れ隠しにつっけんどんな言葉を吐いてぷいとそっぽを向く。照れ隠しの対象が鶴丸なのはとんだとばっちりなのだが、そこまでは頭が回らない様子で)

三条？五条？それは何なんだ？（そう不思議そうに言いながら｢あれ？今剣ってお兄さんなのか？｣と言って）

【燭台切】
あはは、まぁ許してあげてよ。三条は今剣くん、岩融くん、石切丸くん、小狐丸くん、三日月宗近くんっていう刀達のことだよ（そう言えば｢そして五条が鶴丸くん｣と説明し）

そうですよ、ごじょうのかたなはここでは鶴丸しかいないというのでぼくたちはたくさんあいてをしてやったというのに……。
(燭台切の宥めにもむうと口をへの字にして応じ、しかし鶴丸の聞き捨てならない言葉には忘れずじろりと目線を送って)
ぼくは鶴丸よりもながいきしているおにいさんです！
この燭台切とくらべるなら、ひとつのじだいぶんもとしうえなんですからね！

それは忘れてはいけないな、三条の人には親切にしてもらっているみたいだ。そんなに長生きしているのなら兄貴ってことだな！これからもよろしくな、今剣お兄さん（そう言うとニッと悪戯っぽく笑って）

【燭台切】

三条の人達はとても強くてその中で一番強いと言われているのが三日月宗近くん。遠征からそろそろ帰ってくるだろうしそしたらあの人は縁側に座っているだろうし、小狐丸くんは主に髪を梳いてもらっていると思うよ（そういつもの風景を説明しながら｢そしたら挨拶しに行くんだよ｣と言って）

はい、よろしくおねがいされました！
(鶴丸の屈託ない笑みにふふんと誇らしげに笑い返し。燭台切の情報にふむと少し考え込んでから)
そうしたら、たんれんじょうにいくとちゅうでげんかんはとおりますから、いっしょに三日月のおむかえにゆきませんか？

それはいい案だ、では迎えに行くか！（こくりと頷けばそう言って）

では、燭台切はありがとうございました！
(ぺこりと頭を下げると鶴丸の袖を引いて厨を出る。歩き出す前に鶴丸を安心させるようににこりと笑い)
三日月は……たぶん、鶴丸がすべてわすれていてもあんまりきにしないようなかたなですから、はなしてみてらくだとおもいますよ。

それは助かるな、お堅い人だったらどうしようと思ってたからな（記憶のことを痛く追求されたくはないのかそう言えば安心したように微笑んで）

三日月はぼくとおなじくらいのとしなんですけどね……いかんせん「じじい」をじしょうしているものですから……。
(「しょっちゅうものをわすれますし、まるでにんげんのおきなです」と、あまりにマイペースな同派の刀を思い出し遠い目をしつつ)

じじい？それは驚きだな！人間らしくていいじゃないか、心が死ぬよりいいもんだ（そう微笑みながら言うと｢早くお目にかかりたいものだなぁ｣と呟いて）

(鶴丸の無邪気な言葉に今日何度めかも知れない丸くなった目を見せ、ふっと薄く口元を歪め)
きおくがないからか、きょうはまるでつくもがみのあかごのようなことをいいますね。
ぼくらはあくまで、かたなですよ？
(言い切ると目元を緩め声質も一転、「さあ、いきましょう！」と廊下を歩き出して)

赤子みたいだとしても俺は立派な刀だぜ？（そうフッと笑えば後を追って）

ふふ、ならばこのあとのてあわせにきたいですね。
(言った辺りで玄関前に辿り着き、ひょいと顔を出すと)
あるじさまもきていない……ということはまだもどってはいませんね。
ここでしばしまちましょう！

驚くなよ？俺は強いかもしれないぜ！（ニッと笑えば｢そうみたいだな…退屈だろうけど待つか｣と言って辺りを見回し）

そういうおどろきならどんとこいですよ！
(「たのしみにしてますね！」と高揚を抑えきれない様にぴょんぴょんと跳ねて笑い)
そうですね、おそらくじきにもどるとはおもいますが。

あぁ、楽しみにしてろ！って…あれじゃないか？（そう言うとこちらに向かってくる一団を指さして）

(言葉を受けて遠くにじっと目を凝らし、やがて認識出来たのかこくこくと頷き)
そうですね！
かえってきました！
(再びその場でぴょんぴょんと跳ねて、遠征組に手を振り)

ここからでも威圧っていうか…凄いっていうのが分かるな…（そう高揚からか薄らと頬を染めて子供のように無邪気な目で遠くからでも今剣に反応するように手を振るその一団を見つめながらそう言って）

……そうですかー？
(同じ古参として名を連ねている所為か、あまりピンとこないで首を傾げて。近付いてきた一行に微塵も怯むことなく「おかえりなさい、なにかおみやげはありますか？」などと声を掛けて)