俺には生まれた病院が同じ、そして幼い頃から仲が良かった奴が二人いる
いつも三人で遊んでいて、正直俺も幸せな日々だったと思ってた
だが、俺を含めて男2人、そして女1人……いつの頃からは俺は2人の様子を見ながら思っていた
『ああ、こいつら両想いなんだな……』と。2人は俺がいなくても構わないとばかりいつも2人で遊んでいた。
そしていつだったか・・・2人から俺は「あいつと付き合いたい」という相談を受けるようになった。やっぱりな・・・、俺はそう思いながら相談に乗った。別に寂しいとかは思っておらず、むしろ2人はお似合いでむしろ付き合って欲しかった。だから俺は一生懸命に相談に乗り、2人のためになることを頭をひねって色々考えアドバイスを与え、悩みを聞き続けた・・・
そして中学一年生の頃、ようやくあいつらはお互いに告白し合いようやく付き合い始めた。やっとか……俺は安心した
そこからは俺の予想通り……2人は俺の事など忘れたようにずっと2人で過ごしていた。もちろん話しかければ話してくれるのだが、いつしかあの頃のような楽しさは俺の中にはなく、2人とはどんどん離れていきいつしか関わることすらなくなった。
そして中学二年生の時には俺だけが別のクラスになり、それこそ関わりがなくなった。何故だろうか、いつか来ると分かっていたからだろうか、俺の中には寂しい気持ちはなかった。2人の教室の前を通るとき、2人はいつも楽しそうにしているのが目に入っていた
その年の中頃、俺は親の都合で遠くへ引っ越すことになった。
一応、2人にもその事をメールで伝えておいた。『絶対見送りに行くよ!』と返信が来たから見送りは来てくれると思った。俺はどこかまだ思い出を引きずっていたのかもしれない
だが引っ越しの当日、2人は見送りに来ることはなく、走っている車の中で俺はボーっと窓の外を眺めていた。そして俺は見てしまった……。
2人が笑いながら街でデートをしていたのを―
『ああ、やっぱりな・・・。所詮友情なんてこの程度か』俺の中で何かが崩れ落ちる音がした
そして三年後、高校二年生となった俺は再びあの街へ戻ることになった
戻ってきた街を見て懐かしいなとは思った。だがそれだけだった
転校初日、俺は高校へと向かい先生に案内されて新しい教室で自己紹介をした。
教室を見渡すと俺の目に入ったのは―。
驚いた表情を浮かべる幼なじみの1人(女子)だった――。
>1にその他事項
>2に主プロフ