Get out!!『非募』

むしろ、そう言う馬鹿正直で生意気な所が『気に入った』んだよ。銃を突き付けられて泣きもせず嘘もつきず歯向かってくる人間って最近じゃ見かけなかったからさ。
……そっか残念、まあ元から返答は期待して無かったよ。

(払い除けられた手と相手を見て上記を呟き。しかし残念だと言いつつもにっこりとした笑顔は張り付いたままで。相変わらず、穏やかそうな雰囲気と時折の冷たさ以外の感情は表に出さず。周りの人間は気味が悪いと思うだろう。ーーそして、相手に向けている銃をかちゃりと持ち直し。まるで先の残念と言う言葉は死刑宣告のよう。だがそれを撃つことはなく、むしろ逆に銃をしまい)

それじゃあ僕は帰るから。
君も気を付けて帰るんだよ、おチビ君。

は…？お前…本当に馬鹿なのか？殺せって言われてるって言ってたじゃねぇか。

（此処まで反抗的な態度をとれば死ぬ間際位あの飄々とした表情を怒りに歪めることができるだろうかと思ったがその予想は外れ相手の表情はやはり微動だにせず。本気で死を覚悟した時耳に入ってきた相手の言葉に一瞬脳が停止して返答に詰まるものの先程の相手の言葉との矛盾を突き。決して殺して欲しい訳ではないが相手の行動はまったく理解できず訝しむような眼差しで相手を見て）

え？殺されたいの？君ってマゾ？
それともこっちの心配をしてくれるの？

(にこっと笑い掛け、わざと相手に当てはまらないことをからかうように述べ。大体の人間は銃を仕舞えば、ここで脱兎の如く逃げるんだよなと思いつつ律儀に不可解さを露わにする相手を見て。やっぱりこれくらいの気概がなくてはと内心でほくそ笑み)

あ！？マゾでもないし心配してるわけじゃねえよ、誰がお前なんか、勘違いすんなバーカ！
…おい、それ持っとけよ。俺の連絡先だ。お前に借りを作るのは癪だ、何かあったら一個くらい出来そうなことは代わりにしてやる。
まぁ次顔を合わせたら今度こそ俺がお前を仕留めるけどな！

（相手の言葉にいつも通り突っ掛かり変に質問した自分が馬鹿だったと過去の浅はかな自分に嘆息し。相手に背中を向け拳銃を拾い上げポケットに戻してから思い出したようにガムの包み紙の裏にペンを取り出してサラサラと何か書いてから相手に投げつけて。獲物を狩る狼のような瞳で相手を最後に一度すっと見据え再び背を向けて来た道を引き返して行き）

あははっ、残念。
ーーっと何これゴミ？って、君の連絡先？
……ちょっと待って。ほらおチビ君、忘れ物だよ。それ僕の連絡先ね。名刺ぐらいちゃんと作りなよ。

(笑っていると何か紙を丸めたものを投げ付けられたので、一瞬ゴミを寄越したのかと思い、サラッとそう言ってしまうが、開けてみれば相手の連絡先で。案外お人好しだと思いつつ数秒考えた後、自身もポケットから連絡先が記された名刺を一枚取り出し、引き返そうとする相手に向かって投げ付け。朧月のように霞んで見えにくい心情を抱えて「にしても……出来そうなこと、ねぇ」と意味深に呟き。そして、相手の打倒宣言に笑いつつ軽くひらひらと手を振って)

はいはい、仕留めるとか無理だろうけどね。
まあ、生かしておいてあげたんだから精々次に会うまで死なないようにね、狼君。

(そう紙に書かれていた名前をさっそく言って、自身もまたナイフと買い物袋を回収すれば相手とは反対方向の路地裏の奥へと進み、マフィアの本部へと帰って行こうとし)


(/度々背後を失礼します。今後の展開ですがそれぞれ帰った後の二人のマフィアでの様子を少し書いてから、二回目に会った時まで飛ばしますか？)

