旦那サン 2015-11-15 22:45:08 |
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いや…俺はお前みたいにモテるわけでもないんだし、心配する必要ないだろ。
(開いた手の指を絡め瞳を覗き込んできた相手に微かに瞳揺らすも、そのまま相手を見詰めるとその言葉について思う事を呟くように述べ。絶対言いたくないというわけでもないが、謝罪の理由をわざわざ自分で話す事はどうにも出来ず。黙り込んでその意を示していれば、どうやら諦めてくれたらしい相手の言葉を耳にし。頬への口付けに口元緩めながらそっと視線相手へ戻すと、何を言おうかと悩んだ末可愛げも無く軽く悪態付いて)
…最初から聞くな。ばか真尋。
何言ってんだよ、俺が惚れてんのに。
(相変わらず謙遜などでは無く心の底からそう感じていると分かるような物言いに、仮に相手に他人を惹き付ける魅力が無いなら自分はどうなるのかと呆れたような困ったような笑みを漏らして、空いている手でわしゃわしゃと相手の髪を撫で回し。此方がどんなに機嫌を取ろうと試みたところで返答などは大体予測できており、然して気にも留めずに此方を向いた瞳を見詰めると身を寄せて唇を重ね)
…仕方ねェだろ。構いたくなンだよ。
それはっ…お前の趣味が、悪いだけだろ。
(相手から述べられた言葉に少しばかり考えると、髪を撫で回す相手の手を掴みつつ、そもそも何故相手が己の事を好きなのかすら理解出来ていない為に自分なりに勝手に解釈した言葉告げ。重なる唇を受け入れながらも僅かに肩震わせると、嫌というわけでは決してないが不意を突かれるとどうしても体が強張ってしまい。自分だけこうもやられてばかりでは面白くないと眉寄せれば、相手の台詞にわざと乗っかってみる事にし、そっと手伸ばして指先で相手の顎下を擽ってやり)
なら、俺もこの大きな猫に、構ってやる。
なんだよ、人の恋人の悪口か?良い度胸してンな。
(相手があまりにも自らを卑下する為に、本人の言葉ではあるものの他人の口から言われれば間違いなく愛しく思う相手を非難しているであろう言葉に不服げな声色で問い掛け。微かに眉を寄せ底意地の悪そうな笑みを浮かべると、相手の額を極弱い力で弾いてやり。此方に伸びてきた手に思いがけず顎下を擽られると流石に驚きはするが、擽ったさもほんの僅かな事もあり、その上相手からこうして触れられる機会など滅多に無い為に抵抗はせず。肩を竦めて笑みを漏らしながらも顎を少し上へ向けて)
ッ、それは嬉しいね。もっと構えよ。
っ、悪口ってわけじゃ…ていうか、自分の事だし。別にいいだろ。
(弱い力で弾かれた額を片手で軽く押さえるものの、不服そうに問われた事に否定の言葉紡ぐと、相手にどう見えているのかは分からないが己からすれば自分自身悪態ばかりで可愛げというものが一切無く。それは事実なのだから仕方無いと相手見遣ると何がダメなんだと緩く首傾げ。想像したより反応はあまりしてくれないらしい相手に多少不満はあるも、自分で言い出した手前撤回も出来ず一つ息を吐くと、折角だしどんな反応が見れるか思う存分弄ってみようとちょっとした興味本位で顎下を擽る手とは逆の手を使って相手の耳裏を緩くなぞり)
…後で後悔するなよ。
良いわけねェだろ。そうやって油断されてッと困る。
(強い独占欲のせいで相手が誰かから好意を持たれる事すら我慢ならないのだから、そんな誰かに警戒心も何も無く無防備に接されるのは此方としても危機感を感じてしまい、全く人の目を引いていないという考え方は改めさせるべきとは常々感じていて。眉を寄せて相手の言葉に否定を重ねると、遠回しにその意思を伝え。いつになく積極的な行動に鼓動が高鳴るのを感じ、耳裏への物足りない刺激が心地好く。目を伏せて相手の指先に意識を向けながらその感触を一つ一つ逃さぬように拾いつつ、相手の言葉には小さく頷いて応え)
ッん…。
心配しすぎ、真尋みたいな物好きが他に居てたまるか。
