匿名さん 2015-11-23 11:32:49 |
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(そう言えば遊園地の時も狼君はカプチーノを飲んでいたようなと考えつつ、泡が好きと言う相手の言葉に彼らしい可愛い理由だと思いながらも自身もコーヒーメーカーにモカのリフィルをセットしていき。簡単にモカが作られていく様子を眺めながらマグカップを取り出して、その良い香りにホッとしつつ。何となく今は甘いコーヒーが飲みたい気分だったので、スプーンと砂糖を見遣って)
そうだね、僕は砂糖を使おうかな。偶には甘いコーヒーも良いかなって思って。
ほんとだ、珍しいな。ブラックでいいって言いそうなのに。
(聞いたは良いものの恐らく要らないと言うのだろうと予想していた自分としては相手の答えは意外で、もう一つずつ相手の分の砂糖とスプーンを取るとカプチーノのカップを持ってソファの前に置いてあるテーブルにそれを置き、ふかふかとした大きなソファの左側に腰をかけ。高そうなソファだ、幾らくらいするのだろうと考えてしまう辺りに自分の貧乏人具合が出ている気がして考えるのを辞めると先ほど取ってきた砂糖をパラパラとかけ、クリームを一つ入れてスプーンで簡単にかき混ぜるとゆっくりとそれに口を付け。砂糖が泡にかかってほんのりと甘い其れは口の中で直ぐに解けて消えて行き、機械で作られたとは言え流石に本格派なその味に感動していれば低い出航の音が聞こえ、ゆっくりと船が動き出したのがわかり)
後で甲板にでも行ってみるか?天気もいいみたいだし、夜行けば星空と夜景が綺麗に見えるだろうな。
ひょっとしたら狼君と好みが似てきたのかも。
(そんなことを冗談交じりに言いつつ、モカの入ったコーヒーカップを持ちながらソファの右側へと腰を掛ければ、狼君が持って来てくれていた砂糖とスプーンを取って零れないようにゆっくりと入れていき。冷めない内にかき混ぜていけば、火傷をしないように飲んでいき。砂糖とモカの甘みのある味に気分を落ち着かせていると、どうやらクルーズ船が動き出したようで。もう午後の2時になったのかと思っていれば狼君からの提案に頷いて)
うん、そうだね。コーヒーを飲み終わったら甲板に行こうか。確かに今日は晴れているし、今の時間帯だと東京湾がよく見えそうだね。
何だ、それ。…何となくこそばゆいな。
(相手の冗談に思わず笑ってしまったものの、よくよく考えれば何となく嬉しくて。其れ程多くのことを共有出来た証であり、こんなに良く自分が笑う様になったのも思えば何となく相手に似てきたからである様な気がして。無愛想で毒しか吐かない様な自分に笑顔と優しさを教えてくれたのは間違い無く相手で、それは言い換えれば似てき始めたということで。多くの時間を共有すると人は似ると言うが、相手とそうなれたのは中々に嬉しいことであり、カプチーノをゆっくりと飲んでいきながら相手の言葉に頷き)
そうだな。幸い風もそこまで無いし寒くもないだろうし。一緒に行くか。
ん、了解。
(そう頷いて、手元にあるモカを飲んでいき、ようやくコーヒーカップを空にすればそれを片付けていって。ふと、こう言ったクルーズ船は、あの出会ったばかりの頃に任務のため二人で乗った豪華客船を思い出すなと懐かしんで、彼に悟られないようにして微笑みを零しつつ、トレンチコートを着直すと、甲板へと一緒に行く為に相手を扉付近で待ち)
(カプチーノを全て飲み干し片付けるとダブルブレストジャケットに腕を通し、先に行って待っている相手の隣へと足早に歩いて行き。扉を開き甲板に上がるがてら探索してみると、中にはバーやビリヤード、ダーツ等があり、其処を越えて更に歩いていくと甲板に続く階段があり登っていけば潮風が気持ちいいデッキへとたどり着き。数人の先客こそ居たもののゆったりと楽しむことが出来、足を踏み入れると人の少ない方を選んで相手を手招きして)
見ろよ、朧、海が太陽を反射してきらきらしてて綺麗だぞ。
本当だ、綺麗だね。潮風も穏やかで気持ちが良いよ。
(彼に続いて船内を探索をしていればカジノのような洒落たバーがあり、そこには色々と楽しめそうな物が置かれていたので後で来ようと思いながら甲板へと出れば、ゆるやかな日差しと程良い潮風が頬を掠めたのでそう答えていき。そして、相手が気を利かせて人通りの少ない方に手招きをして案内してくれた為に、そちらへと移って行き。隣に並びながら東京湾を見下ろして)
落ち着くなぁ…。日頃の疲れが取れるよ。
昔デッキに登った時はワインで酔ってて気持ち悪かったからな。
改めてちゃんと甲板から景色見るのは初めてだな。
(豪華客船での任務のときの事を思い出し、あの時はワインで酔って相手からチョコレートを貰って甲板へ連れて行って貰い酔いを覚ますのに必死だったと思い出せば苦笑を零し。船は既に岸からだいぶ離れており、船上では穏やかな時間が流れており、相手が楽しめる事を第一目的としている為に相手の口からその言葉が聞くことが出来ればほっと安心して。隣に並ぶくらいならば不自然にも映らないだろうとそっと相手との距離を縮めると微笑を零して)
…良かった。お前が楽しんでくれたら俺も嬉しい。
今日と明日だけは存分に我儘を言っても良いぞ。出来る事なら何でも叶えてやる。
