旦那サン 2015-11-15 22:45:08 |
通報 |
…理玖が居なけりゃやってらんねェなって実感しただけ。
(外気に晒されて冷えた相手の体温を感じながら、目を閉じてその鼓動までもを感じ取ろうとするように相手の息遣いや声、存在のみに意識を傾け。手の掛かる料理も退屈な講義も、今となっては自分の行動一つ一つが相手と結び付けられるような、相手が居てこそそうする事に意味が生まれるのを思い知って自嘲に似た笑みを漏らしながら呟き)
俺だっ、て…、
(急な事に未だ追い付かない頭を働かせるものの、耳に入った呟きに数回ゆっくり瞬きすれば話の流れが良く分からないままだがその言葉を聞いて嬉しいことに変わりはない為照れた様に額相手の肩へ柔くぶつけ。そのまま素直に口に出せない言葉の代わりに絡まった指先に軽く力込めつつ片手を相手の頬に添えると同時に顔上げると、緊張でぎこちなくなりながらも自分も相手がいなければ無理だという意味を込め額へ唇触れさせ)
っ、…焦らすなよ、此処で、
(言葉が途切れてしまっても甘言など滅多に吐かない相手からの言葉の先を思うだけで鼓動は高鳴り、力無く額をぶつけられた肩口からじんわりと相手の体温が伝わってくるような錯覚を覚え。指先に込められる力に応えるように緩やかに力を加えた時、頬に冷えた指先の感触を感じ顔を上げた相手の唇が拙く額に押し当てられ反射的に眉を寄せ。抑え込んだような声の言葉尻は掠れ、噛み付くように相手の唇を食み)
じ、焦らすとかそんなつもり---ッ、
(相手と付き合う前まで恋人など作った事の無かった己からすれば額へ口付けするだけでも十分頑張った方なのだが、異性に人気があり恋愛事に手慣れている相手にとってはそうではないらしく。焦らす気もなければ焦らした覚えもない為に困惑気味にちらりと相手の様子窺い見たものの、先程より近づく顔と同時に唇噛み付く様に食まれれば微かに目見開き。暗闇の中という事もあってか大きく脈打つ鼓動に羞恥を煽られながら頬に添えていた手を肩へ滑らせると、普段の様に押し返す事はなく代わりに服握り締めて)
理玖、…っ…理玖…、
(頬から肩へ、相手の手が触れた場所が熱を持つような息苦しさを覚えながら、口付けの合間に酷く愛おしげに相手の名前を繰り返し呟き。肩へ降りた手は普段のように抵抗を示す事は無く、寧ろ縋り付くような、ともすれば求められているような仕草にいよいよ歯止めは利かず。だが相手に少しでも恐怖を感じさせるのは堪えられない理性が、なんとか外面だけの余裕を保っており。食むだけの口付けでは満たされなくなった頃一度唇を離すと、今にも触れてしまいそうな至近距離で見詰めて口元に薄く笑みを浮かべながら何処か熱に浮かされたような声で囁き)
…口、開けて。
(口付けの合間に名前を繰り返し呟く相手へ愛しさ募らせ気が緩むが、緊張やら羞恥心やらで無意識に強張る身体はどうしようもなく。食む様な口付けを受け止めるのでいっぱいいっぱいになりつつも、不意に唇が離れると少しばかり寂しさが残り。しかしそう思ったのも束の間、至近距離で見詰められたかと思えば何処か熱っぽく囁かれた台詞にぞくりと背筋震わせ、どくどくと速まる自身の心音にこの恋人特有の甘い雰囲気から逃げ出したくなるのを無理矢理抑えれば、少しの間悩んでから閉じていた唇を薄く開いて)
っ、…ん、
…良い子。
(躊躇いがちに開かれた唇を暗闇に慣れてきた目で見詰めると、笑みを漏らしながら呟きするりと頬を撫で耳元辺りの髪に指を通し。しかし相手とはそれなりに長い付き合いだが唇を重ねる以上の事はあまりした記憶が無く、先程のだけでも緊張のせいか身を固くしていたのを思うと必ずしも恐怖を感じさせないとは言い切れず。再び距離を縮める最中、存在を知らせるように絡めた指を優しく握って小さな声を掛けると自制心を精一杯に働かせつつゆっくりと口内へ舌先を差し込み)
怖かったら俺の手握ってろ。
(するりと頬を撫で耳元の髪に指を通す相手に心地良さげに瞳細めたものの、徐々に距離が縮まるのを感じるとどうしても身構えてしまい。優しく握られた手に少しばかり緊張を和らげると掛けられた声に微かに頷くも、緊張はしても相手のする事を怖いと思うことなどはなく。しかし口内へ差し込まれた舌先にぴくりと反射的に舌を奥に引っ込めてしまうと、目をぎゅっと瞑り相手の手をしっかりと握ってから普段とは違う口付けを恐る恐る受け入れる様にそっと舌を出し)
!…ッ、
ん…、
(指先に力が込められるのを感じながら、その手を緩く握り返し耳元に触れていた手で項辺りを支え僅かに上を向かせ。一度は臆するように引っ込んでしまった相手の舌が舌先に触れ、そっと掬い上げるように絡めてはゆっくりと深めていき。女性にするよりも大分繊細ではあるが、自然と呼吸が上がりつつあり吐息を漏らすと、時折故意に淫靡な水音を響かせながら舌を絡め)
(項辺りを支える手に僅かに上向かされ薄く目開いたが、差し出した舌が相手の舌に掬い上げるようにして絡められ。深まる口付けに多少押され気味になるものの何とか相手に合わせようと不慣れながら此方からも絡ませてみるが、時折響く淫靡な水音に鼓膜が刺激され。耳を犯されているような感覚に今すぐ耳を塞ぎたい衝動に駆られつつ徐々に息苦しさを感じてくると、微かに顔横にずらして出来た隙間から小さく息を吸って)
っン、…ふ---ッ、は、
は…ッ、…もう限界?
(相手の呼吸が苦しそうなものに変わりつつあった時、僅かに唇が離れ息継ぎを欲している様子を見ると一旦解放し、相手の首を支えていた手で頬を撫で。耳元に唇を寄せると触れ合っていない僅かな時間や隙間さえ惜しむように耳朶を甘噛みし、その間意図的に甘く潜めた声で吐息混じりに問い掛け)
…そんなわけッ、ないだろ。
(解放された事により乱れた息を静かに落ち着けるも、耳元で相手の息遣いを感じると擽ったいとばかりに首横へ傾け。しかし次いで耳朶への柔い刺激に小さく肩跳ねさせると一歩仰け反り、そのまま空気に耐えられなくなり押しやろうと肩に乗せていた手を胸元に当てて力を入れてみたものの、先程の口付けのせいか上手く力が入らず。その間問われた事に認めるのは負けた気がしてならないのかつい普段の調子で強気に返してしまうと、半ば投げやりに握っている手を引き一瞬だけ唇合わせてからそっぽ向きつつ呟いて)
でも---も、いいだろッ。電気、…点けるぞ。
…ッは、すげェ可愛い、理玖。…ん、…満足した。
(予想通りの強がりにまだ平気だと主張するならば続けてやろうとも思ったのだが、予想外に相手の方から唇を重ねられると思わず目を見開き、また競り上がりそうになる熱をなんとか押し止め。可愛いなどと不用意に口走ると機嫌を損ねてしまうのだろうが笑みと共に思わず溢してしまい、此方からも軽く唇を触れ合わせれば笑みを浮かべて頷き。そろそろ空腹にもなる頃で、漸く靴を脱ぎながらも先程胸元を押してきた手に殆ど力が入っていなかったのを思えば振り返りざまに冗談半分に告げ)
腰抜かしたンなら運んでやるけど。
…真尋ちゃんのが、可愛いだろ。
(何度否定しようと相変わらず可愛い等と口にする相手へ拗ねた様に視線送るが、軽い口付け受けて何か仕返しをと思考すると、わざとらしくちゃん付けで呼びつつ自分よりも相手の方が可愛いだろうと強ち嘘ではない言葉吐き出し。壁に手伸ばし照明点けて相手同様に靴を脱ぐが冗談半分に告げられた台詞にむすりとすれば、力は抜けたものの腰を抜かしてはいないと食い気味に否定し)
あ、あの程度で腰なんか抜かすかッ。
“ちゃん”ってお前…似合わなすぎて鳥肌立つ。
(予想外な反撃に流石に頬を引き吊らせると、自分の名前にはあまりに相応しくない呼び方に少々大袈裟とも思える反応を見せ。否定をされるのは分かっていたが、その勢いに思わず笑みを漏らすと、セクハラ紛いなからかいの言葉を返しつつリビングへ向かい。ソファに鞄とコートを投げ捨てると真っ先にキッチンへ向かって)
へェ、なら後で腰立たなくさせてやるよ。
そんな事ないだろ、似合うと思うけど…真尋ちゃん?
(頬を引き吊らせた相手を見逃さず微かに口角上げると、普段からかってくる仕返しとばかりに口元に笑み含めたままちゃん付けを続けて。返ってきたセクハラ紛いなからかいに思わず頬赤くすると相手の後ろからリビングへ向かいつつ小さく声を上げ、いきなり何を言い出すんだと眉寄せればキッチンへ向かう相手に一つ何か文句を言ってやりたかったが上手く言葉が出てこずに諦め。不満げにソファへ腰下ろすとマフラーを外しながら小さく息ついて)
なッ、---…。
…楽しんでンじゃねェよ。
(恨めしげに相手を見遣るが、その口元に浮かんだ笑みを見れば相手がこの状況を楽しんでいる事は一目瞭然で、更には常日頃の報復でもあるらしい事までそれとなく察してしまい苦々しく眉を潜め。言葉に詰まったような音を発した後背後からは何も聞こえて来ず、それを勝手に解釈するとキッチンに立ち手を洗いつつ笑みを浮かべてからかい。コンロには既に鍋が鎮座しており、調理に時間が掛かる事を見越して午後からの講義の前、相手が大学に行った後作ったらしく、コンロに火を点火させ)
無言の肯定?なら今夜楽しみにしてる。
別に楽しんでない、し。…真尋ちゃんにっ、何か不満でも?
(此方を恨めしげに見る相手を見て正直な所普段とは違う立場に楽しさは込み上げてくるものの、あくまで否定すると堪え切れない笑みのせいで歯切れ悪く言葉紡ぎ。マフラーを畳んで横に置くと同時にキッチンからまたもからかいの言葉投げられ、何をどう解釈したのかと困惑した様に言葉にならない声漏らすも、変に反応すれば相手を喜ばせるだけで。手で口元抑えて落ち着かせるとソファにうつ伏せに寝転がって顔隠しつつぽつりと呟き)
っえ、は…な、何…、---からかうな、ばーかッ。
不満しかねェよ馬ァ鹿。…もう呼ぶな。
(明らかに笑っているにも関わらず尚も否定を述べる相手を不服げに眉を寄せて一瞥すると、ふいっと顔を逸らし低い声で呟き。少なからず羞恥を感じている様子の相手を構いに行きたくて仕方が無いのだが生憎鍋から手が離せず、肩を揺らしてクスクスと笑うに止め。中身が煮立ち始めた頃、蓋を開け軽くかき混ぜながら少量を掬い味見して。口端に付いた分をぺろりと舌先で舐めとりながら上出来だと満足げに頷くと、浅めの皿に盛り付け。完成したビーフシチューにサラダと白米を添えてリビングへ運びソファの前のテーブルに並べると、床に膝をついて相手の髪を撫でながら耳元に囁き掛け)
りーく。飯食わねェの。
…ほら、お前の方が可愛いだろ。
(機嫌を損ねたのか顔を逸らし低い声で呟かれると少しばかり反省し、しかし相手のそんな姿を見て可愛いと思ってしまうのは事実で、目尻を上げたまま相手見詰めると確信したかの様な口振りで述べ。見ていなくても相手が笑っている事など大体予想はつき、いつかまとめて仕返してやろうと心に決めると晩ご飯が出来たのか良い匂いと共に相手の足音が近づいてき。何となく顔を上げる事を戸惑って動かずにいたが、ふと髪を撫でられる感覚に顔を上げようとしたのも束の間、耳元へ囁き掛けてきた相手にふるりと肩震わせればバッと耳押さえて起き上がり)
っ…一々、耳元で話すのやめろッ。
(/明けましておめでとうございます‼︎不甲斐ない息子に本体ですが、今年もどうぞ宜しくお願い致します…!)
ッせェな、それ以上言ったら口塞ぐぞ。窒息させられてェのか。
(制止の言葉を無下にされ尚も“可愛い”などと口にする相手を眉を寄せて横目で睨み、脅しにも似た物騒な言葉を掛け。無論手で塞ぐなんて暴力染みた事をする気は毛頭無い為に此方からしてみれば至福とも言えるが、ある意味暴力的なのは否めず相手も恐らく拒絶するであろう事を見越して不機嫌そうに低めた声で呟き。耳元で囁いてやれば予想通り飛び起きた相手に笑みを浮かべ、相手の要求を白々しく受け流しながら流れるような仕草で一度唇を重ね。だがそうこうしている内にも腕によりを掛けた料理が冷めてしまっては元も子も無く、早々に離れてテーブルを挟んで相手の正面に腰を下ろし)
耳弱ェもんなー理玖。…ほら、早く食わねェと冷める。
(/明けましておめでとうございます!!前のレスで丁度年明けだったのに気付きませんでした…何という失態orz
不甲斐ないだなんてとんでもない、いつも愚息のセクハラを受け止めお付き合い頂けてどれ程感謝を述べれば良いか…。新年早々相変わらずな奴で申し訳無いくらいです…。
年が明けても二人はクリスマス真っ只中ですが(←)新年も何卒よろしくお願い致します!!)
出来るもんならやってみろ。…ッ、何でもない。
(横目で睨まれようが素知らぬふりして視線相手から外していたものの、相当不機嫌なのか物騒な言葉掛けられるとその声の低さも相まって微かに怯えみ。だが普段の調子で反射的に煽る様な台詞口に出してしまうと、すぐ様口元押さえて今のは間違えだと言う風に後記付け足し。己が飛び起きることが分かっていたかのような相手の表情に不満気に口尖らせるも、自然な流れで口付けされると驚いた様に数回瞬きし。そのまま数秒固まるものの一人そそくさと腰を下ろす相手にどこか納得がいかない様子で渋々テーブルにつけば、目の前に置かれたビーフシチューを見るなり小さく口元に笑み浮かべ)
別に弱くなっ…!…ん。
(/いえいえそんな‼︎新年の挨拶が出来れば時間なんて気にする事じゃないですよ…!
何を仰いますか、寧ろ息子の態度の悪さを受け入れてくれる真尋くんの格好良さに惚れ惚れしております!此方こそ新年早々真尋くんの機嫌損ねちゃったので、本当申し訳ないです…。
その辺は…まあ、気にせずに(←)はい、宜しくお願い致します!)
え、良いの?マジで?
(思いがけなく返ってきた言葉は寧ろ挑発的な物で、つい素で嬉しそうな表情を覗かせるという変わり身の早さを見せれば、前言撤回を試みる付け足しは勿論無視して相手の方へ顔を近付けながら問い掛け。正面に座り遠慮も無しにまじまじと相手の反応を窺っていたが、その口元に僅かながら笑みが浮かぶのを見るとそれだけで頬は自ずと緩んでしまい。テーブルに頬杖をついて愛惜の籠った表情で相手を見詰めては早々に食べることを促し)
結構自信作。食べて。
(/うううお優しい背後様…。
素直じゃない息子様が可愛くて可愛くて仕方が無いんです…是非今年も愛でさせてやってください!