(相手の言いたい事は分からなくもないが、正直相手が心配するような事は何もないだろうとも思っており。首唸らせながらただ心配性なだけなんだろう等と考えそう口に出すと、自分を恋人にしたいなんて思う物好きが相手以外に居るわけがないといった口振りで言葉返し。目を伏せる相手を見詰めつつ、本当に大きな猫の相手をしているみたいだと表情緩めれば、可愛がる様に耳裏をなぞっていた手を髪へ通し。するりと柔らかく髪を撫でながら微かに触れるだけの口付けを額へ落として)
…仕方ねェな。言う事聞かねェ理玖には良いモンやるよ。
(相手の様子を見ると自分の言葉など真に受けていないであろう事が手に取るように分かり、暫し無言で相手を見据えた後不意に相手から離れソファに腰掛けると口元に薄く笑みを浮かべながら手招きし。髪を撫でる手が心地好く感じ入るように目を伏せていたが、ふと額に柔らかな感触があると僅かに目を開き。此方から手を出すことはしないものの、愛惜の滲むような笑みを浮かべると、相手を見詰めてねだり)
…もっとして。
?…いきなり、なんだよ。
(暫し無言で此方を見ていたかと思えば、不意にソファに腰掛け手招きをしだした相手に怪訝そうな表情浮かべ。何故言う事を聞かないのに良いものをあげるのかと怪しみながらも取り敢えず近寄ってみると、相手の斜め前に立って不思議そうに問い。拒まず寧ろ強請ってくる相手に撫でる手を一度止めると、普段自分から触れることが少ない為にどう触れてやればいいのかと僅かに狼狽え。しかし相手を猫や犬の様に見る事で落ち着かせれば、両手で髪をわしゃわしゃと乱してやりつつ鼻先同士を軽く触れさせ)
…欲張りな奴。
目、閉じて。
(言葉通り目の前まで歩み寄ってきた相手を見上げると、如何にも胡散臭い笑みを口元に浮かべながら目を閉じるよう要求し。予想に反し髪を撫でる手付きは荒く、驚いたような声を上げるも表情は何処と無く不服げで。鼻先が合わさる程の至近距離には我慢ならず此方から軽く口付けると、呟くような小声で不満を漏らし)
うわッ、……どうせならもっと色っぽい触り方しろよ。
…いや。
(胡散臭い笑みを口元に浮かべたまま要求してくる相手に本能的に従うべきではないと思考すると、相手が何を考えているのか分からない為に探る様に視線向けつつ首を横に振り。驚きの声を上げた相手に己の満足のいく反応だった為か僅かに目を輝かせるも、軽い口付けと不満げに漏らされた言葉に顔を引いて手を下ろすと、普段から色気の無い自分には無理な事だとばかりに下記告げ)
無茶言うなよ。俺に色っぽさを求めるな。
目ェ閉じなきゃやんねェ。
(何と無く相手からの反発は予想していた通りだが、此方としてもそれなりの思惑がある為にならば仕方無いとはならず、笑みを消して微かに眉を寄せて告げ。意図的に色香を演出するなんてあざとい真似は相手にできないだろう事は百も承知で、それよりも相手のふとした仕草に勝手に色気を見出だしている身としては相手の言葉を聞くとつい笑みが漏れてしまい。わざとらしく首を傾げると先程触れられた耳の裏側に触れながらからかうような口調で述べ)
そうか?さっきのは中々キたけど。
…、分かった。目、閉じればいいんだろ。
(何が目的なのか見当もつかないが、此方が従うまで粘り続けそうな相手の様子に暫し無言で考えると、渋々といった様子でその要求を受け入れる事にし。一体何をくれるというのかと不安気に数秒相手を見るとゆっくり目を閉じて。耳裏へ触れながらからかってくる相手にそういうつもりでやったわけではなかった為に呟く様に言葉返せば、今更ながら自分の行動に羞恥心が湧き上がってき、熱が集中する顔を隠す様に腕で口元覆い)
っ、嘘つくな。
…ん。
(今だ疑わしげな視線を向けられるも無言で相手を見詰め返し、漸く目を閉じた事を確認すると傍らに置いてあった鞄から何やら小さな箱を取り出し。開けばそこに収まっているのは銀に光るシンプルな指輪で、相手の左手を取ると薬指に通し。相手の頬が薄らと赤みを帯びているのに気付くと、意地悪く口角を上げて口元を覆う腕を掴んで離させ、顔を覗き込みながら言葉を続け)
嘘じゃねェよ。気持ち良かった。
---目開けても、いいのか?
