Get out!!『非募』

へぇ、よく考えつくな。
…いや、時間があれば俺にも…まぁ、時間が無いからな…

（相手の解説を聞いて思わず素直に感嘆して確かめるように文字列を眺めていたがはっと顔を上げ別に褒めたわけでは無いとでも言いたげに言葉を付け加え。しかし、ここでもたもたとしている暇はない、開かれた扉を見、そちらへ入り通路を進んでいくとさらに扉があり。そこを用心深く開くと自分達の階、即ちスイートルームの続く廊下へと出た為ほっとひと安心し、人の気配がないことを確認して廊下に出ると部屋へと素早く移動し中に入り）

…ふぅ、危なかった。なるべく早く出た方が良さそうだな…。

(隠し扉の中の通路は暗く、女子供であれば進むことが躊躇われるぐらい。幽霊でも出てきそうだと考えていると、数歩進んだところで後ろの隠し扉が自動的に閉まる。本当に真っ暗になってしまったのでスマホをライト代わりに取り出す。やがて、進んで行くと新たな扉が現れたので開けれみれば見慣れた廊下に出れた。自分達の部屋がある階の廊下かとすぐに分かれば、鍵を開けて部屋へと戻り)

このまま演技をし続けるのは厳しいかな？
救命ボートか。いや、だけどーー。

(ふと、脱出経路を探していた時に見つけた救命ボートを思い出したが、この大海原に飛び込むのはリスクが高い。けれど、このまましらばくれることが出来るのかと問われれば厳しい。どうしようかと悩み)

（手早く血に染まったスーツを脱ぎ着替え用に入れていたもう1着のスーツに着替えては洗面所へ駆け込み髪にまで散った血や顔に跳ねた血などを落とし。同時にワックスも落ちてしまったが仕方ない。タオルで髪を拭きながら部屋に戻りスーツをスーツケースに仕舞いながら脱出経路を考えていたが、やはり船からの脱出となるとあの救命ボートの他は思い浮かばず。追手はもうすぐそばまで来ているかもしれないし、その人数は先程の比では無いだろう、覚悟を決める他になく）

俺だって嫌だがそれしかねぇな。準備が出来たらすぐ逃げるぞ。

背に腹はかえられないか。まあ、もし無人島に漂流したらそれもそれで面白いしね。

(にこにこと不吉なことを言いながら笑って、自身も着替えをする。パパッと替えのタキシードを着て血が張り付いてしまった髪はそのまま水で洗い落としてしまう。銀髪から金髪に戻ってしまったが、もう一度手早くヘアカラースプレーをかけ、メガネも吹き直して旅行ケースを纏める。そして相手を見て)

準備は出来たよ。そっちは終わった？

やめてくれ…お前と無人島に漂流するくらいなら此処で殺された方がマシだ。

（笑えない冗談を抜かす相手に大きくため息を吐き。相手の準備も整った様子であればスーツケースを持ち部屋の扉を開き。自分達の姿を見たものは絶命しているとは言え、この時間帯でスーツケースを持ち船内をウロウロとしていれば不自然には思われる。なるべく直ぐにデッキへ続く道を進んでいき、先ほどデッキに上がった時と同じ扉を開くと人影があることに気づき。扉の隙間からその人物を観察すると、同年代くらいの女性が一人海風に当たっている様子で。しかし、彼女の真横に救命ボートはあり、彼女がいる限り救命ボートを出すことが出来ず）

おい、女がいる。多分ただの乗客だ。どうすっかな…

そうだね、狼君に頼んだら何か拗れそうだから僕が上手いことしてくるよ。ーーあっ、この旅行ケースは預かっといてね。

(こんな時間に星でも見ているのだろうか？とにかく女性の扱いにはそれなりに慣れている。さすがに旅行ケースを持って行ったら怪しまれるので、それは隣の彼に頼み。海風に吹かれている女性の元まで足を運んで話し掛ける。「今晩は、お嬢さん。こんな深夜に一人でいたら危ないよ？」「え、ええ……でも星が見たくって。……その、貴方は？」「僕は銀。今はワガママ坊ちゃんがお休みになっているから息抜きをしに来ている最中」「まあ、そうなの？なら、執事さんかしら？」「うん、そうだよ。……ところで、もう夜も遅いし危ないから君は部屋に戻った方が良いよ。君のように可愛らしいお嬢さんが風邪をひいてしまったら大変だ」「ふふっ、貴方お上手ね。じゃあ、そうするわ。おやすみなさい執事さん」「おやすみなさい、良い夢を」ひらひらと品の良い雰囲気で手を小さく振って女性は船内へと帰っていく。自分達が普段暮らしている街にいる女性とは大違いだと思いつつも、隠れていた彼を呼び)