いえ、どんな逆境も無理矢理自分の都合の良い方向へ持っていくのが息子ですから(キリッ
では、背後は失礼致しますね!)
な、…何でもないって、言っただろッ。近付くな変態ッ。
(無意識に発した挑発的な発言のせいではあるも嬉しそうな表情覗かせる相手に頬引き攣らせれば、先程までの不機嫌さはどこにいったのかと近付く顔を手で押さえながら拒み。見るからに美味しそうなビーフシチューについ釘付けになるが、食べる様に促されて相手を見遣ると此方を見ていたらしき相手と視線が合い、見られていたのかと直ぐに視線逸らすも気を取り直してスプーンを手に取ると一口分だけ掬って口へ運び。瞬間口内へ広がる旨味に表情綻ばせれば数回咀嚼して飲み込んだ後、ゆっくり相手を視界へ捉えて自分なりの褒め言葉で美味しいという意を告げ)
…いただきます。---ん、不味くは、ない。
(/優しいなんて、そんな事は…!
こんな息子を可愛いなんて勿体無きお言葉、有難うございます。此方こそ、素直じゃない奴ですが息子なりのやり方で真尋くんを愛でさせて頂けると幸いです…‼︎
さ、流石真尋くんですね!理玖も負けない様頑張らせなければ…!
はい、此方も背後は失礼致します‼︎)
だから知ってるって。その変態の前で隙だらけな理玖が悪いンだろ。
(自分が変態な事なんて今更改めて言うまでも無く、完全に開き直っているのか堂々と言ってのけ、顔を押さえられる事で距離を詰められなくなると不服げに眉を寄せ。ビーフシチューを口に含む相手を見詰めていれば僅かな表情の変化に気付き、その上に素直でない遠回しな褒め言葉が何より相手の心情を表していて。つい嬉しさが表に出てしまい柔らかに頬を緩めると、軽口を叩きつつビーフシチューを口に運んで)
ん、良かった。天才だろ俺。
変態の前で隙なんか作った覚えないし、作るつもりもない。
(微塵も隠す気などないのか堂々と変態だという事を言ってのける相手に呆れつつもある意味関心し、距離を詰めれなくなった様子の相手に安堵の息零して軽く額を指先で弾いてやると心外だとばかりに上記述べて。素直でない此方の感想をちゃんと読み取ってくれたらしく相手の表情が嬉しそうに緩まるのを見ると何故だか此方まで嬉しくなり、少し顔俯けてもう一口ビーフシチューを口に運べば相手の軽口に小さく笑み零して言葉投げ掛け)
ばーか、自惚れんな。
…一回犯してやったらどんだけ隙だらけか分かンじゃねェの。
(弾かれた額にあまり痛みはないものの片手て軽く擦りつつ、一旦大人しく離れてるがやはり不満なものは不満で僅かに眉を寄せながら呟き。黙々と料理を口に運びながらの会話の最中、相手から自惚れなんて言われてしまうと、その相手の不器用さを引き合いに出さずにはいられず、薄らと口角を上げて言い返し)
自惚れじゃねェ、事実。少なくとも理玖から見りゃ天才の域だろ。
…お、おかッ…いきなり変な話持ち出すな!
(大人しく離れる相手に一息ついて手を下ろしたが、突然普段聞きなれない単語が耳に入ると予想外だったのか数秒遅れて顔を赤らめ、何故そんな言葉を恥ずかしげもなく言えるのかと睨むように相手見遣ればフイと横向き。料理を咀嚼して飲み込んだ瞬間此方の図星をつく様な言葉投げられ、確かに何をやっても良い結果に転がらないのは事実だが口元に笑みを含んでいる相手にバカにされている様に感じると、むすりと眉を寄せて拗ねた口調で呟き)
俺だって…やればちゃんと作れるし。
…ほら、隙だらけだろ。
(自分にしてみれば戯れ程度の言葉に顔を赤らめる相手の初々しさが愛らしく思えてならず、思わず頬を緩めてしまいながらも相手が横を向いた隙をついて素早く距離を詰め此方を向く耳を甘噛みし。そのまま舌先で輪郭をなぞってやると得意気な表情で相手を見詰めて囁き。意地を張る相手の言葉に小さく吹き出しながらも、テーブルを挟んだ正面から手を伸ばすと相手の髪を撫で)
作れなくていンだよ。理玖が自炊できるようになったら俺が飯作ってやる意味無くなンだろ。
ッ…っ今のは、ずるいだろ…ッ、
(己が可笑しいだけで今時の男は皆そういうものなのかと至って真剣に考えていたものの、ふといつの間にか近づいていた相手に耳甘噛みされると一つ瞬きし。続いて此方が何かを発する前に輪郭を舌先でなぞられると、ぞわりと身体震わせて背筋伸ばしつつ漏れそうになる声を何とか抑え、すぐ様数歩後ろへ下がると悔し気に文句ぶつけ。テーブルを挟んで髪を撫でてくる相手に軽く片目瞑りながら気持ち良さげに大人しく受ければ、色々と複雑な様子でぽつぽつと下記告げて)
…でも、俺だけ何もしないで任せっきりとか、嫌だし。
何が?隙ってそういう事だし。
(文句を言われようが実際に付け入る隙を与えたのは相手の方で、白々しく首を傾げて見せながら離れた分だけ相手の方へ歩み寄り。変なところに律儀な相手だから納得はしないのだろうと予想しながらもその様子が心地良さそうなのを見ると撫でる手を止められず、頬を緩めながら耳の後ろの髪を優しく掻き上げるように撫でると耳の裏を擽ってやりつつ呟き)
理玖が居てくれればほんとになんも要らねェんだけどな。
っムカつく。…なら、お前はどうなんだよ。
(白々しく首を傾げる相手にぽつりと言葉零すも、此方も油断していた事に変わりない為何も言い返せなくなり。しかしこのまま嘗められているのも不満でしか無く歩み寄る相手に目細めて言葉投げ掛ければ、同時に腕を掴んで引っ張り近付いた首筋に加減して噛み付いてやり。何処か安心する相手の手を拒む事なく好きな様にさせていたが、突如襲った擽ったさにぴく、と微かに顔上げると耳裏を擽る相手の手を軽く掴んでやめるようにと首横に傾け)
真尋が良くても、俺は良くなッ…いんだよ。
ッ、…別に、理玖に噛まれたって気持ち良いだけだし。
(突如腕を引かれると流石に驚き息を飲むも、首筋に軽く歯を立てられる感覚があれば微かに擽ったそうに身を捩るのみで、与えられる感触を甘受し口角を上げ。その点此方には有利だと言わんばかりに得意気に告げると、首元にある相手の髪に指を絡ませ。抵抗を示されると愛おしげに目を細めた後大人しく手を引っ込めて再度夕食を食べ進めつつ、相も変わらず口元に笑みを浮かべながら問い掛け)
…理玖がなんもしなくたって気にしねェよ、家事なんかやってもらうより何倍も欲しいモン全部もらってっから。それじゃ駄目?
…気持ち良くしてるわけじゃない、し。
(相手の反応を窺っていたが特に大きく反応するでもなく、寧ろ余裕ある返答が返ってくると自分だけ色々と反応してバカみたいだと不貞腐れ。噛み付くのをやめて顔上げれば、指を髪に絡ませている相手に首竦めてその手を押しやり。大人しく手が引っ込められた事に微かに強張っていた身体から力を抜いたものの、己には身に覚えのない事を述べる相手に不思議そうに首傾げると、料理を口へ運びつつ問いを返し)
欲しいもの全部って…何の事だよ?俺は何もしてないだろ。
知ってるって。拗ねンなよ。
(相手にその気が無い事は百も承知で笑みを溢しながら言葉を返してやるも、どうやら不貞腐れてしまったらしい様子を見ると機嫌を取るように相手の頬に唇を触れさせ。直接行動を起こし何かをされているわけでは無いので相手の疑問も当然であり、思うままの本心を何処と無く冗談めかした口調で告げ)
言っただろ、理玖が居れば良いって。今は理玖が一番大事って思ってっから特定の相手作んなかった頃よりすっげェ満たされてるし。それだけで十分なんだよ、俺は。
…拗ねて、ないし。
(相手に弱点等あるのだろうかと微かにぶすくれた表情で視線送るも、頬に触れる柔らかい唇に目細めると相手の肩に額押し付けながら呟き。冗談めかした口調ではあるがそれが本心であろう事は何となく伝わり、小さく笑み零して思った事を口に出すと、それに続けて普段何も出来ない己の代わりに色々しているのだから見返りを求めたくなったりしないのかと疑問をぶつけ)
居ればいいって、安上がりな奴。…家事とかしてやる代わりに、何か要求するとかないのかよ。
へェ?拗ねてねェなら俺なりに解釈するから別に良いけど。
(まるで甘える猫のような仕草が愛らしくてならず、肩口にある相手の髪を優しく撫で空いている手でやんわりと抱き締め。相手の主張には説得力など少しも無いが、敢えて突っ込む事はせずに悪戯っぽく呟き。相手の口ぶりでは要求すれば何かしらしてくれるような期待を持たせる響きがあり、料理へ落としていた視線をちら、と相手へ向け上目遣いに見遣ると口角を上げて問い掛け)
…何でもしてくれンの?
…それはそれで、嫌だ。
(髪を優しく撫でる相手の手に軽く頭を押し付けるものの、抱き締められ悪戯っぽく呟かれた言葉に僅かに眉寄せると、勝手な解釈で変な方に考えられるのは不服なようで少し間を空けて上記述べ。此方を上目遣いで見る相手に少しばかり戸惑うも、もし何か要求があるのなら日頃のお礼の為に聞いておくべきかと頭悩ませれば、自分が出来る範囲内であればと小さく頷いてみせ)
…俺でも出来る事なら、いいけど。
我が儘な猫。
(本当ならもっとからかい追い詰めてやりたいところだが、相手から伝わる温もりが手放し難く離れられてしまうのは惜しく思え、笑みを漏らしかなり控えめな軽口に止めると一度撫でる手を止めて唇を重ね。予想外にも何でも聞いてくれるらしいと判断すると、ふぅん、と気の無いような相槌を返し丁度空になった皿を持ってキッチンへ向かい。リビングに戻ってきたかと思えば相手がまだ食事中であろうがお構い無しにその背後に膝を立てて座り相手を膝の間に収め後ろから抱き締め)
…なら好きって言って。
…猫なんて、可愛いもんじゃないだろ。
(軽く瞼を閉じて相手の体温を感じていたが、耳へ入った軽口に薄く目開くとこんな大の男には猫なんて例えは似つかわしくないだろうと言葉返し。しかし撫でる手が止まった事にゆるりと顔上げればふと唇が重なった事に微かに驚き、それを拒む事なく受けると相手の手を緩く握って。空の食器を持っていく相手に自分も早く食べてしまおうと食べ進めるも、戻って来た相手は何故か己の後ろに回っており。振り返る前に後ろから抱き締められる様な形になると、告げられた要望に応えるべきか否か物凄く悩んだ後、顔を俯け悪態と共に小声で告げ)
なんでこっちに来るんだよッ、---す、…好きだばーか。
いや?俺からすれば猫より可愛いくらい。
(抵抗無く受け入れられた口付けに手を握られるのを感じると、愛おしさに利かなくなりそうになる歯止めを理性で律し、緩くその手を握り返せば一度唇を離し再度軽く食むように口付け、相手の下唇に舌先を這わせてやり。満足とは言い難いが気持ちの昂りを考慮してそれに止め、相手の髪に指を通し米神に唇を触れさせては笑み混じりに呟き。不服げな声にも構わず腰辺りへ腕を回し引き寄せるも、危うく聞き逃してしまいそうな声量で悪態と共に告げられた言葉に緩んでしまう頬がどうにもできず。肩口に顔を埋めぐりぐりと額を押し付けながら堪らないとばかりの口調で告げ)
っほんと、…理玖の事なら一生養っていける。
っ…真尋ッ、可愛いの感覚、可笑しいだろ。
(手を握り返されるのを感じつつ再度食む様な口付け受けるものの、下唇に舌先が這う感覚に驚いて唇ぎゅっと結べば続いて米神に唇触れさせる相手に瞼軽く伏せて、予想外に呟かれた言葉に微かに口元引き攣らせ。聞く耳持たずな相手の様子に抵抗するだけ体力の無駄かと半ば投げやりに抵抗を諦めるが、肩口へ額押し付けてくる相手が不覚にも可愛く見えてしまうと先程自分の発した言葉に未だ恥ずかしさは残っているものの、角度的にも顔を見られない安心感から相手の髪を柔らかく撫でながら苦笑混じりに言葉返し)
何だよそれ。俺、大人しく養われるつもりないからな。
可笑しいなら可笑しいで良いけど。理玖の可愛さ知ってンのは俺だけ。
(自らの感覚が可笑しいのであればそれはそれで自分以外に相手に愛らしさを見出だす人間が居ないという事であり、いっその事その方が良いようにすら思え。頬を緩めて述べつつ相手の髪に指を絡ませて撫で。相手に髪を撫でられる感覚は心地好く、目を伏せて半ば凭れるようにしつつ身を任せており。相手の言葉に微妙に論点がずれているように思えなくもない言葉を名案だと言わんばかりに納得した様子で呟き)
あァ、俺が主夫やるか。そっちのが安心だしな。
…格好良いならまだしも、真尋に可愛いとは思われたくない。
(感覚が可笑しいならそれでも良いと言い出す相手に訝しげな視線投げると、相手は良くとも此方は全く良くないと表情に不満滲ませ。相手の様に本当に可愛さがあるならまだしも、直ぐ悪態をついてしまう可愛さなど微塵もない自分を可愛いというのは理解出来ないといった様子で斜め下向き。論点のずれた台詞を名案とばかりに呟く相手に何か言いたげに口開くも、それはそれで職場等で相手に悪い虫が付くよりはいいのかも知れないと思い直すと、至って真面目にその案に賛成し)
あー…それでいい。ある意味安心だしな。
…どういう意味だよ。
(相手の言葉が具体的にどういう事を表し、一体何処に不満を感じれば良いのかすら思考が追い付かずによく分かっていないが、あまり良くないニュアンスである事だけは理解し。如何にも不服げに眉を寄せると、低い声で呟きながら撫でていた手を止め相手をじっと見下ろし。自分が言ったのはあくまで相手が怪我をする危険性がなくなるという面での安心だが、相手の言う“ある意味”は恐らく別の話をしていると思われ。拗ねたように眉を寄せつつ顔を上げると、相手の肩に頬を付けながら横顔へ問い掛け)
ある意味ってなんだよ。浮気するとでも思ってンのか?
どういうって…そのままの意味。自分より可愛げある奴に、そう思われるのは…何か癪だし。
(己の言葉に何やら不服げな様子で見下ろしてきた相手に緩く首傾げるも、どういう意味か等と問われると先程言った言葉をそのまま解釈してくれればいいと呟き。次いで思っていた事を口に出せば、近くにある壁に背を寄り掛からせ。言葉に含んだ意味を読み取ったのか拗ねてしまったらしい相手に視線寄越すが、肩に乗る相手の頬につい表情緩んでしまいつつも相手見詰めると、その可能性は捨てきれないだろうとちょっとした嫌味交えて述べながら微かに頷き)
真尋は誰にでもモテるし、十分に有り得る事、だろ?
