Get out!!『非募』

はーい、ストップ。
新人君もAtaraxiaの君もみっともないよ。

(どうにか口論する二人の元に辿り着き、いざこざを止めようとする。「そんなことを言われてもーーって！？朧さん！」「あ゛？さっき演説してた奴か？」と交互に言われ。「とにかく互いのボス自慢は良いから、閉会式が終わるまで大人しくしていようね」と宥める。しかし「ですが！彼があることないこと言うんですよ！」「それはこっちの台詞だバーカ！」「ああもう！五月蝿い！！」「お前の方がウルセェよ！」とまた言い争いが始まる。口論と言うか子供の喧嘩みたいだ。取り敢えず、ギャラリーも出来始めてしまっているので無理にでも止めようとして)

はいはい、二人とも落ち着いて。

(そう間に入り込むが。「邪魔だ！」と手を切りつけられそうになったので一歩下がり。Ataraxiaの彼の手には食事をする時のナイフ。ステーキだと切れ味は良いだろうが人間だと切れ味は悪いだろう。無効力化をするのは簡単だが、あのような演説をした手前Ataraxiaの者に手を出すのはマズイなと考えつつ攻撃を避けて)

（人混みを掻き分けて進むのは存外得意だ。体が小さいおかげで隙間に体を入り込ませるのが容易だからだ。隙間を縫うように歩いていくと、いつの間にか朧の姿が見える位置までたどり着いており。見れば、若い2人の争いの様で。Ataraxia側の彼の方はステーキを切るナイフで朧に攻撃している。それを見た瞬間その卑怯さと朧に対して攻撃をしているという事実に苛立ちを覚え。後ろから近づき軽くその男の腕をひねり上げるとさっさとナイフを奪い、片手でくるりと回し睨みあげ）

…阿呆か、ボスを困らせてどうすんだよ。それにそれは武器じゃねぇだろ、マナーがなってねぇぞ。

（自分のことは棚に上げマナーを注意し。しかしここで乱闘を起こすことは二組織の不利益にしかならないのは冷静に考えればわかることだ。問題は今、頭に血が登っている彼に冷静に考える力があるかどうかだが。）

(繰り出されるナイフを避けていると、いつの間にか相手の後ろに回っていた狼君が視界の端に映り。瞬間、あっという間に敵の腕を捻って武器を取り上げる。さすが相棒とハイタッチでもしたい気分で)

狼君ありがとう。助かったよ。

(にこりと笑う。さて、狼君に捕まってはいるもののまだ暴れているAtaraxiaの彼を見てどうしようかと悩んでいたら。警備員の人が来て、彼をズルズルと引き摺っていってしまう。それを見た新人君は「済みません。自分も付いていきます」と彼も彼で相手を煽ったことに罪悪感を覚えたからか、同伴を希望してこちらに一礼をすればパーティー会場から出て行く。嵐のように過ぎ去っていった出来事に苦笑を零しつつも狼君を見遣り)

もうすぐ閉会式だけど、さっきの場所に戻る？

ったく、何してんだか。
まー、大事にならなかったから良かったんじゃねえの？

（相手に礼を言われるのはどうしても慣れず視線を外しわざとぶっきらぼうな声を出し。ギャラリー達もいつの間にか捌けており、少し辺りを見渡して耳の後ろを掻き）

そうだな、取り敢えず戻るか。

（ステージの上は着々と閉会式に向けて準備が整えられている。同意の意を示し壁際まで戻ると再び会場が暗くなり、ステージ上に上がった両組織のボスを見遣り。最後は二人が握手をして終わり、周りから拍手が湧き上がるという光景を若干冷めた目でみつつ一応拍手を送り。閉会式も終わり解散となったところで人がぱらぱらと帰り始めたので、明日の午後のこともあるし自分もこれくらいにして帰ろうと思い相手の方を見遣り）

じゃあ、俺も帰るわ。また明日な。

(二人で人口密度が低いあの壁際まで戻り。足を止めたところでタイミング良く会場が暗くなっていく。AparatheiaとAtaraxiaのボスがステージ上に上がっていき閉会式の挨拶をし合うと、最後は握手をして終わる。きっと二人とも握っている手に爪を立てて強く握り締めているだろうなと心中で思いつつ。それからその場で解散となったので、家に帰って明日の準備をしようと考えて。隣の狼君に視線をやれば彼も同じことを思っていたようで)

うん、また明日ね。

(ひらひらと手を振って別れの挨拶をした後。自宅へと帰り)



(/4日の本日は用事が立て込んでいてあまりロル返しが出来ないと思いますので、そのことを事前にここでご連絡をさせて頂きます…!)

