闇を纏う付喪神（非募集）

もう一度言うわ、こういうことはやったことがないから暴走したとしても文句は言わないで。
（座り込む相手に懐から数枚の御札を取り出し万が一暴走したときを予測して相手の動きを封じ込める力を発揮する効果を持つものを選び「…光神よ、かのものの動きを封じよ。“光呪縛”」その御札を使用するに必要とする詠唱を唱えながら御札を相手に向かって投げつけて、具体的には御札が相手に触れた瞬間。鎖に繋がれた足枷と手械が動き地中から伸びて相手を拘束するというものである）

文句は言わないでおこう、お前も私が暴走しても文句を言ってくれなければありがたい（そう言うと拘束される間も抵抗する素振りもなく静かにじっとして）

心配しないで、もし貴方が暴走としたとしても私の力が及ばなかったというだけの話よ。
（己の霊力を封じ込めた透明に透き通った玉で出来た数珠を取り出し、これからが本番だと言わんばかりに表情は真剣みを帯びていて「…光を司る天照大神御よ、かのものの闇を払うために汝の力を我に貸し与え給え。」己が除霊や浄化の際に使う常套句を口にし相手に向かい合うように正座すると己の胸の前で合掌しながら白石神社に伝わるお経を唱え始めて）

っ…う（眉をひそめ苦しみに耐えるように歯を食いしばっており）

（相手が明らかに苦しみに耐えているの見て内心何度も謝りながらもお経を続けて、薄ら汗をかいていることから相当神経を集中している様子が伺えて）

ぐぅ…（苦しみに耐える中、相手をちらりと見ると薄ら汗をかいているのが分かり、此方も暴走しないように今は集中しようと目を閉じ）

（こういうことは見た目では分かりづらいが除霊や浄化する側の人間は相当集中しなければいけないしましてや今回は初の試みなので霊力や神気の調節などで通常よりも神経をすり減らしながらお経を唱え続けて、それと呼応するように透明に透き通った玉で数珠は淡くなったり濃くなったり多少の変化はあるものの白い光を帯びていることには変わりない）

ぐ…外せ！（耐えきれなかったのか、足枷と手錠を外そうとして）

…っ。
（御札の効力は己が意識が途絶えるまでか御札にこめられた霊力以上の力があれば破られやすく不安がこみ上げるが今の己に出来るのは相手を救うという気持ちのままお経を唱え続けることしか出来ないため一瞬息を呑むもののすぐにお経を唱え続けて）

ぐ…っ、うぅ（眼をぎらつかせ、ジャラジャラと音を鳴らしながら千切ろうとしていて）

（静かな本丸の相手の自室に響くのは鎖の音とお経のみで、最終段階だといわんばかりに最初よりは凛としていながら張りのある声色でお経を唱え続けて）

は、ずせ…ぐっ…ぅ（最終段階で此方の苦しみもピークなのか、苦しそうにしながら声を荒げ）

（相手の言葉に答えることなくお経の終わりにさしかかり凛とした声色は変わらないが徐々にゆっくりとスピードを落とし通常通りのトーンに戻りつつあり）

う…っ（息を荒げ、肩で呼吸するようにしながらぐたっとして）

（お経の最終の言葉を一字一句はっきりと述べ終わり、静かに息を吐くと「天照大神御よ、かのものの幸を見守り給え」と述べ終わるとぷっつりと糸が切れた人形のようにぐらりと横へと体が傾きそのまま床へと倒れこみ、肩で息をしていることから意識はまだある模様で）

なっ…お、おい？！どうした？（ふっと体から苦しみが抜けると同時に倒れる相手を見て、お経を読むうえで相手にも負荷がかかっていたのだろうというのは一目瞭然で。まだ動きづらい体に鞭打ち、相手のもとに行くと体を揺らして）

…だい、じょうぶ。少し、休めば…。
（体を揺らされ、力の入らない体に鞭を打ちながらも弱弱しい動作で体をゆする相手の腕を制止するように己の腕を伸ばしながら明らかに疲労困憊といわんばかりの弱弱しい声色で途切れ途切れで言葉を紡ぎ、こうなってしまえば御札の効果は無いと過言でもないため相手を拘束していた手枷と足枷等は消滅しており、御札も役目を終えたと言わんばかりに相手が動いた瞬間衝撃で外れ何も書かれていない白紙になっており）