成人の祝いだからな、”先輩”としての責務だ。
ははっ、懐かしいね。狼君は見事に食前酒で気分が悪くなっていたもんね、本当に懐かしいや。
(そう言えば坊ちゃんと執事役と言う関係で乗り込んで、その時はまだ敵対関係だった為に甲板で彼にこれ以上気を緩さないようにと、忠告をしたこともあったっけと思い出しながらも笑みを零していき。気持ちの良い潮風と心地の良い太陽のお陰で、何だか眠ってしまいそうになる午後の陽気に心を休めていって。そして、不意に掛けられた言葉に何だか狼君が大人っぽく見え。これが20歳の雰囲気かとよく分からないことを思いつつも“我儘を言っても良い”と言った彼の言葉に、あまりそう言った機会が無かった為に悩み)
……何でも、か。うーん、じゃあお言葉に甘えて何か思い付いたらその時に我儘を言わせて貰うよ。
…ああ、本当に懐かしい。
お前が何でもしてくれるって言うからつい任務に同行を頼んじまったけど、よくよく考えれば俺も凄いことを頼んだもんだったな。
(敵対して互いに命の保証は無い中での共闘だなんて今思えばかなりリスキーな行為をしていたものだと笑って。僅か半年ほど前の事なのにそれが大分昔の事の様に思われて懐かしむように目を細め)
ああ。良いぞ。
(まだまだ旅行の行程は長い。何時でも相手が望んだ時にそれを叶えてやればいいのだと思い、暫く海風に当たった後、部屋へと戻ることにして。大体16時頃になっており、ディナーは18時からだったので未だ二時間の余裕があった為に何をしようかと部屋に戻って考えてソファに腰を下ろし)
先に風呂入っとくか?夜は下のバーとかも開くみたいで何だかんだ忙しそうだし。
(それを提案したのは確かに夜に開催されるプログラムが多い事も理由の内ではあったが、何より大切な0時にどちらかが風呂に入っていましたなんて事になってはどうしようもないためで。今から入ってしまえばそんな事態にもならずに済むだろうと考えてそんな提案を相手にして)
しかも、取り戻したのはAtaraxiaの大事な書類だっけ?確かに凄いことを頼んだね。
(それほどまでに相手はこちらの言葉を信じてくれたのだろうと思いつつも、本当に共闘したのが自分のように彼に好意を持っている者で良かったと改めて思いながら暫く潮風に当たっていき。__そして、部屋へと戻って行けばちょうど中間の時間帯になっていて。ディナーは18時らしいのでどうしようかと考えては、相手のお風呂と言う提案にコクリと頷いて)
そうだね、その方が夜は動きやすそうだし。じゃあ、先に狼君がお風呂に入って来て良いよ。僕はたぶん長風呂だしさ。
じゃあ、そうさせて貰う。
(相手の言葉に有り難く先に入らせて貰う事にして。スーツケースの中から下着の着替えだけを取り出し、まだ外で行動することから私服に関しては夜まで着る事にして。脱衣所で服を脱ぎ中に入るとジャグジー付きのバスタブには並々と湯が注がれており、掛り湯をして体と髪を備え付けのボディソープやシャンプーで洗ってからゆっくりとその中に足をつけると泡の中に体を潜らせて。湯加減は丁度良く、何か入れてあるのか白く濁った湯からは花の香りがしており。中々に洒落ているなと暫く湯に浸かりながら考えつつ、熱くなってきたので風呂から上がりもう一度掛り湯をすると風呂から出て、備え付けのバスタオルで丁寧に水気を拭き取ると服を着て客室へと戻り)
上がったぞ。結構広くて気持ちよかった。
へぇ、さすがお風呂までしっかりとしているんだね。じゃあ僕も入って来るよ。
(ふかふかのソファーで腰を下ろして待っていれば、暫くしてお風呂の入浴剤の匂いなのか、良い香りを纏った狼君が出て来たので、自身も早速入りに行こうとトランクケースから下着だけを出せば脱衣所まで持って行き。ジャクジー付きの風呂場に入ると、やはり湯の中には入浴剤が入っていて上品な花の香りが漂っていて凝っているなぁと思いつつも、髪や身体を洗っていけばゆっくりとお風呂へと浸かって行き。血行が良くなると少々ジジ臭いことを思っては、逆上せない内に浴槽から出て行って。サッとバスタオルで体を拭いて再び服を着れば、部屋へと戻って行き)
狼君の言っていた通り広かったよ。あと良いお湯だった。
な?何処の部屋にもバスタブは付いてんだけどジャグジー付きなのは此処だけなんだよ。
ドライヤーあったから使えよ。終わったらそろそろ時間だし夕食に行くか。
(自分と交代で入って行った相手を見送ったあとはソファに座ってテレビを見たりドライヤーで髪を乾かしたりして相手を待ちつつ、戻ってきた相手の抱いていた感想が自分と同じであったので少し笑って言葉を返し。時計を見てみると時刻は17時40分と中々丁度いい時間になっていたので、夕食のレストランに向かわなくてはならないが相手も髪を乾かしたいだろうと考えてドライヤーを指さして)
へぇ、何だか凄い贅沢だっ。
あ、そうだね。髪乾かして来ないと。
(確かにジャクジーは良いものだったと思いつつも、そろそろ時間と言うことを聞いて、夕食に遅れたらマズイと思った為に髪を乾かしに脱衣所へと戻り。そのまま約数分程度を掛けて自身の髪を乾かせば、再び客室へと戻って行って)
待たせてごめん。
夕食はクルーズ船の何階で摂るの?