理玖の方が感覚可笑しいだろ。俺でかいし。
(相手は自身の愛らしさに気づかないのだろうと分かってはいるが、それ以前に相手が自分の事を可愛いなどと感じている事が理解できず。それこそ自分は格好良いに分類される方だと謙遜も無く当たり前のように思い込んでいる節があり、そうでなくとも単純ながら体の大きさも大柄な方で、それがまた可愛い要素を打ち消していると主張し。普段の行いから考えても当然の事だが、随分と信用が無い事に不服を隠しきれず、説得力の欠けた言葉を呟き)
…しねェよ。浮気なんか。
…でかいとか関係なく、可愛いのは可愛いだろ。
(相手の言いたい事は何と無く分かるし、自分でも何故男前の部類に入るであろう相手が可愛く見えるのかは不思議で。此方が可笑しい可能性も捨てきれない為に否定はしないものの、体格について持ち出す相手にでかいから可愛くないというわけでもないだろうと小首傾げて。皿に残っている最後の一口を食べ終えてスプーンを置くも、すぐ側で不服を隠しきれない様子の相手に思わず口元が緩み。面白がる様に相手の頬を弱く摘むとグイグイと弄るようにして遊びながら言葉返し)
今日まさに浮気しそうになってたのは、何処のどいつだよ?
関係あるだろ。犬とか。
(相手の言う事も一理あるのかもしれないが此方からしてみればやはり大小の差にあるイメージは定まっており、主張を曲げるつもりも無くいい加減な例を上げ。頬を摘まむ相手の手を離させようとするが、それよりもつい先程危うく破局にまで追い込まれかけた出来事を持ち出されると離させる事など頭から吹き飛んでしまい。卑怯だとばかりに批判的な視線を向けるが文句を言える立場でも無く、言い訳がましくも決して進んでしようとしたのではないと呟き)
…浮気じゃねェよ。さっきのは成り行きだし。別にしたくてしようとしたわけじゃねェ。
犬…?犬は大小どっちも可愛い、けど。
(相手は相手で主張を曲げるつもりはないらしく、ふと述べられた例にどういう意味なのだろうかと不思議に思うも、犬は大小関係なく可愛らしく見える為に思うまま口に出し。批判的な視線に気付きながらも逃れるようにそっと視線逸らすと、手では相手の頬を弄り続けながら先程は一応許しはしたものの、あの光景を見て酷く胸が痛んだのは事実で。未だ根に持っているような口振りで言葉紡ぎ)
成り行きでも、俺は好きでもない人にしようとは思わないけどな。
生粋の可愛い担当は小型だし。
(噛み合わない議論に歯痒さを覚えながらどんどんと話が逸れていく事に気付かず、例えどちらも可愛いとしても一貫してそういった支持を得るのは小型犬の方だと持論を述べ。相手の言葉に二の句が継げず、一瞬の無言の後におずおずと口を開き。何処か決まり悪そうに素直に謝罪を述べ、自分なりの決意を固めつつ軽はずみな行動はしないと宣言し)
…悪かった。もうしねェよ。
…頑固者。自分のが可愛いって認めろよ。
(相手の言葉に同じ様に言葉返そうとするが、このままいくと徐々に論点がずれていきそうだと感じ取り。一度口を閉じて言葉を飲み込むと、結果的に相手が認めてくれればこの話は終わるのではと自分の事を棚に上げて上記を。普段己が何をしても余裕そうな相手がおずおずと決まりの悪そうな表情になっている事に内心面白がるものの、反省している様子を笑ってしまうのは流石に性悪だろうと眉顰めれば、視線を相手へ流しつつ最後に小さな声でぽつりと先程の事をぶり返した事への謝罪告げ)
もう、気にしてないから、気にするな。それと…ごめん。
認めねェよ。俺は格好良い側だろ。よく言われるし。
(頑固者は心外だが流石に相手の言葉をすんなりと受け入れるわけにはいかず、以前より比較的掛けられる機会の多い言葉によって自覚している自意識を堂々と披露し。此方を向いた相手と視線が合えば無言で見詰めるが、意外にも相手から謝罪の言葉を言われるとつい頬が緩んでしまい。僅かに相手の方へ身を乗り出し軽く唇を重ねると、口では理由を問い掛けながらも何と無く相手の心境を理解しているのか相変わらず薄く笑みを浮かべており)
…何で理玖が謝ンだよ。
何でそう変に自信つけてんだよ。…可愛さももっと極めろ真尋ちゃん。
(何処でどうしてそんな自信を持つ様になったのかと呆れた様にじとりと視線向けるも、相手の周りを取り囲む人達の影響だろうと容易に想像できてしまい。しかし相手が格好良い事等既に認めている身としては面白くなく、格好良いと言われるのなら次は可愛らしくやってみてはと無茶な要求し。身を乗り出す相手に微かに後ろへ引くものの、軽く唇重なるとゆっくりと瞬き一つし。だが謝罪について問われるとフイ、と相手とは反対方向へ顔向けて自分で考えろとばかりに返答し)
なん、でって…別に、なんだっていいだろ。
俺が可愛くなったら益々モテちまうけど。
(人並み以上には人気がある方だと平然と自負しており、只でさえ現在の有り様なのだからこの上可愛さなどを身に付けてしまうと必要以上に人気を集めてしまうとあっさり言ってのけ。先程の相手の気遣いとは裏腹に抵抗されると突っ込みたくなるようで、心底楽しげに口元を緩ませると首筋に唇を触れさせながら言葉を重ね)
聞きたい。なんで?
…実際どうなのかは、分かんないだろ。ナルシストか、お前。
(相手の言う事は強ち間違っていないだろうが、自分でそれを言ってしまうのは如何なものかと変わらずじとりとした目を向ければ、相手が更にモテてしまうのは嫌なものの素直に口に出せない為に上記呟き。どうやら引いてくれないらしい相手の言葉に困った様な怒った様な曖昧な表情浮かべるも、首筋へ触れる唇に首竦めると片手で相手の額押しやりつつ言うつもりはないと口噤み)
っ、しつこい…ッ、
まぁモテても俺には理玖だけだけど。
(相手の視線が痛いながらもまるで何事も無かったかのように全てを受け流すと、相手の腰に腕を回しながら何処ぞの尻軽男のような台詞を平然と吐き口元に笑みを浮かべて。額を押し遣られると大人しくを引くもその手を掴むと掌に口付け、わざとらしい上目遣いで視線を向けながら不満を漏らし)
なんだよ、教えてくんねェの?
…どうだか。
(腰へ回る腕をそのままに相手の台詞にぽつりと呟くと、本当にそうなってしまったら己だけで満足してくれるかどうか等分からず、軽く目伏せると誰にも渡したくないという思いから無意識に相手の服を強く握りしめ。身を引いたかと思えば手を掴んできた相手にちらりと視線遣るも、掌に口付け上目遣いで此方を見る相手と目が合ってしまい。ぎこちなく視線空中へ泳がせれば、ギュッと唇結んで無言の抵抗貫き)
本当だって。その代わり理玖も俺だけで居てくれねェと困るけど。
(言葉は素っ気ない物であっても服の裾を握る手は相手の不安を露にしているようで、一層の愛おしさに胸元辺りが締め付けられるような感覚を覚えつつ、空いている手を相手の手に重ねてやんわりと開かせ。その手を指を絡めて握りながら窺うような視線を向けると僅かに首を傾げて相手の瞳を覗き込み。相手の様子を見ると幾らねだったところで口を割ってくれそうに無く、拗ねてしまう前に諦めればせめてもの機嫌取りに頬に口付けし)
…分かったって。そんな嫌なら聞かねェよ。
いや…俺はお前みたいにモテるわけでもないんだし、心配する必要ないだろ。
(開いた手の指を絡め瞳を覗き込んできた相手に微かに瞳揺らすも、そのまま相手を見詰めるとその言葉について思う事を呟くように述べ。絶対言いたくないというわけでもないが、謝罪の理由をわざわざ自分で話す事はどうにも出来ず。黙り込んでその意を示していれば、どうやら諦めてくれたらしい相手の言葉を耳にし。頬への口付けに口元緩めながらそっと視線相手へ戻すと、何を言おうかと悩んだ末可愛げも無く軽く悪態付いて)
…最初から聞くな。ばか真尋。
何言ってんだよ、俺が惚れてんのに。
(相変わらず謙遜などでは無く心の底からそう感じていると分かるような物言いに、仮に相手に他人を惹き付ける魅力が無いなら自分はどうなるのかと呆れたような困ったような笑みを漏らして、空いている手でわしゃわしゃと相手の髪を撫で回し。此方がどんなに機嫌を取ろうと試みたところで返答などは大体予測できており、然して気にも留めずに此方を向いた瞳を見詰めると身を寄せて唇を重ね)
…仕方ねェだろ。構いたくなンだよ。
それはっ…お前の趣味が、悪いだけだろ。
(相手から述べられた言葉に少しばかり考えると、髪を撫で回す相手の手を掴みつつ、そもそも何故相手が己の事を好きなのかすら理解出来ていない為に自分なりに勝手に解釈した言葉告げ。重なる唇を受け入れながらも僅かに肩震わせると、嫌というわけでは決してないが不意を突かれるとどうしても体が強張ってしまい。自分だけこうもやられてばかりでは面白くないと眉寄せれば、相手の台詞にわざと乗っかってみる事にし、そっと手伸ばして指先で相手の顎下を擽ってやり)
なら、俺もこの大きな猫に、構ってやる。
なんだよ、人の恋人の悪口か?良い度胸してンな。
(相手があまりにも自らを卑下する為に、本人の言葉ではあるものの他人の口から言われれば間違いなく愛しく思う相手を非難しているであろう言葉に不服げな声色で問い掛け。微かに眉を寄せ底意地の悪そうな笑みを浮かべると、相手の額を極弱い力で弾いてやり。此方に伸びてきた手に思いがけず顎下を擽られると流石に驚きはするが、擽ったさもほんの僅かな事もあり、その上相手からこうして触れられる機会など滅多に無い為に抵抗はせず。肩を竦めて笑みを漏らしながらも顎を少し上へ向けて)
ッ、それは嬉しいね。もっと構えよ。
っ、悪口ってわけじゃ…ていうか、自分の事だし。別にいいだろ。
(弱い力で弾かれた額を片手で軽く押さえるものの、不服そうに問われた事に否定の言葉紡ぐと、相手にどう見えているのかは分からないが己からすれば自分自身悪態ばかりで可愛げというものが一切無く。それは事実なのだから仕方無いと相手見遣ると何がダメなんだと緩く首傾げ。想像したより反応はあまりしてくれないらしい相手に多少不満はあるも、自分で言い出した手前撤回も出来ず一つ息を吐くと、折角だしどんな反応が見れるか思う存分弄ってみようとちょっとした興味本位で顎下を擽る手とは逆の手を使って相手の耳裏を緩くなぞり)
…後で後悔するなよ。
良いわけねェだろ。そうやって油断されてッと困る。
(強い独占欲のせいで相手が誰かから好意を持たれる事すら我慢ならないのだから、そんな誰かに警戒心も何も無く無防備に接されるのは此方としても危機感を感じてしまい、全く人の目を引いていないという考え方は改めさせるべきとは常々感じていて。眉を寄せて相手の言葉に否定を重ねると、遠回しにその意思を伝え。いつになく積極的な行動に鼓動が高鳴るのを感じ、耳裏への物足りない刺激が心地好く。目を伏せて相手の指先に意識を向けながらその感触を一つ一つ逃さぬように拾いつつ、相手の言葉には小さく頷いて応え)
ッん…。
心配しすぎ、真尋みたいな物好きが他に居てたまるか。
(相手の言いたい事は分からなくもないが、正直相手が心配するような事は何もないだろうとも思っており。首唸らせながらただ心配性なだけなんだろう等と考えそう口に出すと、自分を恋人にしたいなんて思う物好きが相手以外に居るわけがないといった口振りで言葉返し。目を伏せる相手を見詰めつつ、本当に大きな猫の相手をしているみたいだと表情緩めれば、可愛がる様に耳裏をなぞっていた手を髪へ通し。するりと柔らかく髪を撫でながら微かに触れるだけの口付けを額へ落として)
…仕方ねェな。言う事聞かねェ理玖には良いモンやるよ。
(相手の様子を見ると自分の言葉など真に受けていないであろう事が手に取るように分かり、暫し無言で相手を見据えた後不意に相手から離れソファに腰掛けると口元に薄く笑みを浮かべながら手招きし。髪を撫でる手が心地好く感じ入るように目を伏せていたが、ふと額に柔らかな感触があると僅かに目を開き。此方から手を出すことはしないものの、愛惜の滲むような笑みを浮かべると、相手を見詰めてねだり)
…もっとして。
?…いきなり、なんだよ。
(暫し無言で此方を見ていたかと思えば、不意にソファに腰掛け手招きをしだした相手に怪訝そうな表情浮かべ。何故言う事を聞かないのに良いものをあげるのかと怪しみながらも取り敢えず近寄ってみると、相手の斜め前に立って不思議そうに問い。拒まず寧ろ強請ってくる相手に撫でる手を一度止めると、普段自分から触れることが少ない為にどう触れてやればいいのかと僅かに狼狽え。しかし相手を猫や犬の様に見る事で落ち着かせれば、両手で髪をわしゃわしゃと乱してやりつつ鼻先同士を軽く触れさせ)
…欲張りな奴。
目、閉じて。
(言葉通り目の前まで歩み寄ってきた相手を見上げると、如何にも胡散臭い笑みを口元に浮かべながら目を閉じるよう要求し。予想に反し髪を撫でる手付きは荒く、驚いたような声を上げるも表情は何処と無く不服げで。鼻先が合わさる程の至近距離には我慢ならず此方から軽く口付けると、呟くような小声で不満を漏らし)
うわッ、……どうせならもっと色っぽい触り方しろよ。
…いや。
(胡散臭い笑みを口元に浮かべたまま要求してくる相手に本能的に従うべきではないと思考すると、相手が何を考えているのか分からない為に探る様に視線向けつつ首を横に振り。驚きの声を上げた相手に己の満足のいく反応だった為か僅かに目を輝かせるも、軽い口付けと不満げに漏らされた言葉に顔を引いて手を下ろすと、普段から色気の無い自分には無理な事だとばかりに下記告げ)
無茶言うなよ。俺に色っぽさを求めるな。
目ェ閉じなきゃやんねェ。
(何と無く相手からの反発は予想していた通りだが、此方としてもそれなりの思惑がある為にならば仕方無いとはならず、笑みを消して微かに眉を寄せて告げ。意図的に色香を演出するなんてあざとい真似は相手にできないだろう事は百も承知で、それよりも相手のふとした仕草に勝手に色気を見出だしている身としては相手の言葉を聞くとつい笑みが漏れてしまい。わざとらしく首を傾げると先程触れられた耳の裏側に触れながらからかうような口調で述べ)
そうか?さっきのは中々キたけど。
…、分かった。目、閉じればいいんだろ。
(何が目的なのか見当もつかないが、此方が従うまで粘り続けそうな相手の様子に暫し無言で考えると、渋々といった様子でその要求を受け入れる事にし。一体何をくれるというのかと不安気に数秒相手を見るとゆっくり目を閉じて。耳裏へ触れながらからかってくる相手にそういうつもりでやったわけではなかった為に呟く様に言葉返せば、今更ながら自分の行動に羞恥心が湧き上がってき、熱が集中する顔を隠す様に腕で口元覆い)
っ、嘘つくな。
…ん。
(今だ疑わしげな視線を向けられるも無言で相手を見詰め返し、漸く目を閉じた事を確認すると傍らに置いてあった鞄から何やら小さな箱を取り出し。開けばそこに収まっているのは銀に光るシンプルな指輪で、相手の左手を取ると薬指に通し。相手の頬が薄らと赤みを帯びているのに気付くと、意地悪く口角を上げて口元を覆う腕を掴んで離させ、顔を覗き込みながら言葉を続け)
嘘じゃねェよ。気持ち良かった。
---目開けても、いいのか?