しかし…と、とにかく休め。私のせいでこうなったんだろう？申し訳なかった、今はだから休んでいろ（そう言い自室の扉をすべて開け、風通しを良くして）

…ええ、お言葉に、甘えるわ…。（己を気遣う言葉にへにゃりと弱弱しく微笑んでみせると目を伏せて数秒もたたずに静かな寝息を立てて眠りにつき）

…全く、無理をなさる方じゃのう。（そう呟き苦笑すると自身も疲れていたのか壁にもたれて）

（眠りについて数時間後、うっすらと起きたかのように目を開け多少ぎこちない動作で体を横へと起こして）

（相手が目を覚ましたのにも気付かないほど深い眠りについているのか静かな寝息を立てていて）

…ここの悪しき気も払っておかないと、ね。（体を起こししばし頭が覚醒するまで呆けていたが次第に覚醒がはっきりとしてきて相手の姿を探すように周囲を見回すと壁にもたれかかり眠っている姿を司会に捉え、相手に取り付いていた禍々しい闇はなくなっていることに自然と小さく口元に笑みを浮かべるとまだ部屋に残っている悪しき気を手馴れたように払うと相手を起こさぬように静かに室内の掃除をし始めて）

ん…ぬ、しさま…（何か夢を見ているのか、寝言をぽつりと言って）

…もし私が貴方の主だったらこんなことにはならなかったでしょうね…。（掃除をしながら相手の寝言が耳に届きふと眠っている相手に視線だけを送り、どこか寂しげな表情でぽつりと呟くと視線を元に戻し作業を続けて

んん…は、寝てしまっていたか。（ふと目を覚ますと眠気を飛ばすように頭を振って）

…身体の調子は、どう？（大方室内の掃除をし終えて相手の声が耳に届き其方のほうへと近寄るとその場に屈んで相手の視線を合わせるようにしてから問いかけて）

ああ…随分と良くなりました。前よりも気も晴れている気がしまする（そう言うとどこか人懐っこい笑顔で答えて「その、あなた様は大丈夫なのですか？」と問い）

…良かった、どうやら成功ね。（今まで接してきたときよりも憑き物が落ちたような雰囲気を感じながらも相手の笑顔に釣られるように笑みを浮かべて「ん、少し眠ったらだいぶ良くなったわ。あぁ、自己紹介がまだだったわね。私は白石楓、貴方は？」と逆に問いかけて）

楓様…申し遅れました。私は三条の刀、名を小狐丸と申します。真に感謝しています。（改まったように正座をし深々と頭を下げそう告げて）

私は貴方を助ける手助けをしただけ、たいしたことはしていないわ。（改まったような態度を取る相手に謙遜するような言い方をしてから「さ、手入れ部屋の掃除や道具の補充はしておいたわ。今度は貴方の大事な刀の番よ。」と相手に告げて）

ええ、わかりました（そう頷くと刀を持ち手入れ部屋に向かい）

…さて、これからどうしたものかしら…。（政府の命に背く行為をしたため咎められる事は必然であるのだがなによりも相手のこれからのことを心配しているのか小さく溜息をついて）

楓様、これはどうやればよいのですか？（手入れなどした事がない為、やり方が分からずそう問い）

え、手入れの方法教わらなかったの？（やり方を問われて知っているものだと思っていたため驚いたような表情を浮かべるものの巫女と言えど護身のため刀の扱いには慣れており当然手入れの方法も教わっているため相手に密着する形で手取り足取り手入れのやり方を教えて）

え、手入れの方法教わらなかったの？（やり方を問われて知っているものだと思っていたため驚いたような表情を浮かべるものの巫女と言えど護身のため刀の扱いには慣れており当然手入れの方法も教わっているため相手に密着する形で手取り足取り手入れのやり方を教えて）

教わるも何も、一度も手入れされた事が私はありませぬ…（そう呟くと熱心に話を聞いており、教わりながらも何とか手順どおりに手入れしていて）

…酷い、どんな名刀だってきちんと手入れしなければ本来の切れ味を発揮できないのに…。（手入れをされたことが無いという言葉にまるで自分のことのようにきゅっと悔しげな表情で唇を噛み締めて）

それを知ってもなお、手当てしなかったのです。欲しい刀がここに来るまで、私たちは何度も戦地に赴き傷付いても疲弊しきっても休ませてくれる事はありませんでした（そう言いながら苦笑して「守りなどない状態で行ってましたから、幼い者はすぐに折れて行きました」と言い）

…そう、辛いことを思い出させちゃってごめんなさい。（政府が己に見せた資料よりも生々しい言葉に眉を下げて申し訳ないといわんばかりの表情で謝り「…これから、貴方はどうするの？」と自由のみである相手に今後のことを問いかけて）