（彼と別れて自室へと戻ると再び武器を整備し纏めておいた。銃弾を装填し、直ぐに使えるようにしておく。抜かりはない。それからシャワーを浴び、もしかしたら暫く横になることがないかもしれないベッドに横たわり暫しの別れを惜しむように寝転がりながら、長い一日の事を思い出しており。スピーチで緊張したり、はぐれて焦ったり、ナイフを振り回す男に若干ヒヤヒヤさせられたり、明日からが本番だというのに濃い一日だったと思いつつ目を瞑り。翌朝起きれば午後の指定された時間までの間はデスクワークをこなし、早々に昼食をとると準備が整ったのを確認してから部屋を出て約束の場所へと足を運び）

(/了解致しました！返信はお暇な時で全然大丈夫ですので…！事前の連絡、有難うございます。)

(本日は快晴。潜入作戦の決行日和かは分からないが雨よりかはマシだろう。天気予報とニュースを見つつ昨日の帰り道に買ったラフな服を着合わせる。普段はワイシャツやロングコートなどのオフィスカジュアルしか着ておらず他の系統は持ってすらなかったので、わざわざこの作戦の為にラフな服を調達しておいた。髪色と目色をそれぞれ赤みのかかった茶髪とやや明るめの茶色にして、いつも御世話になっている美容院に行く。「取り敢えず、ご注文通りに弄らせて頂きましたが如何でしょうか？」と美容師の方がスプレーワックスで整えてくれながら尋ねてきて。それに会釈を返せば「朧さんってミディアムマッシュも似合いますね」と営業スマイルをしながら最後の仕上げを終わらせる。料金はカードで支払い美容院を出れば、待ち合わせの時間までは充分に余裕があった。そのため今回はタクシーではなく電車に揺られて約束の場所に着く。赤っぽい茶髪のミディアムマッシュ、やや明るい茶色の瞳、パーカーにシャツにジーパンとラフな格好。今の自分を振り返れば執事の真似事をした時よりも普段とかけ離れている。そう思いつつ珍しく早く来ていた狼君に話し掛け)

ごめん、待たせたね。



(/隙間時間に投稿失礼します…!)

遅ぇよ。

（英字のロゴが入ったグレーのトレーナーにダメージジーンズ、ミリタリーなキャップを目深に被り相手を待っていれば、同じくラフな格好をした相手の姿があり。しかし、その姿は昨日とは全く異なり、自分と同じ色に揃えたのだろうが朧が全く別人に見えて瞳を瞬かせ。豪華客船の時よりそもそもの性格からの方向性を更に変えたからなのだろうが、変貌ぶりが凄い。何より自分と同じ髪色で瞳の色の相手の姿が見ていて新鮮で10秒ほどじっと見てしまってから無愛想に返事をし。普段はいつもスーツを着ているので、パーカーと言うのも何とも言えず新しいなと思いつつ、本拠地とされる建物のある方へと足を向け歩き出しながら最終打ち合わせを開始し）

で、今度のお前の名前は何だ？"兄貴"。

（/わあああ…お待ちしておりました〜！）

そうだね、じゃあ紅(くれない)で宜しく。あの時と同じように色名だから狼君でも覚えやすいでしょ？

(前回の銀の名前を思い出し、今回も分かりやすく色繋がりにする。ふと何故か数秒置いて返事をしてきた相手のラフな格好を見て、違和感が無いなぁと考えつつも、むしろ彼の私服はこんな感じなのかと思い。いつもは燕尾服に似た黒のスーツ姿しか見ていないから新鮮だ。それにしてもあの狼君から兄貴と呼ばれる日が来るとは何とも言えない気分である。けれど、同い年なのに兄弟でも通用しそうだから身長差と言うのは残酷だと思う。最後の調整をしつつ足を動かし)

ちなみに、紅は口が悪いけど狼君と口調が被るとややこしいから多少はマイルドにしておいたよ。とは言え、口が悪いことには変わりないから程々に流してね。
ーーそう言うわけで、面倒だからオレの言葉には一々食って掛かるなよ狼。

(如何にもガラの悪い輩の真似事をさっそくして)



(/片付いたので通常運転に戻ります…!!)