(目を閉じたまま相手が何やら動く気配を感じつい目を開けそうになるも、取り敢えず相手が開けてもいいと言うまでは大人しくする事にし。しかし不意に感じた左手の薬指への違和感に指先ぴくりと動かすと、何をつけられたのかと頭に疑問浮かばせつつ上記問い掛け。腕を離され顔を覗き込んできた相手に赤くなっているであろう顔を見られまいと俯くと、続けられる言葉に羞恥を煽られ手で耳を塞ぎ)
う、るさッ…もう黙れッ。
ん、もう良い。
(問い掛けに小さく頷くと相手の手を離してやり、どんな反応をするのだろうかと口元に微かな笑みを浮かべながら相手を見詰め。相手の反応を見ているとつい加虐心が煽られ構ってやりたい衝動に襲われるのだが、流石にこれ以上追い詰めると必要以上に機嫌を損ねてしまう可能性が否めず、先程相手がしたように額に口付けると掴んでいた腕を離し)
分かったって。怒ンなよ。
…え、っと?これって、その…。
(許可を得て恐る恐る目を開けると、先程感じた違和感の正体を確かめる為左手へ視線を移してみたも、薬指にある銀に光るシンプルな指輪に思わず息を飲み。右手で軽く触れつつ相手へ視線向ければ、困惑した表情でこの指輪は何なのかと言葉に詰まりながら目で訴え。ふと額に口付けを受け微かに顔上げるが、毎回毎回からかってくる相手に振り回されてばかりなのは不服でしかなく。何か仕返しをと思案すれば、こんな事で相手にダメージを与えられるかと悩ましいものの、わざと真剣な表情作って相手見据えると冗談を平然と口にして)
次からかったら、別れる。
首輪、…の代わり。前言っただろ、付けてェって。
(今日という一年に一度のイベントのために数日前から用意していた物だが、それを言葉にすると柄にもなく浮き足立っているようにも思えてしまい、指輪の購入に至った二つ目の理由を口にすると先程の話題ともそれとなく関連付け自らの首筋を指差しながら口角を上げ。唐突な破局宣言に一瞬思考が停止してしまい、先程も口にされ散々反省させられた言葉に少々敏感になっている節があり。どうせ冗談なのだろうと冷静に判断する事ができず、暫しの無言の後に戸惑いを滲ませながら問い掛け)
え、………マジで?
…あれ、本気で言ってたのか。…ありがと。
(確かにこの前そんな話をしたという記憶はあるが、それが本気だったとは思っておらず。相手の言葉に少々驚いた様にぽつりと呟くと、改めて指輪に視線落としながらほんのり嬉しそうに頬緩めて礼を述べ。多少は効いたのか戸惑いを滲ませる相手見ながら頷くも、嘘であってもからかわれたくらいで別れるというのは自分自身後悔しそうで。自分から騙そうとしておいてなんだが、緩く頬掻きながら早々に冗談である事を告げ)
マジ。---って、いや。嘘、冗談。
こっち来て。
(礼の言葉に頬を緩めながら相手の様子を見詰めているも、ふと緩く相手の手を握ると此方へ引き寄せ。どうやら本気の発言らしいとすっかり相手の言葉を信じてしまい、自分にとって死活問題になり兼ねない状況にどうするべきかと思考を巡らせ強張った表情のまま暫し無言でいたが、考えに至る前に嘘だと明かされれば直ぐ様眉を寄せ。まんまと騙されてしまっただけに不機嫌そうに低い声で呟くと相手から顔を逸らして安堵から来る溜め息をさぞ腹立たしげに吐き)
…嘘かよ。
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