いえ、私は特にすることもありません。ここに居るのも別に構いませんが…（そう言って考え込み）

…どこにも行くあてがないのなら、私の近侍にならない？もちろん、強制はしないわ。（相手の言葉にこのまま放っておくわけにもいかず少しの間沈黙した後、ふと思いついたように相手を誘い）

あなた様の？…良いのですか？（相手の言葉を聞くと頭を上げ、嬉しそうに瞳を輝かせ）

ええ、勿論よ。このまま貴方を放っていくわけにはいかないし。（嬉しそうに瞳を輝かせる相手にゆるりと口元に穏やかな微笑を浮かべながらこくりと肯定するように頷いて見せて）

で、では…ぬし、さま…とお呼びしても…？（嬉しそうに頬を赤らめながら恐る恐る聞いて）

貴方の呼びたい名前で呼べば良いわ。（そういいながらもうここには用は無いためその場に立ち上がりパッパと軽く服についた埃を払うと「さ、行きましょうか。」と一旦己の本丸へと相手を案内するためにそう告げて）

は、はいっ…あの、このような服装で大丈夫でしょうか？一度浴場に行って来た方がいいでしょうか？（よく見ると服もすすけていて、髪もぼさぼさで。こんな姿で主になる本丸に行っていいのかと思ったのかそう問い）

…あ、それもそうね。途中どこか適当な町によって服を勝手から浴場に行きましょう。（相手の言葉にちらりと相手の服装や髪をみてから賛同するようにこくりと頷いてみせるととりあえず持ってきたものの中からまだ真新しい白いローブのようなものを取り出すと相手に差し出し）

これは…？ぬしさまからの褒美ですか？（受け取ると、使い方が分からないのかして首をかしげ）

これはね、こうやって着るのよ。（そういいながら己ももう一着持ってきていたのか汚れている巫女服の上からローブを手馴れた動作で相手にわかりやすいようにゆっくり着て））

ほう…こう、ですか？（見よう見まねでローブを羽織って）

そうそう、これならローブの下が汚れていても分からないわ。（そういいながらぼさぼさの相手の髪を身嗜みのため持ち歩いている上物と思われる竹で出来た櫛を取り出して相手の髪を整えようと相手の背後に寄ろうとして）

ぬしさま、髪を梳いてくださるのですかっ？ありがたきしあわせ…（そう言うとしゃがんでわくわくした様子で）

折角綺麗な髪なのに、ボサボサのままじゃ勿体無いでしょ。（相手の髪を丁寧な手つきで梳かし始めて）

綺麗とは、ありがたいお言葉です…。私、髪を梳かれるのが好きでして（そう言いながら嬉しそうに眼を細め）

ふふ、これからいくらでも梳いてあげるわ。（髪を梳きながら相手のこれからの幸せを約束するような言い方をして）

それならば、私はぬしさまを必ずお守りしましょうぞ(そう言い｢私だって刀です故、強いのです！｣と言い）

ありがとう、その気持ちだけでも嬉しいわ。（しばらくして相手の髪を梳き終わり滑らかとは行かないがぼさぼさは多少無くなりその髪を懐に竹櫛をしまいながら満足げな表情を浮かべて見ていて）

ふふ、そうですか？それでは行くとしましょう！(そう言い立ち上がると先ほどよりもましになった髪に満足したように微笑み）

そうね、まずは服の調達が先決ね。（そういいながら相手の自室を出て出口へと向かって歩き始めて）

そうですね、ぬしさまの近侍になるのですししっかりした格好でなければ(相手の言葉に頷き後を追って）

そういえば、馬に乗ったことはある？ここまで馬で来たんだけれど。（歩きながら移動手段の一つであ馬のことを相手に問いかけて））

馬？いえ、ありませぬ(馬は話などで聞いたことはあるが実際に乗った事がなく、首を横に振り）

じゃあ、私が手綱を引くからしっかり捕まっているのよ。（本丸からでて出口付近に繋いでいた栗毛の馬を撫でてから繋いでいた綱を外しよいしょ、と小さく掛け声とともに馬に乗って）