紅…か。

（確か豪華客船の時は銀という名前を使っていたか。確かに色で繋げているので覚えやすい。心の中でその名前を暗唱しつつ相手の話を聞き）

…おい、それ俺が口が悪いって言ってんのかよ。
ったく…はいはい

（食ってかかるなと言われてもそれは完全に気分次第であるし、食ってかからなければそれはそれで調子に乗って何を言われるかわかったことではない。適当に返事をしつつも相手のやや乱暴になった口調に内心ドキリとして。普段は自分のことを"狼君"だなんて呼ぶのに"狼"と呼ぶのも新鮮だし、一人称をオレに変えたのも何とも言えず新しい。何を考えているのだと自分を叱咤し思考を停止させると路地を中に入り、裏道の奥にある組織の拠点とも言われている建物の前で立ち止まり）

…着いたな、準備はいいか？兄貴。

（/了解致しました！）

ああ、大丈夫だ。

(そうぶっきら棒に返し、第三勢力Resistanceの拠点の一つを見上げる。見た目はこれと言って特徴の無い建物で、とても二大組織の両方に喧嘩を売ってきた組織の根城とは思えない。まあ、反乱軍が目立っていたら早々に芽を摘まれてしまうか。今までの相手の動きからするに、慎重派と読み取れるので下手な真似はしない組織なのだろう。
ーーさて、そのような組織に今から入るわけで。入口を足で蹴破って)

ぬるい警備だな。ったく、待つのは面倒だ。狼、このまま進むぞ。

(受付嬢と警備員すらいない小さなエントランスホールを一瞥して舌打ちを一つ。しかし、ここで時間を取られるのも癪なので先の扉を目指し)

お…おう

（相手の荒々しい雰囲気に若干気圧され。元祖口が悪い男としてはもっとこうガツガツ行くべきなのだろうが今は芝居とはいえ相手の変貌っぷりに目を丸くするばかりだ。しかし、確かにセキュリティとしてはあまりに緩い。Resistanceを統制しているという頭が本当にいるのか疑問に思えるほどだ。ロビーを抜けると幾つか扉があり一体どれに入れば良いのかわからない。だが、これは間違いなく何も入り口に表記していないのが悪い。自分達は潜入部隊として任務で潜入しているが、本当にこの組織に入団したいと考える人が来たらどうするつもりなのだろうか。否、ここでの反応から試験なのかもしれないと思いぐるりと扉達を見渡し困ったように声を出し）

兄貴、どの扉に入るんだ？片っ端から開けていくしかねぇか？

そうだなーー……っと。どうやらやっと連中がお出ましのようだ。

(目の前にある複数の扉を見て、どれを開けようかと悩んでいると。扉の奥からバタバタと慌ただしい足音が聞こえてくる。右端の扉を見遣れば何人かがそこから出て来て「アンタらが侵入者か？」と訝しげにこちらを見る。言い方からして監視カメラでも見ていたのだろうか？ とにかく一々説明をするのは面倒だが、かと言ってここでねじ伏せても意味が無い。取り敢えず目的を言おうとし)

侵入者？勝手に決め付けるな。入り口に誰もいなかったからここまで来ただけのことだ。このResistanceに入る為にな。

(無愛想に上記を述べれば相手は驚いた様子で「どこでこの組織のことを知った？」と睨み付け。やはり警戒されるかと思いつつも、最悪駄目なら彼らを蹴散らして実力差を見せ付ければ何とかなるだろう。……何だか、紅の演技をしていると考えまで暴力的になっている気がする。そんなことを思いながら再度相手を見遣り)

…何処で？知らねぇのか、お前らもう街では大分噂だぞ。
知ってんだろ？こっちは情報の回りが早い。
AttaraxiaでもApatheiaでも無い第三勢力が出来たって聞いて飛び付いてきたんだぜ。
漸くアイツ等に殺された俺らの親の仇が取れるってな。
アイツ等が憎くてたまらねえんだよ、アイツ等を倒す為なら何でもする。
どうすれば此処に入れる？お前は知っているか？

（警戒している様子の相手達を見遣り、咄嗟に口を開き。此処で変に迷うと怪しまれる。法螺話上等だ。ペラペラと有りもしないそれっぽい事実を並べ。親がマフィアによって殺された子供と言うのはこの街に於いては少なくない。そして、自分にとってその嘘は強ち本物の嘘でも無かった。百パーセントの嘘には何処かで怪しさが出てしまうが、少し真実を織り込んだ話は怪しさが緩和されるものだ。何処までが本当で何処までが嘘かは自分のみしかわからない話を並べ、今度は懇願するように入団の方法を尋ね。必死な声だ。我ながらかなり上出来の演技だと思う。ぎゅっと拳を握り締めじっと目の前の相手の双眸を見つめ頼み込む覚悟は出来ており）

