主 2015-11-28 22:09:44 |
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ごめんなさい、ちょっと…。
(特に相手のことを気にするということもなく数人の女子生徒たちと机を寄せて談笑しながら昼食を摂っていたものの、中休み時に相手を取り囲んでいた男子生徒たちがどこからか教室へ戻ってくる姿が視界に入り。それにも別段興味を示すつもりはなかったものの、普段とは違う何処か後ろめたそうに遠巻きな視線をたった数秒もしない程度ながらも彼らに向けられたことに気が付き。それと同時に相手の友人は教室で昼食を摂っている姿が今更ながら視界に入り、どうしてか先程の相手の姿が鮮明に頭の中を埋め尽くし。ガタリと立ち上がると驚きを見せる女子生徒たちに謝罪を述べながら早足に教室を出て行き、まっすぐに屋上へと続く階段を上がって行き)
(/寝落ちすみません…)
まったく、これだから恋愛絡みのトラブルは嫌なんだよ…。なんで一日で評判めっちゃ下がってんの…?
(あいにく今日は自分以外に屋上を使っている生徒たちの姿は見かけず、金網越しに外の景色を見ながらぶつぶつと文句言いながら手に持ったパンを口に運んで。恐らくこれで男子生徒たちの嫉妬は自分に集められて、きっと彼女の方に大きな被害がいくことはないだろうが、自分と別れさせようとする男子が言い寄るかもしれないだろう。自分がここまで人との関係というものに疲れたのは生まれて初めてで「はぁ…これからどうすっかな…」と、彼氏のフリをすることを素直に受け入れたとしても学校内の噂と自分に集まる視線はまだまだなくならないだろうし、どう考えても大変な毎日になることしか考えられない現状に大きく溜め息をついて)
(/大丈夫ですよ!時間も時間だったので気にしないでください!)
(屋上への階段を上がる途中誰にもすれ違わずに済んだことに感謝を覚えることすら忘れ、屋上へと続く重い扉を勢いつけて開け放ち。階段を駆け上がったことで呼吸は普段のものと掛け離れていながらもそれすら気にはならず、視界の先に捉えられた相手の傍へと早足に近寄り。どうやら昼食を摂っているのであろう相手の様子に後ろ姿ながらも安堵を覚えながらその隣までやってくるも、なんと声を掛けたら良いのか検討がつかず。「ちょっと__」となんとか声を掛けるのと同時にどうやら殴られたらしく腫れがあることに気が付き、「アンタ、それ…」と明らかに動揺しながら怪我を見ようと相手の頬に手を添え)
(/ありがとうございます!)
とりあえずあいつの相手は極力避けて…―うぉっ!?え、ちょっ、お前いきなりなんだよ!
(うんうん唸りながら1人考えているとふと後ろのほうかで屋上のドアが開いた音が聞こえたが自分には関係ないだろうと無視しているとどうやらその人物は自分に用があったらしく、どうせまたさっきの男子生徒たちと同じような要件だろうと思いため息混じりに振り向くとその人物は自分の予想外の人物で普段ならば教室で昼食を取っているはずの相手で。咄嗟に殴られた箇所を隠そうとしたが間に合わず、驚くことに頬に手を添えられて動揺してしまい)
……どうしたのよ、これ。
(相手が動揺を示したことで逆に此方は段々と落ち着きを取り戻していき。先程の男子生徒たちの様子や状況からして相手が何らかの危害を加えられたことは明白であり、しばらく掛ける言葉に迷うようにきゅっと一文字に唇を結んでおり。その間も視線はまだ間もないであろう怪我へとまっすぐに注いでおり、ほぼ無意識にその部分を刺激しないような柔らかな手つきでそっと触れ。聞かずとも自分の行動が事の発端であることくらい容易に想像がつきながらも問い掛けずにはいられず、静かな口調で「あの人たちに殴られたの?」と呟くように投げ掛け)
は?あの人たちって誰だ?この痕はあれだ、ぶつけたんだよ
(頭の良い相手ならばこの痕がどうやってできたかなど容易に想像できることはもちろん分かっているのだが、それでも余計な面倒はかけたくなかったため適当に嘘をつくと添えられていた相手の手を離して。もし仮に相手があおの男子生徒たちにこの事でなにか言ったとしたら今度は相手が被害に遭うだろうし、そんなことさせるわけにはいかないため「というか、なんで屋上来たんだよ。来るなって言わなかったか?1人で飯食ってるところを見られるなんて恥ずかしいだろうが…」とにかく話題を変える必要があるため、とりあえず忠告を守らなかった相手に呆れ笑いを浮かべつつ尋ねて)
え……。
(唯一真実を知っている自分に対して文句や殴られたことに関しての愚痴の一つや二つ投げ掛けてくるだろうとある程度は予測していた身とって、相手から発せられた真実味のない言葉はそれだけで充分返す言葉を失わせ。状況から考えても相手の発言が嘘であることは想像に難くなく、それを問い詰めるだけのものがあるとはわかっていながらも実際に言葉として表出してくることはなく。ただ呆然として相手の言葉を右から左へと流れていくように聞いていたものの、視界に映る相手の笑みに押され「どうして…嘘をつくのよ。私の提案のせいで傷付けられたって言えばいいじゃない。そんな嘘をついてアンタにとって何になるのよ」相手が自分に下心などないことがわかっているからこそわけがわからず、離され重力に従って垂れた自分の手へと視線を落としながらポツリと零すように問い掛け)
俺の質問は無視ですか…。…あのな、例え嘘だとしても俺は一応お前の彼氏なんだろ?だったら答えは簡単じゃねぇか…彼氏っていうのはは彼女を守るもんなんじゃないのか?