はい、わかりました(頷くと自分も乗り｢おお、目線が高くなりました｣と嬉しそうに言って）

油断すると振り落とされるから気を引き締めなさいよ。（手綱を持ち小さく息を吐くと背筋をピンと伸ばし踵で馬の横を軽打するとゆっくりと馬が歩き始めて）

はいっ(そう言うと｢こんな所から落ちると痛いじゃろうなぁ｣と呟き）

さ、少し飛ばすわよ。しっかり捕まっていなさい。（馬を器用に乗りこなしながら徐々にスピードを速めて）

む、はい(頷き落ちないようにしっかりと捕まって）

（己にしっかり捕まったことを確認すれば一番馬のスピードが出る速度まであげて馬を走らせて）

おお、速いです！さすがの私も勝てませぬ！(そう言うと｢狐といえどこのように速いわけでもありませんし｣と苦笑して）

喋っていると、舌をかむっ？！（のんきに喋っている相手に注意しようと言葉を出すものの舌を噛んでしまったのか唇をきゅっと痛みで噛み締めながらも視線は事故が起きぬように前を向いていて）

どうかされましたか？(何かあったのかはわかったが、顔が見れない為首をかしげ）

なんでも、なひわ。（舌をかんだため若干舌ったらずになりながらも何とか返事を返し）

ふふ、そうですか(舌ったらずなのが面白いのか笑って）

わ、わらわないひでよ…！（舌の痛みに耐えながらも言葉を返して）

失礼しました…ふふふ(謝りながらも笑いがこらえきれず）

…も、もう…！（笑いを堪えている相手に顔を合わせづらいためか真っ直ぐ前を向いたままでいて、しばらく馬を走らせると大きな町とはいえないが中くらいの規模の町が徐々に視界にはいり、それにあわせて馬のスピードをゆっくりと徐々に落として）

おお、ぬしさま。あれは…町ですか？(町が見えてきて｢家がたくさんありまする。｣と目を輝かせ）

ええ、ある程度栄えているみたいだから服の調達は楽そうね。（しばらく黙っていると舌の痛みがだいぶましになったのかごく普通に喋り町の入り口付近へと馬を止めて馬から降りると綱を邪魔にならない場所に繋げて）

ぬしさまにお供でき、嬉しいです(そう言うと馬から降り、｢このようなものは始めてみます｣と言って）

興味があるのなら、いろいろ見て回る？それくらいなら構わないし。（始めて見るという相手の言葉にこれからいろんな物に触れたり見たりしてほしいためかそう提案し）

興味があるのなら、いろいろ見て回る？それくらいなら構わないし。（始めて見るという相手の言葉にこれからいろんな物に触れたり見たりしてほしいためかそう提案し）

よろしいのですか？ああ、ならばたくさん見たいです(そう言うとキラキラと目を輝かして少しでも早く行きたいのかそわそわしだし）

はいはい、そんなに急かさなくても時間はゆっくりあるんだからゆっくり見て回りましょう。（馬を待っていてといわんばかりに体を撫でてから町の入り口へと向かって歩き出して）

はい、ゆっくり見ましょうぞ（頷くと追いかけていって）

興味がある物を見かけたら私に言うのよ、あと貴方の服装も探さないとね。（相手が歩きやすいような歩調を保ちながら歩いていて）

はいっ、あの…このキラキラとしたものは何ですか？（雑貨などが並ぶ店を見つけたのか、簪を指さし｢なんとも綺麗な…｣と呟いて）

あぁ、簪よ。主に髪を結うときに使うものね。（相手が指し示したものを共に眺めながら問いに答えつつその用途を説明し「まぁ、暗器として使う場合もあるけれど」と補足し）

このように綺麗な物が暗器として使われることが…いや、しかしこのように細かくも綺麗な物はぬしさまの御髪にお似合いでしょうな（人懐っこい笑顔でそう言って。きょろきょろとすると｢おや、あちらには着物がありまする！｣と少し興奮気味に言い着物屋の方に行って）

暗器というのはね、人目を欺いてこそ真価を発揮するのよ。仕込み杖や仕込み刀がいい例ね。…ありがと、でも私が髪を結うにはもう少し伸ばさないとね。（簪が似合うといわれて少し照れたようにしながらも着物屋に向かう相手にやれやれといわんばかりに肩を竦めてからその後を追うように着物屋へ向かい）

暗器というのはね、人目を欺いてこそ真価を発揮するのよ。仕込み杖や仕込み刀がいい例ね。…ありがと、でも私が髪を結うにはもう少し伸ばさないとね。（簪が似合うといわれて少し照れたようにしながらも着物屋に向かう相手にやれやれといわんばかりに肩を竦めてからその後を追うように着物屋へ向かい）

ふむ、此方もまた綺麗なものばかりじゃ。(着物を見ながらそう呟いて）

どれも素敵ね、私も一着くらい買っていこうかしら。（ローブの下の巫女服は様々な汚れでこのまま帰っても皆に心配をかけるだけなのでどれにしようかと一着一着、柄や色合いやバランス等を吟味しながら真剣な表情で手にとって見ており）