おーい狼君、終わったよ。
それにしても物分かりが良い女性で良かったよ。

…顔面詐欺…役者…

(一体何をするつもりなのかと二人分のスーツケースを持ち隠れながらその様子を見ていたが、聞いていてこっちが恥ずかしくなるような台詞をペラペラと紡いでいく相手に小さな声でぼそぼそと悪口に近い言葉を零し。女性が出て行ったのを見て彼の前に出て行くと半ば呆れた様な眼差しを向けつつ救命ボートを船体から外し緊急降下用のスロープを括りつけ海に投げ込むとまずスーツケースを救命ボートまで滑らせ。それから自分も降下用のスロープを使い救命ボートに降り立つと相手の方を見上げ手招きして)

ほら、お前も早く来い。

(何やら冷ややかな眼差しで見られるが、基本的に自分は女性には優しくしている。レディーファーストと言うのは大切だ。それと女性に感情的に接してはスムーズに行かない為、ああ言う風に優しく話し掛けた方が吉である。表と裏は使い分けてこそ。そう思いながら微笑む。相手がテキパキと救命ボートの準備をしているのを少し手伝い、先に彼が降りたのを見て、自分も乗ろうとしてスロープを使い)

よっと。意外と揺れないものだね。

(無事に乗り込んで降りてきた豪華客船を見上げていると、何やら「探せ探せー！」「まだ近くにいる！」「乗り込んだネズミは見つけ次第殺すんだ！！」などと、物騒で野蛮な声が船内から聞こえてきて)

おー、怖い怖い。さてと、俺らはおさらばするか。

(相手が降りてきた事を確認し、更にその背後に声が近づいてきているのを確認すれば懐からライターオイルとライターを取り出し、スロープに火をつけて。救命ボートと簡易に雖も豪華客船についているものだ、要人用の脱出用ボートであるからエンジンまでついている。鍵は既に刺さっておりモーターを動かすと車を運転する要領で走行を始めた。波を見つつ運転するのはなかなかに難しい。そして、この大海原に出たはいいが何処へ向かえばいいのか見当もつかない。このままでは本当に無人島に漂流してしまうと思い振り返り)

で、何処へ向かう？このままじゃ本当に漂流するぜ。

ちょっと待ってて、調べるから。

(スマホを取り出してマフィアのデーターベースではなく、自身が作ったデーターベースにアクセスをする。GPSを上手く使って現在地と地図を割り出し、ここが太平洋の伊豆諸島だと知る。まだ出向してから9時間程度しか経っていない上にスピードの遅い豪華客船だったからか、意外と日本から離れていなかったようだ。伊豆諸島なら八丈島に行って、そこから出ているフェリーで本土にまで帰れるかと思い)

今いるのは太平洋の伊豆諸島だよ。ここから一番近い有人島は青ヶ島なんだけど、そこからは本土に直接帰れるフェリーが出てないから次に近い八丈島がベストかな。八丈島なら本土行きのフェリーが出てるからね。ついでにフェリーの時刻表を見たんだけど、今日の朝の9:40に乗ればあの港には19:40に着くよ。そう言うわけで八丈島を目指そうか。

(そして、運転している相手にマップが開かれた自身のスマホを渡し)

はい、これ。カーナビのようにこの矢印の方向に向かって進めば、八丈島に着くように設定したから運転よろしくね。僕は頭を使って疲れたからさ。

はぁ、また船か。まあしゃあねぇな…。
あー…良いよ、お前、寝とけ。後は俺が何とかする。
ま、起きた時に首が取れてても保証はしねぇけどな。

(大きな欠伸を零しながらそのスマートフォンを受け取るとそこには地図と共に現在地点が矢印と共に刻々と変化する様子があり。地図の読めない自分でもこれなら運転できそうだと思いながら矢印の方向へと舵を切り。運転を頼まれれば少し眉を顰めるものの、相手が居なければ此処まで脱出出来ていなかったかもしれないのは紛れもない事実であり仕方なくひらりと手を振って引き受けて。この非常に遅い救助ボートでも数時間すれば八丈島には着くであろうし、仮眠を取っておいて貰わないといざという時に困る。辺りには静寂が訪れていて、波の音と自分達の会話の声しかせず少しばかり相手が寝ると物寂しい気もするが。ふんと鼻で笑いそんな言葉を付け加えつつ矢印の方向に舵を切り夜風を切って)