(上手く話をでっち上げていく彼に感嘆の声を一つ心中で零し。豪華客船の時も感じたが、狼君は意外と話を合わせるのが得意だよなぁと横目で見て。しかしながら、今まで一度も聞いたことの無い必死な声に演技にしてはどこか引っかかると違和感を覚えつつも、今は目の前のことに集中し。「親の仇ねぇ……」とジロジロと上司っぽい者はこちらを見て、何を思い付いたのか顎に当てていた手を放し横の仲間に「そう言えば欠員が出てたチームがあったよな？穴埋めに丁度良いんじゃねぇか？」と聞いて「いや、ですが……こいつらやっぱり怪しいッスよ。ボスがいない時に入れるのを決めるのも駄目ですし」と部下らしき者がオロオロとする。「じゃあ、仮で良いだろ。入団試験はボスが帰って来てからにすればいい」と強行的に決めて「おいお前ら。家事全般とにかく雑用は出来るか？」と再びこちらに向き直り)

ああ、そのぐらいなら容易いが。

(そう言えば「なら、良し」と言って「良くないッスよ！」と隣の部下がツッコミを入れる。何だか騙しているのが申し訳なくなるぐらい目の前の二人はゆるい。だから下っ端止まりなのかな？と思いつつ「ちなみに、入団試験を合格するまでは“黒蝶”はお預けだからな」と自慢げにスマホの“黒蝶の待ち受け画像”を見せてきて。下っ端の構成員はタトゥーやカードではなくスマホの待ち受け画像が配られるのかと知り、それを眺めていると「取り敢えず、今からざっと中を見学させてやるから付いて来いよ」と先に扉の奥へと行ってしまう。残されたのは自身と狼君だけで)

……狼。さっきは助かった。オレは人に頼み事をするのが下手だったからな。

(そう弟の頭をポンッと軽く叩けばぶっきらぼうに礼を言って、すぐに敵二人の後追い扉の中へと入って行き)



(/狼君の過去がかなーり気になります(( いつか過去編みたいなのもやりたいですね)

（部下の方は怪しんでいたが、どうやら上司はそこまで深く考えない性格の様だ。その性格が幸いし、何とか取り敢えず仮入団に漕ぎ着ける事はできたらしい。それにしても、今はボスが居なかったとは。強行突破でもしていたらボスの居ない時に戦いを挑んでいてかなりの無駄足になっていた所だった。危ない危ない。今回はツいているなと思いつつ二人を見て。取り敢えずこの二人の信用を得つつ抜き出せる情報を抜き出しながらボスの帰還というのを待つのが一番効率的だろうと考え。と、自慢げに見せられた”黒蝶”に目が止まる。打ち合せの際の資料にあったものだ。確かResistanceの構成員は黒蝶を必ず何処かに身に付けているとか。スマホの待ち受け画像というのはあの引っ手繰り男が持っていたと思うが、彼も下級構成員だったのだろうと今更ながらに推測し。さっさと扉の奥の方へ消えていった相手の背中を見送りつつ追いかけようとした瞬間軽く頭を叩かれ。言い方すらどこかぶっきらぼうになっている相手に再び瞳を瞬かせていたが彼の姿が扉の奥へ消えたのを見て慌ててその後を追いかけることにして）

(/か、過去編…！色々フラグを立ててますが…上手く回収出来たら面白そうですね…！)

(指であちらこちらを差して早口で数々の部屋を説明していく二人の後について行き。この調子ならボスの部屋も案内してくれるかなと少し期待するが。不意に4階まで上がったところで足を止められ「この拠点は8階まであるが、おれ達みたいな下級構成員が入れるのはここまでだ。5階からは立ち入り禁止だぞ」と言い「一定の成果を上げれば入れるようになるッスよ」と部下が付け足す。それを聞いて)