ううん、全然大丈夫。
えっと、船の三階にあるダイニングレストランを予約してある。
(相手が髪を乾かして戻ってきたのを見てソファから立ち上がると部屋を出て予約しておいたレストランへと向かい。綺麗な夜景を見ながらシェフがその場で作る鉄板焼きを食べることができるというそのレストランは船を予約するよりも正直大変だった。座席数が数席しかなく、予約を開始すると直ぐに埋まってしまうと評判で日付を跨ぐまでずっとインターネットの前で待機していた記憶がある。そんなレストランは確かに雰囲気もよく店内自体は狭めではあるものの窮屈さは感じず、名前を告げてカウンター席に腰を掛けると置いてあった手拭きで手を拭いて)
中々有名な店らしくてさ。結構期待しても良いぜ?
(彼の後を付いて行って、予約をしてくれていたらしい船の三階にあるダイニングレストランへと到着すれば、店内の雰囲気は雰囲気が出ていて良く。トレンチコートではなくもう少しマシな格好でくれば良かったなぁと後悔しつつも、それでもやはりこれを狼君がわざわざ予約してくれていたと聞けば嬉しいものがあり。浮ついてしまう心を鎮めつつ、数席しかない座席をチラリと見やれば案内して貰ったカウンター席に腰を掛けていき)
いや、もう何か雰囲気だけ分かるよ、凄いお店だって。狼君の言う通り期待するね。
(相手が何処となくウキウキしているのを雰囲気で察して鉄板越しのシェフの方を見ると、最初に小皿にフランスパンらしきパンが数枚載った皿を出され。何が始まるのだろうとワクワクしながら見ていれば、シェフが取り出したのは二枚の貝。中は空洞で、貝の代わりにスープが中に入っており。魚介のスープ、見たところブイヤベースといった所だろうか。深めの貝に入ったスープが鉄板上でぐつぐつと煮立っていくのを見ていればちょうど良いところで貝を取り、それ専用のガラスに固定したスープをスプーンと共に出されれば思わずごくりと舌がなり。普通に飲むもよし、パンを漬けるもよしといったところなのだろう。両手を合わせて挨拶すればまずは一口口をつけてみて)
頂きます…凄い、美味そう…。ん、海鮮の風味が凄い…海老とか貝とか、色々凝縮されてる感じがする。
(フランスパンに似たパンが乗っけられたお皿を眺めていれば、今度は二枚の貝が取り出されていき。その中身に貝の身は無く、スープのようなものが入っていて。お洒落で面白い調理方法だなぁと思いながらじっくりと煮込まれていくそれを見ていき。ちょうどいい具合で特殊な容器に入れられたそれらを渡されて、これはパンに浸すソースみたいなものかと思いつつ一枚取れば軽く付けて食べていき)
いただきます。
わっ、美味しい。魚介のダシが効いてるね。このパンに合うなぁ。
(スープとして飲んだり、浸したりして食べていればすぐにブイヤベースは無くなってしまい、再び派手な音のする鉄板の方を見やると今度は伊勢海老がまるごと焼かれており。思わず感嘆の息を漏らしてそれを眺めていれば、良い色に焼けたそれを二匹、一匹ずつ皿にのせ、中央に殻に切れやすい様に切れ込みを入れれば隣で熱されていた熱々のソースが上から掛けられ。二枚の皿がそれぞれの前に置かれると同時に置かれたフォークとナイフを手に取り殻を抜くように剥くと剥き出しになった海老を見てごくりと喉を鳴らしてナイフで一口大に切ると熱い内にソースを絡めて口に運び)
…!んん…、美味い…、肉厚…。海老だと思ってちょっと舐めてたけど、これは…甘味があってソースとの相性も抜群で凄く美味い…!!
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