ぬしさまはどのような色が好きなのですか？(選んでいる主を見て隣に行きそう問い）

うーん、どちらかというとこういう淡い感じが好きかな。でも私の髪の色のことを考えるとどうしても濃い原色が多くなるのよ。（そういいながら手に取った淡い青色の布地に紅葉が描かれた着物を相手に見せて）

うーん、どちらかというとこういう淡い感じが好きかな。でも私の髪の色のことを考えるとどうしても濃い原色が多くなるのよ。（そういいながら手に取った淡い青色の布地に紅葉が描かれた着物を相手に見せて）

ふむ…しかしそれでもお似合いだと思いまする(相手の言葉に頷きながらも着物と主を交互に見てそう言い）

貴方がそういうのなら、これしようかしら。（似合うといわれて提示されている値段と本丸の財政の事を考えてから大丈夫だと判断した後、相手の言い分に賛同するように頷くと「さ、今度は貴方が服を選ぶ番よ。」と述べて）

おお、私は何でも良いのです(そう言い｢狐ゆえ、黄色は好きです｣と自分の好みの色を言い）

黄色、と一言にいっても色々あるからねぇ。（黄色といわれて様々な黄色に分類される色の布地で出来た着物をまるで自分のことのように見たり触れたりして選んでおり）

ふふ、ぬしさまに選んでいただけて嬉しいです(そう嬉しそうに笑顔でいい）

柄は何がいい？色々種類があるけれど…。（黄色に負けない色か黄色を生えさせる色でなければけないため柄の色は自然と決まるため柄の事を問いかけて）

柄…派手でなければ良いですが、紅葉の柄などは好きです（そう言い「なんだか秋っぽ過ぎますかね？」と言いながらうーんと唸り）

良いんじゃない？私も紅葉柄のものを選んだんだし。紅葉なら、こういうのとかどうかしら？（相手の希望をきちんと取り入れるかのように若干薄い黄色の布地に濃い赤色の紅葉の柄が描かれた着物を選んで相手に見せて）

おお、これは素敵ですね（そう言うと目を細め「ありがたいです、ぬしさまにこうして選んでいただけるとは」と言い）

そう？貴方だって私の着物を選んでくれたからお互い様よ。（相手の言葉に当然といったような言い方をしつつ「じゃあ、会計してくるわね。」と二着の着物を持ってレジへと向かい会計を済ませようとし）

はい、わかりました（そう言い頷くと外で待つつもりか、外に出て）

お待たせ。さ、色々見て回りましょうか。（会計を済ませて二着の着物は袋に入れられており外に出て待っている相手へと歩み寄って）

はい、あ…ぬしさま、荷物は私が持ちまする（そう言うと受け取ろうと手を伸ばし）

ん？これくらいなら持てるから大丈夫よ。（相手が荷物を取ろうと手を伸ばしたのでやんわりと傷つけないように断る言葉を述べて）

そうですか？わかりました（そう言い頷くと「疲れたらいつでも申してください」と微笑み）

ええ、そのときは素直に甘えるわ。（とふわりと柔らかく微笑みながら相手を連れ立って歩き出そうとして）

ええ、甘えてくだされ！（相手の笑顔につられるように微笑みついて行き）

何か気になるものはある？（歩きながら常に相手を気遣うように相手の様子をちらちらと伺っており）

何もかもが目新しくて、目が回りそうです（そう言いながらきょろきょろとしていて）

分からない物は出たら私に質問していいのよ？私で分かる事はできる限り答えるわ。（きょろきょろしている相手に遠慮する必要はないと言わんばかりに述べて）

はい、では…あの食べ物は何でしょうか？（そう言い指さす方向には茶屋があり）

気になるなら食べてみる？貴方の口に合うかどうかまでは保障しないけれど。（茶屋を指差した相手ににそう問いかけて）

どうしましょうか…そうですね、食べてみたいです（一度考え込むようにしながらも気になるのか頷いて）

ええ、貴方には美味しい物をいっぱい食べてほしいからね。（今まで不幸だった分これからの相手の幸せの手助けをするように茶屋へと向かって歩き出して）

ええ、貴方には美味しい物をいっぱい食べてほしいからね。（今まで不幸だった分これからの相手の幸せの手助けをするように茶屋へと向かって歩き出して）

たくさん食べて強くなりまする！（そう言い微笑むと後を追い）

あんまり食べ過ぎてお腹を壊さないようにね。（強くなるという言葉はうれしいが体調を崩しては元も子もないためさりげなく注意をながら茶屋へと着くと開いている長椅子に軽く腰掛けて）