悪いな、お前みたいに偉ーくないから名刺なんてゴタイソウなもんは持ち合わせてねぇんだよ。

（背後で聞こえた声に振り返った瞬間飛んできた紙を掌でキャッチしては相変わらずの毒舌に溜息を吐きながら言葉を返し。ちらりと眺めてから朧という相手の名前を見て密かに口角を上げるとさっとポケットにそれをしまい込み“そう言ってられるのも今の内だ”と不敵な笑みを浮かべて言い放ち、反対方向に歩いていく相手の背中を見やってから自分もクルリと踵を返しマフィア本部の方向へと歩いて行こうとして）

（/そうですね、少し書いて飛ばしていただいて構いません！）

(見た目は普通のオフィスビル。けれど一棟丸ごとマフィアの物で、ここがあのApatheiaの本部だ。大層厳重な警備がされた門を警備員に自身の通行証を見せて通り過ぎる。外装は50階もあるオフィスビルな癖に、ボスの趣味で絢爛豪華な洋風に改装された中へと入った。まだ買い物のタイムリミットまでには時間があったので、ボスの部屋に行く前に情報室でデーターベースにアクセスをして、検索ワードに『Ataraxia』『狼』と打ち込む。ヒットして出てきた情報を手早くプリントアウトしてそれを持ち出した。そのまま目的地まで歩いて行き、ノックをする前にボルサリーノ製の帽子を外してボスの部屋に一礼をして入る。「ボス、買ってきましたよ」とニコニコしながらボスと呼ばれた優しそうなお爺ちゃんーーだがやる時はやる組織のトップに買い物袋を渡す。「ご苦労だったね」と穏やかに言うボスに「いえいえ」と呟く。そして、別件で一つ頼み事をしようと先程プリントアウトしてきた紙を机の上に差し出し)

ーーボス、話は変わりまして一つ頼み事があるのですが。
この男……私に一任して頂けないでしょうか？代わりにそちらの溜まりに溜まったデスクワークを引き受けますので。

(突然の申し出にボスは珍しいものでも見るかのようにキョトンとし、確かに自身は他の幹部とは違ってあまり彼に要望を出してこなかったことに気付く。暫く間を置いて、まあAtaraxiaでもただの構成員だから任せても良いかと考えたのか「妙なことをしない限りは好きにして良いよ」とボスは答える。ニコニコと笑顔のまま「ありがとうございます」と言えば「はい、じゃあ約束通りこれを宜しくね」と輝かしいほどの笑顔で返されて、大量の書類をドサッと手渡される。さすがに今日は徹夜になりそうだなと思いつつ、しかし背に腹はかえられないと笑ってその部屋を後にした。そして、腹の中では“気に入ったオモチャを誰かに奪われるよりかはマシだ”と思いつつ口角を上げると不吉な笑みを微かに浮かべた。そこを偶々通り掛かった部下が、いつものにこやかな上司とは異なった雰囲気にビクッとした様子で後退り、誰か彼の“悪趣味”の標的にされたのか？と恐々しながらその場を離れて行く。その様子を横目に見て、おっといけないと普段の笑顔に戻すとこの書類を片付ける為に自身のデスクへと向かって行く。これから“あの彼”に関わっていくのが楽しみだなと嗤いながら)


(/ありがとうございます。結構ボスの辺りを好き勝手に、しかも一気に書いてしまったので駄目でしたら訂正しますのでご指摘下さい…！)

あーーーー、気分最悪…

（『Ataraxia』本部の敷地の更に端にある構成員の為の寮の自室に帰りふらふらと倒れ込むようにソファに倒れて。あの時はついカッとして暴言を吐いていたが流石に生命の応酬の時は気も張り詰めているし疲れる。変に幹部クラスの男に手を出した自分が馬鹿だと言えば馬鹿なのだが。それから思い出したようにポケットから名刺を取り出しぼんやりと眺めて）

朧、ねぇ

（そこに印字されていた文字を指でなぞり口に出してみて。少し迷ったもののなにかに使えるかもしれないとスマホの電話帳に相手の連絡先を登録すると先程のことが鮮明に蘇ってきて悔しさに身を起こすと到底寝ているような気分ではなく動きやすそうな服を引っ掴んで着替えると普段は使わない鍛錬所へと繰り出してマフィアの屈強そうな男達を相手取り暫く体を動かし汗を流して次こそはあの相手を倒せるようにと調整をし終えれば漸く部屋に戻りシャワーを浴びてベッドへと潜り込みそのまま眠りについて）