(目を閉じたまま相手が何やら動く気配を感じつい目を開けそうになるも、取り敢えず相手が開けてもいいと言うまでは大人しくする事にし。しかし不意に感じた左手の薬指への違和感に指先ぴくりと動かすと、何をつけられたのかと頭に疑問浮かばせつつ上記問い掛け。腕を離され顔を覗き込んできた相手に赤くなっているであろう顔を見られまいと俯くと、続けられる言葉に羞恥を煽られ手で耳を塞ぎ)
う、るさッ…もう黙れッ。
ん、もう良い。
(問い掛けに小さく頷くと相手の手を離してやり、どんな反応をするのだろうかと口元に微かな笑みを浮かべながら相手を見詰め。相手の反応を見ているとつい加虐心が煽られ構ってやりたい衝動に襲われるのだが、流石にこれ以上追い詰めると必要以上に機嫌を損ねてしまう可能性が否めず、先程相手がしたように額に口付けると掴んでいた腕を離し)
分かったって。怒ンなよ。
…え、っと?これって、その…。
(許可を得て恐る恐る目を開けると、先程感じた違和感の正体を確かめる為左手へ視線を移してみたも、薬指にある銀に光るシンプルな指輪に思わず息を飲み。右手で軽く触れつつ相手へ視線向ければ、困惑した表情でこの指輪は何なのかと言葉に詰まりながら目で訴え。ふと額に口付けを受け微かに顔上げるが、毎回毎回からかってくる相手に振り回されてばかりなのは不服でしかなく。何か仕返しをと思案すれば、こんな事で相手にダメージを与えられるかと悩ましいものの、わざと真剣な表情作って相手見据えると冗談を平然と口にして)
次からかったら、別れる。
首輪、…の代わり。前言っただろ、付けてェって。
(今日という一年に一度のイベントのために数日前から用意していた物だが、それを言葉にすると柄にもなく浮き足立っているようにも思えてしまい、指輪の購入に至った二つ目の理由を口にすると先程の話題ともそれとなく関連付け自らの首筋を指差しながら口角を上げ。唐突な破局宣言に一瞬思考が停止してしまい、先程も口にされ散々反省させられた言葉に少々敏感になっている節があり。どうせ冗談なのだろうと冷静に判断する事ができず、暫しの無言の後に戸惑いを滲ませながら問い掛け)
え、………マジで?
…あれ、本気で言ってたのか。…ありがと。
(確かにこの前そんな話をしたという記憶はあるが、それが本気だったとは思っておらず。相手の言葉に少々驚いた様にぽつりと呟くと、改めて指輪に視線落としながらほんのり嬉しそうに頬緩めて礼を述べ。多少は効いたのか戸惑いを滲ませる相手見ながら頷くも、嘘であってもからかわれたくらいで別れるというのは自分自身後悔しそうで。自分から騙そうとしておいてなんだが、緩く頬掻きながら早々に冗談である事を告げ)
マジ。---って、いや。嘘、冗談。
こっち来て。
(礼の言葉に頬を緩めながら相手の様子を見詰めているも、ふと緩く相手の手を握ると此方へ引き寄せ。どうやら本気の発言らしいとすっかり相手の言葉を信じてしまい、自分にとって死活問題になり兼ねない状況にどうするべきかと思考を巡らせ強張った表情のまま暫し無言でいたが、考えに至る前に嘘だと明かされれば直ぐ様眉を寄せ。まんまと騙されてしまっただけに不機嫌そうに低い声で呟くと相手から顔を逸らして安堵から来る溜め息をさぞ腹立たしげに吐き)
…嘘かよ。
なん、だよ?
(緩く手を握る相手に柔らかく握り返したものの、相手の方へと引かれるとされるがままに近付き、どうしたのかと首を傾げつつ問い掛け。冗談だと告げたのは良いが明らかに機嫌を悪くしたらしいその低い声を聞き、どうせ騙すならもっと他の言葉にすれば良かったと反省するも、顔を逸らし腹立たしげに溜め息を吐く相手に困った様に眉下げ。相当怒っているのではと考えが回ってしまい遠慮がちに顔覗き込むと控え目に声を掛けてみて)
…ま、真尋?
好きだよ、理玖。
(相手の両手を手で包み込むと、真っ直ぐに視線を向けながら何と無く改まった態度で想いを伝えると、左手薬指に嵌まった指輪に唇を付け。相手の恐る恐るといった声や困惑したような表情が、こんな状況であるにも関わらず愛らしく見えてしまい、既に脳内はその事ばかりで不機嫌そうな表情を取り繕う余裕さえ無いため、無表情に相手を見据えて問い掛け)
…なんだよ。
ッ、俺も…嫌いじゃ、ない。
(妙に改まった態度で伝えられる事に照れた様に視線あちこちに流すも、指輪へ唇を付ける相手に視線落ち着かせると、自分もだと口に出しつつ恥ずかしさに耐えられなかったのか最後に余計な言葉付け足し。無表情で感情の読めない相手に更に不安が煽られ、困った様な焦った様な複雑な心境で相手の服掴むと窺うように見詰めたまま問い掛け。続けて騙した事への謝罪紡げば、戸惑いがちに頬へ唇触れさせ)
怒ってる、よな?…ごめッ、悪かったって。機嫌、直せよ。
好きでもねェけど?
(甘い雰囲気に相手が照れてくれるのは一向に構わないし寧ろそうであって欲しいのだが、空気に充てられたのか無性に相手からの言葉を貰いたい気持ちが抑えられず、口角を上げたまま否定を促すように問い掛け。相手の仕草も向けられる視線も普段より弱々しい態度も、全てが益々自らを煽り今直ぐにでも抱き締めて滅茶苦茶に甘やかしてやりたい衝動に駆られるものの、一方でもう少し困らせたいという気持ちもあり。激しい葛藤の傍ら相手の表情からは視線が逸らせず凝視するが、不意に頬に柔らかな感触を感じ取ると危うく思いの丈を口に出してしまいそうになり、“可愛い”の一言を必死に飲み込み。その際欲望に堪えるあまり眉間に皺が寄ってしまい、ぱっと顔を逸らすと余裕の無さから意識しない内に低い声で答えてしまい)
…怒ってねェよ。
ちがッ、…っ好き、だし。
(問われた事に反射的に否定の言葉が漏れるも、自分の本心をちゃんと知ってもらえないのはある意味不安で。暫し思考した後一度相手へ視線向けてから直ぐ逸らすと、聞き取りにくいであろう小さな声量で言葉続け。眉間に皺を寄せ顔を逸らしたかと思えば返ってきたのは如何にも不機嫌そうな低い声で、明らかに怒っているではないかと言葉返すものの、もしかして嫌われてしまったのかと表情歪めると瞬時に込み上げてくる涙が薄らと目元に浮かび。しかし嫌われたとしても自業自得である為に零れないよう涙堪えれば、相手の肩辺りの服緩く掴みつつ微かに震えた声で台詞告げ)
嘘、つくなよ。---…謝る。から、別れるとかは…いや、だ。
俺も好き。
(漸く相手の口から聞けた言葉に満足げに頬を緩めると、先程にも告げた気持ちを再度繰返し伝え、握った手を更に引き自らの腕の中へ相手を引き寄せ。謝罪の言葉も今の状況ではまるで殺し文句で、別れたくないと口にする相手の様子とは対照的に心中では染々と幸福を噛み締めており、そんな自分を我ながら最低だと改めて思い直し。しかし相手の声が微かに震えている事に気付きそちらへ視線を戻すと、予想もせず涙を目に溜めた姿があり、我慢なんてものは呆気なく決壊してしまって。申し訳無いと思うどころか“可愛い”“愛しい”の言葉ばかりが脳内を占拠しており、堪らず相手の体を抱き寄せ片手で髪を撫でながら囁くも、もう随分前から怒りなど冷めていたという事は一先ず伏せておき)
…怒ってねェって。泣くなよ、理玖。
(好きと言うだけでいっぱいいっぱいな所に繰り返し気持ちを口に出されると色んな意味で頭がパンクしそうになり、引き寄せられるままに近付けば照れ隠しのつもりか無言で相手の肩にぐりぐりと額押し付けて。自身の涙腺がこんなに弱いとは思っておらず俯きかけたも、不意に抱き寄せられ髪を撫でられると不安気に相手見遣り。囁かれる言葉耳に入れつつ目元に溜まった涙を指で拭うと、本当に怒っていないのかと窺うように顔覗き)
っ、泣いてないし…、
顔赤い。照れてンの?
(肩に掛かる微かな重みがまるで甘えられているようでつい頬を緩ませてしまいつつ、横目で窺った相手の頬が微かに赤く染まっているのが分かり、髪に指を通して優しく撫でながらからかうように問い掛け。此方の様子を窺い見るような視線から相手の不安が伝わってきて、安心させるように笑みを向けると目元に唇を触れさせ、再度髪を撫でてやりつつ穏やかな声色で謝罪を告げ)
…ごめんな、不安にさせただろ。
…照れて、ない。見んな。
(自身でも知っていたからこそ気付かれたくなかった赤くなった頬への指摘に眉寄せ、見るなとばかりに相手の首筋に顔寄せると赤い頬が視界に入らないようぐぐ、と首筋に頬押し付けて。窺うように見ていれば相手の顔に浮かんだのは何処か安心できる笑みで、目元へ触れる唇に薄く目を瞑ると少し拗ねた様子で下記呟き。しかし口ではそう述べつつも別れ話に発展しなくて良かったと安堵したせいか肩が微かに震えており、震えが伝わらないよう相手の肩に手置くとそのまま押し遣り)
別に…気にしてない、し。
…わざとやってンのかよ、それ。可愛いだけだけど。首熱いし。
(一体どんな発想でこんなにも自らのツボを擽るような反応ができるのか、毎度理性を働かせるのに精一杯な此方としては相手の行動でかなり参ってしまい。首筋に押し当てられた頬はやはり普段よりも熱く、指摘してやりながらも逃がさぬよう頭を相手の方へ傾け、片手を相手の後頭部に添えて押し付けこそしないものの動きを制限してやり。その上で欲望に抗わぬまま相手の服の裾から片手を滑り込ませると腰から背に掛けて柔らかな肌の感触を堪能するように撫で。肩を押されようがお構い無しに引き寄せて距離を詰め、抵抗を阻むようにしっかりと抱き締めてやればその肩が小刻みに震えていて。そんなに怖かったかと漸く一抹の罪悪感が芽生えるが、それでもやはり愛しい気持ちの方が何倍も勝りぽんぽんと片手で背中を優しく叩きながら言葉を掛け)
ほんとに?肩震えてッけど。
それって何だよ、---ッ、手ッ…どこ触ってんだよ!
(相手の指す言葉が何についての事なのか分からず問い掛けたのも束の間、後頭部に手を添えられるのを抵抗もせず大人しく受け入れていれば突如服の裾から入り込んできた相手の手に大きく肩跳ねさせ。背中微かに反らせながらその手から逃げようとするも、行動範囲が制限されている事から中々抜け出せず、代わりに背を撫でる相手の腕を掴んで止めさせようとし。震えが落ち着くまで離れていたかったのだが、そんな己の心情を知ってか知らずか逆に距離を詰められると悔し気に視線投げ。そうして隠そうとしていた事を平然と口にしてくる相手に僅かに口元歪めると押すのを止めて肩辺りの服緩く握り)
っなわけ、ないだろ。普通だし。
どこって、理玖のカラダ?
(分かりきった事を聞かれても困ると言わんばかりの疑問形で答えるも、手を掴まれると一度動きを止め。僅かに考えるような間を置いた後、相手の方へ傾けていた首を戻し、後頭部に添えた手はそのままに耳朶を唇で食み。相手の手が抵抗を諦めたのを感じると、笑みを浮かべてほんの少し互いの間に距離を空けて唇を重ね。一度では飽き足らず、角度を変えながら何度も口付けしつつ一つ一つに相手を想う気持ちを込めたような柔らかに優しく繰返し。不意にその動きを止めると相手を見詰めて呟き)
…理玖に何されたって俺は理玖が好きなんだから、あんなんで不安になるなよ。
っ、そういう事じゃなッ…この、変態ッ。
(疑問形で答える相手に先程触るなという意味を言葉に滲ませていた為にその事ではないと否定するも、動きが止まり此方へ傾けていた首を戻した相手に不思議気に片眉上げると、不意に食まれた耳朶にふるりと体強張らせ。掴んでいた手を離し上記述べると、相手の額を掌でグイ、と押し。少し距離ができたかと思えば唇が重ねられ、そのまま何度も繰り返される口付けを何処か安心しながら受けると、ふと動きを止めた相手を見詰め返し。次いで呟かれた言葉には普段通り素直とは程遠い返答を返してしまうも、代わりに此方から軽く口付けを返し)
…人の気持ちは、変わるものだろ。
俺が変態じゃなかったら絶対物足りなくなると思うけどな。
(毎回の如く額を押されると大人しく引き下がり、服の中に突っ込んでいた手もそれと同時に離すと額にある相手の手を柔らかく包み込んで遠ざけ。そのまま相手の人差し指に痛みを感じさせない程度に軽く歯を立てると、口角を上げて呟き。相手の言葉は尤もで、現に自分自身が移ろい易く、それ以前に移ろう程の恋心も抱いていなかったために反論こそしないものの、相手からこうしてほんの触れる程度の口付けを一つ貰っただけで満たされるどころか益々愛おしさが募る思いがし。指の背で相手の頬を擽ると意味深な響きで相手の言葉を肯定したかと思えば、少し間を置いて相手の耳元に唇を寄せ悪戯っぽく囁き)
そうだな。俺の理玖に対する気持ちも直ぐ変わるし。…どんどんハマってく。
寧ろ落ち着いて良いだろ。
(毎度の事ながら此方が押すと案外大人しく身を引く相手に小さく息ついたものの、人差し指への弱い刺激に数回ゆっくり瞬きすると、相手が大人しくなったらなったで違和感はあるだろうが此方としては無駄にドキドキせずにすむ為に緩く首傾けつつ言葉返し。指の背で頬を擽られ目細めるも、意味深な響きを持った肯定とそれに続く言葉に考える様に視線斜め上へ向け。耳元での囁きにちらりと相手見遣れば、それは良い事なのかはたまた悪い事なのかと悩まし気に問い掛け)
…それ、どう解釈すればいいんだよ。
…やだ?俺が理玖に触ンの。
(噛み付いたままの指先を解放してやりつつ、相手の言葉を聞いて妙に落ち着き払ったような表情を作ると、笑みを浮かべるでも無く冷めた無表情でも無く、至って真剣な面持ちで敢えて相手が肯定し難くなるであろう言葉を選んで問い掛け。あまり予想していなかった返答はまるで相手の恋愛遍歴を表しているようで、つい軽く吹き出すように笑うと相手の肩に頬をのせながら呟き)
ッ、…駆け引きのやり方も少しは覚えろよ。
いや、じゃ…ないけど。その聞き方ズルい、だろ。
(解放された指に視線落としていたが、ふと視界の端で相手の表情が変わるのが分かり。微かに顔上げて視線合わせると妙に真剣な面持ちの相手と目が合い、そのまま問い掛けられた事に僅かに不満滲ませつつ返答すれば、肯定させないようわざとなのだろうとむすりと眉寄せ。あくまで真面目に問い掛けたつもりだったが、何が可笑しいのか吹き出すように笑う相手に不審そうな視線送り。肩への重みを感じつつも、呟かれた言葉には己の恋愛経験の無さを指摘されているような気がし、相手の頬を軽く摘みながら拗ねた口調で下記呟き)
…っ悪かったな、そういうの分かんなくて。
へェ、嫌じゃねェんだ。
(思惑は見事に見透かされてしまったらしく、不満げな指摘を受けるもあっさりと聞き流して意地悪く口角を上げて揚げ足を取り、早々に再度服の下へ手を潜り込ませ。どうやらからかい半分の言葉は相手の機嫌を損ねてしまったようで、頬を摘ままれるも抵抗をする事は無く。だが自分で言っておきながら結局は駆け引きなど問題では無く、相手の腰に腕を回し笑みを浮かべてわざとらしく顔を覗き込み)
嘘だって。怒ンなよ。
ッ、だからって、触っていいとは言ってないだろッ。
(此方の指摘を受け流し挙げ句に揚げ足を取ってきた相手に表情歪めるも、早々に服下へ手を滑り込ませる相手に体ビクつかせ。咄嗟に相手の腕元の服を掴むとそれ以上服の中に侵入させないようにと目で訴え。腰に回る腕をそのままに顔覗き込まれると微かに後ろへ顔引くものの、視線は逸らさず相手を見据えると、戸惑いがちに此方からも背に腕を回しつつこつんと額同士を合わせぽつりと言葉零し)
…怒ってない。そういう経験ないのは、…本当だし。
…俺に禁欲しろってか?