(強気の性格である相手にしては今のような姿は珍しいもので、きっとあんな性格の中でも根は優しいのだろうな理解すると、相手の質問にどう答えようかと悩んで。今まで恋愛というものをしたことがない自分からしたら男女の付き合いというものはどうしたら上手くいくのかは分からないが、今できる最善の選択を慣れ言葉に対する恥ずかしさを抑えながら小さく笑みを浮かべつつ答えて)
(どう考えても相手の立場からしたらなんのメリットも存在しないことが充分想定し得る発言に思わず目を瞬かせ。何か言おうと口を開くも手頃な言葉も浮かんてくることはなく、何とも言えない複雑な心境に陥りながら何も発することはなくそのまま口を閉ざし。ふと落としていた視線を上げて再びまだはっきりと残る殴られた痕へと向けたのちにまっすぐに相手へと視線を向け、「……ありがとう」と告げ)
…あー、急にらしくないこと言うなっての。お前はただ普段通り表では良い子ぶって裏で不満だの愚痴を俺にぶつけてればいいんだよ。俺はただお前の男子避けに利用されるだけ。そうだろ?
(真っ直ぐに向けられて告げられたありがとうという言葉に深くにもドキッとしてしまい思わず視線を逸らして。失礼な考えだが、まさかお礼を言うことが出来る人間だとは思っていなかったため余計に驚き、恥ずかしそうに殴られていないほうの頬を掻きながらもなんとか答えて。第一自分がすべきことはとにかく相手の男子避けになるということだけで、それ以上でもそれ以下でもなく、相手もそのつもりで自分を利用しているのだと重々理解していて。そしてちょうど良いタイミングでチャイムが鳴ると「ほら、はやく行かないと遅刻するぞ?俺はともかくお前…優等生の城谷咲姫が授業に遅れるわけにはいかないだろ?」自分は毎回毎回授業に出ているわけではなく、今更授業を欠席しても思うことはないのだが相手はそうではないためすれ違いざまに肩にポンと乗せつつ言うとそのまま教室に戻ろうと先に歩き出して)
…そうね。
(まだ傍目から見ても痛みが生じていることが伺える頬の痕を一瞥した後、未だ抜け切らない複雑な心境を抱えたままゆっくりと目を伏せて控えめに頷くことで肯定を示し。しかしそのまますぐに歩き出す気分にはどうしてもなれず、先に教室へ戻ろうと早くも屋上扉へと歩いて行く相手の後ろ姿を何気なしに眺めて。昨日の相手はどんな気分で一方的に要件を突き付けて去って行く自分の後ろ姿を見ていたのだろうかと靄掛かる頭の中で漠然と考えるも答えが出ることはなく、相手に聞こえない程度に思わず溜め息を零し。そのままふと金網越しに見える空を一瞥した後に再び唇を一直線上に閉ざして屋上へ来た時よりも幾分ゆっくりなペースで教室へ向かうべく歩いて行き)
え、城谷さん?俺は知らないな…。俺は用事でちょっと教室から離れてたけど、あいつもどこか行ってたのか?