はい、分かりました（頷くと主と同じように長椅子に腰かけて）

何が食べたい？何でも好きなものを頼んでいいのよ。（長椅子に腰掛けた相手に優しく微笑みかけながらそう問いかけて）

ぬしさまのおすすめでいいです（そう言うと「ぬしさまの好みも知りたいですので」と言い）

私？私ならやっぱりお団子かしら。（己の勧めでいいという相手にお盆にお茶を乗せてやってきた店員に三色団子二つと注文をしてから相手にお茶の入った湯飲みを差し出して）

だん…ご？それは、どのようなものなんでしょうか（団子という言葉を耳にした事がなかったのか首を傾げつつも湯飲みを受け取り）

団子というのは穀物の粉を水やお湯を加えて丸め、蒸したりゆでたりしたものよ。また派生して団子状の丸いもの、もしくは丸まったもののことを団子と呼ぶ場合もあるわね。（ほんとうに何も知らないのだと小さい子供に教えるかのようにわかりやすい言葉を選んで説明し）

そのようなものがあるのですか、それは知りませんでした（わかりやすい言葉で理解したのかそう言って）

知らないことはこれから知ってゆけばいいわ、時間はいやというほどあるんだから。（ほどなくしてお皿に乗った三色の団子が串に刺さった状態で運ばれてきてそのお皿を相手のほうに差し出して）

おお、これh綺麗な色をしていまする…美味しそうです（皿を受け取ると三色もある事に驚きそう言って）

三色団子というのよ、花見団子と呼ぶこともあるけれどね。（女性らしく甘味は好きなほうにあたるのか串を持って団子を食べ口の中に広がる甘みに思わず緩んだ笑みを浮かべて）

三色団子…では、いただきます（そう言うと口に運んでもちもちとするのが不思議なのか何度も噛んでいて）

どう？初めての団子の味は。（己にとってはごくあたりまえの食感なため何度も口の中で咀嚼し団子本来の甘さをかみ締めたのち飲み込んでから問いかけて）

とても不思議な食感です、もちもちとしていて…甘くて（気に入ったのか頬を緩めながらそう言って）

あぁ、確かに。その様子なら御餅も気に入りそうね。（頬を緩めながら述べる相手に微笑ましいといわんばかりの表情で食べかけの団子を皿へと戻しお茶の入った湯吞を手に取りお茶を飲んでいて）

餅ですか？（そう言うと首を傾げて）

餅も団子に似た様なモチモチとした食感があるのよ。でも食べるのはまた今度にしましょう、折角作ってくれた夕餉を無駄にはしたくないわ。（いつも己の本丸を気にして刀剣男子達のことを最優先しているためか言葉の節々に愛情や思いやりを感じさせていて）

ふふ、はい。そうしましょう！（きっと主の本丸に居る刀剣たちは幸せだろうと思いながらそう言って）

それにこういう甘味ならおやつとして出てくるのよ、うちの子に料理上手な子がいてね。（ニコニコと本丸にいる刀剣達をまるで我が子同然の様にニコニコとうれしそうな表情で語り）

料理上手な…それは心強いですね（嬉しそうに言う主を見て此方も自然と頬が緩み）

ええ、たまに私も料理やお菓子を作ることがあるけれどあの子達が作る物が一番美味しいわ。（親バカというわけではないが我が子同然に扱っているからこそ先ほどと変わらない表情で引き続き語り）

では、稲荷を頼めば作って下さるのでしょうか（そうどこか嬉しそうな表情でいい）

あら、稲荷が好きなの？勿論よ、きっと作ってくれるわ。（嬉しそうな表情を浮かべる相手に穏やかな表情で微笑みながら肯定するように頷いてみせて）

ええ、見たこともないのに好きなのです。狐ゆえでしょうか？（そう言うと苦笑して）

そういうことなら私から頼んでみるわ。貴方が主役の宴になりそうだし。（本丸に新たなものが増えるときや戦に勝ったときなど些細なことでも宴と称して皆で喜びを分かち合っているためそう述べて）