(嫌ではないのに触れてはならないという事の意味はよく分からないが、そういう事ならばつまりは苦行にも匹敵するであろう毎日を過ごす事と同様で。無論そんなものに耐えられないので死すら意識しつつ、一先ずは手を引っ込め言われた通り触れずに眉を寄せて問い掛け。相手のこれまでの恋愛経験がどの程度乏しいのかは未知であるが、普段の発言を聞いていると殆ど皆無のようにも思え。もし事実ならば恋人としてはそれ以上に喜ばしい事は無いが、当事者はそれなりに気にしている可能性も拭い去れず、背に回る腕と合わさる額が互いの距離を縮めつい頬を緩ませてしまいながら意味深な言葉を交えて返し)
俺はその方が嬉しいけど?経験ねェなら俺が理玖のカラダに教えてやるし、知らなくて良い事だって全部理玖は俺の思い通りになるし。
…何でそう、極端なんだよ。変な触り方しなきゃいいだけだろ。
(手を引っ込めてくれたのは良いが、相手から発される何とも極端な言葉に僅かに眉寄せ。自分は別に絶対触るなと言っているわけではなく、抱擁や口付け等のものは普段からしている為多少慣れているものの、今の様な服下から直に肌を撫でられるというものにはどうにも慣れないだけで。言葉にそう含ませつつ述べると緩く相手の手握って。自分から額同士を合わせたも至近距離でいるのにも限界はあり、意味深な相手の台詞を聞いたと同時に色んな意味で羞恥がこみ上げてくれば、そっと顔逸らしながら一人相手の言葉の意味を考え)
知らなくて良い事なら、別に…知らないままで、いいし。
…けど俺理玖の身体触りてェし。
(相手の言葉の意味も何と無く理解できたが、それに答えるとただでさえ満足する程も触れられない相手の素肌から益々遠ざかる事となり、緩く握られた手を握り返し甘えるように相手の手の甲に頬を寄せながら不満げに呟いて。性全般に関してあまり首を突っ込むつもりの無さそうな相手からの返答は決して意外なものでは無く、それはらば尚の事都合が良いと口角を上げると、顔を逸らされた事で此方を向いた頬に唇を付け)
なら余計な事覚えて来ンなよ?俺が知らねェとこで。
だからッ…。少しずつ、なら…触っても、
(目の前で甘えるように手の甲へ頬を寄せる様子は此方にすれば目に毒で、元々相手にだけは押しに弱いというか甘えられるとどうしようもなく揺らいでしまい。直球な台詞に変な言い方をするなと文句をぶつけたい気持ちはあるものの、グッと堪えて視線泳がせると握った手に軽く力込めつつ言い終わる前に限界が来たのか言葉途切れ。頬への柔らかな感触を感じ目細めるも、相手の言う余計な事とはどの事を指しているのかと緩く首傾けると暫し思考し。しかし特に何も思い浮かばなかったのかゆっくりと相手に視線よこすと、取り敢えず頷いておくべきかと下記返し)
?…分かった。真尋の知らないとこで、覚えなければいいんだろ。
少しって?
(不自然に途切れた相手の言葉の続きは予想に容易く、頬を寄せていた手を指を絡め握り直すと、徐に相手の服の襟元へ手を伸ばし。多少ゆとりがあるため指を引っ掛けて肩口を露出させると、有無を言わせる前に首筋から肩をなぞって鎖骨に触れつつ問い掛け。相手の言葉のニュアンスからすると自分が言った事とは異なってしまい、恐らく理解していないのだろうと察すると困ったように眉を寄せて小さな血溜め息を吐き。取りあえず否定しておくが、それからどう言えば伝わるだろうかと思案した結果、不意に唇を食んでやると相手の下唇に舌を這わせその距離を保ったまま言葉を続け)
…そうじゃねェよ。…俺が言ってンのは、キスの仕方とか口説き方とかを俺以外の奴から教わンなって意味。そいつと実践なんかされちゃ堪ンねェし。な?
っ、…自分で考えろッ。
(指を絡め握り直される手をそのままに相手見ていたが、襟元へ伸ばされた手に首傾げると同時に肩口を露出させられ、咄嗟に口開いたものの首筋から肩に続いて鎖骨に触れる相手に思わず漏れそうになった声を抑え。自分でも曖昧な部分を相手から問われると少しの加減は自分で決めろとばかりに言葉並べ。相手が否定すると何を間違えているのかと考え巡らせたも、不意に唇が重なったかと思えば下唇を這う舌に微かに目見開き。しかし続けられる言葉を聞けば、そんなことを聞く相手もいなければ己と実践しようと思う輩もいないと下記述べつつ、普段の如く最後に強がりを付け足し)
!…だから、俺相手に誰が実践相手してくれるんだよ。---それに、俺だってキスの仕方くらい、知ってるし。
へェ。良いのかよンな事言って。
(自分で、というのはなんとも此方に都合の良い言葉で、相手自らが口にしたのだから文句を言われる筋合いは無いだろうと判断すると意地悪く口角を上げ。相手の首筋を食むと同時に舌を這わせ、一方鎖骨を撫でていた手は抱き締めるように相手の背に回した後再度服の中へと潜り込ませてやり。いつもの如く自分を過小評価しているのであろう相手の発言は聞き流すとしても、最後に付け足された言葉には片眉を上げ。どうせ強がりなのだろうと分かった上で、普段は唇を重ねる程度の口付けしかしない相手がどんな反応を見せるのか想像するだけで口元は緩んでしまい、それを隠すように笑みを浮かべると強がりに応じて挑発的な言葉を掛け。それもやり方を知っているとまで豪語するのだからただ唇を合わせるだけで許してやるつもりは無く、薄く唇を開いて相手を見詰め)
…ならやってみろよ。大人しくしててやッから。
ちがッ、今のなし---っん…絶対、少しじゃないだろッ。
(自分が少しの範囲を指定する事から逃げる為の発言だった為に、相手の言葉に自身の失言に気がつくと慌てて訂正試みるも、首筋への刺激と服の中へ滑り込んできた手に小さく声漏らすと口元押さえつつ相手の胸元片手で押し。ただの強がりだと流してくれると思っていたが、此方の予想とは違い寧ろ挑発的に言葉掛けられると表情に困惑を滲ませながら視線向け。やらないとばかりに首振ろうとしたものの、此方を見詰める相手の目に言葉詰まらせると、数秒悩んだ末諦めた様に軽く唇重ね。そのまま躊躇しながら舌を侵入させてみるが、これからどうすれば良いのかと早々に固まるとゆっくり唇離して顔俯かせ)
ッ、…。…も、いいだろ。
いや?少し。俺意外と煩悩塗れだからこんなの手ェ出してる内に入ンねェって。
(喉奥から押し出されたような小さな声も此方にとってはこの上無く甘さを帯びており、それを抑えるような仕草にも律儀に煽られてしまい鼓動は高鳴るばかりで。欲求に抗う事無く直に腰を撫でると背骨をなぞって艶かしく指先で擽りつつも、その傍ら問い掛けには応じてやり、首筋を下り鎖骨を甘噛みしつつ“意外”の言葉を微妙に強調しながら告げ。何と無くだが結局は応えてくれるのだろうと予測しており実際その通りではあったが、拙い口付けは交わす相手のせいもあってか予想を上回って快感に擦り代わり、同時に酷い心労を伴って理性を働かせなければならず。本当なら離れる舌を絡めとって好き勝手したかったのを一先ず我慢するも、中途半端に昂らされなために燻る相手を求める気持ちから目を逸らす事は到底できず、俯いた頬に手を添えると余裕無さげに早々に顔を上げさせて唇を重ね)
ッは、知ってるってンならもっと気持ち良くしてくれなきゃ足ンねェよ。
ッ、…どこが意外だよッ。いいから、その触り方やめろ、って。
(此方の抵抗を無視し艶めかしく指先で背骨を擽られるも、小刻みに身体震わせつつ変に反応して相手を調子に乗らせないよう声抑えると、鎖骨を甘噛みする相手にぴくりと肩跳ねさせ。強く抵抗出来ないのはやはり相手が特別だからであるが、慣れない触り方に身を捩れば呟くような声量で抗議し。日々思っているがどうも自分は強がって後悔する事が多く、直さなければと考えてはいるものの無意識に発している為にどうしようもなくなっており。色々な葛藤の後端っこに縮こまりたい気持ちで逃げ出そうとしたが、ふと頬へ手が添えられ顔を上げられると気付けば再び唇が重なっており、反射的に唇結ぶと頬へ添えてある相手の手に緩く手重ねつつ軽く握り)
我が儘ッ。
…気持ち良い?理玖。
(相手の抵抗などはお構い無しに再度腰辺りを撫でながら、腕の中で此方が触れるのに反応し時折小さく震える身体が愛おしくて堪らず。自分以外の他の誰も相手のこんな姿は見た事が無いであろう上に、想像すらできないのだろうという現状は支配欲を満たし更に求める気持ちを強くさせ。鎖骨を食んでいた唇を耳元へ寄せると、舌先でその輪郭を辿りつつ、相手も自分のように与えられる刺激が少しでも快感に変わっているならばと問い掛けて。口付けの仕方を教えてやろうというのに唇を閉ざされてしまっては元も子も無く、繰り返す重ねるだけの口付けの合間に笑みを浮かべて囁き掛け)
…口開けろよ。
…っ、ばか。
(ぞくぞくとした刺激と同時に微かに背筋が強張るのを感じるも、不意に耳元へと寄せられた唇に少しばかり首傾けると、輪郭を辿る舌先に下唇軽く噛みながらその刺激に耐え。しかし問われた質問に薄らと頬染めれば、相手に触れられると気持ち良いからこそ日々困っている身な為に顔背けつつ上記を。繰り返される口付けの合間も閉じたままでいたが、囁き掛けられる台詞に少し戸惑うと、不安げな表情滲ませながらも相手に言われた通りに唇を開いて)
っ…ん、
…良かった。
(拙い暴言と赤くなった頬を見ればそれが肯定だという事は直ぐに分かってしまい、敢えて言及する事も無く何処か安堵したような声色で勝手な解釈を踏まえて呟くと、顔が逸らされた事で一層此方に露出する耳朶を甘噛みし。相手の表情に浮かんだ不安に余計に煽られてしまうのだが、理性を働かせ欲求を抑え込むと控えめに開かれた唇の隙間から舌を滑り込ませ。ほんの少し遊んでやるつもりで直ぐに絡ませる事は無く、舌先で上顎を擽ってやるとそのまま慣れた素振りで舌全体を使い歯列をなぞり)
勝手に解釈すんな、っ、
(安堵した様な声色で呟かれる言葉に、相手の解釈した通り触れられることは気持ち良いものの、それを知られるというのも癪な様で。可愛げもなく僅かに頬膨れさせて述べると、甘噛みされる耳朶にぴく、と眉寄せつつ片手で相手の脇腹を緩く擽り仕返しを試みて。滑り込んできた舌に思わず肩に力が入るも、舌先で上顎擽られると微かに上擦った声を零し。殆ど経験のない所謂大人のキスは自分には刺激が強く、相手の背の服を握り目を瞑って与えられる快感を受けるも、舌を絡ませる事のない相手に疑問抱くと自分は何をすれば良いのかと行き場のない舌を軽く相手の舌に当て)
…ふ、ッん、
ッ、馬鹿、擽ってェ…ッ。
(相手の突っぱねるような態度はいつもの事、わざわざ中断してやる事はしないつもりでいたのだが、予期せぬタイミングで脇腹を擽られると流石に無反応ではいられず。びくっと肩を揺らし僅かに離れると、直ぐ様相手の手を掴んで制止し。相手の戸惑いを何と無く感じながらも相も変わらず戯れを続けていたのだが、予想外に相手から舌先を触れ合わせられるたのを感じ。相手の舌先に痛まぬよう絶妙な力加減で歯を立ててやると、矢継ぎ早に労るように控えめに絡め取り)
んッ…、
擽ってんだから、当たり前だろ。
(擽りは効かないかと少し不安ではあったが、肩を揺らし僅かに離れた相手に数回瞬き繰り返すと、思っていたよりも擽りは効果があるようだと満足気に口元に笑み含み。掴まれた手をそのままに空いている片手を伸ばすと、もう一度擽ってみようかと指先で脇腹に触れ。まるで自分から強請っているように感じ相手の行動を大人しく待っておくべきだったかなんて考えるが、痛みなく舌先噛まれると薄く瞳開き。続いて舌絡め取られれば顔を背けたくなるのを必死に抑えて仕方を覚える為意識集中させ)
…っ、
ッてめェこら調子乗ンなよ。
(制止しようとしているにも関わらずまたも脇腹に触れられると眉を寄せて片方の腕も掴み上げ、相手の動きを封じてやるとどうしてやろうかと相手を見据え。無論此方こそ普段相手の制止も聞かず好き勝手しているのだから仕返しされても自業自得ではあるのだが、そんな事は今は脳裏に無いらしく。幾分か相手の体に力が入っているように感じ、緊張を解く事を促すように髪に指を通して。こういった事に不慣れなはずが何かと耐えてくれているらしく、ならばその努力に応えなければと大胆にも掬い上げるようにして舌を絡め)
…日頃の仕返しくらい、大人しく受けろよ。
(相手の反応見たさに擽ってやろうとしたが、早々に伸ばした腕を掴み上げられてしまうと不服気に呟き。しかし相手からの仕返しがくる可能性がある為、掴まれている両腕を離してもらおうとクイクイと引けば同時に数歩後ろへ下がり。髪に通される指に僅かな安心感を抱き、身を任せる様に肩の力を抜くも、ふと掬い上げるように舌絡められると小さく肩を跳ねさせ。ついつい反射的に舌を引っ込めるとほぼ無意識に相手の舌を押しやり)
仕返し?何の事だよ。俺は愛情表現しかしてねェし。
(相手の主張は尤もだが元より耳を貸す気は無く、いっそ清々しいまでにあっけらかんとしてしらを切ると、抵抗を示す相手の腕を大人しく離す事はせずにあけられた距離の分だけ詰め寄り。多少慣れてきたかとは思ったがやはり突然の事には対応しきれないらしく、離れるよう促すような仕草に逆らう事無く唇を離し。相手の首筋に顔を埋めて一度口付けると、そのままの体勢で笑みを浮かべて問い掛け)
…慣れねェな。吃驚した?
