〇俺たちの青春〇【Free!】

ほら、ハルだって俺のこと言えないだろ？断るよ！俺がそういうの苦手なこと知ってるし無理やり連れていくなんてこと...ないと....思うけど(自信なさげに告げては顔がひきつり、)...ハル、待って！早いってば！.....(相手を追いかけるように後を追い隣に並べば下を向いて、)んー、何でだろう。そういう性格...だからかなあ。....、それは....妬いてるよ？こんなことで妬くなんて俺...どうかしてる(こくんと頷けば視線を下に落として、)

う…こういうとき真琴は俺のこと知りすぎてるから困る。…俺の後ろに隠れてればいいだろ（相手の様子に諦めたように息を吐くと行く前提で話を進め、）…真琴、どうした？（下を向く相手を少し心配そうに横目で見遣り、）…やっぱり正真正銘のお人好しだ、真琴は。誰にでも真剣に向き合うし…。…別におかしなことじゃない。俺はお前が妬いてくれて…嬉しいと思ってる（そっと相手の手に触れて、）

ハルは、鯖があれば他は何もいらないって感じだけど鯖しか食べないのは体に良くないからね？...行かないよ？なんか行く前提になってる気がするんだけど(首を横にふり、)え？ごめん...何でもないよ？ちょっと....考え事(相手が風邪引いたのではないかと心配になり、)真剣に向き合うからこそ分かることもあるからね。...けど....(相手の手をぎゅっと握り指を絡ませて、)

…分かってる、でも真琴だって弁当の点数低かっただろ？…真琴と、行きたかった（わざと小さな声で呟いてみて、）…そうか、でもあんまり考えすぎると、良くない（鼻までむず痒くなってきて前を向きながら少し眉をよせて、）真琴のそういうところは、羨ましいな。…けど？（言葉促すように手を握り返し、）

...あれは、皆低かっただろ？んー、江ちゃんが厳しいんだよ。え？ホラー映画に？俺が怖がるのを見たいだけだろ？(相手の言葉に目をパチクリさせて、)...ほら、やっぱ風邪引いたんだよ、ハル。....大丈夫？寒くない？...俺のせい..(心配そうに見詰めてはボソッと呟き、)ハルだってちょっと素っ気ないところあるけどちゃんと話は聞いてくれるし優しいよね。...いつかハルを苦しめてしまうんじゃないかって(空いた手で自分の胸元をぎゅっと掴んで、)

そうだな、皆ショック受けてたからな。もちろん真琴が怖がってるのも見たい、それにその時だと手繋いでても違和感無いだろ…（小さな声で顔を逸らして言い、）…少し寒い…、真琴、プールに行ったこと気にしてるのか？（僅かに聞こえた呟きに顔を相手に向けて、）……別に優しくない。…真琴…（相手の様子に目を細め思わずぎゅっと抱き締めて、）

...ハルのお弁当、ご飯と鯖しかなかったよね？ちょっ、ハル...俺で面白がらないでよ。ん？まあ、確かに暗いから他の人には見えないけど....(んーと顎に手を当てて、)早く家に帰って暖めないと...ほら、俺の貸してあげるから。うん...気付いてあげれていたらなって...(自分の上着を相手にかけて、)優しいよ？俺は、そう思う。ハルに...重たいって...思われたくない！(涙目になりながら顔を埋めて、)

真琴だって肉ばっかだっただろ？…怖がってる時の真琴が子供みたいで見てると楽しいから、しょうがないだろ…行きたくなったか？（じっと相手見つめ、）…これ着たら、真琴が寒くなる…。…別にお前のせいじゃない、だから気にするな（くしゃみをして言いながらも上着を返す気力も無く目でいらないと訴え）そんなこと思ってるのお前ぐらいだ。……重かったっていいだろ、俺はそんな理由で離れたりしないし、真琴のそういうところも…受け止めたい（片手で相手の頭を優しく撫で、）

う、うん...そうだったね。しょうがないって....行きたくなるわけないだろ！ハルが一緒なら大丈夫だと思うけど...やっぱ怖い...(首を横にふり一歩後退り、)俺は大丈夫だから着てて。もう、さっきからくしゃみばっかしてる...。なら、良かった(相手から上着をとることはせずにだめと目で伝えて、)そうかな？...重たすぎるの嫌がる人もいるから...けど、ハルにそう言ってもらって安心した。ありがとう、ハル(顔をあげてはにこっと微笑み、)

真琴が一人暮らししたら栄養偏りそうだな。…そうだよな、無理強いして悪かった（相手の背中を軽く叩いて、）…ありがとう真琴。……暖かい（はぁーっと息を吐いて暖かさに目を細め満足そうにしながら家へと向かい、）あぁ、それに優しいっていうのは普通お前みたいな性格のことを言う。……別に礼を言われるようなことは、してない（相手の笑みに安心したように表情緩めると目元に残る涙を親指で拭い、）