う、宴？私のためにですか？（自身が主役の宴をするだろうと聞き驚いた様子でそう言って）

？何か問題でもあるの？（喜びは皆で分かち合うもの、それが自身にとって当たり前の事実なのできょとんと不思議そうな表情を浮かべながら小さく首をかしげてみせて）

い、いえ…そのような事初めてです故緊張してしまいまする（気恥ずかしいのと嬉しさが入り交じり頬をほんのりと染めてそう言い）

大丈夫よ、ちょっと捻くれた子や性格に難がある子がいるけれど皆良い子達ばかりだから。（ふわりと相手の緊張を解す様に柔らかい笑みを浮かべて）

そ、そうですか。私も早く馴染めるように頑張りまする（そう言うと相手の笑顔につられて微笑み）

焦る事は無いわ、ゆっくり貴方のペースで頑張りなさい。（焦って気持ちばかり先走ってしまったらろくでもないが起こるのは目に見えているためそうならないように事前に忠告して）

私のペースでですね、分かりました（そう言うとまだ余っていた団子を口に入れて）

ええ、誰しも己に合ったペースがあるんだからそれを乱すことはあまりしないほうがいいわ。（相手の言葉に返事を返してから相手の動作に釣られるように団子を口に入れ、きちんと咀嚼したのち飲み込みこんで）

ふむ…確かにそうですね（そう言うと茶を飲んでひと息付き）

さ、食べ終わったら次はお風呂に入らないとね。（いつまでも相手に小汚い格好をさせいるわけにはいかないため残っていたお茶を飲み干して小さく息を吐いた後、相手を促して）

はい、そうですね（そう言うと頷いて）

ごちそうさま、お代はここにおいて置くわ。（頷いた相手を確認してから静かに立ち上がるついでに懐に仕舞ってあった財布から御代を自身が座っていた近くの場所へおくと財布を懐に仕舞いながら茶屋から離れようとして）

ごちそうさまでした（そう言うと立ち上がりついていき）

お風呂は一人で入れる？流石に私がついていくわけにはいかないし…。（何でも教えたいのは山々だがお風呂までついていくわけにはいかずに少し困ったような表情を浮かべて）

ええ、周りを見ればなんとかなりまする（そう言うと微笑み）

そう、役に立てなくて申し訳ないわ。（性別だけはどうしようもないため申し訳ないといわんばかりの表情で謝罪を述べると先ほど茶屋の店員に銭湯の場所を聞いていたため目的地へと向かって歩いていて）

謝らなくても良いですよ、性別だけは仕方ないです故（そう言うと自身も主のあとを追っていき）

そう言ってくれると気持ちが楽になるわ。（目的地へ向かって歩きながらも何か目ぼしい物はないのかとさりげなく視線だけで確認をしていて）

早くこの毛を綺麗にしてぬしさまにすいてほしいです（歩きながらそう言うと｢私の髪はサラサラのもふもふなのです｣と自慢げに言って）

ふふ、そうみたいね、触ったから分かるけれど貴方の髪質は羨ましいわ。（自慢げで述べる相手に己の髪質はさらさらと指どおりはいいが動物のようなもふもふ感はないため素直に羨ましいと述べて）

狐ゆえ、もふもふなのでしょうか？（不思議そうにそう言うと首を傾げて）

それを私に聞かれても、困るわ。（本人でも分からないことを他人が知っているはずもないため困ったように眉を下げて）

それもそうですね（そう言うと苦笑して）

あ、着いたわ。（ほどなくして目的地である銭湯へと到着し入り口付近で足を止めてから持っていた袋の中から相手の分の着物を取り出すと相手に差し出して）

ありがとうございます、それでは行ってきまする（そう言うと着物を受け取り目新しいため、キョロキョロとしながら銭湯に入っていき）

…大丈夫かしら…。（まだこの世界に慣れていない相手を一人きりにさせるのは不安なのか不安げな表情でぽつりと呟くと己も銭湯へと入ってゆき番頭に二人分の料金を支払い、こっそりと相手の着物に忍ばせておいたお金の入った小銭入れの存在を思い出しながら女用の方に進んでゆき）

おお、これはまたすごいものじゃ…（更衣室に入っていくと見たことのない棚、所謂ロッカーを見てどう使うのか分からずにパカパカとしていると他の客のがふと目に入り何となく理解したのか着物をどうにかして脱ぎ始め）

何もトラブルを起こさないといいけれど。（更衣室へ進み、手馴れた動作でロッカーを操作し服を脱ぎながらも思うのは相手のことばかりで、脱ぎ終わるとロッカーの鍵をなくさぬよう手首に巻きつけてから浴場へと向かい）

現世はよく分からんのぉ…まぁ良い（何とかロッカーに着物を入れ込み、小銭入れにも気づいたのかロッカーに貼られていた使い方を見てその通りにし、手首にかけると浴場に入っていき）