だから、それがッ…腕、離せよ。
(清々しいまでにしらを切る相手にその愛情表現に問題があるから仕返しをしているんだと声上げるも、離れた分だけ距離を詰められると言葉飲み込み。再び後ろへ下がろうと一歩足を下げたが、あまり下がり過ぎるのもそれこそ壁と相手の間に挟まれて逃げ道が無くなる為不服気な表情浮かべつつ相手見遣り。離れる唇に微かに乱れた息を整えるも、首筋へ顔を埋める相手に擽った気に目細め。しかし笑みを浮かべて問い掛けてきた相手に図星突かれると咄嗟に言葉にならない声漏らし、その後ゆっくりと相手の肩に頬押し付けると絞り出すような声量で呟き)
や、そんッ…。---…びっくり、した。
俺やられっぱなしかよ。仕返しする権利くらいあンじゃねェの?
(大人しく相手の言葉に従ってやる気は毛頭無く、意地悪く口角を上げると相手の両手首を掴んだまま首筋に顔を埋め軽く吸い付き。多少悪意のような物も籠もった問いであった為に否定されるとばかり思っていたが、予想に反して素直な肯定が返ってくるとつい頬がゆるゆると弛緩してしまい。肩に押し付けられる頬の感触さえ愛おしく、相手の方へ首を傾け髪に指を通して撫でてやり)
悪い、俺も調子乗った。
何で真尋が仕返しするんだよッ。…っ、
(普段の仕返しをした己に更に仕返しをするつもりらしい相手に、そんな事をされては仕返しをした意味がないとばかりに言葉紡ぐも、首筋に軽く吸い付く相手に微かに肩竦めれば掴まれている手首をクイクイと引いて。髪に通る指に薄く目細めながら心地良さげに撫で受けるも、柄にもなく素直に驚いた事を口走った自分自身に急激な羞恥心が襲い。相手の首筋に密着する様に顔を埋めると、照れ隠しか無言で相手の横腹に力を全然入れていない拳を数回緩くぶつけて)
俺がしたいからだよ。
(相手の言葉が尤もである以上何を言っても無駄な気がし、あっさりと本音を暴露すると非力な抵抗を一切無視し首筋を舐め上げて耳朶を食み。時折見せる相手の甘えるような照れ隠しの仕草には毎度酷く興奮を刺激されるが慣れるなんて事は無く、相手の髪を撫でる傍ら表情を消して競り上がる欲望を少しでも抑え込む事に努めており。そんな最中で不意に横腹に僅かな衝撃を感じると理不尽な弱々しい攻撃に笑みを浮かべながら窘めるような言葉を掛けつつも、敢えてその手を止めさせる事はせずに艶やかな髪に唇を付け)
こら、暴れンなじゃじゃ馬。
ッ、開き直んなばか!
(やめる気がないらしくあっさりと本音を暴露した相手に僅かに眉を寄せると言葉ぶつけたも、首筋を舐め上げられるとぞわぞわと身体震わせ。耳朶を食む相手から逃げる様に顔を横に向けつつ離せとばかりに腕振って。窘めるような言葉掛けられるものの、何かしてないと羞恥で耐え切れそうになく。手を止める事なく拳を緩くぶつけながら更にギュッと首筋に擦り寄ると、下記零しつつ軽く目瞑って)
…暴れてない、し。
良いじゃん、理玖エロいから触りたくなンだよ。
(相手の身体が刺激によってか小刻みに震えているのを感じ取ると此方は余計に煽られてしまい、悪びれた様子も無くあっけらかんとして言い放つと、顔を逸らされようが抵抗されようがお構い無しに耳の縁をなぞるように舌先で辿り。相手の仕草の一つ一つが愛らしい物に思えて堪らなくなると、最早まともな言葉を返す余裕すら無くしてしまい。ぎゅうっと両手に力を込めて抱き締め直すと仄かに相手の香りを感じる髪に顔を埋めながら低い声で呟き)
…あー…抱きてェ。
何だよそれ、意味分かんな…ッ!…もういいだろッ、離せって。
(悪びれる様子のない相手の言葉に、色気の一切無い自分の何がエロいというのかと心底不思議そうに言葉返したも、不意に耳の縁を舌先で刺激されると瞬時に漏れそうになる声をグッと抑え。そのまま逃れる様に再度後ろへ下がると、もう満足だろうと目で訴えて。力の込められた両手に抱き締められぴたりと拳をぶつけるのを止めたが、髪に微かな重みを感じたと共に低い声で発された台詞に目開くと、相手の横腹辺りの服を握る事で困惑を落ち着かせつつ赤くなっているであろう顔を僅かに相手とは反対方向へと向けて)
な、に…っどうせ、からかってるんだろ?
んー…もうちょい。
(相手が漏れ出そうになる声を抑えているのが分かると尚更追い詰めてやりたくもなるのだが、機嫌を激しく損ねるリスクを冒してまで自らの欲求を満たすよりは今は相手の体温を感じていたい気持ちが強く。手を離してやりその手を相手の背に回しながら相手の肩に額を押し付けると小声で呟き。平然とこんな言葉を漏らしても離れない相手の髪に頬を擦り寄せ、微かに赤みを帯びた耳を擽るように指先で触れると笑みを浮かべて答え)
今更からかってるも何もねェだろ。好きンなったら誰でも思う事じゃねェの?
…少しだけ、だからな。
(漸く解放された手で相手に触れられた耳元覆ったも、腕が背に回り肩へと押し付けられる額に自然と頬が緩まり。こういった触れ合いならばまだ慣れているし寧ろ癒され、此方も相手の背に腕を回すと緩く抱き締め返して。相手の言う事は確かに間違ってはおらず、恋人同士であれば普通に思う事なのだろうと想像はつくものの、己も男である為に抱きたい等と聞くと違和感しかなく。耳を擽る相手の手を掴みながら口開くと、自分達の場合はどちらかといえばまだ可愛げのある相手が受け身の方があっているのではと考えている為に何処か複雑気に言葉返し)
っ、…でも、俺がだ、抱かれるとかは、キモいだろ。
ん。…立ってンの怠い。ベッドとソファどっちが良い?
(相手の返答に何処と無く満足げに頷いて暫し無言のまま相手の肩に頬をのせていたが、唐突に呟いて顔を上げると一度腕の中の相手を解放し。どうせならゆっくりしたいと場所を変える事を考えた結果、あわよくば誤解を生む可能性を否定しきれない微妙な言い回しでニ択を問い。相手の考えている事を察する事はできず、単純に男性同士の性交に抵抗があるのだろうと受け取っており。気持ちは分からないでも無いが基本的に男女の見境は無いため口角をあげると、するりと服の下に手を侵入させ)
気持ち良けりゃなんでも良いじゃん。結構自信あるけど?俺。
…ソファで、良い。
(唐突に呟かれた言葉と共に相手が離れると軽く首傾げるが、続けて問われた微妙な言い回しの二択に訝し気に眉寄せると、じとりとした目で相手見遣りながら此方が変に意識してもただ面白がらせるだけだろうと突っ掛かることなく返答し。己の思っている事とは違った意味で解釈したらしい相手にそうでは無いと否定するも、服下へ侵入してきた手に身捩って咄嗟に腕掴めば、先程考えていた事を相手に伝え)
そうじゃない…っ、俺より真尋の方が、受け側にあってるって言ってんだよッ。
はァ?空気読めよ。そこはベッドって言うとこだろうが。
(相手なら何らかの反応を見せてくれるかと期待していたのだが、どうやらそんな魂胆はとっくに見破られていたようであっさりとした返答に片眉を上げ。面白味の無い返答に此方が開き直ってしまうと、抵抗される事を予想して有無を言わさず相手の体を肩に担ぎ。身長差があるとは言えやはり決して軽くはないが、寝室までの短い距離を運べないわけではなく早々に歩き始め。相手の予想だにしない言葉に思わず絶句して動きを止めると、僅かに眉を寄せ信じられないとでも言わんばかりの表情で問い掛け)
…は、お前…マジで言ってンの?
な、…お前が聞いてきたから答えただけだし---っ!バカッ、降ろせ!
(取り敢えず相手の問いには返したも、何故か相手が開き直ると何が不満だったのかと心底不思議そうに視線寄越し。しかし唐突に浮遊感が襲ってくると薄く目見開いて息を呑み、慌てて落ちない様相手の背中の服掴むと降ろせとばかりに足バタつかせて。不意に動きを止めた相手に安堵したものの、その表情に何か間違った事を言ったかと緩く首傾げれば、至って真面目な様子で頷き)
…こんな事で冗談言う必要ないだろ?
暴れンなって、今降ろしてやッから。
(顔を蹴られる事は回避するが流石に暴れられると体がふらついてしまい、何とか寝室まで辿り着けば相手にあまり衝撃を与えてしまわないよう配慮しつつベッドに降ろし。相手は真性の天然なのかもしれないと頭を抱えてしまいたい気持ちに襲われ一度は言葉を失うが、どう考えても正常な認識でない相手の思考を正してやらねばならないという謎の正義感が沸き上がり、真剣な眼差しで相手を見詰め)
…良いか、まず俺と理玖は結構身長差あンだろ。普通はお前が下なんだよ。逆は場合によってはマニアックに分類されンの。分かるか?
…俺はッ、ソファで良いって言っただろ。
(自分のせいだが相手がふらつくと服を握る手に力を入れてしがみついていたも、此方の抵抗も虚しくベッドへと降ろされると、ベッドに片手付きながら不満気に言葉零して。自分の言っている事は可笑しいと思っておらず、真剣な眼差しで言葉並べられると逆に何を言っているのかと小首傾げ。相手の言いたい事は分からないでもないが、身長差どうこうよりも自分の中ではどちらが可愛いかという所が基準になっており、納得のいかない様子で呟き)
…でも、可愛いのは真尋の方だろ。
俺はこっちの気分なんだよ。
(選択肢を与えたところで元より自分の中では一択しか無かったようなものであり、満足げに笑みを浮かべると布団の上に身を横たえ。次々と相手の口から飛び出してくる信じがたい言葉に最早何と返せば良いのか分からず、一度は開いた口を思い直したように噤んでしまうと説得自体がそもそも困難な事に気付き。ならば回りくどい事はせず強引に組み敷いてやるまでで、そんな事を一人考えながら勝手に納得したのか頷きつつ相手の頭を撫で)
いや、お前何言っ…、…なんでもねェわ。忘れろ。
なら初めから聞くな…、
(此方がどちらを選ぼうと相手の中では一択しかなかったらしく、あの言い回しに少しばかり戸惑って真面目に答えた自分がバカだったと小さく溜め息吐き。しかし布団の上に横たわる相手横目にベッドを降りると、床に膝をついてベッドに腕乗せつつ相手を観察し。何か言いたげに口を開いたかと思えば、何かを思い直したように口を噤んでしまった相手に目細めて不思議気に視線投げたも、一人で納得し頭を撫でてきた相手に此方はよく分からないといった様子で微かに眉を下げ)
?…一人で納得するなよ。気になるだろ。
…こっち来いよ。
(相手がベッドから降りるのを横目に見ていたが、何故か此方をじっと見てくる相手と視線が合うと体を横に向け折り畳んだ肘の上に頭をのせると隣のスペースをぽんぽんと軽く叩き。考えていた事を素直に口にした際の相手の反応は目に見えており、黙っていた方が懸命だと考え。眉を下げる相手の表情が何とも愛らしい物に見えると頬を緩め)
ンな可愛い顔しても教えてやんねェよ。
…ん、
(隣のスペースを叩く相手を見て立ち上がると、唐突に寝室から出て行き。そのままソファに置いていた鞄から小さな入れ物を取り出せば、直ぐに相手の元へと戻ってき。それを手にベッドの縁へ片膝ついて乗ると、先程貰った指輪のお返しだとばかりに此方からもプレゼントを差し出して。相手の様子からして教えてくれる気はないらしく、不満あり気に相手見詰めていたが、不意に可愛い等と言われてしまうと訝し気に眉顰めて心外だとばかりに言葉紡ぎ)
は…可愛い顔なんてしてない。真尋、目悪いだろ。
…何だよこれ。
(来いと言ったにも関わらず無言で寝室から出ていく相手を見ると、大して経験したこともないが一種のフラれた時のような気分で感傷に浸り。しかし相手が直ぐに戻ってくるのを見れば不思議そうに目を瞬かせ、その際相手が持っていた物を受け取ると状況が理解できず呟くような声で問い掛け。思いの外本気で訝しがられているのを感じ此方も眉を寄せるが、目が悪いなどと言われてしまえば視力は決して悪くないと主張する事で自らの感覚の正当性を示し)
俺視力1.0はあるし。悪くねェよ。
コレの、お返し。…気に入らなかったら、返品していいから。
(相手がプレゼントを受け取るとベッドの上に座って少し距離を詰め、先程貰った指輪を見せるように手を上げながら問い掛けに返してやり。続けて開けてみろとばかりに渡した物を顎で指すと、中身はシンプルな模様のはいったイエローゴールドのピアスである為に好みではなかったらと想像して後記付け足し。目が悪くないのなら相手には人を美化して見る才能でもあるのだろうかと不審そうな表情浮かべ、きっと己の平凡顔を見過ぎて感覚が麻痺しているだけだと早々に一人結論付けると、相手を正常に戻そうと自分の整った顔を鏡で見る事を進めて)
あー…ちょっと自分の顔鏡で見詰めてこい。
…お返し…?…え、マジ?
(まじまじと見詰め眉を寄せていたが、相手の言葉を聞くなり一瞬明らかに理解が追い付いていないような面持ちで“お返し”と相手の顔を交互に見遣り。どうやらそれがプレゼントであるらしいと理解すればガバッと上体を起こして律儀にもその場に正座し、促されるまま何処と無く恭しい手付きで包装を開き始め。自分の顔を鏡で見るようになどとよく大真面目に言える物だと僅かに感心するが、一応自分の顔の造りは把握しているつもりで平然と答え)
いや、イケメンなのは知ってッから。可愛くはねェけど。
…何でそんな畏まってるんだよ、普通に開けろって。
(理解出来ていないのか交互に見てくる相手に何と言えばいいのかと思考したが、不意に相手が上体を起こしその場で正座をしだすと数回瞬きをし。そのまま妙に恭しい手付きで包装を解き始めた相手に指摘すると、此方が落ち着かないのかそわそわと視線彷徨わせ。戸惑いもせず堂々と返答して来た相手に良く自分で言えたものだと苦笑零すが、一般的に見て確かに格好良い部類に入る為に一応正常ではあるのかと片眉上げれば、それならば己が可愛く見える事は無いはずだと悩む様に顎に手を添えぽつりと呟き)
…真尋、俺の事美化して見るなよ。後、お前は普通に可愛さもあるだろ。
…着けて。
(相手の言葉は殆ど耳に入っていないようで、黙々と包装を解くと中には光を反射して光るピアスが鎮座しており。相手からの贈り物だからか、神々しいまでに光輝いているようにすら見えてしまい微かに頬を上気させて一つをそっと摘まみ上げると、暫し無言でまじまじと見詰め。程無くして相手にピアスを差し出すと、普段は隠れている右耳を出し相手の方へ向け。何故相手は自分の容姿にそこまで消極的なのかと常々疑問を抱いており、今も美化していると言われてしまえば不服げに眉を寄せ。恋人であるのだから確かにそれなりに美化されているだろうが、そもそも相手自身に魅力が無ければ恋愛経験に富んでいる方であろう自分が惹かれるはずはないように思え。しかし考えている内に段々と面倒になったのか、無理矢理話を纏めてしまい)
…まぁ俺が美化してンなら理玖の事独り占めできるし別に良いわ。自覚してなくて良いよお前は。そっちのが可愛いし。…可愛くねェから俺。俺の生粋のイケメンを壊す物は認めねェから。
俺にやらせて、後悔するなよ。
(微かに頬を上気させてまじまじとピアスを見詰める相手に何か不満でもあるのかと内心ひやひやしていたが、不意にピアスを差し出されると不思議そうにその手を眺め。数秒その状態でいるも、そっと手を出して受け取ると出された右耳を見ながら息を呑み、普段から不器用さの目立つ自身にさせて怪我をしても後悔しない様にちゃんと念を押すと片手を右耳に添えて。相手の言葉には色々と言いたい事があったものの、無理矢理にも話を纏められると返す言葉に詰まり。どこか不服げな表情浮かべると相手の頬を摘んで引っ張り、次いでわざと下記を呟いたりと些細な嫌がらせをし)
…可愛い可愛い。
っやべ、擽ってェわ。
(相当強く突き刺さない限りどれ程下手でもピアスで怪我をする事は無いだろうと笑みを浮かべていたが、ぎこちなく耳元に触れられる感触が予想以上に擽ったく、つい僅かに身を捩ってしまうと思いの外懸命に体の動きを抑えながら呟き。頬を摘ままれても特に抵抗する事無く無言で居たが、嫌がらせのつもりか可愛いなどと連呼してくる相手を口角を上げて見据えると、子供を宥めるような手付きで相手の頭を撫で回し)
ンな事したって可愛いだけだけど。
…動くなよ、切れるだろ。
(微かに震える手でピアスを耳へ近づけたが、相手が身を捩ると吃驚して手前で手を止め。もし着けている途中だったら変なところに刺さっていたかも知れないと注意促すも、擽ったがる相手を見るのにも興味が湧き、口元に僅かに笑み含むとピアス着けながらわざと耳に添えた手で耳裏を軽く擽り。此方の嫌がらせを嫌がらせとして受け取ってくれていないのか頭撫で回され、頬から手を離して乱れる髪を押さえると、それなら何をすれば嫌がるのかと視線遣り)
可愛い言うな。…嫌がれ阿呆。
お、前、っこの…ッわざとやってんだろ…っ。
(耳元に触れる指先がどう考えても無意識とは思えない動きをしているのに気付き、振り払ってやろうかとも思ったのだが実際相手が不器用な上此方も弾みで動くとどうなってしまうか分からないという懸念もあり、微かに体を震わせながらも擽ったさに耐え。決して被虐願望があるわけではないのだが、相手の稚拙な暴言には何かと男心を擽られる物があり、顔を逸らし肩を揺らして笑いながら呟き)
…ほんと、理玖は何やっても俺好みだわ。
…人が真剣にしてんのに、疑うのかよ?