ははっ、そっちこそ僕の首を取るのならあの時みたいに返り討ちにされないようにね。
じゃ、お言葉に甘えて寝かせて貰うよ。おやすみ。

(軽口を叩く相手にひらひらと手を振り返す。完全に寝転ぶのではなく片膝を立ててそこに片手と頭を乗せ、端に寄りかかるようにして意識を落とす。一応、もう一つの片手はすぐに銃を取り出せるようにして。やがて静寂が訪れる。現在は波音とモーター音だけが大海原に響いている状況で)

あの時の話はもういいだろ！？ったく…

(嫌な記憶を呼び覚まされ不機嫌そうに返事をすれば本当に相手は眠ったらしく船内は異様に静かになり。あんな体勢で眠っていて辛くないのだろうかと思うものの、相手も一応分の警戒をしているのだろう。航路が安定したため取り敢えず休憩して舵から手を離し。寒くないのだろうかとふと思いじっと相手を見て起きる前に回収しようと心に決めスーツの上着を脱ぐと相手の肩に掛けてやり。それから小二時間程舵を切っていれば島が見え、ナビも其処を終着点として指しているため十中八九八丈島へ着いたのだと判断し相手の肩から上着を回収し羽織ると肩を揺さぶり)

おい、着いたぞ。首付いてるか確認しとけよ。

……ああ、うん。……ありがとう。

(眠そうにそう零し、半端な睡眠時間を取って頭が痛いのかくしゃりと一度だけ髪をかき。肩を二・三回まわして数秒目を閉じれば、もう眠気が覚めたようで。にこりといつも通り彼に笑い掛けて)

おはよう、狼君。上着もかけてくれてありがとね。そう言う優しさを女の子にしてあげればモテるのに。



(/今晩は! いつも楽しくトピ主様となりチャをさせて頂いている背後です。豪華客船編が終わりそうなので次の展開の提案をしたいと思い書き込みをさせて頂きました)

っはあ！？何で知ってんだよ！…じゃねえ、気のせいだろ、夢でも見てたんじゃねえの！
それに女は関係ねえ、余計だ！

(眠たげな様子の相手を見てこれはなかなかにレアな表情だと思いじっと観察していれば、しかし流石にレア、その表情をしていたのは僅か数秒で普段通りの表情に戻っていれば若干つまらなそうに口を尖らせ。しかし、相手の口から出た言葉に衝撃が走り、先程まで眠っていた相手が何故そんな事まで知っているのか、引いては頭が切れるだとかそう言うレベルではなくエスパーなのではないかとすら考え訝しむ様な気持ちと驚きの混じった視線を相手に向け。尚も自分がモテるのを良いことに女の話題を出してくる相手に憤りを感じ舵を大きく切りつつモーターの音にかき消されないような声量でそう言って)

(/今晩は！楽しんで頂けている様で幸いです…！私もいつもお返事楽しく読ませて頂いております…！次の展開ですか…是非お聞かせ下さい！)

いや、だって君が近付いてきたから反射的に起きちゃったんだよね。殺気を感じなかったからまたすぐに寝たけどさ。
せっかく褒めてあげたのに素直じゃないなぁ。

(にこにこと微笑んだまま楽しそうに相手をからかう。こちらもモーター音に掻き消されないよう少し大きな声を出して。けれど、話しにくいので転ばないように運転する相手へと近付く。遠くに見える八丈島を眺めて、朝靄と太陽にされされた島はどこか幻想的だなぁと思い。ふと、無人の波止場が目に映ったので指を差し)

あっ、波止場が見えてきたね。あそこら辺に救命ボートを止められるかな？



(/豪華客船の次の日。互いの貸借りが無くなって狼君がすっきりして街で何かをしている時、偶然を装った朧に話しかけられる日常(ｼｮｰﾄ)を1回やりたいなと。そしてトピ主様が良ければその日常終了後には1週間〜1ヶ月ぐらい時間を飛ばして、けれどその飛ばされた時間の最中ほぼ毎日狼君は朧に街で偶然会っている(待ち伏せされてる)的なのをﾓﾉﾛｰｸﾞで少し語って貰えればと。それで今度は互いのﾏﾌｨｱのﾎﾞｽが同時期に同じ依頼を出して来て、ﾁｰﾑ対抗戦と言うかﾏﾌｨｱ対抗戦でもやりたいなと。敵組織と言う設定を活かしたかったのでざっくりですが…!)