ふぅ、やっぱりお風呂は良いわねぇ。（シャワーで体を温めてある程度体を洗ってからお風呂に浸かり体の芯から温められる感覚に表情は自然と柔らかくのんびりしとした様子でいて）

これは気持ちがいいのぅ（他の客の見様見真似で何とか汗を流し、浴槽につかるとほっこりとした表情でそう言い）

…っと、あまり浸かりすぎると逆上せちゃうわ。（長湯したくなる心地よさだがあまり湯に浸かっていると逆上せることを知っているため逆上せない程度で浴槽を出ると今度は本格的に体のいたるところを隅から隅まで丁寧に洗うと最後に髪をこれまた丁寧に洗ってから再び浴槽に浸かって）

ふわぁ…眠くなってくるもんじゃな（大きなあくびを一つすると気に入ったのかして頬を緩めながら浸かっていて）

…うー、ちょっと浸かりすぎちゃった…。（しばらくして浴槽から上がると軽い眩暈を引き起こし若干覚束ない足取りで脱衣場まで戻ってきてタオルを体に巻きつけた状態で水を飲んでから椅子へと座り体を休めていて）

うぅ…なんだかふらふらするのぉ（つかりすぎて逆上せたのか浴場から出ると椅子に座って髪をタオルで乾かして）

…もう、大丈夫かな…？（しばらく休んでいれば大分ましになったのか髪をドライヤーで丁寧に乾かしてから櫛で髪を整えるとロッカーのほうへ向かい手首にまきつけていた鍵でロッカーを開けると買ったばかりの着物へ着替えて風呂に入る前に着ていた物は袋へ畳んでから仕舞うと番頭がいるスペースへ戻って来て）

おお、これはまた雅じゃ（新しい着物を着ると鏡に写しそう嬉しそうに述べ、着物を簡易に畳むと満足げに更衣所を出て）

あ、お帰り。（番頭と会話をしながらコーヒー牛乳を二人分購入していたら相手が戻ってきたのでお帰りと出迎えながら購入したばかりのコーヒー牛乳を相手に差し出して）

ただいま戻りました（そう微笑むとコーヒー牛乳を受け取り首を傾げて）

お風呂上りは水分補給が必要だから飲んで？（首をかしげている相手に近くにあった長椅子に腰掛けると瓶の蓋を開けて一口飲んで）

こーひー…？（ビンを見るとそう書かれていたので何だろうと思いつつも主の行動を真似して蓋を開け一口飲み）

珈琲というのはコーヒー豆を焙煎し挽いた粉末から、湯または水で成分を抽出した飲み物のことで普通は苦いんだけれどこれに関しては甘いから飲みやすいと思うわ。（珈琲に疑問を抱いている相手に飲み込んだあと説明して）

ふむ、そんなものがあるのですね（そう言い｢確かにとても甘いです｣と目を輝かせ）

珈琲を単体で飲もうとすると苦いから砂糖や牛乳でその苦さを緩和するの。その苦さが美味しいっていう人もいるけれど。（飲みながら答えつつ相手の着物姿を改めて見やると「着物、似合っているわ。」とにっこりと微笑みながら褒めて）

ありがとうございます、ぬしさまもお似合いですよ（似合うと褒められ嬉しそうに微笑むと主の着物姿を見てそう言い）

ふふ、改めていわれるとちょっと照れくさいわね。（着物が似合うと言われて照れくささがあるのかぽりとあいているほうの手で頬を掻くような仕草をして）

ふふ、本当のことです故（そう微笑むとコーヒー牛乳を一気に飲んで）

さて、貴方の髪を梳かないとね。（珈琲牛乳をこちらも一気に飲み干すと懐にしまってあった櫛を取り出して）

おお、やっとぬしさまに梳いてもらえまする（そう嬉しそうに言うと梳きやすいようにしゃがんで）

わ、ほんとうに狐を触っているみたいな触り心地ね。（髪を梳く為に相手の髪に触れると前に触れたときより髪質は相手の言うとおりの状態になっており櫛で髪を梳きながらもついついもふもふと撫でたりし弄んでいて）

ふふ、そうでしょう？（主に髪を梳いてもらっていることが嬉しいのかそう嬉しそうに言って）

いつまでも触っていたくなるわね、これは。（元々動物が好きなのか触り心地のよい髪を櫛で梳き終わっても引き続き弄んでいて）

いつまでもさわっていいですよ？私も嬉しいです（弄んでいる感覚が心地よく目を閉じてそう言えば）