（/駄目だなんてとんでも無いです…！取り敢えずこちらも合わせて置きますのでいつ飛ばして頂いても大丈夫ですよ！/蹴り可）

(次の日の午後。結局昨日は徹夜になってしまったと小さく欠伸を零して、本日は担当が回ってきた中立区の繁華街をパトロールしている最中。ここは訳あってAtaraxiaとApatheiaのどちらの管轄下に置かれていない中立的な地区。しかし無法地帯ではなく、第三勢力などが入り込まないようにこうして常にどちらかがパトロールしていて、今日はApatheiaの方が行っていると言うわけだ。しかし、いつもは二人一組でパトロールしているものの今日に限っては、今朝方に相手が抗争に巻き込まれて病院送りになったため空いている者を手配する時間が無く、結果一人で回る羽目になっている。現在は夕方。今は暇だが、もうすぐ繁華街もネオンライトの光と共に活気付くだろう。面倒くさいことにならないと良いけどと思いつつやはり誰かを手配して貰おうと考えてスマホを出し、ふと連絡帳の“狼”と言う宛先が目に止まり。せっかくだからと思って電話を掛け)

ーーあっ、もしもし？狼君。
昨日君のことを返り討ちにした朧だよ。
今日は深夜まで暇かな？まあ、君のことだから暇そうだよね。今から中立区の繁華街に来てくれないかな？……え？嫌だ？昨日は『何かあったら一個くらい出来そうなことは代わりにしてやる』とか言ってた癖に。
取り敢えず待ち合わせ場所は繁華街の東口にあるゲートの前だから。じゃ、待ってるよ。

(そう相手に有無を言わさぬような口振りで一方的に通話を切り、繁華街への東口に向かって歩いて行き)


(/飛ばさせて頂きました…！/蹴り可でしたがどうしても伝えたいことがあったので…。狼君のツンがほんと最高です…！あまりドSになってない愚息ですがこれからも宜しくお願いします…！/では背後は徹底します)

仕事が多い…
ったく、こんな時に一体誰だ…はい、もしも…あ！？
お前本当に名乗る所から腹立つな…
こっちはお前と違って忙し…あ、おい、話を聞け、おいっ……
切りやがった…

（机の上に山のように盛られた資料はまるで嫌がらせのようであり数日仕事を貯めただけでこうなってしまったのだが終わらせなければいけない為午前中から机に座りペンを走らせては溜息を吐いていたが突然スマホの着信音が鳴りこんな大変な時に誰だと不機嫌な声で出れば相手は昨日の彼で。ますます不機嫌さは増して要件を聞けばこんなに忙しい時に繁華街まで来いという一方的な要件と気がつけば切られている電話に全く身勝手な奴だと通話が切れたと示すディスプレイを見ながら大きな溜息を吐き。確かに昨日約束をしたのは自分であるためさっさと借りは返してしまおうと立ち上がり服を着替えると相変わらずの仏頂面で一方的に約束を取り付けられた繁華街の東口まで足を運び）

（/な、なんて嬉しいことを言って下さるんですか…！本体が大号泣しそうです…うっ。寧ろこちらが朧君の返しに毎回舌を巻いておりまして…本当にこんなに素晴らしい男の子がうちの愚息のために来てくれていると思うと涙が…。こちらこそ口ばかり悪い愚息ですがどうぞよろしくお願い致します…！/それではこちらも失礼させていただきます！）

(日が沈むとあっという間に辺りは暗くなり、反比例するかのようにネオンライトが繁華街に点いていき。こちらは目立ちにくい黒一色だが、ボルサリーノ製の帽子とロングコートは昨日と同じ物なので、相手が見たらすぐに分かるだろうと考えて。そうして東口のゲートで待っていれば客を呼び込もうと夜の蝶が飛んで来て。追い払うのも面倒なのでニコニコしながら適当に相手をしていると、律儀に足を運んできた彼を見つけ。途端に嬉しくなり、夜の蝶に「連れが来たからごめんね」と言って気分良く相手の元まで行き)