8階まであんのか。……じゃあ、ボスの部屋はさぞかし眺めが良いんだろうな。

(そうさり気なく遠回しに言えば「眺めは最高なはずだぜ。何せ最上階だしな」とドヤ顔をする上司に「ぼくも貴方も入ったことは無いッスけどね」と呆れて告げる。取り敢えずボスの部屋は最上階、つまりは8階のようだ。このゆるい二人を完全に信じているわけではないが、現時点では貴重な情報であることには間違いない。そう考えていれば、どうやら最後の4階の部屋に来たようで。開けてみるとそこは調理場だった。結構本格的な設備だと思っていると「じゃっ、下っ端(仮)。晩飯の準備よろしくな」と上司が脱兎の如く走り去り「ちなみに材料は沢山あるんでメニューはお好きにどうぞッス。晩御飯を食べない奴も割といるから、大体40人分ぐらいは作っておけば間に合うッスよ。んじゃ、よろしくッス」と続いて部下の彼も脱兎の如く走り去って行き)

……で、狼君。突然、料理をすることになったけど君って料理できたっけ？包丁持てる？

(二人がいなくなったので演技を止め。キッチンに置かれた調理道具や材料を見れば、どこか彼に対して子供っぽい扱い方をして)



(/仇っぽい奴が今になって現れたなど上手く現在と結び付けて過去は回収したいですね…! いつかじっくりと!)

(部屋を説明してくれるのはいいのだが、非常に早口でわかりにくい。辺りを見回しつつ歩いていけば、不意にその足は四階で止まってしまい。朧が上手く誘導したのでボスの部屋が恐らく八階にあるというところまでわかったので良しとしよう。そう思って最後の部屋に入ると早速夕飯の準備を押し付けて脱兎のごとく走り去っていったその後ろ姿を呆れたように見送る。雑用とはこういうことか。それにしても四十人分とは、かなりの量である。若干困り果ててぼんやりとキッチンを見ているといつも通りの相手の茶化すような声音に顔を上げ睨みつけ)

お前…舐めてんのか、俺、一人暮らし歴何年だと思ってんだよ…

(流石に料理くらいは出来る。自炊は基本だ。しかし、やはり彼のいつも通りの語調にはどこか安堵してしまう。やはり、此方のほうが自然だと思いつつ業務用の大きな冷蔵庫を開くと確かに食材は余る程ある。大人数に振舞うならやはり凝った物だと時間がかかってしまうので無理だろう。しかし、あからさまに手抜き感のある料理を出せばいきなり怒られ兼ねない。雑務全般は出来ると断言してしまった以上それに見合う料理を作らなければならないと考え、悩み)

和食、洋食、中華…まずはそこからだな。
一日目だし普通に和食が良いか…魚はかなりあるし秋刀魚の塩焼きなんて今の季節は美味しそうだな…。
後は煮物か…お、さといもがあるな…これと、あと栄養バランス的にはもっと野菜が必要だな…いんげんとにんじんと…レンコン…よし、これで煮よう。
これ以上おかずを作ってると時間かかりそうだしな…そうするとご飯を工夫するか…炊き込みにすればただのご飯でも少しは豪華に見える…
よし。秋刀魚の塩焼きとさといもの煮物と炊き込みご飯にしよう。味噌汁は豆腐とわかめでいいだろう。

(/狼の仇はApatheiaに居る設定なので…！仇を見つけたときに朧君がどう立ち回るか楽しみです…！)

勿論、一人暮らしなのは知ってたけどコンビニ弁当のイメージがあったからさ。

(行動範囲などはとうの昔にリサーチ済みだったが、さすがに食生活までは見ていなく。意外や意外。スラスラと料理の献立を考えていく相手に感心しつつ和食を作るのは久々だと思い。話を聞きながら手元の調理道具を使う物と使わない物に分けていく。冷蔵庫の隣に置かれた保冷バッグも開けて中身を見ていき)

了解、秋刀魚は今の時期は脂が乗っているしね。大根おろしも付ければ簡単に見栄えが良くなるし。あっ、そうそう。こっちに椎茸があったからこれもブツ切りにして煮物に入れちゃおうか。それと炊き込み御飯は、鶏肉としめじとこんにゃくとゴボウで。後は彩りを考えてさやいんげん、ニンジン、油揚げを入れれば良いよね。味噌汁は狼君が今言った具材でいっか。他が具沢山だし。
じゃあ、効率良く作る為に料理は分担しようか。鍋類を使う料理の煮物と味噌汁、それ以外の炊き込み御飯と秋刀魚の塩焼き。狼君はどっちを作りたい？四十人前作れそうな方を選びなよ。

(そうにこりと笑いかけ)



(/胸熱です…!上手く立ち回れるように頑張ります!! こちらも上手く過去フラグ立てていければと思います…!)