(教室に入るとやはり視界に入ってくるのは男子たちの視線であり、しかしそれに関しては特に何とも思っていないため無視すると今度は女子から話しかけられ。その女子はいつも相手と一緒にいる女子の中の一人で、どうやら昼休み突然どこか行ってしまった相手のことを心配していたようで。自分と会っていたなんて言うと色々面倒なことになると考え、適当に話をはぐらかすと自分の席に戻り次の授業の準備をして)
さっきは突然ごめんなさい。用事があったのをすっかり忘れていたら焦ってしまって…。
(のんびりとした足取りで教室へ辿り着くとほぼ同時、先程まで一緒に昼食を摂っていた女子生徒たちのうちの一人が心配そうな様子で問い掛けに来て。その様子からして先に教室へ戻った相手は自分と一緒にいたことを伏せているのだろうと察し、申し訳なさでいっぱいだと言いたげな声色で僅かに眉根を寄せて丁重な謝罪の言葉を何度か繰り返し述べ。気にしなくていいという言葉に微笑を浮かべて優雅な仕草で軽く頭を下げた後、教室へやって来たときと同じ足取りで自席へと向かい。チラリと一瞬だけ相手へと視線を向けるも敢えて話し掛けることはせず、授業開始を知らせる鐘の音を耳にしながら席へと座り)
(/昨日に引き続きまたも寝落ちしてしまい申し訳ありません…。)
…あれ、誰も話しかけてこないなんて意外だな…。
(相手も無事に教室に戻ってきたことを横目で確認するとちょうど良いタイミングで授業開始のチャイムが鳴り、担当の教師も教室に入ってきて。そしてそのまま適当に授業の話を受け流していると気が付けば授業は終わっており、どうせこの休み時間でも誰か来るのだろうと内心うんざりしていたのだが予想に関して誰も話しかけてくることはなく、悪く言えば自分の友人ですら話しかけてくることはなく。きっと自分に話しかけたことで一緒の標的として巻き込まれるのを恐れているのだろうが、今更そんな状況になったところでなんとも思わずむしろ軽く笑いが込み上げてくるほどで。そしてそのまま次の授業、そして帰りのHRが終えると帰り支度を済ませ席を立つと「えっと、城谷さん…はぁ、なんかもう変に繕うのももう面倒くさいわ。城谷、俺は帰るけどお前はどうする?」後ろに座る相手のほうを見て最初のほうこそ作り笑顔を浮かべていたがなんだかそれが馬鹿らしく思えてきて普段通りの口調で尋ねて)
(/大丈夫ですよ!気にしないでください!)
私も帰ります。今から支度するので少し待っててください。
(相手の対応の仕方の変化に僅かながら驚いたように目を見張るも、すぐに再び柔らかな微笑を浮かべて一度頷いてみせ。2年間クラスが一緒だったにも関わらずまともに会話などした記憶はなく、そうなれば周囲からの反響も大きくなるのは無理のないことだと理解しながらもあえてわかりやすくざわめきを此方へと向けるクラスメイトへ余計な弁解をすることも避け。机の横に掛けていた鞄を取り出して手早くも丁寧さを感じさせる手つきで必要な物を入れ終えるとそれを肩にかけて再び鞄へと落としていた視線を上げて相手へと向け。「お待たせしました」と微笑みを浮かべて相手に並ぶと、流石に周囲からの視線に面倒臭さを感じて自然と教室の扉へとその足を進めて)
(/昨日も寝落ちしておりました…申し訳ありません…。
そして更に申し訳ないのですが、明日試験があるので今日はこのまま落ちますね。申し訳ありません、また明日よろしくお願い致します!)
…こうしとけばちゃんと学校中に広まるしお前の男子避けも効率よくできる。どうせこんな騒ぎも一週間経てば落ち着くからな。だからお前にとってこんな騒ぎは御免かもしれないけど一週間くらいは我慢してくれよな
(廊下を歩けば一斉に集まってくる生徒たちの視線を完全無視しながら歩き、ふと相手にだけ聞こえる程度の声の大きさで話しかけて。今こそこんな騒ぎになってはいるが、それは相手が誰かと付き合うことが衝撃的なだけできっとそんな騒ぎもすぐに収まるということは大体想像ついており、だったらこうして二人で並んで歩いておけば付き合っていることを全校生徒に知らせることもできるし放課後相手に言い寄るような男子もいないしと、正に一石二鳥のことで「まぁ俺としても、見た目だけは良いお前とこうして歩けるだけでも周りの男子どもよりかは優越感を感じる…なんてな」なんて、ちょっといたずらっぽい笑みを浮かべながらからかうように言葉を繋いで)
……そう。
(普段から周囲に注目されることなど慣れ切っており、今回もまったくとして意に介する様子はまったくとして存在せず。相手の言葉にも無言で頷いていたものの、悪戯っぽく発された言葉に一瞬僅かに驚いたように目を見開いて動きが完全に停止し。幼い頃から容姿への褒め言葉など飽きるほど聞いてきたというにも関わらず、それとは異なってくすぐったいような感覚が胸中を駆け巡るのを感じながらも、「…もしこのせいで何かされたら言いなさいよ」と相手同様に周囲へ聞こえないよう配慮しながらボソリと声を掛け)
(/すみません、気づくのが遅くなってしまいました。申し訳ありません…)
何か……ねぇ。現に男子生徒皆さんの嫉妬の視線を集めてるんですがそれは一体どうすればいいんでしょうかね?
(何かされたら、と言われる以前に既に男子生徒一人に殴られているのだが当然そんなことを言うわけがなく試しに悪戯心で、現在廊下を歩いていても自分に突き刺さる男子の嫉妬の視線を例に上げてみて。こいつを好きになるくらいならもっと性格の良い女子を見つけろよ……なんて若干失礼なことを思いつつ再び口を開くと「まったく、学校一の人気者がただの猫かぶりの性悪女だからな……。単純な男共も騙されて大変だ」と、端から聞けばただの悪口にしか聞こえないが自分にはそんなつもりで言っているつもりはなく、むしろ呆れたように苦笑いを浮かべており、その表情には嫌そうな様子など一切浮かんでおらず)
(/大丈夫ですよ!ただ分かりやすいように上げていただけなので!)
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