やあ今晩は、狼君。
小さくて目立つから逆に見つけやすかったよ。

呼び出して早々言う言葉がそれか…
わざわざ出向いてやった俺に感謝ってもんはねぇのかよ？
それにこんな所にAparatheiaのお偉いさんが何の用事があんだよ？

（東口のゲートに辿り着き辺りを見渡して居ると聞き覚えのある声がして、見ればそこには昨日の相手が立っており。開口一番相変わらずの毒舌っぷりを発揮する相手に思い切り顔を顰めて全く苛立ちを隠そうとせず。そもそも此処は両組織の支配下に無いだけあって所謂統制の取れていない無法地帯、用事がなければ余り長居をしたい場所ではないが一体何の用事があってこんな所に自分を呼び出したのかと相手に問い詰め）

はいはい、いいこいいこ。
ーーそれで用事と言うか、まあ今日は僕がここのパトロールの担当なんだよね。“Aparatheiaのお偉いさん”と言えどもお高くとまってないで部下と一緒の仕事もするのが僕のやり方でね。
と、前置きはさておき、狼君一緒にパトロールしてくれない？生憎と部下が欠勤してるからその代わりとしてさ。

(感謝は無いのか、と言った主旨の言葉を聞いて何だか身長のせいもあってか、ありがとうと言うよりもいいこいいこと年下を褒めるようなそれがしっくり来ると思い、ニコニコとしながらそう言って。また、幹部であれど傲慢ではないことを示唆して軽く笑い。ようやく本題を相手に言い出して、様子を見るように反応を待ち)

お前なぁ…俺をなんだと思ってんだよ…！
あー、相変わらず変な奴だな。変わりもんだとは思ってたがまぁ予想通りってとこか。
で、何で俺がその部下の代わりなんだよ。俺は敵対組織の構成員だぞ？何で仲良くパトロールなんかしなきゃいけねぇんだよ、代わりの部下なんて何人でも居るだろうが。

（幾ら身長が小さいとはいえまるで本当に小さい子を扱う様な相手の対応にふるふると怒りで拳を震わせつつ。幹部クラスにもなると威張って仕事はせず優雅に暮らしているような偏見を持っていた為相手の返答には少し驚き、また同時に少し感心してしまうもののまさか相手にそれを伝えてやるほどお人好しではなく。目的はわかったもののわざわざ自分を呼び出すほどの事ではないだろうと思いながらそんな言葉を発しまた机の上の仕事が溜まっていくのが目に見えて大きな溜息を吐くもののここまで来てしまった以上わざわざ帰るのも面倒で仕方なく付き合う事にして）

うーん、何って言われても……強いて言うならお気に入り？あっ、弄りやすい的な意味でね。
いや、それが部下には事前に他の仕事を割り当てちゃっててね。無理矢理、引っ張ってくるのも可哀想だから敵と言えども暇そうな狼君を呼んだわけだよ、嫌がらせも含めて。でも、ここは中立区だからパトロール以外互いの構成員は近付かないと思うから安心しなよ。

(お気に入りのオモチャと言ったらさすがにパンチでも飛んで来そうなので、ややボカしてそう伝え。何で彼を選んだのかと言うのは実に簡単な理由で、お気に入りの彼に嫌がらせをしたかったから。とは言え、部下が忙しくて呼べなかったのは本当のことだし、今日のパトロールのパートナーの欠勤も本当のことだ。なので、最もな理由の方を強く言い、本心はさり気なく付け加えるだけにして言った。何やら組織が云々とも発言したのでやはり周りの目は気になるよねと思いつつ、ここは中立区なのである程度は大丈夫だと言う風に伝え。万が一、見つかっても脅して連れ回していたとでも言えば良いかと考えて、何故か溜め息をついている相手を見遣り)

…あ、そう…。
あのなぁ…暇な訳ねえだろ！？ 忙しいんだよ、大忙しだ！
お前の場合嫌がらせが９割だろうが…。
まぁ、俺だって好んでこんな場所来たりしねぇからそこは余り心配してねぇけど。
…はぁ、パトロールならそうと最初に言えよ、銃弾足りっかな…。