(擽ったさに耐える相手の様子が面白く、緩みそうになる頬を必死に抑えて平常心を装うと、己がわざとしていると悟った相手からの言葉には惚ける様に返答し。そうしてやっと通ったピアスに小さく息吐きつつ最後に耳の縁を撫でれば、ゆっくり手を離して。ただ暴言を吐いただけだったが、唐突に相手が笑い出すと己の何がそうさせているのかと微かに首を傾け。次いで何をやってもという台詞に何処が疑わしげな視線向ければ、普段から心配していることを尋ね)
…真尋の目に、俺がかっこよく映る事って、あるのか?
…わざとじゃねェなら不器用すぎだろ。
(耳の縁を撫でられただけで擽ったさが込み上げ、漸く着け終えたらしい相手の手が離れていけば恨めしげに眉を寄せて相手を見遣り呟いて。不意な問い掛けは今まですっかり盲点であり、虚を突かれたような軽い衝撃を受けるとなんとも答える事ができず一瞬言葉に詰まり。相手としては格好良いと思われる方が良いのであろう事は理解しているものの、やはり圧倒的に“可愛い”と思う事が多かっただけに今まで相手を格好良いと思った事が一度でもあっただろうかと考えれば頷く事は難しく。しかし相手の気持ちを汲んだつもりか、若干目を逸らしながらぽつりと返答し)
……ある。
…そういう事にしといて。
(恨めし気に此方を見てくる相手に思わず小さく吹き出すも、呟かれた不器用という言葉に少々納得出来ない様子で思考し。しかしわざとやったと自白するのも出来ない為に今回はそれでいいかと何とも適当な言葉告げ。一瞬言葉に詰まった相手を怪し気に見ていたが、目を逸らしながら返された言葉には格好良いと思われていなかったのだろうと確信し。僅かにむすりと眉顰めたものの、相手があると言うのだからと表情戻せば、少しばかり困らせてみようと意地悪く問い掛け)
なら、…何処が格好良かった?
…別に良いけどな、理玖が不器用なのは知ってるし。わざとって事にしといてやった方が良いと思っただけだよ。
(状況のせいでもあるがあっさり不器用である事を認められると何と無く面白味に欠け、不意に意地悪く口角を上げるとまるで此方が譲歩した末の言葉であったかのように事実をねじ曲げてからかうように告げ。何処が、と問われても実際思っていないのだから答えられるはずが無く、困り果てたように暫し黙り込むと半ば諦めもあってか言い訳がましく呟き)
何処って…、…もう覚えてねェ。
…ムカつく。
(ふと意地悪く口角を上げたかと思えば、何故か自分が譲歩したかのような口振りで述べる相手に片眉上げ。何処と無く拗ねた様に上記呟くと、相手に背を向けてベッドに寝転がり。困り果てる相手の様子に内心笑み零すと、言い訳がましく呟かれる台詞にやはりそうかと納得しつつも、正直格好良いと思われていない事には僅かにショックを受けており。格好良い所が無いなんて男としてどうなのかと悩む様に眉下げると、今度友人達にも聞いてみようかと静かに思案して)
どうせ、あるっていうの、嘘なんだろ。
りーく。拗ねンなよ。
(どうやら反撃は成功したようだがその代わりに相手の機嫌を損ねてしまったようで、背を向けられてしまえば喉奥で笑みを耐えながらも相手の顔の横に片手を突き覆い被さるようにして顔を覗き込み。嘘がばれてしまえば認めるのは潔く、躊躇いも無しに頷くと嘘を吐いてしまった事には謝罪を述べ。何やら悩ましげな表情に何と無く相手の思いを察するがやはり相手が可愛く見えてしまう自分にはどうしようも無く、此方も思案するように僅かに眉を寄せながら問い掛け)
ん、嘘。悪い。…格好いいって思われてェの?俺に。
拗ねてない。…見んな。
(覆い被さるように相手が片手を突くと目の前に影ができ、すぐさま顔を枕に埋めて不満だだ漏れであろう表情を隠すと、相手の額へ片手を伸ばして軽く押し。あっさりと嘘を認めて謝罪まで述べる相手に、もう少し悩んでくれてもいいものをと口元微かに曲げるものの、変に誤魔化されるよりはまだいい方だと自分に言い聞かせ。問われた事には当たり前だとばかりに数度頷いて)
そりゃ…俺だって男だし。
…これ、すげェ嬉しかった。ありがとな。
(拗ねてしまっているのは一目瞭然だが否定されるのは予想通りで、押し遣られてしまうと抵抗無く身を引くが、プレゼントの礼を伝えていなかった事もあり耳元のピアスに触れながら告げると、辛うじて素肌の覗く相手の首筋に唇を触れさせ。確かに同性としては可愛いよりは良いのだろうとは思うものの自分には努力しかできず、努力したとしても相手を“格好いい”と見れるかどうかは分からないものの一先ずは自分にできる事をやると伝え)
…まァ、努力する。
(/背後から失礼致します。いつも理玖くんとの会話、とても楽しませて頂いております!!何かとご迷惑をお掛けし頻繁に息子様を憤慨させてしまっておりますが、これからも何卒よろしくお願い致します!!さて、今回声をお掛けしたのは背後の事情によるものなのですが、暫くお返事が著しく遅くなってしまうか、滞ってしまう事になりました…。来月上旬まで二週間程、次のお返事をお待ちして頂きたく…。上手く行けば仕事の合間に何度かはお返しできるかと思うのですが、それも断言できない状況です。本当に申し訳御座いません…。どうかお待ち頂けないでしょうか…?)
…別に。俺も、これ…嬉しかった、し。
(首筋を襲う擽ったさに肩竦めるも相手の言葉に照れ臭くなり、首元手で押さえつつ身を捩って相手の方へ体を向けると、左手の指にある指輪見つつぽつり呟き。期待は出来ないが一応努力はしてくれるらしい相手に、今はそれでもいいかと諦め半分でゆるく頷いてみせ。しかしふと格好良いと思う事がないのなら普段相手にはどのように見えているのかと再び疑問が浮かび、そのまま問い掛けようとするが、ふと返答を聞くのが不安になると途中で口噤み)
---なあ、格好良く見えないなら、普段は…。
(/此方こそ、真尋くんとの会話楽しませて頂いてます!いえ、面倒な子で申し訳ないです…。真尋くんを困らせてばかりで沢山ご迷惑をお掛けしてますが、是非是非これからもよろしくお願い致します‼︎
ご報告有難うございます!そういう事でしたら勿論気長に待たせて頂きます。此方としましてはゆっくり更新でも全然構いませんので、無理して体調を崩されないよう私生活を優先させてくださいね…!)
…ん、よし。
(無人の室内で、明らかに作りすぎた量のトリュフチョコを大判の皿に積み上げた物をテーブルの中央に置き。暫く満足げに山積みのチョコを眺めた後、小さく頷いて部屋を後にし)
(/おおおお久し振りです…!!まだリアルの生活に余裕がなくもう少しお待たせしてしまうかと思うのですが、是非ともバレンタインデーは理玖くんにチョコを食べて頂きたく…!!これにて再び失礼致しますが、今後も何卒よろしくお願い致します!!)
…チョコ?何でこんなに…、
(部屋に入るなり見つけたテーブルの中央に置かれた山積みのトリュフチョコに目を奪われ、数秒呆気に取られた後上記ぽつりと呟くと、少しの間何かを考えるように視線斜め上へ上げ。その後椅子へ腰掛けると、不器用過ぎて手作りのチョコを渡せない為に買ってきていた市販のチョコをトリュフチョコの隣に置いて。そのまま相手が来るのを待とうかと机に突っ伏して目を瞑り)
(/お、おおお久し振りでございます!わざわざ忙しい中理玖の為にありがとうございます…‼︎しかし真尋君と一緒に食べたいらしいわがまま息子は居眠りに…、申し訳ないです…。腐る前にはちゃんと食べさせますので!それでは、此方こそ今後ともどうぞ宜しくお願い致しますね‼︎)
…食ってねェし。
(再び部屋に戻って来るとテーブルに突っ伏す相手の姿があり、そっと近寄って覗き込んで見ればチョコは一つも減っておらず。不満をぼやくが直ぐにチョコと思われる包みを見付けると、何と無く相手の心境を理解して頬を緩ませ。羽織っていた上着を肩に掛けてやり静かに目の前の椅子に座ると、相手の髪に指先を軽く絡ませながら寝顔を見詰め)
(/長らくお待たせしてしまって申し訳御座いませんでした…。あああやっと理玖くんと再会を果たしました…っ。いえいえ、構いませんとも!!理玖くんの思考が…可愛すぎて…震えます(( 一旦用事が一段落致しましたので、バレンタインデーは終わってしまいましたが是非とも理玖くんの意向に添せて頂きますね!!)
----…ん。
(浅い眠りの中、微かに感じた肩への温かさと髪へと触れる指にゆっくりと意識を浮上させると、身を僅かに捩りつつ顔を上げ。すると目前に誰かが座って居るのが分かり、ぼやけたままの視界で相手の姿を映そうと目を細めてみるものの、緩く首傾げてじっと見詰めれば薄く口を開いて確認する様に問い掛け)
…真尋?
(/おかえりなさいませ‼︎いえいえ、待つ時間もわくわくしておりましたので…!本当ですねッ、真尋君と再会できて理玖も喜んでおります!そんなそんな、わがままなだけで可愛いなんて事は…!わわ、愚息の意向に合わせて下さるとは…ありがとうございます!)
----…ん。
(浅い眠りの中、微かに感じた肩への温かさと髪へと触れる指にゆっくりと意識を浮上させると、身を僅かに捩りつつ顔を上げ。すると目前に誰かが座って居るのが分かり、ぼやけたままの視界で相手の姿を映そうと目を細めてみるものの、緩く首傾げてじっと見詰めれば薄く口を開いて確認する様に問い掛け)
…真尋?
(/おかえりなさいませ‼︎いえいえ、待つ時間もわくわくしておりましたので…!本当ですねッ、真尋君と再会できて理玖も喜んでおります!そんなそんな、わがままなだけで可愛いなんて事は…!わわ、愚息の意向に合わせて下さるとは…ありがとうございます!)
----…ん。
(浅い眠りの中、微かに感じた肩への温かさと髪へと触れる指にゆっくりと意識を浮上させると、身を僅かに捩りつつ顔を上げ。すると目前に誰かが座って居るのが分かり、ぼやけたままの視界で相手の姿を映そうと目を細めてみるものの、緩く首傾げてじっと見詰めれば薄く口を開いて確認する様に問い掛け)
…真尋?
(/おかえりなさいませ‼︎いえいえ、待つ時間もわくわくしておりましたので…!本当ですねッ、真尋君と再会できて理玖も喜んでおります!そんなそんな、わがままなだけで可愛いなんて事は…!わわ、愚息の意向に合わせて下さるとは…ありがとうございます!)
ん…ただいま。
(どうやら起こしてしまったらしいがひたすら眠っているのを眺めているのも飽きてしまいそうで、良いタイミングだと口角を上げ。此方を向く顔に身を乗り出して唇を重ねると、帰宅を知らせる挨拶を口にし)
(/ただいま戻りました…!!お優しいお言葉ありがとうございます!!では暫くはバレンタインデー展開と言うことで、よろしくお願い致しますね!!連投の件はお気になさらず!!)
…ッ、…おかえり。
(徐々に開けてきた視界で相手を見ていたが、ふと目前いっぱいに相手の顔が広がると驚いた様に僅かに目見開き。そこで意識がはっきりとしてくれば、口元手で押さえつつ掛けられた声に言葉を返し。改めて相手の姿を捉えると無意識に表情緩めつつ、テーブルの上のトリュフチョコを指差して気になっていた事を問い)
それ、お前が作ったのか?
(/いえいえ…‼︎はい、2人のバレンタインデー展開楽しめるよう頑張りますので、宜しくお願い致します!なんとお優しいお言葉…ッ。ありがとうございます‼︎)
ん、折角作ったのに誰かさんは一つも手ェ付けねェで居眠りしてたけどな。すげェ悲しいわ俺。
(口元を押さえる仕草につい頬を緩めてしまうが、チョコについて問われると途端に不機嫌そうにテーブルに頬杖をつき。わざとらしく眉を下げて小さな溜め息を吐くと、積み上げられたチョコの一つを指で摘まみ上げ)
(/では、背後はこれにて一旦失礼致します。何か御座いましたらお声掛けくださいませ!!)
そ、それはッ、真尋と一緒に……悪かったな。
(何がいけなかったのかテーブル上のチョコについて問うと、途端に不機嫌になってしまった相手に戸惑い滲ませるも、その理由を耳にすれば咄嗟に食べなかった理由を口走りそうになり。しかし面と向かって一緒に食べたい等と言えるはずもなく途中で口噤むと、バツが悪そうに視線横向けながらぽつり呟き)
(/はい、主様も何があれば気軽にお声掛けくださいね‼︎それでは、此方も本体は失礼します。)
俺と、何?