それ、ハルに言われたくないよ。俺がいないと鯖しか食べてないだろ？...うん、慣れないとね。映画だけは...(ふうと息をはくと眉を下げて、)...風邪が直るまで朝風呂はなしだよ、ハル？ぶり返しちゃうから...ほら、あともう少し(相手の家に続く階段を指差せばゆっくり上り始め、)まあ、俺の場合は優柔不断もあるかもしれないけど。...もし、嫌になったら言って？(ぎゅっと力強く抱きしめて、)

それは…っ、鯖が美味いから…。…別に無理して慣れる必要はない（相手じっと見遣り、）朝風呂なし…？それは、嫌だ。……遠い（階段を少しずつ上がるも足取り重く眉寄せて呟き、）それだけ人の気持ち考えてるってことじゃないのか？……あぁ、分かった。真琴ももし俺の世話焼くのが嫌になったら、言って欲しい（頷いて少し遠慮気味に相手の背中に腕を回し、）

そんなことしてると倒れるよ？...そうだね、ホラー映画とお化け屋敷は絶体行かない(こくんと頷き、)はあ、風邪引いてるだから...ダメって言ったらダーメ。...ほら、ハル...乗って。階段辛いんだろ？(相手の前に行けばしゃがみ両手を後ろにやり、)...！そう....なのかな。優柔不断って長所にもなるし短所にもなるよね。嫌になることなんてないよ(潤んだ目で見詰めては首を横にふり、)

…倒れて泳げなくなったら、困る…。真琴は昔から怖がるとよく俺の後ろに隠れてたよな（小さく笑いながら思い出すように、）真琴の意地悪…じゃあ治ったら入ってもいいんだな？…大丈夫、だ。歩ける…（従おうと相手の肩に触れるも遠慮しすぐに手を離して力なく首を横に振り、）短所にもなるのか？……その言葉聞いたら、安心だな（目を細めて相手の目元に触れ、）

...だろ？なら、鯖だけじゃなくて他の物も食べないと...野菜とか肉とか...。ハルの後ろならハルが守ってくれるかなって。治ったらな？悪化したら泳げなくなるよ？その調子じゃすぐ治りそうにないけど.....もう、遠慮しなくていいのに(はあとため息つけば無理やり相手をおんぶしてゆっくり階段を上り、)大事な時に決められないっていうのは短所だろ？....ハル...(そっと相手の目元に口づけし、)

…真琴が側に居て注意してくれたら、食べる。そうやって頼ってきてくれるのが、嬉しかった。……泳ぎたい、こんな風邪すぐ治してやる。っちょ、真琴…っ（声を出すも抵抗する力も無く相手に背中で大人しくして、）大事な時…そうだな、俺もそういう時に逃げずに向き合えるようになりたい。…真琴、（くすぐったそうにし相手の行動真似るように目元にキスをし、）

一日中一緒に居る訳にはいかないからね？俺が居なくてもちゃんと食べないとダメだってば。....ハルのことは頼ってる。一番付き合いが長いからね。すぐ治れば良いけど、無理はしちゃダメだよ？ハル、軽いね？大人しくしてて(階段を上りきり相手の家の中に入れば布団をひきそっと寝かして、)俺もこの性格ちょっと直したいかも。....愛してるよ、誰よりも(一瞬目をつぶれば頬を赤く染めて、)

…分かってる、人の心配ばかりし過ぎだ。そうだな、俺もお前のことが一番信頼できる。……軽いんじゃなくてお前が馬鹿力なだけだ。…真琴、（されるがまま大人しく横になって礼を言うようにちらりと相手に視線を向けて、）…真琴も？……あぁ、（相手の表情と言葉に自分まで顔が赤くなり隠すように顔を逸らして、）

...倒れてからじゃ遅いだろ？ハルは一人にしとけないっていうか...。俺には何でも話してくれるもんね？馬鹿力って...そんな力ないと思うけど。ハルは寝てて？泳いで疲れただろうし...ん？(相手の側に腰をおろしては首を傾げて、)男は優柔不断じゃない方が良いかなって....まあ、すぐには無理だろうけど。それだけ？もう、ハル....そっけないんだから(頬を両手でそっと包み込み、)

…そんなに心配か？幼馴染み、だから？…話しやすいしお前は急かさずに聞いてくれるからな。……今日は、帰るのか？（布団に半分顔を埋めてじっと相手見つめて、）…俺は真琴が優柔不断でも別に気にしない。…そっけなくない、お前が、その…恥ずかしくなるようなこと言うからだ（両頬を包む手に観念したように相手に視線を合わせて頬を染め、）