ったく…風邪とか引かれたら面倒臭かっただけだ。
何もお前を心配してじゃねぇ、良いな？

(バレてしまっては仕方がない。開き直って言い訳をすると彼の指さす無人の波止場を見て頷き。大分船の操縦にも慣れ波止場に上手く船を停めると船から降りてスーツケースを取り出し。相手も降りたのを見ると船の発見を遅らせる為エンジンをかけたまま逆方向へ船の舵を向けるとそのまま無人の船を走らせて。朝靄のかかった波止場を抜けフェリー乗り場というものを探そうと辺りを見渡し、スマホを相手に返して尋ね)

それで、フェリー乗り場は何処だ？

(/成程…募集で書かせて頂いたシーンですね！恐らく一ヶ月後にはげっそりしているでしょうね！()マフィア同士の対抗戦…良いですね！最近仲間として一緒に行動して来てたので久し振りに敵方に立って戦うのもまた良いですね！素敵な案を有難うございます、是非採用させて下さい！)

はいはい、分かっているよ。それが嘘だってことぐらいね。

(悪戯っぽく笑って、またちょっかいを一つ。ほんと素直じゃないなぁと感じて。それから救命ボートを降りると証拠隠滅の為か、エンジンをかけたまま救命ボートを大海原へと放し。少し肌寒い中を歩いていくとスマホを相手から返して貰ったのでブックマークしておいたフェリーがホームページを開き、時刻表と地図を出して)

フェリーの乗り場はこっちだよ。まだ朝早いからフェリーは来てないと思うけど、フェリー乗り場の施設内には待機場や食堂があるからそこで休憩しようか。特に君は寝てないで運転していてくれたから疲れているだろうし。



(/はい!募集のｼｰﾝです、むしろそちらが話のﾒｲﾝだったのだろうと思っていましたので申し訳なくも感じます…! ありがとうございます!対抗戦と言っても血は流れない系だと思いますので2人はちゃんと絡みます…! もしﾄﾋﾟ主様の方も展開がございましたら遠慮なくこちらにお申し付け下さい!)

おい。人の話を聞け！

(相手がさらりとかました発言に一瞬うっと言葉に詰まるものの誤魔化すように怒鳴りつけ。相手がスマホを操作して出した時刻表と地図を眺め、まずは乗り場のある方向へと向かって歩き出し。そこまで遠くないのが幸いし、十分も歩けばたどり着けそうだ。確かに体をあれだけ動かしたというのに休憩をロクに取れていないのは相当堪えていて。何か朝食になりそうな物を食べつつ休憩したいという願望があるのも事実であり、ここは素直に同意することにして)

そうだな、何か朝飯でも食ってフェリーが出るまで休憩するか。

(/いえいえ、その時のノリとテンションで書き上げたシーンだったので…()しかし、改めてやるのも楽しみです！了解致しました、対抗戦も楽しみですね！有難うございます、何か思いついたら此方からも提案させていただきますね！では、背後は失礼致します、ごゆるりとお楽しみ下さいませ！/レス蹴可)

休憩してたらお互いに寝ちゃってフェリーを乗り過ごす、なんてことはないようにしないとね。ーーまあ、君が寝たくなったら僕が起きておくから寝ても大丈夫だけどさ。

(地図と現在地を見て歩きながらそう告げ。あの豪華客船での乱闘後だから彼も疲れているだろう。有り得ないとは思うが、もし歩いている途中で倒れたら肩でも貸そう。ーー暫く歩いていると目的地のフェリー乗り場が見え、中に入る。現在は朝の6:30頃。食堂はさすがにやってないかと思ったが、漁業が盛んなお陰か、食堂は漁から帰って来た漁師たちで賑わっており)

朝早くからやっているんだね。
どうする？もう朝ご飯を食べていく？

(フェリー乗り場の施設内の食堂前で立ち往生して、隣の彼に問い掛けて)



(/了解しました…! あっ済みません…!最後にお聞きしたいことがありまして、対抗戦時にﾓﾌﾞ部下を割と話させても大丈夫でしょうか？と言うことと恋愛?のﾌﾗｸﾞはいつ頃から匂わせておけば良いでしょうか?重ね重ね済みません…!)