(相手が途中で言い淀んだ言葉を掘り返さないはずが無く、その上何と無く先の内容を察してしまえば益々相手の口から聞きたくなってしまい。意地悪く口角を上げて相手を見詰めると、わざとらしく言葉の先を促すように問い掛け)
っ、分かってんだろッ。
(此方が言い淀んだ言葉の先を促してくる相手の表情に、何を言おうとしたのか分かっていてわざとなのだろうと不服気に眉寄せると、余計に言い難くなったのか薄っすらと頬染めつつそっぽ向き。そのまま話題転換をと片手で自分の買った市販のチョコを掴むと下記呟きながら相手に差し出し)
それよりッ…これ、俺から。…手作りじゃないけど
…なんで手作りじゃねェの。
(横を向くと相手の頬が赤く染まっているのが窺え、隙を突いて相手の方へ身を乗り出し頬に唇を寄せ。しかし差し出されたチョコが手作りじゃないと聞くと受け取らずに眉を寄せ、聞かずとも理由など大方分かっているが不満と意地の悪い気持ちもあり些か不機嫌そうな声色で問い掛け)
…仕方ないだろッ、上手くできなかったんだよ。
(此方へ身を乗り出す相手の動きに不意を突かれ、至近距離に顔を寄せられると反射的に首を反対側に傾け。だが耳にした不機嫌そうな声に気まずげに瞼軽く伏せると、一度作ってみたものの見た目がいまいちだった事に加え味も保証はできないために、相手が体調を崩してしまわない様にと市販の物を買ってきたのだが、説明を省いて上記を早口に告げると続けて後記付け足し)
---いらないなら、俺が食べる。
作ったのかよ…。
(作ろうとすらしなかったならばそれはそれで傷付くがまだ諦めがついたものの、一度は作ったらしい事を聞くと心底沈んだような声色で呟き頭を抱え。勿論市販でもしっかりと受け取るつもりで平然と相手の手からチョコを奪いつつ唇を尖らせると、わざとらしく聞かせるような声量で今年は誰からもチョコを受け取らなかった旨を口にし)
別に不味くても良いし。あー、折角今年は誰からも貰わねェで理玖のだけ食おうと思ってたってのになー。
…がっかりさせて悪かったなッ。
(頭を抱え心底沈んだ様な呟きを残す相手にこればかりは仕方ないだろうとばかりに眉を寄せ。しかし次いで聞こえた言葉に相手見遣ると、沢山美味しいものを貰えただろうものをわざわざ断ってきたのかと驚きつつ嬉しさで微かに頬緩んでしまい。部屋に行けば作ってみた不恰好な手作りチョコが机に置きっ放しにしてあるが、それを渡すというのは中々に勇気がいり、困った様な表情滲ませて口開くとぽつりと呟く様に述べ)
…腹壊す覚悟があるなら、作ったの、やるけど。
…え、あンの?食う。
(どうやら相手が作ったチョコはまだ処分されていないようで、降って沸いたような僥倖に素早く顔を上げて相手を見詰め。高々チョコを食べたくらいで体調を崩すほど柔な体ではなく、何より相手が作ったのだから殆ど味も見た目も関係無く。迷わず頷くと期待を込めた眼差しを向け)
…後悔すんなよ。
(急に顔を上げたかと思えば、迷わず頷き此方を見詰める眼差しと目が合い。失敗作といえる手作りチョコを渡す事にノリ気ではないが、そうも簡単に受け入れられると拒否する言葉も見つからず。小さく上記告げて立ち上がれば部屋までチョコを取りに行き、片手にチョコの入った包みを持って相手の元へ戻ると、本当に大丈夫なのかと渡すのに戸惑った様子で視線投げ)
真尋、本当に食べる気…なのか?
ん、食う。食わして。
(後悔なんて大袈裟な言い回しをされると思わず吹き出してしまいながら相手の背を見詰め、戻ってきたその手にしっかりとチョコらしき存在を認めると満足げに笑み。しかし相当自信が無いのか尚も此方の意思を窺ってくる相手に断固として頷くと、更には食べさせろと要求を付け加え)
そ、…そのくらい自分で食べろよッ。
(食べたいという気は変わらないらしく、頑として頷く相手に困りつつも潔く抗う事をやめると、次いだ要求にそんないかにも恋人っぽい事ができるかと一度顔逸らし。そのまま手に持っているチョコの包みを相手へ差し出そうとするが、ふと手を止めるとモテる相手が折角己以外の人からのチョコを受け取らずに帰って来たというのに、この事でもし浮気でもしてしまったらと変に嫌な思考が過ってしまい。苦々しく数秒黙り込んだ後、包みから一粒チョコを取り出せばそっぽ向いたままゆっくり相手の口元へ運び)
----ん、ほら。
(/お久し振りです…一ヶ月も間が開いてしまい申し訳御座いません…!!新年度に差し掛かり様々な事情が重なって多忙となってしまい、それに伴って体調を崩しておりました…。本当に申し訳御座いません、前回に引き続きご連絡ができず不甲斐ないばかりです…。まだいらっしゃいますでしょうか…?もしご容赦くださればもう一度機会を頂ければと思っております。虫のいい話であるのは重々承知です。少し考えて頂けるだけでも有り難く思います…。何卒、ご検討お願い致します)
(/わわ、お久し振りです!いえいえ、何より優先させるべきは私生活ですので仕方ありませんよ。此方は気にしておりませんのでご安心ください…‼︎それよりも体調の方はもう大丈夫なのでしょうか?ご無理はなさらないでくださいね。
その件につきましては、もしまたお相手をしてくださるのであれば寧ろ此方からお願いしたいくらいです…‼︎不束な本体と息子故に大変ご迷惑をお掛けするかと思いますが、宜しければお時間の許す限りもう一度お相手をお願い致します。)
(/お、お久し振りで御座います…!!またお会いできるとは…熊谷様の寛大なお心に感謝するばかりです。本当にありがとうございます!!体調までお気に掛けて頂き痛み入ります…。ご心配無く、すっかり回復致しました!
此方こそ、不甲斐ない背後で御座いますが息子共々よろしくお願い致します!!
再開ついて、我が儘を申してしまい申し訳ないのですがよろしければキャラの二人も久し振りの再会な雰囲気にして頂ければと…思うのですが…!!如何でしょうか…)
(/そんなそんな…‼︎此方こそ、もう一度戻ってきてくださり感謝してもしきれませんよ!ありがとうございます。いえ、すっかり回復されたと聞き安心致しました。
はい、宜しくお願い致します‼︎
キャラ二人も久し振りの再会、ですね…全然構いませんよ!寧ろ素敵な設定ですので、此方としましては大賛成で御座います…!)
(/ありがとうございます…!!では早速ロル回させて頂きますね。改めてよろしくお願い致します!!)
(諸事情によりこれまでに無かった程帰宅しないままの日々が続いており、当初は連絡を取っていたものの端末のバッテリーが底を尽くと充電の術も無く相手と一切の関わりを絶った生活をしていて。ストレスと欲求不満が募り我慢ならなくなる寸前に漸く全てを終えた早朝、たった数時間を待つ事もできず直ぐ様帰宅し。しかし時間帯の所為で相手が目覚めていない可能性は充分にあり、そっと鍵を開けると極力音を立てないよう注意を払いながら靴を脱いでリビングに向かい)
(/絡み文の投下ありがとうございます‼︎はい、此方こそ宜しくお願いします!このまま背後は引っ込みますが、何かあればお呼び出しくださいね。)
(暫し前から恋人である相手が家へ帰って来ない生活が続いており、元々機械を扱えない事から友人に手伝ってもらって連絡を取っていたも、少し前からは完全に相手との連絡が取れなくなってしまい。自分から離れていってしまったのだろうかと少しの不安を募らせつつ、相手の居ない家で一人ベッドで寝るのも落ち着かずリビングのソファに寝転がると上に毛布を被せて静かに睡眠を取っており。)
(/では此方も背後は失礼させて頂きますね!!)
…ッたく、こんなとこで寝やがって…。
(思いがけずソファで眠っている相手の姿を見ると、眉を寄せて小さく息を吐きながら呟き。そっと脇に荷物を置いて歩み寄ると、腰を屈めて相手の頬にそっと触れ。久し振りに指先に感じる柔らかな温もりが愛おしくて堪らず抱き締めたい衝動に駆られるも、眠っているところを起こしてしまう事はできず額へ唇を触れさせるに止め)
---ん…、
(場所が場所なだけに深く眠りにつけず浅い眠りの中小さく寝息を立てていたが、不意に感じたのは頬への温もりで。微かに眉を寄せて身動ぎするも、続けて額へ触れる柔らかな刺激にゆっくりと瞼を持ち上げれば、ぼやける視界に人の姿が映り。夢の中なのか現実なのかはっきりとしない脳を必死に回転させながら視界をクリアにしようと瞬き繰り返し、そのまま目を凝らしてその人物を凝視すると、確認出来た恋人の姿に反射的にバッと起き上がり。数秒間を空けた後夢でも見ているのだろうかと半信半疑な様子で相手の頬に手を伸ばすと、少し強めに抓りつつぽつり呟いて)
……真尋、か?
ッてェな、力強ェよ。
(どうやら起こしてしまったらしく目が開くのを見ると僅かに身を引くが、それから然程間も経たず突然起き上がる姿に驚いて目を見開き。視線が交わったまま何も言わない相手をただ見詰めていたが、予想外に頬を引っ張られると眉を寄せて不服を口にするが抵抗はせずにおり)
…あ、悪い。
(眉を寄せて不服を口にする相手の様子にこれは現実だと確信したのか、直ぐに抓るのを止めて手を離せば申し訳なさげに視線横へ流すものの、久し振りに会えた事により僅かに感情が高ぶっており。本当に相手が目の前に居るんだと再確認すると無性に触れたくなりそわそわと落ち着かない様子でそっぽ向くも、やはり帰って来た事への嬉しさは抑えきれないのか勝手に緩んでしまう表情を腕で隠すと軽く悪態付きながらも下記告げ)
帰って来るなら言えよ、ばか。…、おかえり。
…ただいま。こっち来いよ。
(根に持った風を装って頬を擦るが、相手の様子の理由に何と無く感付くと口角を上げ。いつもの如く少しは意地悪する気になり朝食でも作りに行こうかと腰を上げようとするが、告げられた言葉に唐突に胸を締め付けるような切なさを感じるとソファの空いたスペースに座り。頬を緩めて言葉を返すと、現状で堪えられる自分なりの精一杯の意地悪のつもりで腕を広げ)
な、…何だよ、それ。
(ふとソファの空いたスペースに腰掛ける相手に自分の今の体勢を見て座り直すが、隣で腕を広げる相手に気づくと思わず声漏らし。いくら触れたいとはいえこうも構えられると恥ずかしさの方が勝るらしく、暫しの無言を貫き通した後漸くゆっくりと少しずつ距離を縮め。そのまま抱き締めようかとも思ったが色々と葛藤した結果思い留まると、広げられた手を緩く握って先程寝ていた時のお返しとばかりに額へ口付けし)
…別に良いけど?構ってくンねェなら朝飯作るし。
(期待に反して相手の温もりを感じる事は無く、その代わりなのか額に唇の感触があっただけで十二分に煽られるが、奥歯を噛み締める事で理性を保ちあくまで固定する程度に相手の手を軽く握り返し。その手を此方に引きながら何処か拗ねたような口振りで告げ)
ッ、何でそう、なるんだよ。
(これでも自分なりに頑張った方なのだが、相手は満足しなかったようで握り返された手を引かれつつ、拗ねたような口振りで告げられた事に上記呟くとキュッと唇結び。しかし久し振りに会ったというのにもう離れてしまうのも嫌で、繋いだ手に軽く力を入れて相手見れば、片手を相手の背に回して戸惑いがちにそっと抱き締めつつ肩口に額を押し付け)
…飯、ちゃんと食ってたか?
(背に腕を回されると頬を緩めて掴んでた手を離し、片手を相手の背に添え空いている手で髪を撫でながら相手の方へ頬を擦り寄せ。恐らく辛うじてなのではあろうが連絡は取れていたものの、料理のできない相手がどんな食生活を過ごしていたのかが心配で。腕の中に確かにある収まりの良い体と体温を僅かたりとも逃さないよう抱きすくめながら静かな声で問い掛け)
…ちゃんと、食べてたし。コンビニとか、友達に作ってもらったりとか…だけど。
(背に添えられる手と髪を撫でる手に目細めながら久々に触れる相手の体温に安心したように擦り寄るも、不意に食生活について問われると緩く顔を上げ。静かに思い返しつつ食べていたと告げると、友人の家でご馳走になったりコンビニで買ったりと自分で自炊した記憶はほぼなく、我ながら情けないな等と思考し。背に回した手で相手の服を緩く握れば、相手の首元に顔を埋めながら呟く様に後記紡ぎ)
連絡できなくて悪い。
(毎日食事はしていたようで安堵するが、友人に作ってもらったというのは少々引っ掛かり。しかし家を勝手に空けてしまったのは此方の方なだけに何も言えず、相手の方へ頭を傾けながら続けて途中から連絡が途絶えてしまった事への謝罪を口にし)
別に、…お前にも色々あったんだろ。気にしてない。
(不意にいつからか連絡が取れなくなった事について謝罪する相手に、一番気になっていた事だったのかぴくりと肩揺らすも、微かに顔を反対側へと向けると上記の様に述べつつも口調はどこか拗ねている様にも感じられ。しかし軽く目を伏せてそっと手を離せば、帰宅出来ない程忙しかったのだから疲れているのではと思考してゆっくり身体を離していき)
…ンだよ、やっぱ怒ってんのか?
(謝罪に対してとても気にしていないようには思えない口調での返答と離れる体に不服げに眉を寄せるが、相手を怒らせてしまっていたとしても仕方がないのは理解しており、引き止める事はせずに問い掛けて)
怒ってない。…けど、真尋疲れてるだろ?だから、俺に構ってないで少し休め、よ。
(連絡については怒っているというより拗ねていただけで、ゆるく首を振って問い掛けに否定すれば負担にならないよう相手から離れて座り直し。続けて横目で相手を窺い見ながら首を傾げると、己なりの気遣いのつもりか少しばかり控え目に言葉続けて)
ん、寝る。付き合え。
(相手が言う事も確かで眠気はあり、ならば厚意に甘えようと小さく頷いてから立ち上がり。しかし当然相手を置いて一人で寝るつもりは無く、相手を見遣ると一言伝えた後に早々に寝室へ向かい)
え…あ、分かった。
(頷いて立ち上がる相手をじっと見ていたが、ふと此方を見たかと思えば己も来るようにと声を掛けてきた相手に薄く目開き。だが断る理由もなければ離れる事に少しの寂しさを感じていたために微かに頬緩めると、立ち上がって返事をしつつ寝室へ向かう相手に続いて歩き)
何嬉しそうな顔してンだよ。
(寝室に入ったところでふと相手を見遣ればその僅かな表情の変化を読み取り、頬が緩んでいるのを見ると愛惜が溢れるような心境を覚えながら軽く相手の髪に指を通し)
っ、そんな顔、してないだろ。
(寝室へ着き相手に続いて中へ足を踏み入れたと同時に視線が合うと軽く首傾けたも、予想外の言葉に息詰まらせると表情については無意識だったのか咄嗟に否定し顔を引き締めるべくふい、と一旦顔を伏せて髪へ触れる相手の指に気持ち良さげに瞳細め)
はいはい、してないなー。眠いわ…。
(先程の表情に自覚が無いらしい事が分かると頬緩めながら相手の髪をくしゃっと撫で、子供を宥めるような口調で告げて手を離し。呟きと共に欠伸を漏らしながらベッドに腰掛けると、そのまま上体を倒して寝転び)
…、
(子供を宥めるようにも取れる口調の相手にむすりと眉を寄せたも、眠そうに欠伸をしてベッドに寝転ぶ相手に無駄に体力を使わせるわけにもいかず。口を閉じて近寄って行けば、己まで寝転ぶと邪魔になるだろうかとベッドの端に腰掛けて相手見遣り)
トピック検索 |