（既に怒りを通り越して呆れの域に入っており変な奴に捕まってしまったかもしれないと内心げっそりしつつ暇だと思われたのは心外であり猛抗議して。相手の真の目的が完全に嫌がらせであることは相手の性格から類推しても明白な事実でありもう諦めたように溜息一つで片付けては周りをグルリと見渡し裏の社会の中でも犯罪の蔓延る夜の町に少し顔を顰めて。ジャケットのポケットの中の銃を見て銃弾が一応いつ起こるかわからない抗争のために数発程入っているのと換えの銃弾が何個か入っているのを確認し無闇に発砲しなければ1晩くらいは保つだろうと結論付け、有事の際は相手の戦闘力を以てすれば何とかなるだろうと思ってしまってからそれが相手の力を認めたようで悔しく相手になど頼らないとわざわざ自分の中で訂正して）

へぇ、じゃあ大忙しでもわざわざ敵の為に来てくれた狼君はお人好しだね。
……うん？だって、“僕を仕留める”とまで豪語した君になら、言わずともこの繁華街と聞いたら武装が必要だと分かると思ってね。まさか男二人でこの繁華街でデートと洒落込むとでも思ったわけ？はははっ、面白くない冗談だね。

(嫌々言いつつも結局は動いてくれる相手を見て、凄くチョロいなーとは思うが、何だかんだ甘いんだなとも思い。だからこそ嫌がらせのし甲斐があると我ながら最低なことを考えて。険しそうに辺りの繁華街を見て、武器の確認をし始めた相手に本音を交えたからかいを一つ。いつでも周りや一部の身内から背中を狙われている自身は常に重装備な為、そこら辺は意識の違いかと心の中で呟いて)

ーーまっ、取り敢えず繁華街をパトロールしようか。

(ニコッと見た目は優男っぽい涼しげな笑みを作って、繁華街の中を行こうとゲートを潜って彼を手招きし)

バーカ、んなわけねぇだろ、さっさと昨日のツケを返すためだ。
馬鹿言え、お前なんて1発で仕留めてやんだから予備は要らねえんだよ。
…ほんと笑えねえ冗談だな、想像しただけで悪寒がする。

（お人好しだと言われては自分はそこまで善人なわけではなくさっさと関係を切りたかっただけであることを告げて。確かに電話を受けて繁華街と言われて何も考えずに来てしまった節はあるがよくよく考えてみれば指定された場所は妙でただ嫌がらせのための呼び出しであればこんな無法地帯で無くても良いはずであり。こんな物騒な町で男2人でデート。何故だか想像してしまい瞬時に苦々しげな表情をして振り払いこちらから願い下げだと言わんばかりの表情で。そんな事も気にせずゲートの中から手招きをする相手を見て完全に見た目詐欺だと思うもののそれを口にすれば見た目は褒めている事になり癪に触るので心の中でのみ悪態を吐いて仕方なく相手の後を追ってゲートの中へと足を踏み入れ）

ーーさてと、まずは東と北をパトロールしようか。
ここの二つは飲食店がメインの道だし、今の御飯時の時間帯だとここが混むからね。

(仕方なしに入って来た彼を見ながらも相変わらず穏やかそうな笑みを有したままで。ゲートの入り口に設置されている繁華街の地図を見つけると指を差して経路を相手に伝え。現在、午後の7時なのでキャバやディスコなどが無い方が混んでトラブルが起きやすいと読み。ふと、不覚にも美味しそうな匂いが立ち込める辺りに食欲が刺激され)

ついでに何か食べ歩く？

…美味しそうな匂いに刺激されたのか？お前、意外と単純な奴だな。
パトロール中に悠長に食事かよ、構わねえけど。

(確かに今の時間帯であれば一番問題が発生しやすそうなのは相手の読み通り繁華街の中ではネオンの毒々しい色が明るいこの通りで。客引きの為にと美味しそうな匂いを流すのは店として当然の戦法ではあるが隣の相手がそれに完全にかかっていればやれやれと言わんばかりの表情で皮肉めいた言葉を告げ。しかし深夜までパトロールは続くとなると確かにどこかで一度食事は挟まないといけないだろうし確かに美味しそうな匂いが食欲を唆っているのは間違いなく自分の胃もそろそろ猛抗議を始めそうな為取り敢えず何か買おうかと辺りの店を見渡してみながら相手に問いかけて)

で、お前は何が食いたいんだ？